沖縄-辺野古- 高江-から-2017年7月15日

沖縄県東村の有銘小学校で、1羽の死骸が見つかった、という。
「生息地域より南側で見つかったことで、南限が広がっている可能性がある。」(琉球新報)、とされる。
 私たちは、自らの手で自然を生命を壊しているのではないか。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年7月15日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-辺野古、再び法廷闘争へ 沖縄県議会、差し止め訴訟議案・関連予算を可決 月末に国提訴-2017年7月15日 05:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県議会(新里米吉議長)は14日、6月定例会の最終本会議を開き、名護市辺野古の新基地建設を巡り、県が工事の差し止めを求め国を提訴する議案を賛成多数で可決した。与党3会派の24人が賛成し、野党の沖縄・自民と中立の維新、無所属の17人が反対。公明4人は退席した。県は月末に提訴する見通し。提訴に伴う弁護士3人分の弁護費用、517万2千円の補正予算も賛成多数で可決した。」
②「県は沖縄防衛局が岩礁破砕許可を得ずに辺野古での工事を進めるのは、県漁業調整規則に反するとして提訴に踏み切る。一方で、国は名護漁協が埋め立て海域の漁業権を放棄したことを踏まえ、新たな岩礁破砕の許可申請をしなくても工事が継続できるとしている。」
③「最終本会議では採決に先立ち、各会派が賛成・反対の立場で討論した。与党の社民・社大・結、おきなわ、共産の議員は賛成の立場で『岩礁破砕を巡り県と国の意見が異なるため工事を中断し、いずれの主張が正しいのかを法的に判断するための訴訟だ』と主張した。反対の討論では沖縄・自民が『知事の埋め立て承認の撤回ハードルが高いため、県民の目をそらし時間稼ぎをするための裁判。見込みのない裁判を繰り返すのは血税の無駄遣い。職権乱用だ』と県を批判した。維新は『「われわれは辺野古を容認するわけではないが、政治が司法に頼るのではなく、政治の本来の役割を自覚し日米両政府と議論するべきだ』と討論。公明も退席の際に『訴訟ではなく県と国の話し合いが必要だ』などと主張した。」


(2)琉球新報-ノグチゲラ「生息域変化の可能性」 米軍オスプレイが影響?-2017年7月15日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県東村の有銘小学校で13日、国の特別天然記念物で絶滅危惧種のノグチゲラ1羽の死骸が見つかった。環境省やんばる野生生物保護センターによると、東村有銘でノグチゲラの死骸が見つかったのは初めて。ノグチゲラの主な生息地域の南限は東村川田の福地ダムから大宜味村の塩屋湾までとされていた。」
②「生息地域より南側で見つかったことで、南限が広がっている可能性がある。ノグチゲラの生態に詳しい宮城秋乃さん(38)は『オスプレイなどの米軍機が飛ぶことで環境が悪化し、生息地を奪い合う競争が起きている可能性がある』と指摘した。」
③「13日午後1時半ごろ、有銘小学校の理科室の前で動かなくなったノグチゲラを児童が見つけた。ノグチゲラは雄の成鳥で体長約23センチだった。理科室の窓ガラスにぶつかって死んだとみられる。ノグチゲラのくちばしや体に血や傷痕はなかった。」
④「東村教育委員会によると、これまで高江小や高江小周辺の民家の窓ガラスにノグチゲラがぶつかって死ぬ事故は発生していたが、有銘小では初めて。有銘小では、これまでイソヒヨドリなどの野鳥が窓ガラスにぶつかって死ぬ事故が発生していたため、窓ガラスに鳥の絵などを貼って野鳥の衝突防止策を取っていた。今回は何も貼っていない窓ガラスに衝突したとみられる。」
⑤「東村高江や国頭村でノグチゲラの観察を続けて来た宮城さんは『グチゲラのひなは独り立ちした時に新たな縄張りをつくる。人が森を破壊することで、餌も減り、これまでの縄張りがなくなっているのではないか』と指摘した。」
⑥「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場には新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)が六つ建設された。2007年に当時の那覇防衛施設局がまとめた環境影響評価(アセス)図書によると、6カ所全てのヘリパッド周辺にノグチゲラの巣穴が確認された。東村高江では、オスプレイをはじめとする米軍機の離発着訓練が頻発しており、周辺住民は騒音被害を訴えている。」


(3)琉球新報-シュワブ仮設道路に有刺鉄線 反対市民侵入阻止目的か 炎天下のゲート前に約100人-2017年7月15日 12:15


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は15日午前、米軍キャンプ・シュワブ内の工事現場『K1護岸』付近にある仮設道路のガードレールの周囲に有刺鉄線を設置した。有刺鉄線は抗議市民らの進入を防ぐためのものとみられる。ガードレールは14日までに設置され、有刺鉄線はガードレールの海側に取り付けられた。平和市民連絡会の北上田毅さんは『カヌー隊が進入することを防ぐために設置したんだろう。それ以外、考えられない』と指摘した。新基地建設に反対する市民らは抗議船2隻とカヌー13艇で抗議している。」
②「一方、シュワブゲート前では市民ら約100人が座り込んでいる。名護市では同日午前7時時点で気温31・2度を記録した。市民らは帽子をかぶり、日傘を差すなど、日よけ対策をしながら、ゲート前に座り込んだ。首にタオルをかけ、したたり落ちる汗をぬぐう神谷清一さん(63)=八重瀬町、農家=は『仕事をやりながら座り込みに参加するのは大変だ。しかし戦争につながる新基地建設を造ってはいけない』と強調した。『米軍に関連する事件事故はいまだに発生している。【県外移設】などではなく、基地はなくさなければならない』と語った。」


(4)琉球新報-「沖縄も占領状態」 パレスチナ医師、辺野古に-2017年7月15日 12:21


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設で14日、米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民約26人が集まった。午前9時前から午後1時40分すぎまでに計4回、合わせて117台の工事関係車両が立て続けに出入りした。」、と報じた。
 また、「パレスチナの難民キャンプ医療支援活動を続けるサリム・アナティ医師(57)がゲート前を訪れ、市民と交流した。サリムさんは『パレスチナも沖縄も【占領】状態だ。二つの地が友情を築き上げ、事実をより多くの人に伝えたい』と呼び掛けた。」、と伝えた。
 さらに、「シュワブ沿岸のK9護岸工事では、ダイバーの誘導で網に入った砕石を護岸先付近の海中に投下した。重機を使って、護岸を固める作業も継続した。新基地建設に反対する市民は船2隻とカヌー14艇で抗議した。」、と報じた。


