原爆投下時の屋内の被曝線量が約3割低く算定されている可能性。
2017年 06月 09日
朝日新聞は2017年6月5日、標題について次のように報じた。
(1)原爆投下時、建物の中で被爆した人が受けた放射線量が、約3割低く算定されている可能性があるとの研究結果を広島大名誉教授らのグループが明らかにした。建物などが放射線を遮る影響を過大評価している可能性を示唆したものだと指摘している。広島大の大瀧慈(めぐ)名誉教授(統計学)らのグループが4日、広島市で開かれた「原子爆弾後障害(こうしょうがい)研究会」で発表した。
(2)研究では、日米共同研究機関「放射線影響研究所」(放影研)が公表している被爆者(広島1980人、長崎1062人)の染色体異常の発生頻度と被曝(ひばく)線量の関係性を再解析。その結果、建物などによる遮蔽(しゃへい)の影響が過大評価され、屋内被爆で約29%線量が低く算定されていることがわかったという。
(3)広島の屋内被爆者と屋外被爆者の染色体異常の頻度を比べると、屋内の方が約40%高いことも判明。外部から入り込む粉じんなどによる内部被曝の影響の可能性があると研究グループは指摘している。
(4)被曝線量の算定の対象となるのは原爆炸裂(さくれつ)時の初期放射線で、屋内で被爆した人の健康被害は一般的に小さいと捉えられてきた。研究グループは「放射線被害は初期放射線だけでは説明できない。線量評価システムの再構築が必要だ」としている。
確かに、「放射線被害は初期放射線だけでは説明できない。線量評価システムの再構築が必要だ」、ということになる。
by asyagi-df-2014
| 2017-06-09 09:01
| 書くことから-原発
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