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沖縄-辺野古- 高江-から-2017年4月8日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 例えば、「沖縄県の名護市辺野古や東村高江で進む米軍基地建設現場を連日訪れ、土木技術者の見地から政府のずさんな工事を指摘し、抗議の声を上げる人がいる。奥間政則さん(51)=大宜味村=だ。両親は元ハンセン病患者だった。『国策で少数者に負担や差別が押し付けられている』。奥間さんにはハンセン病と基地の問題は『根っこは同じだ』」と映る。」、との琉球新報からの投げかけをどのように捉えることができるのか。
 確かに、「本当はメディアの前で家族のことや基地について話すことは気が進まない。『しかし、ここで黙っていたら差別が忘れ去られることになる。国の横暴を見過ごすことは絶対にできない』。ハンセン病患者が受けた差別や、沖縄の基地問題の構造は同じだとする奥間さん。親が受けた差別と、基地問題にかかわる沖縄への差別との闘いは今も続く。」
、と闘い続けている人の姿は、人としての存在のあり方を問いつづけることを求める。


 2017年4月8日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-親のハンセン病知り、辺野古へ 沖縄の基地負担と重なる差別-2017年4月8日 08:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の名護市辺野古や東村高江で進む米軍基地建設現場を連日訪れ、土木技術者の見地から政府のずさんな工事を指摘し、抗議の声を上げる人がいる。奥間政則さん(51)=大宜味村=だ。両親は元ハンセン病患者だった。『国策で少数者に負担や差別が押し付けられている』。奥間さんにはハンセン病と基地の問題は『根っこは同じだ』」と映る。」
②「父は昨年、85歳で他界した。死去する3年前の2013年、父から手書きの手記をパソコンで打ち直すように頼まれた。戦争体験やハンセン病を理由に受けた理不尽な差別体験などが記されていた。奥間さんはハンセン病と共に歩んだ父親の人生を、手記を通して初めて知った。『今思えば、私に伝えるために手記を書いたのでないか』と父の気持ちを推測する。かつて何度か両親の身体的特徴について尋ねたことがある。しかし一切答えなかった。『子どもながらに【この話をしてはいけない】と察した』と振り返る。」
③「奥間さんが米軍基地建設の反対運動に関わるようになった大きなきっかけは、2015年5月に那覇市の沖縄セルラースタジアムで開かれた辺野古新基地建設に反対する県民集会だった。知り合いに誘われ、会場に足を運んだ。日本政府の都合で、沖縄に基地を押し付けている構造は、両親が生前一切語ることのなかった差別と似ている-。主催者発表で約3万5千人が集まった熱気の中で、そう感じた。それまで漠然と米軍基地に対し反対の気持ちはあったが、行動には移していなかった。父が残した手記にあったハンセン病の差別体験が、県民大会への参加によって、沖縄に押し付けられる基地負担の差別構造と重なった。そこから連日のように辺野古へ通い始めた。」
④「父が亡くなった際、親戚から『お墓に(父の)遺骨を入れないでほしい』と伝えられた。遺骨は名護市の国立療養所沖縄愛楽園に納められている。父への差別は続いている。
両親がいた鹿児島県種子島の療養所は、全国でも珍しく出産を認めていたが、当時ハンセン病患者は子どもを産むことさえ許されなかった。『これ(堕胎)は“殺人”だ。基地の先にある戦争も人殺しにつながる。国策で殺人が許されるのはおかしい』と話す。本当はメディアの前で家族のことや基地について話すことは気が進まない。『しかし、ここで黙っていたら差別が忘れ去られることになる。国の横暴を見過ごすことは絶対にできない』。
⑤「ハンセン病患者が受けた差別や、沖縄の基地問題の構造は同じだとする奥間さん。親が受けた差別と、基地問題にかかわる沖縄への差別との闘いは今も続く。」(友寄開)


