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2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(19)-琉球新報社説20170316-

 放送倫理・番組向上機構(BPO)で審議されている「ニュース女子」を制作するDHCシアターは、2017年3月13日、沖縄の米軍基地問題について特集した特別番組を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで生配信した。
 このことについて、琉球新報は、その社説で「ニュース女子続編 検証に値せず偏見を助長」、と批判した。
 まず、琉球新報は、「批判に向き合わず事実の検証を欠いては、公正な報道とは言えない。番組の問題を審議する放送倫理・番組向上委員会(BPO)には改めて厳しい審査を求めたい。」、と結論づける。
 また、琉球新報は、今回のDHCシアターの行為が、「米軍ヘリパッド建設に抗議する市民をテロリストに例えるなどした東京MXテレビの番組『ニュース女子』の制作会社DHCシアターが『続編』をネット配信した。番組の検証をうたいながら、事実を確認すべき当事者取材はおろそかにしたまま、問題のすり替えや意図的な編集など番組の正当化に終始した。」ことの根拠について、次のように挙げる。


(1)抗議の市民が日当を得ているとの番組内容に関し、「日当をもらった」とする当事者の証言を示し得ず、「知り合いがもらった」など伝聞情報にとどまった。市民が「救急車を止めた」と断定した内容を消防本部が否定したが、安全面を考え「徐行した」ことをことさら強調した。
(2)手弁当で参加する市民の声を伝えず、抗議行動が過激で交通を妨げる印象を与える編集手法はそのままで、検証の名に値しない。
(3)「続編」はネット配信のみで東京MXは放送していない。テレビ放送はBPOの審査対象となる。偏った内容との判断が働き、審査の対象とならないネット配信にとどめたのではないか。放送倫理のチェックを免れるネット配信で、市民の抗議行動に関する事実誤認や偏見がさらに拡大再生産されかねない。


 さらに、東京MXについても、「BPOは審議入りを決めた際に『明らかに事実の間違いが報じられている。(テレビの)考査の段階で見逃されたことが問題になり得る』との見解を示している。にもかかわらず東京MXは先に『事実関係に捏造(ねつぞう)、虚偽があったとは認められず放送法、放送基準に沿った内容』との見解を表明した。制作会社の『続編』も事実誤認を受け入れず、共同歩調で番組の正当性を主張しているのである。」、と批判している。


 琉球新報は、最後に、次のように指摘する。


(1)これを看過してはBPOを中心とする放送界の自律的な規制が揺らぎかねない。公正な報道の基盤がモラルハザード(倫理崩壊)の危機に直面している。放送、メディア界の自浄能力が問われている。
(2)識者は今回の問題の背景に基地建設に反対する県民を異端視する「沖縄ヘイト」の風潮を指摘する。BPOの毅然(きぜん)とした対応とともに放送、新聞などメディア各社にも「沖縄ヘイト」を助長する番組の検証報道を期待したい。


 確かに、「公正な報道の基盤がモラルハザード(倫理崩壊)の危機に直面している。」。
 問われているのは、日本のあり方そのもの。




by asyagi-df-2014 | 2017-03-21 06:13 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(18)-沖縄タイムス20170315の2-

 放送倫理・番組向上機構(BPO)で審議されている「ニュース女子」を制作するDHCシアターは、2017年3月13日、沖縄の米軍基地問題について特集した特別番組を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで生配信した。
 この中で、「『過激派は救急車も止めた?』など六つの指摘を独自の再取材や根拠を示して検証し、放送内容の正当性を強調した。」(沖縄タイムス)。
 また、今回の番組は、「ニュース女子」を放送する東京MXテレビ局など地上波での放映はなく、DHCシアターは、「BPO審議入りしたことを受け、地上波では放送いたしません」とホームページで説明している。
 このことについて、沖縄タイムスは2017年3月15日、「ニュース女子『検証』番組を検証する 沖縄報道 6つの論点」、との記事を掲載し、「1月2日の東京MXテレビでの放送で事実に反すると批判された点について、問題をすり替えて正当性を主張する内容に終始した」、と改めて批判した。
 また、この記事で、【ニュース女子「検証」番組 私はこう見た】として、具志堅勝也さん(琉球朝日放送 元報道制作局長)の「番組への指摘、反省なく」、香山リカさん(精神科医 BPO元委員)の「必死の抗議を笑う病理」、との談話による批判を紹介した。
 この談話は次のものである。


Ⅰ.「番組への指摘、反省なく」- 具志堅勝也さん(琉球朝日放送 元報道制作局長)


(1)検証報道を見たが、制作側の主張を展開するために裏付けのない誤解を与える表現を重ねただけで、1回目の番組よりもひどかった。前回と同様に伝聞情報やメディア批判を繰り返し、自分たちの放送内容を正当化しただけだ。
(2)映像を都合良く編集し、コメンテーターは制作側の思いに沿ったことだけを発言していた。番組に対するさまざまな指摘について、何の反省もなかった。
(3)今回の検証番組は地上波で放送せず、ネット配信だけだった。現在、放送倫理・番組向上機構(BPO)で番組が審議されているが、どんな結論が出たとしても「ネット配信だけなら問題ない」と虚偽や捏造(ねつぞう)を事実として繰り返し配信することも考えられる。こんなやり方がまかり通れば、放送界全体に対する信頼が失われかねない。テレビジャーナリズムの危機であり、業界の自浄能力が必要だ。(談)


Ⅱ.「必死の抗議を笑う病理」- 香山リカさん(精神科医 BPO元委員)


(1)昨年まで放送倫理・番組向上機構(BPO)放送倫理検証委員会の委員だった。番組は「審議入り」は軽いものだと紹介していたが、とんでもない。放送倫理違反となれば局によっては番組の打ち切り、関係者の処分に踏み切りかねない深刻な事態だ。
(2)内容も、日当という言葉が駄目なら資金援助と言おう、お金が動いているとばれるのが気にいらないんでしょう、という程度。沖縄への基地集中という構造的差別があり、それに抗議する人々を傷つけたという本質を理解できていない。初回と同じようなメンバーが集まり、抗議を受けた被害者というスタンスで主張を正当化し合うだけだった。
(3)尊厳を懸けた必死の抗議を笑いものにして、娯楽として消費する。安倍晋三首相が国会答弁で質問者をやゆする態度とも共通する。改めて病んだ風潮だと感じる。(談)


 確かに、香山リカさんの「尊厳を懸けた必死の抗議を笑いものにして、娯楽として消費する。安倍晋三首相が国会答弁で質問者をやゆする態度とも共通する。改めて病んだ風潮だと感じる。」、との分析は、今の日本を言い当てている。





by asyagi-df-2014 | 2017-03-20 10:03 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古-高江-から-2017年3月18・19日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 沖縄タイムスの阿部岳記者は、その解放の様子を、「瀬長亀次郎氏が出て来た時もこうだったのだろうか。18日、那覇拘置支所前の群衆の中で、1956年の光景を想像した。」、と例えた。
 沖縄タイムスは、「沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)について、福岡高裁那覇支部は18日午後、地検の抗告を退ける決定をした。山城議長は保釈金を納付し、同日午後8時ごろ、那覇拘置支所を出た。集まった支持者らが拍手で出迎えた。」、と伝えた。
 また、沖縄タイムスは、山城博治さんの記者改憲でのこんな発言を伝えています。この間を、語ってくれています。
 「地検の態度が厳しく、裁判が一通り落ち着く8~9月ごろまで、この場所で頑張らないといけないという思いがあったので、夢のようでうれしい。」
 「地検の態度が厳しく、裁判が一通り落ち着く8~9月ごろまで、この場所で頑張らないといけないという思いがあったので、夢のようでうれしい。」
 山城博治さんには、まずは、体をいたわって欲しい。


