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沖縄-辺野古- 高江-から-2017年4月29・30日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 『一緒におうちに帰ろうね』
 私たちは、この叫びに返すどんな言葉を持ち得ていると言えるのか。
 魂に、刻み込もう。
ただ、政治の責任者には、少なくとも、『それで終わってはいけない。解決に向けて頑張る、と(自らを)沸き立たせるように手を合わせた』、との想いを持ち合わせているのかどうかが重要になる。


 2017年4月29・30日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「国強行に屈しない」 辺野古で県民集会、3000人抗議 護岸着工後初-2017年4月30日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古のキャンプ・シュワブゲート前で29日午前、『辺野古新基地建設阻止! 共謀罪廃案! 4・28屈辱の日を忘れない県民集会』が開かれた。シュワブ沿岸を埋め立てる護岸工事に沖縄防衛局が25日に着手した後、初の大規模な集会となった。約3千人(主催者発表)が参加し、米軍普天間飛行場移設による辺野古への新基地建設阻止を訴え、国による工事強行に抗議の声を上げた。」
②「集会は沖縄平和運動センターや県議会与党会派などで構成する実行委員会が主催した。1952年4月28日のサンフランシスコ講和条約発効に伴い、沖縄が日本から切り離された『屈辱の日』を忘れないことや、『共謀罪』の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案を廃案に追い込むことも開催の目的に掲げた。」
③「元海兵隊員の米軍属による女性暴行殺人事件の発生から28日で1年となることから、犠牲者の冥福を祈り黙とうした。」
④「集会では『普天間基地の【国外・県外】移設の要求は無視され続けている。三権一丸となって沖縄に襲いかかっている。それでも私たちは屈しない』とする決議を採択した。」
⑤「主催者を代表して県憲法普及協議会の高良鉄美会長は『沖縄の民意に背いた状態が現在も続いている。自己決定権はないのか。米軍基地の過度な集中は、いろいろな事件・事故を起こしてきた。屈辱の日を忘れずに、辺野古に基地を造らせないために頑張っていこう』と呼び掛けた。名護市の稲嶺進市長は『日本政府の差別的な施策によって、われわれは基地の重圧にあえいでいる。私たちは静かな生活をしたいだけだ。辺野古に基地を造らせない。皆で白紙撤回まで頑張ろう』と訴えた。山城博治沖縄平和運動センター議長、国会議員らも登壇し、連帯を訴えた。」



(2)琉球新報-「基地 本土引き取る」 国内5ヵ所で緊急行動-2017年4月29日 11:58


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「『辺野古を止める! 全国基地引き取り緊急連絡会』は28日、サンフランシスコ講和条約が発効した日の『4・28』に合わせて『全国緊急同時行動」を展開した。東京のほか大阪、福岡、新潟、大分でも街宣行動を実施し、米軍普天間飛行場を『本土』に引き取り、名護市辺野古の新基地建設を止めるよう訴えた。」
②「『沖縄の基地を引き取る会・東京』(飯島信、浜崎眞実共同代表)は『沖縄にある米軍基地を【本土】に引き取ることで沖縄に対する加害者、差別者であることをやめたい』とする声明文を発表した。声明文は『1952年4月28日を境に、沖縄を【本土】から切り離し、基地を沖縄に集中させる一方で、【本土】は基地負担を最小限に抑えながら、『平和』と『経済発展』を享受してきた。この状況は今も根本的には変わらない』と強調。沖縄への米軍基地の偏在は『何かの必然ではなく、【本土】に住む私たちが、沖縄の人々の意思や権利を無視した上で、沖縄を切り離し、差別し、基地を押し付けてきたのが原因だ』としている。」


(3)琉球新報-「公平に分担」出発点に 沖国大でシンポ、「県外移設」の根源議論-2017年4月30日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「シンポジウム『「県外移設を再確認する-辺野古新基地建設を止めるもう一つの取り組み』(同実行委員会主催)が29日、宜野湾市の沖縄国際大学で開かれた。在日米軍専用施設の70%が集中する不公平な状態、在沖米軍の多くが戦後の反対運動で日本本土から移転してきた経緯について議論を交わした。さらに『琉球処分』に始まる差別的処遇の歴史をたどりながら、米軍普天間飛行場を巡る『県外移設論』が持つ意味について討議した。日本に米軍基地が必要であれば、全国で公平に分担することを基地問題を巡る議論の出発点にすべきだとの指摘が上がった。」
②「沖縄近現代史家の伊佐眞一氏ら6人が登壇。沖縄大非常勤講師の親川志奈子氏がコーディネーターを務めた。約200人が訪れた。シンポジウムは(1)辺野古新基地建設を直ちに中止し、普天間飛行場を直ちに運用停止する(2)普天間の移設先について、沖縄以外の全国の全ての自治体を等しく候補地とする(3)その際、基地が日本国内に必要かも含めて、当事者意識を持った国民的議論を行う(4)国民的議論で普天間の移設先が国内に必要だという結論になれば、移設先は民主主義と憲法の精神にのっとり、一地域への押し付けとならないよう、公正で民主的な手続きで決定する-ことを求める提言を読み上げた。」


(4)琉球新報-「一緒におうちに帰ろうね」 被害女性の遺族ら、現場で1周忌法要-2017年4月29日 15:44


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「元海兵隊員で米軍属による女性暴行殺人事件の発生から1年が過ぎた29日午後、被害女性の両親を含む遺族8人が犯行現場とみられるうるま市塩屋と、遺体発見現場の恩納村安富祖を訪れ、1周忌の法要を行った。遺族らはそれぞれの現場で花を供えて手を合わせ、被害女性に語り掛けるなどして供養した。」
②「遺族には県警職員や被害者支援機関の職員が同行した。午後0時20分ごろ、被害女性のイヤホンが発見されたうるま市塩屋の現場を訪れた遺族らは花とともに果物なども供え、手を合わせた。強い日差しが照りつける中、遺族は何度も手を合わせ、涙をぬぐっていた。」
③「午後2時前には遺体が発見された恩納村安富祖を訪れた。被害女性の父親が、献花台の周囲に塩をまき、女性の名前を何度も呼びながら『一緒におうちに帰ろうね』などと涙声で語り掛けた。【琉球新報電子版】


(5)沖縄タイムス-翁長知事「やるせない…」 米軍属殺人から1年、事件現場で献花-2017年4月30日 05:00


 沖縄タイムスは、「沖縄県の翁長雄志知事は29日午前、恩納村安富祖にある米軍属暴行殺人事件の遺体遺棄現場を訪れ、亡くなった女性に献花した。上下黒の服装で、20秒ほど手を合わせた。」、と報じた。
 また、「報道陣にどんな言葉をかけたか問われ、『言葉もないくらい。政治の立場にある者として全力を挙げて二度と起こらないようにするという決意を伝え、ご冥福をお祈りした』と答えた。『足取りが重い。ここに来るのはやるせない気持ち』としつつ、『それで終わってはいけない。解決に向けて頑張る、と(自らを)沸き立たせるように手を合わせた』と静かに語った。」、と伝えた。


(6)沖縄タイムス-米軍機が緊急着陸 右翼エンジン停止状態 嘉手納基地-2017年4月30日 09:50


 沖縄タイムスは、「米軍嘉手納基地に28日午後6時すぎ、米ネブラスカ州オファット空軍基地所属の情報収集機RC135V(リベットジョイント)が一つのエンジンを停止した状態で緊急着陸した。同機は、ミサイルと核の開発を進める北朝鮮を警戒する任務に就いているとみられる。目撃者によると、四つあるエンジンのうち右翼外側のエンジンが停止した状態で着陸。滑走路近くでは消防車が待機していた。」、と報じた。


(7)沖縄タイムス-北朝鮮情勢が緊迫する中、沖縄は…? 空自那覇F15 、米空母艦載機と共同訓練-2017年4月29日 08:44


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「航空自衛隊と米海軍のカール・ビンソン艦載機の共同訓練には、沖縄県の空自那覇基地からもF15戦闘機2機が参加。北朝鮮情勢が緊張する中、沖縄を巻き込んだ日米の軍事一体化が浮き彫りとなった。」
②「今回訓練が行われたのは、沖縄東方沖に広がり、米軍と自衛隊が互いに調整しながら使う『調整空域』だという。空自は訓練が『特定の国を想定したものではない』と否定するが、空自の空母艦載機との訓練は珍しく、北朝鮮をけん制する狙いがあると言えそうだ。」
③「県内では米軍との共同訓練を念頭にした自衛隊による米軍施設の『共同使用』も進んでいる。さらに、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が、『将来的にはキャンプ・シュワブで、陸自が日本のオスプレイを使用するべきだ』と言及するなど、日米の軍事一体化は色濃くなっている。」
④「東アジアの安全保障が厳しさを増す中、有識者は今回の共同訓練をどう見るのか。」
⑤「軍事ジャーナリストの前田哲男氏は『安保法制で米艦防護が可能になったが、共同訓練中に実際にそういう場面に直面しないとも限らない』と指摘。那覇空自が増強されたことも踏まえ、『今回、その空自那覇から出た意味も考えなければならない』と、日米の軍事一体化が進む中、沖縄の負担増に懸念を示した。」


(8)沖縄タイムス-「リゾート開発認めぬ」竹富の住民140人集会 地元合意「全くない」-2017年4月30日 12:10


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の竹富島のコンドイビーチ付近で計画されているリゾートホテル建設に反対する決起集会が28日、竹富島まちなみ館であり、住民約140人が参加した。青年会などが断固反対を表明。『竹富島を守る会』として今後の運動を続けることを確認し、『美しいコンドイ浜周辺にリゾートホテル開発は一切認めない』と宣言した。」
②「計画を進めるのは那覇市のアールジェイエステート(一丸秀信会長)。今年1月に県が約2・1ヘクタールの開発許可を出した。住民らは取り消しを求め陳情と署名2万6671筆を提出したが、県議会は陳情を不採択。住民らは県開発審査会に不服申し立てを行っている。」
③「集会は竹富公民館(上勢頭篤館長)の同計画対策委員会が主催。公民館や全3集落などの反対決議にもかかわらず法的に問題ないと進める企業側への不信感や、石垣島からの給水でまかなう島民の生活水が不足することへの懸念が示された」。

 対策委の水野景敬委員長は「この計画は住民との合意が全くできていない」と指摘。上勢頭館長は「住民が認めない開発を進めるのは許せない」と訴えた。婦人会や青年会は「島の声を聞かないリゾート開発は許さない」「竹富の水を守るぞ!」などと声を上げた。

