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「筑波海軍航空隊」を観てきました。

 「筑波海軍航空隊」を、10月5日、大分市のシネマ5で観てきました。
 「神風特攻隊」などの戦争物は、これまでどこか警戒感が強く、避けてきてような気がします。
 今回、義母が「観たいのだが」ということでしたので、母の同級生の女性も含めて、4人で観に出かけました。
 何故、義母がという疑問には、こちらが全く知らなかった事情がありました。
 義母は、尋常小学校の教師であった「西田高光中尉」の5年生時の教え子で、何とこの長編ドキュメンタリ-に出演していたのでした。
 義母は、「涙が出た」、と言っていましたが、私も、いつになく、真面目に観ていました。

 

 さて、この長編ドキュメンタリ-で、深く心に残ったものは、パンフレットに掲載されていた木名瀬信也さんの次の言葉と木名瀬さんの生き残った者の戦後の生きにくさを語る苦悩の姿でした。


 「平和を求める人は、戦争の真実を真実を知る必要があると考えて降ります。
 戦争の災禍は今更言及するまでもありませんが、戦争に否定的であった若者が、将来に 希望をかけて、眼前の危急に率先挺身して逝ったことを、  
是非記憶にとどめて欲しいと存じます。
 筑波壕に一高・東大出身の吉田信という少尉がおりましたが、
 彼の残した寄せ書きに、唯一字『望』という字を見て、私は衝撃を受けました。
 出撃数日前のことでした。
 筑波記念展の展示作品の中には、様々な遺品や記念品があります。
 当時の戦時情勢を背景にご覧願えば、若者の息吹が聞こえ、心情が伝わってくると存じ ます。
 私共生き残った者から見ても、惜しい人物を死なせた思いが致します。
 せめて戦死者の心根に共感し、その生き様を理解してもらうことが、私共の願いであり ます。」


 もう一つ、太平洋戦争というものの実態を、説明してくれたのは、橋本義雄さんの次の思いでした。


「戦闘機乗りが戦闘機を駆使して戦うには、最低1000時間なんですよ。1000時間なんてとんでもない。私で200時間だからね。200時間で何やれ、これやれで、とても戦えるもんじゃないです。そこへ持ってきて、ガソリンは少ない、オクタン価が低い、祖いう状況下でね、戦争しろって言うんですからね。これは、もう言う方も言う方だし、そういう状況下でよくぞ戦争など起こしたなと、本当にそう思いますよ。」


 今般の「安保関連法案」を考える上で、名古屋市の弁護士の川口創さんは、「イラクの子どもを救う会制作のイラク戦争のビデオを観る中で、この中で写し出された戦争の実像こそが、今後『参戦する』戦争の姿であり、『集団的自衛権』の意味するところである」、と講演会の中で、説明してくれました。
 つまり、本当の戦争の実像を知ることが大切なのだと。
たとえば、それは、この映像に貫かれている「なぜ、戦争はしてはいけないのか?」という問いかけを、感じ取ることだと思います。


by asyagi-df-2014 | 2015-10-08 05:43 | 新たな経験 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人