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弁護士、「通行妨害 損害賠償請求訴訟」を起こす。

 オスプレイパット建設に反対する市民らの弁護活動を行う、高江弁護団を構成する弁護士である三宅峻司さんが、オスプレイパット建設予定地への自分自身への通行妨害に対して、損害賠償請求訴訟を提起しました。
辺野古高江新聞のブログがこのことを掲載しました。
三宅弁護士は、次のように述べています。



 私に対する、オスプレイパット建設予定地への通行妨害に対して、 損害賠償請求訴訟を提起しました。
 当日、N1テントに向かいましたが、行く目的は、何ですかと聞かれたので、 話しませんと答えると、そのまま留め置かれました。
 根拠を聞いても、応答はなく、そのまま、2時間あまり、留め置かれました。
 当日、ネクタイをして、上等車に乗っていましたが、前後に、ビデオカメラが張り付いて、 留め置かれました。
 弁護士バッジを付けた背広は、畳んで、後部座席に置いていましたが、有名な弁護士ではないので、そのまま、留め置かれました。
 この裁判で、質問を発する法的根拠、留め置かれたことに対する法的根拠、を明らかにしたいと思います、
 
 弁護士ですが、「本人」ですので、本人訴訟です。 損害賠償請求額は、50万円で 簡裁に提訴しました。
 弁護士なのに、法的根拠も明らかにさせきれず、2時間も留め置かれたことは、法律専門家として、「恥」ではありますが、小さな事に対しても、黙っていないことが、民主主義と正義の実現であると考えて、訴訟を提起しました。 


三宅弁護士が明らかにした「訴状」によると、今回の不法行為の内容は次のものでした。


1 原告は、沖縄県公安委員会の管理のもとに職務を行う、警視庁警察官によって、2
016年11月3日午前11時42分から、同日午後1時55分まで、2時間以上に渡って、違法に車両内に拘束され身体活動の自由を奪われたものである。

2 身体拘束の経過は次の通りである。
① 原告は、2016年11月3日午前11時ころ、県道70号線を、高江共同売店方向から、高江ヘリパット建設車両出入口方向に向けて、普通乗用自動車を運転して走行中、同日午前11時38分ころ、北部訓練場メインゲート前で、沖縄県公安委員会の要請によって派遣された愛知県警警察官に停止を命ぜられ、一旦停止した。
 停止前には、強制的に停止させられた車両が二台あったが、同警察官は、原告の車両に対して、直ちに進行することを命じた。
 これに対して、先行して停車させている車両の停止を継続させることは違法であると抗議したが、後続車両が着いて、進路を妨害する結果となったことから、そのまま進行した。
② ところが、走行を開始して、約1分後、警視庁警察官が、「検問所」と表記する場所にカラーコーンを置いて、車両進行を規制し、さらにその車線を進行すると、移動式車止めと、「止まれ」との三角旗を持つ警視庁警察官が立って、原告の車両を停止させた。
③ 同日午前11時43分、同警察官は原告に対して、以下の質問を発した。
 「何の目的で行くのですか」
 原告は、質問に対して、「答える必要はない。質問の根拠は何ですか、質問を発する根拠を示して下さい」と応答した。
 これに対して、警察官は何らの回答もなく、停止するよう命じた。
 いつまで停止させるのか、停止させる根拠は何かと繰り返し説明を求めたが、一切応答せず、車両前に車止めを置き、車両横に警察官が立ち、走行を妨害し、原告を車内に拘束する状態が続いた。警察車両は、後方に品川800せ474のナンバープレートを付けていた。
④ 12時03分、原告車両の後方に、 一般車両3台、バイク1台が停止させられたが、同12時07分には、原告の車両を追い抜いて進行させた。
 これに対して、原告は、隣接して立つ警察官に、「私も発進しても良いか」と確認するが、「ダメだ」と回答がなされた。その際、停止させる根拠を述べるように求めたが、一切の回答はなかった。
⑤ 12時12分には、わナンバーのレンタカーが、原告の停止車両の横を走行していった。
⑥ 12時17分 沖縄県警警察官と思われる、マスクと色の濃いサングラスを掛けた私服警察官が、原告車両前の移動式車止めの前にビデオカメラを置いて、撮影を開始した。
⑦ 12時30分、原告の車両の後方に警察車両が接近し停まり、車内から、ビデオカメラを構えた警察官が出てきて、ビデオ撮影を開始した。
⑧ 12時32分、後方で一般車両が停止させられるが、その後原告の車両を追い抜いて走行した。
⑨ 12時35分 停止させられた後続バイクが発進していった。
⑩ 13時30分、隣接して立つ警察官に対して、いつまで進行を妨害するのか上司に確認を取るように求めたところ、「もうすぐ終わります」との回答があったが、その意味についての説明はなかった。 
⑪13時49分 後方県警車両がUターンしていなくなる
⑫ 13時55分 拘束を解除、進行が可能となる。

3 この2時間余りの間で、原告が停車させられた場所を通過する工事車両の運行は、25分に1回程度であり、一般車両の運行も前記3回程度であって、頻回な車両運行がなされる状態ではなかった。また、工事車両出入口ゲート方向から、高江共同売店方向に至る一般車両も通行している状態であり、原告車両の運行によって、車両通行の妨害や、支障を来たすような事態が予測されるとの事情もなかった。

4 原告は、名護警察署に違法勾留されている被疑者との接見を終えて走行しており、服装は、ワイシャツにネクタイを着けて、弁護士バッチを付けた背広は、後部座席に畳んで置いていた。

5 原告は、通常の市民として、交通を妨害する恐れのある運転行為を行っていた事情もなく、警察官職務執行法による、質問を発する条件も何ら充たしておらず、免許証の提示要求すら受けていない。

6 原告は、何らの法的根拠もなく、2時間以上に渡り車内に閉じ込められて身体を拘束されるという不法行為により、精神的肉体的苦痛を受けると共に、高江弁護団としての弁護活動を行うことを不可能にさせられたものである。
また、原告の車両の前後にビデオカメラを設置し、原告の行動を撮影監視するという行動を2時間あまり継続しており、プライバシーに対する重大な侵害行為であると言わざるを得ない。


