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沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月31日

 「県議会の米軍基地関係特別委員会(軍特委)の議員9人が31日午前、嘉手納町の道の駅かでなを訪ね、米軍嘉手納基地の運用実態を視察した。」、と琉球新報。 
「町議会から何度も陳情を受けて今日は現場をしっかりと見ようと訪れた。改めて、基地から派生する爆音(の大きさ)や、軍事優先に基地が使用されてきたと感じた」、と軍特委委員長の発言。
海軍駐機場や外来機被害の被害を、日本全体できちんとと捉える時期に来ている。もちろん、日本政府の責任で。



沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月31日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-県議会軍特委が嘉手納基地視察 海軍駐機場、外来機被害の説明受ける-2017年8月31日 14:12


 琉球新報は、「県議会の米軍基地関係特別委員会(軍特委)の議員9人が31日午前、嘉手納町の道の駅かでなを訪ね、米軍嘉手納基地の運用実態を視察した。町役場職員から海軍駐機場の移転問題や外来機の飛来による騒音激化や日常的な悪臭被害などについて説明を受けた。」、と報じた。
 また、「展望台からの視察を終え、軍特委の仲宗根悟委員長は『町議会から何度も陳情を受けて今日は現場をしっかりと見ようと訪れた。改めて、基地から派生する爆音(の大きさ)や、軍事優先に基地が使用されてきたと感じた』と話した。議員らは午後に嘉手納町役場を訪ね、當山宏町長と意見交換する。』、と報じた。


(2)琉球新報-儀間氏「辺野古差し出せ」 早期決着へ容認に転換「嘉手納以南振興を」-2017年8月31日 10:34


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地計画について、日本維新の会県総支部代表の儀間光男参院議員は30日、那覇市内で開いた政治資金パーティーで『(翁長雄志)知事は辺野古を差し出してでもこの問題を決着し、代わりに嘉手納以南を完全に振興するという担保を国から取るべきだ』と述べた。これまで儀間氏は辺野古移設を容認しない立場だったが、今回の発言で容認に転じた。」
②「発言後、儀間氏は取材に対し『このままでは国権に勝てない。(沖縄側が)突っ張っているうちに墜落事故が起きたら誰も責任を取れない』と述べ、辺野古移設を容認することで早期決着を図るべきだとの考えを示した。その上で『辺野古を造るのに4千億、5千億円かかる。それだったら、嘉手納以南の沖縄全体で1兆、2兆円もらうべきだ』と主張した。」
③「今後、維新の会県総支部の方針とするか、支部内で議論していく考えも示した。一方、県総支部顧問の下地幹郎衆院議員は、本紙の取材に対して『(儀間氏の)個人的な考えであり、党の考えではない。党内で議論しない』と否定した。」


(3)琉球新報-沖縄防衛局長「飛行停止を求めることは厳しい」 公明党、オスプレイ大分緊急着陸に抗議-2017年8月31日 12:51


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「公明党県本の金城勉代表らは31日午前、嘉手納町の沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイが大分空港に緊急着陸したことに抗議した。公明党県本部は『米軍の安全管理体制に不信を抱かざるを得ず、怒り心頭である』とし、安全管理体制が確認されるまで配備されているオスプレイの飛行中止を求めた。」
②「中嶋局長は『容認するというわけではないが、飛行停止を求めるというのは非常に厳しいと言うことは言わざるを得ない』と述べた。大分空港にあるオスプレイの状況については『エンジン交換も必要ではないかという話もある。(修理に)どのくらいかかるかは分かっていない。しばらくは駐機すると言っている』と説明した。」
③「上原章幹事長は『前日エンジンから煙が上がっていたのがそのまま飛行しているというのは理解ができない。これは人災だとしか言えない』と批判した。」


(4)琉球新報-普天間「5年内停止不要」 自民・照屋氏明言 「県民、市民求めていない」-2017年8月29日 11:04


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「『今さら市民も県民も普天間飛行場の(5年以内の)運用停止は求めていない』。28日の県議会臨時本会議で照屋守之議員(沖縄・自民)が、オーストラリア沖でのMV22オスプレイの墜落事故に関する抗議決議・意見書案に対する質疑でこう明言した。普天間飛行場の5年以内運用停止は、県議会も3月に全会一致で運用停止を求める意見書を可決しており、照屋氏の発言は全会一致の意見書にも反するもので波紋を呼びそうだ。」
②「照屋氏は『運用停止に国は対応しないとの見解が出ている。国が対応しない運用停止を、豪州でのオスプレイの墜落事故に絡めて求めることが理解できない』『求めるべきは普天間飛行場の早期返還だ』と主張。オスプレイの配備撤回についても『この段階では要求できない。配備撤回を求める県民が他府県にオスプレイの訓練を受け入れてというお願いはできない』と述べ、全国各地にオスプレイ訓練移転を求める立場の沖縄が配備撤回を主張すべきではないとした。照屋氏は2012年9月、オスプレイ配備に反対する県民大会の実行委員会で事務局次長を務め、東京要請行動にも参加した。」
③「普天間飛行場の5年以内の運用停止については政府も、14年2月を起点とすることを表明しており、同10月には『実現に向け全力で取り組む』との答弁書も閣議決定している。」


(5)沖縄タイムス-辺野古新基地:基地内へ搬入2回 「N5」「K1」護岸の仮設道路工事続く-2017年8月31日 13:31


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では31日午前8時40分から、工事車両52台が基地内に入った。午前11時40分ごろにも2回目の搬入があり、新基地建設に反対して座り込む市民ら200人を機動隊員が強制排除した。その間に砕石などを積んだ工事車両57台が基地内に入った。市民らは『違法工事をやめろ』『大浦湾を守れ』と声を上げた。」、と報じた。
 また、「辺野古崎西側の米軍キャンプ・シュワブ沿岸では『N5護岸』、『K1護岸』付近の仮設道路工事が続いている。『N5護岸』予定地付近では午前9時ごろから重機が根固め石材を投下。石材は浜から波打ち際へと延び、すでに海に達している。新基地建設に反対するカヌー隊5人がフロートを越えて抗議したが、海上保安官に一時拘束された。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-トラブル相次ぐオスプレイ、8カ月7件・・・なぜ? 識者「構造上、修理困難」-2017年8月31日 07:57


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のMV22オスプレイの事故やトラブルが多発している。昨年12月の名護市安部での墜落事故以降、今回の大分空港への緊急着陸を含めると8カ月で7件に上る。豪州での墜落事故後、何ら根拠を示さないまま米軍は『安全宣言』をして飛行を再開し、日本政府は追認した。だが、28日に白煙を上げ、29日には緊急着陸と立て続いたトラブルは、オスプレイが安全に飛行できないことを明示したと言える。専門家からは、機体構造上、根本的な修理ができていない可能性を指摘する声が上がる。」
②「普天間飛行場所属のオスプレイは24機で、このうち2機がわずか8カ月足らずの間に墜落した。今年に入り、緊急着陸だけでも3回に上る。なぜ事故やトラブルが多発しているのか。」
③「オスプレイの危険性を追及する市民団体『リムピース』の頼和太郎編集長は、機体構造の複雑さを理由に挙げる。オスプレイは他機種よりも整備、点検に長い時間がかかるといい、『そもそも、完璧な修理ができていない可能性がある』と指摘する。」
④「今回、緊急着陸したのは前日に米軍岩国基地で白煙を上げたのと同じ機体だ。岩国で修理を終え、29日に離陸したオスプレイは、直線距離にして約87キロしか離れていない大分空港へ緊急着陸した。頼氏は『飛んでみたものの、実際には直っていなかったということだ』と説明する。オスプレイから上がった白煙は、燃料ではなくミッションなどのオイルが過熱した可能性があるという。この機体は、今年6月6日にも警告灯が点灯し伊江島補助飛行場に緊急着陸している。このことからも、本当に修理ができていたのか、大きな疑問が残る。また、頼氏は、1機当たりの整備に時間がかかるため、オスプレイの稼働率が落ち、飛行している機体に負担が掛かるという『悪循環』も指摘する。その上で、『日本政府は安全性の根拠を米側へしつこく求めるべきだ。そもそも安全性を担保できないオスプレイは飛行すべきではない』と配備撤回の必要性を強調した。」




by asyagi-df-2014 | 2017-08-31 18:57 | 沖縄から | Comments(0)

米軍オスプレイ 大分空港に緊急着陸。機体から煙や火が。

 2017年8月29日の夕方、大分空港に米軍オスプレイが緊急着陸した。
 このことについて、大分合同新聞は、次のように報じた。


(1)29日午後6時34分、米軍の新型輸送機オスプレイ1機が大分空港に緊急着陸した。機体から煙が出たとの情報があるが、けが人などは確認されていない。28日にも同じ機体から白煙が出たのが米軍岩国基地(山口県岩国市)で目撃されている。オスプレイが大分県に着陸するのは初めて。オスプレイを巡っては、今月5日にオーストラリア沖で墜落し、3人が死亡した。自粛要請が上がる中、米軍は安全性を確認したとの声明を出し、運航を再開したばかり。一連の対応を巡り批判が高まりそうだ。
(2)県などによると、機体は、在沖縄米軍の第1海兵航空団所属で乗員は6人。岩国基地を離陸し米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に向かう途中だったとみられる。着陸の10分前に空港管制に「エンジントラブルのため緊急着陸する」との連絡があり、空港南側の駐機場に着陸した。米軍から九州防衛局に入った情報では、機体検査などのため、少なくとも30日午前までは離陸しない見通し。
(3)国東市消防本部は空港側からの要請を受け、消防車2台を出動させたが放水などはしなかった。国東署は署員17人態勢で現地の警戒や情報収集をしている。
 緊急着陸に伴い、全日空の羽田行き800便が15分、伊丹行き1692便が4分遅れ、計217人に影響が出た。県交通政策課によると、30日以降の民間機の離着陸に支障はないとみられる。
(4)大分空港に米軍機が緊急着陸したのは2014年9月以来。国土交通省は「日米地位協定に基づき、外務省と米軍の互いの合意がない場合、米軍機に関する情報は公開できない」として今回、着陸に至った経緯を明らかにしていない。
(5)オスプレイは、米軍普天間飛行場所属の機体が昨年12月、沖縄本島北部の浅瀬に不時着し大破。今年6月には、沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場と、鹿児島県の奄美空港でそれぞれ緊急着陸している。
(6)大分県はオスプレイの緊急着陸を受けて情報収集に追われた。事前連絡はなく、情報を把握したのは着陸して約25分後だった。
 県防災局の梶原正勝危機管理監は「火災やけが人といった被害がなかったので、飛び立つまでの間のトラブル防止に努める」と当面の対応を説明。九州防衛局に対し、原因究明や再発防止を求め、連絡態勢の在り方などについて申し入れをする考えを示した。


