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本土への米軍基地引き取りへの「異論」に高橋哲哉が答える。

 沖縄タイムスは2017年10月6日、「本土への米軍基地引き取りに『道理』は立つのか。高橋哲哉東大大学院教授が都内であったシンポジウムで、一部で論議になっている批判や異論に答えていた」、と次のように伝えた。


(1)「引き取り論は日米安保容認になる。沖縄の負担解消は安保解消で行うべきでは」という疑問。:これには、安保解消まで沖縄を待たせられないとし「現実に安保がある中で基地反対行動をすることと、安保を認めることは違う。そうでないと、どんな行動も否定されてしまう」
(2)「本土に基地被害を移すことになる。責任を取れるのか」という批判。:これには、沖縄への米軍占領継続を望んだ終戦直後の昭和天皇メッセージや、本土から来た海兵隊の歴史を挙げ「本土が負うべきものを沖縄に押し付けてきた。日米地位協定を改定して被害が出ない体制をつくればいい」
(3)「根本的解決にならない」との指摘。:「まずは基地を減らす。米軍解体論こそ非現実的で、沖縄に基地を固定化する」と切り返した。
(4)「反対運動を分断する」という批判・:「本土側が拒むことを前提にしている。引き取りに協力すれば沖縄との連帯が生まれる」と説く。


 沖縄タイムスは、最後に、「学者らしい明快で分かりやすい説明だ。〈道理に向かう刃(やいば)なし〉。ことわざにあるように、基地を巡る誤解、無理解がはびこる昨今、筋の通った理(ことわり)は胸に響く。」(西江昭吾)、とシンポジウムの様子を結んでいる。


 確かに、高橋哲哉の投げかけは、「一部」で論議や批判になっている。しかし、せっかくの議論を無視するのが大多数である。
ここで話された、「日米安保容認」「移設地の基地被害の責任を取れるのか」「根本的解決にならない」「反対運動を分断する」は、基地の県外移設をとにかく俎上に載せないために、だんまりをきめこむための最初の手段として使われているのではないか。
何故なら、次にくるのが、「植民者」としての自覚の追求であるから。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-14 06:09 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人