 また、沖縄県、沖縄県公安委員会の責任と賠償請求について、訴状では次のようになっています。


(沖縄県、沖縄県公安委員会の重大な責任)
1 原告の被った違法な身体拘束は、高江において日常的に行われている行為である。
他府県警察官は、身体拘束に止まらず、暴行、暴言行為を繰り返し、警察権力を濫用して市民に対するなりふり構わない弾圧行為を繰り返している。
2 高江弁護団は、警察による違法な警察権力の行使を監視することも弁護士としての業務の一環としてあるのである。
 弁護士法第1条は、「弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命とする。」「弁護士は、前項の使命に基き、誠実にその職務を行い、社会秩序の維持及び法律制度の改善に努力しなければならない。」と定めており、違法な警察力の行使から、市民の人権を守ることは、弁護士の使命である。
3 本件違法行為が発生し、その他、多数の市民に対する人権侵害行為が繰り返されるのは、沖縄県公安委員会が、東京都公安委員会、千葉県公安委員会、神奈川県公安委員会、愛知県公安委員会、大阪府公安委員会及び福岡県公安委員会に対して、「沖縄県内における米軍基地移設工事等に伴い生ずる各種警備事象への対応のため」と称して、援助の要求を行い、500人を超える警察官を導入したことに起因するものであり、さらに、沖縄県公安委員会が援助要請によって来沖して警察官に対して警察法上行うべき「管理」すら、行っていないことに起因するものである。

(賠償請求)
1 原告は、警察法60条1項による、沖縄県公安員会の援助の要請に基づき沖縄に派遣され、同法3項により、沖縄県公安委員会の管理のもとに職務を行った警視庁警察官により、2016年11月3日午前11時42分から、同日午後1時55分まで、2時間以上に渡って、違法に車両内に拘束され身体活動の自由を奪われた上、その間、車両前後からビデオ撮影を行われて、プライバシーを侵害されて重大な精神的苦痛を受けたものである。
2 また、 高江弁護団として、警察による違法な警察権力の行使を監視し、市民の人権を守るとの業務を妨害されたものである。
3 原告の被った精神的苦痛は金銭では購えないが、これを慰謝するには、金500,000円が相当である。
4 被告は、前記の通り、沖縄県公安委員会の援助の要請により派遣され、沖縄県公安委員会の管理のもとで、職務を行う警視庁警察官の行った不法行為について、国家賠償法1条によって、
その責任を免れないというべきである。


 この訴訟では、「因って原告は被告に対して、金500,000円及びこれに対する不法行為の日である2016年11月3日から、支払済みまで、年五分の金員を付して支払うよう求める次第である。」、と請求しています。


 「弁護士なのに、法的根拠も明らかにさせきれず、2時間も留め置かれたことは、法律専門家として、『恥』ではありますが、小さな事に対しても、黙っていないことが、民主主義と正義の実現であると考えて、訴訟を提起しました。」 
 三宅弁護士の行動に深く敬意を表します。


 以下、辺野古高江新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-22 09:44 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年11月21日

 市民は、機動隊や工事車両に、「県民は悲しんでいる。誇れる仕事をしよう」、と呼び掛けているという。
 日本のあちこちでおこってきたこと。
 理屈や理念では決着はついているはずなのに、事実は悪しき流れに陥る実態。


 2016年11月21日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。



(1)琉球新報-高江でヘリパッド工事続く ダンプカーなど40台余搬入-2016年11月21日 11:16


 琉球新報は、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で21日午前11時現在、東村高江の同訓練場N1地区ゲートから、ダンプカーなど計40台余が砂利や土のう、芝生などを搬入した。市民は早朝からN1ゲート前の県道70号に座り込んで搬入を阻止しようとしたが、機動隊に排除され道路の両端に囲い込まれた。市民は機動隊や工事車両に『県民は悲しんでいる。誇れる仕事をしよう』などと呼び掛けた。」、と報じた。


(2)琉球新報-最高裁に中立・公正な審理求め オール沖縄900人が集会-2016年11月21日 13:23


 琉球新報は、「『辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議』は21日正午から、那覇市の福岡高裁那覇支部前の城岳公園で『最高裁に中立・公正な審理を求める集会』を開いた。主催者発表で900人が参加した。国会議員らやオール沖縄の幹事団体が登壇し、改めて辺野古新基地建設に反対する決意を県内外に発信した。オール沖縄会議共同代表の稲嶺進名護市長が『高裁での議論は不十分だった。最高裁では中立・公正な立場でしっかり議論し、歴史に残る判決を期待している。裁判所の外からもしっかり訴え続け、勝利を勝ち取るまで諦めずに皆で頑張ろう』と訴えた。21日に東京の最高裁前で開かれた集会と連動して開催された。」、と報じた。


(3)琉球新報-判決破棄求め署名提出 辺野古反対市民団体、最高裁に-2016年11月21日 13:45


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設を巡る国と県の訴訟で、移設反対派の市民団体は21日、国勝訴とした福岡高裁那覇支部判決の破棄を求め、約5400の個人や団体から集めた署名を最高裁に提出した。署名は、最高裁が弁論を開いた上で『中立・公平に審理し、沖縄の民意に基づく知事の決断を正しく判断して、判決を破棄すること』を要望している。」、と報じた。
 また、「ピースボートの野平晋作共同代表は提出後に『辺野古移設しかないという高裁の認識は誤っている。今のままでは沖縄差別だ』と話した。9月の高裁那覇支部判決は、国の主張を支持し、翁長雄志知事が辺野古の埋め立て承認取り消しの撤回に応じないのは違法とした。県が不服として上告している。訴訟は第2小法廷が担当。最高裁は年度内にも結論を出すとみられる。」、と伝えた。


(4)琉球新報-県議会軍特委が東村と高江視察 伊集村長と意見交換-2016年11月21日 13:33


 琉球新報は、「県議会米軍基地関係特別委員会(仲宗根悟委員長)視察調査団は21日午前、東村役場を訪れ伊集盛久村長と意見交換した。意見交換は非公開で行われた。伊集村長は記者団に対し『(ヘリパッド)移設に対してどう思うか、(米軍北部訓練場が部分)返還された後はどのように使うかなど、全面的な意見交換になった』と述べた。軍特委からの陳情や要請はなかった。視察団は、午後には高江区の仲嶺久美子区長とも面談する。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>座り込みを排除、砂利や芝など搬入 抗議続く-2016年11月21日 13:14


