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沖縄-辺野古・高江から-2016年10月9日

 安倍晋三首相と菅義偉官房長官の役割分担を考えさせられる。
 「菅氏、県政のアキレス腱狙う」(琉球新報〉は、直情型で感情を顕わにする安倍晋三の協働者としての実行者管の役割を伺がわせる。
 直情的、激情的思考が、悪しき世の中で、受け入れられるとしたら、それに基づく行動も、「いわゆるアメとムチ、分断工作のそのものではないか。こんなにやっぱり露骨にやるというのも、何か大人げない」、という名護市長の表現にならざるをえない。
 そこには、本来の未来はない。
さて、「目に見える形での負担軽減」ということは、政治家にとって非常に魅力的なものである。
 しかし、そこに「苦渋の選択」が安易に持ち込まれてはいけない。


 2016年10月9日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-北部訓練場の年内返還、菅氏が明言 知事「大変歓迎する」-2016年10月9日 06:30


 琉球新報は、「菅義偉官房長官は8日、来県し、翁長雄志知事と知事公舎で会談した。菅官房長官は米軍北部訓練場の約半分の返還について、条件とされるヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設が順調に進んでいるとの認識を示し『年内の返還で交渉している』と報告した。これに対し翁長知事は『SACO(日米特別行動委員会)合意で重要なのでよろしく』と応じ、会談後に記者団に『大変歓迎しながら承っている』と評価した。従来、翁長知事はヘリパッド建設について『強引な手法は容認し難い』としてきたが、この日の会談では一切触れなかった。政府高官が同訓練場の返還時期を『年内』と表明したのは初めて。」、と報じた。
 また、知事以外の会談の様子について、次のように伝えた。



①「知事との会談に先立ち菅官房長官は名護市のホテルで金武、宜野座、東、国頭の4町村長と、ヘリパッド建設現場周辺の東村高江区の区長、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市久辺3区の区長らと会談した。稲嶺進名護市長との会談は設定しなかった。」
②「北部の首長との会談でも菅官房長官は北部訓練場について『工事は着実に進捗(しんちょく)している。移設工事を進めて、年内返還ができるように米軍に対しても交渉していきたい』と、年内に工事を完了させ返還へ交渉していく姿勢を示した。伊集盛久東村長と宮城久和国頭村長は会談後、記者団に対し一部訓練場の年内返還についてそれぞれ『評価する』と発言した。」


 さらに、「防衛省によると、伊集村長と宮城村長はそれぞれ、菅官房長官に要請書を手渡した。伊集村長は高江区への直接的財政支援やヘリパッド工事に関する地域住民への配慮、飛行ルートの変更などを求めた。北部訓練場の一部返還に伴い減少する財源の維持に係る措置については、東、国頭の両村長とも求めた。 高江区への直接財源措置について菅官房長官は『要望にお応えするような形でこれから調整をする』記者団に答え、前向きな姿勢を見せた。」、「翁長知事は公舎での会談後、那覇市内で菅官房長官、安慶田光男副知事らと懇談し、午後10時40分過ぎ帰宅した。菅官房長官は9日は那覇と名護を除く県内9市長の『チーム沖縄』、経済界関係者と会談し帰任する。」、と報じた。


(2)琉球新報-「露骨で大人げない」 名護市長、会談なし批判-2016年10月9日 09:50


 琉球新報は、「来県中の菅義偉官房長官は8日、名護市内で米軍基地所在の北部4町村長や米軍普天間飛行場の移設先に近い同市の久辺3区長らと会談した一方、辺野古移設に反対する稲嶺進名護市長には会談の打診もせず、設定しなかった。稲嶺市長は8日、本紙取材に『いわゆるアメとムチ、分断工作のそのものではないか。こんなにやっぱり露骨にやるというのも、何か大人げない』と批判した。」、と報じた。
 また、「稲嶺市長は菅氏の来県に関し『新聞では知事に会うという話はあったが、それ以外のことは分からない。ここ(名護)に来ているというのも』と明かした。菅氏がこれまでに『県民の思いに寄り添い、しっかり結果を出す』などと公言してきたことを念頭に、稲嶺市長は『(発言とは)全く逆のことをやっている』と指摘した。」、と伝えた。


