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九州電力は、知事から受けた川内原発の停止要請に対する回答書を知事に手渡す。「直ちに停止する」との求めには応じず、10月以降の定期検査入りまで稼働する方針を正式に示した。

 標題について、朝日新聞は2016年9月5日、次のように報告した。


(1)九州電力の瓜生(うりう)道明社長は5日午前、鹿児島県庁を訪れ、三反園訓(みたぞのさとし)知事から受けた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の停止要請に対する回答書を知事に手渡した。「直ちに停止する」との求めには応じず、10月以降の定期検査入りまで稼働する方針を正式に示した。
(2)一方、九電は避難計画見直しへの支援や、情報発信の強化などには応じる姿勢だ。九電の瓜生社長は三反園知事に対し、「知事の要請を重く受け止め、県民の皆様の不安を軽減する新たな対策を取っていきたい」と述べた。
(3)これに対し、三反園知事は「私は熊本地震を受けて原発をいったん停止して再点検すべきだと強く要請した。この回答書は極めて遺憾だ。必要があれば改めて要請したい。原発が安全だという意識を捨てて頂きたい」と述べた。三反園知事は8月26日に九電に対し、熊本地震を受けて県民の不安の声が高まっているなどとして、川内原発を「直ちに停止」し、安全性を再検証するよう要請していた。だが、経営安定に原発が欠かせない九電は、知事に原発を停止させる法的な権限がないほか、応じれば全国の他の原発の稼働にも影響を与えかねない、などとも考慮し、停止要請を拒む方針を固めていた。
(4)川内原発は三反園知事の要請にかかわらず、10月以降に法律に基づいた定期検査に入る予定だ。九電は1号機は10月から、2号機は12月から検査入りする計画にしていた。九電は定期検査の期間中に、知事が求めた原子炉圧力容器など7項目の検査に加え、要請にはない検査も自主的に進める方針だ。避難計画の見直しへの支援では、事故時に住民が避難するため九電が確保する16台の福祉車両も増やす考えだ。災害時に九電社員が福祉施設などに駆けつけることも約束する。事故や災害時に、原発の状況についての情報発信を強化する考えなども盛り込んだ。一方、知事が求めた原発周辺の活断層の調査については、「すでに相当実施している」(九電幹部)として応じない。



 朝日新聞は2016年9月5日、「鹿児島県の三反園訓知事が、川内原発の一時停止要請に応じないと九電が5日に回答したことを受け、週内に再度、停止を要請する方針を固めたことが県関係者の話でわかった。速やかに一時停止して点検に入るよう再び求め、避難計画への支援についても、さらなる強化を求めるとみられる。」、と続けて伝えた。



 なお、九州電力の瓜生道明社長は9日、鹿児島県庁で三反園訓(みたぞのさとし)知事に対し、再要請されていた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の即時停止や安全性の再点検についての対応方針を回答した。即時停止については改めて拒否した。



 以下、朝日新聞の引用。








朝日新聞-九電、川内原発停止要請に応じず 三反園知事「遺憾」-2016年9月5日11時53分


 九州電力の瓜生(うりう)道明社長は5日午前、鹿児島県庁を訪れ、三反園訓(みたぞのさとし)知事から受けた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の停止要請に対する回答書を知事に手渡した。「直ちに停止する」との求めには応じず、10月以降の定期検査入りまで稼働する方針を正式に示した。

 一方、九電は避難計画見直しへの支援や、情報発信の強化などには応じる姿勢だ。九電の瓜生社長は三反園知事に対し、「知事の要請を重く受け止め、県民の皆様の不安を軽減する新たな対策を取っていきたい」と述べた。

 これに対し、三反園知事は「私は熊本地震を受けて原発をいったん停止して再点検すべきだと強く要請した。この回答書は極めて遺憾だ。必要があれば改めて要請したい。原発が安全だという意識を捨てて頂きたい」と述べた。

 三反園知事は8月26日に九電に対し、熊本地震を受けて県民の不安の声が高まっているなどとして、川内原発を「直ちに停止」し、安全性を再検証するよう要請していた。だが、経営安定に原発が欠かせない九電は、知事に原発を停止させる法的な権限がないほか、応じれば全国の他の原発の稼働にも影響を与えかねない、などとも考慮し、停止要請を拒む方針を固めていた。

 川内原発は三反園知事の要請にかかわらず、10月以降に法律に基づいた定期検査に入る予定だ。九電は1号機は10月から、2号機は12月から検査入りする計画にしていた。九電は定期検査の期間中に、知事が求めた原子炉圧力容器など7項目の検査に加え、要請にはない検査も自主的に進める方針だ。避難計画の見直しへの支援では、事故時に住民が避難するため九電が確保する16台の福祉車両も増やす考えだ。災害時に九電社員が福祉施設などに駆けつけることも約束する。

 事故や災害時に、原発の状況についての情報発信を強化する考えなども盛り込んだ。一方、知事が求めた原発周辺の活断層の調査については、「すでに相当実施している」(九電幹部)として応じない。



朝日新聞-川内原発の一時停止、再度要請へ 鹿児島知事が週内に-2016年9月5日18時52分


 鹿児島県の三反園訓知事が、川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の一時停止要請に応じないと九電が5日に回答したことを受け、週内に再度、停止を要請する方針を固めたことが県関係者の話でわかった。速やかに一時停止して点検に入るよう再び求め、避難計画への支援についても、さらなる強化を求めるとみられる。

 三反園知事は8月26日、熊本地震後に原発の安全性や避難について不安が高まっているとして、川内原発を直ちに一時停止して再点検することや、自治体の避難計画の支援体制強化などを九電の瓜生道明社長に要請した。瓜生社長は今月5日、10月以降の定期検査に合わせて特別検査を実施する方針を記した回答書を手渡した。三反園知事はその際、「極めて遺憾」と述べていた。



朝日新聞-川内原発の即時停止、九電改めて拒否 鹿児島知事に回答-2016年9月9日16時44分


 九州電力の瓜生(うりう)道明社長は9日、鹿児島県庁で三反園訓(みたぞのさとし)知事に対し、再要請されていた川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の即時停止や安全性の再点検についての対応方針を回答した。即時停止については改めて拒否した。一方で住民の避難用に使う福祉車両を増やすことや避難道の整備に協力することを追加の「安全対策」として打ち出し、原発の稼働に理解を求めた。

 九電は5日、三反園知事による川内原発の即時停止要請に応じず、10月以降に予定する定期検査とは別に追加の「特別点検」を実施する方針を伝えた。これに対して三反園知事は「極めて遺憾」と批判し、7日に改めて、直ちに停止するよう再要請していた。


by asyagi-df-2014 | 2016-09-13 05:58 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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