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沖縄タイムスの「不条理の連鎖」を読む。(2)

 沖縄タイムスは、2017年8月9日より、【不条理の連鎖】、という特集を組んだ。
 沖縄タイムスには、「12日午後2時から、那覇市の奥武山公園陸上競技場で辺野古新基地建設中止を政府に求める県民大会が開かれる。昨年から今年にかけてあった米軍絡みの事件事故を振り返り、新基地に対する地元住民や関係者の声を聞いた。」、と記されていた。
この【不条理の連鎖】を読む。


 第2回目は、「家の上空旋回、つり下げ訓練に募る危機感【不条理の連鎖 2】」、と表され、次のように報告した。


(1)「やはり起きてしまったか」。これが率直な感想だった。3月、米軍キャンプ・ハンセン内着陸帯「ファルコン」を使って訓練していた米軍ヘリが、つり下げていたタイヤを落とした。ファルコンから約700メートルの距離に住む宜野座村城原区の男性(65)はこの日、仕事から帰宅してテレビのニュースで知った。生まれも育ちも城原。物心ついた時から射撃訓練の音がハンセンから響いていた。オスプレイが沖縄に配備された2012年ごろから、ファルコンを使った米軍機の訓練が激しくなった。
(2)つり下げ訓練は昨年12月に城原区の民間地上空であり、地元の反発で中断。しかし今年3月の再開当日にタイヤ落下事故を起こした。米軍は「落下場所は基地内」と説明したが、落下の前後には民間地上空も飛んでいた。
(3)男性は「過去に読谷村でトレーラーが落下して女の子が亡くなる事故もあった。またいつどこで何が落ちるか分からない」と危機感を募らせる。村や区がファルコンの閉鎖・撤去を求める中、7月20日につり下げ訓練が再開された。
(4)自宅にも被害が出ている。7月17日、オスプレイが午後11時40分ごろまで旋回訓練を繰り返した。翌朝、男性が日課の水やりで裏庭に出ると、家のひさしの一部がえぐれ、下に直径約30センチのコンクリート片が砕けて落ちていた。幸いけが人はいなかったが、「これが頭の上に落ちたら完全に大けがだった」とつぶやく。
(5)オスプレイが近くを飛ぶ時は、家の中にいても体にじりじりと響くような振動を感じる。男性は、ひさしが落ちたのはオスプレイの振動が原因だと考えている。米軍機の訓練中は外に出ないよう、家族に話している。
(6)城原区は事故や訓練激化のたびに、沖縄防衛局にファルコンの撤去を求めている。男性もたびたび同席してきた。しかし訴えても訴えても、訓練はやまない。
(7)「私たちはここで暮らしている。ここは訓練場じゃない」。ただそれだけの、ささやかな訴えが、届かない。



 「米軍機の訓練中は外に出ないよう、家族に話している。」、と伝える。
 日本のどこかで、この言葉を強いている状況があるのか。 
 「『私たちはここで暮らしている。ここは訓練場じゃない』。ただそれだけの、ささやかな訴えが、届かない。」、との声を出される状況を許してはいけないはずだ。まさしく、政治の使命はそこにあるはずだ。
 「無作為の罪」は、ここに極まっている。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-16 05:31 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人