(3)琉球新報-【北部訓練場一部返還】菅氏、県政のアキレス腱狙う-2016年10月9日 09:53


 琉球新報は、今回の菅義偉官房長官の動きと翁長知事の対応について、次のように報じた。


①「菅義偉官房長官は8日の翁長雄志知事との会談で、米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事が『順調に進んでいる』と報告した上で、工事完了を条件とする同訓練場の約半分の返還について、年内実現を目指して米側と交渉していると明言した。翁長知事は年内返還を『歓迎』すると表明した。知事はこれまで『一方的に工事を進める政府の姿勢は到底容認できない』と移設工事を批判してきたが、この日は工事の手法を批判することはなかった。政府側は知事の“お墨付き”を得たと政治利用し、工事をより強行に進めるとみられる。」
②「翁長知事は会談後の会見で、菅氏との会談でヘリパッド移設工事の進め方に触れなかったことを問われ、批判的な部分はこれまでの自身の発言から『十二分に伝わっていると思う』と説明した。一方、菅氏からは政府の工事の進め方を顧みる発言はなかった。互いの意識の違いは明白だったが、会談では踏み込んでその点に入ることは避けた。」
③「北部訓練場のヘリパッド移設工事を巡って、知事を支える『オール沖縄』勢力を構成する県政与党からは、知事に工事反対を明確に表明するよう求める声が上がっている。だが県政は返還計画を定めたSACO(日米特別行動委員会)合意を支持する点から難しい立場にある。」
③「菅氏は会談の話題を北部訓練場の『返還』に集中させ、知事の『歓迎』を引き出すことで、県政の“アキレス腱(けん)”を狙う意図もうかがえた。翁長知事がこの問題でどのような対応を取るか、工事完了が年内に迫る中、佳境を迎えた。」


(4)沖縄タイムス-米軍北部訓練場、年内返還へ交渉 菅氏が明言-2016年10月9日 09:40


 沖縄タイムスは、翁長雄志沖縄県知事と菅義偉官房長官の会談等の模様について、次のように報じた。


①「知事との会談に先立ち、菅氏は名護市内のホテルで国頭村の宮城久和村長、東村の伊集盛久村長と高江区の仲嶺久美子区長と会談し『年内返還が実現できるよう米軍と交渉したい』と述べた。宮城、伊集両村長は『評価したい』と歓迎。菅氏は会談後、現在建設中の四つのヘリパッドが年内に完成する見通しを示した。一方、知事は、米攻撃機ハリアーの墜落事故と飛行再開や高江の警備への機動隊投入、自衛隊ヘリでの資機材搬入など従来批判している政府の対応には言及しなかった。知事は、これまでの抗議などを通して「十二分に伝わっている」と指摘、政府批判を抑えた理由には、『(協議内容は)ケース・バイ・ケースだ』と述べた。」
②「日米両政府は、1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で北部訓練場約7800ヘクタールの過半面積の返還で合意。政府は早い時期に返還を実現することで、目に見える形で負担軽減が進んでいることをアピールする狙いがある。」
③「伊集村長は菅氏に、返還に伴い減額する普通交付税約7600万円分の財源措置を要求。仲嶺区長は、オスプレイの騒音に加え工事再開で生じている周辺道路の混乱などの現状や、ヘリパッド完成後の騒音被害増などへの不安を伝えた。会談後、同区の過去2度にわたる反対決議は生きているとしながらも、建設に反対する市民や警察などとの間での混乱から『早く脱したいという区民の声もある。複雑な心境だ』と語った。」
④「菅氏は金武町の仲間一町長、宜野座村の當眞淳村長とも会談。米軍再編に伴う嘉手納以南の統合計画で、キャンプ瑞慶覧などからキャンプ・ハンセンへの一部施設の受け入れについて理解を求めた。仲間町長は詳細な情報提供を求めた。菅氏は辺野古など久辺3区の区長らとも会談した。菅氏は、知事との会談後、那覇市内の別の場所で知事ら三役と新里米吉県議会議長と懇談した。」