 2017年3月18・19日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-【電子号外】長期勾留の山城議長保釈、支持者が出迎え-2017年3月18日 20:00


 琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設や米軍北部訓練場ヘリパッド建設への抗議活動を巡り、威力業務妨害や公務執行妨害・傷害、器物損壊の罪で起訴され、約5カ月勾留が続いている沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)について、福岡高裁那覇支部は18日午後、地検の抗告を退ける決定をした。山城議長は保釈金を納付し、同日午後8時ごろ、那覇拘置支所を出た。集まった支持者らが拍手で出迎えた。那覇地裁が17日、保釈を認める決定を出していたが、地検が同決定を不服として同日、高裁那覇支部に抗告していた。」、と報じた。


(2)琉球新報-地検、取材仲介に質問書 弁護団に複数回-2017年3月19日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設への抗議行動で逮捕・起訴され、勾留が続いていた山城博治沖縄平和運動センター議長への本紙などが報じた書面インタビューについて、那覇地検がインタビューを仲介した弁護側に対し、仲介したことを問題視して複数回見解を問いただしていたことが、18日までに分かった。」
②「インタビューで山城議長は国の基地建設強行などに対する意見を述べる一方、起訴事実については『公判廷で主張する』などとしていた。識者は『越権行為だ。山城議長を隔離して、市民運動つぶしを図っている』と地検の対応を批判している。17日の初公判の冒頭陳述で弁護側が明らかにした。」
③「2016年12月、山城議長は弁護人以外との接見を禁じられていたため、琉球新報と沖縄タイムスは弁護人を通じて新基地建設の再開見通しなどについてそれぞれ質問し、回答を紙面に掲載した。」
④「地検の担当検事は同12月26日付の『質問書』で弁護側に対し、仲介の事実や弁護士名を質問した上で、接見禁止中の山城議長への取材に協力したことの見解を問いただした。弁護側は同28日付書面で具体的な問題点を指摘するよう求めたが、以後3回弁護側に送付した文書で地検は回答せず、取材への関与についての質問を繰り返した。」
⑤「弁護側の金高望弁護士は『今回のインタビューは証拠隠滅や逃亡にはつながらない。社会的発信すら封じようと問題視するのは、権力の暴走に他ならない』と批判した。」
⑥「地検は17日、本紙の取材に対して『個別事案における検察官の訴訟活動についてはお答えを差し控える』と答えた。」(大嶺雅俊)


(3)沖縄タイムス-【速報】山城博治議長を保釈 約5カ月ぶり、支援者と抱き合い喜ぶ-2017年3月18日 20:05


 沖縄タイムスは、「米軍基地建設への反対運動中に逮捕・起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)=威力業務妨害罪などで公判中=は18日午後8時ごろ、勾留されていた那覇拘置支所から保釈された。支所前で待っていた支援者らと抱き合って喜んだ。」、と報じた。
 また、「福岡高裁那覇支部は18日、保釈決定を不服とした那覇地検の抗告(不服申し立て)を棄却。山城議長は保釈保証金を那覇地裁に納付した。山城議長は昨年10月17日に器物損壊容疑で逮捕されて以降、身柄拘束が続いていたが、高裁那覇支部の決定により、逮捕から約5カ月ぶりに釈放された。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-保釈された山城博治議長の記者会見での発言要旨-2017年3月19日 09:36


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①県内の多くの仲間、全国や海外からもたくさんの支援があった。お世話になりました。ありがとうございました。
②5カ月に及ぶ勾留だったが、今日、勢ぞろいしていただいた弁護団に激励をもらいながら、いつも気持ちを整理し、日々を送っていた。午後6時半ごろ、係官から「正式じゃないが、今日釈放があるかもしれない」と知らせを受けた。地検の態度が厳しく、裁判が一通り落ち着く8~9月ごろまで、この場所で頑張らないといけないという思いがあったので、夢のようでうれしい。
③「今朝初めて接見解除という措置をもらった。これまで名護署や拘置所に寄せられた、たくさんの激励や便りを見ることができず、今日初めて目にした。400通を超える激励が県内外からあり、終日目を通して、なちぶさー(泣き虫)博治は感激にむせびながら、ハンカチをぬらし、帰りを夢みていた。」
③「今一番したいことは、健康の確認。主治医に何カ月も会ってないので、まずは診断もしてもらい、長くなるであろう裁判に集中したい。運動にも最大限、関われる分は関わりたいが、釈放にはたくさんの条件が付いている。今後、細かいところは弁護団と調整しながら、可能な限り声を上げていきたい。初公判でも述べた通り、私たちは県民の意を体して、沖縄の長い歴史を踏まえて、戦争の道を再び歩ませない。『命どぅ宝』をこれからも大事にして生きると裁判で述べてきた。この思いを果たすまで、裁判を頑張り抜く。
④「私たちにかけられている容疑は、広く言えば県民に対する弾圧、県民の思いを踏みにじる行為でもある。長い闘争になると思うが、無実と無罪、沖縄の正義を訴えて頑張りたい。」


(5)沖縄タイムス-山城議長の勾留、米軍・星条旗紙も報道「海外に非難拡大」-2017年3月14日 08:09


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍準機関紙『星条旗』は13日、基地建設反対運動中に逮捕され、傷害などの罪に問われている沖縄平和運動センターの山城博治議長の長期勾留に対する非難が高まっており、即時釈放を求める連帯の輪が国際人権団体や海外にも拡大していると報じた。記事は沖縄発で、3ページ目の3分の2以上のスペースを割き、約5カ月に及ぶ流れを詳報している。」
②「同紙は、昨年10月17日に約2千円相当のフェンスの有刺鉄線を切ったとして器物損壊容疑などで逮捕された山城氏が身体が冷え込む独房で勾留され、家族との面会や使い切りカイロの差し入れすら認められないなど、米国の基準からかけ離れた状況を描写した。」
③「山城氏の釈放を訴える支援者らが長期勾留の不当性を主張し、日本政府は山城氏を隔離することで基地反対運動を封じ込めようとしているなどと訴えていると指摘。昨年12月には、2週間で約4万1千筆もの署名が集まり、現在も毎朝、那覇地裁前に支援者が集まり、即時釈放を訴えていると強調。さらに『アムネスティ・インターナショナルのような国際人権団体も山城氏の即時釈放を訴え、抗議の輪は遠く離れたニューヨーク市にも広がっている』と指摘し、長期勾留に対する非難が高まっていると報じた。同紙は、米国務省に見解を求めたものの、コメントは得られなかったと伝えている。」


