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日本政府は、国連人権理事会における人権状況の対日審査で出された全217勧告について、145件を受け入れ、34件を受け入れ拒否、その他は留意などとした。

 朝日新聞は2018年3月6日、表題について次のように報じた。


(1)「国連人権理事会における人権状況の対日審査で出された勧告について、日本政府の見解が5日、公表された。各国から出された全217件の勧告に対して、145件を受け入れ、34件を受け入れ拒否、その他は留意などとした。」
(2)「日本政府が受け入れを拒否したのは、死刑制度の廃止や一時停止を求める勧告、核兵器禁止条約への署名を求める勧告などだった。死刑制度については、死刑制度を容認する国内世論を理由にした。また、核禁条約については『厳しい安全保障環境という現実を考慮していない』ことなどを拒否の理由に挙げた。また、複数の『先住民族』に対する差別防止対策の実行を求める勧告に対しては、『日本は、日本においてアイヌ民族のみを先住民族として認めている』との従来の見解を示した。」
(3)「この審査はUPR(普遍的・定期的レビュー)と呼ばれるもので、4年半に1回をめどに、193の国連全加盟国の人権状況全般を審査する。今回の日本政府の見解は、昨年11月の3回目の対日審査の勧告に対して出された。」(松尾一郎)


 なお、この2017年11月16日の国連人権理事会による勧告は、日本の人権状況の定期審査で各国から出た勧告をまとめたものであった。
朝日新聞は、この勧告について、次のよう伝えていた。


 国連人権理事会は16日、日本の人権状況の定期審査で各国から出た勧告をまとめた報告書案を公表した。

(1)「14日の審査では世界106カ国が意見表明をしたが、報告書には218の勧告が記載された。」
(2)「今回で3回目となる定期審査では、日本政府が前回からの成果として挙げた2015年12月の日韓慰安婦合意について、韓国政府から否定的な意見が出た。報告書では、『いわゆる慰安婦の問題を含む歴史の真実を将来の世代が学ぶことを確実にする努力をせよ』(韓国)、『慰安婦問題について心から謝罪し、被害者に補償せよ』(中国)、『性奴隷を含む過去の人道に対する罪の法的な国家責任を受け入れ、誠実に対処せよ』(北朝鮮)という三つの関連する勧告の記載があった。」
(3)「報告書で目立ったのが人種差別や性差別、外国人差別、性的少数者差別などをなくす取り組みに関する勧告だった。国連人権理で積極的に発言を続けているNGO『反差別国際運動』は、オランダなど多くの国が『反差別法』の制定を勧告した点を評価し、『定期審査の勧告に基づいて人種差別と戦うように求める』との声明を出した。」
(4)「報道関係では、当局側が行政指導の根拠として持ち出す可能性がある『政治的公平性』を求める放送法第4条について、米国の『廃止』を求める勧告が含まれた。」
(5)「死刑の廃止や一時停止、死刑囚の待遇改善を求める勧告も多く盛り込まれた。」
(6)「勧告内容は16日の会合で正式に採択されており、日本政府は来年3月までにこれら勧告の受け入れの可否について態度表明しなければならない。」(ジュネーブ=松尾一郎)




by asyagi-df-2014 | 2018-03-06 20:17 | 人権・自由権 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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