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原発問題-九州電力は、敷地内への使用済み核燃料の「乾式貯蔵施設」建設について、詳しい説明や理解を得ない形で公表する。

 九州電力が敷地内への使用済み核燃料の「乾式貯蔵施設」の建設の検討しているについて、佐賀新聞は2015年11月25日、「九州電力が検討している玄海原発(東松浦郡玄海町)敷地内への使用済み核燃料の『乾式貯蔵施設』建設について、佐賀県は24日、九電の山元春義取締役を県庁に呼び、詳しい説明や理解を得ない形で公表したことに口頭で抗議した。山元氏は陳謝した。山口祥義知事は定例会見で『非常に当惑している。信頼関係が何より大事で、善処してもらいたい』」と改善を求めた。」、と報じた。
 このことに事実経過について、「九電は20日に経産省で開かれた会議で、原発敷地内での設置を検討していることを明らかにした。県によると九電から初めて説明を受けたのは16日で、その際、『敷地内という表現が一人歩きして誤解を招く』として再考を求めていたという。しかし、九電はそのまま公表した。」、と伝えた。
 なお、佐賀新聞は2015年11月22日、「九州電力が、使用済み核燃料を保管する乾式貯蔵施設を玄海原発(東松浦郡玄海町)と川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の、それぞれの敷地内に建設を検討していることが分かった。九電が乾式貯蔵施設建設の検討で、設置場所を『原発敷地内』と明らかにしたのは初めて。今後、佐賀県や玄海町など関係自治体と調整をしながら、具体的な計画策定を進めるとみられる。」、と報じていた。
 この件について、近隣自治体からの抗議の声として、「唐津市の坂井俊之市長は24日の会見で『九電から事前の連絡は何もなかった。今は再稼働の問題もあり、信頼関係が大事なとき。唐突な発表に驚きと同時に不快にも思った』と憤りを見せた。『再稼働に理解を示している市民からも戸惑いの声が多く寄せられた』と語り、『乾式貯蔵の安全性に関する議論もまだ十分ではない。九電の方針は段階を踏まえたものではない』と批判した。」、と報じている。

 以下、佐賀新聞の引用。







佐賀新聞-核燃料乾式貯蔵施設 県が抗議-2015年11月25日 10時44分

 九州電力が検討している玄海原発(東松浦郡玄海町)敷地内への使用済み核燃料の「乾式貯蔵施設」建設について、佐賀県は24日、九電の山元春義取締役を県庁に呼び、詳しい説明や理解を得ない形で公表したことに口頭で抗議した。山元氏は陳謝した。山口祥義知事は定例会見で「非常に当惑している。信頼関係が何より大事で、善処してもらいたい」と改善を求めた。

 九電は20日に経産省で開かれた会議で、原発敷地内での設置を検討していることを明らかにした。県によると九電から初めて説明を受けたのは16日で、その際、「敷地内という表現が一人歩きして誤解を招く」として再考を求めていたという。しかし、九電はそのまま公表した。

 この日は県くらし環境本部の伊藤正本部長が「具体的説明もなく、理解を得ない中で公表したことは問題だ」と抗議した。山元氏は「社内での検討ということだが、公表したことは申し訳ないと思う。二度とこのようなことがないようにしたい」と応じたという。

 山元氏は玄海町も訪れ、同様の説明をした。

 また、唐津市の坂井俊之市長は24日の会見で「九電から事前の連絡は何もなかった。今は再稼働の問題もあり、信頼関係が大事なとき。唐突な発表に驚きと同時に不快にも思った」と憤りを見せた。「再稼働に理解を示している市民からも戸惑いの声が多く寄せられた」と語り、「乾式貯蔵の安全性に関する議論もまだ十分ではない。九電の方針は段階を踏まえたものではない」と批判した。

 乾式貯蔵施設は、使用済み燃料をプールではなく、特殊金属製の容器に入れて、外気で冷却しながら保管する。設置には九電が県、玄海町と結んでいる安全協定の規定で事前了解が必要になる。



佐賀新聞-九電、原発敷地内に乾式貯蔵施設検討 玄海、川内で使用済み核燃料保管-015年11月22日 09時58分

 九州電力が、使用済み核燃料を保管する乾式貯蔵施設を玄海原発(東松浦郡玄海町)と川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の、それぞれの敷地内に建設を検討していることが分かった。九電が乾式貯蔵施設建設の検討で、設置場所を「原発敷地内」と明らかにしたのは初めて。今後、佐賀県や玄海町など関係自治体と調整をしながら、具体的な計画策定を進めるとみられる。

 使用済み核燃料の将来の対策方針として、「安全性向上対策も考慮し、敷地内の乾式貯蔵施設を検討している」と経産省に20日説明した。当面の対策方針には、玄海3号機の貯蔵プールで燃料を置く間隔を詰めて置き直し、保管スペースを増やす「リラッキング」を示した。ただ、2010年の国への申請後、福島第1原発事故が発生し、見通しは立っていない。

 乾式貯蔵は、使用済み核燃料を貯蔵プールで一定期間冷却した後、特殊な金属製容器に閉じこめ、外気で冷やす方式。従来のプールで冷却保管する「湿式」より、事故時に搬出しやすいなど管理が容易で、リスクが少ないとされる。福島第1原発事故の際も乾式貯蔵施設は問題がなかったとされ、原子力規制委員会も各電力会社に設置や増設を促している。

 使用済み核燃料をめぐっては、青森県六ケ所村にある日本原燃の再処理工場の完成が見通せないなか、各原発の貯蔵プールの容量には余裕がなくなってきている。玄海も再稼働すれば5、6年程度で貯蔵プールが満杯になるとされる。九電の瓜生道明社長はこれまでも、乾式貯蔵の有効性に触れ、六ケ所村に搬出するまでの「バッファ(緩衝)としての中間貯蔵」の必要性を説明していた。


by asyagi-df-2014 | 2015-11-26 05:50 | 書くことから-原発 | Comments(0)

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