社説、論説から。~琉球新報20171025~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 何が問題なのか。
琉球新報は2017年10月25日、「東村高江の米軍ヘリ炎上事故の現場で、米軍は事故機の機体を回収し、一帯の土壌を根こそぎ持ち去った。」ことを、「米軍現場土壌を搬出 悪質な証拠隠滅許されぬ」、とその社説で批判する。
 米軍による証拠隠蔽の事実を次のように押さえる。


(1)「県と沖縄防衛局は機体周辺の土壌を採取して分析し、放射能汚染の有無など、環境汚染の可能性を調査する予定だった。県警は航空危険行為等処罰法違反容疑などで捜査を進めているが、機体は最も重要な物証だった。」
(2)「それが全て一方的に米軍によって持ち去られてしまった。県と防衛局は土壌サンプルを採取するまでは土壌の掘り起こしや搬出作業を中止するよう求めたが、米軍は無視して作業を続けた。このため土壌採取はできなかった。米軍が掘り出した土壌はトラック5台分に及ぶ。事故による影響を調べるための機体があった周辺の表面土は現場に一切残されていないだろう。」
(3)「事故機にはインジケーター(指示器)の一つに放射性物質が使われていた。在沖米海兵隊は現地で放射性物質を既に取り除いたと説明し『健康を害すのに十分な量ではない』との見解を示していた。機体周辺の土壌は放射能汚染の可能性があった。だからこそ、日本側が土壌を採取して分析する必要があったのだ。」
(4)「県警も米軍に捜査要請をしていたが、正式な返答はないままだ。現場での機体の検証を求めたが、全て米軍が回収してしまったため、実現できなかった。つまり住民の生命と財産を脅かした張本人が公衆の面前で堂々と証拠隠滅を図ったのだ。」


 琉球新報は、「極めて悪質だ。捜査当局と行政当局の要請や制止にも耳を貸さず、環境汚染や犯罪事実などを特定するための重要な証拠を次々と持ち逃げした。こんなことが法治国家で許されるのか。」。と糾弾する。
 しかも、この事故現場は、「土地を所有する西銘晃さん(64)が豚の堆肥を土に混ぜるなどして、30年にわたって土壌改良して優良な牧草地へと育て上げた。畜産農家から『質が高い』と太鼓判を押され、中南部からも牧草を買い付けにくるほどの県内有数の牧草地だった。」、という土地であった。
 さらに、「米軍が規制線を解いた翌朝、西銘さんは牧草地を訪れて愕然(がくぜん)とした。事故機の小さな残骸が無数に散乱し、化学薬品とみられる黄緑の液体で濁る水たまりができていた。さらに米軍がテントを設置していた場所には、たばこの吸い殻やペットボトル、吐き捨てられたガムが数多く残されていた。」、というのだ。

 琉球新報は、最後に、こう結ぶ。
(1)「証拠隠滅に加え、西銘さんの肥よくな牧草地を一方的に汚し、破壊した。農家の尊厳を踏みにじる非人間的な行為を決して許すことはできない。」
(2)「在沖米海兵隊の最高責任者でもあるニコルソン在沖米四軍調整官は事故後、なぜか公の場に一切出てきていない。こうした数々の不誠実極まりない行動をどう説明できるというのか。今すぐ県民に説明し、謝罪すべきだ。それができないならば沖縄から去るべきだ。」




by asyagi-df-2014 | 2017-10-31 08:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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