沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(27)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。

 今回は、第25回-「」(2018年5月22日)から。
 今回の話は、第1部 被害 うるま市伊計島。
「国民が住んでいるという意識が欠けている」、との話。


(1)「米軍機の不時着、部品落下−。本島中部東海岸に位置するうるま市の伊計島では、度重なる米軍機事故に島の暮らしが脅かされている。上空が飛行ルートになっていることが多発する事故の原因だが、昼夜を問わず米軍機が集落上空を飛び交う日常は今も続く。」
(2)「『パラパラパラ』『ゴーッ』。23日の取材中、人口約260人ののどかな島にはヘリや戦闘機の音が断続的に響いた。『なんで集落の上を飛ぶのかね。東の浜の方を飛べばいいのに…』。西宮貞子さん(92)によると、夜9時を過ぎても毎日のように米軍ヘリが集落上空を通過するという。」
(2)「ことし1月、伊計公民館で開かれた不時着に抗議する集会で壇上に立った西宮さん。『年寄りは一度起きたら眠れなくなる』と静かな暮らしを求めたが、それから約3カ月、現状は何も変わっていない。」
(3)「『沖縄は犠牲になり続けている』。戦後も駐留し続ける米軍に不満が募る。」
(4)「島には2017年1月、農道にAH1Zヘリ、翌18年1月にはUH1ヘリが東海岸に不時着した。同2月には西海岸『「大泊ビーチ』近くで、MV22オスプレイから脱落した部品が見つかった。過去には伊計島沖で、F15戦闘機やMH60ヘリの墜落事故も起きている。」
(5)「伊計島は米軍普天間飛行場と北部訓練場の直線上に位置する。島の東北にはホテル・ホテルなど複数の訓練空域が広がり、同飛行場や嘉手納基地から飛び立ったヘリや戦闘機が頻繁に飛来する。こうした地理的条件もあり、伊計島周辺では米軍機事故が後を絶たない。伊計自治会の玉城正則会長によると、訓練を終えたヘリは島を迂回(うかい)せず、集落上空を真っすぐ飛んでいく。夜10時すぎに集落上空を飛ぶことは日常茶飯事という。」
(6)「海中道路でつながる二つ隣の平安座島には石油備蓄基地もある。自治会としても、同基地周辺や島の上空を飛ばないよう何度も沖縄防衛局に要請してきたが改善されていない。「犠牲者が出ないと動かないのか、住宅に落ちても我慢しろというのか」。玉城会長は静かに怒りをにじませた。
(7)「島で生まれ育った玉城会長は『日米安保の主導権を米側に握られている。本土復帰から46年、構造は何も変わっていない』と指摘。基地が日本国内にある以上、米国と対等に交渉するのが筋とし、『国民が住んでいるという意識が欠けている。主権国家として、物が言えないじゃ通らない』と語気を強めた。」                (「沖縄・基地白書」取材班・嘉良謙太朗)


[メモ]低空や夜間飛行 抗議の声届かず
 1月に開かれた抗議集会には、島の人口の半数を超える住民らが抗議の声を上げた。しかし、不時着後も米軍機が島の上空を飛び、海面近くでの低空飛行や夜10時すぎまで飛行することが常態化している。
 石油備蓄基地周辺や島上空での全面飛行停止の要請に、日本政府は「住民の恐怖は十分分かっているつもりだが、実行できなければ意味がない」(2018年1月、沖縄防衛局長)としたが、米軍の運用は改善されていない。


 目の前には、答えがある。
 呻吟し、苦渋をなめさせられている人群れ。
 今、こんな声を届ける。


「年寄りは一度起きたら眠れなくなる」
「沖縄は犠牲になり続けている」
「犠牲者が出ないと動かないのか、住宅に落ちても我慢しろというのか」。
「日米安保の主導権を米側に握られている。本土復帰から46年、構造は何も変わっていない」
「国民が住んでいるという意識が欠けている。主権国家として、物が言えないじゃ通らない」




by asyagi-df-2014 | 2018-06-01 05:20 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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