 また、毎日新聞は2017年8月30日、続報として、「6月トラブルと同一機 機番一致」、と次のように報じた。


(1)大分空港(大分県国東市)に29日に緊急着陸した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着陸輸送機オスプレイは、6月に沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同一機だったことが分かった。尾翼の機体番号が一致した。当該機は28日に米軍岩国基地(山口県岩国市)で駐機中に白煙を上げていたことも目撃されており、同一機の度重なるトラブルを受け、オスプレイを巡る批判がまた高まりそうだ。(2)伊江島補助飛行場では6月6日夜、オスプレイ1機が、操縦席の警告灯が点灯したため緊急着陸した。当時、米軍は「予防着陸」と説明し、機体は翌7日午後に離陸した。(3)今回、大分空港に緊急着陸した機体についても、米軍は防衛省に対し「計器に異常を知らせる表示があり、予防着陸した」と説明したという。前日の28日には岩国基地で白煙を上げるトラブルを起こしており、岩国から沖縄県内の米軍基地に向かう途中だった。(4)大分空港の機体は30日午前も離陸せず、空港内にとどまった。米軍が整備点検して、早ければ同日中にも離陸する可能性があるが、現時点では不明。防衛省や大分県は情報収集を急いでいる。
(5)在沖縄米海兵隊第3遠征軍の広報担当者は毎日新聞の取材に対し「機体を徹底的に点検し、安全が確認できた時点で離陸する。現在の点検がどの段階にあるのか、現場から情報が入っていないので分からない」と説明するにとどまった。
(6)今回の緊急着陸を受けて、陸上自衛隊オスプレイの佐賀空港配備を打診されている佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は30日、「防衛省に状況を確認するように職員に指示した」と述べた。


 確かに、大分県を初め、日本全国の自治体にとって、原因究明や再発防止を求めることが急務となった。あわせて、連絡態勢の在り方などについて早急な体制の確立が必要とされる。
 地方自治体は、住民の命を守るという緊急な課題として、オスプレイに対処しなければならない。





by asyagi-df-2014 | 2017-08-31 06:26 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月30日

 「日本語分かりますか。」。 
この言葉は差別発言以外の何ものでもない。
ゲート前の抗議がどれくらい続けられてきたのか。その時間の長さは、こうした発言を許す余地を生まない。それとも、ネットで流された悪意あるでデマに、乗ってみたと言うのか。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月30日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-防衛局が暴言「日本語分かるか」 辺野古反対派に、沖縄反発-2017年8月29日 19:22


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設先、沖縄県名護市辺野古の米軍基地前の抗議活動で、基地ゲートをふさいでいた市民らに、移動を求める防衛省沖縄防衛局の職員が『日本語分かりますか』と発言していたことが29日、防衛局などへの取材で分かった。反対派は『方言差別があった沖縄の歴史を理解していない暴言だ』と反発している。」、と報じた。
 また、「防衛局は『警告に全く応じていただけない状況からそうした発言に至った。侮蔑的なニュアンスを含んだものではない』と主張。移設に反対する沖縄県統一連の瀬長和男事務局長(54)は『沖縄は歴史的に方言差別や米国統治に苦しめられてきた。許し難い発言だ』と批判している。」、と報じた。


(2)琉球新報-工事車両67台がゲート入り 市民ら強制排除 雨の中仮設道路工事続く-2017年8月30日 13:21


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で30日午後0時30分ごろ、資材を積んだ工事車両67台が次々とゲートから米軍キャンプ・シュワブ内に入った。当時、新基地建設に反対する市民ら約60人が座り込んでいたが、搬入前に機動隊員訳70人が市民らを強制的に排除した。シュワブ沿岸では辺野古崎西の『K1護岸』建設予定地付近で仮設道路の工事が行われた。時折雨が降り付ける中、重機で砂浜にブロックを積む作業などが確認された。」、と報じた。


(3)琉球新報-大分緊急着陸のオスプレイ「計器に異常」 小野寺防衛相 安全確保を要望-2017年8月30日 13:03


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが29日夜、大分空港に緊急着陸した事故を巡り、小野寺五典防衛相は30日午前、記者団に対し『計器に異常があったので予防着陸で大分空港に着陸した』と米側から連絡があったと説明した。」
②「防衛省によると、大分空港に防衛省職員を派遣し現場の状況を確認している。米軍からは点検した上で普天間飛行場に戻ると連絡を受けたという。緊急着陸した機体は11日から岩国基地に駐機し、29日にも白煙を上げる様子が確認されていた。同省は米軍に対しこの機体のトラブルについて確認している。」
③「普天間所属のオスプレイは昨年12月に名護で墜落、今月5日に豪州で墜落するなど事故が相次ぎ、今年6月には2度緊急着陸するなどトラブルも相次いでいる。小野寺氏は『オスプレイの事故が続いているので、しっかりとした安全の確保をした上で飛行していただきたい』と指摘した。」


(4)琉球新報-津堅沖で午後4時からパラシュート訓練 ことし6度目 常態化に反発の声-2017年8月30日 14:14


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米連邦航空局は30日までに、うるま市の津堅島訓練場水域で同日午後4~7時に、パラシュート降下訓練を実施するとの航空情報(ノータム)を発表した。実施されれば、ことしに入り6回目となる。市議会や市は、同水域で相次ぐ降下訓練に抗議し、即座の中止などを求めているが、米軍側は地元の意見を無視し、強行的に訓練を続けている。」
②「ノータムによると、米軍が午後1~11時まで同水域を使用することも明記されていた。」
③「市には18日、沖縄防衛局を通じてファクスで津堅島訓練場水域を使用する通知があったが、訓練の内容や詳細な時刻については明かされていなかった。防衛局が29日になって『ノータムに接した』と、降下訓練の情報を追加して通知した。」
④「市議会は28日に臨時会を開き、同水域で相次ぐパラシュート降下訓練の中止などを求め、抗議決議と意見書を全会一致で可決したばかりだ。津堅沖での訓練が常態化していることに、市議からは反発の声が上がっている。」


(5)沖縄タイムス-辺野古、抗議の市民130人排除 国道40分間渋滞-2017年8月30日 14:06


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブの工事車両用ゲート前で30日、新基地建設に反対する市民ら約130人が座り込む中、機動隊が排除し資材を積んだ工事車両67台が基地内に入った。午前11時50分ごろ、座り込む市民らが『違法工事は止めろ』と声を上げる中、機動隊が市民らを排除。国道329号は約40分間の交通渋滞が発生した。」、と報じた。
 また、「シュワブ沿岸部では、辺野古崎西の『K1護岸』建設予定地付近で仮設道路の設置作業が進められた。市民らは抗議船4隻とカヌー11艇で抗議した。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-ハワイで亡くなった沖縄戦捕虜の名簿、厚労省が確認 102人記載-2017年8月30日 07:41


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦で米軍の捕虜となり、移送先のハワイで亡くなった102人の名簿が1950年8月に米陸軍から引揚援護庁(現厚生労働省)に届いていたことが29日、分かった。県出身者12人の遺骨返還などを求めて上京した浦崎唯昭副知事に厚労省の担当者が説明した。102人の名簿の中には12人の氏名も含まれていた。さらに46年12月にハワイを出港した引き揚げ船で約100人分の遺骨が日本側に返還されたことも復員庁(現厚労省)の記録から明らかになった。今後、厚労省は遺骨の行方を詳しく調べる方針。」
②「ハワイで亡くなった捕虜の日本政府資料が明らかになるのは初めてとみられる。米陸軍の名簿102人と、引き揚げ船に載せられた遺骨『約100人分』はほぼ一致する。このため厚労省は、県が遺骨返還を求める12人の遺骨が日本側に既に引き渡された可能性があるとみており、遺族の元に届けられたか、身元不明の取り扱いとなって国立戦没者墓苑に納められたかなど遺骨の行方を詳しく調べる方針だ。」
③「ハワイで6月に開かれた戦没者慰霊祭や県からの要請の動きを受けて、厚労省が資料を探したところ、省内の書庫から見つかった。明らかになった資料は、米陸軍が引揚援護庁に送った50年8月4日付の書簡。9枚の氏名リストが添付され、この中にハワイの捕虜で亡くなった102人分がアルファベットで記されている。出身地や死因などの情報はないという。もう一つの資料は46年12月12日にハワイを出港した引き揚げ船が到着した浦賀港(神奈川)で、復員庁が作成した書類。亡くなった捕虜の遺骨『約100人分』が載せられていることを記している。」
④「遺骨が日本側に帰還したとする日本側資料の存在が明らかになったことに、慰霊祭実行委員会共同代表の渡口彦信さん(91)は『遺骨が日本政府に引き渡されたとしても遺骨は遺族の元に届いておらず、まだ謎のままだ。遺族に戻るまで見届けないといけない』と話した。」
⑤「厚労省の担当者は『生年月日や本籍などの記録を県の協力を得ながら特定に向けて調査していく』と述べた。59年に造られた国立千鳥ケ淵戦没者墓苑(東京)に納められた可能性も調べるという。」




by asyagi-df-2014 | 2017-08-30 17:11 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄ジュゴン訴訟控訴審判決を見る。

 沖縄タイムスは、2017年8月23日、標題について、次のように報じた。


(1)沖縄県名護市辺野古の新基地建設は米文化財保護法(NHPA)に違反するとして、日米の自然保護団体などが米国防総省に同法を順守するまでの工事停止を求めた『沖縄ジュゴン訴訟』の控訴審判決が21日(現地時間)、米サンフランシスコ第9巡回区控訴裁判所であった。同裁判所は『原告には訴訟を起こす資格(原告適格)があり、主張は政治的ではない』と指摘。原告側の主張を一部認めて一審の同連邦地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。
(2)原告側によると、同省は連邦地裁での審理に応じるか、判決を不服として連邦最高裁に上告することができるという。今後の裁判所の審理によっては、工事が一時的に停止する可能性がある。
(3)判決で同控訴裁判所は、原告には米国防総省に対し、①ジュゴンの保護措置をせずに埋め立て工事をすることは違法だと確認する、②日本政府へ出す辺野古沿岸部への立ち入り許可の事前差し止めを求める―両利益があると判示。埋め立て工事の一時停止につながる差し止め請求ついては、「政治的な問題ではない」と指摘した。


