「共謀罪」を考える。(27)-沖縄タイムス20170514より-

 沖縄タイムスは、「「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案の国会審議が続いている。主な争点をQ&Aの形で解説する。」、とシリーズの掲載を始めました。
 第1回は、国際組織犯罪防止条約との関連について。
 


(1)犯罪を計画段階で処罰する「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ「テロ等準備罪」を新設する組織犯罪処罰法改正案について、政府は国際組織犯罪防止条約を締結するために成立させる必要があると主張しています。
(2)Q 条約の内容は。
 A 国境を越える薬物や銃器の不正取引などに対処するため、締結国に重大犯罪の合意(共謀)やマネーロンダリング(資金洗浄)を犯罪化するよう義務付けています。2000年に国連総会で採択され、日本の国会では03年、民主党(当時)や共産党も賛成して条約が承認されましたが、現在も締結されていません。
(3)Q 各国の締結状況は。
 A 187の国・地域が締結済みで、まだなのは日本やイランなど11カ国です。政府は20年東京五輪・パラリンピックを控えたテロ対策を前面に出し、締結の必要性を訴えています。
(4)Q テロ対策が条約の目的ですか。
 A 民進、共産両党は、マフィアなどによる経済的利益を得るための犯罪を防ぐのが目的で、政府は国民に誤った印象を与えていると批判しています。政府は条約の起草段階からテロと関連付けて議論されてきたと反論しています。
(5)Q 共謀罪がないと締結できないのですか。
 A 条約は共謀罪か組織犯罪集団への「参加罪」のうち、少なくとも一方を犯罪化するよう求めています。政府は特定の犯罪と結び付かない行為を処罰する参加罪は法制度になじまないと判断した一方、現在でも一部の犯罪には似たような規定があるため、共謀罪を選択しました。
 民進党などは、必要な犯罪ごとに実行着手前の行為(凶器の準備など)を罰する「予備罪」の規定を設ければ締結できると主張。政府はそれでは合意を犯罪化したことにならないため「条約の義務を履行できない」としています。
(6)Q 他の国の対応は。
 A 経済協力開発機構(OECD)に加盟する35カ国のうち、共謀罪や参加罪を新たに作ったのはノルウェー、オーストリア、カナダ、ニュージーランドの4カ国です。日本を除く他の30カ国は既に国内法で両方またはいずれかの罪が規定されていたので、新たな法整備はしていません。
(7)Q 条約にメリットはないのですか。
 A 個別に条約を結んでいない国と外交ルートを通さずに捜査協力ができるようになります。犯罪人引き渡しについても実効性が高まると期待されています。





by asyagi-df-2014 | 2017-05-23 07:47 | 共謀罪 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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