過酷死。裁量労働制が引き起こしているもの。

 裁量労働制下に働いていたある男性が、ツイッターに綴った文章であるという。


<2017年6月>
【24日午前1時46分】:「やっと家ついたー。この安心感よ。今月も華麗に300時間やー。ねむすぎ。」
【26日午後10時29分】:「身体の疲れ方が尋常じゃない」

<2017年7月>
【4日午後0時24分】:「ねむい。13時から翌日の18時までってなんなん。」
【4日午後8時20分】:「仕事終わるまであと22時間」

【5日午前6時32分】:「外明るいと思ったらもう6時かよ。アーメン。」
【6日午前1時20分】:「うおー!やっとしごとおわったぁー!!社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたの初めてやがな。」


 この文章は、「東京のIT会社で裁量労働制で働いていた男性会社員が、2017年にくも膜下出血で死亡し、池袋労働基準監督署が2018年4月に過労死として労災認定していた」、との毎日新聞の2018年5月16日記事からの引用である。
 これは、まさしく、『男性の過重労働は裁量労働制の適用前からだが、適用直後には徹夜勤務があるなど、裁量労働制が過労死に悪影響を及ぼした可能性は高い』(毎日新聞)、との裁量労働制の実態を示すものである。
毎日新聞は、このことについて次のように紹介する。


(1)「東京のIT会社で裁量労働制で働いていた男性会社員(当時28歳)が昨年、くも膜下出血で死亡し、池袋労働基準監督署が今年4月に過労死として労災認定していた。遺族代理人の川人博弁護士が16日、記者会見して明らかにした。労基署は亡くなる直前の2カ月間で、過労死ラインとされる月80時間を超え、月平均87時間45分の残業があったと認定。また、裁量労働制が適用される前には最長で月184時間の残業があったとした。」
(2)「川人弁護士によると、勤務先は東京都豊島区の『レックアイ』」。男性は不動産会社向けのシステム開発を担当していた。昨年7月、チームリーダーに昇格した際に専門業務型の裁量労働制が適用された。みなし労働時間は1日8時間だった。」
(3)「男性は裁量労働制が適用される前から、長時間労働が常態化していたが、適用直後の7月上旬には納期に追われ、徹夜を含む連続36時間の勤務もあった。同月下旬には家族に『頭が痛い』と訴えた。翌8月の中旬に都内の自宅アパートで倒れているのが見つかり、死亡が確認された。両親は10月に労災申請した。」
(3)「男性は昨年6月から7月にかけて、ツイッターに『仕事終わるまであと22時間』『社会人になってから36時間ぶっ通しで働いたの初めてやがな』などと投稿している。」(4)「川人弁護士は『男性の過重労働は裁量労働制の適用前からだが、適用直後には徹夜勤務があるなど、裁量労働制が過労死に悪影響を及ぼした可能性は高い』と指摘した。」(5)「男性の母(58)は『今後、息子と同じような犠牲者が出ないように会社に求めます。若いときは二度とないから、休日もきっちりとれて、リフレッシュできる時間を若い人につくってあげてください』とコメントした。」
(6)「同社は取材に『詳細を把握していないため、コメントできない』としている。」 【神足俊輔】


 これだけに止まらない、
毎日新聞は同日の深夜、「テレ朝男性社員に労災認定 残業70~130時間」、と次のように伝える。


(1)「テレビ朝日(東京都)でドラマを担当していた男性プロデューサー(当時54歳)が2015年に心不全で死亡したのは長時間労働による過労死だったとして、三田労働基準監督署が同年に労災認定していたことが16日、明らかになった。」
(2)「テレ朝によると、男性は13年7月、出張中にホテルで心臓の病気を発症し救急車で搬送された。男性は裁量労働制を適用する制作部門に所属し、直近の3カ月は時間外労働が月に70~130時間に達していた。三田労基署は、過労死ラインとされる月80時間を超えていたため、過労による労災と認定した。」
(3)「男性はその後、療養していたが、15年2月に死亡。三田労基署は同年7月に長時間労働との因果関係を認め、過労死と認定した。」
(4)「テレ朝は「極めて重く受け止めている。社員の命と健康を守るための対策をより一層進めてまいります」とコメントしている。テレ朝は16日、報道局で映像取材のデスクを務めていた子会社の男性社員(49)も先月21日に急死したことを明らかにしたが、勤務実態などについては「遺族に対応中であり、プライバシーに関わる」として回答を控えた。」
【井上知大】


 日本という国は、すでに壊された感がある。
安倍晋三政権の荒廃振りは、この政権を支える団体にも当然当てはまるということだ。




by asyagi-df-2014 | 2018-05-25 06:09 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧
更新通知を受け取る