(5)琉球新報-菅長官が自民県連、8市長らと会談-2016年10月9日 14:43


 琉球新報は、「来県中の菅義偉官房長官は9日、宜野湾市内のホテルで自民党県連幹部や県内の保守系市長らと相次いで会談した。菅氏は前日の翁長雄志知事との会談にも触れつつ、年内に米軍北部訓練場約4千㌶の返還を目指すことなどをあらためて報告した。県連との会談では、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題に関し、菅氏から違法確認訴訟の最高裁判決に沿って進めていくとの話があったという。県連の照屋守之会長代行は終了後の取材に『北部訓練場と併せ、ほかの基地の整理縮小についても要望した』と述べた。一方、その後の保守系市長との会談には石垣長を除く8市長が出席した。市長らによると、一括交付金の今後の使い方の問題や、来年改選を迎える市長の選挙に関する話題が出たという。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-[解説]米軍ヘリパッド:政府、交付金で分断狙う アメとムチの典型-2016年10月9日 11:39


 沖縄タイムスは、政府のアメとムチの政策について、次のように報じた。


①「米軍北部訓練場へのヘリパッド建設で『迷惑をかける地域の要望に応える』として、政府が東村高江区に財政支援をする方針を固めた。『迷惑』には建設反対する人たちの活動まで含み、分断する狙いもある。東村は騒音軽減対策や飛行ルート変更も求めた。政府の地元に対する姿勢は、米側との交渉結果でまずは示されるべきだろう。交付金で理解を求める手法は、辺野古新基地建設周辺の久辺3区ともつながるアメとムチの典型だ。」
②「8日に菅義偉官房長官は、高江区長や久辺3区の区長とも会談した。自治会のトップが官房長官と直接会うのは、他県からみればまれ。工事を前に進めたい政府の必死さが表れている。」
③「N4地区のヘリパッドが引き渡された後、高江周辺の騒音は増加した。安倍晋三首相は現状を『環境基準を満足している』と評価し、今後も米軍と密接に連携しながら万全を期するという。残り四つのヘリパッドが完成すれば、さらに住環境が悪化するのは想像に難くない。」


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。








(1)琉球新報-北部訓練場の年内返還、菅氏が明言 知事「大変歓迎する」-2016年10月9日 06:30


 菅義偉官房長官は8日、来県し、翁長雄志知事と知事公舎で会談した。菅官房長官は米軍北部訓練場の約半分の返還について、条件とされるヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設が順調に進んでいるとの認識を示し「年内の返還で交渉している」と報告した。これに対し翁長知事は「SACO(日米特別行動委員会)合意で重要なのでよろしく」と応じ、会談後に記者団に「大変歓迎しながら承っている」と評価した。従来、翁長知事はヘリパッド建設について「強引な手法は容認し難い」としてきたが、この日の会談では一切触れなかった。政府高官が同訓練場の返還時期を「年内」と表明したのは初めて。


 知事との会談に先立ち菅官房長官は名護市のホテルで金武、宜野座、東、国頭の4町村長と、ヘリパッド建設現場周辺の東村高江区の区長、米軍普天間飛行場の移設先とされる名護市久辺3区の区長らと会談した。稲嶺進名護市長との会談は設定しなかった。

 北部の首長との会談でも菅官房長官は北部訓練場について「工事は着実に進捗(しんちょく)している。移設工事を進めて、年内返還ができるように米軍に対しても交渉していきたい」と、年内に工事を完了させ返還へ交渉していく姿勢を示した。伊集盛久東村長と宮城久和国頭村長は会談後、記者団に対し一部訓練場の年内返還についてそれぞれ「評価する」と発言した。