(4)琉球新報-「沖縄も占領状態」 パレスチナ医師、辺野古に-2017年7月15日 12:21


 【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古新基地建設で14日、米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民約26人が集まった。午前9時前から午後1時40分すぎまでに計4回、合わせて117台の工事関係車両が立て続けに出入りした。

 パレスチナの難民キャンプ医療支援活動を続けるサリム・アナティ医師(57)=写真右=がゲート前を訪れ、市民と交流した。サリムさんは「パレスチナも沖縄も『占領』状態だ。二つの地が友情を築き上げ、事実をより多くの人に伝えたい」と呼び掛けた。

 シュワブ沿岸のK9護岸工事では、ダイバーの誘導で網に入った砕石を護岸先付近の海中に投下した。重機を使って、護岸を固める作業も継続した。新基地建設に反対する市民は船2隻とカヌー14艇で抗議した。


(5)辺野古差し止め訴訟議案:提訴の是非、県議会で与野党の主張対立【深掘り】-
2017年7月15日 15:16


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設で、岩礁破砕行為を伴う工事の差し止めを求める訴訟の提起案と関連予算案を審議した県議会で14日、採決を前に、賛成、反対の立場から議員らが討論した。与党系が『無許可の違法行為を許してはいけない』『政府は法解釈をゆがめてまで工事を進めている』と訴えると、野党系は『勝つ見込みがなく、血税の無駄遣いになる』『司法ではなく、政治で問題を解決すべきだ』と反論し、意見をぶつけ合った。」
②「賛成の議員らは、名護漁協が漁業権を一部放棄したことで、埋め立て海域の漁業権は消滅し、知事の岩礁破砕許可が必要なくなったという沖縄防衛局の解釈や県の照会に対する水産庁の通知に強く反発した。宮城一郎氏(社民・社大・結)は今回の水産庁の通知は、従来の政府答弁や水産庁から県への技術的助言と『驚くほど変遷している』と指摘。全部放棄と違い、一部放棄は『変更』に当たるため、知事の免許がなければ成立せず、埋め立て海域では知事の変更免許を得ておらず、漁業権は消滅せず、岩礁破砕等許可も必要との認識を示した。瀬長美佐雄氏(共産)は地方自治法の自治事務である漁業権の解釈権は県にあり、県が許可を得るよう指導したのに、解釈権のない防衛局が『許可不要』主張するのは、『自治事務を根底から覆す無法に無謀を重ねる暴挙』と批判した。親川敬氏(おきなわ)も解釈を変えた水産庁に対し、『許可のない岩礁破砕行為は違法であり、基地建設を強行するために法解釈を曲げることは断じて許さない』と語気を強めた。当山勝利氏(社民・社大・結)や新垣光栄氏(おきなわ)は那覇空港第2滑走路増設工事で、事業者の沖縄総合事務局が岩礁破砕許可を得ていることを挙げ、『同じ国の機関でちぐはぐな対応で、ご都合主義だ。岩礁破砕行為が明らかな状況にある』などと訴えた。比嘉瑞己氏(共産)も政府の対応を批判し、訴訟の必要性を強調した。」
③「反対の立場の議員らは、翁長雄志知事の埋め立て承認取り消し以降、国と県の訴訟が相次いでいることに懸念を示した。山川典二氏(沖縄・自民)は訴訟の論理構成や資格要件が疑わしく、『無理のある訴えを提起しなければならないほど、翁長県政は追い込まれている』とけん制した。また、翁長知事が承認の撤回を公言しながら踏み切らない現状に『撤回の理由や根拠探し、理論武装の構築のために時間稼ぎとして今回の訴訟を提起すると思わざるを得ない』と必要性を疑問視した。照屋守之氏(同)は、(1)誰の利益になるか明確ではない(2)漁業権と岩礁破砕について水産庁と協議を続けるべきだ(3)岩礁破砕の事実が確認されていない(4)権利者である漁業者や漁協の意見を聞くべきだ(5)これまでの裁判で9千万円を使ったが、問題は解決していない-と理由を説明した。
又吉清義氏(同)は水産庁の見解を支持し、『裁判所に訴えを却下されても費用は一切返金がない。勝てるという十分な確信がない状態で見切り発車と言わざるを得ない』と強調した。當間盛夫氏(維新)は普天間の辺野古移設を容認する立場ではないが、国と県の5回目の訴訟になることから『政治が安易に司法に頼る構造になっている』と指摘。普天間返還に向け、大田昌秀元知事が橋本龍太郎首相と17回の会談を重ねたことを取り上げ、『政治は妥協の産物。何でも反対では解決は遠のく』と政府と交渉するよう求めた。」
④「公明の4県議は、差し止め訴訟の提起、補正予算の両案とも、採決時に退席した。金城勉氏は普天間飛行場の県外、国外への移設を求める立場に変わりがないことを強調した上で『昨年の違法確認訴訟の最高裁判決などを踏まえれば、新たに訴訟を提起することが得策かどうかを考えた時、かなり厳しいと判断した』と理由を説明した。さらに『政府との信頼関係を回復し、協議を重ねながら打開策を見つけ出さなければならない。裁判の結果が積み重なることで、逆に国民世論がしぼむという結果を招きかねないという思いもある』と語った。」
⑤「名護市辺野古の新基地建設を巡り、県は県議会6月定例会で工事差し止め訴訟の意義や法的論理などを説明し、提訴の正当性を訴えた。」
⑦「国は、法令で定めのある岩礁破砕等の許可手続きについて、名護漁協が漁業権を一部放棄したことを理由に『手続きは不要』とした。県は沖縄防衛局に、許可を得るよう何度も行政指導したが防衛局は応じなかったことから翁長雄志知事は『間違いは間違いとして正すことが大切だ』と述べ、無許可な行為を放置できないという観点から訴訟に踏み切った。翁長知事は弁護士や行政法学者等と検討を重ねた結果、提起は可能と判断。『県の正当性を主張していく』と述べ、準備が整い次第、仮処分の申し立てと訴えを提起する。」
⑧「県は、岩礁破砕行為が確認できない段階でも『破砕は確実だ』として差し止め訴訟に踏み切る。謝花喜一郎知事公室長は、弁護士らと訴訟の法的論理を検討した結果、『承認願書に記載されている工事内容から無許可の破砕行為は確実な状況だ』と指摘する。現時点で、破砕許可を得ずに岩礁破砕してはならないという公法上の義務履行請求権が発生しており、差し止め訴訟は可能だとの判断に至ったと説明。『いまだなされていない将来の行為でも、予防的に差し止めを裁判所に求めることは可能だ』と強調する。」
⑨「国は、昨年3月の辺野古新基地を巡る訴訟の和解と、昨年12月の県敗訴の最高裁判決を持ち出し『問題は決着済みで、県は従うべきだ』と差し止め訴訟を提起する県を批判する。だが、和解も、最高裁判決も今回の差し止め訴訟とは関係がない。和解で『従う』としたのは、是正指示取り消し訴訟で、実際に県と国が争ったのは違法確認訴訟だったため、そもそも和解条項は『枠外』。また、最高裁判決も違法確認訴訟の判決だ。謝花喜一郎知事公室長は『最高裁判決をもって、県は全て目をつぶれということではない』と反論する。さらに謝花氏は、最高裁の承認取り消しは違法との判決に従い、知事は取り消し処分を取り消したと指摘。今回は、防衛局が県漁業調整規則に反して岩礁破砕許可を得ないまま工事を進めていることが問題点だとし、『法令に反することを放置できないのは行政として当然だ』と訴える。翁長雄志知事も『承認があるから何をしてもいい、みんな蹴飛ばして埋め立てていいということではない』と述べ、和解や最高裁判決とは無関係だと強調した。」


