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原発問題-「高浜原発、新基準審査に合格」とは。

 東京新聞及び毎日新聞は、2015年2月12日、原子力規制委員会が再稼働に必要な審査を進めている関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の安全対策について、「高浜原発、新基準審査に合格」「拭えぬ不安高浜原発『合格』」と、報じた。
 特に、毎日新聞は、「新基準による審査をクリアしたとはいえ、安全を保証するものではない。住民は事故時の不安を拭えない。」としたうえで、「見切り発車ではないのか」と、批判している。また、「『事故が起きれば琵琶湖が汚染され、関西の多くの住民に影響があることを考えてほしい』と訴えた。」と、住民の声を伝えている。

 以下、東京新聞及び毎日新聞の引用。






東京新聞-高浜原発、新基準審査に合格 2例目、再稼働は夏以降に-2015年2月12日

 原子力規制委員会は12日、定例会合を開き、再稼働に必要な審査を進めている関西電力高浜原発3、4号機(福井県)の安全対策が新規制基準に適合しているとする「審査書」を決定した。審査合格は九州電力川内1、2号機(鹿児島県)に続き2例目となった。再稼働には工事計画などの認可や設備の検査、地元同意などの手続きが必要で、再稼働は今夏以降になるとみられる。

 川内原発では事故に備えて避難計画を策定する30キロ圏内の市町が全て鹿児島県内だったが、高浜原発の場合は滋賀県や京都府の自治体も含まれるため、地元同意の進め方が焦点となる。

毎日新聞- 拭えぬ不安高浜原発「合格」:住民「見切り発車だ」-2015年02月12日 

 見切り発車ではないのか−−。関西電力が再稼働を目指す高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の安全対策が12日、原子力規制委員会から正式に了承された。新基準による審査をクリアしたとはいえ、安全を保証するものではない。住民は事故時の不安を拭えない。

 高浜原発近くでは、事故対策でトンネル道路の建設が進む。原発がある半島部の住民には唯一の避難道路になる可能性があるが、計画では原発の取水路付近を横切り、遮蔽(しゃへい)物が全くない橋が架けられる。半島にある音海(おとみ)地区で釣り船業を営む児玉巧さん(67)は「既存の道でも崖崩れの危険のある急傾斜地を走っている。『避難道路を造った』という言い訳だ」と冷ややかに話す。

 福井県内で原発から30キロ圏に入る若狭町の林業、石地優さん(61)は「自分たちが生き残ることしか考えていない」と関電の経営面優先の姿勢を批判。小浜市の50代主婦は「若狭湾にも大津波の伝承が残っている。人の命と電気代をはかりにかけないで」と話した。

 京都府と関電は新しい安全協定を結ぶ方向だが、焦点だった「同意権」は盛り込まれていない。事故時に即時避難が必要な予防防護措置区域(PAZ、5キロ圏)に入る舞鶴市松尾地区の区長、谷義雄さん(73)は「協定締結は前進」としながら「放射能の除去技術が確立されてから再稼働してほしい。府と市はもっと声を大にして同意権を求めてもよかったのでは」と言う。

 綾部市の服飾作家、山本陽介さん(38)の自宅は原発から14キロ。「病弱な家族もいて田舎暮らしをしようと大阪から移住したが、国や関電の動きを見ると住み続けてよいのか……」。30キロ圏に入る京丹波町の陶芸家、石井直人さん(60)は「福島の事故原因が解明されないままの見切り発車」と憤り、同意権がない新協定案には「生活者を守るという自治体の役割が機能していない」と批判した。
 一方、一部が30キロ圏内の滋賀県は関電と協定を結んでいない。福井県境に近い高島市安曇川町の元高校教師、熊谷直道さん(73)は「放射性物質の拡散に県境はない」と怒る。1979年の米スリーマイル島原発事故で抱いた原子力への不信感は、福島の事故で確信に。高浜原発の再稼働差し止めを求め、他の住民らと大津地裁に仮処分を申し立てている。「事故が起きれば琵琶湖が汚染され、関西の多くの住民に影響があることを考えてほしい」と訴えた。【松野和生、富永浩三、佐藤孝治、村松洋】


by asyagi-df-2014 | 2015-02-13 06:10 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


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