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沖縄-辺野古・高江から-2016年12月31日

 沖縄の現場に立てないのなら、せめて事実をきちんと確認したい。
 それも、覚悟のある記者の言葉から。
 そんなことから、琉球新報と沖縄タイムスの記事を残すことにしました。
 自分の資料の基本としても。
 思えば、「構造的差別では語るに足らない、もうひとつの差別が浮き彫りになった1年だった。」(仲村清司さん)、という事実に気づかされる日々でもありました。
 2016最後の「沖縄-辺野古・高江から-」です。


 2016年12月31日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-米軍属殺人、高江強行、辺野古裁判… 記者が振り返る沖縄基地問題1年 【深堀り】-2016年12月30日 18:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「2016年も沖縄は米軍基地問題に翻弄(ほんろう)された。米軍属による暴行殺人事件に県民の怒りが広がり、6万5千人規模の県民大会につながった。国は北部訓練場の過半を返還して負担軽減をアピールする一方、違法確認訴訟の勝訴を理由に27日、名護市辺野古の新基地建設を再開した。しかし、新基地で運用されるオスプレイは13日、名護市安部への墜落と普天間飛行場への胴体着陸という二つの事故を起こしており、危険性を白日の下にさらした。基地問題の重要局面を取材した記者たちが、それぞれの視点で振り返った。」

【米軍属による暴行殺人事件】県民の「痛み」軽視】
①「悲惨な事件さえ政府は政治利用していないか。元海兵隊員で軍属の男による暴行殺人事件を受け、日本政府は26日、軍属の範囲を明確化する日米合意に達したと発表した。岸田文雄外相の『日米同盟のさらなる深化につながる』との発言に、怒りに近い感情が芽生えた。事件から半年後、被害女性の父親は米軍関係者の事件がこれ以上起きないようにと訴え、『一日も早い基地の撤去を願っている』との手記を発表した。その家族を前に『(事件は)日米の深化につながった』と言えるだろうか。」
②「女性を悼み、6万5千人が集まった県民大会では、登壇者や参加者から『被害者は私だったかもしれない』との声が聞こえた。自宅の近くをウオーキングしていただけの女性を無慈悲に襲い、殺し、山中に遺棄した事件。多くの県民が悲惨さに胸を痛め、自分のことのように受け止め、会場に足を運んだ。しかし、事件の痛みは政府にとっては『日米関係への悪影響』に変質する。それは米軍も同じだ。オスプレイの墜落事故後、在沖米軍のトップは『感謝されるべきだ』と言い放った。」
③「『事件事故を起こさないでほしい』『被害者をこれ以上出さないで』という切実な訴えを、上から目線で『日米関係が深化した』『感謝されるべきだ』と言い放つ日米の再発防止策など期待できない。                            ④「『娘にお酒をついでほしかった』。そんな小さな幸せを壊す根本原因は何か。日米が目を背け続ける限り、沖縄の犠牲はやまない。」
(社会部・新崎哲史)

【安倍政権と沖縄】米国優先 高江工事を強行】
①「安倍晋三首相の目に、沖縄は映っていない。沖縄からは、そのことがよく分かる。28日朝(現地時間27日午前)、米ハワイ・真珠湾での演説を聞き、改めて確信した。名護市辺野古の新基地建設問題で、安倍政権は最高裁判決を『錦の御旗』に、知事が埋め立て承認取り消し処分を取り消した翌日に工事を強行的に始めた。」
②「東村高江周辺の米軍北部訓練場へのヘリパッド建設でも、国は反対する市民を排除するために大量の機動隊を投入、抗議をあざ笑うかのように自衛隊ヘリで上空から資材を搬入した。」
③「建設反対、という県民の声に安倍政権は耳を傾けない。そうして民意に反して造られたヘリパッドも、建設が進む辺野古新基地も、完成後に使用するのは米軍だ。沖縄の人々は日々、米軍機の墜落に恐怖し、騒音に耳をふさぎ、凶悪犯罪におびえる。戦後71年がたった今も、沖縄はまさに米軍の『占領下』だ。」

【首相の目は、常に米国に向いている。】
①「首相は真珠湾での演説で、かつての敵国日本を許した米国を『大いなる寛容の心』の持ち主だと絶賛した。戦後、手を差し伸べてくれた米国に感謝した。日米は『寛容』の大切さを世界へ発信する任務があるとも言った。沖縄がいまだに『占領』されているにもかかわらず、だ。その姿勢は戦後、米海兵隊を本土から沖縄に押し付けた構図と重なる。『沖縄から目をそらせば、全てがうまくいく』。そんな思考が透けて見える。米国の『寛容の心』の裏で沖縄が苦しめられている現実を、決して表に出さないよう、政府は躍起だ。」(政経部・大野亨恭)

【翁長県政と基地】保革で揺らぐ知事態度』
①「翁長雄志知事が、米軍基地問題へのスタンスを厳しく問われた年だった。」
②「米軍北部訓練場の返還とヘリパッド建設で、一度は返還を『歓迎する』と発言して3日後に撤回。さらに返還を『苦渋の選択の最たるもの』と発言したため『ヘリパッド建設容認』と報じられ、物議を醸した。端的に言うと、翁長県政は『建白書』と書かれた旗の下に、さまざまな立場の勢力が集結した『1点共闘主義』だ。」

 建白書の主張は「普天間飛行場の県内移設断念」と「オスプレイ配備撤回」であり、これを「全ての米軍基地の県内移設断念」に拡大すれば、保守系の支持層が「非現実的だ」とそっぽを向く。

 だからヘリパッド建設の反対を明言せず、那覇軍港の浦添移設は「容認」と表明した。革新系の支援者からは失望の声も漏れる。

 辺野古以外の県内移設への対処を通して「県政-与党-市民」という三角形に、まだら模様が浮かび上がった年でもあった。

 もともと革新色が強い与党だが、建白書の実現を重視しているため、知事に公然と異を唱える場面は少ない。ただ、地元では「なぜ知事に県内移設を容認させるのか」という支援者の突き上げにさらされる。

 知事と「腹八分、腹六分」で連携するが、与党は「われわれが支援者に頭を下げて我慢している『腹二分、腹四分』に、知事はどの程度、思いをはせているだろうか」との疑心も持つ。

 現在の米軍再編計画の基礎となったSACO(日米特別行動委員会)最終報告は、大半の返還予定基地を県内に移設する内容だ。

 知事は戦後71年もの間、沖縄が過重な基地負担を背負わされてきた歴史を繰り返し訴えている。であれば、新たな負担のたらい回しであるSACOの正当性を問い直し、保守系の支持層に丁寧に説明して理解を得るのが筋ではないか。(政経部・吉田央)

【辺野古違法確認訴訟】権力のゆがみ 是正せず 

 翁長雄志知事の辺野古埋め立て承認取り消し処分の適法性を巡って国と県が争った「辺野古違法確認訴訟」は、あっけない最高裁判決で幕を閉じた。最高裁は12月、明確な根拠法や話し合いがないまま新基地建設をごり押しする国の「ゆがんだ権力行使」について何も言及することなく、わずか12ページの判決で訴訟を終局させた。国の提訴から約5カ月。明らかに審理不十分だ。

 代執行訴訟の和解を受け、国の是正指示の違法性を訴えて県が審査を求めた国地方係争処理委員会(係争委)は、決定主文で是正指示の違法性を指摘するか、「円満解決」に向けた協議を強く促すべきだった。

 ただ、仮に係争委が国に是正指示の違法性を勧告したとしても、国にそれを順守する義務はない。90日という法定の審査期間もネックになったのだろうか。

 係争委は国が地方に違法な介入をした場合に、不服を申し立てられる「駆け込み寺」として新設された第三者機関だ。しかし改正地方自治法が与えた権限は弱く、このような深刻な国と地方の対立では機能しないことが明らかになった。

 9月の違法確認訴訟の一審福岡高裁那覇支部判決は、「辺野古唯一」や「沖縄の地理的優位性」を認定した信じがたいものだった。最高裁は法治主義を真っ向から否定した一審判決に対し、判断枠組みの変更で逃げずに、法解釈と審理不尽を指摘して破棄差し戻しを決断するべきだった。

 県が最高裁への上告理由書で訴えた「国内法に基づかず、米軍基地を建設することが許されるのか」との指摘を、全国の都道府県はどれだけ深刻に受け止めたのだろう。今後、他府県で米軍基地建設が議論され、都道府県が反対した場合、国は今回と同様に、是正指示と提訴を連発するのだろうか。(社会部・国吉聡志)

【米海兵隊撤退決議】撤退機運の醸成 道半ば

 海兵隊は沖縄に駐留する必要があるのか?