 この沖縄ジュゴン訴訟について、 沖縄タイムスは2017年8月23日に、「[ジュゴン訴訟差し戻し]米世論をかき立てたい」、琉球新報は2017年8月24日に「米ジュゴン訴訟 差し戻しは賢明な判断」、とそれぞれ社説で論評した。
 残念ながら、2017年8月24日以前に、沖縄県の2紙紙以外に沖縄ジュゴン訴訟を社説で扱った新聞社はない。
 したがって、沖縄ジュゴン訴訟を、この2紙から考える。
この沖縄ジュゴン訴訟控訴審判決の意味を2紙は、次のように押さえる。


Ⅰ.沖縄タイムス


(1)門前払いから一転、控訴審判決は審理を連邦地裁に差し戻した。原告側主張が認められた。意義は大きい。
(2)判決は「原告には訴訟を起こす資格(原告適格)があり、請求は政治的でない」として一審の連邦地裁判決を破棄、審理を地裁に差し戻した。原告が国防総省を訴える権利が認められ、地裁では新基地建設でジュゴン保護の義務が尽くされているか再検証を迫られる可能性が出てきた。
(3)「新基地建設計画は進んでいる」との国防総省の主張に対しても、判決は「これまでの歴史で何度も停止し、再開や計画の変更を繰り返してきた」と判示している。納得できる指摘だ。
(4)控訴審判決に関し、原告の米環境団体幹部は「現在の基地建設計画では、ジュゴンは生息できない」と断言する。気掛かりなのは、大浦湾を含む周辺海域に生息するジュゴン3頭のうち1頭が15年6月以来確認されていないことだ。音に敏感で、防衛省が大浦湾で海底の掘削調査を進めていた時期と重なるからだ。
(5)控訴審判決は米国の法廷で新基地建設の正当性を問う場ができたことを意味する。米国の世論をかき立てることにもつなげたい。


Ⅱ.琉球新報


(1)名護市辺野古の新基地建設を巡り当事国である米国で、司法が賢明な判断を下した。
(2)一審の連邦地裁は、外交や防衛問題には司法が介入できないとする「政治的問題の法理」を採用して実質審理を避けた。しかし、今回の連邦高裁は、原告には訴訟を起こす資格「原告適格」があると判断した。今後、ジュゴン保護の実質審理を通して、新基地建設の不条理を米国民に訴える意義は大きい。
(3)原告側が訴えの根拠としたのは米国の国家歴史保存法(文化財保護法、NHPA)だ。米政府に国内だけでなく他国の法で保護された文化財も保護対象とすると定めている。原告はこれまで、ジュゴンは日本の文化財保護法に基づく天然記念物であり、米政府は保護する義務があると主張してきた。
(4)一審の中間判決は、国防総省がジュゴンの保護計画を作成していないことは違法との判断を示していた。このため国防総省は「ジュゴンへの影響はない」と結論づけた報告を提出した。日本政府の環境アセスメントなどを踏襲した内容だが、日本のアセスは生物多様性への影響を十分考慮したものとは言えない。一方、連邦高裁は「環境分析を終え最終的な計画を策定した上で、普天間飛行場代替施設計画(FRF)に着手している」という日本政府の主張に納得していない。「一時停止や再開、計画変更を繰り返しているのが現状だ」と指摘しているからだ。
(5)指摘のように沖縄防衛局は新たな海上ボーリング調査を計画している。海上ヤードの設置も取りやめとなっており、今後、設計や工法など工事計画が大幅に変更される可能性が浮上している。変更するならNHPAに基づく新たな分析が必要になるだろう。連邦高裁からすれば「議論は収束していない」のである。差し戻し審で、ジュゴン保護に関する審理が尽くされることを期待する。


 今回の沖縄ジュゴン訴訟の控訴審判決から、沖縄の2紙をまとめると、次のことが言える。


Ⅰ.地裁では新基地建設でジュゴン保護の義務が尽くされているか再検証を迫られる可能性が出てきた。また、連邦高裁からすれば「議論は収束していない」のである。差し戻し審で、ジュゴン保護に関する審理が尽くされなければならない。
Ⅱ.今後、設計や工法など工事計画が大幅に変更される可能性が浮上している。変更するならNHPAに基づく新たな分析が必要になる。
Ⅲ.日本政府は、米国で差し戻し審の結果が出るまで、新基地建設工事を中止しなければならない。
Ⅳ.沖縄防衛局のジュゴン生息調査で、辺野古北側の嘉陽沖や西海岸の古宇利島沖などでジュゴン3頭を確認していた。しかし、3頭のうち1頭が2015年6月を最後に約2年間、同じ海域で確認できていない。ジュゴンが来ないのは、新基地建設工事に伴い大きな環境変化が生じ、ジュゴンの生息に影響を与えたことの証拠だ。環境は保全されていないのである。差し戻し審で、ジュゴンに影響なしとした国防総省の報告を、しっかり検証しなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-30 07:05 | 持続可能な社会 | Comments(0)

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月29日

「米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイのオーストラリア沖墜落に対する県議会要請議員団(新垣清涼団長)は29日午前、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧と嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、28日に可決した抗議決議と意見書を提出した。」、と琉球新報。
 いつものことだが、米軍は「運用上必要なものは除いて自粛を求められた」とし、日本政府は「条件を付けずに飛行自粛を求めた」となる。
 だが実際の運用は、米軍の運用がそのまま行われている。
 これを、主権国家の主体性の喪失と言わずに言うのだろう。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月29日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-嘉手納「緊密連携」一致も 防衛相、在日米軍司令官と面談-2017年8月28日 17:14


 【東京】小野寺五典防衛相は28日午後、在日米軍のマルティネス司令官と防衛省で会談した。小野寺氏は米軍嘉手納基地の運用問題について取り上げた。防衛省によると、嘉手納基地で課題となる事象があった場合、日米間で緊密にコミュニケーションを取りながら解決を図ることで一致した。ただマルティネス氏の発言は明らかにしておらず、具体的な対策などの提示はなかった。

 嘉手納基地を巡っては米軍がSACO最終報告に違反する形で旧海軍駐機場を運用し、パラシュート降下訓練を実施しているとして、県や嘉手納町などは政府に米側と協議するよう求めていた。小野寺氏は17日の日米外務・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)でも言及していた。

 小野寺氏は米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが5日の豪州での墜落事故で3人が死亡したことなどに対し、弔意を伝えた。

 会談は冒頭のみ報道陣に公開された。嘉手納基地の運用に関しては非公開の場で発言があったという。


(2)琉球新報-「飛行自粛」日米の認識差露呈 県議会が米軍、防衛局に抗議-2017年8月29日 13:25


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイのオーストラリア沖墜落に対する県議会要請議員団(新垣清涼団長)は29日午前、北中城村石平の米軍キャンプ瑞慶覧と嘉手納町の沖縄防衛局を訪れ、28日に可決した抗議決議と意見書を提出した。対応した在沖米海兵隊の政務外交部長のダリン・クラーク大佐は日本政府から米側への『自粛要請』について『運用上必要なものは除いて自粛を求められた』という認識を示した。」、と報じた、一方、防衛局で対応した高木健司次長らは条件を付けずに飛行自粛を求めたという日本政府の見解を繰り返した。」、と報じた。
 また、「県議会は両方にオスプレイ配備撤回や普天間飛行場の『5年以内の運用停止』、在沖米海兵隊の撤退を求めた。」、と報じた。


(3)琉球新報-工事用車両69台が資材搬入 沿岸部では仮設道路工事-2017年8月29日 12:56


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で29日、午前9時前ごろから砕石や砂など資材を積んだダンプ車や、クレーン車など合計69台が基地内に入った。約20人の市民が米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込み、抗議の意志を示したが、県警機動隊員らが強制排除した。市民らは『沖縄の未来を壊すな』と口々に訴え、ゲート内に入る車両に向かって『辺野古新基地NO』と書かれたプラカードを高く掲げた。」、と報じた。
 また、「シュワブ内の沿岸部では沖縄防衛局が仮設道路の工事を継続している。『N5護岸』建設予定地付近の仮設道路の工事現場では、クレーンが砕石の入った袋を並べている様子が確認された。市民らは抗議船3隻、カヌー9艇で抗議を続けている。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-辺野古新基地:抗議の30人を強制排除 仮設道路の工事続く-2017年8月29日 12:08


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で29日午前、新基地建設に反対して座り込みをする市民約30人を機動隊員が強制排除した。その後、トラックなど工事関係車両69台が基地内に入った。」、と報じた。
 また、「シュワブ沿岸部では、『K1』『N5』護岸建設予定地で仮設道路の工事が続けられた。市民らが船3隻、カヌー10艇で抗議した。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-沖縄関係予算に3190億円計上 17年度予算比、40億増も一括交付金105億減-2017年8月29日 14:50


 沖縄タイムスは、「内閣府は29日、自民・公明の与党に、2018年度の沖縄関係予算の概算要求額を3190億円とする方針を伝えた。17年度予算より40億円増えたが、沖縄振興一括交付金は105億円減った。観光や情報通信分野の専門学校に進学した生徒に対する沖縄独自の給付型奨学金など人材育成の費用として3億5千万円を新規で計上。子どもの貧困緊急対策事業も本年度比1億円増の12億円になった。」、と報じた。
 また、「一方で、県は大型MICE施設建設の所要額の確保を求めていたが、別枠で盛り込まれることはなく、一括交付金も削減され厳しい対応を迫られる。鉄軌道も事業化にかかる費用ではなく、導入課題の調査費1億5千万円にとどまった。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-29 18:35 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第72回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。



 今回の報告は、「『日本一の反戦おばあ』の涙~島袋文子さん国会前へ」です。
今回の三上さんの想いは、次の言葉に詰まっています。


 今の日本で一番、身体を張って安倍政権と対峙しているのは88歳の島袋文子さんだろう。政府が今さらに沖縄に押しつけようとしている軍事的な負担は、72年前から戦争と共に生きる苦しみを強いられてきた県民にとってどれほど残酷なことなのか。それを文子さんは直接政府に訴えたいと思い続けてきた。国会の中で10分でいい、彼女こそ全国民の中で誰よりも意見を言う機会を与えられるべき人だと思う。しかしそれが叶わない。ならば官邸前で、議員会館で、我々が聞こうじゃないか、発言してもらってみんなの力で政府に届けようじゃないかという、このうねりの一部にみなさんにも参画して欲しいのだ。映像を見ることでその場にいなかったみなさんにも共有してもらい、共謀し共犯者になってもらいたいのだ。それは大それた望みだろうか?


