沖縄-辺野古-沖縄 高江から-2018年5月29日

 あきれる愚行である。
 「移植はサンゴに大きなストレスで、産卵期に実施すれば死ぬ可能性が高くなる」、ということは、専門家でなくても理解できるはずではないか。むしろ、そこに見えるものは、「辺野古が唯一の選択」を推し進めるための自己都合の解釈でしかない。
 環境監視等委員会は、果たして何をする役割を担っているというのか。
 琉球新報は、「 防衛省沖縄防衛局は28日、建設予定地に生息しているオキナワハマサンゴ(絶滅危惧2類)の移植を5~10月の期間であっても移植を進める方針を明らかにした。防衛局は当初、その時期はサンゴの産卵期や高水温期に当たるため、移植は避けることが適切との判断を示していた。県から移植に必要な特別採捕許可を得られ次第、移植を実施する考えだ。サンゴの専門家は『移植はサンゴに大きなストレスで、産卵期に実施すれば死ぬ可能性が高くなる』と批判している。」、と伝える。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2018年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2018年5月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-希少サンゴ、産卵期でも移植 辺野古で防衛局、専門家は批判-2018年5月29日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設計画で、防衛省沖縄防衛局は28日、建設予定地に生息しているオキナワハマサンゴ(絶滅危惧2類)の移植を5~10月の期間であっても移植を進める方針を明らかにした。防衛局は当初、その時期はサンゴの産卵期や高水温期に当たるため、移植は避けることが適切との判断を示していた。県から移植に必要な特別採捕許可を得られ次第、移植を実施する考えだ。サンゴの専門家は『移植はサンゴに大きなストレスで、産卵期に実施すれば死ぬ可能性が高くなる』と批判している。」
②「28日に沖縄防衛局で開かれた環境監視等委員会(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の会合で方針を示し、委員も了承した。防衛局は、サンゴの周辺に遮光ネットや遮閉シートを設置することで水温の上昇を防ぎ、紫外線や高光量の影響が抑えられると説明した。ただ、その方法は国内で実績はない。委員会では効果を裏付けるデータは示されなかった。」
③「サンゴの生物学が専門の東京経済大の大久保奈弥准教授は『移植は繁殖期と高水温期を外さなければいけない』と指摘。防衛局の対策について『サンゴの成育には光と水流、水質が重要で、サンゴを囲えば死ぬ原因となる。全く対策にならない』と批判した。」
④「県のサンゴ移植マニュアルでは、移植時期は秋が適当としている。防衛局はこれまで県の資料を踏まえ『最も適切と考えられる手法による移植を実施する』としていた。環境監視等委員会でも、繁殖時期や高水温期を避け、遅くとも4月末頃までに移植する方針を示していた。」
⑤「オキナワハマサンゴを巡っては、県の特別採捕許可後に食害が見つかり許可が失効した。現在、県が再申請を審査している。」


(2)琉球新報-米軍北部訓練場跡、国立公園に 中央環境審答申 環境省7月編入決定-2018年5月29日 10:07


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】環境省に置かれた諮問機関、中央環境審議会は28日会合を開き、米軍北部訓練場の跡地を含む沖縄本島北部の森林を『やんばる国立公園』に編入するよう中川雅治環境相に答申した。答申を受け、同省は7月までに国立公園への編入を正式決定し、官報に告示する。世界自然遺産登録を目指す『奄美大島、徳之島、沖縄島北部および西表島』は一度取り下げる方針のため、再推薦時に返還地を追加推薦する方向で調整する。」
②「編入予定地は3689ヘクタールで、6割に当たる2220ヘクタールが国立公園内で特に優れた自然景観、原始状態を保ち、植物の伐採や動物の捕獲などが最も厳しく規制される『特別保護地区』に指定する計画となっている。現在の特別保護地区は789ヘクタールで、編入後は約3・8倍の3009ヘクタールになる。貴重な自然が訓練場内に含まれていたことが改めて浮き彫りになった。現在のやんばる国立公園の総面積は1万7292ヘクタールで、編入地域が加わると2万981ヘクタールとなる。」
③「やんばる国立公園には国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がり、絶滅危惧種のヤンバルクイナやノグチゲラなど多くの固有種が生息している。環境省によると、2016年12月に返還された北部訓練場跡地で自然環境調査を実施した結果、既に国立公園となっている地域と同等の環境だと分かり、一体的に保護すべきとして返還地などを国立公園に編入する拡張案を審議会に提示し、28日に会から編入すべきとの答申を得た。」
④「政府は17年2月、やんばる国立公園などを世界自然遺産候補として国連教育科学文化機関(ユネスコ)に推薦したが、訓練場跡地は準備が間に合わず、推薦範囲に含めなかった。ユネスコ諮問機関は今年5月初め、世界遺産登録を認めるには訓練場跡地の森林を推薦範囲に加える必要があるとして、登録延期を勧告した。」


(3)琉球新報-オスプレイ配備交渉再開へ 佐賀県に対し、防衛相-2018年5月29日 13:00


 琉球新報は、「小野寺五典防衛相は29日の閣議後記者会見で、陸上自衛隊が導入する輸送機オスプレイを佐賀空港に配備する交渉を佐賀県と再開する考えを示した。同県の陸自ヘリコプター墜落事故を受けて一時中断していたが、事故原因がほぼ特定できたとして『オスプレイの安全性を含めた説明を行っていきたい』と述べた。防衛省は陸自のオスプレイ17機を佐賀空港に配備する計画だが、地元との調整が難航。そのさなかの今年2月、佐賀県神埼市の住宅にAH64D戦闘ヘリが墜落し、家にいた女児がけがをする事故が発生し、交渉できない状況になっていた。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-辺野古サンゴ環境維持対策 専門家が「非現実的」と疑義を示す理由-2018年5月29日 14:05