(6)沖縄タイムス-阿部岳記者の視点[山城議長保釈]抵抗 県民の願い代弁-2017年3月19日 13:03


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「瀬長亀次郎氏が出て来た時もこうだったのだろうか。18日、那覇拘置支所前の群衆の中で、1956年の光景を想像した。瀬長氏は復帰前、絶対権力だった米軍と闘い、微罪で1年半投獄された。当時の沖縄刑務所は今の拘置支所のすぐ近く。出所した時、門の外にはやはり多くの市民がいた。笑顔で右手を高く挙げ、応える写真が残っている。」
②「山城博治議長の場合はどうか。市民が歌い出した。山城議長はカチャーシーを舞い始め、輪が広がった。それは辺野古や高江で山城議長が育ててきた運動の形だった。機動隊と激しく衝突する一方、歌や踊りを取り入れ、なるべく幅広い層が来られるように心掛けてきた。形は、山城議長が不在の5カ月間も引き継がれた。政府はリーダーを現場から引きはがして打撃を与えることには成功したが、市民はしぶとく抵抗を続けた。18日歌われた『今こそ立ち上がろう』は山城議長の作詞。『「沖縄の未来(みち)は沖縄が拓(ひら)く』と始まる。歌も闘いも、県民の最低限の願いを代弁している。」
③「瀬長氏は『弾圧は抵抗を呼ぶ。抵抗は友を呼ぶ』という言葉を残した。その通り、瀬長氏の投獄は逆に市民の怒りに火を付け、米軍はついに沖縄占領を続けることを断念した。」(北部報道部・阿部岳)
④森川恭剛教授琉球大(刑法):保釈は当然だ。人質に取られたままでは弁護人も裁判を争うこと自体が難しく、無罪を主張するほど勾留が長期化しないか不安だった。検察官の有罪立証に対する防御権がやっと保証された形だ。遅きに失したが、勾留の必要がないことを、裁判官が初公判でやっと理解できたということだ。勾留理由の「罪証隠滅の恐れ」は、単なる言い掛かりで職権乱用と言える。
 しかし、被告人であることから解放されたわけではない。行動の自由が制約され、キャンプ・シュワブのゲート前に立つことも禁じられているだろう。関連する集会参加などにも影響が及ぶかは不明だが、共犯とされる男性など、会える人物にも制限があるだろう。
 初公判を傍聴したが、検察の立証は勾留ありきで、時間稼ぎの人権侵害裁判だ。証拠のビデオ映像は公訴事実前のシーンに終始した。本気で有罪にしたいのか、とあきれる展開だった。検察官は直ちに起訴を取り消し、裁判所は訴訟手続きを打ち切るべきだ。(談)





by asyagi-df-2014 | 2017-03-19 16:12 | 沖縄から | Comments(0)

最高裁は、令状なしGPS捜査について、「プライバシー侵害」で違法と判断。(2)

標題について、小口幸人弁護士は、2017年3月15日、そのブログで、「司法は生きていた」「GPS捜査は、現在の法制下では原則禁止」と評価し、判決要旨を紹介している。


Ⅰ.GPS違法判決の内容は素晴らしいものでした。最高裁判事15人全員一致です。判決の要旨部分を貼り付けておきます。久しぶりに嬉しい司法判断です。是非ご一読下さい。
※新聞記者のみなさま。見出しは「GPS捜査禁止」でいいと思います

・憲法35条には、私的領域に「侵入」されることのない権利が含まれている。
・令状なしで行ったGPS捜査は違法。
・GPS捜査は事前の令状呈示が想定できないなど特殊な性質を有しているから、令状発付には新たな立法が必要。
・(補足意見)立法措置がされるまでの間、「ごく限られた極めて重大な犯罪捜査」の場合にまで令状発付が全く否定されるということではないが、認められるのは、「ごく限られた極めて重大な犯罪捜査」のためGPS捜査を行う高度の必要性が要求されるという極限られた特別の場合だけ。

http://www.courts.go.jp/…/f…/hanrei_jp/600/086600_hanrei.pdf

(1) GPS捜査は,対象車両の時々刻々の位置情報を検索し,把握すべく行われるものであるが,その性質上,公道上のもののみならず,個人のプライバシーが強く保護されるべき場所や空間に関わるものも含めて,対象車両及びその使用者の所在と移動状況を逐一把握することを可能にする。このような捜査手法は,個人の行動を継続的,網羅的に把握することを必然的に伴うから,個人のプライバシーを侵害し得るものであり,また,そのような侵害を可能とする機器を個人の所持品に秘かに装着することによって行う点において,公道上の所在を肉眼で把握したりカメラで撮影したりするような手法とは異なり,公権力による私的領域への侵入を伴うものというべきである。

(2) 憲法35条は,「住居,書類及び所持品について,侵入,捜索及び押収を受けることのない権利」を規定しているところ,この規定の保障対象には,「住居,書類及び所持品」に限らずこれらに準ずる私的領域に「侵入」されることのな い権利が含まれるものと解するのが相当である。そうすると,前記のとおり,個人のプライバシーの侵害を可能とする機器をその所持品に秘かに装着することによって,合理的に推認される個人の意思に反してその私的領域に侵入する捜査手法であるGPS捜査は,個人の意思を制圧して憲法の保障する重要な法的利益を侵害するものとして,刑訴法上,特別の根拠規定がなければ許容されない強制の処分に当たる(最高裁昭和50年(あ)第146号同51年3月16日第三小法廷決定・刑集30巻2号187頁参照)とともに,一般的には,現行犯人逮捕等の令状を要しないものとされている処分と同視すべき事情があると認めるのも困難であるから,令状がなければ行うことのできない処分と解すべきである。

(3) 原判決は,GPS捜査について,令状発付の可能性に触れつつ,強制処分法定主義に反し令状の有無を問わず適法に実施し得ないものと解することも到底できないと説示しているところ,捜査及び令状発付の実務への影響に鑑み,この点に ついても検討する。
 GPS捜査は,情報機器の画面表示を読み取って対象車両の所在と移動状況を把握する点では刑訴法上の「検証」と同様の性質を有するものの,対象車両にGPS端末を取り付けることにより対象車両及びその使用者の所在の検索を行う点において,「検証」では捉えきれない性質を有することも否定し難い。仮に,検証許可状の発付を受け,あるいはそれと併せて捜索許可状の発付を受けて行うとしても,GPS捜査は,GPS端末を取り付けた対象車両の所在の検索を通じて対象車両の使用者の行動を継続的,網羅的に把握することを必然的に伴うものであって,GPS端末を取り付けるべき車両及び罪名を特定しただけでは被疑事実と関係のない使用者の行動の過剰な把握を抑制することができず,裁判官による令状請求の審査を要することとされている趣旨を満たすことができないおそれがある。さらに,GPS捜査は,被疑者らに知られず秘かに行うのでなければ意味がなく,事前の令状呈示を行うことは想定できない。刑訴法上の各種強制の処分については,手続の公正の担保の趣旨から原則として事前の令状呈示が求められており(同法222条1項,110条),他の手段で同趣旨が図られ得るのであれば事前の令状呈示が絶対的な要請であるとは解されないとしても,これに代わる公正の担保の手段が仕組みとして確保されていないのでは,適正手続の保障という観点から問題が残る。
 これらの問題を解消するための手段として,一般的には,実施可能期間の限定,第三者の立会い,事後の通知等様々なものが考えられるところ,捜査の実効性にも配慮しつつどのような手段を選択するかは,刑訴法197条1項ただし書の趣旨に照らし,第一次的には立法府に委ねられていると解される。仮に法解釈により刑訴法上の強制の処分として許容するのであれば,以上のような問題を解消するため,裁判官が発する令状に様々な条件を付す必要が生じるが,事案ごとに,令状請求の審査を担当する裁判官の判断により,多様な選択肢の中から的確な条件の選択が行われない限り是認できないような強制の処分を認めることは,「強制の処分は,この法律に特別の定のある場合でなければ,これをすることができない」と規定する同項ただし書の趣旨に沿うものとはいえない。
 以上のとおり,GPS捜査について,刑訴法197条1項ただし書の「この法律に特別の定のある場合」に当たるとして同法が規定する令状を発付することには疑義がある。GPS捜査が今後も広く用いられ得る有力な捜査手法であるとすれば,その特質に着目して憲法,刑訴法の諸原則に適合する立法的な措置が講じられることが望ましい。