(2)琉球新報-オスプレイ残骸発見 名護・安部-2017年4月7日 10:11


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市安部のオール島で1日、昨年12月に同地周辺で墜落した米海兵隊の垂直離着陸機MV22オスプレイのものとみられる長さ約1・3メートルの残骸が見つかった。在日米軍の動向を監視する市民団体リムピースの頼和太郎さんは『色合いや材質から、オスプレイの翼の一部であることはほぼ間違いない』と述べた。粉砕した破片が海洋生態系や人体に与える影響を危惧した。」
②「破片は同日、洞窟調査のためオール島を訪れた東恩納琢磨名護市議や日本自然保護協会の安部真理子主任らが発見した。沿岸部の岩上に打ち上げられた状態だったといい、その近くにはファイバーグラス(ガラス繊維)の部品も見つかった。」
③「沖縄防衛局は3月10~12日、24~26日の2度にわたり現場周辺の海底残骸物調査と回収作業を実施した。第1回の調査結果(速報)について安部区(當山真寿美区長)に対し『手作業で回収不能な大型の残骸は確認されなかった』と説明した。万一新たな残骸が見つかった場合には『地元の要望があれば日米で協力して対応する』としている。」
④「當山区長は『防衛局の最終調査報告書が出次第、区民と内容を精査し、必要であれば回収作業の再実施を要請する』としている。」


(3)琉球新報-辺野古の護岸着手、4月下旬か 波高く作業遅れ-2017年4月8日 06:30


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設計画に伴う名護市辺野古の新基地建設工事に関し、埋め立て工事の第1段階となる護岸工事が4月下旬にずれ込む可能性が出てきた。当初は4月中旬の着手も検討されていたが、連日波の高い日が続き海底ブロックと汚濁防止膜を結び付ける海上作業に遅れが出ている。」、と報じた。
 また、「護岸工事は、海底に大量の石や土砂を投入するため、海底の地形が変化し『岩礁破砕』が起こることが濃厚だが、国は岩礁破砕許可は不要とし、『無許可状態』のまま本体工事に突入する方針だ。護岸工事は、汚濁防止膜の設置が完了次第着手できる見通しだが、7日現在、完了したのは計画された4カ所のうち大浦北と大浦東の2カ所。海上ヤード部と長島部の2カ所が残っており、設置完了には、今後2週間程度かかるとみられている。」、と報じた。


(4)琉球新報-普天間代替施設「距離足りず」 米監査院が別滑走路使用提案-2017年4月7日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米政府監査院は5日、アジア太平洋地域における在沖米海兵隊の再編に関する報告書を公表した。海兵隊の能力維持について、普天間飛行場代替施設の滑走路が必要とされる任務を遂行する長さを満たしていないと指摘し、機能支援のため別の滑走路の使用も検討することを提案した。海兵隊約4千人のグアム移転は、グアムでのインフラ整備費用や工程の見通しの甘さを挙げ、米国防総省は費用の見積もりを修正すべきと指摘した。」
②「普天間飛行場の滑走路約2800メートルに対し、名護市辺野古で計画される代替施設の滑走路は長さ約1800メートルを予定している。米上院軍事委員会などに提出された同報告書は、代替施設の滑走路の長さや海兵隊移転の課題が解決されなければ、グアム移転費用の増大や計画遅延の可能性があると説明している。」
③「滑走路の縮小によって普天間飛行場がこれまで担ってきた固定翼機の緊急着陸や国連の災害対応時などの利用に対応できなくなると指摘。これまでの協議で、海兵隊は県内の別の滑走路の使用を日本側に提案することもできたはずだと指摘した。」(座波幸代)


(5)琉球新報-県民投票巡り知事と意見交換 「オール沖縄」勢力が課題整理-2017年4月8日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する沖縄県議会与党や市民団体、経済界有志などでつくる『辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議』の幹部と翁長雄志沖縄県知事との意見交換会が6日、県庁であり、新基地建設の賛否を問う県民投票などについて話し合ったことが分かった。オール沖縄会議は県民投票を実施する上での課題を整理する勉強会を始めた。」
②「意見交換会に知事が出席するのは初めてで、知事も県民投票を行う意義について確認しているという。知事周辺では、埋め立て承認撤回の根拠として県民投票による『建設反対』という民意を示したい意向があるが、投票には自治体の協力が必要など、実現に向けて課題は山積している。」
③「県民投票が実現すれば、大田昌秀県政下の1996年9月に日米地位協定の見直しと米軍基地の整理縮小の賛否を問うた県民投票以来。県民投票は地方自治法74条に基づき、有権者の50分の1以上の署名と条例制定が必要だが、実施には、選挙事務の受託など各市町村の協力が必要となる。」
④「県内11市も、那覇と名護を除く9市が自民系・保守系首長の『チーム沖縄』として翁長知事とは距離を置くため、投票の実施に消極的な態度を取ることも考えられる。そうなった場合、投票率が下がる可能性もあるため、オール沖縄会議の一部から県民投票を困難視する向きもある。」
⑤「同会議の幹部は『県民投票の結果次第で【もろ刃の剣】になる可能性も十分にあるため、慎重に検討しなければならない。現時点で【やる】とか【やらない】とは言えない』と語った。」