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設の埋め立て区域内に生息するサンゴを巡り、沖縄防衛局が示した環境維持対策。環境に詳しい専門家らからはその手法を疑問視する声が上がった。」
②「琉球大理学部の中村崇准教授(サンゴ礁生物生態学)は、水温の上昇を防ぐという遮光ネットについて、サンゴ礁の白化を抑える効果は期待できるとしつつ、『ネットのない周りの海水は温まりつつ循環するため、現実的ではない』として水温についての効果を疑問視する。水流や水温を確認するというモニタリングについても、窒素、硫黄、リンの化合物など濃度が上昇すればサンゴに悪影響のある物質や病気を引き起こすバクテリアなどの比較をしないと工事の影響がないとは言い切れない、と指摘した。」
③「日本自然保護協会の安部真理子主任は対策について『科学的根拠はあるのか』と疑問を呈す。安部さんによると、事前に実験をした後、そのデータに基づいて実施されるのが通常の流れというが、この日の委員会では根拠となるデータの説明はなかった。安部さんは『いきなり野外でやるというのは乱暴だ』と語った。」


(5)沖縄タイムス-辺野古「K4」護岸で工事進む 車両121台が基地内へ-2018年5月29日 12:08


 沖縄タイムスは、「新基地建設が進む沖縄県名護市辺野古では29日午前9時ごろから、米軍キャンプ・シュワブに工事用車両121台が入った。一方、辺野古沖では、『K4』護岸などで造成作業が進められた。シュワブから入ったダンプカーが荷台から次々と砕石を下ろし、クレーンやショベルカーが護岸に積み上げた。砕石を積んだ本部港発の台船も確認された。午前中は抗議船4隻、カヌー14艇が出て『工事をやめてください』などと声を上げた。雷注意報が発令されたため午後の海上抗議行動はない。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-知らないうちに調査の的に… 沖縄県民驚き、CIAの世論研究-2018年5月29日 10:28


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「2012年、米中央情報局(CIA)が沖縄世論を研究するためにまとめた解説書には、政治家だけでなく、ミュージシャンや作家、歴史家などの名前や発言などが取り上げられていた。知らないうちに調査の的になっていた人たちは報道を受けて28日、一様に驚いた。」
②「対馬丸記念会の高良政勝理事長(78)の名前は、同記念館のウェブサイトに掲載された理事長メッセージとともに記されていた。メッセージは『記念館をとおして、戦争と平和、命の尊さについて子どもたちと大人が共に考えてほしい』との内容。解説書では県民の意識について『被害者意識がアイデンティティーの中心にある』と批評しており、高良理事長のメッセージは『被害者意識』の物語を証明する材料として提示されている。高良理事長は『ごく普通の民間人の名前が書かれていることに驚いた。そこまで調査しているのかと、怖くなった。』」
③「CIAの批評には『米国を敵視しているわけでもなく、被害者意識でもない。戦争や紛争が絶えず、多くの子どもたちや民間人が犠牲になっている。歴史的事実を共有し、未来に正しく伝え継ぐことが必要との思いで活動している』と語気を強めた。」
④「読谷村在住の平和運動家で僧侶の知花昌一さん(70)は、2011年に県外で講演した内容を分析されていた。『CIAが(私を)基地反対運動家として認めていることは悪く思わない』とする一方、『沖縄のことを細かく分析して対策を練っていることが分かった。そこまでやるのかとびっくりした』と驚いた。」
⑤「元副知事で歴史家の高良倉吉琉大名誉教授(70)は、琉球王国の交易ネットワークを『海のシルクロード』と表現した人物として紹介されている。高良名誉教授は『基地や政治だけでなく、音楽や歴史など県民の価値観にまでアンテナを広げて調べたことに驚いた』と強調。『情報がどこまで精度の高いものかは分からない。沖縄の等身大の情報を正確に把握し、米側が沖縄を理解する上で情報利用しているなら意味があるかもしれない』と話した。」
⑥「県議の玉城満さん(59)は、11年6月のNHKの番組で笑築過激団の座長として登場し、方言札について『忘れられない記憶』と表現したことに触れられていた。玉城さんは『芸能や文化が沖縄のアイデンティティーを目覚めさせるのではないかと、CIAが警戒していたのではないか』と指摘した。」
⑦「佐藤学沖縄国際大教授:「どういう意図でCIAが調査しているのか分からないが、単純に見れば、沖縄は米国が治めている場所という意識があるのではないか。調査する背景に何があるのかを知りたい。ただ、今回明らかになった調査の対象は、ミュージシャンや作家などの公に出ている発言や情報だ。CIAは、公に出てこないSNSの個人情報も調べているのかもしれない。それが懸念される。(政治学)」
⑧「我部政明琉球大教授:「外国の沖縄で起きている問題で米国の利益が失われないために何をすべきかという危機感からの調査だろう。米国が何をやっているかは記されていないが、12年以降それに沿った措置を取ったのではと考える。前向きに捉えれば、沖縄は多様な意見、批判を理解した上で、県民自らの考えに基づき物事を決めているという開かれた社会であることを示すいい機会だと思う。(国際政治学)」




by asyagi-df-2014 | 2018-05-29 18:07 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧
更新通知を受け取る