社説、論説から。~新潟日報20171124~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。




新潟日報は2017年11月24日の社説として、「核ごみ意見交換 謝礼動員で透ける無責任」と社説で論評した。
 この事件がニューストして流さた時、「無責任」というよりは「ねつ造」への怒りであった気がする。
 「核のごみがたまり続ける中、NUMOや経産省の無責任な対応に強い疑問を抱く。」、と新潟日報は、この事件を批判する。
 新潟日報は、このように伝えている。


(1「経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が開いた原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場を巡る意見交換会で、NUMOの広報業務の受託企業が学生に謝礼を持ち掛け、参加させていた。動員は5都府県で計39人で、さらに広がる可能性もある。」
(2)「意見交換会は、7月に経産省が最終処分場の候補地となり得る地域を示した『科学的特性マップ』を公表したことを受け10月に始まった。福島を除く46都道府県で開催を予定する。11月6日にさいたま市で開かれた会合で、男子大学生が『参加すれば1万円もらえると聞いた。動員はおかしい』と発言したことから発覚した。86人の参加者のうち学生12人全てが謝礼を約束した動員だった。東京の企画会社が1万円の日当を持ち掛け、大学生に参加者集めを指示していた。」
(3)「愛知や兵庫など4都府県では計27人が動員された。サークルの活動場所の貸与や印刷費の提供といった形で1人5千円相当の謝礼を約束していた。」
(4)「NUMOは国に対し定期的に理解活動の進捗(しんちょく)状況を説明する必要があり、成果を求められることが背景にあったと指摘されている。事実なら国民不在の内向き体質と言うほかない。発覚直後、NUMO幹部は委託先企業に謝礼による動員をしないよう指示したと強調し、自身が被害者であるかのような釈明に終始した。当初は動員学生を自ら調査せず事態を収束しようとした。」
(5)「経産省は『運営は役割分担』と説明し、責任回避の姿勢を見せた。当事者意識の薄さは理解に苦しむ。」
(6)原子力行政を巡っては、過去にも住民説明会に電力会社が社員を動員するなどの問題が繰り返されてきた。2011年には九州電力玄海原発の再稼働を巡り、政府が主催し放映したテレビ番組に九電社員が子会社社員に賛成意見のメールを送るよう指示した『やらせメール問題』が発覚した。」


 新潟日報は、この問題に関わって、次のように、結論づける。


「処分地の選定は大きな困難が伴うのが現実だ。東京電力柏崎刈羽原発が立地する本県の米山隆一知事は、原発を抱え一定の社会的責任を果たしているとして、受け入れ拒否の姿勢を鮮明にしている。日本の原子力政策は『トイレなきマンション』と批判される。最終処分地が決まらないままでの原発再稼働は、行き場のない核のごみをさらに増やすことにほかならない。処分地選定に責任を持つ経産省やNUMOには粘り強く丁寧に説明していく姿勢が要る。」


 確かに、今回の事件については、「最終処分地の選定は極めて重要だ。その理解を深めるための会合に謝礼を約束して参加者を集めていたことは国民の原子力政策への不信を改めて強めた。徹底した再調査が求められる。」(新潟日報)ということが必要だ。
 それにしても、政府・経済産業省・原子力発電環境整備機構(NUMO)・電力会社は、「不公正な方法で世論を恣意(しい)的に形成しようとしても国民の信頼は得られない。」(新潟日報)という大前提を、無視してもかまわないという愚かな体質を、いつになったら克服できるのだろうか。





by asyagi-df-2014 | 2017-12-02 07:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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