 島袋文子おばーの話です。


(1)おばあのやりたかったこと。「国会の前に行って総理大臣に直接訴えたい」。彼女は10年以上前から、そう私に言っていた。辺野古に暮らす彼女が基地反対を表明して20年、ころころと総理大臣の顔は変わった。鳩山総理の時のことは前にもここに書いた。県外移設を掲げながら辺野古案に回帰したことを撤回して欲しいと、文子さんは来沖中の総理一行の黒塗りの車列を命がけで止めて直訴しようとした。その後、辺野古に数度通い、謝罪をしてくれた鳩山さんとおばあは、今では並んでテントに座る仲になっている。
(2)そんな風に、彼女にとって総理大臣というのは常に、真っ向から勝負する相手だ。戦中戦後の哀れを耐え、復帰の希望は打ち砕かれて戦争の島を返上できず、さらにまた防波堤になれと言われる今の状況を命がけで変えようとするおばあは、「命は惜しくない」「総理大臣と刺し違えても」という覚悟で、日々憤まんやるかたない思いを抱えてゲートに通っているのだ。
(3)「刺し違えても」。今の世の中では、共謀罪でお縄になりそうな表現だ。でもおばあが主人公の前作『戦場ぬ止み』でも、文子さんの台詞にこういうくだりがあった。「ダイナマイト持ってこい、と私はいつも言うのよ。そんなものどうするの? って、もう、座り込んでも止められないなら、ダイナマイト抱いて国会前に行った方が早いんじゃないか」


 三上さんは、このことに関してこう続けます。


 この台詞を入れることで彼女の身に何か降りかかるかも知れないことについて、議論になった。90歳近い老女をも過激派に仕立て上げかねない国のなりふり構わぬやり方は、警戒しなければならない。しかし、壮絶な戦争体験から基地闘争真っ只中の現在の生活まで、一直線に戦場を生き続ける文子おばあの半生をたどるドキュメンタリーで、命がけのその覚悟を表現しておかなければ、平和に関してどうにも鈍いアンテナしか持ち合わせない大半の日本人に、沖縄の苦しみが響かないのではないか。


 島袋文子おばーの話の続きです。


(1)子や孫のために身体を張ってきた多くの先輩たちの溢れる思いを、まさに今、体中で体現していらっしゃるのが島袋文子さんだと私は思う。だから東海岸のおばあたちの声を、文子さんの台詞で代弁してもらいたかった。彼女にばかり負荷がかかるのは申し訳ない。が、彼女にはそれをはねのけて余りある力がある。
(2)「ダイナマイトを持って国会へ」は物騒だが「言葉の爆弾を抱いて国会の前へ」行けたら、おばあの積年の思いは少しでも晴れるだろうか。政治家も国民も、彼女の声を直に聞いたらもっと変わるかも知れない。辺野古の埋め立てが進み、日々逮捕者が出ていても全く全国ニュースにならない現状に、一石を投じられるのでは。そんなことを悶々と考えていた私は、大月書店の岩下結さんに相談した。岩下さんも、文子おばあの思いは痛いほどよく知っていらっしゃるので、何か形にしたいと早速仲間たちに呼びかけて、文子おばあを迎える有志の会を結成してくれた。そして短期間のうちに、参議院議員会館でのおばあの講演と、官邸前でのアピールが実現した。議員会館の講堂はみるみる溢れ、念のためにモニターを置いた別室もあっという間に埋まり、控え室まで開放して、500人を超える人々が文子おばあと同じ空間で彼女の話を聞こうと集まってくれた。企画は大成功だった。
(3)そこで彼女が何を話したか、20分弱にまとめたのでこれは是非、冒頭の動画を見て欲しい。前半は笑顔を交えて、努めて冷静に戦争や基地のことを話し、さらなる支援を呼びかけて聴衆に手を振った文子さん。私はマイクの音が聞きづらい彼女のお手伝いと聞き役として隣に座ったが、戦争体験の話になると心が不安定になってしまう場面を何度も見て来たので、今日は頑張って落ち着きを保っているのだなあと半ば安心していた。様子が変わったのは、後半の高校生との対話の場面だった。
(4)壇上に上がってくれたのは、これまでも沖縄に足を運び、沖縄戦や基地のことを熱心に学習していた自由の森学園の生徒二人。自分の学習体験を話し、率直な質問をぶつけた。
(5)「戦争体験の話の中で、アメリカが命の恩人とおっしゃってましたが、心からそう思うのですか?」
 それに応えようとする文子さんは、やがて目が左右に揺れ、時空が歪んで魂があの阿鼻叫喚の地獄に吸い寄せられたのか、堰を切ったように言葉を吐き出し始めた。ああ、始まってしまった、と私は覚悟をした。どこで止めよう? いや、一度ここに辿り着いてしまったら、あとの苦しさは一緒なんだから、最後まで話して聴衆に伝えた方がいいのか? 私だけは冷静にコントロールしないと会場も高校生も不安になってしまう。経験値があるお前が考えろ!と自分に何度も言い聞かせるのだが、おばあの悔しさや深い悲しみが隣からびんびん伝わってくるので、やはり私も泣いてしまう。司会者失格だ。
(6)その内容。ここは活字にしたくないので、どうか20分、時間を作って見て欲しい。こういう場をわざわざ永田町でつくり、高齢の女性をはるか南の島から招いて辛い話をしてもらい、そして撮影して、大事なところを時間をかけて編集して、こうしてパソコンや携帯で無料で見られる形にまで私たちがしているのはなぜなのか。少しでも思いを致して下さるなら、20分くらい作って欲しい。


 三上さんは、島袋文子さんに語りかけるように、報告を結びます。


(1)今の日本で一番、身体を張って安倍政権と対峙しているのは88歳の島袋文子さんだろう。政府が今さらに沖縄に押しつけようとしている軍事的な負担は、72年前から戦争と共に生きる苦しみを強いられてきた県民にとってどれほど残酷なことなのか。それを文子さんは直接政府に訴えたいと思い続けてきた。国会の中で10分でいい、彼女こそ全国民の中で誰よりも意見を言う機会を与えられるべき人だと思う。しかしそれが叶わない。ならば官邸前で、議員会館で、我々が聞こうじゃないか、発言してもらってみんなの力で政府に届けようじゃないかという、このうねりの一部にみなさんにも参画して欲しいのだ。映像を見ることでその場にいなかったみなさんにも共有してもらい、共謀し共犯者になってもらいたいのだ。それは大それた望みだろうか?
(2)沖縄のおばあらしいユーモアで笑いを誘い、真正面から切なる思いを永田町の空に響かせた。かっこよかったよ、おばあ。いつもまっすぐで正義感の強い少女のようなその感性が大好きです。あなたのそんな姿に、目の見えない母と10歳の弟の手を引いて砲弾をかいくぐって進む責任感の強い15歳の少女の影が重なって、わたしはあなたを抱きしめたいほど愛おしいと思うのです。


三上智恵監督・継続した取材を行うために製作協力金カンパのお願い

 皆さまのご支援により『標的の島 風かたか』を製作することが出来ました。三上智恵監督をはじめ製作者一同、心より御礼申し上げます。
 『標的の島 風かたか』の完成につき、エンドロール及びHPへの掲載での製作協力金カンパの募集は終了させていただきます。ただ、今後も沖縄・先島諸島の継続した取材を行うために、製作協力金については、引き続きご協力をお願いします。取材費確保のため、皆様のお力を貸してください。
 次回作については、すでに撮影を継続しつつ準備に入っています。引き続きみなさまからの応援を得ながら制作にあたり、今回と同様に次回作のエンドロールへの掲載などを行うようにしていきたいと考えております。しかし完成時期の目処につきましても詳細はまだ決まっておりませんので、お名前掲載の確約は今の時点では出来ないことをあらかじめご了承下さい。

■振込先
郵便振替口座:00190-4-673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会

◎銀行からの振込の場合は、
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番 :019
預金種目:当座
店名:〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
口座番号:0673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会




by asyagi-df-2014 | 2017-08-29 05:52 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月28日

沖縄県議会は、米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落事故を受け、オスプレイの配備撤回や在沖海兵隊の撤退などを求める与党提案の抗議決議、意見書を賛成多数で可決した。その内容は、「事故により県民の間に墜落に対する不安が一層広がっていると指摘した上で、オスプレイの配備撤回、在沖米海兵隊の撤退、普天間飛行場の5年以内の運用停止の3点を求めた。」(琉球新報)。
 安倍晋三政権は、この三点の要求は、自らの喉元に突きつけられた自治の「刃」であることを理解しなければならない。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-64台が資材を搬入 仮設道路工事進む-2017年8月28日 11:04


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で28日午前9時35分ごろから資材を積んだダンプ車やクレーン車など合計64台が基地内に入った。約40人の市民が米軍キャンプ・シュワブのゲート前に座り込み、抗議の意志を示したが、県警機動隊員らが強制排除した。」
②「フランスの放送局が座り込みの様子などを取材する中、午前9時10分ごろに工事車両がシュワブゲート前に到着した。日ごろは機動隊による強制排除が始まったころに工事車両が到着するが、28日は工事車両が到着してから数分間、機動隊が現れず市民からは『連絡ミスがあったのでは』と声が上がった。強制排除や資材搬入の際、発生する渋滞に一般車両も巻き込まれていることについて、瀬長和男事務局長は『県警は一般車両を誘導して渋滞を解消しろ』とマイクで求めた。」
③「シュワブ内の沿岸部では沖縄防衛局が仮設道路の工事を継続している。『N5護岸』建設予定地付近の仮設道路の工事現場では、クレーンでH型鋼をつり下げる作業が確認された。『「K1護岸』建設予定地の仮設道路付近ではコンクリートブロックを陸上部分に並べる作業が確認された。市民らは抗議船2隻、カヌー9艇で抗議を続けている。」