 名護市辺野古の新基地建設問題で閉塞(へいそく)感が漂う中、古くて新しい問い掛けがクローズアップされた。

 県議会は5月、「在沖海兵隊の撤退」を求める決議と意見書を全会一致で初めて可決した。自民会派は退席したが、公明会派は賛成に回った。翁長雄志知事が参加した5月の県民大会でも主要スローガンの一つとなった。知事を支持する最大の議員グループ「立憲ネットワークおきなわ」は12月、海兵隊撤退を求める声明を出した。

 日本政府は海兵隊の地上部隊と航空部隊を切り離すことはできないと主張してきた。であれば、普天間飛行場の県外移設といった部隊や施設ごとに議論するより、全体の撤退を求める方が合理的だ、そんな見方が広まりつつある。

 戦闘部隊を輸送する艦船は長崎県佐世保市にあるという状況を一つとっても、沖縄でなければ運用できないという根拠は乏しい。

 小さなかごにあまりにも多くの卵を詰め込みすぎていることが、沖縄問題の本質だ。かごの中に押し込めたまま、バランスを取る弥縫(びほう)策では解決につながらないことは、この20年間で証明されている。

 ただ、機運を醸成できたかといえば、そうではない。翁長知事が「撤退」に踏み込んだことはなく、県内でも意見がまとまっていないのが実情だ。

 海兵隊は在沖米軍の兵力の6割、面積の7割を占める。撤退すれば米軍絡みの事件・事故は大幅に減り、基地問題の大半が消滅する。掛け声倒れに終わらず、「辺野古が唯一」と繰り返す日本政府の“固定観念”を崩すにはどうすればよいか。「雨垂れ 石を穿(うが)つ」ような政治的エネルギーが必要なのは間違いない。(特別報道チーム・福元大輔)


(2)琉球新報-墜落オスプレイ、残骸回収やり直し 米軍、トラック1台分-2016年12月31日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが13日、名護市安部の海岸に墜落した事故で、米海兵隊は30日、同海岸の浅瀬付近に散乱しているオスプレイの残骸や部品の回収作業を行った。米海兵隊は機体の回収作業を終了したと22日に発表したが、住民が調べたところ、墜落現場付近の浅瀬や岩礁に無数の残骸や部品が回収されずに残っていた。そのため、安部区は28日、沖縄防衛局担当者に『完全な回収』を求める抗議文を手渡した。米軍は防衛局を通じて数日内に回収作業を行う意向を示していた。」
②「作業は30日午前10時ごろから夕方近くまで行われた。米海兵隊員25人以上が3艇のゴムボートに分乗し、周辺の海域に潜水しファイバー繊維、鉄、プラスチック、電気ワイヤなどの残骸や部品を集めた。集めたものは複数のカヌーに積み込み浜に運んだ。トラック1台分の残骸や部品が回収された。沖では海上保安庁のボートが作業を見守っていた。」
③「同日の朝、作業の連絡を受けたという當山真寿美区長は『できるだけ早くやるように求めていた。しっかり回収してほしい』と話した。区民の男性は『まだたくさん残骸が残っていたので、米軍が回収を行うのは当然だ。元の状態に戻してほしい』と求めた。」


(3)沖縄タイムス-知事は直ちに「撤回」を 政治的判断には説明責任[平安名純代の想い風]-2016年12月31日 10:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米ニューヨーク・マンハッタンの5番街にあるトランプ・タワー内のレストランで約2週間前、元米高官と会食した。同氏が推した人物がトランプ新政権に閣僚入りしたこともあり、新政権や対日交渉役の顔ぶれの変化などに関する話題がしばらく弾んだ。」
②「米軍再編に深く携わり、訪沖経験もある同氏との会話はやがて辺野古移設へと移り、高江のヘリパッドがもうすぐ完成すると告げると、遠くを見るような表情で『高江も辺野古も一つの大きなパズルのピース(断片)だ。辺野古を阻止しようというならば、パズルそのものを作り替える必要があるのだが…』と声を落とした。『沖縄は島全体がひとつの米軍基地だ』と語るその元高官は、米政府内にある沖縄の民意の尊重を説く声は、いつの時代も米軍にひっくり返されてきたと指摘し、『法廷で争える今がその構図をひっくり返す最大のチャンスだ。すべてのカードを使って最後まで闘い抜く必要がある』と強調した。」
③「翁長雄志知事は26日、辺野古埋め立て承認取り消し処分を取り消した。『新基地は造らせないと改めて決意を固めた』といいながら、自ら工事再開を復活させた言動の不一致を理解するのは難しい。』
④「米側では今後の展開について、工事再開後に県が埋め立て承認を撤回する場合、日本政府は撤回によって生じる不利益の補償を県に請求できるため、撤回の時期が長引くほど展開は沖縄にとって不利になると予想する。一方、県内では、知事はなぜ取り消しを急ぐ必要があったのかと指摘する声もある。うるま市具志川九条の会のメンバーら約100人は26日午前、県庁で抗議集会を開催。元裁判官の仲宗根勇共同代表は、『承認取り消しを取り消すならば、同時に撤回に踏み切るべきだ』と何度も強調し、埋め立て承認が復活すれば工事が再開され、後に撤回しても、裁判で勝つまで工事が続いていく危険性を指摘。同会議メンバーらも、翁長知事は承認取り消しでは第三者委員会を設置し時間をかけて検討したが、今回はなぜこんなに急ぐのかと疑問視。『現場に危機的状況を招かないでほしい』と訴えた。」
⑤「前述した元高官に、こうした状況を告げると『少数でも正論だ。戦略のない闘いに勝利はない。行動の遅さは致命的結果を招く』とと撤回の重要性に理解を示した。」
⑥「確かに沖縄は再び最高裁で敗れた。しかし、自信を持てばいいのだ。沖縄の自己決定権を主張するのに世論を恐れる必要はない。建設的な批判を尊重し、軌道修正して闘いを続ければいいのだ。そのためにもまず、翁長知事は今回の重大な政治的判断を巡る県民への説明責任を果たし、直ちに撤回を実行する必要がある。」


by asyagi-df-2014 | 2016-12-31 17:30 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(52)