(6)沖縄タイムス-整備中のオスプレイに落雷 米東部、1人重傷 クラスAに分類-
2017年7月15日 09:22


 沖縄タイムスは、「米東部ノースカロライナ州のニューリバー海兵隊航空基地で11日、同基地で機体の整備中だった垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイに落雷し、整備兵1人が重傷、2人が軽傷を負っていたことが13日までに分かった。米海軍安全センターは4段階中で最も損害が大きいクラスA(死者、損傷額200万ドル以上)に分類した。同センターが公表した内容によると、1人は重傷で入院、2人は病院へ搬送されたが、治療後に退院したと記述している。」、と報じた。
 また、「オスプレイへの落雷を巡っては2014年6月に普天間飛行場所属機が落雷を受けて電子系統を破損する事故が発生。米軍側は落雷は駐機中に起きたなどと説明していたが、今年1月に本紙が情報公開請求で入手した調査報告書で、実際には宮崎県の市街地上空を飛行中に起きていたことが判明していた。」、と報じた。




# by asyagi-df-2014 | 2017-07-15 20:28 | 沖縄から | Comments(0)

連合への疑問、怒り。「残業代ゼロ法案」を連合は容認へ方針転換という。

 「残業代ゼロ法案」を連合が容認。
 私自身は労働現場を離れた身ではあるが、どうしてこんなことが許されるのか。
 現状認識の問題であり、「苦渋の選択」とでも言いたいのか。
 「3.11」は、単に原発問題だけを問うたのでなない。 すべての「現状認識」を告発したはずであるのに。


 朝日新聞は2017年7月11日、何が起きているのかについて、次のように報じた。


(1)連合は、専門職で年収の高い人を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」について、政府に修正を求める方針を固めた。近く神津里季生(こうづりきお)会長が安倍晋三首相と会談し、要請が認められれば同制度の導入を容認する構えだ。ただ、こうした執行部の方針に連合の組織内で強い反発が出ている。
(2)政府は同制度の導入を盛り込んだ労働基準法改正案を国会に提出済みだ。3月にまとまった「働き方改革実行計画」は、改正案の早期成立を目指すと明記。政府は今秋の臨時国会で審議する予定だ。改正案は、為替ディーラーなど年収が1075万円以上の専門職を対象に、年104日以上の休日取得▽労働時間の上限設定▽終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」の導入――から何らかの対策を講じることを条件に、残業や深夜・休日労働をしても割増賃金が一切払われなくなるという内容だ。


 つまり、連合は、政府に修正を求めるとはしているが、残業代ゼロ制度である「高度プロフェッショナル制度」の導入を受け入れるというのだ。
 当然のことであるが、朝日新聞はこの連合執行部の策動の意味について、「野党は『残業代ゼロ法案』などと批判しており、2015年4月に国会に提出されてから審議はされていない。連合も『長時間労働を助長する』などとして法案の取り下げを求めてきたが、これまでの主張を事実上転換する。」、と押さえる。
 また、連合内部の様子を次のように伝える。


(1)連合は、同制度の健康確保措置を手厚くするよう政府に要請する。具体的には、年104日以上の休日取得を企業に義務づけるとともに、労働時間の上限設定▽勤務間インターバル制度▽2週間連続の休日取得▽心身の状況に応じて臨時の健康診断の実施――などから複数の対策の実施を求める。
(2)こうした方針は今月8日に、連合の事務局から傘下の主要産別の幹部に伝えられた。突然の方針転換に、組織内から異論が噴出している。主要産別の幹部は「ずっと反対してきたのに、組織内の議論を経ずに突然方針を変えますと言われても困る。組合員は納得してくれない」と戸惑いを隠さない。


 もしかしたら、連合は自分を守るために、、安倍晋三政権に寄り添うことを最善策と判断しているのかもしれない。
 しかし、大きな過ちである。
 安倍晋三政権の偽りの「成長戦略」に身を委ねることは、労働者の首を自ら絞めることでしかない。
 例えば、毎日新聞記者の東海林智は、2017年7月10日と11日のFBで、このことを痛烈に批判した。
 東海林智はまず最初に、「今は。新潟の地におり、最前線で取材していないが、これは、一体どういうことなんだ。昨年10月に異動するまで、この件で方針を変更するつもりはないかと記者会見で毎回尋ね、同じ事ばかり聞くな(とは言わないが)というように「変わらない」と言ってたのにね。毎回聞いたのは、連合を信じていないからだけどさ、毎回最後はきれいに労働者を裏切って『頑張りました』『これが精一杯』と言い訳するからだ。」、と嘆く。
 そして、「クソだ。」、とその心情を吐露する。
 この上で、次のように分析する。