(2)琉球新報-オスプレイ配備撤回を決議 県議会臨時会 野党案は否決-2017年8月28日 11:33


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイがオーストラリア沖で墜落した事故で、県議会臨時本会議が28日午前開かれ、オスプレイの配備撤回や在沖海兵隊の撤退などを求める与党提案の抗議決議、意見書を賛成多数で可決した。与党案が可決されたため、野党・自民が提案した事故の原因究明などを求める抗議決議、意見書は『議決不要』として採決を取りやめた。採決では与党会派と中立会派の公明が賛成した。中立会派の維新は退席した。」
②「可決された与党案の抗議決議、意見書は、事故により県民の間に墜落に対する不安が一層広がっていると指摘した上で、オスプレイの配備撤回、在沖米海兵隊の撤退、普天間飛行場の5年以内の運用停止の3点を求めた。抗議決議の宛先は在日米軍司令官や在沖米国総領事など。意見書は首相、防衛相など。一方、野党案は、配備撤回には踏み込まず、事故原因の徹底究明とその公表、安全性が確保されるまでの飛行停止、オスプレイの県外への訓練移転、普天間飛行場の早期返還の4点を求めていた。」


(3)沖縄タイムス-辺野古新基地:機動隊、市民ら強制排除 ジュゴンのオブジェも撤去-2017年8月28日 14:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設に反対する市民は28日、約70人が名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前に座り込んだ。機動隊が2度にわたって強制排除し、工事車両が基地内に入った。沖展入選作品のジュゴンのオブジェも撤去された。シュワブ内の辺野古崎西側にある『N5』『K1』護岸建設予定地付近では、クレーンで資材をつり上げたり、コンクリートブロックを並べたりする作業確認された。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-沖縄の県税、収入額が過去最高となった背景-2017年8月28日 05:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県は25日、2016年度の県税の収入額と収入率が、いずれも過去最高となったことを発表した。好景気を受けて事業収益が増えたことから、収入額は前年度より68億円増えた約1224億円。収入率は前年度より0・3ポイント増の98・6%となり、7年連続で上昇。全国順位でも昨年度の15位から7位へ上昇した。全体の税額(調停額)は1241億円で、徴収できていない未済額は18億円。」
②「収入額は主に個人県民税と法人事業税で増加した。個人県民税は納税義務者が前年度より約2万3千人増えたことなどが理由。法人事業税は前年度より57億6506万円(28・5%)増加し、県は「景気拡大を背景にほとんどの業種で収益が増加した」と分析した。」
③「収入率は個人県民税が95・9%で前年度比0・4ポイント増、自動車税が98・6%で同0・2ポイント増と、ともに改善した。コールセンター事業による早期納付の呼び掛けや滞納処分の強化など徴収対策が奏功したという。」
④「記者会見で報告した、翁長知事は『県事業を進めるに当たっては、自主財源の確保は重要。引き続き税収の安定した確保に取り組む』と述べた。」




by asyagi-df-2014 | 2017-08-28 18:15 | 沖縄から | Comments(0)

「強制徴用問題」を考える。

 毎日新聞は2017年8月17日、標題について、「韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は17日午前、就任100日を迎えた記者会見を開いた。日本の植民地時代の徴用工問題について文氏は『徴用者問題も、(日韓)両国間の合意が個々人の権利を侵害することはできない』と述べ、元徴用工の個人請求権は消滅していないとの立場を初めて示した。韓国政府はこれまで徴用工問題は1965年の日韓国交正常化時に解決済みとの立場を取り、個人請求権問題への言及を避けてきた。国家間で外交的に解決した後も問題は残るとして、日本政府に善処を促す狙いがありそうだ。」、と報じた。
 この問題について、高知新聞は「【徴用工問題】過度の外交論争を避けよ」、徳島新聞は「徴用工問題 韓国は火種をつくるな」、山陽新聞は「韓国徴用工発言 積み重ねは尊重すべきだ」、信濃毎日新聞は「徴用工問題 大統領の姿勢を危ぶむ」、と2017年8月21日に、各紙の社説で論評した。また、朝日新聞は2017年8月18日に「徴用工問題 歴史再燃防ぐ努力こそ」と評した。
この5紙の主張とハンギョレの二つの記事を比較して、改めてこの問題を考える。
 まずは、各紙の主張は次のものである。
 ただ、各紙の見出し文だけで日本側(5紙だけを見ているわけではあるが)の主張は予想できるのであるが。


Ⅰ.高知新聞
(1)強制連行されて日本企業などで働かされた韓国人の徴用工問題は、元従軍慰安婦への謝罪や補償とともに日韓の癒えない歴史問題の一つだ。目を背けることができない。それでも文氏の今回の発言は首をかしげざるを得ない。
(2)こうした状況を踏まえ、徴用工問題を過度の外交論争にすることは避けなければならない。日本政府内では「蒸し返しだ」と反発する声が少なくないが、日韓ともに冷静な対応が求められる。


Ⅱ.徳島新聞
(1)徴用工問題は、両国政府が解決済みとしてきたものだ。それを今になって否定するとは、全く理解に苦しむ。歴史問題を蒸し返し、新たな火種をつくることが、一国のリーダーとしてふさわしい行動なのか。文氏はよく考えてもらいたい。
(2)文氏は、過去の歴史が未来志向の日韓関係の障害になり続けるのは望ましくないとも語っている。そうであるなら、国民に迎合し、感情をあおるような言動は慎むべきだ。このままでは、韓国は約束を守れない国と見なされるのではないか。国際的な信用が問われかねないことを、文氏は認識しなければならない。


Ⅲ.山陽新聞
(1)植民地支配からの解放を記念する15日の「光復節」の記念式典では、解決に向け「日本の指導者の勇気ある姿勢」を求めた。日本にアジア諸国への加害責任があることは確かである。しかし、日本政府は日韓請求権協定で韓国に3億ドルの無償資金などを支払い、韓国人の個人請求権は消滅したとの立場だ。韓国政府も2005年、従軍慰安婦らは協定の対象外とする一方、元徴用工への日本の補償措置は解決済みと認めている。文氏の発言はこれを覆すもので、到底受け入れられるものではない。文政権は慰安婦問題についても、15年の日韓合意の成立過程を検証中で、結果次第で日本に再交渉を求めることも想定される。
(2)北朝鮮情勢の緊迫化で韓国との協調関係が重要性を増す中、文氏の真意は慎重に見極める必要もある。発言の背景には韓国内で続く保守と革新の対立があり、革新系大統領としての国内向けアピールの側面が強いという指摘もある。
(3)歴史問題は国民感情を刺激しやすく、慎重な対応が求められる。文氏はもちろん、日本側もその自覚が大切だ。


Ⅳ.信濃毎日新聞
(1)韓国の国際的信用と日韓関係を損なう危険をどこまで見据えたのか、疑問が募る。
(2)「両国間の合意が個々人の権利を侵害することはできない」。大統領の発言だ。最高裁判断を追認した形である。大統領が言うように、個人の権利は国家間の合意では侵害されないとするのは一理ある考え方だ。例えば独裁者が外国からの援助と引き換えに国民の請求権を勝手に放棄した場合、その行為を是認するのは難しい。しかし65年の協定を韓国国民の権利の不当な侵害と見なすのは一方的に過ぎる。韓国政府は当時の国家予算の2年分に当たる資金を日本から受け取って経済建設に充てた。そして高度成長軌道に乗ることができた。韓国は盧武鉉政権のとき無償経済協力に徴用工問題解決の資金も含まれているとの見解を発表している。今になって過去の経緯を無視するのは筋が通らない。


Ⅴ.朝日新聞
(1)植民地時代の元徴用工らへの補償問題について、これまでの韓国政府の見解から逸脱するかのような認識を示した。個人の賠償請求権を認めた韓国の裁判所の判断に触れ、「政府はその立場から歴史認識問題に臨んでいる」と語った。文氏は、その2日前の植民地解放の式典でも、慰安婦問題と徴用工問題を並べて取りあげ、「日本指導者の勇気ある姿勢が必要」だと訴えている。その真意には不明な点もあるが、歴史問題はとくに慎重な扱いを要する政治テーマである。文氏の言動には、あやうさを感じざるをえない。
(2)日本が植民地支配により、多くの人々に多大な損害と苦痛を与えたのは事実である。
日本側は法的な問題に閉じこもらず、被害者たちの声に真摯(しんし)に向きあい、わだかまりをほぐすための方策を探り続けるのは当然の責務だ。ただ、歴史問題は一方の当事者だけで解決できるものではない。今を生きる両国民の距離を縮めていくには、双方の政治指導者の深慮と行動を要する。
(3)歴代政権が積み上げた歩みをまず尊重する。それが歴史問題の再燃を防ぐ出発点である。


 どうやら、日本の側の5紙の主張は、「『歴代政権が積み上げた歩みをまず尊重する。』(朝日新聞)必要だ」、ということにまとまる。どうやらそれは、「歴史問題の再燃を防ぐ出発点である。」(朝日新聞)という恫喝的な言葉に収斂されるものである。
 この歴代政権の積み重ねについて、高知新聞が次のように押さえている。


(1)日韓両政府は1965年に請求権協定を結んでいる。日本政府は協定に基づき、3億ドルの無償資金を提供した。元徴用工への補償は「解決済み」との立場だ。(2)
(2)韓国政府もそれを認めてきた。2005年、3億ドルは慰安婦らを除き「強制動員の被害補償問題を解決する」資金だとして、日本政府による徴用工らへの補償措置は終わっているとの立場を示した。
(3)12年に、韓国最高裁が元徴用工の個人請求権を認める判断を示した際も韓国政府は「個人と企業間の訴訟だ」と距離を置いた。その後、日本企業に損害賠償を求める訴訟が相次いだが、やはり静観してきた。


