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防衛省の河野克俊統合幕僚長が2014年12月18日、「オスプレイの不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ」と民意を顧みない発言。

 2015年9月2日の参院平和安全法制特別委員会で仁比聡平氏(共産)が文書の存在をただした「発言」について、沖縄タイムスは2015年9月3日、「防衛省の河野克俊統合幕僚長が昨年12月18日、米国防総省でワーク米国防副長官と会談した際『オスプレイの不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ』と述べていたことが2日、分かった。オスプレイは開発段階から墜落事故が相次ぎ、2013年には全41市町村長らが配備撤回を求め政府へ建白書を提出するなど県内では配備への反対が強い。制服組トップの民意を顧みない発言に強い反発が上がるのは必至だ。」、「発言が記載されているのは防衛省が作成したとされる『統幕長訪米時の会談の結果概要』と題する内部文書。2日までに共産党が入手した。2日の参院平和安全法制特別委員会で仁比聡平氏(共産)が文書の存在をただしたのに対し、中谷元・防衛相は『資料は確認できていないのでこの時点での言及は控える』と述べ否定はしなかった。」と、報じた。
 また、この文書の中での河野克俊統合幕僚長の「発言」を次のように伝えた。


「オスプレイの不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ」
「以前に比べて低減したように思う」{オスプレイへの日本国民の不安が低減したか尋ねたことへの返答)
「普天間移設反対の候補者が当選したが普天間は地方の問題ではなく国の問題だ」
「県知事選時にはリバティーポリシー(行動規範)の実施、地域情勢に配慮して頂き感謝する」
「キャンプ・ハンセン、シュワブでの共同使用が実現すれば米海兵隊と陸上自衛隊との協力が一層深化する」


 この記事は、日本国憲法法制化でまがりなりにも基本とされてきた「シビリアンコントロール」が、「安保関連」法案の成立後、どのようになるかを示すものである。
 むしろ、防衛省は安倍晋三政権の方針通りに、前倒しで行ってきたことを示している。
 このことは、まさしく、「共産の小池晃参院議員は『民意を米国へ売り渡すかのような発言だ』と批判」という状況そのものである。
 また、「今年3月の衆院予算委員会で中谷氏は『(シュワブの)代替施設での恒常的な使用は考えていない』と否定しており、統幕長と防衛相の発言が食い違う形となっている。」との沖縄タイムスの指摘も、米軍再編における自衛隊の位置づけが、安倍晋三政権下では、早くから方針化されたものに過ぎない。

 「安保関連」法案の違憲状況は際立っている。

 以下、沖縄タイムスの引用。








沖縄タイムス-河野統幕長「オスプレイ不安あおるのは一部活動家」 米国防副長官に発言-2015年9月3日 05:22

 【東京】防衛省の河野克俊統合幕僚長が昨年12月18日、米国防総省でワーク米国防副長官と会談した際「オスプレイの不安全性をあおるのは一部の活動家だけだ」と述べていたことが2日、分かった。オスプレイは開発段階から墜落事故が相次ぎ、2013年には全41市町村長らが配備撤回を求め政府へ建白書を提出するなど県内では配備への反対が強い。制服組トップの民意を顧みない発言に強い反発が上がるのは必至だ。

 発言が記載されているのは防衛省が作成したとされる「統幕長訪米時の会談の結果概要」と題する内部文書。2日までに共産党が入手した。2日の参院平和安全法制特別委員会で仁比聡平氏(共産)が文書の存在をただしたのに対し、中谷元・防衛相は「資料は確認できていないのでこの時点での言及は控える」と述べ否定はしなかった。

 文書では、オスプレイへの日本国民の不安が低減したか尋ねたワーク氏に、河野統幕長は「以前に比べて低減したように思う」と返答。ワーク氏は「初期の事故で不公平な評価を受けることは残念だ」と安全性に不安を持つ国民世論に不満を示している。

 また、河野統幕長は昨年11月の知事選の結果に触れ「普天間移設反対の候補者が当選したが普天間は地方の問題ではなく国の問題だ」と述べ、示された民意を無視する形で、基地建設を進める考えを伝えた。

 同日、ダンフォード米海兵隊司令官と会談した際には「県知事選時にはリバティーポリシー(行動規範)の実施、地域情勢に配慮して頂き感謝する」と述べ、知事選の結果が有利になるよう米側の協力を得たともとれる発言をしている。

 さらに、河野統幕長は「キャンプ・ハンセン、シュワブでの共同使用が実現すれば米海兵隊と陸上自衛隊との協力が一層深化する」と共同使用を積極的に進める意向を示している。共同使用に関して、今年3月の衆院予算委員会で中谷氏は「(シュワブの)代替施設での恒常的な使用は考えていない」と否定しており、統幕長と防衛相の発言が食い違う形となっている。

 共産の小池晃参院議員は「民意を米国へ売り渡すかのような発言だ」と批判し、今後、国会への河野統幕長の証人喚問も視野に追及していく構えをみせた。


by asyagi-df-2014 | 2015-09-03 17:53 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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