(4) 以上と異なる前記2(2)の説示に係る原判断は,憲法及び刑訴法の解釈適用を誤っており,是認できない。

4 しかしながら,本件GPS捜査によって直接得られた証拠及びこれと密接な関連性を有する証拠の証拠能力を否定する一方で,その余の証拠につき,同捜査に密接に関連するとまでは認められないとして証拠能力を肯定し,これに基づき被告人を有罪と認定した第1審判決は正当であり,第1審判決を維持した原判決の結論に誤りはないから,原判決の前記法令の解釈適用の誤りは判決に影響を及ぼすものではないことが明らかである。
よって,刑訴法410条1項ただし書,414条,396条により,裁判官全員一致の意見で,主文のとおり判決する。なお,裁判官岡部喜代子,同大谷剛彦,同池上政幸の補足意見がある。

 裁判官岡部喜代子,同大谷剛彦,同池上政幸の補足意見は,次のとおりである。
 私たちは,GPS捜査の特質に着目した立法的な措置が講じられることがあるべき姿であるとの法廷意見に示された立場に賛同するものであるが,今後立法が具体的に検討されることになったとしても,法制化されるまでには一定の時間を要することもあると推察されるところ,それまでの間,裁判官の審査を受けてGPS捜査を実施することが全く否定されるべきものではないと考える。
 もとより,これを認めるとしても,本来的に求められるべきところとは異なった令状によるものとなる以上,刑訴法1条の精神を踏まえたすぐれて高度の司法判断
として是認できるような場合に限定されよう。したがって,ごく限られた極めて重大な犯罪の捜査のため,対象車両の使用者の行動の継続的,網羅的な把握が不可欠であるとの意味で,高度の必要性が要求される。さらに,この場合においても,令状の請求及び発付は,法廷意見に判示された各点について十分配慮した上で行われなければならないことはいうまでもない。このように,上記のような令状の発付が認められる余地があるとしても,そのためには,ごく限られた特別の事情の下での極めて慎重な判断が求められるといえよう。





by asyagi-df-2014 | 2017-03-19 06:37 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

前橋地裁は、東電は「実際に予見していた」、国は「事故を防ぐことは可能であった」、と判決を下す。

 朝日新聞は2017年3月17日、標題について、「原発避難訴訟、国に賠償命じる判決 『予見可能だった』」、と次のように報じた。


(1)東京電力福島第一原発事故で群馬県に避難した人や家族ら137人が国と東電に1人当たり1100万円の損害賠償を求めた集団訴訟の判決が17日、前橋地裁であった。原道子裁判長は、東電と国のいずれについても責任を認め、62人に対し計3855万円を支払うよう命じた。判決は津波の到来について、東電は『実際に予見していた』と判断。非常用ディーゼル発電機の高台設置などをしていれば『事故は発生しなかった』と指摘した。国についても『予見可能だった』とし、規制権限を行使して東電にこれらの措置を講じさせていれば『事故を防ぐことは可能であった』とした。原告の主張をほぼ認める判決となった。
(2)同様の訴訟は全国で約30件あり、約1万2千人が参加しているが、集団訴訟としては初めての判決。福島原発事故をめぐって、国の違法性についての初めての司法判断でもあり、国や東電の過失を認めるかが大きな争点だった。
(3)原告側は、政府が2002年7月に発表した『長期評価』で、福島第一原発沖を含む日本海溝での地震の発生確率が『30年以内に20%程度』とされていた点を重視。東電が08年5月、福島第一原発に15・7メートルの津波が来るとの試算を得ていたことなども指摘し、『津波は予見でき、防潮堤建設などで事故は防げた』と主張していた。」
(4)東電や国は、長期評価や試算について『確立した知見ではなかった』などとして、津波の予見可能性を否定。実際の津波は想定をはるかに超える規模で、事故は防げなかったと反論していた。
(5)国の審査会が示した「中間指針」に基づく東電の賠償額の合理性も争点だった。東電は国の避難指示区域内の住民に1人当たり月10万円の慰謝料を払っているが、自主避難者には4万~72万円を賠償している。
(6)原告の4割強は自主避難者で、原告側は「中間指針は機械的で、被害を償い切れていない」と訴えていた。東電は中間指針は合理的だと主張し、自主避難については「放射線への不安感や危機感を抱いたとしても、法的権利の侵害は生じていない」と争っていた。
(7)判決のポイント:①東電は高い津波の到来を遅くとも02年に予見でき、08年には実際に予見していた、②東電が津波対策をとっていれば、原発事故は発生しなかった、③国も津波到来を予見できる状況だったのに、事故を未然に防ぐための命令を東電に出さなかった。





by asyagi-df-2014 | 2017-03-18 11:58 | 書くことから-原発 | Comments(0)

四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第3回口頭弁論に傍聴してきました。

 四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第3回口頭弁論・第6回審尋が、2017年3月16日14時より、大分地方裁判所で開催されました。今回も傍聴参加と報告集会に参加してきました。
前回までと同様に第1法廷で開催された裁判に、今回もまた、傍聴抽選に漏れて法廷内には入れない人がでるほどの参加者が集まりました。
 この様子を、大分合同新聞は、次のように伝えています。


(1)「昨年8月に再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを求め、大分県内の住民4人が申し立てた仮処分の第6回審尋が16日、大分地裁であった。最大の争点となっている同原発の『基準地震動』(耐震設計の目安となる地震の揺れ)について、四国電側が『十分に信頼性、保守性が確保されている』と裁判官にプレゼンテーション(口頭説明)をした。前回の審尋で基準地震動が過小だとプレゼンをした住民側は会見し、『四国電は住民側が指摘した重要な論点にほとんど触れなかった』などと批判した。
(2)「これで双方のプレゼンは終了。住民側によると、地裁は5月11日の次回審尋までに質問事項を双方に示す予定。結審は次回、もしくは7月20日以降になる。住民側は、審理を担当してきた竹内浩史裁判長が春の異動で交代する可能性があるとの認識も示した。審尋は非公開。1月26日の前回審尋は住民側がプレゼンし、四国電が最大650ガルとしている基準地震動を巡り『地震予測には限界があり、基準地震動は科学では決められない』『福島のような事故を繰り返さないためには、できるだけ余裕を持って定められるべきだ』などと訴えていた。」
(3)「この日の審尋で、四国電は土木建築部門の社員が説明。原発の敷地や周辺で十分な調査をして地域特性を把握し、信頼性の高い手法を使った上で、過去の地震の知見などを踏まえたさまざまな『不確かさ』を保守的に考慮している―と主張した。」
(4)審尋の前には県民264人が起こした伊方2、3号機差し止め訴訟の第3回口頭弁論もあった。原告でグリーンコープおおいた理事長の宇都宮陽子さん(51)=大分市=が『大分の目の前にある伊方原発は子どもたちの未来、『いのち』を脅かすものでしかない』と意見陳述した。」