 公民館は2015年3月の総会で「一切のリゾートホテル建設計画反対」を全会一致で決議している。


(9)沖縄タイムス-国の強権に怒り 4・28シュワブ前県民集会 共謀罪の危険性訴え-2017年4月30日 12:15


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄が日本から切り離された『「屈辱の日』に連動させ、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で29日に開かれた県民集会では、市民の先頭に立ってきた山城博治・沖縄平和運動センター議長や地元の稲嶺進名護市長、県関係国会議員らが建設阻止へ向けた決意を表明。共謀罪の問題点を指摘し、1年前に元米海兵隊員で米軍属の男に殺害された被害者の冥福を祈った。」
②山城博治氏(沖縄平和運動センター議長)-大衆運動抑圧の恐れ:「新聞に被害者の親御さんの思いがつづられていた。胸が張り裂ける思いだ。遺族の悲しみに寄り添う日々でありたい。政府は県民の悲しみを顧みることなく辺野古新基地を造る。あろうことか県民を抑えるために共謀罪をつくり、沖縄の大衆運動をつぶし、私たちの島を好き勝手に使う。絶対に許すわけにはいかない。工事が強行されたが、残念ながら私は多くの制限があり、現場に寄れない。申し訳なく思う。だがこの機会に全国を駆け回り、沖縄に力を貸してほしい、安倍政権をぶっつぶせとの思いを届けたい。ついに女性や高齢者にも手を出す権力になってしまったが、今こそ立ち上がろう、今こそ奮い立とう。」
③照屋寛徳氏(衆院議員)-戦争国家 認めない:「残忍、非道で悪質な蛮行によって若い命を奪われた被害者は、悔しかったでしょう、痛かったでしょう。私たちはあなたの嘆き、悔しさをいつまでも胸に秘めて、あなたの遺影のほほ笑みを忘れない。これからも辺野古新基地建設に反対し、ウチナーから全ての基地を撤去するまで、天国の被害者と一緒に闘う。この国はまもなく憲法施行70年を迎える。県民は25年間の米直接支配後に憲法が適用されたが、理念が全く生かされない、反憲法下で生きてきた。安倍政権は今や憲法をぶち壊して共謀罪をつくり、戦争国家へと暴走しようとしている。人間を壊し、立憲主義、民主主義を壊す安倍政権にあらがい、共に闘おう。」


(10)沖縄タイムス-反対の民意固く 4・28シュワブ前県民集会 沖縄に自己決定権ないのか-2017年4月30日 12:16


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①高良鉄美氏(憲法普及協議会会長))-屈辱の思い 忘れぬ:「沖縄の人々が何十万の署名で沖縄を本土から分離しないでと訴えたが、分離された。沖縄の民意に背いた。その姿勢は現在まで続いている。だから、私たちは屈辱を感じている。沖縄に自己決定権はないのか。分離した沖縄に、本土から撤退した駐留軍が来た。それが今の過度な米軍基地の集中になり、いろんな事件事故を起こしてきた。軍属の男による暴行殺人事件も過度な基地の集中がもたらした。沖縄戦で、島が汚され、焦がされた。先祖も悔しくて悔しくて、泣いている。復帰後、県内で米軍演習が原因で消失した面積は那覇市と同じ広さだ。目の前の海も含め沖縄の自然を汚され、侵されている。屈辱の思いを忘れずに頑張ろう。」
②稲嶺進氏(名護市長)-政府 権力を総動員:「昨日、遺体遺棄現場に行ったが、今も被害者の死を受け入れられない。絶対に許せない。被害者の父も、基地あるが故に事件に巻き込まれたと言っている。われわれは新しい基地は造らせない、沖縄から軍事基地を全て撤去せよとの思いで行動している。沖縄がいけにえとして差し出されて65年。今、日本政府は辺野古に新しい基地を造ろうとしている。政府の差別的な政策で基地の重圧にあえいでいる。早く解き放されたい、私たちは静かな生活をしたいだけだ。政府は法律をねじ曲げ、権力を総動員してわれわれの阻止行動を抑え込もうとしている。絶対にひるまず、恐れもせず、これからも行動を続け、みんなの力で白紙撤回まで頑張ろう。」





by asyagi-df-2014 | 2017-04-30 17:08 | 沖縄から | Comments(0)

「小中教諭の7割、週60時間超勤務 医師や製造業上回る」、と朝日新聞。

 朝日新聞は、標題について次のように報じた。


(1)公立小中学校の教員の勤務時間が10年前と比べて増えたことが28日、文部科学省の調査で分かった。授業の増加が主な理由とみられ、教諭の場合は1日あたり30~40分増え、11時間以上働いている。教育現場が深刻な長時間労働に支えられている実態が、改めて裏付けられた。

小中教諭の7割、週60時間超勤務 医師や製造業上回る
(2)調査は昨年10~11月、全国の小中学校400校ずつを抽出し、校長や副校長、教諭や講師らフルタイムで働く教員を対象に実施された。小学校は8951人、中学校は1万687人が答えた。その結果によると、小学校教諭は平均で平日1日あたり11時間15分(2006年度比43分増)、中学校教諭は同11時間32分(同32分増)働いていた。
(3)労災認定基準で使われる時間外労働の「過労死ライン」は、1カ月100時間または2~6カ月の月平均80時間とされている。今回の結果をあてはめると、小学校教諭の約2割と中学校教諭の約4割が100時間、小学校の約3割と中学校の約6割が80時間の基準に触れている。
(4)文科省は「脱ゆとり」にかじを切った08年の学習指導要領改訂で、小中学校の授業時間を増やした。今回の調査と06年度を比較すると、授業と準備時間の合計は小学校教諭で1日あたり35分、中学校教諭で30分増えており、授業の増加が反映された形だ。その一方、成績処理や学級経営などの時間は減っておらず、結果的に総時間が膨らんでいる。
(5)管理職の勤務時間も増えている。小中ともに平日の勤務がもっとも長いのは副校長・教頭で、小学校は12時間12分(06年度比49分増)、中学校は12時間6分(同21分増)に上った。文科省は「地域や保護者への対応、学校からの情報公開など組織として対応しなければいけない仕事が増えた」と説明する。
(6)文科省が同様の調査を実施したのは06年度以来、10年ぶり。松野博一文科相は28日の会見で「看過できない深刻な事態が裏付けられた」と述べ、中央教育審議会で教員の働き方改革の議論を本格化させたい考えを明らかにした。」(根岸拓朗)


 この朝日新聞の指摘-「労災認定基準で使われる時間外労働の『過労死ライン』は、1カ月100時間または2~6カ月の月平均80時間とされている。今回の結果をあてはめると、小学校教諭の約2割と中学校教諭の約4割が100時間、小学校の約3割と中学校の約6割が80時間の基準に触れている。」-は、日本の教諭の勤務労働実態が、電通が労働基準法違反(時間外労働)容疑で刑事処罰を受けた実態と同じものであることを示している。
 現在、教諭が労働基準法非該当であるとするならば、早急に対応しなければならない。





by asyagi-df-2014 | 2017-04-30 11:47 | 書くことから-労働 | Comments(0)

「共謀罪」を考える。(17)-明日の自由を守る若手弁護士の会ブログ④-

 明日の自由を守る若手弁護士の会(以下、「あすわか」とする))が、「『テロ等準備罪』!?無害なフリしちゃってポイント解説」とだいして、「共謀罪」法案について解説してくれています。
  2017年4月6日、組織犯罪を計画段階で処罰可能とする『共謀罪』の成立要件を絞った『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆院本会議で審議入りした。
 
 今回は、2017年3月24日版の「『テロ等準備罪』!?無害なフリしちゃってポイント解説 ④」、です。
 また、先に。
「あすわか」の言いたいことです。
 

 共謀罪ができると、警察の捜査は「監視」がメインになるんです。


 このことは、どういうことなのか。説明してくれます。


(1)気心しれた仲間だけで、食事をしたりお茶やお酒を飲んだりする時間。仲間内しかいないLINEのグループチャットで盛り上がる時間。
(2)楽しいですよね。目上の人に気兼ねする必要のない、本当に信頼しあえる人たちだけで会話ができることは、日々緊張を強いられる現代社会のオアシスのような ものです。
(3)そんな仲間内に、実はスパイがいるかもしれない。自分たちの発言を録音して、警察に密告する輩が潜んでいるかも しれない、としたら…
(4)別に犯罪をたくらんでいるわけではないとしても、なーんかムズムズ しませんか?
「やりにくいなぁ」「居心地悪いなぁ」って思いませんか?
(5)今日、車を運転した人。絶対に一度も、スピード違反も一時停止違反もしなかった!と、言いきれますか?
(6)パトカーが堂々と走って監視しているのも、それはそれでなーんか嫌だなぁ…と思いますが、  コッソリ隠れて監視する覆面パトカーや、「ネズミ捕り」に捕まって、「ちぇっ、ずるいぞこいつら」て思ったことはありませんか?


 {あすわか」は、畳みかけます。


(1)ほら。「私は後ろめたいことなんて何もないから、監視されても構わない」なんて、嘘でしょう?。共謀罪ができると、警察の捜査は「監視」がメインになるんです。
(2)だって、「共謀」と「準備行為」があれば犯罪が成立したことに なっちゃうんですよ。そこに、死体も、金庫がこじ開けられた跡も、足跡も、指紋も、ないですよね?
(3)そうすると、警察が共謀罪の「犯人」を捕まえようとすれば、共謀(つまり、会話とかLINEとか目配せとか)と、その後その人が何をするか(「準備行為」らしき何かをしないかどうか)を監視しなくては ならないはずです。
(4)そのためには、盗聴とかもそうなんですが、グループの会話の中にスパイを送り込むのが、確実です。
(5)「あの集まりは、本当は「組織的犯罪集団」かもしれないから、警察の息のかかった人間を送り込んで監視させよう」。そんなことが、好き放題にできるようになったら、どうですか?
(6)勝手に疑われて、勝手にスパイを潜り込まされて、気心知れた仲間だけの時間を奪われる。これでは、愚痴も言えなくなってしまいます。


 『あすわか』は、こんな風に警鐘を鳴らすのです。


(1)あなた自身に心当たりがないからといって、監視対象にならない保証なんてありませんよ。
(2)友だちが、デモや集会に参加したことがあるかもしれないし、その親や配偶者がそうかもしれません。そんなことを、いちいち心配しながら暮らさないといけないなんて、
やってられますか?
(3)共謀罪の条文案には「実行前に自首した者はその刑を減軽し、または免除する」という「自首減免規定」が盛り込まれています。つまり、密告スパイが警察に「自首」してしまえば、スパイ本人は助かる一方で、その他大勢が一網打尽!なんてこともあるのです。
(4)それに、さっきまで仲間だった人が、急に捕まるのが怖くなって、自分だけ助かろうと密告者に変身してしまうこともあるかもしれません。るいは、別の目的を持って…(密告が、本当だなんて保証はどこにも ありませんからね)


 「あすわか」は、最後をこのように結びます。


(1)前回とまったく同じ話をします。
(2)警察官が、知人を通じて一般人に拳銃を密輸入させて、要するに自作自演で犯罪をでっちあげた上に、みんなして裁判でウソを言ってごまかそうとした(だまされて拳銃を持ってきちゃった人が懲役2年に なった)って事件が過去にありまして、その再審無罪判決が、今年の3月7日に出されたばっかりなのです。
(3)警察って、犯罪のでっちあげをすることがあるんです。現実に。
(4)共謀罪ができたら、こういうことが今以上に簡単に、できるようになりますよ。
(5)権力にとって都合の悪い人がいる集団を、陥れるために「共謀罪」をでっちあげる。
そんなことができる権限を、警察に与えたら大変なことになりかねません。
(6)「私は、権力にとって不都合な言動なんてしないから大丈夫…」と今は思っていても、人生って、いつなんどき何があるか分からないものです。
(7)3.11をきっかけに、それまで考えもしなかったのに、デモや集会に行くようになった人がたくさんいるんです。
(8)あとで無罪になったって、留置場で勾留されていた時間は戻って来ません。この時間で、人が失うものって、ものすごく大きいです。
(9)(通勤しながらこれを読んでいるあなた、「痴漢冤罪で捕まったって、10日で出られるなら問題ないよ」って言われたら納得できますか?)