①この記事を読む限り、方針転換は幅広い議論がなされた様子はうかがえないが、重要な方針転換を何の議論もなしに決める組織なのか?この制度に反対して一所懸命やっていた連合内の組織だってあった。そんなんでいいの?
②都議選の惨敗で安倍政権が青息吐息の状態で、残業代ゼロ制度は労働側のがんばりでつぶせるかも知れない展望が出てきた中で、なぜこんな妥協をはかるのか。敵に塩を送るどころでない。連合は残業代ゼロ制度を求めていたということか。潰れそうなゼロ制度に手をさしのべるのは労働者に対して犯罪的な行為だ
③長時間労働を本気で撲滅したいと考える過労死家族の会はこの制度に強く反対している。連合の集会にも彼女ら彼らを呼び、連帯の挨拶まで受けていた。連合は彼女ら彼らに対して、この制度に反対することを約束していた。過労死家族にウソをつくのか、そして、連合は本気で長時間労働の是正は考えていないということなんだな


 東海林智は、「あきれてモノも言えないとはこのことだ。あなた方は、本当に働く者からの信頼をなくすからな。言いたいことは山ほどあるが、少し冷静になるため、これ以上はやめるけど。涙が出るほど腹立たしい。次に連合会長になるという人の首相・安倍への手土産か?恥ずかしい。労働者の命を土産にすんのか?」、と吠える。
また、東海林智は翌11日、「連合転向の背景は・・・」、と次のように記す。


 政府の提案する残業代ゼロ制度を巡り、連合は反対から制度容認に〝転向〟した。昨晩から今朝にかけて、連合幹部や関係者に電話して背景を探った。多くが、「法案を裸のまま通す訳にはいかない」「労働者を守る実を取らなければならない」と大組織としての〝大人〟の判断であることを強調していた。そんなの2年以上反対してきた制度を容認する理由にならない。なぜ、今なんだ。昨日も書いたが、都議選で惨敗し、法案断念へ持ち込める展望が開けた中で、なぜ、認める?
 労働者の命を守る根本の制度である時間規制に1点でも穴を空けたら、そこから制度は決壊すると言っていたのはどこの誰だ。連合傘下の組合で、その言葉を信じて、熱心に反対運動を展開してきた仲間に恥ずかしくないのか。
 神津会長からして共同通信の取材に「そもそも制度は必要だとは思っていない」と言っているではないか。それでも、認めるんだね。必要ないものを「健康管理が今の仕組み(政府案)では犠牲を生じかねない」という理由で、健康確保措置の強化を言って、認めるんだ。あなた方は派遣法もそうやって認めてきた。派遣法は今、どうなっている?残業代ゼロ制度を容認して、一点突破で派遣法のように対象が拡大されて、日本の労働者から残業という概念が奪われるだろうね。もちろん、私の時間も。
 連合の責任は重大だ。ある幹部は「私たちは東海林さんのように反対だけ言っていれば良いわけじゃないから。具体的に労働者を守らなければならない」と言った。労働時間規制という労働者の命を守る規制を守り切れなかった組織が何を言うのか。本当に労働者の命を守りたいなら、考え直せ。心ある連合の仲間は不服従で闘うべきだ。


 またぞろ囁かれる現実的対応。
 今回は、「具体的に労働者を守らなければならない」、と。
「戦争法」、「共謀罪」法が施行されている状況下での裏切り行為は、日本国憲法を裏切る。
 いや、日本国憲法改悪に舵を切ることになる。
 最後に、日本弁護士連合会2015年8月7日の「『日本再興戦略』改訂2015」における労働規制緩和に反対する会長声明の一部をもう一度を確認する。
 そこには、「高度プロフェッショナル制度」について次のように指摘されている。


 改訂戦略が働き過ぎ防止のための取組強化を提言していることは首肯できる。「高度プロフェッショナル制度」は、この「働き過ぎ防止」の方向性と矛盾する。長時間労働の蔓延、過労死及び過労自殺が後を絶たない深刻な現状においてこの制度を導入すれば、適用対象者における長時間労働を抑制する法律上の歯止めがなくなる等、法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えた際限のない長時間労働が助長され、労働者の心身の健康悪化や、過労死・過労自殺の増加を助長することにもなりかねない。


 そうなのだ。すべての者が、不服従で闘う時がきている。



# by asyagi-df-2014 | 2017-07-15 06:04 | 書くことから-労働 | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年7月14日

二つの議会で議案の可決。
沖縄県議会は、名護市辺野古の新基地建設を巡る岩礁破砕の差し止め訴訟に関する「訴えの提起」議案。
北谷町議会は、米軍嘉手納基地への最新鋭ステルス戦闘機F35Bなど外来機の飛来・暫定配備に抗議し、即時撤去を求める抗議決議と意見書。
 いずれもが、日本政府の沖縄の負担軽減策の欺瞞の結果。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年7月14日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古差し止め訴訟議案を可決 県議会、与党賛成多数-2017年7月14日 11:59


 琉球新報は、「県議会は14日午前、6月定例会最終本会議を開き、名護市辺野古の新基地建設を巡る岩礁破砕の差し止め訴訟に関する『訴えの提起』議案を与党の賛成多数で可決した。県は早ければ週明けの19日にも提訴に踏み切る構えで、判決までの工事停止を求める仮処分も同時に申し立てる。採決では野党の自民は反対し、中立会派の公明は退席した。」、と報じた。
 また、「本会議では、県公安委員の天方徹氏の任期満了に伴い、後任に阿波連光弁護士を充てる人事案についても採決があり、全会一致で可決した。公安委員の人事案については委員会採決で、自民と公明が人選の過程で不透明な部分があるなどとして退席していた。」、と報じた。


(2)琉球新報-外来機の即時撤去要求 北谷町議会が決議-2017年7月14日 10:47


 琉球新報は、「北谷町議会(田場健儀議長)は14日午前、臨時会を開き、米軍嘉手納基地への最新鋭ステルス戦闘機F35Bなど外来機の飛来・暫定配備に抗議し、即時撤去を求める抗議決議と意見書を賛成多数で可決した。抗議決議では米軍嘉手納基地にF16戦闘機やU2偵察機が5月に飛来し、F35やFA18戦闘攻撃機が6月に飛来するなど、事故の危険性と騒音が増えている現状を指摘した。その上で『「負担軽減とは逆行し、受忍限度を超えている』として、外来機の即時撤去や在沖米軍基地の整理縮小・撤去などを求めている。決議の宛先は米大統領や米国防長官ら。意見書は首相や防衛相ら。」、と報じた。


