社説、論説から。~デーリー東北20171105~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。




 デーリー東北は2017年11月5日、「イカ連続不漁 魚種交代への備え必要」、とその時評で論評した。
今夏、呼子のケンサキイカが不良で北海道等から持ち込んでいるとの話を聞いていた。
 どうやら、イカの不良は深刻な問題になっている。
デーリー東北からこのことを考える。


(1)「八戸、三沢両港など北奥羽地方のスルメイカ漁は3年連続の不漁となる公算が大きくなっている。海洋の中期的な寒暖変動が背景となっている可能性があり、長期化すれば地域産業への影響拡大が懸念される。」
(2)「スルメイカは国内のイカ水揚げの大半を占める。日本一の水揚げを誇る八戸港は、全国にイカを供給する一大拠点となっており、漁業者のみならず、仲買、加工、小売、運送などと関連産業の裾野は広い。市も『イカの街』を標榜(ひょうぼう)している。不漁は太平洋側に来遊する『冬生まれ群』の資源減少が要因。このため近海を漁場とする巻き網船、小型イカ釣り船の落ち込みが特に大きく、八戸では昨年、約30年ぶりに水揚げ量が2万トンを割り込んだ。今年は9月末までで前年を1割ほど下回るペースで推移している。」
(3)「専門家が資源減少の背景にあると指摘するのが、冬生まれ群の産卵場となる東シナ海の環境変化だ。2015年冬に強い寒気が流れ込み、イカが生まれる1~3月の水温を低下させた。低いと幼生(子ども)の生き残りが悪くなることが研究で分かっている。
続く16年冬は水温低下に加え、水温が高い黒潮の接近によって産卵に適した水温域が狭まった。元々、親イカが少ないところに前年に続いての環境変化が響き、さらに資源水準が低下する最悪の事態に陥った。」
(4)「問題は産卵場の環境変化が一時的なものにとどまるかどうかだ。専門家は産卵場さえ最適な水温になれば、資源量は一気に回復すると指摘する。半面、地球規模の環境変動による寒冷化であれば、長期化は避けられない。」
(5)「日本周辺を含む北太平洋は十数年規模で寒暖の変動を繰り返し、それに伴って海の生態系も変化してきたことが知られている。1970年代後半~90年代序盤の寒冷期にはスルメイカが激減し、代わりにマイワシが増えている。現在もマイワシが増加傾向にあり、状況は当時と不気味に符合する。昨年は八戸でもマイワシの水揚げ数量がスルメイカを逆転している。ただ、中期的な寒冷期入りを否定する材料もあり、専門家でも判断がつきかねているのが現状だ。長期的には地球温暖化が進んでいるため、寒冷期は短期にとどまるとの指摘もある。」


 最終的に、デーリー東北は、「『イカの街』の針路は、東シナ海の産卵場が左右していると言えるだろう。不漁の長期化が杞憂に終わるのを願うが、魚種交代への対応など備えが必要な時に入ったのではないか。」、と提起している。


 確かに、「専門家は産卵場さえ最適な水温になれば、資源量は一気に回復すると指摘する。半面、地球規模の環境変動による寒冷化であれば、長期化は避けられない。」、ということが問題なのである。
 このことが、デーリー東北の指摘する「魚種交代への対応など備えが必要な時に入ったのではないか。」、という段階まで来ているのであれば、注視しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-11-12 06:01 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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