 「あすわか」は こうのように訴えます。


 後ろ暗いところなんて無いつもりでも、監視の心配をしながら過ごさなきゃいけない社会なんて、居心地が悪すぎるじゃありませんか。





by asyagi-df-2014 | 2017-04-30 05:57 | 共謀罪 | Comments(0)

「共謀罪」を考える。(16)-明日の自由を守る若手弁護士の会ブログ③-

 明日の自由を守る若手弁護士の会(以下、「あすわか」とする))が、「『テロ等準備罪』!?無害なフリしちゃってポイント解説」とだいして、「共謀罪」法案について解説してくれています。
  2017年4月6日、組織犯罪を計画段階で処罰可能とする『共謀罪』の成立要件を絞った『テロ等準備罪』を新設する組織犯罪処罰法改正案が、衆院本会議で審議入りした。
 
 今回は、2017年3月21日版の「『テロ等準備罪』!?無害なフリしちゃってポイント解説 ③」、です。
 今回も、「あすわか」の言いたいことを先に示します。
 

権力は、暴走するんです。
共謀罪は、その暴走を加速しちゃうかもしれません。
そうなったら、次の被害者は、いまこの瞬間、SNSを見ているあなたかもしれませ ん。


 さて、まず、「『テロ等準備罪』って言われたら、『準備行為までするなんて悪質だから捕まって当然じゃん』って思っている方、いませんか??」、と始まります。


(1)確かに、殺人罪の準備行為であるナイフの準備は「殺人予備罪」という犯罪です。強盗罪の準備行為である脅し用の拳銃の準備も「強盗予備罪」という犯罪です。
(2)でも、共謀罪でいう「準備行為」って、そういう危険な行為じゃないんです
(3)共謀罪の条文案には、『資金又は物品の手配、関係場所の下見その他の計画をした犯罪を実行するための準備行為』って書いてあります
(4)「資金の手配」って、例えばATMでお金降ろす行為は、なにも危険じゃないですよね?
(5)「物品の手配」って、たとえばホームセンターで「ロープ」を買う行為そのものは、何も危険じゃないですよね?
(6)「下見」だって、外から見れば散歩しているのと変わらないわけで、何も危険じゃないですよね?
(7)ほかにも、「宿泊や交通機関の予約」だって「SNSでのやりとり」だって、何も危険じゃないですよね?


 「あすわか」は、続けます。


(1)でもでも、ATMでお金を降ろしたり、ホームセンターに行って本当は自宅の庭で使うロープを買い物したり、散歩をしたり、宿泊予約をしたり、飛行機や新幹線の予約をしたり、SNSで「いいね」押したりしたら、『計画をした犯罪を実行するための準備行為』って言われちゃう(危険がある)んですよ~
(2)結局、なんでもかんでも準備行為なんですよね。
(3)そこまでやる? んなわけないでしょ?って思いますよね!?。でもでも、冤罪っていまだに無くならないですよね?
(4)最近も、人違いで犯人だと言われた人(当然事件とは全くの無関係な人)が無罪になっ た事件がありました。警察官が、知人を通じて一般人に拳銃を密輸入させて、要するに自作自演で犯罪をでっちあげた上に、みんなして裁判でウソを言ってごまかそうとした(だまされて拳銃を持ってきちゃった人が懲役2年になった)って事件が過去にありまして、その再審無罪判決が、今年の3月7日に出されたばっかりなんです。
(5)残念ですけど、権力者は「そこまでやる?」みたいなことをやっちゃうのです。
 人間は弱いですからね。


 「あすわか」は、ついでにではなく、こう説明します。


 だから憲法があるのです(立憲主義!)。




by asyagi-df-2014 | 2017-04-29 07:12 | 共謀罪 | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年4月28日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 沖縄は、「屈辱の日」から65年目を迎えた。
 翁長雄志沖縄県知事の言う「魂の飢餓感」を、日本人はどれほど理解できているのか。


 2017年4月28日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「国とのずれ埋まらず寂しい」 翁長知事、基地解決で言及-2017年4月28日 12:01


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は28日午前、県庁で定例記者会見を開き、米軍属女性暴行事件から同日で1年を迎えたことについて『1年を迎えるに当たり、基地問題に関して全県的、県民的に発言、行動してきたが、状況が何ら変わることがなく続いているのは大変残念だ』」との見解を示した。その上で『「国や米軍との気持ちのずれが埋まらないまま今日に至るのは、寂しい気持ちを持ちつつ、必ず打破する決意だ』と述べた。今後、あらためて日米地位協定の抜本的見直し、米軍基地の整理縮小、米軍関係者の綱紀粛正を日米両政府に求めるとした。」
②「事件後に政府が防犯カメラや防犯灯の設置、防犯パトロールなどをしていることの評価を問われ、知事は『一歩前進』と述べた上で『県民の声を聞くと、やはりこれは根本的な問題ではないと(する意見を)多く耳にする。一番大きな課題は日米地位協定の改定だ』と述べた。」
③「この日は同時に、サンフランシスコ講和条約が発効し、敗戦国の日本が主権を回復した一方、沖縄や奄美が日本から切り離されて米統治下に置かれた「屈辱の日」から65年を迎えた。政府が2013年4月28日に「主権回復の日」とした記念式典を開催した点に言及しながら翁長知事は「私たちや沖縄の若者にとっては日本から切り離された誇りを失う日だ。この大きな溝を私は魂の飢餓感と言うが、どうしても言いたいことが伝わらない」と述べ、政府が辺野古新基地建設を強行していることなどを念頭に不満を示した。」


(2)琉球新報-「何人殺されればいいんだ」 女性殺害から1年で辺野古ゲート前の市民-2017年4月28日 12:44


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、米軍キャンプ・シュワブゲート前では28日午前、市民約50人が座り込んだ。米軍属女性暴行殺人事件の発生から1年を迎え、参加者の中には被害者の父親の手記が掲載された新聞を手に『基地あるが故に起きた犯罪だ。ウチナーンチュは何人殺されればいいんだ』と涙ながらに訴える人もいた。午前9時すぎ、ダンプやコンクリートミキサー車など工事用車両約20台がゲートから基地内に進入した。」、と報じた。
 また、「シュワブ沿岸の陸上部では石材を敷き詰めて道をならす作業が続けられた。辺野古近くの浜では消波ブロックの型枠にコンクリートを流し入れている様子が確認された。海上ではクレーン付きの船がスパット台船の足のようなものをつり下げており、台船を移動させるか新たな台船を組み立てるものとみられる。海上では船2隻、カヌー12艇が抗議している。」、と報じた。


(3)琉球新報-嘉手納基地の撤去訴える 1年前殺害の女性に黙とう-2017年4月28日 11:36


 琉球新報は、「米軍嘉手納基地の閉鎖・撤去を求める『嘉手納ピースアクション』は28日午前、同基地の第1、第5の両ゲート前で抗議集会を開き、ちょうど1年前の2016年4月28日にうるま市で発生した米軍属女性暴行殺人事件の被害者に1分間の黙とうをささげた。北谷町の第1ゲート前に集結した約50人は『嘉手納基地は撤去を』『米軍は沖縄から出て行け』などと声を上げた。糸満市の照屋千枝子さん(64)は『私にも娘がいる。被害にあった女性のことはこの1年、忘れたことはない。基地がある限り、同じような事件は繰り返される』と話し、涙ながらに基地撤去を訴えた。」、と報じた。


(4)琉球新報-「再発防止に取り組む」 米軍属女性暴行殺人事件1年で稲田防衛相-2017年4月28日 11:49


 琉球新報は、「稲田朋美防衛相は28日午前の閣議後会見で、米軍属女性暴行殺人事件からこの日で1年が経過したことに関し、日米で協力して再発防止に取り組む考えを示した。同時に『衛省として米軍関係者による犯罪によって、日本国民の米軍への信頼が損なわれる事態、非道な事件が二度と起こらないように日米間で協力して取り組んでいきたい』と述べた。」、と報じた。
 また、「稲田氏は自民党政調会長時代に事件現場で献花したことなどを説明し『将来もある若い女性が身勝手な犯罪によって、残虐かつ卑劣な犯罪で命を落とされたことについて、怒りと同時に悲しみを感じている』と述べた。その上で、今年1月に日米両政府が締結した日米地位協定の補足協定によって『米軍属に関する管理、規律が一層強化され、軍属による犯罪の効果的な再発防止につながるよう努力したい』と述べ、犯罪抑止に結び付ける考えを示した。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-「命守るため全基地撤去を」元米兵殺人事件から1年、嘉手納基地ゲート前で追悼集会-2017年4月28日 13:50