(3)琉球新報-辺野古 抗議中の女性1人逮捕 工事車両52台が基地内へ 周辺一時渋滞-2017年7月13日 17:20


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡る新基地建設で13日、米軍キャンプ・シュワブの第2ゲート近くで抗議していた女性が県警に逮捕された。この日は基地建設に抗議する約70人が工事用車両のゲート前に座り込んでいたが、機動隊に強制排除されている間に、石や重機を積んだ工事車両52台が基地内に入った。車両搬入は約40分間続いた。女性は工事車両を止めようと抗議していた。この日はゲート前に座り込む人たちと国道329号で工事車両を止めようとする人たちがおり、工事車両が搬入する間、一般車両が渋滞に巻き込まれた。ゲート前にいた数人は『不当逮捕だ』として名護署に向かった。名護市の大浦湾では『K9護岸』で袋に入れた砕石を並べる作業が続いた。」、と報じた。


(4)琉球新報-辺野古新基地、工事護岸付近にサンゴ 破壊の恐れも-2017年7月14日 07:30


 琉球新報は、「普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、ヘリ基地反対協議会ダイビングチームレインボーが13日、大浦湾の陸側から沖に向けて工事が進んでいる『K9護岸』の延長線上の海底を調査し、岩礁にあるコブハマサンゴを確認した。護岸の先端から約20メートル離れた地点にあり、今後石の投入で破壊される可能性が高い。コブハマサンゴは横45センチ、縦30センチほどの大きさ。周りでは黄色やピンクの魚が泳ぎ回っていた。撮影したチームレインボー代表の牧志治さん(67)によると、周囲にも多くのサンゴが目視できたという。牧志さんは『護岸が延びればサンゴも魚も殺される。埋めていいのか』と憤った。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-辺野古新基地:資材積んだ車両約60台がシュワブ内に K9護岸では石材投下-2017年7月14日 11:38


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブでは14日午前10時半までに、新基地建設の資材を積んだ車両約60台が入った。資材搬入は8時ごろと10時20分ごろの2回。抗議行動の市民約20人を、2倍以上の機動隊員が強制排除した。機動隊は強制排除した市民を歩道の一画に集めて15分ほど拘束。市民は『「不当拘束』『憲法違反』などと訴えた。大浦湾の新基地K9護岸建設現場では、100メートル超に延びた護岸の先端で石材の投下が進められた。カヌーで抗議する市民5人がフロートを越え、海上保安官が制止した。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-海兵隊31MEUの県外移転、辺野古新基地の代案に NDがアメリカで提言-2017年7月14日 07:44


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①【平安名純代・米国特約記者】「元日本政府高官やジャーナリストらがメンバーのシンクタンク『新外交イニシアティブ』(ND)は12日、米首都ワシントン市内のイースト・ウエスト・センターでシンポジウムを開き、日米両政府が進める米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画は県民に受け入れられないとし、米海兵隊の運用の見直しを柱とする『辺野古に代わる選択肢』を発表した。日本側から具体的な代替案が提言されたのは初めて。」
②「代替案は、現行の米軍再編計画を見直し、普天間に駐留する第31海兵遠征隊(MEU)の拠点を沖縄以外に移転し、現行のローテーションをさらに拡大させる方策などを柱とする構想。」
③「シンポジウムは、屋良朝博氏(元沖縄タイムス論説委員)と半田滋氏(東京新聞論説兼編集委員)、猿田佐世弁護士(ND事務局長)、マイク・モチヅキ氏(ジョージ・ワシントン大学教授)が登壇した。」
④「屋良氏は、『沖縄の実戦部隊を別の所に移せば、問題の大部分が解消する』と指摘。『約7割もの県民が反対する計画を強行すれば抗議行動の矛先は嘉手納基地へと向かう』と、計画に執着する日米両政府の姿勢を批判し、米軍の運用や日米同盟にも影響を及ぼすと警鐘を鳴らした。」
⑤「モチヅキ氏は、『この問題を解決する鍵は、政治の膠着(こうちゃく)状態をどう打ち破るかだ』と指摘し、現行計画が最善で効率的だと主張する安全保障専門家らへアプローチする必要性も指摘した。」
⑥「屋良氏ら一行は、15日まで同市に滞在し、米議会や米政府関係者らと面談し、同提言の検討を要請する直接行動を展開する。」

「抑止力」論 克服へ一歩
⑦【平安名純代・米国特約記者】「米首都ワシントンで名護市辺野古の新基地建設計画に代わる提言を発表した『新外交イニシアティブ』(ND)。日本政府の主張の矛盾を示して在沖米海兵隊の『抑止力』を否定し、運用法の変更を柱とする同提言を新たな議論の幕開けと位置付ける。一方、政策決定機関へどうアプローチするかなど今後の課題も残した。」
⑧「東京新聞論説兼編集委員の半田滋氏は、日米両政府が強調する抑止力について発言した。2006年の日米合意時、日本政府は実戦部隊の移転で抑止力が低下すると拒否していたが、米側が6年後に移転を提案するとあっさり合意。『あれほど強調していた抑止力に関する説明は何もなかった』と主張の変化に疑問を呈した。」
⑨「元沖縄タイムス論説委員の屋良朝博氏は『日米両政府は移設先がどこかというこれまでの発想から抜け出し、米海兵隊の運用法の変更による現実的な解決方法を見いだすべきだ』と、新たな論議を促した。」