 しかし、この論には、大きな問題が二つある。
 一つには、「蒸し返し」といった安易な言説に陥ることなく、「歴代政権が積み上げた歩み」という事実の検証がやはり必要であるということ。また、韓国政府への批判は、当然、日本政府への批判に当てはまるものでもあるということに気づかなければならない。
 二つ目には、いみじくも、信濃毎日新聞が「過去の行為が時を超え世代をつないで非難され続ける。植民地支配とは何と割に合わないものかとの思いが改めて込み上げる。」と慨嘆する植民地主義に関わるものである。まさしくそれは、植民地問題への理解と「克服」についてである。
 例えば、この問題についても、5紙の中で「植民地」という言葉を使用したのは、「日本の植民地支配下での徴用工問題」(山陽新聞)、「植民地時代の元徴用工らへの保障問題」(朝日新聞)「日本が植民地支配により、多くの人々に多大な損害と苦痛を与えたのは事実である」(朝日新聞)、と3社の標記だけに限られている。
 したがって、「強制徴用問題」を考えるとは、実は、この二つの問題を考えるということでもある。


 まず、一つ目の「歴代政権が積み上げた歩み」について。
ハンギョレは2017年8月17日、「日本の『慰安婦・強制徴用問題解決済』主張は正しくない」、と次のように報じている。


(1)文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「慰安婦問題が(1965年の)韓日会談で解決された」という日本の記者の質問に「慰安婦問題が知られて社会問題になったのは、韓日会談以後のことだった。韓日会談ですべて解決されたというのは誤りだ」として立場を明らかにした。
(2)大統領は「強制徴用問題については、盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権時代に、韓日基本条約で解決されたことが確認されている」という質問にも「強制徴用者問題も両国間の合意が一人一人の権利を侵害することはできない。両国間の合意があろうとも、徴用者、徴用された強制徴用者個人が三菱をはじめとする相手会社に対して持つ民事上の権利はそのまま残っているということが韓国の憲法裁判所や最高裁(大法院)の判例」として「政府はそのような立場で過去の問題に臨んでいる」と強調した。


 このように、ハンギョレは、「歴代政権が積み上げた歩み」についての韓国政府の明確な立場を説明する。
この場合の韓国政府の明確な立場が、「『強制徴用者問題も両国間の合意が一人一人の権利を侵害することはできない。両国間の合意があろうとも、徴用者、徴用された強制徴用者個人が三菱をはじめとする相手会社に対して持つ民事上の権利はそのまま残っているということが韓国の憲法裁判所や最高裁(大法院)の判例』として『政府はそのような立場で過去の問題に臨んでいる』」、にあると。
であるとしたら、この韓国政府の見解が、「韓国の国際的信用と日韓関係を損なう危険」(信濃毎日新聞)といったものなのかというこになる。
 やはり、少なくとも、「歴代政権が積み上げた歩み」という「政治的」国際関係のなかで作られた政治的合意に対して、どこかで個人としての拒否権はあるべきではないだろうか。

 この指摘にあわせて、ハンギョレは2017年8月15日、「文大統領『韓日は過去に足を引っ張られてはならないが、歴史問題にふたはできない』」、と次のように報じている。


(1) 韓日関係で「被害者中心」の歴史問題解決を言及した部分も注目に値する。文大統領は「日本軍慰安婦と強制徴用など、韓日間の歴史問題の解決には人類の普遍的価値と国民的合意に基づく被害者の名誉回復と補償、真実究明と再発防止の約束という国際社会の原則がある」と述べた。
(2)さらに、「韓国政府はこの原則を必ず守る」とし、「日本の指導者たちの勇気ある姿勢が必要だ」とつけ加えた。政府が韓日の過去の被害者問題について、日本との間の両者関係ではなく「国際社会の原則」を挙げてアプローチしたものだ。


 ハンギョレは、今回の韓国大統領の発言は、「『国際社会の原則』を挙げてアプローチしたものだ。」、と説明する。
 つまり、日本と韓国の間の歴史問題を真に解決するには、「人類の普遍的価値と国民的合意に基づく被害者の名誉回復と補償、真実究明と再発防止の約束という国際社会の原則」が必要であると。
 さて、ハンギョレと日本国内5紙のどちらの主張が真理を突いているのか。


 次に、植民地問題への理解についてである。
 植民地主義の克服を考える時、まずは、植民地支配を行った側の「植民者」としての自覚が必要である。両国政府の歴史問題の根本の解決には、このことを抜きには「克服」への過程には進めないはずである。
しかし、例えば、日本軍慰安婦の問題について、日本の政府は、特に安倍晋三政権は、こうした「国際社会の原則」を無視続けているのが実態である。
 ここでもまた、なにを受けとめるのかということになる。
 やはり、受けとめなければならないのは、「人類の普遍的価値と国民的合意に基づく被害者の名誉回復と補償、真実究明と再発防止の約束という国際社会の原則」ということになるのではないだろうか。


 最後に、ハンギョレは2017年8月15日、「米軍慰安婦、日本軍慰安婦」というコラムの中で、「克日」ということについて、次のように記している。


(1)韓国の内部問題をヒューマニズムの尺度できちんと見ることができるならば、外側に地平を拡げることができる。私たちが日本軍「慰安婦」被害者と連帯して共に戦うのは、日本に支配された民族的鬱憤を晴らすためではなく、彼女たちの踏みにじられた魂を慰労し、その辛酸たる苦痛に対する補償を受けるようにするためだ。10年前、米下院が慰安婦決議案を初めて採択したのは、そのヒューマニズム的響きに世界が共感したためだ。
(2)韓日関係は悪循環に陥っているが、そうであるほど普遍的基準に基づかなければならない。かつてのアイルランドの頻繁な暴力事態に見るように、隣り合った両国が植民支配-被支配であった場合、関係は険悪にならざるをえない。合理的に見るより民族の観点が優先する。慰安婦問題は安倍の逸脱的な逆回りで大幅に悪化したし、李明博(イ・ミョンバク)・朴槿恵(パク・クネ)政府の没歴史的対応で道に迷った。解決までに時間がかかっても、普遍的価値に立脚し不変の主張と要求を続けるしか道はない。
(3)克日(日本を克服すること)は被害意識に捕われて日本に常に何か出せと脅かしていても実現しない。そのような形で毎度接近すれば、韓国は常に日本に対して被害者であり抑鬱された民族になる。
(3)克日の次元で少女像問題にももう少し幅広く接近すれば良い。日本大使館前の少女像を平安なところにきちんとむかえる日が来ることを望む。光化門(クァンファムン)広場に迎えても良いし、慰安婦展示館を作って迎えることもできる。もちろん、そうなるためには日本の誠意ある謝罪と賠償が必要だ。その過程は迂余曲折がありえるが、そうなるように両国が知恵を集めなければならない。
(4)今年初め、裁判所は米軍慰安婦訴訟で国家の強制隔離を不法と判決した。彼女たちの人権侵害を調査する法案も国会で発議された。来年にはベトナム戦争当時韓国軍により犠牲になった民間人問題を扱う市民法廷が開かれる。韓国社会がこれらの問題に熱心であるほど、日本軍慰安婦問題の解決を要求する声にも説得力が増す。
(5)光復(解放)72周年をむかえ、あらためて克日を考える。私たちが一歩後退することによって本当に勝利する、普遍性と客観性を取得することによって、精神的にも物質的にも優位に立つ民族として新たに出ることができるのではないだろうか。


 確かに、今は、「強制徴用問題」を真摯に考える時である。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-28 09:40 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

沖縄-辺野古 高江-から-2017年8月26・27日

「沖縄県公文書館に所蔵されている沖縄戦のハワイ県人捕虜約3600人に関する米軍作成名簿の中に、これまでに元捕虜の証言で得られていた最年少の15歳を下回る14歳の少年9人が含まれていることが26日までに分かった。」、と琉球新報。
 しかも、「沖縄戦では米軍の捕虜となり、屋嘉収容所(現金武町)などに収容された県人3000人余が1945年6月以降に順次、移送船でハワイへ連行され、最長1年半もの間抑留生活を強いられた。だが日本側には関連資料がほとんどなく、移送された理由や全容も分かっていない。」、と。
琉球新報は、「沖縄国際大学の吉浜忍教授(沖縄近現代史)は『14歳の少年が海外に捕虜へ取られたという記録は聞いたことがない』と指摘する。本土決戦の“捨て石”作戦を履行するために根こそぎ少年らが強制動員された沖縄戦の実相が、米軍資料で裏付けられた形だ。同時に戦後も、幼い少年らが捕虜として海外で抑留生活を強いられた苦難の実態が浮き彫りとなった。」、と指摘する。
この沖縄戦の実相が、「沖縄のこころ」となっていることを、知る必要がある。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年8月26・27日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-労組ら反応に手応え オール沖縄 訪米成果を報告-2017年8月26日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議の第2次訪米団は、25日、記者会見を開いて訪米の成果を報告した。団長の伊波洋一参院議員らが、アジア太平洋系アメリカ人労働者連合(APALA)の総会で沖縄の米軍基地拡張を止める決議をしたことや、マーク・タカノ米下院議員ら計6人の議会関係者に沖縄の現状を訴えたことなどを話した。訪米団は報告会を9月末に計画している。」
②「副団長の糸数慶子参院議員は『APALAには60万の組合員がいる。有権者である彼らが一緒に立ち上がってくれたことが大きい。議員らの反応も良い』として、米労組と連携する意義を強調した。」
③「訪米団の吉川秀樹氏(ジュゴン保護キャンペーンセンター)は、辺野古・大浦湾の自然保護の観点から、国連人権理事会特別報告者のデイビッド・ケイ氏らと意見交換したことを報告した。吉川氏は『主体的に沖縄の状況を訴えていけるかが大切だ。ケイ氏は協力してくれる』と手応えを話した。」


