沖縄タイムスの『沖縄・基地白書』を読む。(1)

 沖縄タイムスは、「国内の米軍専用施設面積の70・4%が集中する沖縄では、名護市辺野古の新基地建設以外にも騒音や墜落の危険性などの問題を抱えている。国防や外交の視点ではなく、住民の暮らしの目線から沖縄の米軍基地問題を検証する。」、と『沖縄・基地白書』の連載を始めた。
 今回は、プロローグ-「『この音、聞こえるね?』 耐えられず娘に電話 よみがえる事故の恐怖」(2018年1月24日)から。


 「『これが始まりのようになってしまって…』。名護市安部に住む女性は、そう言うとしばらく言葉を継げなかった。」、とプロローグは始まる。
「これ」とは、2016年12月の名護市阿部でのオスプレイ墜落事故のこと。
ここで語られる話は、名護市安倍に住む女性の話。


(1)「事故以降、米軍機の民間地などへの不時着が相次ぎ、昨年23件、今年は2件発生している。女性は、墜落という重大事故を機に『運用改善が図られるかもしれない』と、わずかな期待を持っていた。しかし、異常事態が各地で続発していることから、安部での墜落事故が『始まり』と感じられ、各地での事故の報道を見るたびに『またか、またか』とうなだれてしまう。」
(2)「安部の墜落事故後、集落付近を米軍機が飛行すると、動悸(どうき)がひどくなった。今月10日には、うるま市の伊計島や読谷村内で不時着したヘリと同機種とみられる2機が集落上空で旋回を続けた。とっさに『また落ちる』と娘に電話。『この音、聞こえるね』と、携帯電話を空に向け掲げた。」


 この女性の話は、「もう、こんな恐怖は耐えられない。『安部から出て行きたい』。今、そう思っている。」、と終わる。


 沖縄タイムスは、『沖縄・基地白書』を始める。


(1)「県内では米軍機からの部品落下も相次ぐ。昨年は6件発生した。12月はヘリの部品が宜野湾市内の保育園の屋根で見つかり、6日後には小学校のグラウンドに約8キロものヘリの窓が落下した。」
(2)「安部での事故前には、宜野座村城原区でオスプレイによる住宅地上空などでの物資つり下げ訓練もあった。米軍機による昼夜を問わない訓練が、恒常的に各地の集落上空や住宅地近くの基地内で行われ、騒音被害も多発している。」
(3)「米軍機の事故は、住民の生活への不安を高める。が、米側の反応は異なる。安部の墜落では、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が『県民や住宅に被害を与えなかったことは感謝されるべきだ』と発言。ことし1月に伊計島と読谷村で相次いでヘリが不時着した後にも、ハリス米太平洋軍司令官が『一番近い安全な場所に降ろす措置に満足している』と述べた。あくまで軍の論理が優先だ。」
(3)「どれだけ事故を起こしても、数日後には米軍が『安全が確認された』と宣言し、日本政府も追認して訓練は再開される。各地で住民が『当たり前の平穏な生活がしたい』と訴え、住宅地上空を飛ばないよう求めても訓練は強行され、また事故が起こる。そんな悪循環が続けられている。」


 沖縄タイムスは、『沖縄・基地白書』のプロローグを、「『いつかまた落ちる』『いつ自分たちの地域にも被害が』−。沖縄では、人命に関わってもおかしくない事故が収まる兆しは見えない。」


 そうだ、確かに、「沖縄では、人命に関わってもおかしくない事故が収まる兆しは見えない。」、のだ。





by asyagi-df-2014 | 2018-02-06 07:13 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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