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺で進む米軍北部訓練場のヘリパッド建設で、沖縄防衛局は21日正午までに、延べ60台のダンプカーで砂利や芝などを搬入した。午前9時14分ごろにN1ゲート前で座り込みをしていた市民ら約40人を機動隊員約60人がごぼう抜きにし、路肩に追い込み行動を規制した。市民らは雨の中、『やんばるの森を壊すな』『なぜ沖縄だけ?』などと書かれたプラカードを掲げ、抗議活動を続けた。沖縄平和運動センターの大城悟事務局長によると、機動隊員は午前8時にはメインゲートにつながる道路の車両規制を始めた。途中で車を止め、歩いて集会をしているN1ゲートに向かった市民もいた。」、と報じた。


 以下、琉球新報及び沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-21 21:14 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(29)

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言を考える。
 「差別する側の意識が変わらないと問題は解決しない」、と識者は評する。
 つまり、差別する側の植民者の自覚がなされるのかどうかだ。
 人種差別撤廃条約に違反する問題なのだ。


 沖縄タイムスは2016年11月3日、「沖縄への無理解が噴出 『土人』と言われた芥川賞作家の寄稿」、を掲載した。 
 目取真俊さんは、次のように述べる。
まず、事実経過を。


(1) 10月18日の午前9時45分頃、ヘリパッド建設が進められている東村のN1地区ゲート付近で抗議行動を行っている際に、大阪府警の機動隊員から「どこつかんどるんじゃ、こら、土人が」という言葉を投げつけられた。現場では10人ほどの市民が、砂利を搬入するダンプカーに対し、金網のフェンス越しに抗議の声を上げていた。この機動隊員はその市民に「ボケ」「クソ」という言葉を連発し、言葉遣いがひどいのでカメラを向けているところだった。本人も撮影されているのは承知の上で「土人が」と言い放った。
(2)それだけではない。その後、別の場所で砂利を積んだダンプカーに抗議していて、3人の機動隊員に抑え込まれた。「土人が」と発言した機動隊員は、離れた場所からわざわざやってきて、私の頭を叩(たた)いて帽子を落とすと、脇腹を殴ってきた。近くに新聞記者がいたので、写真を撮るように訴えた。機動隊員は記者から見えにくい位置に回り、抑え込んでいる仲間の後ろから、私の足を3回蹴った。ビデオ撮影されたときは、フェンスがあって手を出せなかったので、暴力をふるうチャンスと思ったのだろう。
(3)その前には大阪府警の別の機動隊員が、ゲート前で抗議している市民に「黙れ、こら、シナ人」という暴言を吐いていた。この機動隊員もゲート前に並んだ時から態度が横柄で、自分の親や祖父母の世代の市民を見下し、排除の時も暴力的な言動が目立っていた。そのため、注意してカメラを向けている際に出た差別発言だった。


 目取真俊さんは、この事件の本質を次のように描き出す。


(1)高江には現在、東京警視庁、千葉県警、神奈川県警、愛知県警、大阪府警、福岡県警から500人と言われる機動隊が派遣されている。沖縄県警の機動隊を含めて、沖縄島北部の限られた地域にこれだけの機動隊が集中し、長期にわたって市民弾圧に乗り出している。こういう事例が過去にあっただろうか。
(2)7月22日にN1ゲートの車両が強制撤去され、ヘリパッド建設工事が本格的に始まって以来、高江の現場は戒厳令が敷かれたかのような異常事態が続いている。そのような中で「土人」「シナ人」という差別発言が発せられた。それはヘリパッド建設を強行するため、抗議する市民を暴力で抑え込むことを正当化しようとするものだ。
(3)南の島に住む、遅れた「土人」たちは、理性的に物事を判断することができない。だから政府がやる正しいことに反対しているのであり、こういう輩は力で抑え込んで当たり前だ。あるいは、反対する連中は中国(シナ)から金をもらってやっている工作員であり、暴力をふるって叩きのめしてもかまわない。そうやって自らの暴力を正当化している。
(4)インターネット上には、この種の沖縄に対する差別意識丸出しの書き込みが氾濫している。まだ20代の若い機動隊員の口から「土人」「シナ人」という言葉が出てくるのは唐突なようだが、ネット右翼が拡散するデマから知識を得ているのだろう。きちんと琉球・沖縄の歴史を学ぶこともせず、理解しようともしていない。歴史的にある沖縄への差別と在沖米軍・自衛隊の強化、中国脅威論が結びつき、新たな差別意識が生み出されている。
(5)これは機動隊員個人の資質の問題ではない。安倍晋三首相がヘリパッドの年内完成を公言し、それが現場に圧力をかけて、市民への弾圧の強化を促していることが前提にある。さらに、基地建設を推進しようとする者たちによって、中国脅威論とからめて沖縄県民への差別意識をあおるデマが、意図的に拡散されていることが背景にある。
(6)警察官は市民が持たない権力を持っている。本来はヘイトスピーチを取り締まる立場にある彼らが、ネット右翼レベルの知識、認識しか持たず、沖縄県民に差別発言を行っているのは恐ろしいことだ。このことが徹底して批判され、是正されなければ、沖縄差別はさらに広がっていく。ヤマトゥに住むウチナンチューに実害が及びかねない。そういう危機感を持つ。かつて就職・進学で沖縄からヤマトゥにわたった若者たちが、沖縄に対する差別と偏見に悩み、苦しんだという話が数多くあった。1980年代後半から沖縄の音楽、芸能がもてはやされ、観光業が伸びていくのと合わせて「沖縄ブーム」が生まれた。沖縄への理解が進み、差別・偏見も改善されたように見えた。しかし、「明るく、楽しく、優しい沖縄」イメージがもてはやされる一方で「基地の島・沖縄」という実態は負のイメージとして隠蔽(いんぺい)され、米軍基地の負担は変わらないばかりか、自衛隊の強化が進められた。しょせん「沖縄ブーム」はヤマトゥに都合のいいものでしかなかった。
(7)そういう二重構造は差別意識にも反映している。ウチナンチューがヤマトゥの望むように行動すれば評価されるが、意に反して自己主張すればはねつけられ、言うことを聞かなければ力ずくで抑え込まれる。高江や辺野古はそれが露骨に現れる場所だ。だから隠れていた差別意識も噴き出す。そもそもヘリパッド建設強行自体が差別そのものなのだ。