 防衛省によると、伊集村長と宮城村長はそれぞれ、菅官房長官に要請書を手渡した。伊集村長は高江区への直接的財政支援やヘリパッド工事に関する地域住民への配慮、飛行ルートの変更などを求めた。北部訓練場の一部返還に伴い減少する財源の維持に係る措置については、東、国頭の両村長とも求めた。

 高江区への直接財源措置について菅官房長官は「要望にお応えするような形でこれから調整をする」と記者団に答え、前向きな姿勢を見せた。

 翁長知事は公舎での会談後、那覇市内で菅官房長官、安慶田光男副知事らと懇談し、午後10時40分過ぎ帰宅した。菅官房長官は9日は那覇と名護を除く県内9市長の「チーム沖縄」、経済界関係者と会談し帰任する。


(2)琉球新報-「露骨で大人げない」 名護市長、会談なし批判-2016年10月9日 09:50


 【名護】来県中の菅義偉官房長官は8日、名護市内で米軍基地所在の北部4町村長や米軍普天間飛行場の移設先に近い同市の久辺3区長らと会談した一方、辺野古移設に反対する稲嶺進名護市長には会談の打診もせず、設定しなかった。稲嶺市長は8日、本紙取材に「いわゆるアメとムチ、分断工作のそのものではないか。こんなにやっぱり露骨にやるというのも、何か大人げない」と批判した。

 稲嶺市長は菅氏の来県に関し「新聞では知事に会うという話はあったが、それ以外のことは分からない。ここ(名護)に来ているというのも」と明かした。菅氏がこれまでに「県民の思いに寄り添い、しっかり結果を出す」などと公言してきたことを念頭に、稲嶺市長は「(発言とは)全く逆のことをやっている」と指摘した。


(3)琉球新報-【北部訓練場一部返還】菅氏、県政のアキレス腱狙う-2016年10月9日 09:53


 菅義偉官房長官は8日の翁長雄志知事との会談で、米軍北部訓練場のヘリパッド移設工事が「順調に進んでいる」と報告した上で、工事完了を条件とする同訓練場の約半分の返還について、年内実現を目指して米側と交渉していると明言した。翁長知事は年内返還を「歓迎」すると表明した。知事はこれまで「一方的に工事を進める政府の姿勢は到底容認できない」と移設工事を批判してきたが、この日は工事の手法を批判することはなかった。政府側は知事の“お墨付き”を得たと政治利用し、工事をより強行に進めるとみられる。

 翁長知事は会談後の会見で、菅氏との会談でヘリパッド移設工事の進め方に触れなかったことを問われ、批判的な部分はこれまでの自身の発言から「十二分に伝わっていると思う」と説明した。一方、菅氏からは政府の工事の進め方を顧みる発言はなかった。互いの意識の違いは明白だったが、会談では踏み込んでその点に入ることは避けた。

 北部訓練場のヘリパッド移設工事を巡って、知事を支える「オール沖縄」勢力を構成する県政与党からは、知事に工事反対を明確に表明するよう求める声が上がっている。だが県政は返還計画を定めたSACO(日米特別行動委員会)合意を支持する点から難しい立場にある。

 菅氏は会談の話題を北部訓練場の「返還」に集中させ、知事の「歓迎」を引き出すことで、県政の“アキレス腱(けん)”を狙う意図もうかがえた。翁長知事がこの問題でどのような対応を取るか、工事完了が年内に迫る中、佳境を迎えた。
(島袋良太)


(4)沖縄タイムス-米軍北部訓練場、年内返還へ交渉 菅氏が明言-2016年10月9日 09:40


 知事との会談に先立ち、菅氏は名護市内のホテルで国頭村の宮城久和村長、東村の伊集盛久村長と高江区の仲嶺久美子区長と会談し「年内返還が実現できるよう米軍と交渉したい」と述べた。宮城、伊集両村長は「評価したい」と歓迎。菅氏は会談後、現在建設中の四つのヘリパッドが年内に完成する見通しを示した。