今回も、本訴訟は、30分のほどの時間で終了しました。
 実は、宇都宮陽子弁護士が、意見陳述を行ったのですが、原告側の弁護士の不手際からの混乱(徳田弁護士談)があり、裁判長の「聞いていない」「いつも意見陳述を認めているわけではない」といった「声」を聞かされました。
 しかし、宇都宮陽子弁護士の「本日は、母として、女として、原発を無くしたいと願う私の思いをお伝えします。」、という意見陳述の主張は、素晴らしく心に響きました。
 それは、次のようなものでした。


(1)チェルノブイリ原発事故後のベラルーシに行かれた方から視察の様子を詳しく聞く機会を得ました。・・・この時、はっきりと私の中で、原発は、子どもたちの「いのち」を脅かすものでしかないと実感しました。
(2)チェルノブイリ原発事故の後、誰もが、このような事故は二度と起きてはならないと願いました。けれど、その教訓は、活かされませんでした。
(3)国は、空間線量の数値が下がった事で避難区域の解除を進めています。そのような中では、彼女たちは、不安さえも声にできない状況であり、それでもなお、福島で子どもを育てていかなければならない苦悩を抱えています。私もその苦悩を、同じ母親として、痛いほどに感じました。「どうか私たちの声を聞いてください。」と訴える彼女の声、それは、我が子の無事を願うすべての母親の声でもあります。
(4)私の選択は、揺るぎないものとなりました。常に「子どもたちのために」と考えることで、何をすべきかがより明確になりました。


 宇都宮さんは、意見陳述の最後を、「どうか母たちの声を聞いて下さい。」と次のように訴えました。


(1)「子どもたちのために原子力発電所は必要か」そう問われれば、私は、即座に「NO」と答えます。それは、「いのち」を生みだす女として、「いのち」を育む母として、子どもたちの未来に責任を持つ者としての義務だと考えます。
(2)原発は、一度事故が起きれば容赦なく子どもたちを犠牲にします。原発事故は、何よりも重い「いのち」と共存できないことを私たちに知らしめています。
(3)原発の過酷事故が、「想定外」の言葉の下で繰り返されてきた事実を見ると、「もう決して起きることはない」とどんなに説明を受けても信じることはできません。
(4)しかし、現状では、政府と電力会社は、性懲りも無く原発の再稼働を進め、再稼働した伊方原発は、私たちの暮らしのすぐ近くにあります。何よりも重い「いのち」のために、政府と電力会社が原発を止めないのであれば、司法の場で、この裁判が最後の歯止めになるしかありません。ふるさと大分の目の前にある伊方原発は、子どもたちの未来を、「いのち」を、脅かすものでしかない。直ちに停止することを切に願い、私の意見陳述を終わります。


 さて、報告集会での各弁護士の気になる発言は次のものでした。
 小森弁護士は、仮処分に関して、「大津地裁の判決であれば、四国電力に主張立証責任
がるのだから、四国電力は勝てるはずがない。」、「次回審尋までに、裁判所は疑問等を出す予定になっている。」、と今後の仮処分に関して説明しました。また、「『3.11』の反省から、危険を考えて早く決定が出されるようにしなければならない。」、との強い想いが伝わりました。
 河合弁護士は、審尋における四国電力側のプレゼンについて、「我々のプレゼンを聞いたのか。内容が私たちの反論を含んでいない。重要な論点には触れなかった。」、と説明しました。また、「仮処分に運動が移ってきている。電力会社をそれを嫌がっている。」、「自然エネルギーは『コスト』ですでに優位になっている。安心して闘っていい。」、と「私は弁護士ではなく、監督だ。」との笑顔とともに東京に帰って行かれました。
 徳田弁護士は、本日の審尋で明らかになったことと、仮処分がこれからの裁判闘争の中心になるなかでの本訴訟の意義について、次のようにまとめてくれました。


(1)四国電力は、650ガル以上の地震があれば伊方原発は危ないということを前提にしていること。
(2)四国電力は、「3.11」以前の基準に沿っており、「3.11」以後の知見が生かされていない。
(3)本訴は、大分県民の怒りと想いを伝えるのが大きな役割である。この意味で、4万5000筆の署名提出の意味は大きい。また、仮処分が4県から起きていることも意味がある。


 この徳田弁護士の指摘を活かすために、第4回公開口頭審理・第7回審尋を人の波で覆い尽くし、私たちの息づかいを裁判官に重ねましょう。




by asyagi-df-2014 | 2017-03-18 06:34 | 書くことから-原発 | Comments(0)

沖縄-辺野古-高江-から-2017年3月17日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「今回は1泊延ばして最後の最後にブリーチが撮れたが、なんと全身が水面から出るという奇跡的なシーンに出合えて大満足だ」
 琉球新報には、写真をおさめた桜井さんの言葉が、その奇跡的な写真とともに踊った。
 沖縄は、魅力ある島なのだ。


 2017年3月17日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-米軍、降下訓練また強行 うるま沖 地元要請を無視-2017年3月17日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍は16日午後5時すぎ、うるま市の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した。県や市は、同水域での降下訓練の中止を再三求めているが、米側は『津堅島は承認された訓練域だ』とし、1月12日と2月23日に続き、地元の要請を無視した形で訓練を実施した。SACO合意で、読谷補助飛行場でのパラシュート降下訓練が伊江島に移転したとみる県と、移転対象は『陸域での降下訓練』とみる国との認識のずれは依然解消されていない。」
②「午後5時すぎ、米軍MC130特殊作戦機から、少なくとも三つのパラシュートの塊が同水域に落下した。約30分間、同水域に滞在した後、落下した兵士らを乗せた船1隻がホワイトビーチに帰港した。」
③「沖縄防衛局は、市や周辺自治体、漁協に対して16、17の両日『水面を使用する演習』として、ファクスや文書で事前に通知。しかし、訓練内容や詳細な時刻については依然明かされていないままだ。同局は、米連邦航空局のサイト上にパラシュート降下訓練の予定が掲載されたとして、市に追加で通知したという。」
①「市は降下訓練の通知を受け、沖縄防衛局に対して訓練実施前に、口頭で中止要請をした。防衛局は『実際にパラシュート降下訓練かどうか分からないため、米側に申し入れできない』と話したという。同水域周辺にはモズクの漁場があり、漁業者は水域を通って漁場へ向かうこともある。島袋俊夫うるま市長は、続けられる訓練に『モズクも収穫期を迎える。漁業者の安全操業を守るためにも(同水域での)訓練をやらないでほしいと引き続き訴えていく』とした。」