 確かに、「そもそもヘリパッド建設強行自体が差別そのものなのだ。」。


 以下、沖縄タイムスの引用。







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by asyagi-df-2014 | 2016-11-21 17:27 | 沖縄から | Comments(0)

「駆け付け警護」「宿営地の共同防護」の新任務を考える。(3)

 安倍晋三政権は、2016年11月15日の閣議で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の新任務を付与する実施計画の変更を決定した。また、閣議に先立つ国家安全保障会議(日本版NSC)では、同じく新任務の「宿営地の共同防護」を付与する方針も確認した。
 このことについて、考える。
2016年11月16日付けの九州地区の各紙の社説または論説の見出しは次のとおりである。


(1)琉球新報社説-「駆け付け警護」付与 国のカタチ破壊する暴挙 自衛隊撤退を検討すべきだ
(2)沖縄タイムス社説-[駆け付け警護]政府は責任もてるのか
(3)南日本新聞社説- [駆け付け警護] 見切り発車の新任務付与を危惧する
(4)佐賀新聞論説-駆け付け警護 任務できる治安状況か
(5)宮崎日日新聞社説-駆け付け警護現地の状況認識甘くないか 
(6)西日本新聞社説-自衛隊新任務 原則をなし崩しにするな
(7)大分合同新聞論説-駆け付け警護任務付与 活動拡大を危惧する
(8)熊本日日新聞社説-駆け付け警護 リスクを直視しているか


