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原発問題-日本は、核不拡散条約(NPT)非加盟で核兵器保有国のインドと原発輸出を可能にする原子力協定に署名。

 朝日新聞は2016年11月11日、標題について次のように報じた。


(1)安倍晋三首相は11日、インドのモディ首相と首相官邸で会談し、日本からインドへの原発輸出を可能にする原子力協定に署名した。インドは核不拡散条約(NPT)非加盟の核兵器保有国。日本はインドが核実験した場合の協力停止措置の明記を目指したが、関連文書への記載にとどまり、安保政策への制約を嫌うインドも自国寄りに解釈できる余地を残した。
(2)日本がこれまでに原子力協定を結んだのは14カ国・機関あり、日本が輸出元となってNPT非加盟国と結ぶのは1985年の中国(92年にNPT加盟)に続いて2例目。日印の協定は、原発輸出に向け、日本の関連技術や物資の移転を可能にするもので、交渉は民主党政権時代の2010年に始まった。
(3)インドはすでに米国やフランス、韓国など8カ国と協定を結んでいる。日本は唯一の戦争被爆国として、核軍縮・不拡散外交を進めている。このためインドが他国と結んだ協定にはない、核実験した場合の協力停止措置を明記するよう求めてきた。だが、インド側が難色を示し、協定自体には明記されず、協定とは別の「見解及び了解に関する公文」と題する関連文書で折り合った。
(4)関連文書は、「日本の見解」として、2008年9月にインドが行った「核実験モラトリアム(一時停止)」声明を協定の「不可欠の基礎」とし、変更が生じた場合、協定を終了できる権利を有すると記載。インド側もモラトリアム声明を再確認し、これらを「両国の見解の正確な反映と了解する」としている。
(5)安倍首相は会談後の共同記者発表で、「原子力の平和的利用について、インドが責任ある行動を取ることを確保する法的な枠組みだ」と強調。「NPTを締結していないインドを国際的な核不拡散体制へ実質的に参加させることにつながる」と話した。ただ、インド側は「核開発は自国の権利」という立場を維持しているとみられ、モディ首相は会見でこの点に一切言及しなかった。
(6)日印共同声明の骨子
・日印原子力協定の締結を歓迎
・インド西部で2018年に新幹線を着工し、23年に開業
・太平洋・インド洋の安定と繁栄のために協力
・日本の官民がインド製造業の人材育成のため学校を開き、10年間で3万人を訓練


 もともと「核開発は自国の権利」と「原子力の平和的利用」は、両立しない。


 以下、朝日新聞の引用。








朝日新聞-日印原子力協定に署名 「核実験で協力停止」本文盛らず-2016年11月11日21時46分


 安倍晋三首相は11日、インドのモディ首相と首相官邸で会談し、日本からインドへの原発輸出を可能にする原子力協定に署名した。インドは核不拡散条約(NPT)非加盟の核兵器保有国。日本はインドが核実験した場合の協力停止措置の明記を目指したが、関連文書への記載にとどまり、安保政策への制約を嫌うインドも自国寄りに解釈できる余地を残した。

 日本がこれまでに原子力協定を結んだのは14カ国・機関あり、日本が輸出元となってNPT非加盟国と結ぶのは1985年の中国(92年にNPT加盟)に続いて2例目。日印の協定は、原発輸出に向け、日本の関連技術や物資の移転を可能にするもので、交渉は民主党政権時代の2010年に始まった。

 インドはすでに米国やフランス、韓国など8カ国と協定を結んでいる。日本は唯一の戦争被爆国として、核軍縮・不拡散外交を進めている。このためインドが他国と結んだ協定にはない、核実験した場合の協力停止措置を明記するよう求めてきた。

 だが、インド側が難色を示し、協定自体には明記されず、協定とは別の「見解及び了解に関する公文」と題する関連文書で折り合った。

 ログイン前の続き関連文書は、「日本の見解」として、2008年9月にインドが行った「核実験モラトリアム(一時停止)」声明を協定の「不可欠の基礎」とし、変更が生じた場合、協定を終了できる権利を有すると記載。インド側もモラトリアム声明を再確認し、これらを「両国の見解の正確な反映と了解する」としている。

 安倍首相は会談後の共同記者発表で、「原子力の平和的利用について、インドが責任ある行動を取ることを確保する法的な枠組みだ」と強調。「NPTを締結していないインドを国際的な核不拡散体制へ実質的に参加させることにつながる」と話した。ただ、インド側は「核開発は自国の権利」という立場を維持しているとみられ、モディ首相は会見でこの点に一切言及しなかった。(武田肇)

 ■日印共同声明の骨子
・日印原子力協定の締結を歓迎
・インド西部で2018年に新幹線を着工し、23年に開業
・太平洋・インド洋の安定と繁栄のために協力
・日本の官民がインド製造業の人材育成のため学校を開き、10年間で3万人を訓練


by asyagi-df-2014 | 2016-11-14 10:05 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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