(2)琉球新報-山城議長きょう初公判 発言に注目、保釈焦点 那覇地裁-2017年3月17日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設や米軍北部訓練場ヘリパッド建設への抗議活動を巡り威力業務妨害や公務執行妨害・傷害、器物損壊の罪で起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)ら3人の初公判が17日午前10時から那覇地裁(潮海二郎裁判長)で開かれる。2016年10月17日の器物損壊容疑の逮捕からちょうど5カ月。長期勾留が続く山城議長の、罪状認否での発言内容に注目が集まる。弁護側は初公判後、地裁に保釈請求するとしており、山城議長の保釈が認められるかも焦点となる。」
②「山城議長以外の2人は公務執行妨害・傷害の罪で起訴された添田充啓さん(44)と、威力業務妨害の罪で起訴された稲葉博さん(66)。」
③「初公判では3人の罪状認否と検察・弁護側双方の冒頭陳述が行われる予定。山城議長と同様、勾留が続く添田さん側も、初公判後に保釈請求する方針を示している。多くの傍聴希望者が訪れることが見込まれることから、地裁は17日午前8時半~同9時に那覇市樋川の中央公園で傍聴整理券を配布し、抽選を実施する。」


(3)沖縄タイムス-国の工事に対抗、新基地阻止へ翁長知事が提訴検討 岩礁破砕期限切れ後-2017年3月17日 07:35


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は16日、県庁で記者会見し、名護市辺野古の新基地建設で国が岩礁破砕の許可期限が切れた後に、新たな許可を得ずに工事を進めた場合、対抗策として工事の差し止め訴訟を検討していると明らかにした。破砕許可が切れる4月1日以降、県の調査で国による岩礁破砕が確認されれば、工事の中止を国に求める文書指導を経て、提訴する方針だ。工事を一時的に中断する仮処分も申請する見通し。破砕許可を得ずに工事を進めるのは県漁業調整規則違反だとして、検察庁への刑事告発も検討する。」
②「知事は破砕許可が必要ないとする水産庁の見解を疑問視し『国にとって都合のよい解釈で法を運用することが許されるものなら、法の安定性が危ぶまれる』と懸念を表明。『長年示され続けた(国の)見解が、辺野古案件のために恣意(しい)的に変更されたとしか受け取れない。法治国家と程遠く、国の二重基準と強硬な姿勢が浮き彫りになった』と批判した。」
③「一方、水産庁は14日の防衛省宛て文書で、漁業権が漁業法31条に基づく組合員の同意と水産業協同組合法50条に基づく特別決議を経て放棄された場合、漁業権は知事の変更免許を受けなくても消滅し、岩礁破砕許可も必要なくなると指摘。『この解釈の下、沖縄県漁業調整規則を認可した』として、規則を認めた1972年から解釈が変わっていないとの認識を示した。県は『そんな解釈は初めて聞いた』と反発している。」
④「県は水産庁長官が2012年に知事に宛てた文書で、漁協の総会議決による漁業権の変更は『当事者間の民事上の問題』で『このことにより漁業権が当然に変更されるものではない』と記述していることなどを指摘。辺野古海域で漁業権は設定されたままになっており、岩礁破砕許可が必要だと主張している。」


(4)琉球新報-クジラ、跳ねた! 座間味・外地島-2017年3月17日 06:30


 琉球新報は、「座間味村外地島近くの海洋で、クジラの雄計3頭の見事なジャンプ(ブリーチ)をする姿が観察された。9日午前、その姿を船上から撮影したのは桜井康さん(56)。クジラのジャンプを撮りたくて座間味に通って7年目になるが、なかなか撮れず悔しい思いをしていたという。「今回は1泊延ばして最後の最後にブリーチが撮れたが、なんと全身が水面から出るという奇跡的なシーンに出合えて大満足だ」と語った。」、と報じた。(大坪弘和通信員)


(5)琉球新報-「仲間を返せ」 事前集会に300人-2017年3月17日 11:13


 琉球新報は、「山城博治沖縄平和運動センター議長らの初公判を前に、『山城博治さんたちの早期釈放を求める会』など5団体は17日午前9時、那覇市の城岳公園で集会を開き『仲間を返せ』と訴えた。市民ら300人以上が集まり、山城さんの顔写真や『不当勾留を許すな』などと書かれたプラカードなどを掲げ、早期釈放を訴えた。」、と報じた。
 また、「弁護団の池宮城紀夫弁護士は『これまでの保釈請求は全て却下された。辺野古・高江をつぶすという政府の意思が明確に出ており、この闘いに負けるわけにはいかない』と語気を強めた。県民会議の安次富浩共同代表が『裁判所の行為は不当極まりない。必ず勝利を勝ち取ろう』と呼び掛けると、会場から拍手が沸き起こった。那覇地裁近くの中央公園には午前8時半ごろから、初公判を見ようと傍聴券を求めて市民や関係者381人が並んだ。」、と伝えた。


(6)琉球新報-腕組み歌い、ゲート前監視 辺野古新基地建設-2017年3月17日 11:53


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で17日午前、資機材の搬入口となる米軍キャンプ・シュワブゲートへの工事関係車両の出入りはない。山城博治沖縄平和運動センター議長の初公判が開かれることから、建設に反対する市民らの多くは那覇地裁に向かっており、ゲート前には約15人が座り込んだ。市民らは『山城さんのためにも現場を守り続ける』などと話し、腕を組みながら歌ったりしていた。」、と報じた。
 また、「建設が予定される大浦湾海上では、午前9時ごろから2隻の大型クレーン船が稼働して作業する様子や潜水調査を実施している様子が確認された。基地建設に反対する市民らは抗議船3隻、カヌー8挺で抗議活動を展開している。」、と報じた。


(7)琉球新報-「まごうことなき弾圧だ」 山城博治議長、長期勾留を非難-2017年3月17日 12:48


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設や米軍北部訓練場ヘリパッド建設への抗議活動を巡り威力業務妨害や公務執行妨害・傷害、器物損壊の罪で起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)ら3人の初公判が17日午前10時から那覇地裁(潮海二郎裁判長)で開かれた。罪状認否で山城議長は長期勾留を批判した上で『このような状況は許してはならない。まごうことなき弾圧だ』と訴えた。山城議長側は器物損壊については起訴事実を争わないとした一方で、威力業務妨害と公務執行妨害・傷害の罪については無罪を主張した。」
②「2016年10月17日の器物損壊容疑の逮捕から5カ月身体拘束が続く山城議長に、傍聴席からは『頑張れ』などの激励する言葉や拍手が送られ、潮海裁判長に制止される場面があった。」
③「それぞれ山城議長らと共謀して犯行に及んだとして、威力業務妨害の罪で起訴された稲葉博さん(66)と公務執行妨害・傷害の罪で起訴された添田充啓さん(44)も無罪を主張した。」
④「17日は罪状認否と検察側・弁護側の冒頭陳述、威力業務妨害の証拠調べまでが実施された。次回公判は3月27日午後1時半から開かれる。初公判には山城議長らを支援する市民らが多く集まり、一般傍聴の22席に対して379人が傍聴を希望した。」




by asyagi-df-2014 | 2017-03-17 17:44 | 沖縄から | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(17)-沖縄タイムス20170315の1-