 このように、今回取りあげた8社は、いずれも政府への危惧感等を明確にしている。
ここで、各紙の主張を見てみる。
Ⅰ.琉球新報の主張
(1)憲法9条が禁じる海外での武力行使につながる恐れがあり、平和国家日本の国のカタチを破壊する暴挙だ。自衛隊員が危険にさらされるのみならず人命を奪う事態もあり得る。断じて認められない。
(2)「比較的」との曖昧な言葉で、自衛隊に駆け付け警護の危険な任務を押し付けるのである。自衛隊員の命に政府として責任を持つそぶりも感じられない。自衛隊員の安全軽視を放置してはならない。
(3)安全対策も不十分だ。政府は「安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難と認められる場合」が生じれば、国家安全保障会議(NSC)の審議後、部隊を撤収するとしている。だが、部隊が戦闘に巻き込まれた場合、NSCの判断を待つ余裕はない。これで自衛隊員の安全が確保されると考えるのは浅はかである。
 救助の要請を受け、武器を持って出動する新任務の訓練期間はわずか2カ月だった。防衛相は「十分、対応可能なレベルに達した」と強調している。だが軍事の専門家でもない防衛相の言葉を信じる国民はいまい。駆け付け警護などの訓練と実際とでは大きく異なるだろう。状況判断を誤れば、自衛隊員が命の危険にさらされることは明らかだ。
(4)憲法解釈の変更を反映させた安全保障関連法が15年9月に成立し、今年3月に施行され、自衛隊の任務が大幅に拡大された。自衛隊の本来の任務である「専守防衛」を大きく逸脱する危険な領域へと日本は入ったのである。
 安倍政権は駆け付け警護付与を突破口にして「戦争ができる国」への転換を狙っていることは間違いない。最終的には憲法9条を改正し、自衛隊が世界のどこでも武力行使を全面的に行えるようにする可能性がある。
 衆参両院で改憲勢力が改憲発議に必要な3分の2を占めてもいる。憲法9条は風前のともしびである。そう言わざるを得ない状況にあることを、国民全体で強く認識する必要がある。
Ⅱ.沖縄タイムスの主張
(1)陸自は先月、「駆け付け警護」など新任務の訓練を初めて報道陣に公開した。訓練では「法的に何ができて何ができないかを体に染みこませた」という。
 憲法9条は交戦権を明確に否定している。だが、武装集団は9条を考慮して襲ってくるわけではない。憲法9条を前提にした「想定」と、南スーダンの厳しい「現実」には大きな裂け目があり、「想定」が突発的な「現実」に飲み込まれるおそれがある。
 国民的合意が得られず、理由もはっきりしないまま、隊員を危険な新任務に就かせるのには賛成できない。
(2)「比較的安定」という判断がどのような物差しに基づいているか、つまびらかでないが、実績を作りたいあまり現地情勢を甘く見積もっているところはないか。
(3)政府は、PKO参加5原則が満たされていても活動実施が困難な場合は撤収する、ことを15日の閣議で決めている。状況判断の難しさは想像するにあまりある。銃の引き金に指をかける行為は、隊員自身にとって途方もない判断になるだけでなく、国のあり方をも揺さぶる重さを秘めている。隊員はその重さに耐えられるだろうか。PKOそのものが変質しつつある現実を踏まえ、国際貢献のあり方を検討し直すべき時期にきている。
Ⅲ.南日本新聞の主張
(1)いよいよ自衛隊が未知の領域に足を踏み入れる。
 海外での武力行使を禁じた憲法9条の縛りも緩む。
(2)自衛隊はこれまで海外で一発の銃弾も撃たず、一人の戦死者も出していない。戦闘に巻き込まれる危険が増すことは避けられない。海外での武力行使を禁じた憲法9条の縛りも緩む。
(3)「積極的平和主義」を掲げる安倍晋三首相に、新任務付与の責任と覚悟はあるのだろうか。なぜ今、新任務が必要か、隊員の安全が確保できる情勢なのか。疑問や懸念を置き去りにした見切り発車の感が強い。深く危惧する。
(4)南スーダンで「紛争当事者間の停戦合意」を軸とするPKO参加5原則が満たされているかを問い直す必要もある。
(5)1992年の初めてのPKO派遣から四半世紀がたつ。国際貢献活動としての理解が定着してきたのも、平和憲法の枠内での活動に徹したためだろう。新任務を巡りPKOは大きな曲がり角に立つ。
(6)政府の判断だけで安保政策を押しつければ、民意との乖離(かいり)は広がるばかりだ。政府は10月下旬の時点で部隊を撤退させた国はないとし、自衛隊は「国際社会の平和と安定に貢献している」と強調する。だが、それも安保政策に国民の幅広い支持があっての話だ。安倍政権は肝に銘じるべきだ。
Ⅳ.佐賀新聞の主張
(1)集団的自衛権を盛り込んだ安全保障関連法にもとづく初めての任務だ。ただ、南スーダンは内戦状態といわれ、武装集団への応戦が迫られる危険な事態も起こりうる。これまで他国で1発の銃弾も撃たず、犠牲者を出すことがなかった自衛隊にとって大きな転機を迎える。
(2)政府は「駆け付け警護」と「宿営地共同防衛」だけ、活動範囲は「首都とその周辺」だけとしているが、想定外の事態は常に起こりうる。PKO宿営地に逃げてきた住民を追って、武装集団が押し寄せたことも過去にあった。自衛隊が本格的な戦闘に巻き込まれる可能性は否定できないはずだ。
(3)憲法が海外での武力行使を禁じていることを考えれば、紛争国への関わり方には制約がある。まだ国民の議論は十分と言えない。政府の実績づくりのために憲法の戦争放棄の精神がなし崩しになったり、自衛隊員が危険な状況に置かれてはならない。
Ⅴ.宮崎日日新聞の主張
(1)政府は安全保障関連法に基づいて、南スーダンに派遣する国連平和維持活動(PKO)の陸上自衛隊に、武器使用の範囲を拡大した「駆け付け警護」の新任務を加えることを閣議決定した。これまで他国民に向けて1発の銃弾も撃たず、自らの犠牲者も出さなかった自衛隊の活動は大きく変質する。
(2)安保関連法は10本の法改正と1本の新法が一括審議された。PKO活動について十分な議論が尽くされたか。新任務に国民の理解と支持が得られているかは疑問だ。安倍政権が掲げる「積極的平和主義」の下に、海外での武力行使を禁じた憲法9条の制約を緩めた活動の拡大を危惧する。
(3)疑問があるのはそもそもの派遣自体の判断だ。政府見解はジュバの状況は「楽観できないが、現在は比較的落ち着いている」とした。だが7月に政府軍と反政府勢力の間で大規模戦闘が発生。反政府勢力トップは内戦を継続する考えを示している。国連はジュバの治安情勢について「不安定な状況が続いている」と報告書をまとめた。極めて流動的で不測の事態も懸念される状況と言うべきだ。
(4)稲田防衛相や首相補佐官らは短期間、現地を視察。政府見解では反政府勢力には「系統だった組織性」はなく、陸自派遣にPKO法上問題はないとした。状況認識が甘くないか。
(5)PKOは1992年の初めての派遣から四半世紀。停戦合意の維持などから住民保護へと活動実態が変わったと指摘されるPKOに、日本がどう関わっていくのか。あらためて検討すべき時だ。
Ⅵ.西日本新聞の主張
(1)国連が主体となって地域の平和を守る活動に、日本が積極的に貢献していくことは重要である。自衛隊が民間人の安全確保に協力することにも異存はない。しかし、現在の南スーダンの混乱した情勢に照らせば、今回の新任務付与は、日本が平和主義と国際貢献を両立させるために守ってきた重要な原則を、なし崩しにする恐れをはらんでいる。
(2)まずはPKO参加5原則との整合性である。南スーダンでは大統領派の政府軍と前副大統領派の反政府軍との戦闘が続いている。7月には自衛隊が活動する首都ジュバで大規模な市街戦が起きた。「紛争当事者間の停戦合意が成立」などの5原則を満たしていないとの指摘がある。そこで新任務を実施すれば、自衛隊が両派の対立に巻き込まれかねない。
(3)そもそも南スーダンに派遣されている自衛隊は施設部隊であり、主な仕事は道路建設だ。治安維持に適した部隊ではない。内戦ともいえる国で道路建設を続行し、隊員を危険にさらすことに国民の理解は得られるのか。新任務に突き進むのではなく、むしろ撤収を検討すべき情勢だ。自衛隊の派遣にこだわらず、日本が南スーダンのために何ができるか、幅広く考える時ではないか。
Ⅶ.大分合同新聞の主張
(1)1992年の初めてのPKO派遣から四半世紀。隊員が戦闘に巻き込まれるリスクは確実に高まる。これまで他国民に向けて1発の銃弾も撃たず、自らの犠牲者も出さなかった自衛隊の活動内容は大きく「変質」する。
(2)10本の法改正と1本の新法が一括審議された安保関連法でPKO活動について十分な議論が尽くされたか。新たな任務に国民の理解と支持が得られているかは疑問だ。
(3)安倍政権が掲げる「積極的平和主義」の題目の下に、海外での武力行使を禁じた憲法9条の制約を緩めた活動の拡大を危惧する。
(4)停戦合意の維持などから住民保護へと活動実態が変わったと指摘されるPKOに日本がどう関わっていくのか。あらためて検討すべきだ。
(5)実施計画の変更では「安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難な場合」は部隊を撤収することも盛り込み、首相は「撤収をちゅうちょすることはない」と述べた。しかし「派遣ありき」を前提とするような姿勢で、状況を的確に判断できるのか。懸念と疑問は尽きない。
Ⅷ.熊本日日新聞の主張
(1)海外で1発の銃弾も撃ったことがなく、自らの犠牲者を出さなかった自衛隊の活動が大きく変わり、戦闘に直面するリスクが増大するのは避けられない。
(2)稲田防衛相や首相補佐官らが、短期間現地を視察。政府見解は反政府勢力に「系統だった組織性」はなく、陸自派遣にPKO法上問題はないとしたが、リスクを直視していないのではないのか。
(3)実施計画の変更では「安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難と認められる場合」は部隊を撤収することも盛り込み、安倍晋三首相は「撤収をちゅうちょすることはない」と述べた。しかし、武器を持って出動する新任務は、これまでの自衛隊活動の中では未経験の事態への対処となる。状況判断を誤れば、大きな危険にさらされるのは間違いない。拙速に事を進めているのではないか。
(4)政府は、安保関連法で可能となった新たな国際貢献の実績作りを着実に進めたい考えとみられるが、「付与ありき」の判断なら将来に禍根を残しかねない。


 また、沖縄タイムスは、新任務について次のように指摘する。


「離れた場所にいる国連や非政府組織(NGO)の職員らが武装集団や暴徒に襲われた際、武器を使って警護するのが『駆け付け警護』である。宿営地が武装集団に襲撃されたとき、他国軍とともに『宿営地の共同防衛』にあたる任務も新たに付与する予定だ。新任務は、自衛隊員が戦闘場面に直面し、『殺すリスク』と『殺されるリスク』がともに高まるという点で、派遣される隊員に大きな負担を負わせることになる。その面の論議が不十分だ。」