(6)沖縄タイムス-眠れない…普天間で6日連続の深夜飛行 米軍「必要な訓練で協定違反せず」-2017年4月8日 08:12


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の米軍普天間飛行場周辺で6日まで、6日間連続で午後10時以降の騒音が測定された。宜野湾市の担当者によると米軍機の可能性が高く、6日連続のケースは『そんなにない』という。市には1日から7日閉庁の午後5時15分までに、14件の苦情が寄せられた。」
②「市上大謝名公民館では3~6日の午後10時以降、90・4~95・6デシベルの激しい騒音が記録された。90デシベルは『騒々しい工場内』に相当する。6日は県と市が騒音測定する市内8地点のうち、午後10時以降の騒音が6地点で確認された。市嘉数の住民から『オスプレイが上空を通過した。眠れない』『夜間飛行をやめるよう、強く抗議して』との訴えがあった。」
③「日米の騒音規制措置(騒音防止協定)では午後10時から午前6時の飛行および地上での活動は制限されるが、米軍が運用上必要とするものは認められるとされる。在沖米海兵隊は7日、本紙の取材に『協定に違反しない。夜間訓練はパイロットの能力を維持するために必要なもの』と回答した。」


(7)沖縄タイムス-米軍がシリア攻撃 その時、嘉手納基地は…-2017年4月8日 16:45


 沖縄タイムスは、「米軍がシリアのアサド政権軍の空軍基地に対してミサイル攻撃を始めた7日、沖縄県内の米軍基地では特に目立った動きはなかった。米軍嘉手納基地では同日午後1時現在、警戒レベルは5段階のうち下から2番目の『アルファ』を表示。ゲートでは米軍の職員が普段通り車両のチェックをしていた。」、と報じた。
 また、「米軍嘉手納基地に7日午後5時半ごろ、米ネブラスカ州オファット空軍基地所属の大気観測機WC135C(通称コンスタント・フェニックス)が飛来した。放射性物質を回収・分析する機能があり、北朝鮮の6回目の核実験に備えた飛来とみられる。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-首に腕を回し押さえ込む警察官…女性「とっさにかんだ」 基地抗議の3人釈放-2017年4月8日 10:12


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県警は米軍基地に反対する抗議集会中に基地内へ侵入したり、警察官にけがを負わせたなどとして逮捕した男女3人を7日、刑事特別法違反や公務執行妨害などの容疑で那覇地検に送致した。地検は勾留請求をせず、3人は同日夜、処分保留で釈放された。今後、在宅で捜査を続けるとみられる。」
②「女性2人が釈放された沖縄署では市民ら約50人が花束を手に出迎えた。公務執行妨害と傷害容疑で逮捕された女性(65)は、逮捕時に警察官が女性の首に腕を回し、締め付けるように押さえ込んでいる姿を市民が撮影していた。女性は『押さえ付けられた恐怖と怒りで首を絞められたかは覚えてない。とっさにかんでしまったが暴力はいけないとすぐに口を開けた。今後は非暴力の抗議に徹したい』と語った。」
③「市民からは強圧的な手段に反発の声が上がったが、県警は『被疑者を適正に制圧しており、正当な逮捕行為』とコメントした。」
④「刑特法容疑で逮捕された女性(71)は基地との境界を示すイエローラインを越えたとして米軍警備員が身柄を拘束。『ラインは数センチ越えただけ。権力の横暴で、抗議の声は弱めてはいけない』と訴えた。」
⑤「普天間飛行場ゲート前でラインを越えたとして逮捕された男性(84)も同日夕以降、宜野湾署で釈放された。三宅俊司弁護士は『日本側では逮捕に至らないわずかなライン越えを軍警備員が独断で身柄を拘束している。不当な逮捕で、日本の司法手続きを踏まえていない』と憤った。」


