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原子力規制委員会は、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機が原発の新規制基準に「適合」しているとした審査書案を了承。

 東京新聞2017年10月4日、表題について次のように報じた。


(1)「原子力規制委員会は四日の定例会合で、東京電力柏崎刈羽原発6、7号機が原発の新規制基準に『適合』しているとした審査書案を了承した。東電の原発としても、事故を起こした福島第一原発と同じ仕組みの沸騰水型としても初めての新基準適合判断となった。」(小川慎一)
(2)「規制委は五日から、審査書案について国民から意見を募る手続き(パブリックコメント)を一カ月間実施。東電を所管する経済産業相に意見を聴いた後、審査書を正式決定する。」
(3)「東電は、新基準施行後、他社より二カ月遅れの二〇一三年九月に審査を申請。福島事故の処理や住民への賠償の費用捻出のため、再稼働は不可欠としている。ただし、立地する新潟県の米山隆一知事は『福島事故の検証に三、四年かかる』と明言。地元同意が得られる見通しはなく、再稼働できる状況にはない。」
(4)「前回九月二十七日の会合では、事務局が、柏崎刈羽の安全対策とその評価をまとめた審査書案を提示。委員から、事故収束時の作業員の被ばく想定などについて質問があったが、審査書案への異論は出なかった。この日午前十時半に始まった会合では、前回会合で委員から出た質問に、事務局が一時間超かけて回答。正午すぎ、更田豊志委員長と委員四人が全員一致で審査書案を了承した。」
(5)「規制委は、福島事故の当事者の東電に、原発を運転する資格があるかについても、審査に準じて議論してきた。東電経営陣が『福島事故の収束をやり遂げ、柏崎刈羽を安全第一で運営する』と口頭や文書で表明したことを受け、既に『資格あり」』認定している。」
(6)「東電は、新基準に適合させるため、想定する津波の高さを引き上げ、海抜十五メートルの防潮堤を整備した。重大事故時に原子炉格納容器が破裂するのを防ぐため、内部の蒸気を抜くフィルター付きベント(排気)設備のほか、独自開発した原子炉冷却装置も設置する。」


 
 よく理解できないことは、「東京電力の原発として、また事故を起こした福島第一原発と同じ仕組みの沸騰水型原発が、初めて新基準による判断で適合判断を受けた。」、ことの理由である。しかも、地元新潟県の同意が得られる見通しはないなかである。
東京電力の『適格性』についても、東京電力が福島事故の収束をやり遂げとは到底言えない状況下ではないのか。
 福島原発事故関連の各裁判は、東京電力が事故を収拾できていないから起こされているものである。
こうしたことを考える時、原子力規制委員会の『適格性』が問われる。





by asyagi-df-2014 | 2017-10-04 20:53 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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