(7)沖縄タイムス-辺野古埋め立て:土砂規制の強化、福岡など6県に沖縄と連携呼び掛け-2017年7月14日 06:49


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「『辺野古土砂搬出反対全国連絡協議会』の阿部悦子共同代表らは13日、沖縄県庁記者クラブで会見し、名護市辺野古の新基地建設に伴う埋め立て土砂の搬出候補になっている6県(福岡、長崎、熊本、鹿児島、山口、香川)に対し、沖縄県との連携を働きかける方針を発表した。沖縄県が『県外土砂搬入規制条例』に基づき、採石地で特定外来生物の有無を調査する場合などに、各県職員の現地への派遣など積極的な協力を求める。」
②「既に4県で各地の市民団体が要請活動を始めており、長崎県からは『沖縄県の要請があれば協力することになる』などと回答を得たという。」
③「各県に協力を求めるのは、沖縄県が採石地に立ち入って外来生物の有無を調査するケース、外来生物の発見後に防除対策が確実になされたか確認する時などを想定。沖縄県と各県による広域連携の仕組みについても可能性を探り、チェック体制を強化したいとしている。」
④「同協議会は、埋め立て土砂・資材の大量搬出が見込まれる西日本の団体を中心に構成。同協議会の湯浅一郎顧問は『6県とも生物多様性地域戦略を策定している。それを推進する立場で、沖縄県の条例に協力すべきだ』と指摘。搬出が見込まれる採石地の約7割が環境省の指定する『生物多様性重要海域』に面するとし『新基地建設は辺野古に加え、搬出地の環境も破壊する』と訴えた。」
⑤「阿部共同代表は『採石によって私たちの古里の山は崩され、海は汚れる。さらに辺野古の海を埋めれば、国の生物多様性国家戦略に真っ向から反す』と指摘した。」
⑥「同協議会は記者会見に先立ち県議会で議員学習会を開き、県議13人が参加した。」




# by asyagi-df-2014 | 2017-07-14 16:56 | 沖縄から | Comments(0)

「普天間返還」とは、「民間施設使用も条件」として那覇空港の使用が条件だったのか。

 普天間飛行場の返還条件における「民間施設の使用の改善」という「条件」とは、何だったのか。
 しかも、こうした「条件」は、日本政府から沖縄県にきちんと説明されてはいなかった。
 結局、この「条件」は「日米密約」と言えるものでしかない。
 稲田防衛省の「普天間の前提条件であるところが整わなければ、返還とはならない」、との2017年6月15日の「明言」は、「緊急時に米軍が民間施設を使える調整が日米間で整わなければ、普天間は返還されない」(沖縄タイムス)、ということを言い放つものである。


 この「民間施設の使用の改善」の「条件」とは、「普天間飛行場の返還条件」であり、2013年4月、日米両政府が合意した嘉手納基地より南の米軍基地の返還・統合計画で決まったものであった。
具体的な内容は次のものである。


Ⅰ.飛行場関連施設等のキャンプ・シュワブへの移転
Ⅱ.航空部隊、司令部機能、関連施設のシュワブへの移設
Ⅲ.必要に応じた飛行場能力の代替に関連する航空自衛隊新田原基地・築城基地の緊急時の使用のための施設整備
Ⅳ.代替施設では確保されない長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善
Ⅴ.地元住民の生活の質を損じかねない交通渋滞、諸問題の発生回避
Ⅵ.隣接する水域の必要な調整の実施(7)施設の完全な運用上の能力の取得
Ⅷ.KC130空中給油機の岩国飛行場の本拠地化-の8項目


 この稲田「明言」について、琉球新報は2017年7月4日、次のように報じた。


(1)6月15日の参院外交防衛委員会。民進の藤田幸久氏への答弁だった。藤田氏は普天間飛行場の返還条件の一つ「長い滑走路を用いた活動のための緊急時における民間施設の使用の改善」を挙げ、米側と調整が進まない場合に普天間が返還されないことがあるか確認した。藤田氏が問いただしたのは(4)の項目だ。普天間飛行場は滑走路約2700メートルだが、辺野古はオーバーランを含めても約1800メートルで、短くなる。そのため米側が「大型の航空機などが使用できる滑走路を求めている」(防衛省関係者)ため、民間空港の使用が想定されるという。
(2)ただ現状では日米間の協議で使用する空港は決まっていない。そこで、稲田氏は仮定の話だとした上で「普天間の前提条件であるところが整わなければ、返還とはならない」と明言し、新基地が建設されても普天間が返還されない可能性を繰り返した。
(3)返還条件の8項目については、防衛省も本紙の取材に対し、条件を満たしているのは(8)(上記Ⅳ)-だけだと回答しており、稲田氏と同様の見解を示している。
(4)今後、普天間飛行場についても、辺野古新基地が建設されても他の返還条件が満たされない場合、米軍が辺野古と同時に使用する可能性は否定できない。4月から新基地の埋め立て本体工事が進められているが、普天間飛行場の返還条件という根本の議論が改めて注視されている。


 この稲田「明言」は、沖縄に、大きな衝撃を与えることになった。
 だが実は、沖縄タイムスはすでに2017年4月17日、「辺野古新基地の滑走路「短い」米政府監査院が指摘 「別滑走路と共用」提案」、と問題の核心について次のように報じていた。


(1)米政府監査院はこのほど公表した米海兵隊のアジア太平洋地域における再編に関する報告書で、米軍普天間飛行場の代替施設の滑走路が普天間より短く設計されているため、固定翼機の訓練や緊急時に対応できないと指摘し、別滑走路との共用を提案した。日米間との協議で県内を含む12案が検討されているとし、確定を促している。
(2)監査院は、普天間の滑走路が約2740メートルで1本となっているのに対し、代替施設はV字型で約1800メートルが2本のため、普天間で行っている固定翼機の訓練や国連などの緊急支援活動への対応が困難となると指摘。」
(3)代替施設の滑走路の長さを巡る日米間の協議は1998年に始まったとし、2014年4月には米国防総省が日本政府に、緊急事態に使用可能な滑走路に関する調査を日米で実施するよう書簡で要請。県内に一つと、沖縄から2400キロ離れた地点の滑走路など12案が特定されたが、調査は完了していないと指摘。「滑走路を決定せずに(普天間が)返還された場合、米国防総省(米軍)の任務能力が妨げられることになる」と分析し、早期の確定を促している。
(4)米国防総省は米政府監査院の同調査に対し、「代替施設における訓練の必要条件を最終的に決定したのは米海兵隊だ」と述べ、「任務遂行能力に支障は生じない」と反論している。