 沖縄タイムスは2016年12月14日、「沖縄『土人』発言から見えるもの 琉球独立学会がシンポ」の記事を掲載した。
 沖縄タイムスは、次のように伝えた。


(1)琉球民族独立総合研究学会のオープン・シンポジウム「高江、辺野古問題、『土人・シナ人』発言問題から考える琉球独立」が3日、沖縄県宜野湾市の沖縄国際大学であり、発表者が高江、辺野古の基地建設や機動隊員による差別的発言の問題点について議論した。会場には約120人が参加。各発表に耳を傾けた。
(2)シンポでは、高江・ヘリパッドいらない住民の会の儀保昇氏が高江の現状について報告。「12月までに工事がどんどん激しくなり、今では1日に100台の車が砂利を運び込んでいる。山の中は惨憺(さんたん)たるもの」と報告した。その上で「現場の県警は他府県から来た警察の指揮下に入っているように動いていて惨めだと思う。抗議をする人たちが力ずくで排除されているが、それでも朝から多くの人たちが来てくれることが救い。アキラメテナィビランドー」と呼びかけた。
(3)龍谷大学の松島泰勝教授は、日本国憲法の改悪が琉球独立運動に与える影響について発表。国民の権利や言論や表現の自由が制限される自民党の改憲草案の問題点を指摘しながら「国家の独裁体制のような状況が実現され、独立学会の活動も大きな規制を受ける恐れがある」と説明。「辺野古や高江の背景には、改憲で日本を独裁国家にしていく大きな動きがある。独立学会としては今後の琉球独立を目指して、実効性の高い自らの憲法草案を作る必要がある」と強調した。
(4)琉球大学大学院の親川志奈子氏は、「土人」という差別的な表現への怒りとともに「私たちは土人ではない」という反応も多かったとして「これでいいのかと大変違和感を覚えた」と問題提起。人類館事件などを例にしながら「この痛みや怒りと正しく向き合わなければ『土人と一緒にするな』と差別される存在を前提としたまま、逆に私たちも差別者になる。日本人に同化しなければ差別されてしまうという心理は、悲しいまでの被植民者の精神の表れだ」と問題視した。
(5)このほか、琉球新報の普久原均編集局長は高江での記者拘束の問題や「土人」発言の概要について、西原町議会の与那嶺義雄議員は植民地主義や琉球・沖縄人のアイデンティティーの重要性について、それぞれ基調講演した。


 確かに、「『この痛みや怒りと正しく向き合わなければ【土人と一緒にするな】と差別される存在を前提としたまま、逆に私たちも差別者になる。日本人に同化しなければ差別されてしまうという心理は、悲しいまでの被植民者の精神の表れだ』と問題視した。」、との指摘は、一方で、真実を突いている。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-31 15:45 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(51)

 沖縄タイムスは2016年12月11日、「「対等な生き方できない」 土人発言巡る会合で金城馨さん」の記事を掲載した。
 沖縄タイムスは、金城馨さんの声を次のように伝えた。


(1)沖縄に関する文献を集めた大阪市大正区の「関西沖縄文庫」を主宰する金城馨氏(63)が10日、福岡市で講演した。今年10月に沖縄県にある米軍北部訓練場の工事反対派に現場を警備していた機動隊員が「土人」といった暴言を吐いたことに関し、「社会で差別が普通にあり、対等な生き方ができない問題がある」などと訴えた。
(2)金城氏はこの日、約30人を前に「過去と向き合う力」をテーマに講演。1903年に大阪で開催された内国勧業博覧会で沖縄の女性が見せ物扱いされた「人類館事件」を例に、日本社会に以前から差別意識が根強いことを問題提起した。
(3)米軍普天間飛行場の沖縄県名護市辺野古移設については「あれだけ沖縄県民の反対意見が強くても強行しようとするのは明らかに政府による暴力だ」と指摘。明治政府が琉球を併合した「琉球処分」を引き合いに出し「暴力が今も継続されているということだ」と強調した。


 確かに、この問題が提起したことは、「社会で差別が普通にあり、対等な生き方ができない問題がある」、ということだった。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-31 11:19 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の2016年は。沖縄タイムスは、「『土人』『シナ人』発言」を読者が選んだ、と伝える。では、自分たちの2016は。

 考えてみれば、2016は、問われた年だったのだ。
 自らの主体性を試された日々だったのだ。
 それは、「構造的差別では語るに足らない、もうひとつの差別が浮き彫りになった1年だった。」(仲村清司さん)。
 事実が見えた。まして、「国家の仕組みが構造的差別だとすると、人が人を見下す民族的差別が表出した。」(仲村清司さん)、と。
 今、茨木のり子の詩が聞こえてくる。
「悪意はどこまでも広がるが、善意の声はすぐにかき消されてしまう。抵抗するためには小さき者、声なき者の声に耳を澄ませて聞き取らなければならない。」(喜納えりかさん)の声に、重なる。
 茨木のり子の詩が、沖縄の声と共鳴する。


ばさばさに乾いていく心を
ひとのせいにするな
みずから水やりを怠っておいて

気難しくなってきたのを
友人のせいにはするな
しなやかさを失ったのはどちらなのか


苛立つのを
近親のせいにはするな
なにもかも下手だったのはわたくし


初心消えかかるのを
暮らしのせいにはするな
そもそもが ひよわな志にすぎなかった


駄目なことの一切を
時代のせいにはするな
わずかに光る尊厳の放棄


自分の感受性ぐらい
自分で守れ
ばかものよ




 沖縄タイムスは2016年12月30日、「ことし1年間を象徴する言葉として、沖縄タイムスがノミネートした19語の中から読者が選ぶ『沖縄版・流行語大賞2016』に、『【土人】【シナ人】発言』が決まった。東村高江周辺のヘリパッド建設に反対し、現場で抗議する人々に対し、いずれも大阪府警の機動隊員が言った。発言は機動隊員個人の問題ではなく、琉球処分からつながる本土側の県民への差別意識が露骨に出た言葉として批判が集中した。」、と報じた。
 果たして、日本人が選ぶ「2016」に「『土人』『シナ人』発言」は入るだろうか。
沖縄が「琉球処分からつながる本土側の県民への差別意識が露骨に出た言葉」として位置づける重要性に、どうやら「本土」の大部分は気づきもしないのだろう。
なお、2位及び3位についても、「2位は、名護市安部の海岸に米軍普天間飛行場所属のオスプレイが墜落したことを受けた『オスプレイ墜落?不時着?』が選ばれた。国内配備後、機体が大破した初めての重大事故で、配備に反対してきた県民の間に衝撃が広がる中、米軍や政府は『墜落』という言葉を使わず、『不時着水』を繰り返した。3位もオスプレイ墜落に関連し、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が『被害がなかったことは【感謝されるべきだ】』との発言が選ばれた。」、と沖縄タイムスは報じた。
  沖縄タイムスは、沖縄の2016を次のように伝える。


 ことし1年間を象徴する言葉として、沖縄タイムスがノミネートした19語の中から読者が選ぶ「沖縄版・流行語大賞2016」に、「『土人』『シナ人』発言」が決まった。東村高江周辺のヘリパッド建設に反対し、現場で抗議する人々に対し、いずれも大阪府警の機動隊員が言った。発言は機動隊員個人の問題ではなく、琉球処分からつながる本土側の県民への差別意識が露骨に出た言葉として批判が集中した。
 投票は20日から5日間、本紙ホームページやファクスで受け付け、計147人が参加。複数投票も可能とし、「土人」「シナ人」発言は投票総数の約6割を占める79票を集めた。
 2位は、名護市安部の海岸に米軍普天間飛行場所属のオスプレイが墜落したことを受けた「オスプレイ墜落?不時着?」が選ばれた。国内配備後、機体が大破した初めての重大事故で、配備に反対してきた県民の間に衝撃が広がる中、米軍や政府は「墜落」という言葉を使わず、「不時着水」を繰り返した。
 3位もオスプレイ墜落に関連し、在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が「被害がなかったことは『感謝されるべきだ』」との発言が選ばれた。