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「うるま市内で会社員女性が元海兵隊員の男に暴行殺害された事件の発生から1年となった28日、米軍嘉手納基地第1(北谷町砂辺)、第5(沖縄市山内)の両ゲートでは、有志の市民が追悼集会を開いた。百数十人が集まり女性の冥福を祈るとともに『県民の命を守るため全基地撤去を』と抗議の声を上げた。」
②「毎週金曜日にゲート前で同基地閉鎖を呼びかけている『嘉手納ピースアクション』が主催した。呼びかけ人の一人の伊波義安さんは事件について『改めてはらわたが煮えくり返る思いだ』と怒りの表情。『二度と被害者を出さないよう沖縄から基地を撤去しよう』と呼びかけた。」
③「新聞で被害者の父親の手記を読んだという女性(71)=沖縄市=は『父親の言葉に涙が出た。みんな今日は悲しい思いで参加している』と目を伏せた。うるま市の男性(64)は『基地あるが故の事件。いつ誰が被害者になるか分からない。基地をなくさないと問題は終わらない』と強調した。同市の女性(72)も『若い命を守れなかった怒りと悲しみでいっぱい。基地撤去が唯一の願いだ』と声を詰まらせた。」


(6)沖縄タイムス-「海兵隊撤退」届かず、再発防止の実効性乏しく 沖縄・米軍属事件1年【深掘り】-2017年4月28日 12:42


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「うるま市で起きた元海兵隊員の軍属による暴行殺人事件から1年。戦後72年たった今も基地の集中する沖縄で、『基地がある故の事件』に、悲しみや怒りが充満した。6万5千人の結集した県民大会で『海兵隊撤退』を求めたが、政府は聞く耳を持たず、逆に沖縄への海兵隊の固定化につながる名護市辺野古の新基地建設を強行する。県、国、県議会の動きを振り返る。」
②「事件を受け政府の対応は早かった。パトロール強化や防犯灯の整備、日米地位協定の軍属に関する補足協定の締結。1年間でさまざまな再発防止策が決定されたが、県内からは実効性に疑問の声が上がる。」
③「昨年5月25日、来日したオバマ前大統領に安倍晋三首相が再発防止と厳正な対応を求めた。しかし、首脳会談で沖縄の求める地位協定の抜本改定は議論に上らず、『焦点」は米軍属の明確化に絞られた。」
④「ことし1月、岸田文雄外相とケネディ前駐日米大使は、軍属の範囲を明確化した補足協定に署名した。軍属は8種類に分けられ、その中でも、軍と契約した業者の従業員(コントラクター)は、資格など5項目で高度な技能や知識を持つか判断され、契約更新時に軍属としての適格性を確認されることになった。補足協定の締結を『運用改善とは一線を画す画期的と評価する政府。だが再発防止の即効性があるわけではない。政府関係者は『米軍関係者が管理監督を徹底できるかにかかっている。やると信じるしかない』と米国頼りを認める。」
⑤「日本政府としては、米軍関係者の事件に限らず県内の安全安心を守るとして、犯罪抑止対策推進チーム(チーム長・菅義偉官房長官)が防犯灯や防犯カメラの設置などの対策をまとめた。今月21日、事件が発生したうるま市に防犯灯529台を設置するなど、37市町村に13億3千万円の整備費用が交付された。」





by asyagi-df-2014 | 2017-04-28 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

2017年4月25日-日本という国の「暴挙」を視る。(2)

 「政府・沖縄防衛局は25日朝、新基地建設に向け、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる護岸工事に着手した。土砂の流出防止などのため、護岸で埋め立て予定地の周りを囲み、このあと、年度内にも大量の土砂を投入する計画だという。1996年の普天間飛行場返還合意から今年で21年。辺野古問題は文字通り、大きな節目を迎えた。」(沖縄タイムス)。
今回は、2017年4月26日付けの朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、北海道新聞、信濃毎日新聞、福井新聞、京都新聞、山陽新聞、高知新聞の9社の社説・論説で、このことを考える。
 まず、各紙の見出しは、次のようになっている。


(1)朝日新聞社説-辺野古埋め立て強行 「対話なき強権」の果てに
(2)毎日新聞社説-辺野古の埋め立て始まる 「対立の海」にしたいのか
(3)読売新聞社説-辺野古護岸工事 「普天間」返還へ重要な一歩だ
(4)北海道新聞社説- 辺野古護岸工事 なぜ沖縄と話し合わぬ
(5)信濃毎日新聞社説-辺野古の工事 民意を顧みない強行
(6)福井新聞論説-辺野古埋め立て着手 「抑止力」よりリスク拡大
(7)京都新聞社説-辺野古埋め立て  強行突破は亀裂深める
(8)山陽新聞社説-辺野古埋め立て 工事中断して対話に戻れ
(9)高知新聞社説-【辺野古護岸着工】強行の先に平和はない


 こうして見てみると、やはり、読売新聞の論調が異質である。他の8紙は、高知新聞の「【辺野古護岸着工】強行の先に平和はない」に代表されるように、安部晋三政権の民意を無視した強行策に「否」を突きつけているにも拘わらず、読売新聞は「重要な一歩」と言い放ってしまっている。
 ただ、こうした傾向はいつものことではあるが。
 ここで、各紙の主張等を紹介する。


Ⅰ.朝日新聞
(主張)
(1)この問題が問うているのは、日本の民主主義と地方自治そのものである。
(2)他国軍の基地がこんなにも集中する地域が世界のどこにあるだろう。政府はいつまで沖縄に過度の負担を押しつけ、差別的な歴史を強いるのか。
(3)沖縄の厳しい基地負担の歴史と現実に本土の国民の関心が薄いことが、政権への視線の違いに表れているように見える。
(4)翁長知事は今回の工事の差し止め訴訟などの対抗策を検討している。政府と県の対立は再び法廷に持ち込まれそうだ。現場の大浦湾はジュゴンやサンゴが生息し、世界でここでしか確認されていないカニなど新種も続々と報告されている。翁長知事は語る。「国防のためだったら十和田湖や松島湾、琵琶湖を埋め立てるのか」。
(5)その問いを政府は真剣に受け止め、姿勢を正す必要がある。沖縄の過重な基地負担に依存している本土の側もまた、同じ問いを突きつけられている。
(根拠)
(1)政府のいう公益と、地方の公益がぶつかった時、どう折り合いをつけるか。対話のなかで合意できる領域を探ることこそ政治の使命ではないか。ところが安倍政権は、県との話し合いには一貫して後ろ向きだ。国と地方の異なる視点のなかで歩み寄りを探る政治の責任を放棄した。その帰結が今回の埋め立て強行にほかならない。
(2)念願の本土復帰後も、基地があるがゆえの米軍による事故や犯罪は続く。積み重なった怒りのうえに1995年の米兵3人による女児暴行事件が起き、県民の憤りは頂点に達した。この事件を契機に、沖縄に偏した基地負担を少しでも軽減しようと日米両政府が合意したのが、普天間返還である。紆余(うよ)曲折を重ねるなかで政府と県は「使用期限は15年」「軍民共用」という条件で合意したはずだった。だがこれも県の意向を十分に踏まえぬまま、米国との関係を最優先する政府の手で覆されてしまう。
(3)しかも移設計画には大型船舶用の岸壁や弾薬の積み込み施設など、普天間にない機能が加わっている。だから多くの県民が「負担軽減どころか新基地建設だ」と反発しているのだ。
(4)最近も北朝鮮情勢の緊迫を受け、米軍は嘉手納基地にF15戦闘機などを並べ、戦闘態勢を誇示した。さらに「新基地」建設で軍事の島の色彩を強めることは、県民の負担増そのものだ。


Ⅱ.毎日新聞主張


(1)後戻りできない隘路(あいろ)に迷い込むことにならないか。
(2)菅義偉官房長官は「多くの人々が望んできた普天間飛行場の全面返還を実現する確かな一歩だ」と述べた。だが、普天間返還を望む人々が同時に県内移設を望んでいるわけではない。片面だけを強調するのは適当ではない。
(3)新たな基地建設が返還条件では、日米同盟に伴う基地負担を沖縄に押しつける構図は変わらない。政府は沖縄全体の負担軽減を進めることで理解を得ようとしてきた。だが、県側と対立したままの埋め立て着工は理解を遠ざけることになる。
(4)辺野古を「対立の海」として固定化させてはならない。


Ⅲ.読売新聞主張


(1)長年の課題である米軍普天間飛行場の返還の実現に向けて、重要な節目を迎えたと言えよう。
(2)辺野古移設は普天間問題の唯一の現実的な解決策だ。多くの地元住民も条件付きで容認している。着実に作業を進めるべきだ。
(3)政府は、3月末で期限が切れた県の岩礁破砕許可を更新せずに工事を続け、県は「無許可工事」と主張する。だが、破砕許可の前提となる漁業権を地元漁協が放棄した以上、許可の更新は不要だ、との政府の判断はうなずける。
(4)沖縄県の翁長雄志知事は、護岸工事を「サンゴ礁など環境保全の重要性を無視した暴挙」と批判した。「あらゆる手法を行使し、新基地を造らせない」とも語る。辺野古移設は、市街地の中心にある普天間飛行場の危険性や周辺住民の騒音被害を除去する意義を持つ。海兵隊の安定駐留を続ける安全保障面の重要性も大きい。政府は、これらの点について丁寧な説明を尽くすとともに、移設先の環境への影響を最小限に抑える努力を続けることが大切だ。
(5)疑問なのは、翁長氏が、新たな工事差し止め訴訟の提起や、仲井真弘多前知事による埋め立て承認の「撤回」に言及したことだ。埋め立てを巡っては、15年10月の翁長氏の一方的な承認「取り消し」が、昨年12月、最高裁で「違法」と認定されている。知事が埋め立て承認を撤回した前例はない。確たる法的根拠がないままの撤回は権限の乱用だ。政府と県は昨年3月の和解により、「確定判決に従い、互いに協力して誠実に対応する」と確約している。翁長氏の言動はこの条項にも反するのではないか。
(6)翁長氏の求心力低下を象徴するだけでなく、「オール沖縄が辺野古移設に反対している」との持論の破綻を意味しよう。


Ⅳ.北海道新聞


(1)翁長雄志(おながたけし)知事は記者団に対し、「事前協議を求めてきたが、応じずに工事を強行したことは許し難い」と政府を批判した。地元の反対の声を無視し、強権的に移設を推し進める政府の姿勢は地方自治を形骸化させるものであり、民主主義の在り方としても到底認められるものではない。
(2)県は工事差し止めを求める訴訟に踏み切る方針だ。翁長氏は辺野古の埋め立て承認を撤回する意向も明言している。いずれも政府の力ずくのやり方に対抗するには、やむを得ない手段だろう。
(3)保革の垣根を越えた辺野古移設反対で翁長県政を誕生させた民意が、市長選の結果によって否定されるものではなかろう。
(4)移設は新たな危険の押しつけだという沖縄の認識を政府は真剣に受け止めるべきだ。普天間は無条件返還が筋だろう。