 放送倫理・番組向上機構(BPO)で審議されている「ニュース女子」を制作するDHCシアターは、2017年3月13日、沖縄の米軍基地問題について特集した特別番組を動画投稿サイト「ユーチューブ」などで生配信した。
 この中で、「『過激派は救急車も止めた?』など六つの指摘を独自の再取材や根拠を示して検証し、放送内容の正当性を強調した。」(沖縄タイムス)。
 また、今回の番組は、「ニュース女子」を放送する東京MXテレビ局など地上波での放映はなく、DHCシアターは、「BPO審議入りしたことを受け、地上波では放送いたしません」とホームページで説明している。
 このことについて、沖縄タイムスは2017年3月15日、「ニュース女子『検証』番組を検証する 沖縄報道 6つの論点」、との記事を掲載し、「1月2日の東京MXテレビでの放送で事実に反すると批判された点について、問題をすり替えて正当性を主張する内容に終始した」、と改めて批判した。
 この沖縄タイムスの記事を要約する。
まず、沖縄タイムスは、次の六つの論点を指摘する。


(1)高齢者を「過激派デモの武闘派集団シルバー部隊」と表現
(2)「テロリストみたい」と表現
(3)「韓国人はいるわ中国人はいるわ」と表現
(4)高江の約25キロ手前にある名護市のトンネルで「危険だ」と引き返した
(5)「反対派は日当をもらっている!?」と表現
(6)「過激派が救急車も止めた?」と表現


 この六つの論点のそれぞれで次のように反論する。


(1)高齢者を「過激派デモの武闘派集団シルバー部隊」と表現について

 「初回放送について根拠の明示を求める本紙社説を引用。その上で、オスプレイ配備反対に向けて『逮捕されても生活に影響がない65歳から75歳』を募る動きがあると報じた2012年9月の本紙記事を根拠として示した。だが、4年後の高江で同じ実態があるとする根拠は、ある集会で『じいさん、ばあさんは捕まってください』と冗談交じりの呼び掛けがあったことのみ。シルバー部隊などという呼び名が現場に存在しないことの釈明はなかった。」



(2)「テロリストみたい」と表現について


 「沖縄防衛局が市民側の拠点テントを撤去する期限として指定していた16年8月5日、防衛局職員がテントを訪れた際のもみ合いを動画で紹介。「過激な言葉と暴力が横行する」と指摘した。一方で、『テロリスト』という言葉について『爆弾テロを連想することは確か』とのコメントもあった。」



(3)「韓国人はいるわ中国人はいるわ」と表現について


 「ヘイトスピーチ対策法を提案した自民党の参院議員にインタビュー。『政治発言はヘイトスピーチではない』『不利なことを言われたら差別だ、人権侵害だ、ヘイトだ、と言う。そのことが言論空間をゆがめる』との見解を伝えた。マイノリティーに対して、変えようのない属性を攻撃するというヘイトスピーチの定義には触れなかった。」



(4)高江の約25キロ手前にある名護市のトンネルで「危険だ」と引き返したについて


 「どこが危険か分からず、スタッフの安全に配慮してロケを中止したと説明した。根拠はヘリパッド工事への抗議ではなく、15年11月20日に名護市安部のホテル前であった辺野古新基地建設工事の過剰警備への抗議の動画。大手メディアが福島第1原発事故後に避難したことや、危険な紛争地域に社員を派遣しないと例示。初回放送で現地取材した軍事ジャーナリストは『危険を判断するのは取材する側だ』と強調した。」



(5)「反対派は日当をもらっている!?」と表現について


 「追加取材した『高江の反対運動でも日当2万円で雇われたと聞いた』『知り合いが日当が出るから行ってるよ(と聞いた)』という伝聞証言を報告。日当をもらった人にも取材交渉したが断られたとした。ジャーナリストが数年前の取材で、防衛局前で辺野古新基地建設に反対する活動家から『2万円もらっている』と聞いたと発言した。運動へのカンパや交通費相当の支給があることを挙げ、『資金援助はあり、デマではなかった』と正当化。初回放送で出所不明の封筒を根拠にしたことについては取材の詰めが甘かったと指摘した。」



(6)「過激派が救急車も止めた?」と表現について


 「救急車を『止めた』から『妨害している』という論点にずらして検証した。初回放送で証言した住民が『本来の時間通りに到着できなかった』という意味合いだったと説明。前回はしなかった地元消防への電話取材を実施。『救急車の妨害はなかった』という証言を紹介した一方で、『安全のために徐行したりして、時間がかかったことはある』という言葉を強調した。」





by asyagi-df-2014 | 2017-03-17 07:50 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

最高裁は、令状なしGPS捜査について、「プライバシー侵害」で違法と判断。

 標題について、朝日新聞は2017年3月16日、次のように報じた。


(1)裁判所の令状をとらずに捜査対象者の車にGPS(全地球測位システム)端末を設置して行動確認する「GPS捜査」について、最高裁大法廷(裁判長・寺田逸郎長官)は15日、プライバシーを侵害しており、令状なしの実施は違法とする初判断を示した。今後のGPS捜査について、『新たな法律をつくることが望ましい』とも述べた。」
(2)判決で大法廷は、憲法35条が定める「令状なく住居や所持品に侵入、捜索を受けることのない権利」について検討。住居だけでなく、「これらに準ずる私的領域に侵入されない権利が含まれる」との新解釈を示した。その上でGPS捜査について「プライバシーが守られるべき場所も含めた移動を継続的、網羅的に把握することが可能」と指摘。憲法35条の権利への「公権力の侵入」にあたり、裁判所の令状が必要な「強制捜査」だと判断した。
(3)さらに、現在の刑事訴訟法の規定にある令状でGPS捜査が可能かについても検討。犯罪と関係のない行動まで把握できるうえ、事前に令状を対象者に示せないことなどから「令状を出すとしたら、裁判官が様々な条件をつける必要がある」と述べ、現在の令状では疑問があり、「立法措置が望ましい」と言及した。
(4)岡部喜代子裁判官ら3人は、補足意見で「法制化までは時間がかかり、それまでGPS捜査がすべて否定されるべきでない」と指摘。ただ、「ごく限られた重大な犯罪捜査」に限った上で、慎重に判断すべきだとした。
(5)GPS捜査が強制捜査か、令状なしにできる「任意捜査」かをめぐっては、各地の裁判で判断が分かれていた。この日、判決が言い渡されたのは車で侵入盗などを繰り返したとして窃盗罪などに問われた岩切勝志被告(45)。GPS捜査で集めた証拠の採用が争われたが、一審、二審ともに懲役5年6カ月の有罪とし、最高裁も維持した。
(6)GPS捜査は、違法な高速走行などで尾行逃れを繰り返す相手への対策として、有効性が高かった。犯罪捜査には一定のプライバシー侵害がつきもので、全く許されないわけではない。新しい技術を使って捜査機関が情報を得ることは、自白重視から客観証拠重視へと変わりつつある刑事裁判の流れにもかなう。それでも最高裁大法廷は、位置情報を網羅的に把握できるGPS技術の特性を重視。法律に根拠がなければ侵害できない「私的領域」を従前より広くとらえる踏み込んだ憲法解釈を示して立法を促し、捜査機関の乱用に警鐘を鳴らした。GPSに限らず、メールや防犯カメラ映像など、技術の進歩で個人が様々なデータを残すことは避けられない。憲法で保障された人権を守りつつ、捜査機関は明文化されたルールのもとで情報を扱うことが求められる。(千葉雄高)





by asyagi-df-2014 | 2017-03-16 22:47 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