 また、このことについて、「本土との温度差が浮き彫りに」、と次のように続けた。


 「衝撃的な発言だった」「沖縄の1年を象徴する言葉だった」。東村高江の米軍北部訓練場周辺で10月18日、大阪府警から派遣されている機動隊員が、工事に抗議する市民に対し「触るなくそ。どこつかんどんじゃボケ。土人が」「だまれ、こら、シナ人」などと発言した。ことしの「沖縄版・流行語大賞」投票者の55・2%が「土人」「シナ人」発言を選んだ。
 理由は「本土との温度差と沖縄に対する差別感情が浮き彫りにされた」などがあり、2位の「オスプレイ墜落?不時着?」、3位の「感謝されるべきだ」と複数回答で選んだ人も多かった。三つの言葉を“同質”として「言葉が持つ意味や背景に注目し、直していかなければならない流行語」「日本の人権意識が丸出しになった」「沖縄弾圧がひどくなった1年を表している」と憤る意見があった。
 また、国が強行するヘリパッド建設をはじめ、名護市辺野古の新基地建設を巡る国と県との法廷闘争がある中、6位の「不当弾圧」、12位の「違法確認訴訟」も関連して票を集めた。


 さらに、仲村清司さんと喜納えりかさんの次のような談話を載せた。


■仲村清司さん(58)作家・沖大客員教授
 ベストテンの上位が基地問題で占めている。沖縄が厳しい状況に置かれていることが、そのまま投票結果に表れた。機動隊員による「土人」「シナ人」発言、オスプレイ墜落に伴うニコルソン四軍調整官の「感謝されるべきだ」発言の根底には差別がある。
 構造的差別では語るに足らない、もうひとつの差別が浮き彫りになった1年だった。国家の仕組みが構造的差別だとすると、人が人を見下す民族的差別が表出した。日本政府と沖縄、本土と沖縄の溝が深まった。ここまで言われるのかと想像もしていなかった言葉に、衝撃を受けた結果が得票に反映されたのだろう。
■喜納えりかさん(41)ボーダーインク編集者
 投げつけられた侮蔑(ぶべつ)の言葉が、今年を象徴するものとして選ばれた。まずはそのことを忘れずにおきたいと思う。発言そのものだけではなく、かろうじて保ってきた建前が崩壊したという衝撃も反映されたのだろう。振り返ってみると、つくづくそんな年だった。
 悪意はどこまでも広がるが、善意の声はすぐにかき消されてしまう。抵抗するためには小さき者、声なき者の声に耳を澄ませて聞き取らなければならない。


 さて、このことについて、私たちがどのように答えることができるのか。
 2016をどのように総括できるのか。まさしく、それが、問題なのだ。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-12-31 06:37 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年12月30日

 「オスプレイ墜落で事故原因となった空中給油訓練について、在日米軍は29日までに日本政府に対し、年明けにも空中給油訓練を再開すると伝達した。」(琉球新報)、「オスプレイ空中給油訓練、年明け再開 政府は拒否しない考え」(沖縄タイムス)。
 このことに、昨日の「山城議長拘束、刑法学者41人が疑義 釈放求め声明」(琉球新報)の記事を並べてみると、日本の危機的状況がおのずと見えてくる。
 日本国憲法を変えようとする者達の描く像が、人々の日常の中に、すでに投影されてしまっている。
 残念ながら、沖縄から日本が見えるという構造が変わらずある。
 換えなければ。


 2016年12月30日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-空中給油 来月再開 オスプレイ訓練 海兵隊、本紙への回答修正-2016年12月30日 06:30


 琉球新報派、標題について次のように報じた。


①「オスプレイ墜落で事故原因となった空中給油訓練について、在日米軍は29日までに日本政府に対し、年明けにも空中給油訓練を再開すると伝達した。また、在沖米海兵隊は先に空中給油訓練を『19日に再開した』と琉球新報に回答していたが28日、『空中給油訓練は(事故が起きた)12月13日以降実施していない』と回答を修正した。沖縄県がオスプレイ自体の飛行中止を求める中で、事故原因となった訓練も再開されることになり、県内の反発は必至だ。」

 米軍は事故原因について、米空軍嘉手納基地所属のMC130特殊作戦機が、米海兵隊普天間飛行場所属のMV22オスプレイに空中給油をしている際に給油ホースが切れ、オスプレイのプロペラに衝突したことで発生したと説明してきた。
 事故は13日夜に発生した。米海兵隊は6日後の19日にオスプレイの飛行訓練を再開し、県が強く反発していた。飛行再開時、米軍は事故の契機となった空中給油訓練は当面休止し、集合教育、地上でのシミュレーションが完了した後に日本政府側に再開を連絡するとしていた。
 一方、在沖米海兵隊はその後の22日、琉球新報の質問に「空中給油を含むMV22の飛行訓練を19日に再開した」と回答していた。沖縄防衛局などはこの回答について、空中給油訓練は再開していないと説明するなど、齟齬(そご)が生じていた。
 琉球新報は在沖米海兵隊に「日本政府は空中給油は再開していないと説明している」などと26日に事実確認の再質問をしたところ、在沖米海兵隊は28日、前回の回答にあった「空中給油を含む」の文言を削除した上で、「MV22の飛行訓練を19日に再開した」と回答した。
 さらに「12月13日以降、ティルトローター機(オスプレイ)の空中給油訓練はしていない」とし、前回の回答を修正した。


(2)沖縄タイムス-オスプレイ空中給油訓練、年明け再開 政府は拒否しない考え-2016年12月30日 09:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市安部の海岸に新型輸送機オスプレイが墜落した事故で、米側は、停止していた空中給油訓練を来月上旬に再開する意向を日本側へ伝達した。29日、複数の政府関係者が明らかにした。防衛省は、空中給油訓練の再開前には、県など関係自治体に説明するとしている。」
②「米軍は事故から6日後、オスプレイの機体には問題がないとして飛行を再開した。空中給油機の給油ホースが、乱気流などによりオスプレイのプロペラと接触し損傷したことが原因として、空中給油訓練は停止していた。飛行再開に当たっては、日米は『慎重かつ段階的なアプローチ』として、集合教育や手順の確認、地上におけるシミュレーションなどを実施してから再開すると合意していた。」
③「政府関係者によると、米側は19日の飛行再開の数日後には、手順の確認を終え機体に問題がなく、詳細な原因の解明には数カ月かかることなどから訓練の再開を打診してきた。日本側は安全対策に関する情報を求め協議は難航していたが、米側は海上の訓練空域など安全対策上の措置を示してきた。政府はさらに情報を求め続けるが、訓練再開は拒否しない考えという。」
④「墜落事故は13日夜に発生。安倍晋三首相は28日(現地時間27日)、米ハワイで行われた日米首脳会談で、オバマ大統領にオスプレイの事故に遺憾の意を伝え、安全確保と情報提供を要請した。オバマ大統領は『引き続き緊密に意思疎通していく』と発言していた。」
⑤「27日には県軍用地転用促進・基地問題協議会(軍転協、会長・翁長雄志知事)が、28日には県議会が、それぞれオスプレイの配備撤回などを求める抗議要請をしたが、防衛省や外務省、沖縄防衛局から空中給油訓練の再開時期についての説明はなかった。」