Ⅴ.信濃毎日新聞


(主張)
(1)政府が名護市辺野古沿岸部で護岸工事を始めた。沖縄県は訴訟を含め、対抗策を準備している。民意を無視した政府の強権的なやり方は是認できない。
(2)対立が続く大きな要因は、反対意見を顧みることなく工事を強行してきた政府の対応にある。昨年成立した和解では、国と県が「円満解決」に向けて協議することになっていた。にもかかわらず、政府は「辺野古が唯一の解決策」との方針を一方的に押し付けるばかりだった。
(3)和解に沿った手続きで、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」は、国と県が真摯(しんし)に協議して納得できる結果を導く努力をすることが最善の道だと指摘していた。政府は工事を中止し、県と話し合うべきだ。
(問題点の指摘)
 沖縄県は今月上旬、防衛省沖縄防衛局に行政指導をしていた。前知事による「岩礁破砕許可」の期限が3月末で切れたため、許可が必要な工事を行う場合は手続きを取るよう求めるものだ。漁業権が設定された水域の海底の岩石を壊したりするのに必要な知事の許可である。県は工事を阻止するため、再申請を認めない方針だった。期限が切れても政府は構わずに工事を進めてきた。地元の名護漁協が漁業権放棄を決議したため許可は不要になったとしている。あまりにも強引ではないか。県は「現在も漁業権は残る」とし、主張が対立している。護岸工事の開始を受け、翁長雄志知事は差し止め訴訟を明言した。


Ⅵ.福井新聞


(1)沖縄は5月15日、本土復帰から45年を迎える。美しい海が広がる一層平和な島になっただろうか。返還時は在日米軍専用施設の53%が沖縄にあったが、現在は74%に上る。本土の基地縮小が進んでいるためだ。政府は米軍普天間飛行場の移設先となる名護市辺野古沿岸部で護岸工事に着手した。普天間は返還されても美(ちゅ)ら海が新たな「軍事要塞(ようさい)」になる。本土の盾となるべく沖縄をこれ以上犠牲にすべきではない。
(2)これに対し「辺野古移設が唯一の解決策」とする安倍政権の姿勢は「沖縄に寄り添う」政策には程遠い。菅義偉官房長官は護岸工事着手に「懸念材料は全くない」と述べ、稲田朋美防衛相は「多くの人が望んできた普天間飛行場の全面返還を実現する着実な一歩」とコメントした。あまりに一面的で県民感情への配慮を欠いた論理ではないか。
(3)そもそも、普天間返還計画は米兵による少女暴行事件がきっかけではなかったか。新型輸送機オスプレイの事故リスクも高まる。過度の米軍基地集中は北朝鮮による弾道ミサイル攻撃の目標にさえなっている。日米軍事専門家も沖縄の地理的優位性に疑問を投げかけ、代替案の検討を提案している。政府の「抑止力」論は既に説得力が薄れている。なぜもっと沖縄に向き合わないのか。


Ⅶ.京都新聞


(1)住宅地に囲まれた普天間の危険な状態が放置できないのは当然だが、それは問題の片面にすぎない。大規模に自然を破壊し、米軍基地を沖縄に固定してしまう「負の側面」に目をつむり、県民多数の反対の声を無視して工事を強行した政府の姿勢は、住民自治や民主主義の原理に反すると言わざるを得ない。
(2)ただ、司法の場で決着がついても、普天間移設を含む沖縄の基地問題が解決するわけではない。日米安保体制の下で、沖縄に過度に集中する在日米軍基地をどうすれば縮小あるいは分散できるのか。日米両政府は問題意識を持って議論する必要がある。
(3)工事を続ける限り、政府と沖縄県の悪化した関係は修復できないだろう。これは双方にとって不幸なことだ。いったん工事を止め、話し合いのテーブルにつくべきだ。
(4)終戦から72年。沖縄がいまなお「基地の島」である現実こそ、脱却すべき戦後レジーム(体制)ではないのだろうか。


Ⅷ.山陽新聞


(1)このままでは沖縄県と政府の溝が一層深まるばかりか、美しい辺野古の海の原状回復も困難になる。政府は工事を中断し、対話のテーブルにもう一度着くべきだ。
(2)しかし、沖縄の声を無視して埋め立てを強行しても、反基地感情がさらに燃え上がるのは目に見えている。日米安保体制の信頼に支障も出かねない。ここはいったん、政府が冷静になってほしい。
(3)なぜ、沖縄が移設に反対するのか。それは、国土の0・6%の土地に米軍専用施設の7割が集中する現状への不満や不安があるからだ。政府は辺野古移設について「基地負担の軽減を目に見える形で実現する」と胸を張るが、県民には「負担のたらい回しだ」との反発が根強くある。
(4)今年になって沖縄県内の市長選で安倍政権が推す候補が3連勝したことが、着工の追い風になっているとの見方もある。だが、市長選は辺野古移設問題ではなく地元の実情が争点だった。「民意が変わった」と判断するのは楽観が過ぎよう。
(5)沖縄の基地問題は地方と国の対立の構図であり、地方自治の理念からすれば、どこでも起こりうることだ。安全保障は国の専権事項だとしても、地方の意向がないがしろにされていいはずはない。そのことにわれわれも目を向けていく必要がある。


Ⅸ.高知新聞


(1)沖縄県の米軍普天間飛行場(宜野湾市)の移転先である名護市辺野古の沿岸部で、政府は護岸工事に着手した。移設施設の建設に向けた沿岸埋め立てへ、海を仕切る工事がいよいよ本格化する。現場近くで「阻止」を叫ぶ反対派の市民を無視するように、大型クレーンで石材が据えられていく。
(2)沖縄の人たちだけではなく、全ての国民がこの光景を目に焼き付けなければならない。これが民主主義を、平和をうたう国の行いなのか。振り返ると、政府は「沖縄の心に寄り添う」と言いながら「対話」の道を脇に置き、対立と敵対で沖縄の民意を踏みにじってきたのが実像だ。
(3)沖縄の人たちは国の安全保障を否定しているのではない。司法を軽んじているのでもない。戦争で傷つき、なお国内の米軍専用施設の7割以上が集中する島が、なぜ基地の過重な負担を強いられ続けなければならないのか。政府は答えも、説明も尽くせていない。沖縄基地問題のゆがみの源泉はそこにある。
(4)惑わされてはいけない。今、求められているのは平和への冷静な思考だ。戦後民主主義が試されているのである。


 各紙の見出しや主張を見て気になるのは、やはり、読売新聞の主張である。
 この中から、幾つかの問題点・疑問点を取りあげる。恐らく、巷に流布されている悪質なデマを解く鍵にもなる。
 第1に、読売新聞は「辺野古移設は普天間問題の唯一の現実的な解決策だ。多くの地元住民も条件付きで容認している。」という際立った主張をする。
 しかし、読売新聞は、この結論をどこから導くことができたのだろうか。やはり、読売は、このことを明確にすべきである。例えば、山陽新聞はこのことについて、「今年になって沖縄県内の市長選で安倍政権が推す候補が3連勝したことが、着工の追い風になっているとの見方もある。だが、市長選は辺野古移設問題ではなく地元の実情が争点だった。『民意が変わった』と判断するのは楽観が過ぎよう。」、と指摘している。
第2に、読売新聞は「知事が埋め立て承認を撤回した前例はない。確たる法的根拠がないままの撤回は権限の乱用だ。」、とあまりにも一方的な解釈を押し通す。しかし、最終的な裁判所の判断がどのような形になるのかは不明だが、県知事による「承認の撤回」は権利として存在する。
 ここでは、反論の意味を込めて、新垣勉弁護士の「撤回」に関する説明の要約を再掲する。


Ⅰ.最高裁判決は、前知事が行った埋立承認には「裁量権の逸脱」はなく許される一つの  政策判断であったと判断した。しかし、この司法判断は前知事が「適切な判断」を行  ったことを意味するものではない。単にそれが「違法・不当」ではなかったと判断し  たにとどまる。「違法・不当」でないということとそれが「適切な判断」であったか  どうかとは異なる。
Ⅱ.埋立承認に「違法・不当がないと判断された現在、残された課題は埋立承認を「今後  も維持するのか、撤回するのか」の判断である。
Ⅲ.埋立承認が「適切であったか否か」を問う最も直接的な法的対抗措置は、県民の民意  を根拠とする「撤回」処分ある。この撤回処分は、埋立承認後の新知事誕生に伴う政  策変更(民意)を理由とするものであり、法的に十分理由が存在するものである。
Ⅳ.この場合の「撤回」の法理は、「埋立承認を撤回することにより生じる国の不利益」  と「撤回して新基地建設を行わないことにより生じる県民の公益性」を比較考慮し、  公社の必要性が前者を上回ると評価できれば、法的に「撤回」を行うことができるこ  とを示す。また、「埋立承認は維持すべきでない」との判断の是非を司法の場で判断  してもらうためには、「撤回」処分が効果的であり有用である。
Ⅴ.知事の権限としての埋立承認の「撤回」権限に基づく「撤回」処分は、「埋立承認を  将来に向かって取り消す行政行為」である。また、この「撤回」処分は、「これまで  の一連の判決の影響を受けない「新しい処分」である。


 改めて、確認する。埋立承認の「撤回」は、沖縄県の固有の権利である。
 第3に、読売新聞は「市街地の中心にある普天間飛行場の危険性や周辺住民の騒音被害を除去する意義を持つ。海兵隊の安定駐留を続ける安全保障面の重要性も大きい。」、と主張する。
 しかし、こうした考え方は、普天間と辺野古は本来直接結びつけられるものではないことを忘れているふりをしているだけに過ぎない。例えばこれについては、高知新聞の「沖縄の人たちは国の安全保障を否定しているのではない。司法を軽んじているのでもない。戦争で傷つき、なお国内の米軍専用施設の7割以上が集中する島が、なぜ基地の過重な負担を強いられ続けなければならないのか。政府は答えも、説明も尽くせていない。沖縄基地問題のゆがみの源泉はそこにある。」、ということが考え方の基本に置かれなくてはならないことはいうまでもない。
 読売新聞のこうした一連の傾向は、突出しており、あまりにも政権寄りの一方的な解釈に陥ってしまっている。