(2)琉球新報-ハワイの沖縄県人捕虜、14歳が9人 沖縄戦、低年齢の動員裏付け 米軍資料の名簿発見-2017年8月27日 06:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県公文書館に所蔵されている沖縄戦のハワイ県人捕虜約3600人に関する米軍作成名簿の中に、これまでに元捕虜の証言で得られていた最年少の15歳を下回る14歳の少年9人が含まれていることが26日までに分かった。」
②「沖縄国際大学の吉浜忍教授(沖縄近現代史)は『14歳の少年が海外に捕虜へ取られたという記録は聞いたことがない』と指摘する。本土決戦の“捨て石”作戦を履行するために根こそぎ少年らが強制動員された沖縄戦の実相が、米軍資料で裏付けられた形だ。同時に戦後も、幼い少年らが捕虜として海外で抑留生活を強いられた苦難の実態が浮き彫りとなった。」
③「沖縄戦では米軍の捕虜となり、屋嘉収容所(現金武町)などに収容された県人3000人余が1945年6月以降に順次、移送船でハワイへ連行され、最長1年半もの間抑留生活を強いられた。だが日本側には関連資料がほとんどなく、移送された理由や全容も分かっていない。
④「捕虜名簿は今年2月、ハワイ日系人の強制収容について研究する秋山かおりさんが県公文書館で見つけた。名簿には英字で「シンザト・チョウエイ」や「シンザト・ジンヨウ」など各捕虜の氏名、階級、生年月日、本籍、最近親者が明記されており、少年9人のうち4人が旧首里市の出身だった。また最年長者は54歳だったことも判明した。」    ⑤「1人でも多くの戦力を確保するため日本政府が改訂を重ねた防衛召集では最年少は15歳だったが、沖縄では中等学校全12校の男子生徒(14~19歳)が強制的に戦場へ送り込まれ、上級生は鉄血勤皇隊に、下級生は通信隊に編成された。」
⑥「吉浜教授は屋嘉収容所に抑留された大半は軍人と軍属であることから、少年らが通信隊か護郷隊だった可能性を示唆。ただ、混乱の時代背景を考慮すると「たまたま手に入れた軍服を着ていた少年を米兵が兵士と見なしたり、個人情報の聞き取りの際に年齢を聞き間違えたりした可能性も否めない」との見解も示した。」
⑥「15歳で捕虜となり、移送船上で16歳の誕生日を迎えた元衆院議員の古堅実吉さん(88)は『船内では私と、もう1人の同い年の青年が最年少だとして食事の配給係を任されていた』と証言し、中学2年生ほどの幼い少年が複数いたことに『信じがたい事実だ』と嘆いた。」(当銘千絵)
⑦「判明した14歳の少年9人の氏名と本籍は以下の通り。(敬称略、市町村名は当時)
▽カミザト・センカツ(知念村)▽シンザト・ジンヨウ(真和志村壺川)▽シンガキ・セイコウ(首里市当蔵町)▽トカシキ・シンコウ(中城村屋宜)▽ヤマカワ・ミツヒラ(首里市池端町)▽ナカザ・ゲンジ(首里市寒川町)▽シンザト・チョウエイ(本部町渡久地)▽タカミネ・チョウユウ(首里市大中町)▽トウヤマ・セイイチ(豊見城村)」


(3)沖縄タイムス-辺野古新基地:「N5」護岸予定地近くで工事 カヌーの市民拘束-2017年8月26日 11:48


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古で26日午前、米軍キャンプ・シュワブ内の辺野古崎西側にある「N5」護岸予定地近くで、仮設道路の工事が進んでいる。新基地建設に反対する抗議の市民8人がカヌーでフロート内に入り、海上保安官に拘束された。」、と報じた。
 また、「米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民らが早朝から座り込みを始めた。オール沖縄訪米団のメンバーが訪れ、団長の伊波洋一参院議員が訪米の成果を報告した。午前11時現在、工事の資材搬入はない。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-小野寺防衛相、普天閒の返還時期変更「承知せず」-2017年8月26日 13:11


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「マティス米国防長官が、米軍普天間飛行場の返還時期を変更するよう米当局に指示していることについて、小野寺五典防衛相は25日の記者会見で『承知していない』と述べた。」
②「マティス氏は18日の安全保障協議委員会(2プラス2)で、移設先となる名護市辺野古の新基地建設の遅れを反映した返還時期を公表する必要があると指摘。その上で、国防総省内に『2022年度またはその後』から『25年度またはその後』に変更するよう指示を出しているという。」
③「小野寺氏は会見で、『2プラス2で一致したのは、辺野古移設がしっかりと進み、一日も早く負担軽減をしていくことだ』と述べ、現行計画の推進を強調。マティス氏の返還時期を巡る発言については『私どもとしては、そのような話はなかったと承知している』との認識を示した。」
④「日米共同訓練に米軍普天間飛行場のMV22オスプレイが参加していることについて『負担軽減につながっているのではないか』」との見解を示した。14日に自身が沖縄を訪問した際、普天間にいたオスプレイは『1機ないし数機ぐらいだった』と述べた。」


(5)沖縄タイムス-辺野古新基地:国、台風対策講じず 沖縄県がサンゴ保全で質問書-2017年8月26日 13:16


 沖縄タイムスは、「名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局が8月上旬の台風5号接近時に、汚濁防止膜やフロートを沈めたり、撤去するなどの対策を講じていなかったとして県は25日、防衛局に理由などを照会する質問書を送った。9月8日までの回答を求めている。」、と報じた。
 また、「ことし1月に開かれた第7回環境監視等委員会で、委員から台風時の対応について問われた防衛局は、1・5メートル以上の波が来る場合は『下にサンゴ類がなければ、膜やフロートを沈めて波の影響を受けないようにし、サンゴ類があれば、一時撤去する』と述べていた。2015年7月には、ヘリ基地反対協議会のダイビングチーム・レインボーの調査により、台風の影響で、大浦湾に設置されたブイと海底のコンクリートブロックをつなぐ鎖が、サンゴを傷つけているのが確認されている。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-貧困世帯の5割が赤字 中城村調査 支援制度の周知急務-2017年8月26日 19:45


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の中城村が村内の小学5年生と中学2年生、その保護者を対象に実施したアンケートで、18・2%が貧困層に当たり、そのうち5割が赤字で生活していることが分かった。『借金をしている』が23%、『貯金を切り崩している』が27%だった。貧困世帯の約3割が給食費を滞納したり、約5割が衣料購入に余裕がなかったりした経験があるなど、家計の苦しさが浮き彫りになった。」
②「アンケートは5月8~17日に実施。村内3小学校の5年生と保護者各206人、中学2年生と保護者各143人に経済状況を聞いた。全体の回収率は81%。等価可処分所得が122万円以下を貧困層とした。」
③「保護者に家計の状況を尋ねたところ、貧困世帯の50%が『家計が苦しく赤字で生活している』と回答。『食料の購入に困ったことがあるか」との問いには貧困世帯の39%が『よくあった』『ときどきあった』、『衣料が買えなかった経験があるか』の問いには52%が『よくあった』『ときどきあった』と答えた。貧困世帯の33%は給食費の滞納経験があった。」
④「就学援助制度については『利用している』が小中学生いずれも10%だった。貧困世帯の32%が制度を『知らなかった』と答え、12%が『周囲が気になり利用していない』とした。児童・生徒に『将来の夢』を聞いたところ、貧困世帯の67%が『思い浮かばない』と答えた。村福祉課がアンケート結果をまとめ、9日に開かれた『こども未来支援会議』で報告した。」
⑤「会議は村、村社会福祉協議会、民生委員、学校関係者で構成。委員からは『支援制度の情報を早急に提供し、利用を促進する必要がある』『民には児童福祉に携わった経験豊富な人材がおり、委員に加えて会議の充実を図るべきだ』などの意見があった。村ではアンケート結果と会議での情報・意見を踏まえ子どもの今後の貧困対策施策により力を入れるという。」


(7)沖縄タイムス-「県民投票後の承認撤回以外ない」 武田教授、辺野古埋め立て阻止で見解-2017年8月27日 09:30


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事が25日の記者会見で、名護市辺野古の埋め立て承認撤回を見据えた県民投票について『県民主体で実施する意義は大きい』と発言したことに、行政法に詳しい武田真一郎成蹊大学法科大学院教授は『県民投票で新基地反対の民意を明らかにした上で撤回する以外、法的に埋め立てを止める方法はない』と評価した。」
②「武田教授は『あまり認識されていないが、昨年12月の埋め立て承認取り消しに関する違法確認訴訟での最高裁判決は、翁長知事を含む関係行政庁を拘束するという規定がある』と指摘。埋め立て承認を撤回する場合、2015年10月に承認を取り消した際と同じ理由で公有水面埋立法違反を主張することはできない、または大きく制限される、と説明する。さらに、沖縄防衛局が工事を進める海域は日米地位協定で常時立ち入り禁止とする臨時制限区域内のため、県が工事の環境保全策で新たに違法性を訴えるにも、『現状では立ち入り調査さえできない』と述べ、留意事項違反などでの撤回は困難との見方を示した。」
③「そのため、『県民投票を実施し、県民は埋め立てに納得していないから埋め立て承認の効力を維持することは公益に反すると明らかにしない限り、撤回しても再び裁判所に違法と判断される可能性は極めて高い』と分析する。」
④「県民投票の実施には『事務は各市町村の選管が担うため、知事提案では、知事と違う立場の市町村長の協力を得ることが難しくなる恐れがある』として、『県民の直接請求によるべきで、多数の住民が署名すれば、市町村も協力せざるを得なくなる』語った。」
⑤「武田教授は徳島県の吉野川河口堰(ぜき)を巡る住民投票に関わり、著書に『吉野川住民投票-市民参加のレシピ』がある。辺野古問題でも直接請求による県民投票を提案してきた。」


(8)沖縄タイムス-沖縄問題に当事者意識 米労組、新基地反対で連帯【市民外交の風再び・上】-2017年8月27日 09:50


沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


 辺野古に新基地を造らせないオール沖縄会議の第2次訪米団(団長・伊波洋一参院議員)が米カリフォルニア州で名護市辺野古の新基地建設中止を軸に在沖米軍基地問題の解決を訴えた。2年前にまいた市民外交の種はどう育っているのか追ってみた。(平安名純代・米国特約記者)