(3)沖縄タイムス-沖縄で米兵逮捕、酒気帯び運転の疑い 「酒抜けたと思った」-2016年12月29日 19:02


 沖縄タイムスは、「沖縄署は29日、道交法違反(酒気帯び運転)の疑いで米陸軍トリイ通信施設所属の1等軍曹(31)を現行犯逮捕した。呼気から基準値の約2・5倍のアルコールが検出されたが、『酒は抜けたと思った』と容疑を一部否認しているという。容疑者は29日午前2時48分、北谷町美浜の町道で酒気を帯びたまま普通乗用車を運転した疑い。沖縄署の警察官が補助灯の消えた車両を止め、運転していた容疑者に職務質問したところ、酒の臭いがしたという。」、と報じた。


(4)琉球新報-オスプレイ墜落などに抗議 嘉手納ピースアクション-2016年12月30日 13:47


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「毎週金曜日の朝に米軍嘉手納基地の各ゲートで抗議行動をしている嘉手納ピース・アクションは30日朝、北谷町砂辺の嘉手納基地第1ゲート前で、米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落事故や胴体着陸、米空軍嘉手納基地配備のP8哨戒機の重大事故などに対する抗議集会を開いた。参加した約150人は『嘉手納基地撤去』『沖縄から米軍は出て行け』などとシュプレヒコールをした。嘉手納ピース・アクションは嘉手納基地の撤去を求めて4月から活動している。今回を含むこれまでの抗議行動には延べ4100人が参加した。」
②「世話人の伊波義安さん(75)は『嘉手納基地を撤去させない限り、沖縄や日本、アジアの平和は訪れない。ここはアメリカの侵略戦争の拠点だ』と力を込める。伊波さんは1959年に嘉手納基地を飛び立った米軍機が宮森小学校に墜落するのを目撃し、消火活動に当たった。伊波さんの友人は事故で母を失った。毎週金曜日の抗議行動には毎回100人近くが集まる。『沖縄を差別することへの怒りが行動を起こしている』と説明する。西原町から訪れた与那嶺みどりさん(63)は『沖縄はまだ戦争は終わっていない。うちなーんちゅとして我慢できないところまできている。この気持ちを意思表示しないといけない』と参加理由を語った。そして『基地は県外へどうぞ』と訴えた。」


(5)沖縄タイムス-高江で逮捕…裁判所に勾留を認められたのは57%-2016年12月30日 16:09


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県米軍北部訓練場のヘリパッド建設に抗議して逮捕された市民ら延べ14人の勾留率が、約6割にとどまることが沖縄タイムスの調べで分かった。裁判所に勾留が認められたのは約57・1%で、2015年の全国刑法犯の約90%を大きく下回る。抗議運動を支援する弁護士は『警察は法解釈を誤り、抗議活動を弾圧するための不当逮捕を繰り返していた』と批判する。」
②「ヘリパッド工事は7月に本格的に再開され、8月に警察官を転倒させたとして男性が公務執行妨害の疑いで逮捕されたのを皮切りに、11月までに計9件延べ14人が逮捕された。大半は警察官への公務執行妨害容疑だ。ところが4件4人については、逮捕後に那覇地検が那覇簡裁に勾留請求をせず、処分保留で釈放している。1件2人は請求したが、裁判所に認められなかった。8月に逮捕された男性についても、地検は勾留請求していない。市民側は現場を撮影した映像と警察の説明が食い違うと指摘し、『警察発表はおかしい』と訴えていた。抗議運動を支援する小口幸人弁護士は『警察は逮捕の判断を誤り、建設工事を進めるために権限を乱用している』と批判する。」
③「小口弁護士は、抗議の現場で警察官が公務執行妨害容疑の解釈を誤解していた時があったと振り返る。同容疑は職務執行に対し、『暴行や脅迫』がないと成立しない。ところが現場では市民が指示に従わないだけで、警察官が『公務執行妨害になるぞ』と警告する場面があったという。また、4件6人の不起訴処分(起訴猶予)がヘリパッド完成後の12月下旬に集中していることも判明。池宮城紀夫弁護士は『高江の工事が終了してから、不起訴にしたとしか思えない』と語る。」
④年明けには辺野古の埋め立て工事が本格化する予定だ。『警察は犯罪の疑いが薄い市民を不当に逮捕している。憲法で保障された表現の自由を弾圧するのを慎むべきだ』と訴えた。」
⑤「辺野古、高江の抗議行動を巡って起訴された沖縄平和運動センターの山城博治議長について、県内外の刑事法の研究者41人が28日、釈放を求める緊急声明を発表した。『長期勾留は正当な理由のない拘禁』」で、憲法違反と指摘している。声明は抗議行動に絡んだ起訴事実は政治的表現行為とし、『自由は最大限尊重されなければならない』『違法性の程度の極めて低いもの』と指摘。捜査が終わっていること、証拠隠滅の恐れがないことからも、『速やかに解放すべきだ』とした。」
⑥「呼び掛け人の1人、琉球大の森川恭剛教授は『政府は沖縄の民意を力で踏みにじりながら法治国家であると豪語し、刑事司法も追随している』と述べた。」


 【容疑者の勾留】 逮捕された容疑者の身柄を刑事施設などに収容し、逮捕に引き続き拘束する処分。検察官が請求し、裁判所が認めるかを決める。犯罪をしたと疑う相当の理由(犯罪の嫌疑)があり、かつ住所不定だったり、罪証隠滅や逃亡の可能性があったりした場合に認められる。期間は10日間だが例外的な罪を除き、さらに最大10日の延長ができる。




by asyagi-df-2014 | 2016-12-30 20:28 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(50)

 沖縄タイムスは2016年12月4日、「根底に日本人のおごり 映画監督/作家・森達也さん【インタビュー「土人」発言・25】」の記事を掲載した。なお、沖縄タイムスのこの問題のインタビュー特集はこれで終了した。
 森達也さんは、インタビューで次のように語る。


(1)とっくに消えていなければいけない言葉が出た。若い機動隊員が「土人」「シナ人」という言葉を使ったことに驚いた。その後の政治家の対応にさらに驚いた。
(2)若い機動隊員は、意味を知らずに口にした言葉だったかもしれない。しかし、沖縄から怒りの声が上がる中、問題発生から時間が経過していろいろ考えることもできたはずなのに、鶴保庸介沖縄担当相や菅義偉官房長官は「差別と断定できない」とした。そこに根の深い問題がある。
(3)日本には、アジアに対する蔑視感情がある。大東亜共栄圏思想が昭和初期まで続く中で、本来なら大戦に負けて、その意識を変えなければいけなかった。米国に負けたという意識はあっても、中国に負けていないという意識がある。
(4)アジアを加害したという実感もなく戦後を迎え、経済大国になってアジアでナンバーワンになったという意識。そこにあるのは、アジアは劣等国という蔑視感情だ。その感情が沖縄にも向けられている。常に自分より下のものをつくっておきたいという日本人のおごりが根底にある。
(5)沖縄と本土の溝をどう埋めるか。そこは歴史認識が重要だ。一人一人が近現代史をもっとかみ締めなければいけない。


 日本人は、「いつになったら」と考える。
森さんが指摘する次の差別意識を本当に超えることができるだろうか。


「アジアを加害したという実感もなく戦後を迎え、経済大国になってアジアでナンバーワンになったという意識。そこにあるのは、アジアは劣等国という蔑視感情だ。その感情が沖縄にも向けられている。常に自分より下のものをつくっておきたいという日本人のおごりが根底にある。」


 今回の「土人」「シナ人」発言は、ただ単に沖縄だけに向けられた差別意識だけではなく、日本人の構造的差別感を問うたものである。したがって、「構造的沖縄差別」を克服する道は、日本人の植民地主義の克服とともにある。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-30 16:52 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(49)