 特に、琉球新報の「憲法9条が禁じる海外での武力行使につながる恐れがあり、平和国家日本の国のカタチを破壊する暴挙だ。自衛隊員が危険にさらされるのみならず人命を奪う事態もあり得る。断じて認められない。」及び沖縄タイムスの「憲法9条は交戦権を明確に否定している。だが、武装集団は9条を考慮して襲ってくるわけではない。憲法9条を前提にした『想定』と、南スーダンの厳しい『現実』には大きな裂け目があり、『想定』が突発的な『現実』に飲み込まれるおそれがある。国民的合意が得られず、理由もはっきりしないまま、隊員を危険な新任務に就かせるのには賛成できない。」、との主張は特筆に値する。
 このことは、日本国憲法の改憲・改悪が、そのまま沖縄に強い影響を与えることを両社が自覚していることを示している。
 琉球新報の「狙いは9条改正だ」、との指摘はまさしくこのことからの告発なのである。


 以下、各紙の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-21 14:40 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(28)

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言を考える。
 「差別する側の意識が変わらないと問題は解決しない」、と識者は評する。
 つまり、差別する側の植民者の自覚がなされるのかどうかだ。
 人種差別撤廃条約に違反する問題なのだ。


 沖縄タイムスは2016年11月2日、「我々は皆「土人」である 【金平茂紀の新・ワジワジー通信(20)】」、を掲載した。 
 金平茂紀さんは、次のように述べる。
まずは、今、高江でおこっていることについて。



 あまりにも理不尽なことが堂々と持続的に行われていると、いつのまにか感覚が麻痺(まひ)してきて、ああこれは当たり前の出来事なのだと、「思考停止」の状態に陥ってしまうということが、僕らの国の歴史では繰り返されてきた。沖縄にまつわる最近の出来事を思い返してみてほしい。「やりたい放題」という言葉はまさに高江の状況を言い当てるためにある。だが「言いたい放題」まで到来するとは思ってもみなかった。


 続いて、「土人」「シナ人」発言について。


(1)高江で警備にあたっていた大阪府警の機動隊員が、抗議活動に参加していた作家の目取真俊氏らに対して暴言を吐いた。「触るなくそ。どこつかんどんじゃ、ぼけ。土人が」。別の隊員も「黙れ、こら、シナ人」。発言はカメラで動画撮影されていた。映像はインターネットを通じて瞬く間に拡散した。「土人」「シナ人」という語が侮蔑的な意味合いで使われているのは明らかだ。まるでヘイトスピーチではないか。それが公務中の警察官の口から出たのだから根が深い。
(2)本来ならば、戒めるべき立場の松井一郎・大阪府知事がまるで機動隊員を擁護するような見解を示した。「表現が不適切だとしても、大阪府警の警官が一生懸命命令に従い職務を遂行していたのがわかりました。出張ご苦労様」。「売り言葉に買い言葉で言ってしまうんでしょ。相手もむちゃくちゃ言っている。相手は全て許されるのか。それをもって一人の警官が日本中からたたかれるのはちょっと違うと思う」。前者はツイッターでのつぶやき、後者は報道陣の質問への回答だ。暗澹(あんたん)たる思いがする。
(3)僕自身も高江の抗議行動の現場で何度か取材をしてきているが、機動隊の警備のありようには大きな問題がある。実施されている交通規制の法的な根拠も曖昧だ。地元紙の記者が取材中に拘束されたこともある。過剰警備の指摘がたびたびなされている。けが人も出ている。どうみても過剰な力が振るわれるのを目撃もしてきた。
 機動隊員も、きびしい緊張のなかで、感情的になることもあるだろう。だからといって「売り言葉に買い言葉」などと居直るとは何を考えているのか。大体、機動隊員は逮捕権を持ち、警備のために武器を使用することもあり得るのだ。座り込みなどの直接行動に出ている反対派の市民と「対等」ではない。公権力の行使は違法なものであってはならないのだ。
(4)それにしても、「土人」「シナ人」という「死語になったと思っていた」(翁長雄志知事)言葉が、侮蔑的な文脈で、若い機動隊員の口から飛び出したことは深刻だ。日本の近現代史の中で「土人」という言葉が使われていた例で僕が思い出すのは、1899年に制定された「北海道旧土人保護法」という法律だ。アイヌ民族についての「旧土人」という表現および法律の内容が差別的であるとの批判が高まり、1997年、アイヌ文化振興法施行に伴って廃止された。アイヌ保護を名目とはしていたが、アイヌの土地の没収、アイヌ語使用の禁止、アイヌ固有の風習の禁止などが含まれていた。
(5)もう一つ、僕が記憶しているのは、戦争中に日本軍が南方戦線のインドネシア・ダバオに兵士のための慰安所を開設する際に日本軍が作成した公文書に次のような記載があったことだ。「主計長の取計で土人女を集め慰安所を開設 気持ちの緩和に非常に効果ありたり」。ここに記されている主計長とは、戦後日本の首相になった中曽根康弘氏である。「土人女」が何のために集められたのかはここでは記さないことにする。
(6)さらに想起されるのは、人類館事件だ。1903年、大阪で開かれた内国勧業博覧会の学術人類館なるパビリオンに、アイヌ、台湾高砂族(生蕃)、清国(当時は「支那」と表記されていた)、朝鮮、インド、トルコ、アフリカなどと並んで琉球人(女性2人)が民族衣装をまとって生きたまま展示されていた。沖縄県と清国から激しい抗議があり、関係部分の展示が中止された。沖縄県からの抗議には非常に屈折した要素が含まれていた。
 実際に展示されていたのが辻遊郭の女性であったこと、さらには当時の日本政府の強烈な同化政策の下で、「我を生蕃アイヌ視したるものなり」(当時の沖縄紙)、つまり「沖縄の人間を台湾のネーティブやアイヌと一緒にするな」と怒っていたのである。だが、当時の日本という国が、自分たちとは「異なる」人々だとしてそれらの人々を生きたまま展示する行為に現れている「植民地主義のまなざし」は、今に通じるものがないか。
(7)「シナ人」という表現について言えば、翁長知事が那覇市長時代の2013年1月にオスプレイ配備反対を訴えた41市町村首長ら連名の建白書を携えて上京し、銀座をデモ行進した際に、路上にいた一群の連中から「中国のスパイ」「売国奴」「琉球人は日本から出て行け」などのヘイトの罵声が浴びせられたことがあった。そんな言葉の悪意が2016年の機動隊員にまで伝染したとは思いたくないが。