①「『米軍がつくる問題の責任は米政府にある。私は今聞いた沖縄の問題を必ず米国会議員たちに伝え、沖縄からすべての米軍基地を撤退させるよう要求行動をすると約束します』」。
②「米カリフォルニア州アナハイム市で19日に開かれたアジア太平洋系米国人労働者連合(APALA)25周年記念総会。沖縄系米国人のダレン・シロマさん(ロサンゼルス支部長)は、糸数慶子参院議員の手を何度も握りしめながら、固く約束した。」
③「辺野古に新基地を造らせない『オール沖縄会議』第2次訪米団が開いた分科会で、団長の伊波洋一参院議員らが沖縄の米軍基地を巡る現状や新基地建設に反対する市民の抗議活動、米兵による性暴力について講演。分科会終了後の質疑応答では、それまで講演にじっと耳を傾けていたAPALAのメンバーら9人が発言。9人とも涙声で、沖縄の人々の苦しみは、自分の両親や祖父母に重なると述べ、米国で暮らす私たちこそが沖縄問題の当事者だとの認識を示した。」
④「APALAが初めて沖縄連帯決議を採択したのは2015年11月。立案した創設者のケント・ウォン氏は、同年10月に初めて訪沖。非暴力で闘う沖縄の人々の姿を見て深く心を動かされ、米市民として当事者意識を持ったと話す。」
⑤「あれから時は流れ、幹部ら約600人が集まった25周年総会では、辺野古や東村高江の新基地建設計画反対決議を採択した。」
⑥「会場に足を運んだオール沖縄会議のメンバーらを紹介したウォン氏は、『われわれが行動し、沖縄の米軍基地問題を解決しなければならない』と呼び掛け、各地域の労組や州政府などに同決議を広げるとともに、米連邦議員らへ直接行動を展開するよう呼び掛けた。」
⑦「APALAは、組合員約900万人を擁する米労働総同盟・産業別組合会議(AFL・CIO)の構成団体で、米連邦議員らと太いパイプも持つ。」
⑧「晩餐(ばんさん)表彰式では、オール沖縄会議のメンバーらも飛び入りで芭蕉布などの歌を披露。続いてカチャーシーが始まると、分科会で発言した人々が真っ先にフロアへ駆け寄り、ともに舞い始めた。小さな波は、あっという間に会場全体へと広がった。舞台にいた元山仁士郎さん(一橋大学院生)が叫んだ。
 「Resist Organize Fight!」(抵抗せよ、組織化し闘え)」


(9)琉球新報-新基地巡る 思い追う 映画「いのちの海」完成-2017年8月27日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設が進む大浦湾と周辺で暮らす人々の生活や思いを追ったドキュメンタリー映画『いのちの海 辺野古 大浦湾』(謝名元慶福監督)が、このほど完成した。9月以降、県内各地で上映会が開かれる。」
②「映画は上映時間71分。新基地建設に反対するため米軍キャンプ・シュワブのゲート前で座り込む人々や辺野古に住む人々が思いを語っている。大浦湾や辺野古集落を、小型無線ヘリで上空から撮影した。謝名元監督は『沖縄戦や大浦崎収容所の状況なども紹介したほか、普天間飛行場の県外移設を実現できなかった鳩山由紀夫元首相にもインタビューした。上映の輪が広がり、多くの人に大浦湾の自然や沖縄の歴史を知ってほしい』と話す。」
③「上映会は名護市中央図書館で9月13日正午、同16日午後1時から。南風原文化センターで同16日午後2時、同午後3時30分から。それぞれ入場無料。映画のDVDは9月中旬以降、2千円で販売する。購入、上映会などの問い合わせは文化工房慶(電話)080(3225)1854。」


(10)沖縄タイムス-【深堀り・沖縄戦遺骨DNA鑑定】民間人犠牲者も対象に申請呼び掛け 84人分特定目指す-2017年8月27日 12:30


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①-県内で見つかった戦没者遺骨を遺族へ返すため、厚生労働省が遺族に対し、親から子へと伝えられる遺伝子の情報で身元を特定するDNA鑑定の呼び掛けを始めたことが話題になっていたね。どういう内容?:                        「那覇市真嘉比など県内10地域で収集された84人分の遺骨の身元を特定するために、沖縄戦で身内を亡くした県内外の遺族らにDNA鑑定の申請を呼び掛けているんだ。県内に住む遺族は県平和援護・男女参画課に、県外の方は厚労省社会・援護局事業課に申請書を提出するよう呼び掛けているよ」                        「国はこれまで、部隊記録などからある程度、戦没者を特定できる場合に、その遺族に対してDNA鑑定を呼び掛けてきたんだ。事実上、軍人や軍属の遺族が対象だったんだけど、今回は沖縄戦の特徴でもある民間人犠牲者の遺族も対象に呼び掛けを広げた初めてのケースなんだ」
②-10地域ってどこ?:                           「那覇市真嘉比のほか、西原町幸地、南城市大里字高平、浦添市の経塚、前田、糸満市の伊原、米須、喜屋武、真壁、八重瀬町具志頭須武座原だよ」
「国に保管されている資料や申請された死亡場所の情報を基に、ある程度戦没者とつながりが確認できる場合に、DNA鑑定を実施すると説明しているよ。沖縄戦は記録上の戦没場所と実際に亡くなった場所が異なっている場合も多く、厚労省の担当者は『迷っている方も申請してほしい。柔軟に対応したい』と呼び掛けているよ」
③-DNA鑑定で遺族が見つかった事例はあるの?:               「厚労省では2003年度からDNA鑑定事業を始めていて、これまで1080人の身元を特定しているよ。大半は遺骨のほとんどが残るシベリア地域の抑留犠牲者だよ。沖縄で収集された遺骨でDNA鑑定によって身元特定に結びついたのは、遺留品に名前が残っていたケースなど4体だけなんだ。いずれも日本兵で、民間人はいないんだ」
「国は昨年度、県内4地域で見つかった75人分の遺骨を、全国の301遺族との間でDNA鑑定をしたけど、身元の特定には結びつかなかったんだ。そのため今回、新たに6地域を加え、10地域84人分に拡大して民間人遺族らにも鑑定を呼び掛けることにしたんだ。これまで原則『歯』に限定していた鑑定の検体を4月から、腕の骨や大腿(だいたい)骨といった『四肢骨』にも広げたよ」
④-DNA鑑定ってどうやるの?:                       「DNA鑑定の実施が可能と判断された遺族には、厚労省から同意書と検体採取キットが届くよ。同意書を提出するとともに、検査に必要な検体の提供が必要になる。検体採取用の綿棒を使って、口内の粘膜を採取し提出してもらうことにしているよ」
「遺族から提出されたDNA型情報と、遺骨から抽出したDNA型情報を突き合わせ、専門家らでつくる鑑定人会議で結果を検討した上で血縁関係の有無を判定しているよ」
⑤-鑑定はいくらかかるの?:
「DNA鑑定の費用は全額国が負担するので、申請者の負担はないよ。鑑定は国内でDNA鑑定を実施している11大学に依頼し、やってもらっているんだ。遺骨1体の鑑定に5万円、遺族の検体の鑑定に3万円の費用がかかる計算だよ」
⑥-1人でも多くの遺族のもとに遺骨が帰るといいね。:
「そうだね。糸満市の平和祈念公園内にある仮安置所には約1300体の遺骨が安置されているとされ、県内には約3千人の遺骨が地中に眠っているといわれているよ。戦後72年を経ても戦没者遺骨の収集や遺族への返還が進んでいないことが分かるね」
「遺骨収集のボランティアに取り組む関係者からは、高齢化し年々少なくなっている遺族らの思いに寄り添うには、地域を限定せずDNA鑑定を希望する全ての遺族と、収集した全遺骨の鑑定結果を付き合わせるべきだとの意見もあるよ。昨年4月に施行された戦没者遺骨収集推進法では遺骨収集を『国の責務』と位置付けており、遺族らからは国の積極的な対応に期待する声が上がっているよ」
(社会部・石川亮太)




by asyagi-df-2014 | 2017-08-27 16:49 | 沖縄から | Comments(0)

北海道の空をオスプレイが飛ぶ。

 2017年8月18日、米海兵隊のオスプレイが北海道を飛行した。
 このことについて、北海道新聞は2017年8月9日、「オスプレイ訓練 参加強行は言語道断だ」、と社説を掲載した。
 北海道新聞はその問題点を次のように伝える。


(1)米海兵隊の新型輸送機オスプレイがきのう、道内で行われている日米共同訓練に初めて参加し、北海道の上空を飛行した。
(2)同型機がオーストラリア東部沖で墜落事故を起こしてから、2週間ほどしかたっていない。米側はその後、安全を確認し飛行を継続するとの声明を発表し、日本政府も追認した。しかし、安全性を裏付ける具体的な根拠や詳しい事故原因は明らかになっておらず、事故の懸念は依然消えていない。
(3)それなのになぜ訓練参加を強行したのか。道民の不安を無視しており、言語道断だ。今からでもオスプレイの飛行は中止すべきだ。


 また、日本政府や地元自治体の対応のあり方について、その問題点を次のように指摘する。


(1)オスプレイの道内訓練を巡っては、墜落事故を受け、当初、政府と歩調を合わせ、道や訓練が行われる演習場周辺の自治体も飛行自粛を求めていた。ところが、まったく聞く耳を持たぬ米側に押し切られ、政府が墜落事故からわずか6日で飛行容認に転じると、追従した。
(2)高橋はるみ知事は「安全管理の徹底」を求めるコメントを出しただけで、飛行を容認した政府を批判する沖縄県の翁長雄志知事の姿勢とは対照的だ。


 北海道新聞は、「住民の懸念が払拭(ふっしょく)できない以上、少なくとも道はその声を代弁すべきではないか。」、としたうえで、次のようにその懸念を記す。


(1)訓練には、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されている6機が26日まで参加する。米軍三沢基地(青森県三沢市)を拠点に、北海道大演習場(恵庭市など)と上富良野演習場(上川管内上富良野町など)に展開し、夜間訓練も想定している。
(2)当初の予定からは遅れたものの、参加にこだわったのは広大な演習場があり、訓練環境が整った北海道で飛行実績を積む狙いがあるのだろう。
(3)道内でのオスプレイ訓練が恒常化するのではないか、との疑念を禁じ得ない。
(4)期間中、演習場の周辺住民は事故の不安や騒音に悩まされる。それでも、飛行の詳しい経路や訓練内容の説明はなく、地元への配慮はほとんど感じられない。


 北海道新聞は、「オスプレイが配備されている沖縄では、墜落事故後も米海兵隊が安全宣言を出す前から平然と飛行を続けている。安全性に疑問を持つ住民の神経を逆なでするようなやり方は、反発しか生むまい。危険な機体の国内での飛行は受け入れられない。」、と主張する。


 確かに、辺野古新基地建設の目的の一つが、自衛隊の強化・拡大にあるように、「訓練環境が整った北海道で飛行実績を積む狙いがあるのだろう。」との北海道新聞の指摘に示されているように、、ここでもまた自衛隊の強化・拡大が背景にある。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-27 09:32 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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