「共謀罪」を考える。(29)-沖縄タイムス20170520より-

 沖縄タイムスは2017年5月20日、「共謀罪」法案(「テロ等準備罪」の新設)の衆議院法務委員会での強行裁決を受けて、「『共謀罪』法案、沖縄県民100人に聞きました」、とこのことに関して沖縄県民の声を次のように伝えた。


(1)衆院法務委員会で19日に可決された「共謀罪」法案を県民はどう考えるのか。沖縄タイムス社が県内各地の18歳から90歳までの計100人に実施した聞き取り調査で、法案の賛否について48人が「反対」と回答した。「賛成」は18人だった。法案の内容について理解しているかとの質問には、「分からない」が53人と最も多く、「ある程度」が44人、「よく理解している」は3人だった。
(2)委員会の審議では、「法案が適用される組織的犯罪集団の定義」について、集団が一般市民か否かを区別する明確な基準は示されておらず、時の政権や捜査当局による恣意(しい)的な解釈が十分可能になっている。
(3)共謀罪に「反対」と答えた人の意見では、「共謀罪という言葉は聞くが、内容が分からない」(24歳女性=名護市、学生)、「基地反対のデモも対象になるかも」(72歳男性=うるま市)などがあった。
(4)「賛成」の意見では、「暴力団など危険な行為を防ぐために必要」(42歳女性=うるま市、サービス業勤務)、「自民党支持者だから」(43歳男性=豊見城市、会社員)などがあった。
(5)「共謀罪」を理解しているかとの質問に対する回答で「分からない」と答えたのは半数以上の53人で、理由としては「もう少し考える時間がほしい」「政府や大臣の説明の意味が分からない」などがあった。また「ある程度理解している」と回答した44人のうち、法案に「反対」は25人、「賛成」は10人だった。



 また、あわせて、「冤罪増える、テロ対策必要、議論足りず… 『共謀罪』法案・沖縄県民100人調査」、と沖縄県民の具体的な声を次のように報じた。


(1)「共謀罪」法案の賛否について聞いた県民100人調査で、『反対』と答えた人の意見には『治安維持法と同じ』『言論の自由がなくなる』などがあった。政府答弁の矛盾や市民が対象となる可能性、権力乱用にも懸念を示した。
(2)沖縄戦を体験した本部町の無職の男性(87)は「同じ集落の人が日本軍にスパイ容疑を掛けられ、拷問を受けた。少しでも怪しいと思われたら処罰の対象になった。そのことと重なるから反対だ」と語った。糸満市の農業の男性(33)は「冤罪(えんざい)が増える可能性をニュースで聞いた。運用する人のさじ加減が反映されると思うと怖さがある」。八重瀬町の会社員の男性(34)は「現行法でテロ等は防止できる」と話した。
那覇市の大学教員の男性(52)は「治安維持法の現代版ともいわれ、大変な法案だと思う。議論も不十分で、大臣の答弁もあいまい。戦争体験者を含め、多くの人が反対している声に耳を傾けるべきだ」。沖縄市の自営業の男性(49)は「法案の中身が分からないものに賛成はできない」。北中城村の無職の男性(77)は「政府の言う『テロ対策』は口実。現行の法律で対策できるはずだ」。那覇市の主婦(43)は「言論の自由が保障されなくなる」と懸念を示した。
(3)一方、「賛成」と答えた人は「テロ」を心配し、必要性を強調した。那覇市の無職の男性(29)は「テロ対策と聞いたら反対できない」。名護市の大学生(18)は「テロを未然に防ぐために役立つなら必要だと思う」。南風原町の自営業の男性(34)は「悪いことを考える時点で処罰はやむを得ない」と答えた。
(4)「判断できない」と答えた人の多くは「法案が理解できない」とした。那覇市の農業の男性(75)は「肝心の内容がいまいちよく分からないから、どちらとも言えない」。名護市の事務員の女性(60)は「重要な法案であれば、広く国民が理解してからにしてほしい」と答えた。久米島町の小売店経営(50)は「国民的な議論にはなっていないと思う。だから現段階で賛否は示せない」と指摘。
(5)宮古島市の公務員(35)は「メリット、デメリットについてもっと報道してほしい」と話した。





by asyagi-df-2014 | 2017-05-25 08:54 | 共謀罪 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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