ジュゴンからの「声」に耳を傾けるべきではないか。社説、論説から。~沖縄タイムス20180420

 私たちは、ジュゴンからの「声」に耳を傾けるべきではないか。
 どういうことなのか。
 沖縄タイムス(以下、タイムス)は、「辺野古アセスの欠陥問題が再び表面化した。環境影響評価(アセスメント)準備書に盛り込まれたジュゴン保護に関し、米側の専門家が、調査の不適切さを指摘していたことが明らかになった。」、と報じる。
 このことについて、2018年4月20日の社説で、「[ジュゴン保護に疑問符]工事止め実態調査急げ」、と論評する。
 この米側の報告について、次のように紹介する。


(1)「沖縄防衛局は2009年11月、環境アセスの準備書を県に提出。これを受けて米国防総省の専門家チームが10年3月に報告書をまとめ、準備書の問題点を指摘した。」
(2「報告書は、ジュゴン保護について『生息密度など量的数値を把握する調査がない」などの難点を挙げ、「ほとんど価値を持たない」と辛らつに批判している。」
(3)「専門家の一人は米海兵隊司令部にメールを送り、『非常に不十分で科学的検証に耐えられない』」と突き放す。」


 また、ジュゴン訴訟に関連して、次のように伝える。


(1)「世界的に絶滅の危機にさらされているジュゴンは、国の天然記念物でもある。」
(2)「貴重なのはジュゴンだけではない。辺野古・大浦湾は、豊かなサンゴ礁に海草藻場、マングローブに干潟と、多様な生物が生息する『生物多様性のホットスポット』と評価されている。」
(3)「日本のアセスメントの歴史の中で、辺野古アセスほど『情報公開』『住民参加』『説明責任』が不十分なアセスはほかにないだろう。このようなアセスに基づいて工事が強行され、貴重な海が失われようとしているのである。」


 続いて、このことが引き起こしている問題点を次のように指摘する。


(1)「環境アセスが始まる前に、沖縄防衛局は、海底にさまざまな機材を投下し、非公開の事前調査を実施した。」
(2)「調査対象をかく乱するような現況調査によって環境が破壊され、ストレスに敏感なジュゴンに影響を与えたとの指摘は、国内の自然保護団体からも上がっていた。辺野古・大浦湾に広がる海草藻場は、ジュゴンの貴重な餌場である。埋め立て工事によって海草藻場が減少すればジュゴンの存続にも大きな影響を及ぼすのは明らかだ。」
(3)「これまでに確認された3頭のうち、個体Cの情報は途絶えたままである。」
(4)「消息不明の個体Cはどこへいってしまったのか。」


 したがって、タイムスは、「埋め立て工事の影響が疑われる以上、まず工事を中止し、実態調査を進めるべきである。アセスに盛り込まれたジュゴン保護策の検証が必要だ。」、と主張する。
 タイムスの主張は、明確である。


「世界的に絶滅の危機にさらされているジュゴンは、国の天然記念物でもある。貴重なのはジュゴンだけではない。辺野古・大浦湾は、豊かなサンゴ礁に海草藻場、マングローブに干潟と、多様な生物が生息する『生物多様性のホットスポット』と評価されている。日本のアセスメントの歴史の中で、辺野古アセスほど「情報公開」「住民参加」「説明責任」が不十分なアセスはほかにないだろう。このようなアセスに基づいて工事が強行され、貴重な海が失われようとしているのである。」


 確かに、日本政府(防衛省)が作成した環境アセスメントの準備書が「ほとんど価値を持たない」ものであったということは、辺野古新基地建設開始の根拠は崩壊するということである。
 「埋め立て工事の影響が疑われる以上、まず工事を中止し、実態調査を進めるべきである。アセスに盛り込まれたジュゴン保護策の検証が必要だ。」(沖縄タイムス)は、当たり前の要求だ。
 今こそ、ジュゴンをはじめとする辺野古・大浦湾-『生物多様性のホットスポット』-からの「声」に耳を傾けなくてはならない。




by asyagi-df-2014 | 2018-04-27 05:56 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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