 沖縄タイムスは2016年12月3日、「戦前から続く偏見、今も 元沖教組委員長・石川元平さん【インタビュー「土人」発言・24】」の記事を掲載した。
 石川元平さんは、インタビューで次のように語る。


(1)「土人」「シナ人」発言の波紋が広がっている。その発言を擁護する松井一郎大阪府知事をはじめ、鶴保庸介沖縄担当相と菅義偉官房長官は「差別と断定できない」と政府見解を示した。「沖縄に寄り添う」と口では言うが、この問題で本音がはっきり見えた。
(2)明治時代の文部省唱歌「蛍の光」の4節には、琉球処分によって沖縄が日本領となったことを誇示する歌詞がある。年末の紅白歌合戦では、今でも幕閉めで大合唱されるが、沖縄の歴史を知らないからだろう。
(3)明治の国定教科書に、沖縄の「土人」という記述があるのを確認した記憶もある。明治以降の誤った教育が、沖縄戦における「住民虐殺」にもつながった。
(4)今回の問題を歴史に残る暴言として済ますわけにはいかない。沖縄は戦争で本土の捨て石にされた。米軍基地問題をはじめ、沖縄の犠牲で本土の人々はぬくぬくとしている。
 大方の本土の人々は戦後の総括をしていない。沖縄戦も総括をしていない。明治の教育を受けた人たちの沖縄に対する偏見が払拭(ふっしょく)されていないから、若い機動隊員の発言につながる。過去を振り返り、反省をしていない。そこに差別発言の要因と大きな不幸がある。


 確かに、「大方の本土の人々は戦後の総括をしていない。」。
 「沖縄戦も総括をしていない。明治の教育を受けた人たちの沖縄に対する偏見が払拭(ふっしょく)されていないから、若い機動隊員の発言につながる。過去を振り返り、反省をしていない。そこに差別発言の要因と大きな不幸がある。」、との指摘は重い。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-30 12:41 | 沖縄から | Comments(0)

「中山義隆石垣市長が石垣島への陸上自衛隊受け入れを表明」を考える。

 琉球新報は2016年12月26日、「石垣市平得大俣への自衛隊配備を巡り、中山義隆市長は26日午前10時、市役所で記者会見を開き、受け入れる考えを表明した。尖閣諸島周辺での中国公船による領海侵犯などを挙げ『南西諸島地域の防衛体制の充実ということが極めて重要である』との認識を示し『市民の生命・財産を守る立場として石垣島への陸上自衛隊配備について理解した上で、配備に向けた諸手続きを開始することを了承する』と説明した。」、と報じた。
 このことについて考える。
 琉球新報は、2016年12月27日の社説で、次のようにまとめている。


Ⅰ.問題点
(1)候補地近辺の開南、於茂登、嵩田、川原の4地区が反対する中で、地元への説明も不十分なままの受け入れ表明は、禍根を残すことになる。本来なら、防衛省の計画全体を見定め、住民への影響を図った上で受け入れか否かを決めるのが市長の責務だ。少なくとも直接影響を受けるであろう、4地区とは話し合うべきだった。これまで「市民の声を聞いて判断する」と繰り返してきた市長自身の発言とも矛盾する。
(2)配備ありきの姿勢では市民の了解は得られない。中山市長は、防衛省側に計画の詳細を明らかにさせた上で、民意を問うて決定すべきだ。


Ⅱ.視点
(1)配備については昨年11月、防衛副大臣が石垣市に警備部隊と地対空、地対艦ミサイル部隊(計500~600人)を配備する方針を伝え、平得大俣地区の市有地とその周辺を候補地に挙げた。あれから1年以上たつが基地の面積や施設の位置など詳細は明らかにされていない。住民生活への影響が見えない中で、候補地に近い4地区が配備に反対するのも当然だろう。
(2)中山市長は防衛省による2回の住民説明会、市主催の公開討論会と市議会の議論を経たとしているが、近隣4地区との面談は見送った。説明不足の感は否めない。
(3)住民のもう一つの懸念は、陸自配備が逆に先島の緊張を高めるというものだ。
(4)陸自レーダーの配備によっては、市登野城にある国の電波望遠鏡の観測に影響し国立天文台のプロジェクトを阻害する可能性もある。
(5)中山市長は「南西地域の防衛体制充実のために陸自配備が必要だ」と抑止力論を挙げるが、専門家から疑問も出ている。元防衛官僚で官房副長官補を務めた柳沢協二氏は「最前線にパワーがあれば『(中国を)拒否する力』はある」と認める一方で、「相手側に本当に戦争する意思があれば、最初に攻撃される」と述べている。陸自配備は抑止力という点でも、もろ刃の剣なのだ。


 
 今回の石垣市長の陸上自衛隊受入表明は、明らかに、(1)陸自配備が逆に先島の緊張を高めること、(2)基地の面積や施設の位置など詳細は明らかにされていないなど地域住民への説明責任が果たされていないこと、(3)日本政府が進める南西諸島の島嶼防衛計画(要塞化)は、米軍再編(エアシーバトル構想)の中に沖縄を組み込むこと,という理由から大きな問題がある。


 以下、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-30 09:18 | 米軍再編 | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(48)

 沖縄タイムスは2016年11月29日、「戦争は差別から起こる 報道写真家・石川文洋さん【インタビュー「土人」発言・23】」の記事を掲載した。
 石川文洋さんは、インタビューで次のように語る。


(1)日本は自らを「神の国」と呼び、アジアの人たちのことを差別していた。当時の人気漫画「冒険ダン吉」でも、日本軍が侵攻したサイパン、テニアンなどを含めた南洋群島の人たちを「土人」と紹介していた。一方、私がベトナム戦争を撮影していた時、米兵はベトナム人に対し、蔑称の「gook(グック)」と呼んでさげすんだ。差別は必ず戦争につながる。
(2)今回、若い機動隊員から「土人」「シナ人」という言葉が出てきたことに驚いた。それに対し、安倍政権は「差別と断定できない」との見解を示している。
(3)本土の若者も政府も、沖縄の歴史を知らない。沖縄に過重な基地を押し付けていることも差別だが、若い人たちは政府の姿勢が正しいと信じている。さらに、多くの本土の人たちの支持を得ている。
(4)この状況で、沖縄から何をすべきなのか。ウチナーンチュは負けてはいけない。沖縄の歴史や文化に誇りを持ち、それを世界に発信することが大事だ。


 確かに、今回の発言で明確になったことは、「本土の若者も政府も、沖縄の歴史を知らない。沖縄に過重な基地を押し付けていることも差別だが、若い人たちは政府の姿勢が正しいと信じている。さらに、多くの本土の人たちの支持を得ている。」、ということだ。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-29 21:22 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年12月28・29日

 沖縄防衛局は、2016年10月27日午後2時、事前協議なしに工事を再開。
 「県民の怒りと悲しみはすごいものがあるので、そう簡単に物事は進まない」、と翁長雄志沖縄県知事の決意。
 「『そう簡単に物事は進まない。(対抗措置を)いろんな形でやっていきたい。絶対に辺野古新基地は造らせない』『(阻止へ)強硬的にならざるを得ない』と述べ、あらゆる手段で新基地建設断念に向けた対抗手段を取る考えを改めて示した。」、と琉球新報は知事の声を伝える。
 あらためて、このことは日本の問題だ。
また、山城博治議長の長期拘留問題について、全国の刑事法研究者41人が28日、「山城氏を勾留する相当の理由は認められない」とする緊急声明を発表した。
この「声明」では、「正当な理由のない拘禁であり、速やかに釈放されねばならない」、
「従来から問題視されてきた日本の『人質司法』が、在日米軍基地を巡る政府と県の対立の深まる中で、政治的に問題化したとみられる非常に憂慮すべき事態だ。」、「政治的表現行為として行われたことは明らかだ」、「偶発的、不可避的に発生した可能性が高く、違法性の程度の極めて低いものばかりだ」「山城氏を勾留する相当の理由は認められない」、とされ、「これ以上の勾留は『不当に長い拘禁』であると解されねばならない。」としている。
琉球新報は、「この日で年内の抗議行動は終了した。年明けは1月5日から再開する予定。」、と伝えた。