(9)沖縄タイムス-米軍、2019年度も普天間補修計画 政府約束の「運用停止期限」は…?-2017年4月8日 15:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米海兵隊の最新報告書で、2019米会計年度(18年10月~19年9月)も米軍普天間飛行場の老朽化に伴う施設の補修工事が計画されていることが6日、分かった。計画は、県が日本政府に要請している19年2月の同飛行場の運用停止期限を越えており、沖縄県の要請が米側の視野にないことを示している。」
②「米海兵隊がこのほど公表した『2017海兵隊航空計画』によると、19年度に実施予定の工事は滑走路の補修など3事業で、前年度版には記載されていなかったゲート1の補修工事が新たに追加されている。滑走路の補修工事は、前年度版では18年度内の実施予定となっていた。」
③「日本政府は昨年8月、格納庫や隊舎、貯水槽や管理棟など19施設を対象とする大規模な補修工事の実施を決定し、年内に着手する方針を示していた。」
④「日米両政府は12年に公表した在日米軍再編見直し計画のなかで、名護市辺野古移設完了までは日本側が普天間の補修費を全額負担すると明記。政府は、13年度から17年度までに計5事業(約56億円分)の全額を負担している。」


(10)琉球新報-辺野古移設を容認 自民県連、大会で承認-2017年4月8日 13:50


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「自民党県連は8日、那覇市のロワジールホテル那覇で第48回県連大会を開き、名護市辺野古への新基地建設を『容認』することを決めた。県連はこれまで『辺野古移設を含むあらゆる可能性を追求する』としていたが、大会では『普天間飛行場の危険性の除去・早期返還を実現するには、最高裁判決に従い辺野古の代替施設への移設を容認する以外に具体的かつ現実的な方策は見いだせない』とした。
②「さらに普天間飛行場の5年以内の運用停止については『辺野古の代替施設への移設作業が順調に進んでいることが前提にあったことは十分に推測できる』とした上で『5年以内の運用停止の実現の見通しはなく、全ては翁長知事の協力のなさからくるものである』として翁長知事を批判した。」
③「大会ではこのほか、照屋守之会長や中川京貴幹事長、又吉清義総務会長、島袋大政調会長などを再任する役員人事案を承認した。産業の振興や雇用の創出、鉄軌道の導入を含めた公共交通網の構築、地域福祉医療体制の拡充強化などを掲げた7項目の県連政策案を決定した。」
③「照屋会長はあいさつで『今の沖縄は異常だ。国は親であり、県は子どもだ。今、国と県が対立しているわけではない、子どもが一方的に親、国を批判して対決しており、信頼関係は完全に失われている。それを打開して、まっとうな政治を沖縄につくりたい』と決意表明した。」


(11)琉球新報-高江の今、歌と演奏で訴える 県庁前で音楽祭-2017年4月8日 16:59


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「東村高江に暮らすミュージシャンの石原岳(たけし)さん(46)の呼び掛けによる『高江音楽祭』」が8日正午、那覇市の県庁前広場で開かれた。県内外のバンド、ミュージシャンらが出演し、東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリパッド建設を巡る現状について、音楽を通して訴えた。『高江音楽祭』は高江区で始まり、東京でも開催されてきた。県庁前広場で開催されるのは昨年12月21日以来2度目。」
②「『DEEPCOUNT』のボーカル兼トランペット奏者、桑原延享(のぶたか)さん(55)=東京=ら8団体以上が演奏を披露した。」
③「桑原さんは『11年前に高江を訪れ、よそ者を快く受け入れる素晴らしい土地だと思った』と語る。昨年8月には抗議活動にも参加した。『ここは愛が着陸する場所であり、兵器が着陸する場所ではない』と話し、ヘリパッドの建設強行を批判した。」
④「2番目に演奏した宜野湾市在住の備瀬竹広(48)さんは『日米地位協定の唄』などを披露し、同協定の不条理を批判した。」
②「家族でイベントに訪れた高江在住の清水亜生(あき)さん(37)は『やんばるの自然は素晴らしく、子供たちの教育にも良い。ヘリパッドは完成したかのように扱われているのが悔しい。高江の現状に関心がなかった人たちにも音楽によって働き掛けることができると思う』と音楽祭に期待した。」






by asyagi-df-2014 | 2017-04-08 21:20 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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