沖縄-辺野古-高江-から-2017年3月16日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 やはり、「名護市辺野古の新基地建設を巡り、3月末に期限を迎える岩礁破砕許可に関し沖縄防衛局は15日午後、新たに許可申請する考えはないと県に伝えた。」(沖縄タイムス)、となった。
 このことについて、沖縄タイムスは、熊本一規・明治学院大教授(漁業法)の話として、「名護漁協が共同漁業権の一部放棄を決めても、それは私権としての権利を手放したということにすぎない。公法としての漁業法が定める漁業権の内容を変えるには、都道府県知事の変更免許が必要だ。水産庁も従来、同様の見解だった。今回、共同漁業権の一部放棄で漁業権が消滅したとするなら、見解を変えたことになる。」、「共同漁業権の一部放棄が意味するところは、その海域では妨害排除請求権を行使されず、誰もが自由に漁業を営める水面になったということだ。埋め立て事業者が自由に埋め立てできるかどうかということとは全く関係ない。」、「漁業法は漁業生産力を向上させるためにある。埋め立て計画のために漁場を縮小するような変更免許は漁業法上、不可能だ。」、と押さえた。
 こうした手法、『奇策』は、誰が考えても、安倍晋三政権のゴリ押しでしかない。


 2017年3月16日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-知事権限の無効化狙う「奇策」 辺野古工事を進めたい政府の論理-2017年3月16日 07:48


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、3月末に期限を迎える岩礁破砕許可に関し沖縄防衛局は15日午後、新たに許可申請する考えはないと県に伝えた。防衛局の茂籠勇人調達部長が県庁を訪れ、島尻勝広農林水産部長に文書を提出した。」
②「防衛局は許可申請をせず、4月以降も工事を続ける。県が強く反発するのは必至で、県は無許可の状態での工事を確認した場合、県漁業調整規則違反に当たる可能性があるとして、行政指導や検察庁への告発などを含め、対抗策を打ち出す構えだ。」
③「翁長雄志知事はこれまで防衛局へ新たな申請が必要だと伝えてきたとした上で、『防衛局の不誠実な対応は極めて遺憾だ』とのコメントを発表した。16日に会見を開き今後の対応などを説明する。」
③「防衛局は、名護漁業協同組合が今年1月、シュワブ沖の常時立ち入り禁止区域『臨時制限区域』(561ヘクタール)全ての漁業権を放棄する手続きを取ったことから、県漁業調整規則に基づき『【漁業権の設定されている漁場内】には当たらず、知事の許可を受ける必要はなくなった』としている。また、水産庁長官の『漁業権は消滅し、岩礁破砕などを行うために許可を受ける必要はない』との文書も合わせて提出した。文書は防衛省の照会に14日付で回答した。」
④「名護市辺野古の新基地建設を巡り、政府が岩礁破砕許可は不要との考えを県へ伝えたのは、翁長雄志知事が持つ、工事を止めるための知事権限を事実上無効化し、新基地建設を押し進めたい狙いがある。政府は新基地建設工事に着手するため2014年8月、仲井真弘多知事(当時)に岩礁破砕許可を申請した。だが今回は、翁長知事が工事を止める手段の一つに岩礁破砕許可の不許可などを挙げたことで、政府は工事の中断を懸念。昨年11月に名護市漁協の漁業権放棄に向け動き、そもそも岩礁破砕許可は不要という『奇策』ともいえる理論を打ち立てた。」
⑤「政府が新基地建設に関連し、恣意(しい)的ともいえる法律や条例の解釈を適用したのは今回が初めてではない。15年10月、翁長知事の埋め立て承認取り消しに対し、防衛局は本来、私人の権利救済を目的とする行政不服審査制度を利用し、身内である国土交通相から承認取り消しの効力を一時停止する決定を受けた。これらの政府の姿勢からみえるのは、是が非でも新基地建設工事を進めるため、常に法の抜け道を探す姑息な姿勢だ。」
⑥「安倍政権は、沖縄の負担軽減や新基地建設に向け『沖縄に寄り添う』『丁寧に説明する』『できることは何でもする』と繰り返す。今、辺野古で起きていることを直視したとき、三つのワードはいずれも全く当てはまらない。政府に求められるのは、国の機関同士で新基地建設を進めるための解釈のすり合わせではなく、沖縄に向き合い、民意に耳を傾ける姿勢だ。」(政経部・大野亨恭)
⑦熊本一規・明治学院大教授(漁業法)の話:「名護漁協が共同漁業権の一部放棄を決めても、それは私権としての権利を手放したということにすぎない。公法としての漁業法が定める漁業権の内容を変えるには、都道府県知事の変更免許が必要だ。水産庁も従来、同様の見解だった。今回、共同漁業権の一部放棄で漁業権が消滅したとするなら、見解を変えたことになる。共同漁業権の一部放棄が意味するところは、その海域では妨害排除請求権を行使されず、誰もが自由に漁業を営める水面になったということだ。埋め立て事業者が自由に埋め立てできるかどうかということとは全く関係ない。漁業法は漁業生産力を向上させるためにある。埋め立て計画のために漁場を縮小するような変更免許は漁業法上、不可能だ。」


(2)沖縄タイムス-「無許可で着手なら違法」と名護市 辺野古の岩礁破砕手続き-2017年3月16日 08:18


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市企画部の仲宗根勤参事は13日の市議会3月定例会一般質問で、名護市辺野古の新基地建設に伴う岩礁破砕手続きで、政府が許可申請は必要ないとしていることに『万が一、手続きなしに着手した場合は違法行為に当たると市は認識している』と述べた。仲村善幸氏への答弁。」、と報じた。
 また、「仲宗根参事は「岩礁破砕許可の権限を有するのは県知事で、県は許可を得ることが必要と述べている。事業者である防衛局が自らの行為を許可不要と独自に判断するのは越権行為」とした。」、と報じた。


(3)琉球新報-作業車22台が資材搬入 辺野古新基地建設 機動隊が市民排除-2017年3月16日 11:50


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に伴う新基地建設用と見られる作業車両計22台が16日午前9時すぎ、資材を米軍キャンプ・シュワブ内に搬入した。新基地建設に反対する市民ら約100人は同ゲート前に座り込んだが、機動隊員に排除された。ゲート前の通りは約10分渋滞が起きた。」、と報じた。
 また、「大浦湾海上では、大型クレーン船2隻が稼働し、汚濁防止膜設置に向けた作業や、大型コンクリートブロックなど資材の積み換え作業が行われた。基地建設に反対する市民らは抗議船3隻、カヌー約10艇で抗議や監視活動をしている。浮具(フロート)を超えたカヌー3艇が一時拘束された。」。と報じた。


(4)琉球新報-パラシュート訓練強行 米軍、地元の反対要請を無視-2017年3月16日 18:41


 琉球新報は、「米空軍は16日午後5時すぎ、うるま市与那城の津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した。県や市は同水域での降下訓練の中止を再三求めているが、米側は『津堅島は承認された訓練域だ』として、地元の要請を無視した形で訓練を実施している。午後5時すぎ、米空軍MC130特殊作戦機から、少なくとも三つのパラシュートが落下した。」、と報じた。
 また、「沖縄防衛局は市や周辺自治体、漁協に対して、16、17日の両日に『水面を使用する演習』を実施するとして、ファクスや文書で事前に通知していた。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2017-03-16 21:11 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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