 2016年12月28・29日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古工事再び強行 国、県との協議拒否-2016年12月28日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄防衛局は27日、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に向けた工事を再開した。国と県が辺野古代執行訴訟で和解し、工事が中断した今年3月4日以来、約10カ月ぶり。本格的な工事は年明けに再開する見通し。来年1月以降に海底掘削(ボーリング)調査を実施。汚濁防止膜設置に伴うコンクリートブロックを海中へ投下し、護岸設置に向けた作業を進める。翁長雄志知事は政府の強硬姿勢に強く抗議し、今後、あらゆる権限を駆使して工事を止める考えを示唆しており、工事が今後円滑に進むかどうかは不透明だ。」
②「沖縄防衛局は、県が事前協議を求めている実施設計について、協議は終えているとして事前協議に応じず、県へ反論文を送った。」
③「翁長雄志知事は27日、政府が事前協議なしで工事を再開させたことについて「県民の怒りと悲しみはすごいものがあるので、そう簡単に物事は進まない」とした上で、新基地建設阻止に向けてあらゆる手段を講じていく考えを示した。翁長知事は昨年10月に普天間飛行場移設に向けた辺野古埋め立て承認を取り消した。だが、辺野古違法確認訴訟で最高裁が20日、県敗訴の判決を出したことを受け、承認取り消し処分を26日に取り消した。」
④「沖縄防衛局は、県が郵送した取り消しの通知文が届いたのを確認し、27日午後2時、工事を再開した。」
⑤「米軍キャンプ・シュワブの埋め立て予定地近くの海岸ではクレーン車が、海上保安庁のゴムボートが利用する仮設の浮桟橋を陸上に並べる作業が確認された。さらにトラックで運んだオイルフェンスを10本以上海岸に移動させ陸上に並べる様子も見られた。シュワブのゲート前では27日早朝から市民ら約150人が集まり、工事再開に抗議の声を上げた。大浦湾の海上でも、カヌー12艇や抗議船5隻が工事再開の動きを監視し、反対の声を上げた。」


(2)琉球新報-阻止へ「強硬的に」 知事、対抗手段を強調 辺野古工事-2016年12月28日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は27日午前、菅義偉官房長官と面談し、米軍普天間飛行場の辺野古移設問題を巡り、工事再開前に事前協議を開くよう求めた。一方で、国は菅氏との会談の数時間後に新基地建設工事を再開。知事は『強行だ』と批判し『そう簡単に物事は進まない。(対抗措置を)いろんな形でやっていきたい。絶対に辺野古新基地は造らせない』『(阻止へ)強硬的にならざるを得ない』と述べ、あらゆる手段で新基地建設断念に向けた対抗手段を取る考えを改めて示した。」
②「知事によると、会談で菅氏は『話し合いも必要だろうし、政府の方針もあることはあるので』などと早期の工事再開を示唆。翁長知事は『沖縄は沖縄の立場がある。立場がお互いあって、話し合いができないと、これは大変なことになるので、ぜひ話し合いはしていただきたい』と述べた。」
③「知事は午後2時ごろ、工事再開後にも記者団の取材に応じ、全国の米軍専用施設が沖縄に集中していることを挙げ『70年以上も(基地を)置いて、これからも置こうとするのか。この調子だと、あと70年は置くんじゃないか。こんなことが同じ国民として許されるのか』と怒りを表した。その上で、米軍の北部訓練場について、日米特別行動委員会(SACO)で返還合意された時点ではオスプレイの訓練は予定になく、環境影響評価調査も『ほごにされた』ことを例に挙げ、『(事前協議のない)今回もそういう形になった』とし、『強行』だとの認識を示した。」


 
(3)沖縄タイムス-基地建設抗議の市民、相次ぎ不起訴に 那覇地検-2016年12月29日 10:00


 沖縄タイムスは、「那覇地検は28日、9月に沖縄県東村高江の県道70号で車を急発進させて警官をのけ反らせたとして、公務執行妨害容疑で逮捕された女性を不起訴処分(起訴猶予)とした。8月に県道70号で機動隊員を蹴ったとして同容疑で逮捕された男性も起訴猶予とした。地検は、8月に米軍北部訓練場のヘリパッド建設現場付近で沖縄防衛局職員の職務を妨害したとして、公務執行妨害と傷害の容疑で逮捕された東京都の男性ら3人については12月20日付で起訴猶予とした。11月にヘリパッド建設現場付近で道交法違反容疑で逮捕された男性、9月にキャンプ・シュワブ敷地内に侵入したとして刑特法違反容疑で逮捕された男性、昨年12月に同敷地内に侵入したとして同法違反で逮捕された沖縄平和運動センターの山城博治議長についても、今年12月20日付でそれぞれ起訴猶予とした。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-空中給油再開へ「米側で手順」 オスプレイ事故を受け沖縄防衛局-2016年12月29日 11:40


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市安部(あぶ)の海岸にMV22オスプレイが墜落した事故を受けて米軍が停止している空中給油訓練について、沖縄防衛局の高木健司次長は28日、「(訓練の)手順の確認や地上でのシミュレーションなど段階を慎重に経て再開される。現在、米側でそうした手順が取られている」と説明した。再開の時期には触れなかった。また、再開に当たっては、『側が取った安全措置について、日本側へ提供を求めており、米側も了承している』と説明した。事故に抗議する意見書の可決を受け、県議会(新里米吉議長)の親川敬米軍基地関係特別委員会副委員長らが同局を訪ねた要請の場で答えた。」
②「意見書が求めたオスプレイ配備撤回については、『オスプレイそのものの必要性があり、すぐにはできない。県民への影響を少なくするため、まずは訓練移転に取り組みたい』と述べた。」
③「同日、親川氏らは外務省沖縄事務所も訪ねた。度重なる米軍機の事故を受けて川田司沖縄担当大使は『個人的にも事故が多いような気がする。(米軍に)事故原因をきちっと究明するよう強く求めていきたい』と述べた。」


(5)沖縄タイムス-オスプレイ残骸、米軍が再回収の意向 地元区長に伝達-2016年12月29日 12:09


 沖縄タイムスは、「在沖縄米海兵隊政務外交部のジェフリー・レスコ次長は27日、名護市の安部(あぶ)地区会館を訪れ、オスプレイ墜落事故で現場周辺に残った機体の残骸を再回収する意向を當山真寿美区長に伝えた。28日も別の海兵隊関係者が訪れ、『再回収作業は明日、明後日にも始められる。あとは沖縄防衛局との調整次第』と話したという。安部区や名護市は、周辺に多くの残骸が残り、破片によるけがなどが懸念されるとして、早急な残骸回収を防衛局に求めていた。當山区長は取材に『区民は毎日不安を抱いている。いつ回収を始めるのか早く知らせてほしい』と話した。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-ヘルメットが漂着、オスプレイ事故のものか 沖縄・宜野座村-2016年12月29日 09:07


