沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(21)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。

 今回は、第19回-「沖縄・基地白書(20)外来機飛来、激しさ増す騒音 司令官『欧州で同じことやれば追い出される』」(2018年5月1日)から。
 今回の話は、第1部 被害 嘉手納町(3)。
報告は、「県内各地の小学校で卒業式が開かれた19〜23日、嘉手納基地では戦闘機が離着陸や旋回を繰り返した。式の中断を余儀なくされた学校もあった。常駐するF15戦闘機のほか、海軍や海兵隊のFA18戦闘攻撃機、空軍のF35A戦闘機など外来機の訓練が原因の一つだ。」、と始まる。
 沖縄タイムスの指摘は、続ける。


(1)「米空軍関係者によると、F15のパイロットは通常、1人当たり週2〜3回、1回につき1時間程度の空対空戦闘訓練を実施する。ただ、機動やレーダーの性能が違う異機種との訓練は重要で、外来機が飛来すると離着陸や旋回は激しさを増す。県教育庁は卒業式の時間帯の飛行自粛を求めたが、米軍は異機種と訓練する『貴重な機会』を優先する形となった。」
(2)「沖縄周辺には米軍の訓練空域が20カ所、約9万5千平方キロメートルと広範囲に設定されている。戦闘訓練や空母などの艦船と連動した訓練のために、拠点となる嘉手納に航空機が集まる。」
(3)「沖縄防衛局の午前6時から午後6時までの目視調査による離着陸回数で、2015年度が4万3467回のうち外来機1万3170回(30%)、16年度が3万7371回のうち外来機1万81回(27%)と『外来機』の占める割合が高い。」
(4)「06年の米軍再編で嘉手納の訓練を県外自衛隊基地へ移転すると合意したが、周辺住民から『外来機の飛来で騒音は増加している』」と怒りの声が広がる。」
(5)「住民の不満は他にもある。米軍は昨年4月、嘉手納基地でのパラシュート降下訓練を6年ぶりに実施。同5月には県や市町村、議会の激しい抗議の中、沖縄の本土復帰後初の夜間降下訓練を強行した。日米特別行動委員会(SACO)の最終報告ではパラシュート訓練の『伊江島補助飛行場への移転』」を明記したが、米軍は天候などを理由に伊江島が使えない場合、『例外的』に嘉手納で訓練できるようを求め、07年の日米合同委員会で地元の同意なく認めていた。」
(6)「『旧海軍駐機場』の使用でもSACO合意をほごにした。民間地に近く、騒音や悪臭で住民を苦しめた旧駐機場の移転が、合意から21年でようやく実現した直後の昨年2月、米軍は旧駐機場を再使用した。住民らは『負担軽減は偽りだ』強い憤りを示した。」

(1)「1990年から8年間沖縄市長を務めた新川秀清さん(81)は、ヨーロッパに駐留経験のある嘉手納基地司令官に沖縄の負担軽減を求めた際の返答が忘れられない。」
(2)「『ここでやっている訓練や運用をヨーロッパでやれば、僕らは間違いなく、追い出される』(「沖縄・基地白書」取材班・福元大輔)

※[メモ]多種多様な機種 幅広い運用示す

 沖縄防衛局による嘉手納基地の運用実態調査によると、外来機はF16、FA18、F22などの戦闘機のほか、空中給油機、輸送機、偵察機、MH60ヘリなどの回転翼機と多種多様で、運用の幅広さを物語る。
 北朝鮮が核実験すれば大気観測機、ミサイルを発射すれば電子偵察機が、いずれも米本土から飛来するなど、国際情勢に敏感に反応するのも特徴だ。隣接する嘉手納弾薬庫には常駐機以外のミサイルや爆弾を保管しており、専門家も有事の際の運用を「想像できない」と言う。


 確かに、「目下の同盟」を貫徹させようとする日本政府は、嘉手納基地司令官の
『ここでやっている訓練や運用をヨーロッパでやれば、僕らは間違いなく、追い出される』
、とことを必死で隠そうとしているし、ごまかしてきた。





by asyagi-df-2014 | 2018-05-06 10:25 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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