 さて、今回のことをどのように考えなくてはならないのか。
例えばそれは、2017年4月25日を、「逃げ惑う無垢(むく)の島民たちの命が奪われ、無念の血が流れた海がまた、悲嘆の波にのまれてしまうのか。ジュゴンも泣いている。サンゴもうなだれている。」(高知新聞)、と感じ取ることができるかということでもある。
 つまり、2017年4月25日は、安部晋三政権の「暴挙」でしかないということだ。
 このことについては、朝日新聞の指摘する「この問題が問うているのは、日本の民主主義と地方自治そのものである。」が、今回の「暴挙」の意味をを言い当てている。
 また、高知新聞は、「現場近くで『阻止』を叫ぶ反対派の市民を無視するように、大型クレーンで石材が据えられていく。沖縄の人たちだけではなく、全ての国民がこの光景を目に焼き付けなければならない。これが民主主義を、平和をうたう国の行いなのか。振り返ると、政府は『沖縄の心に寄り添う』と言いながら『対話』の道を脇に置き、対立と敵対で沖縄の民意を踏みにじってきたのが実像だ。」、とする。
 であるなら、日本という国は、日本国民は、今回の朝日新聞の主張に明確に答える必要がある。
 そのために、再掲する。
(1)この問題が問うているのは、日本の民主主義と地方自治そのものである。
(2)他国軍の基地がこんなにも集中する地域が世界のどこにあるだろう。政府はいつまで沖縄に過度の負担を押しつけ、差別的な歴史を強いるのか。
(3)沖縄の厳しい基地負担の歴史と現実に本土の国民の関心が薄いことが、政権への視線の違いに表れているように見える。
(4)翁長知事は今回の工事の差し止め訴訟などの対抗策を検討している。政府と県の対立は再び法廷に持ち込まれそうだ。現場の大浦湾はジュゴンやサンゴが生息し、世界でここでしか確認されていないカニなど新種も続々と報告されている。翁長知事は語る。「国防のためだったら十和田湖や松島湾、琵琶湖を埋め立てるのか」。
(5)その問いを政府は真剣に受け止め、姿勢を正す必要がある。沖縄の過重な基地負担に依存している本土の側もまた、同じ問いを突きつけられている。





by asyagi-df-2014 | 2017-04-28 07:29 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年4月27日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「悲しみ、不安、今なお消えず うるま元米兵殺害事件 あす発生から1年」、と沖縄タイムスは伝える。
 月日は1年経過したのか。
何を変えることができたのか。


 2017年4月27日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-シュワブ沿岸、石材敷き詰め作業続く 市民200人座り込み-2017年4月27日 11:19


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、米軍キャンプ・シュワブ沿岸のK9護岸工事現場で27日午前、クレーンが陸上部に石材を敷き詰める作業が続けられた。石材の海中投下は午前10時現在、確認されていない。米軍キャンプ・シュワブゲート前には市民約200人が駆け付け『違法工事やめろ』『諦めないぞ』などと抗議の声を上げた。」、と報じた。
 また、「午前9時すぎ、ダンプやコンクリートミキサー車など工事用車両約30台がゲートから基地内に進入した。抗議参加者は反発して座り込んだ。機動隊が抗議する人たちを強制的に排除し、車両の通り道を確保した。」、と報じた。


(2)琉球新報-恩納村議会、村長に安全確保要請 ハンセン流弾問題-2017年4月27日 11:48


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「恩納村安富祖の米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム建設現場で銃弾のような物が見つかった問題で、恩納村議会は27日午前、長浜善巳村長に工事現場や安富祖区の完全確保や緊急時の連絡体制の強化を申し入れる文章を手渡した。」
②「流弾は6日と13日に見つかったが、恩納村にその報告があったのは14日だった。文の中で『事件発生から(村への)報告まで、緊急時における村当局の危機管理体制が機能しなかったことが地域に大きな不安を与えたと思われる』と指摘した。」
③「長浜村長は『緊急時の連絡体制を沖縄防衛局や米軍、安富祖区と連携しながら、安全管理を徹底していきたい』と話した。工事再開の時期について『米軍と沖縄防衛局に安全に工事が再開できることを確認できれば、なるべく早く工事を再開させたい』と話した。」
④「村は25日に安富祖区民、26日に議会へ事件発生の経緯などを説明した。」


(3)琉球新報-6月に数万人県民大会検討 辺野古新基地に反対-2017年4月27日 10:51


 琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局が護岸工事に着手したことを巡り、辺野古の新基地建設に反対するオール沖縄会議が県民大会の開催を検討していることが27日までに分かった。6月をめどに数万人規模の大会を想定している。県民大会を通じて、工事に反対する民意をあらためて示す。」、と報じた。
 また、「会場として、那覇市の沖縄セルラースタジアム那覇や奥武山公園陸上競技場、名護市21世紀の森公園など複数の案で検討している。開催時期は6月を軸に調整しているが、県が検討する差し止め訴訟や埋め立て承認撤回など県側の動きを見据えた上で最終決定するため、流動的な部分もある。」、と伝えた。


(4)沖縄タイムス-悲しみ、不安、今なお消えず うるま元米兵殺害事件 あす発生から1年-2017年4月27日 07:37


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「うるま市内で20歳の女性会社員が元米海兵隊員の軍属の男に暴行され、殺害された事件の発生から28日で1年になる。突然奪われた命に関係者の悲しみは癒えず、事件に対する地域住民の不安は続く。恩納村安富祖の遺棄現場には、捜査を指揮した県警幹部がしつらえた献花台に多くの花が手向けられている。殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪で起訴された被告(33)は、那覇地裁で裁判員裁判の審理が予定されているが、開始時期のめどが立っていない。」
②「『一人では出歩けない』。悲惨な事件の発生現場となったうるま市内の住民らは、今なお消えない不安を抱えて暮らす。被害者をよく知る友人からは、厳罰を求める声も出た。」
③「『外国人が怖くなった』。発生現場近くに住む女性(18)は、軍属の男が逮捕されてからこう感じるようになった。被害者が行方不明になった約1年前、心配した親から『「気を付けて』と何度も言われた。『容疑者が捕まってよかった』と思う一方、『夜に一人で出歩くこともよくあったけど、事件があってからはできなくなった。回りの友達もみんな同じ』と話す。」
④「被害者のアパート近くに住む70代の女性は『今でも不安は消えない』と声を落とす。『女性が帰って来ない。見掛けなかったか』と訪ねてきた被害者の親戚の姿を鮮明に覚えている。『周辺の草むらなどを歩き回り、一生懸命捜していた。未来ある女性の命が奪われた事件は、絶対に忘れられない』と語気を強めた。」
⑤「県警の捜索で女性の所持品などが発見された市州崎の水路近くで、ウオーキングしていた男性(65)は『1年になるね』と遠くを見つめる。近くの公園には休日に多くの家族連れが訪れ、事件前と変わらない光景がある。男性は『みんな、事件のことを覚えているかな』と複雑な表情を見せた。」
⑥「保育園から中学まで一緒だった同級生の男性(22)は『二度と同じことが起きない社会になってほしい』と願う。軍属の男は起訴され、公判に向けた準備が進む。『遺族は私たち以上に深い悲しみを抱えている。被告に対する極刑を望む』と強調した。」





by asyagi-df-2014 | 2017-04-27 17:59 | 沖縄から | Comments(0)

2017年4月25日-日本という国の「暴挙」を視る。(1)

 「政府・沖縄防衛局は25日朝、新基地建設に向け、名護市辺野古のキャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる護岸工事に着手した。土砂の流出防止などのため、護岸で埋め立て予定地の周りを囲み、このあと、年度内にも大量の土砂を投入する計画だという。1996年の普天間飛行場返還合意から今年で21年。辺野古問題は文字通り、大きな節目を迎えた。」(沖縄タイムス)。
 このことを考える。


 沖縄タイムスは、この様子をこう伝える。


 袋に詰めた石材がクレーンにつるされ、大浦湾の海に、一つまた一つと、投じられていく。
 汚濁防止膜を固定するためのコンクリートブロックが228個投入されたとき、自分の体が傷つけられるような思いを抱いた市民が少なくなかった。今また、県との事前協議も県による立ち入り調査もないまま、石材が容赦なく海底に投じられていく…。


 沖縄タイムスは、この「暴挙」をこのように結論づける。


Ⅰ.埋め立て工事を急ぎ、県民の中に「もう後戻りができない」という現実追認のあきらめの感情をつくり出す。それが政府の狙いであることは明らかである。だが、県を敵視し、話し合いを一切拒否して強引に工事を進めようとする姿勢は、沖縄の現状を無視した「安倍1強体制」のおごりの表れ、というしかない。
Ⅱ.改めて強調したい。新基地建設のため大浦湾を埋め立てるのは愚行である。
Ⅲ.憲法・地方自治法に基づく国と地方の関係を破壊し、沖縄の現役世代だけでなく子や孫の世代にも過重な基地負担を負わせる。かけがえのないサンゴ生態系を脅かし、絶滅危惧種のジュゴンに致命的な影響を与えるおそれがある。
Ⅳ.海兵隊は沖縄でなければならない、という議論も根拠がない。新基地建設は、沖縄の犠牲を前提にした公平・公正さを欠いた差別政策というほかない。政府が工事を強行すれば、この先、沖縄と本土の住民同士の対立が深まり、日米安保体制そのものを不安定にすることになるだろう。


 沖縄タイムスは、この結論を次のように説明する。


(1)米軍は普天間返還合意の4年前、92年には早くも、MV22オスプレイの配備を前提に、代替施設の必要性を認識していたことが、内部文書で明らかになっている。
(2)日本側からの「普天間返還要請=県内移設」は、米軍にとって渡りに船、だった。普天間のど真ん中にある制約の多い老朽化した基地を、日本政府の予算で、望む場所に移設できるからだ。
(3)日本側は県内移設によって海兵隊を沖縄に引き留めることを追求し続けた。歴代の政権の中でも安倍政権は特に、米国のご機嫌取りに終始し、沖縄には目が向かない。
(4)埋め立て工事に5年、全体工期に9・5年。MV22オスプレイの墜落大破事故があったにもかかわらず、その間、普天間飛行場を使い続けるというのか。
(5)政府自民党の中には「辺野古問題は終わった」という空気が支配的である。だが、こうした主張はあまりにも一面的である。
(6)沖縄タイムス社・朝日新聞社・琉球朝日放送が22、23の両日、共同で実施した電話による県民意識調査によると、辺野古移設については「反対」が61%だったのに対し、「賛成」は23%だった。埋め立て工事を始めようとしている安倍政権の姿勢については65%が「妥当でない」と答えた。「妥当だ」は23%にとどまった。
(7)県知事選、名護市長選、衆院選、参院選で示された辺野古反対の民意は、一点の曇りもなく明白だ。


 沖縄タイムスは、最後に、「有権者の過半が辺野古反対だという民意の基調は今も変わっていない。」、との結論の基に、次のように、「20170425」以降を提起する。


 「辺野古問題に関しては、埋め立ての法的な正当性と政治的正当性が対立し、ねじれたままになっているのである。この問題は司法の判決ではなく政治でしか解決できない。
 政府が話し合いを拒否し、強硬姿勢を示し続けるのであれば、県は重大な覚悟をもって、工事差し止めの仮処分や埋め立て承認の撤回など、法的な対抗措置を早急に打ち出すべきである。沖縄側から基地政策の全面的な見直しを具体的に提起するときがきた。」