 一方、知事は、米攻撃機ハリアーの墜落事故と飛行再開や高江の警備への機動隊投入、自衛隊ヘリでの資機材搬入など従来批判している政府の対応には言及しなかった。知事は、これまでの抗議などを通して「十二分に伝わっている」と指摘、政府批判を抑えた理由には、「(協議内容は)ケース・バイ・ケースだ」と述べた。

 日米両政府は、1996年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で北部訓練場約7800ヘクタールの過半面積の返還で合意。政府は早い時期に返還を実現することで、目に見える形で負担軽減が進んでいることをアピールする狙いがある。

 伊集村長は菅氏に、返還に伴い減額する普通交付税約7600万円分の財源措置を要求。仲嶺区長は、オスプレイの騒音に加え工事再開で生じている周辺道路の混乱などの現状や、ヘリパッド完成後の騒音被害増などへの不安を伝えた。会談後、同区の過去2度にわたる反対決議は生きているとしながらも、建設に反対する市民や警察などとの間での混乱から「早く脱したいという区民の声もある。複雑な心境だ」と語った。

 菅氏は金武町の仲間一町長、宜野座村の當眞淳村長とも会談。米軍再編に伴う嘉手納以南の統合計画で、キャンプ瑞慶覧などからキャンプ・ハンセンへの一部施設の受け入れについて理解を求めた。仲間町長は詳細な情報提供を求めた。菅氏は辺野古など久辺3区の区長らとも会談した。

 菅氏は、知事との会談後、那覇市内の別の場所で知事ら三役と新里米吉県議会議長と懇談した。


(5)琉球新報-菅長官が自民県連、8市長らと会談-2016年10月9日 14:43


 来県中の菅義偉官房長官は9日、宜野湾市内のホテルで自民党県連幹部や県内の保守系市長らと相次いで会談した。菅氏は前日の翁長雄志知事との会談にも触れつつ、年内に米軍北部訓練場約4千㌶の返還を目指すことなどをあらためて報告した。
 県連との会談では、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設問題に関し、菅氏から違法確認訴訟の最高裁判決に沿って進めていくとの話があったという。県連の照屋守之会長代行は終了後の取材に「北部訓練場と併せ、ほかの基地の整理縮小についても要望した」と述べた。
 一方、その後の保守系市長との会談には石垣長を除く8市長が出席した。市長らによると、一括交付金の今後の使い方の問題や、来年改選を迎える市長の選挙に関する話題が出たという。【琉球新報電子版】


(6)沖縄タイムス-[解説]米軍ヘリパッド:政府、交付金で分断狙う アメとムチの典型-2016年10月9日 11:39


 米軍北部訓練場へのヘリパッド建設で「迷惑をかける地域の要望に応える」として、政府が東村高江区に財政支援をする方針を固めた。「迷惑」には建設反対する人たちの活動まで含み、分断する狙いもある。東村は騒音軽減対策や飛行ルート変更も求めた。政府の地元に対する姿勢は、米側との交渉結果でまずは示されるべきだろう。

 交付金で理解を求める手法は、辺野古新基地建設周辺の久辺3区ともつながるアメとムチの典型だ。

 8日に菅義偉官房長官は、高江区長や久辺3区の区長とも会談した。自治会のトップが官房長官と直接会うのは、他県からみればまれ。工事を前に進めたい政府の必死さが表れている。

 N4地区のヘリパッドが引き渡された後、高江周辺の騒音は増加した。安倍晋三首相は現状を「環境基準を満足している」と評価し、今後も米軍と密接に連携しながら万全を期するという。残り四つのヘリパッドが完成すれば、さらに住環境が悪化するのは想像に難くない。

 本来政府が対応すべきことは、住宅密集に近いヘリパッドを使わない、学校上は飛行しない、夜間は飛ばさないなど「米軍の運用」では済まさない仕組みづくりだ。交付金だけでは解決しない。(東京報道部・上地一姫)


by asyagi-df-2014 | 2016-10-09 16:52 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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