 そして、核心を突く。


(1)黒船のペリー提督は浦賀に現れる前の1853年5月、琉球王朝時代の沖縄本島を訪れていた。『ペリー提督日本遠征記』に初上陸で目にした沖縄の町の様子が記されている。ペリー一行の冷静な観察眼には今読んでも驚かされるが、こんな記述がある。「土人」などと見下す発想と比べながら僕はこれを読んだ。
(2)「数群の琉球人が、われわれが上陸するのを見守っていたが、こちらが近づくにしたがってそろそろあとずさりした。髪にさした銀色のかんざしから比較的身分がいいと見分けられる者たちは、こちらに向かって丁寧なおじぎをした。身分の低い者たちは、茶色い木綿か芭蕉布の着物を一枚着ているきりで、子供たちは素裸だった。彼らの住居は、きわめて貧しい家でもよく整頓され、こざっぱりしている」「群集のなかには風格のある老人たちが大勢いて、顎鬚を豊かに垂らし、威厳と落ち着きをそなえていた」「彼らが心から平和を愛する人々であることは間違いない」。
(3)「植民地主義のまなざし」に対して、礼節と平和をもって接する沖縄の人々の姿が浮かんでこないだろうか。もちろん、ペリー一行のまなざしの中にも、異世界の人々=「土人」観が全くなかったとはいえまい。もともとアメリカは、ネイティブ・アメリカン(先住民)を大量に殺りくした暗い過去がある。だが、アメリカは根深い人種差別の歴史を乗り越えて、オバマ大統領が選ばれるまでの国になった。
(4)あえて言おう。私たちは差別する側も、差別される側も、皆「土人」なのだと。「土人」という言葉を無化するためにそのようにあえて言うのだ。


 確かに、「私たちは差別する側も、差別される側も、皆『土人』なのだと。『土人』という言葉を無化するためにそのようにあえて言うのだ。」。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-20 20:05 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年11月20日

 本当に残念ながら、「事件を受け、在沖米軍は『寄り添い、哀悼する期間』として、約1カ月間夜間の外出や基地外の飲酒などを禁止する措置を取った。だが同期間中にも米軍人が飲酒運転で国道58号を逆走するなどの事件が起きた。哀悼期間終了後も米軍関係者による傷害事件などが発生している。」(琉球新報)、というのが実態である。
 根本的解決を目指す時期なのである。


 2016年11月20日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-米軍属女性暴行殺人から半年 抜本対策 国動かず-2016年11月19日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍属女性暴行殺人事件で元米海兵隊員の軍属ケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告が逮捕されてから、19日で半年がたつ。事件を受けて県内では米軍人、軍属、その家族に特権的地位を与える日米地位協定の抜本的改定を求める声が強まったが、日米両政府は事件後、地位協定を適用する軍属の範囲見直しを行う方向で協議しており、県民の要求内容とは程遠い。在日米軍専用施設の7割以上が沖縄に集中する状況は変わらず、過重な基地負担が解消される見通しは立っていない。」
②「事件を受け、在沖米軍は『寄り添い、哀悼する期間』として、約1カ月間夜間の外出や基地外の飲酒などを禁止する措置を取った。だが同期間中にも米軍人が飲酒運転で国道58号を逆走するなどの事件が起きた。哀悼期間終了後も米軍関係者による傷害事件などが発生している。」
③「軍属に対する地位協定の適用見直しについて、日米両政府は早ければ年内に詳細を定めた『補足協定』を締結する方向で協議している。米軍人や米政府から直接雇用される文民、その家族ではなく、主に企業に雇われて米軍関係の仕事をする民間人の一部が地位協定の適用対象外とみられる。」
①「事件後、政府は『沖縄・地域安全パトロール隊』を設置。現在は65台体制で名護市以南を巡回している。ただ米軍関係者による事件・事故が多く起きる深夜には実施されておらず、効果を疑問視する声も根強い。」


(2)沖縄タイムス-「娘にお酒をついでほしかった…」 沖縄米軍属殺人事件・遺族の手記全文-2016年11月19日 12:14


 沖縄タイムスは、沖縄米軍属殺人事件遺族の父親の手記を伝えました。


 元海兵隊員で米軍属の男による暴行殺人事件の遺族が寄せた手記は次の通り(表記は原文のまま。ただし、被害者の名前は伏せました)。


 娘が生きていると信じ地域周辺を必死に探しまわった日々を思い出すことがあります、娘の無念を思うと気持ちの整理がつきません、毎朝仏壇に手をあわせると涙が出てきます、いつまでこの気持ちでいるのか今の私に出来る事は娘を供養してあげる事だけです。それと遺族にたいする支援とみなさんのやさしい気持ちに感謝しています。

 今でもなぜ娘なのか、なぜ殺されなければならなかったのか、今でも思います。今は供養してあげる事しかできません、裁判もこれからで、今の私には気持ちの整理はできません。

 被告人には極刑を望みます、私達遺族にはいかなる言い訳も通用しません、被告人は人ではありません。

 娘は帝王切開で未熟児で生まれ小さく病院で入院し私達はとても心配しました、でもこれといった大きな病気、怪我はなく育ってくれました、娘の名は私がつけました、生まれる前から女の子と分かっていましたので二文字でかわいい、よびやすい名でなずけました、笑顔がかわいい、やさしい娘に育ってくれました、私が35歳で生まれた大事な一人娘です。最後に会ったのは成人式で私の実家で会い、記念写真を撮り、とても着物姿が似合っていました、別れる時玄関で娘と握手をし、体に気をつけてね、と言いそれが娘との最後の会話でした。ちょっとした楽しみも持っていました、居酒屋でお酒を一緒に飲む事です、娘にお酒をついでほしかったのです、今はいろんな思い出が多く言葉になりません。

 この事件を最後に米軍人、軍属の事件がなくなりもうこれ以上私達のような苦しみ、悲しみを受ける人がいなくなるよう願います、それは沖縄に米軍基地があるゆえに起こる事です、一日でも早い基地の撤去を県民として願っています。

 平成28年11月17日 娘の父より


 以下、琉球新報及び沖縄タイムスの引用。







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by asyagi-df-2014 | 2016-11-20 16:16 | 沖縄から | Comments(0)