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市安部(あぶ)に墜落したオスプレイのものとみられる機体の破片とヘルメットが、宜野座(ぎのざ)村城原区に漂着しているのが見つかった。ヘルメットには『T・LEWIS』と名前らしき表記もある。約10日前に発見したという男性は『ヘルメットが落ちているなんて、あれは不時着じゃなくて墜落だ』と話した。」、と報じた。


(7)琉球新報-シュワブ陸上作業継続 ゲート前 年内最後の抗議-2016年12月29日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局は28日も前日に引き続き、米軍キャンプ・シュワブの海岸で浮具(フロート)や汚濁防止膜(オイルフェンス)を砂浜に並べる作業を実施した。フロートの設置など海上での作業は確認されなかった。防衛局は28日から来年1月3日までは作業は実施しないとしている。来年1月以降に海底掘削(ボーリング)調査を再開する方針。オイルフェンス設置に伴い、コンクリートブロックを海中へ投下し、護岸設置に向けた作業を進める見通し。」
②「28日はクレーン車がオイルフェンスとフロートをつり上げ、砂浜に並べる作業が確認された。午後3時前にはクレーン車が海上保安庁のゴムボートを浜に引き上げ、作業が終了した。」
③「抗議する市民らは午前9時ごろからカヌー12艇と抗議船3隻で作業が進む海岸近くに移動して抗議行動を展開した。海上保安庁がゴムボートや警備艇で市民らのカヌーや抗議船を取り囲み『臨時制限区域で立ち入り禁止です。速やかに退去してください』などと呼び掛ける場面もあった。」
④「米軍キャンプ・シュワブのゲート前では28日午前6時ごろから午後1時まで抗議行動が行われた。約100人の市民が駆け付け、資材搬入に使用しているゲートをふさぐように座り込んだ。トラックなどによる資材搬入は確認されなかった。この日で年内の抗議行動は終了した。年明けは1月5日から再開する予定。」


(8)琉球新報-山城議長拘束、刑法学者41人が疑義 釈放求め声明-2016年12月29日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古への新基地建設や東村高江へのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設への反対運動に絡み逮捕・起訴され、70日以上身体拘束が続く沖縄平和運動センターの山城博治議長の釈放を求めて、全国の刑事法研究者41人が28日、緊急声明を発表した。刑事法研究者が個別事案について声明を出すのは異例。『正当な理由のない拘禁であり、速やかに釈放されねばならない』とした。山城議長の長期勾留について『従来から問題視されてきた日本の【人質司法】が、在日米軍基地を巡る政府と県の対立の深まる中で、政治的に問題化したとみられる非常に憂慮すべき事態だ』とした。」
②「山城議長が起訴された3件の事案が『政治的表現行為として行われたことは明らかだ』とし、『政治的表現行為の自由は最大限尊重されなければならない』と説明。その上で事案について『偶発的、不可避的に発生した可能性が高く、違法性の程度の極めて低いものばかりだ』と指摘した。また検察が必要な捜査を終えており、証拠を隠滅する可能性はないなどとして、『山城氏を勾留する相当の理由は認められない』とした。
③「加えて、山城議長が健康上の問題を抱えており、また勾留は表現行為への萎縮効果を持つとして『これ以上の勾留は【不当に長い拘禁】であると解されねばならない』とした。」
④「声明は森川恭剛琉球大教授ら刑事法研究者4人が呼び掛け人となった。森川教授は『刑事法研究者として何もしないわけにはいかなかった。政府と県の関係の中で起きている問題を注視していることを形で示したかった』と述べた。今後も賛同者を募るとしている。
⑤「山城議長は10月17日に器物損壊容疑で現行犯逮捕されて以来、身柄拘束が続いている。」


(9)琉球新報-安倍首相「辺野古唯一は不変」 米大統領に推進伝達-2016年12月29日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は28日午前(現地時間27日午前)、オバマ米大統領とハワイ・ホノルルの米太平洋軍司令部で会談し、米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の埋め立て工事再開を伝え『政府として着実に進めていきたい』と作業の進展を誇示した。その上で『辺野古移設が唯一の解決策との立場は不変だ』と改めて辺野古移設推進の立場を強調した。」
②「来年1月に米大統領がオバマ氏からトランプ氏に交代する前のタイミングで“駆け込み”の格好で移設作業推進を強調したのは、次期政権に対しても普天間の辺野古移設を改めて既定路線と位置付ける狙いがあるとみられる。安倍氏はオバマ氏に、普天間の移設を巡り20日に最高裁が県敗訴の判決を言い渡し、翁長雄志知事が埋め立て承認の取り消し処分を取り消したことを受けて、工事を再開したことを報告した。年明けに始める海上作業の開始も念頭に、迅速な作業の推進をアピールした格好だ。」
③「さらに両首脳は、22日に名護市で返還式を開いた米軍北部訓練場の過半返還についても歓迎した上で、引き続き沖縄の『基地負担の軽減』に取り組んでいくことで改めて一致した。」
④「米軍属女性暴行殺人事件を受け岸田文雄外相が26日に発表した、米軍属の適用範囲を明確化し縮小する日米地位協定の『補足協定』締結も確認した。」
⑤「安倍氏は併せて、名護市東海岸のオスプレイ墜落について遺憾の意を伝えた上で、安全確保と情報提供を求めた。これに対しオバマ氏は、今後の対応について『日本側と緊密に連携する』と応じた。」


(10)琉球新報-辺野古新基地 沖縄県、埋め立て撤回視野 法的根拠積み上げ-2016年12月29日 08:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は最高裁判決を受けて自ら行った名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを取り消したことに関連し、辺野古新基地建設を阻止する次の手として、承認の『撤回』に踏み切ることを視野に、その法的根拠を積み上げる作業に着手した。県は最初の段階として28日、沖縄防衛局に対し、工事に着手する前に実施設計や環境対策に関する事前協議を求める意見書を送付した。防衛局は昨年10月、協議は終了したとの認識を一方的に県に通告している。防衛局が要求に応じず本格工事に踏み切った場合、県側は『意見書』から段階を高め、「行政処分」を知事名で出す方針。」
②「『取り消し』処分は埋め立て承認を審査した段階にさかのぼり、違法な瑕疵(かし)があれば承認の効力を失わせるものだが、承認『撤回』は承認の事後に生じた事由に基づき行うもの。」
③「事前協議の実施は、前知事が辺野古埋め立てを承認した際に県が条件とした『留意事項』に盛り込まれている。また翁長知事は承認取り消しを巡る県敗訴の判決を受けて、知事公室、土木建築部、農林水産部、環境部などの関係部局に対し、工事阻止のために行使できる権限をゼロベースで洗い出すことを指示した。」
④これまでの検討作業で県は承認『撤回』処分に加え、工事の進展に大きな影響を与え得る3権限、影響を与え得る6権限を特定している。一方、最高裁での敗訴を踏まえ、他にも工事に影響する知事権限がないか再検証する。年明けから洗い出し作業を本格化する。県幹部によると、承認撤回を知事が最終判断する時期は未定。ただ撤回は法的根拠に基づく必要があることから、その積み上げ作業には着手した。今後、事前協議以外の根拠も洗い出しをする。弁護士とも協議し、それらが撤回の根拠となり得るか検討する。」
⑤「防衛局は県との事前協議対象となる工事の『実施設計』に関して、海底ボーリング(掘削)調査の中途段階の結果を基に、一部先行的に行う護岸工事の計画を県に提出している。その後、同計画に関する質疑の往復を経て、県に協議の終了を通告した。一方、県側は掘削調査を全て終えなければ工事の実施設計は適正に作成できないとして、全ての調査結果を踏まえた『成案』を基に県と事前協議するよう、28日の文書で求めた。」



by asyagi-df-2014 | 2016-12-29 18:18 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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