 私自身、この4月17日の記事が掲載された折りには、辺野古新基地建設を止める一つの理由になるのではないかといったことから、その問題点を完全には把握できていなかった。
 しかし、この稲田「明言」とは、日本にとって根本的な問題であった。
 つまり、「民間施設の使用の改善」という「条件」とは、「緊急時に米軍が民間施設を使える調整が日米間で整わなければ、普天間は返還されないということ」、であったのである。
 しかも、「普天間返還を明記した1996年の日米特別行動委員会の最終報告には、緊急時の民間施設使用の条件はない。緊急時に普天間の代替機能を、九州の自衛隊2基地で受け入れることは2006年に日米で合意された。民間施設使用は13年に初めて追加されたが、その理由や経緯を含め一切が明らかになっていない。」(沖縄タイムス社説2017年7月7日)、という代物であった。
 結局、普天間飛行場の返還条件における「民間施設の使用の改善」という「条件」は、①「条件が満たされない場合、新基地が完成しても普天間が返還されないとなれば、本島内に辺野古と普天間の二つの海兵隊飛行場が併存することになること」、②「政府が繰り返す沖縄の『負担軽減』という移設問題の根本を覆すことになること」、③「仲井真弘多前知事が埋め立て承認と引き替えに政府に求め、政府が約束した『5年以内の運用停止』も成立し得ないことで、政府の約束が『空手形』になること」、④「そもそも県内移設にこだわるから8条件を付けられたこと」、ということだったのだ。
 加えて、管官房長官は、「米政府監査院が、辺野古新基地に予定されている滑走路が短いと指摘したことについて、菅義偉官房長官は12日の会見で計画の修正は『全く考えていない』と述べた。米国内での議論について、日本政府としてコメントする問題ではないと評価は避けた。その上で『普天間飛行場の代替施設は、日米政府で合意した内容に従って、建設を進めている』として引き続き現行計画に沿って工事を進める考えを示した。」
、と伝えていた。何とまあ、今更ながら、傲慢な発言である。


 さて、この稲田「明言」が、沖縄にとって何故衝撃なのかについて、琉球新報はこのように説明する。


「現在、嘉手納基地ではSACO最終報告に違反する形で移設したはずの旧海軍駐機場が使用されている。県や嘉手納町が問題視する中、米軍は2009年の日米合同委員会で『必要に応じて使用』に合意したと主張している。騒音問題に配慮して住宅地近くから嘉手納基地中央部に移されたため、旧海軍駐機場は使用されないとみられていた。だが、1月の移転完了後も外来機の飛来が相次いでいる。日本側は『必要に応じて使用』するとした合意の存在を否定する。一方で米側に対し、旧海軍駐機場の使用を禁止するようには求めておらず黙認している状態だ。」


 つまり、稲田の「明言」とは、「滑走路を決定せずに(普天間が)返還された場合、米国防総省(米軍)の任務能力が妨げられることになる」という米軍からの要求を受けざるを得ない日本政府の実像を明らかにしたのである。


 何故、沖縄が怒っているのか。
 普天閒返還においても、「SACO最終報告に違反する形で移設したはずの旧海軍駐機場が使用されている」状況と同様なことが、起きることが予想されるからである。
結局、この問題の本質は、普天間返還による沖縄の負担軽減よりも、米軍が「普天間飛行場の返還条件として緊急時の民間空港の使用を求めていること」、日本政府が「この米軍の要求を認める中で、自衛隊の強化拡大を企むこと」の二つが優先されているということにある。
 また、「きちんと日本政府から沖縄県の説明されていなかった」、ということにも触れなくてはならない。
 このことについて、沖縄タイムスは2017年7月6日、「謝花喜一郎知事公室長は5日の県議会で、13年に当時の小野寺五典防衛相が来県し仲井真弘多知事に統合計画を説明した際『「返還条件の説明はなかった』」と指摘。これまで政府から詳細な説明はないとし、『大きな衝撃を持って受け止めている』と述べた。」、と報じた。
 この関係が、日本政府と沖縄の偽らざる実態なのである。
 むしろ、逆に、日本政府は、「自衛隊の強化拡大を企む」以上、公にすることは得策でないと判断しているのである。
 こうした日本政府のあり方を、沖縄タイムスは、「安倍政権はよく『丁寧に説明する』『真摯(しんし)な対話を心掛ける』というが、実行されたことはない。特定秘密保護法、安保法制、『共謀罪』法での世論軽視、森友・加計(かけ)問題では疑惑に正面から向き合わないなど、いくつも指摘できるが、米軍普天間飛行場の返還条件を巡っても、丁寧な説明とは程遠い。」、と鋭く批判する。


 最後に、沖縄タイムスは、「『県内1カ所』を米側は公表していないが、この日の議会で謝花氏は、普天間の滑走路の長さを勘案すれば、約3千メートルの滑走路を持つ那覇空港が推察されると述べた。その上で、観光への影響や自衛隊との共有による危険性などを挙げ『那覇空港の米軍使用は認められない』と語った。」、と那覇空港の米軍使用に対する沖縄県の見解を伝えた。
 さらに、このことについて、「翁長雄志知事は5日の県議会6月定例会で『(米軍には)絶対に那覇空港を使わせない』と述べた。一方、稲田朋美防衛相は6月の参院外交防衛委員会で米側との調整が整わなければ普天間飛行場は『返還されないことになる』と明言している。県民の多数が反対している辺野古新基地が建設される上、政府、県、宜野湾市が一致している普天間返還も実現しないことになり、県は、普天間移設事業の根幹に関わる問題だとして政府に説明を求めていく考えだ。」、と報じる。
 沖縄タイムスと琉球新報は、那覇空港の米軍使用について、①「那覇空港は過密で、自衛隊との共用による騒音、事故などの影響が懸念されている。過密解消や観光需要に応えるため第2滑走路の増設が進む」(沖縄タイムス)、②「那覇空港の滑走路は2本になっても飛行機の発着はわずか1・17倍にしかならない。米軍の嘉手納飛行場への進入経路があるからだ。」(琉球新報)、との理由から、「米軍機の緊急使用はもってのほかだ。」、と強く指摘する。


 果たして、今回のことを、日本人は、怒りをもって捉えられるのだろうか。
 「辺野古が唯一の解決策」「沖縄の負担軽減」といった言葉は、この「日米密約」を覆い隠すものでしかなかった。やはり、「米国の目下の政府として、対米従属政策を『国是』としてきた」日本を変えなくてはならない。






# by asyagi-df-2014 | 2017-07-14 06:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年7月13日

 沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」は、民間人を含むDNA鑑定を望む遺族の名簿135人分を提出した。
希望する全遺族の鑑定は、国の責務だ。