 次に、琉球新報は、まず、次のように押さえる。


 「翁長雄志知事は『環境保全の重要性を無視した暴挙だ』と厳しく批判した。しかも政府の岩礁破壊許可の期限は切れている。政府は無許可で工事を強行したのだ。
 法治主義を放棄する政府の行為は許されない。翁長知事が『護岸工事は始まったばかりだ。二度と後戻りができない事態に至ったものではない』」と述べたように、県民は政府の専横に屈するわけにはいかない。私たちは諦めない。」


 また、琉球新報はこの「暴挙」を「県民の諦めを狙う着工」と指摘し、次のように分析する。


(1)護岸工事は25日午前に始まり、5個の石材を海中に投下した。うるま市長選で政府与党が支援した現職の3選勝利を踏まえた工事着工は、新基地建設に反対する県民の諦念を引き出すことを狙ったのは間違いない。
(2)稲田朋美防衛相は会見で「護岸工事の開始は普天間飛行場の全面返還を実現する着実な一歩となると確信している」と述べた。稲田防衛相の「確信」は県民意思と隔絶しているばかりではなく、民主国家が取るべき手続きを足蹴(あしげ)にしているのだ。
(3)漁業権に関する知事権限や岩礁破砕の更新手続きに関する政府と県の対立は残されたままだ。仲井真弘多前知事の埋め立て承認書の規定を踏まえ、県は本体工事前の事前協議を求めたが、政府は協議打ち切りを県に通告した。法的に護岸工事着手の環境が整っていないのは客観的に見ても明らかなのだ。それを無視し、工事を強行する政府に法治国家を掲げる資格は全くない。
(4)菅義偉官房長官は24日の会見で、最高裁判決に触れながら「主文の趣旨に従って県と国が努力することが大事だ。法治国家であり決着はついた」と語った。しかし、政府は法治国家が取るべき手続きを放棄しているのだ。これで決着したとは到底言えない。
(5)新基地の完成までには約10年を要する。政府はその間、普天間飛行場の危険性を放置するのか。仲井真前知事の埋め立て承認時に「5年以内の運用停止」を政府と約束した。ところが翁長県政になり政府は「(運用停止は)辺野古移設への県の協力が前提」と突然言いだし、約束をほごにした。
(6)新基地建設という米国との合意に固執し工事を強行する一方で、普天間飛行場の周辺に住む宜野湾市民の負担軽減に向けた具体策を講じようとしないのだ。政府の不作為を許すわけにはいかない。


 さらに、琉球新報は「今も続く分断と収奪」と、次のように続ける。


(1)今年は日本国憲法の施行70年、サンフランシスコ講和条約の発効から65年、沖縄の施政権返還から45年の節目の年である。
(2)沖縄の民意に反する護岸工事着手に直面し、私たちは「分断と収奪」に象徴される米統治に続く、今日の「不公正」の横行に強い憤りを抱かざるを得ない。
(3)施政権を切り離され、人権と財産を奪われ続けた米統治から脱するため、県民は施政権返還を希求した。ところが、米軍基地は存続し、相次ぐ事件・事故による人権侵害が続いている。米国との同盟関係の維持を追求する政府は、県民を公正に扱おうとはしない。
(4)軍用地強制使用や訓練による環境悪化、航空機騒音に対する県民の異議申し立てに政府は正面から向き合おうとせず、むしろ法的に抑え込むか権限を奪い取るという行為を繰り返してきた。
(5)同じような態度を沖縄以外の国民に対してもできるのか。米統治の「分断と収奪」は今も続いていると言わざるを得ない。それが復帰45年を迎える沖縄の現実だ。


 この上で、琉球新報もまた、このようにまとめる。


 「私たちは政府の不誠実な態度にいま一度明確な態度を示さなければならない。翁長知事は自身の公約を具現化するために、直ちに埋め立て承認撤回に踏み切るべきだ。県民は知事の決断を待ち望んでいる。」


 この2017045に日本という国がしでかしたことは、あらためて、沖縄の「同じような態度を沖縄以外の国民に対してもできるのか。米統治の『分断と収奪』は今も続いていると言わざるを得ない。それが復帰45年を迎える沖縄の現実だ。」(琉球新報)という実態を焦点化した。
 その意味で、今回の新基地建設のため大浦湾を埋め立てるのは愚行であり、許されない「暴挙」である。





by asyagi-df-2014 | 2017-04-27 07:39 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年4月26日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


「われわれの地域の目の前で昨日埋め立てが行われた。地元としては悠長なことは言ってられない。地域としては自然の破壊を毎日毎日見ている立場としては、いろいろな状況も分かるが、一日も早く撤回して工事作業を止めてほしい」(琉球新報)
 この訴えをどのように受け取ることができるのか。


 2017年4月26日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-「県は早く辺野古承認撤回を」 名護市汀間、三原両区長が要請-2017年4月26日 15:11


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市汀間区の新名(にいな)善治区長と三原区の比嘉徳幸区長が26日午後、県庁に吉田勝広政策調整監を訪ね、25日に護岸工事が始まった名護市辺野古沖の埋め立ての承認を早期に撤回するよう要請した。新名区長は「基地を造らせないための行政上の手続きをどんどんやってほしい。絶対に基地は造らせないとの思いで要請に来た。早期に撤回をしてほしい』と述べ、翁長雄志知事の1日も早い決断を求めた。」
②「要請を受けた吉田調整監は『知事も慎重に協議していきたいと話している。現場の声も拝聴している。私たちはあらゆる手段を行使して新基地は造らせないということで頑張っている。理解してほしい』と述べるにとどめた。」
③「新名区長は『われわれの地域の目の前で昨日埋め立てが行われた。地元としては悠長なことは言ってられない。地域としては自然の破壊を毎日毎日見ている立場としては、いろいろな状況も分かるが、一日も早く撤回して工事作業を止めてほしい』と訴えた。」
④「2年前に辺野古新基地建設に反対を表明している三原区の比嘉区長は『次の世代に負の遺産を残すことはできない。絶対に抗議して阻止していきたい』と決意を表した。


(2)琉球新報-コバルトブルーに石材…「諦めたら最後」-2017年4月25日 13:46


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「辺野古の海に石材が次々と投入され、かつてない怒りと悲しみが沖縄に広がった。米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への県内移設計画は、政府が25日に海を埋め立てる護岸工事に着手して大きな節目を迎えた。普天間飛行場の返還合意から21年。選挙や集会などで幾度となく県内移設反対の民意を示してきた人々は、辺野古の陸と海で悲憤の拳を上げた。」
②「辺野古前に広がるコバルトブルーの大浦湾。移設反対派の海上抗議を監視するため、早朝から海上保安庁のゴムボート10艇以上が波打ち際で待ち受ける厳戒態勢が敷かれた。午前9時20分ごろ、砂浜からクレーン車で袋詰めされた縦横3メートルほどの石材が海に投入されると、約2キロ離れた高台から双眼鏡で確認していた県職員が慌ただしく県庁に電話を入れた。十数隻の反対派のボートやカヌーが現場海域に駆け付け、国側が設置したフェンス状の浮き具近くまで接近。海保のゴムボートなどが進路をふさぐように対峙(たいじ)した。」
③「同じ頃、近くの米軍キャンプ・シュワブのゲート前には市民約100人が集まり『辺野古 埋立て阻止』などのプラカードを掲げ『工事を止めるぞ』と声を上げた。沖縄県与那原町の作業療法士、泰真実(やす・まこと)さん(51)は3年前からゲート前での座り込みを続け『本土の人々は米軍基地が必要だと言うが、どこも痛みを分け合ってはくれない。(着手は)沖縄県民を諦めさせるセレモニーだ』と憤った。あらゆる手段で対抗するとしている翁長雄志(おなが・たけし)県知事に対しては『とにかく辺野古に基地を造らせないという言葉を有言実行してほしい』と祈るように語った。」
④「同県読谷村の保育士、城間真弓さん(38)は『(埋め立ての)作業はショック。海に対して取り返しのつかないことになる』と焦燥感を募らせながら『諦めたらおしまい。この島で生きる母親としてできることをやろうと思ってやってきた。この沖縄から日本を変えたい』と声を振り絞った。」【蓬田正志、佐野格】

 ◇地元容認「仕方ない」
⑤激しい抗議活動が広がる中、辺野古移設を条件付きで容認する地元住民らは複雑な思いで工事を見守った。辺野古で約20年前からスーパーを経営する許田正儀さん(67)は『海と共に育ってきたので、つらい』と沈痛な表情を浮かべた。終戦直後の辺野古の人たちは辺野古の海で食糧難をしのいだ。許田さんも幼い頃からタコやサザエを取った。移設に反対した時期もあったが、容認に転じた。『どんなに声を上げても政府は聞き入れてくれなかった。仕方なかった』と苦悩を振り返る。移設された後の騒音は心配だ。『本格的に工事が始まればもう戻れない。空や海はどうなるのか……』」
⑥「辺野古青年会の徳田真一会長(32)も『正直、基地は来ない方がいい』と表情は晴れない。目立った産業がなく、同級生の8割は那覇市など都市部に出て行った。活気が薄れる中、キャンプ・シュワブの米兵らが相撲大会などに参加して地区を盛り上げてきた。地区は10班に区分けされているが、住民は親しみを込めて米兵たちを『11班』と呼ぶ。
地域振興を条件に移設を容認するが『危険な飛行場が来るのは自分たちも不安。でも国は移設を進めるんだからどうしようもない』とため息をつく。この日も多くの反対派が県内外から集結した。『いつかは反対派はいなくなるが、私たちはここで生活していく。早く決着をつけて静かな町を返してほしい』」【川上珠実、蓬田正志】


(3)琉球新報-降下訓練の抗議決議可決 嘉手納町議会-2017年4月26日 12:44


 琉球新報は、「嘉手納町議会(徳里直樹議長)は26日午前、臨時会を開き、米軍が嘉手納基地内でパラシュート(落下傘)降下訓練を強行したことを受け、降下訓練の全面禁止を求める抗議決議と意見書を全会一致で可決した。米軍大型車両が嘉手納小学校正門前の通学路へ進入した問題についても、再発防止などを要求する抗議決議と意見書も可決した。」、と報じた。
 また、「降下訓練の抗議決議は『住民居住地への落下など町民を巻き込む事故につながりかねず、断じて容認できない。負担軽減に逆行し、嘉手納基地の機能強化につながることは明白だ』と批判した。降下訓練を伊江島に集約するとした1996年のSACO(日米特別行動委員会)合意を完全に履行することも求めた。」、と伝えた。


