沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(17)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。

 今回は、第16回-「沖縄・基地白書(16)「沖縄の縮図」といわれる島 機能強化、村に知らせず大規模工事」(2018年4月27日)から。
 今回の話は第1部 被害 伊江村(下)。
 沖縄タイムスは、伊江島の今を伝える。


(1)「沖縄戦での激しい地上戦や『集団自決(強制集団死)』、戦後は米軍の『銃剣とブルドーザー』による土地の強制接収などが起きた伊江島は『沖縄の縮図』ともいわれる。その島で、地元が『明らかな機能強化だ』と批判する米軍基地の工事が進められている。」
(2)「2016年8月22日に始まった米軍伊江島補助飛行場内の強襲揚陸艦の甲板を模した着陸帯『LHDデッキ』の改修工事。面積は現在の5万3890平方メートルから約2倍の10万7140平方メートルに。もともとの着陸帯はアルミ板だが、工事では米軍機の激しいジェット噴射に耐えられるよう、一部は耐熱特殊コンクリートを使用するなど『大規模工事』(関係者)だ。」
(3)「改修によって、海兵隊のF35戦闘機に加え、空軍横田基地へ配備予定のCV22オスプレイも収容できる駐機場も整備する計画が本紙報道で判明している。一方、伊江村に工事着手の情報はなく、報道を受けて問い合わせた沖縄防衛局からの着手の情報は2日後の24日だった。村は局を通して米側に図面の提供や工事の詳細な内容など求めているが「作戦保全の必要性」を理由に拒まれている。」
(3)「同演習場周辺に住む60代の男性は、改修後の伊江島の状況を想像する。思い出すのは小学生時代。戦闘機が低空で訓練し、『大人もみんな耳をふさいだ。子どもはあまりの怖さで家屋から離れた、くみ取り式のトイレにも1人で行けなかった』と振り返る。LHDデッキが完成したら『また、あのときのようになるのでは』と不安におののく。」
(4)「デッキは今年11月にも完成予定だ。基地問題を追及する名嘉實村議は、デッキのコンクリートの厚さは約40センチあると話し、『米軍は永久的に使うつもりだろう』とみる。」
(5)「米海兵隊が14年9月に作成した内部文書『自然資源・文化資源統合管理計画』では岩国基地にF35Bを配備後、『最大で26機を嘉手納基地に展開。伊江島補助飛行場でも訓練する』と説明しているとし、『オスプレイがMVもCVも来て、F35まで来たら、伊江島は大変なことになる』と強く批判。米軍は、基地建設は日米地位協定で与えられた権利との認識だと指摘し、『協定を改定しない限り、米軍のやりたい放題だ。改定しない日本政府にも責任がある』と強調した。」(「沖縄・基地白書」取材班・伊集竜太郎)


※メモ]通告義務なし 協定3条根拠
「2004年、外務省の沼田貞昭沖縄担当大使(当時)は定例記者会見で、米軍が金武町のキャンプ・ハンセン内で進めていた都市型戦闘訓練施設について『(着工時に)いちいちわれわれに通報する義務があるとは言えない』『「日米地位協定で米側に管理権が認められている』と述べた。根拠は3条1項『合衆国は施設及び区域内において、それらの設定、運営、警護及び管理のため必要なすべての措置を執ることができる』。」

 14年には宜野座村松田のキャンプ・ハンセン内の着陸帯「スターリング」の拡張工事が発覚。村に事前通告はなく面積が約2倍に。地元は「事前通告義務がなくても、こんな大規模工事は地元に理解を得て進めるのが当然。今回の拡張は機能強化だ」と批判した。


 確かに、「沖縄の縮図」が、「沖縄戦での激しい地上戦や『集団自決(強制集団死)』、米軍による『銃剣とブルドーザー』、新たな米軍基地の『明らかな機能強化』」、と表現されるものなら、日本国憲法は沖縄に適用されたのか。
 いや、このことを「目下の同盟」として受け入れてきたを一人一人が自覚しなければならない。
 どう考えても、「思い出すのは小学生時代。戦闘機が低空で訓練し、『大人もみんな耳をふさいだ。子どもはあまりの怖さで家屋から離れた、くみ取り式のトイレにも1人で行けなかった』と振り返る。LHDデッキが完成したら『また、あのときのようになるのでは』と不安におののく。」、との叫びをそのままにするわけにはいかない。





by asyagi-df-2014 | 2018-05-01 05:54 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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