 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年7月13日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-遺族135人が集団申請 戦没者DNA鑑定 国は実施に前向き-2017年7月13日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表と遺族らは12日、参院議員会館で厚生労働省に対し、民間人を含む戦没者遺骨の身元を特定するためのDNA鑑定を望む遺族の名簿135人分を提出した。戦没者遺骨の鑑定を集団申請するのは初めて。これまでは事実上、軍人・軍属に限定され、死亡場所も条件付きだった。」
②「これに対して厚労省の担当者は『民間人を排除する意思はない。軍属、民間人を問わず、DNA鑑定をしていくと考えていたが、これまで民間の方が手がかりがなかった』と民間人を含む鑑定に前向きな姿勢を示した。」
③「今回、鑑定を求めている戦没者は民間人も多く、死亡場所が分からない例が多い。具志堅代表は『死亡場所が分からないのが沖縄戦の実情だ』と軍民や死亡場所を問わず、希望する全遺族の鑑定を求めた。」
③「厚労省は月内にもホームページなどで鑑定の申請方法を周知。集団申請した135人を含む戦没者の遺族に申請書を送付し、手続きを進める方向で県と調整している。申請時に詳細な情報を記載することも促す。」
④「ガマフヤーは鑑定を拡大するための要請書も提出。(1)沖縄戦遺族のDNA鑑定の全員受け付けと、年1回、照合結果を遺族に報告(2)県が保管する遺骨を迅速に鑑定(3)国際基準に沿った鑑定体制構築(4)テレビやラジオ、新聞などでのDNA鑑定募集広報の実施―の4項目を求めた。厚労省の担当者は4項目の要請に対しても前向きに進める考えを示した。」


(2)沖縄タイムス-辺野古新基地:炎天下、建設阻止で市民ら連携訴え K1・K9の護岸工事進む-2017年7月13日 12:35


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では13日午前、新基地建設に反対する市民ら約80人が集まった。強い日差しが照りつける中、『埋め立てやめろ』『海兵隊は出て行け』などとシュプレヒコールを上げた。」、と報じた。
 また、「ゲート前のテントでの集会では、県外からの参加者らがマイクを握り、『沖縄と連帯して米軍基地をなくす運動を続けたい』などとあいさつ。連携して埋め立て工事を阻止する決意を示した。一方、シュワブ内にある『「K1』『K9』では、石材が入った網袋を敷き詰める護岸建設作業が続いた。気温33度を超える炎天下、新基地建設に反対する市民が乗ったカヌー13艇が抗議行動した。」、と報じた。


(3)沖縄タイムス-米海兵隊のKC130、嘉手納に着陸 ミシシッピ州で墜落と同型機-2017年7月12日 18:05


 沖縄タイムスは、「米南部ミシシッピ州で墜落事故を起こした米海兵隊のKC130空中給油機と同型機で岩国基地(山口県)に所属する1機が12日午後5時23分、嘉手納基地に着陸した。2014年8月に普天間飛行場所属から全15機が岩国に移駐したとされるが、その後も普天間飛行場や嘉手納基地など県内への飛来は相次ぐ。沖縄近海で垂直離着陸輸送機MV22オスプレイなどへの空中給油や物資輸送など拠点化した訓練が恒常化している。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-憲法9条の理念を多彩に表現 沖縄平和美術展、那覇市で開幕-2017年7月12日 18:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「『御万人の宝(うまんちゅぬたから)・憲法9条』をキャッチフレーズに第35回沖縄平和美術展(主催・同実行委員会)が11日、那覇市民ギャラリーで始まった。無審査自由出品(アンデパンダン方式)で絵画・写真部門で計132点を展示。絵画部門は油彩や水彩、アクリル、水墨画、キルトアートの平面や、彫刻など多様な表現の作品が並ぶ。16日まで。入場無料。」
②「同実行委員会の顧問で、ともに今年亡くなった久場とよさんと山田實さんの作品も展示されている。ほか、写真家の石川文洋さんや大城弘明さんも出品した。実行委員長で画家の宮良瑛子さんは油彩『オスプレイ墜落』を描いた。」
③「仲程桂一郎事務局長は『10歳の子も出品しており、参加者が幅広くなっている』と話す。会場には『平和の木』と名付けたポスターも掲示。鑑賞者の感想を葉っぱ型のカードに書き込んで貼る試みだ。仲程事務局長は『会期中、大木に育てたい』と呼び掛けている。」



# by asyagi-df-2014 | 2017-07-13 18:52 | 沖縄から | Comments(0)

東京簡裁は、労働基準法違反罪で法人の電通を略式起訴した東京地検の処分について、正式な裁判を開くことを決めた。

 果たして、電通の刑事責任が明らかにされるのか。
 しかし、公開の法廷が開かれるのはその一歩だ。
 朝日新聞は2017年7月12日、標題について次のように報じた。


(1)広告大手電通の違法残業事件で、東京簡裁は12日、労働基準法違反罪で法人の電通を略式起訴した東京地検の処分について、書面審理だけで量刑を決める略式命令を出すのは「不相当」と判断し、正式な裁判を開くことを決めた。電通の刑事責任が公開の法廷で問われることになる。
(2)「不相当」の決定は、過去の違法残業事件でも出されたことがある。大阪区検が略式起訴したレストラン経営会社「サトレストランシステムズ」とスーパーマーケット経営会社「コノミヤ」について、大阪簡裁は3月に相次いで「不相当」と判断。正式な裁判を開いた。
(3)電通事件を巡っては、地検が今月5日、違法残業を防ぐ対策が不十分だったとして、法人としての電通に罰金刑を求めて略式起訴。一方で、東京本社の部長3人については、部下に違法労働をさせていたことは認定しつつ、悪質性がなかったなどとして不起訴処分にしていた。捜査は昨年9月、新入社員だった高橋まつりさん(当時24)の自殺が労災認定されたことがきっかけだった。当時の電通の社長が管理責任を取って辞任。後任の山本敏博社長も地検や厚生労働省の任意聴取に、残業を防ぐ労務管理の不十分さを認めた。
(4)厚労省は今年4月までに、高橋さんの上司だった東京本社の管理職を含め、関西(大阪市)、中部(名古屋市)、京都(京都市)各支社の幹部計4人を書類送検。捜査の過程で、本社の非正社員の増加により、労働時間に関する労基法上の「36(サブロク)協定」が一時、無効になっていたことも発覚した。
(5)電通は12日、「裁判所の判断に従い対応いたします」とコメントを出した。




# by asyagi-df-2014 | 2017-07-13 14:57 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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