(4)琉球新報-降下訓練で抗議決議へ 県議会が来月2日-2017年4月26日 13:02


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「県議会は26日午前、米軍基地関係特別委員会(軍特委、仲宗根悟委員長)を開き、米軍が嘉手納基地でパラシュート降下訓練を実施した問題を受け、抗議決議案と意見書案を臨時本会議に提出することを全会一致で決めた。臨時本会議は5月2日に開く方向で調整する。また恩納村安富祖のキャンプ・ハンセン内のダム工事現場で、水タンクや工事車両から米軍のものとみられる弾丸が見付かった問題でも対応を協議した。同問題に関しても5月1日に再度軍特委を開き、翌2日の臨時本会議に追加で抗議決議案と意見書案を提出することを決める見通し。」
②「安富祖のダム工事現場で見付かった弾丸が米軍の射撃訓練で飛んできたものかどうかについて、県の謝花喜一郎知事公室長は、同問題を受けて米海兵隊が一部の射撃訓練を中断して原因を調査していることなどを挙げ『蓋然(がいぜん)性は極めて高い』と述べた。照屋守之氏(沖縄・自民)への答弁。」
③「流弾問題に関する抗議決議案と意見書案は、与党側がこの日の委員会で本会議への提出を決めるべきだと主張したのに対し、野党・自民会派はさらなる事実確認が必要だと主張し、折衷案として臨時会前日の5月1日に再度軍特委を開き、結論を出すことで合意した。」


(5)沖縄タイムス-那覇の空自戦闘機、米海軍と共同訓練 沖縄東方空域-2017年4月26日 11:33


 沖縄タイムスは、「航空自衛隊は26日、米海軍の原子力空母カール・ビンソンと沖縄東方空域で共同訓練すると発表した。すでに米海軍と共同訓練している海上自衛隊の護衛艦『さみだれ』、『あしがら』に合流する。参加するのは那覇基地の第9航空団所属のF15戦闘機2機。米海軍の艦載機FA18戦闘攻撃機と戦術訓練を行い、連携の強化を図るという。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-強気の国、周到準備 沖縄県は戦う姿勢鮮明に 辺野古埋め立て開始【深掘り】-2017年4月26日 16:25


沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。

①「名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が25日、護岸工事に踏み切った。県は、国の環境保全措置が不十分だとして、差し止め訴訟や撤回を掲げ、戦う姿勢を鮮明にする。だが、政府は『懸念材料はない』(菅義偉官房長官)と強気の姿勢で基地建設へまい進する。」(政経部・大野亨恭、比嘉桃乃、東京報道部・大城大輔、上地一姫)
②「強大な権力で工事を有利に進める国と、知事権限を封じられ劣勢を強いられる県-。最近、この構図はより明確になりつつある。」
③「この日、工事着手を報道機関に知らせる防衛局の広報文には、いつもは書かれていない番号があった。通常は記者対応をしない調達部の内線番号で、技術に詳しい職員が記者の問い合わせに丁寧に応じた。政府の『余裕』を象徴した対応だった。ただ、この日の工事はクレーンで袋入りの石材5個を波打ち際に置いただけ。県幹部は『あれのどこが工事か。子どもだましだ』と切り捨て、差し止め訴訟や承認撤回などで工事を阻止すると力を込めた。」
④「県は撤回を視野に、国との戦いのテーマを『環境問題』に絞った。サンゴを移植しないまま工事を進めるのは防衛局が提出した承認申請願書に反するとし、サンゴの特別採補許可申請の必要性を訴える。公有水面埋立法4条2項の『環境保全への配慮』の違反をもって、提訴も検討している。だが、国は周到だ。当初、国は17日に工事に着手する予定だった。しかし海が荒れたことに加え、23日投開票のうるま市長選への影響を避け1週ずらした。さらに、政府関係者によると工事前日の24日にはダイバーを潜らせて海域のサンゴをチェックさせたという。背景には、県が繰り返し求める環境保全措置に丁寧に対応することで今後の批判をかわす狙いがあるという。県関係者は『仮に県を見据えて調査を徹底したとすれば、批判の矛先を摘み取られた形になる』とうなる。」
⑤「『天候にも恵まれてよかったじゃないか。記念写真の一つでも取りたいぐらいだ』。政府関係者は普天間返還合意から21年、ようやくたどりついた本体工事を前に、晴れ晴れと語った。」
⑥「午前8時47分、首相官邸。稲田朋美防衛相が閣議後会見で護岸工事の着工を告げると、33分後には最初の石材が海に沈められた。政府の強気の背景には、国が勝訴した昨年末の最高裁判決や、政府与党が支援した宮古島、浦添、うるまの市長選3連勝がある。政府関係者は『翁長知事には、もはや勢いは残っていない』と知事の求心力低下を指摘。知事の対抗措置にも『受けて、やり流せばいい』と冷ややかだ。」
⑦「来年には名護市長選、知事選があるが、別の政府関係者は当面の護岸工事を念頭に先行きを見通す。」
⑧「『あと3年は工事は止まらずに進むだろう』」


(7)沖縄タイムス-辺野古埋め立て、護岸工事に着手 復帰後最大の米軍基地建設-2017年4月26日 08:01


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局は25日午前9時20分、名護市辺野古の新基地建設に向け、米軍キャンプ・シュワブ沿岸部を埋め立てる護岸工事に着手した。2014年の事業開始後、埋め立て工事は初めて。大量の石材や土砂などが投下されれば原状回復は困難となる。1996年の普天間飛行場返還合意から21年、重大な局面を迎えた。」
②「辺野古新基地は、国内で復帰後最大の米軍基地建設となる。沖縄県内には新基地建設反対の声は根強く、政府の強行的な工事着手に一層反発が強まるのは必至だ。」
③「防衛局が着手したのはシュワブ北側の『K-9護岸』と呼ばれ、埋め立て区域の外枠となる堤防の一部。政府は、護岸が完成した箇所から土砂を投入し埋め立て工事を進める。年度内にも土砂を海中へ投下する方針だ。この日は、砂浜のクレーンが15分の間に袋入りの石材5個を波打ち際に置いただけで、海に関する作業は終わった。砂浜に近い海上では市民らがカヌー17艇で抗議行動し、『違法な工事をやめろ』と怒りの声を上げた。」
④「計画では約160ヘクタールを東京ドーム16・6杯分に相当する約2062万立方メートルの土砂で埋め立てる。埋め立て工事に5年、全体工期は9・5年を見込んでいる。政府は、大浦湾の2カ所を埋め立て箱型コンクリート『ケーソン』を仮置きする海上作業ヤードの整備にも近く着手する見通しだ。」
⑤「辺野古新基地を巡っては、14年12月に翁長氏が建設反対を訴え、知事に就任。15年10月に埋め立て承認を取り消したことで国と訴訟になり工事は一時中断した。16年12月の最高裁判決で取り消しが違法と判断され、防衛局は今年2月に建設作業を再開した。翁長氏は建設阻止に向け工事差し止め訴訟のほか、承認撤回も明言しており、今後、知事の対抗策に注目が集まる。知事を支持する団体からは、撤回を後押しするため新基地建設の是非を問う県民投票実施へ向けた具体的な動きも出始めている。」


(8)沖縄タイムス-翁長知事、「暴挙」5回も使い強く批判 辺野古埋め立て開始-2017年4月26日 14:37


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「『暴挙を止める』。25日、新基地建設の護岸工事に着手した政府に対して午後2時40分すぎ、県庁で会見した翁長雄志知事は約16分の間に『暴挙』という言葉を5回も使った。会見の前半は用意したペーパーを淡々と読み上げていたが、記者が知事の厳しい言葉について言及すると、一瞬唇を一文字に結び、政府を強く批判した。」
②「『誠心誠意、県民に寄り添う』と言いながら、『法治国家として辺野古に新基地を造る』というやり方が大変恐ろしい。政府の言葉が暴挙のように聞こえる」。今後、大量の石材や土砂などが投下されれば辺野古の海は原状回復が困難となる。市民から『本当に工事は止められるのか』との声も漏れる中、『私たちも重大な決意でこれから対処しなくてはいけない』と危機感を示し、差し止め訴訟の提起や自然保護団体に協力を求めることを説明した。」
③「焦点となる埋め立て承認撤回の時期については『前向きに議論している』、県民投票や出直し知事選にも『私なりの考え方は持っている』とだけ語った。」
④「新基地建設を阻止できる確信はあるのか-。会見に集まった報道陣約40人の視線が向く中、『そのために知事選に出たわけですから。全力で闘う』とうなずき、前を向いた。」





by asyagi-df-2014 | 2017-04-26 18:18 | 沖縄から | Comments(0)

検察当局は、電通を労働基準法違反(時間外労働)容疑で刑事処罰を求める方針。

 朝日新聞は、標題について次のように報じた。


(1)広告大手の電通で新入社員だった高橋まつりさん(当時24)が長時間労働で自殺した問題で、労使が決めた上限時間を超える長時間労働が社内で広く行われていたとして、検察当局は法人としての同社を立件し労働基準法違反(時間外労働)容疑で刑事処罰を求める方針を固めた模様だ。
(2)厚生労働省は25日、中部(名古屋市)、関西(大阪市)、京都(京都市)の3支社でも違法な長時間労働をさせていたとして、3支社の幹部計3人と法人としての電通を労働基準法違反の疑いで書類送検した。検察当局はこれを受けてさらに実態解明を進め、悪質性などを調べる。
(3)電通への捜査は、2015年12月に高橋さんが長時間労働の末に自殺し、16年9月に労災認定されたことがきっかけだった。厚労省は昨年12月28日、高橋さんの上司だった幹部と法人としての電通を書類送検。検察当局も、自らの判断で勤務時間を決めにくい若手社員らを中心に、出退社時間やパソコンのログイン記録、メールの送信履歴などを集中的に調べていた。厚労省はその後、電通関西支社(大阪市)など3支社の幹部を含む関係者を聴取。今月20日には山本敏博社長からも任意で事情を聴いた。
(4)その結果、電通本社や複数の支社で、労使が結んだ時間外労働の上限時間を超えて違法な長時間労働が広範囲に行われていたことが判明。検察は法人としての刑事責任を問うことが可能だと判断した模様だ。
(5)労働基準法は、違法な時間外労働の罰則として、法人に対し30万円以下の罰金刑を定めている。ただ、複数の違反があれば加算される可能性がある。厚労省は労務担当の役員を含む複数の幹部らについては、違法残業の認識について十分な証拠が得られず、書類送検を断念した。厚労省による一連の捜査はこれで終結する。





by asyagi-df-2014 | 2017-04-26 12:24 | 書くことから-労働 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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