「駆け付け警護」「宿営地の共同防護」の新任務を考える。(2)

 安倍晋三政権は、2016年11月15日の閣議で、南スーダン国連平和維持活動(PKO)に参加する陸上自衛隊に、安全保障関連法に基づく「駆け付け警護」の新任務を付与する実施計画の変更を決定した。また、閣議に先立つ国家安全保障会議(日本版NSC)では、同じく新任務の「宿営地の共同防護」を付与する方針も確認した。
 このことについて、考える。
2016年11月16日付けの朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、読売新聞紙の社説の見出しは次のようになっている。


(1)朝日新聞社説-駆けつけ警護 納得できぬ政府の説明
(2)毎日新聞社説-駆け付け警護 慎重のうえにも慎重に
(3)東京新聞社説-南スーダンPKO 新任務より撤収の勇気を
(4)読売新聞社説-駆けつけ警護 安全確保しつつ新任務を担え


 今回も、「安全確保しつつ新任務を担え」と主張する読売新聞の異端ぶりが際立つ。
 読売以外の主張は、「新任務より撤収の勇気を」「納得できぬ政府の説明」「慎重のうえにも慎重に」、と反対や疑問が基調になっている。


 各紙の主張は次のようになっている。
Ⅰ.朝日新聞の主張
(1)事実上の内戦状態にある南スーダンでの新任務の付与に、あらためて反対する。
(2)政府は、憲法との整合性を保つため設けられた「PKO参加5原則」は維持されていると繰り返す。実態とかけ離れていないか。現状は「紛争当事者間の停戦合意」や「紛争当事者の安定的な受け入れ同意」が確立した状況とは考えにくい。
(3)政府がいま、急ぐべきは新任務の付与ではない。内戦状態が拡大して、道路や施設整備が難しくなった場合の、自衛隊の撤収に向けた準備ではないか。日本がめざすのは、あくまで南スーダンの国造りであって、自衛隊の派遣継続で存在感を示すことではない。
そのためにも、支援の重点を切り替える必要がある。自衛隊の「出口戦略」を描き、人道支援や外交努力など日本らしい貢献策を強めていく時だ。
Ⅱ.毎日新聞の主張
(1)新任務の付与は、昨年9月に安全保障関連法が成立したことで可能になった。安保関連法のうち、私たちは集団的自衛権の行使容認や重要影響事態法には反対してきたが、国際協力活動の意義は認めてきた。
(2)駆け付け警護には、確かにリスクはある。だが、特殊な訓練を受けた自衛隊にしかできない任務であることも事実だ。人命尊重を考えると、厳しい歯止めをかけたうえで、極めて慎重に判断し、運用することが最低限の条件だ。任務付与といっても、必ずやらなければならないということではなく、実施するかどうかは、状況を見て部隊長が判断する。自衛隊の能力を超える場合は、救援要請を断るしかない。安倍晋三首相は「PKO参加5原則が満たされている場合でも、安全を確保しつつ有意義な活動を実施することが困難と判断する場合には、撤収をちゅうちょすることはない」と語った。政府は現地の治安情勢を正確に把握し、状況次第で撤収を決断する覚悟も必要だ。
Ⅲ.東京新聞の主張
(1)一九九二年のカンボジアから始まった自衛隊の国連平和維持活動(PKO)参加は、二十四年を経て歴史的転換点に立っている。
(2)問題となるのは、自らを守るという武器使用の一線を越え、任務を遂行するための武器使用が可能になることだ。
(3)海外で武力の行使はしないという抑制的な姿勢が、戦後日本の国際的な信頼と経済的繁栄をもたらしたことは紛れもない事実だ。
(4)市民を巻き込んだ戦闘の危険すら否定できない情勢で現地にとどまることが、日本の活動として本当に適切なのだろうか。駆け付け警護に当たる自衛隊が武装勢力との間で本格的な戦闘に発展すれば、双方に犠牲が出ることも避けられないだろう。戦闘相手が、五原則で想定している国家や国家に準ずる組織でないとしても、憲法が禁じる海外での武力の行使と同様の軍事的行為に当たるとの批判は免れまい。
(5)専守防衛に徹する平和国家であり、欧州各国とは違ってアフリカを植民地支配したこともない日本だからこそ得られる信頼があり、できる貢献があるはずである。政府は各国に呼びかけ、インフラ整備をはじめ医療・衛生、教育・人材育成など非軍事の民生支援の検討を急いだらどうか。日本から遠い地で、厳しい状況下で任務に当たる自衛隊員には敬意を表するが、有意義な活動ができない治安情勢に至った場合、安倍晋三首相には躊躇(ちゅうちょ)なく撤収を決断する勇気を求める。
Ⅳ.読売新聞の主張
(1)駆けつけ警護は、国連や民間活動団体(NGO)の職員らが武装集団などに襲われた際、救援に向かう任務である。従来は、正当防衛・緊急避難でしか武器が使用できないという過剰な法律上の制約から、実施できなかった。1992年に自衛隊がPKOに参加して以来、人道上の最低限の国際的責務さえ果たせない不正常な状況がようやく是正される。
(2)疑問なのは、野党が、こうした実情を踏まえず、新任務は危険だと批判ばかりしていることだ。
(3)駆けつけ警護は、あくまで一時的、応急的な任務だ。施設部隊が主体の陸自が救援要請されるケースは、近くに他国の歩兵部隊がいないなど、極めて限られる。陸自の能力上も、武力衝突の現場に駆けつけることは想定されない。無論、新たな任務には、危険が伴う。そのリスクを最小限にする不断の努力が欠かせない。
(4)現地で得た情報や教訓を踏まえて、様々なケースを想定した陸自の訓練や装備を中長期的に充実させることも大切となろう。


 加えて、スーダンの最近の状況について朝日新聞はこのように押さえている。


(1)現地の治安情勢は予断を許さない。国連の事務総長特別顧問は今月11日、南スーダンで「民族間の暴力が激化し、ジェノサイド(集団殺害)になる危険性がある」と警告した。
(2)国連南スーダン派遣団(UNMISS)にも混乱が広がっている。7月の首都ジュバでの大規模戦闘では、各国の文民警察官らが国外に退避。今月に入ってケニア出身の司令官が更迭され、これに反発したケニアは部隊の撤退を始めた。
(3)武器は全土に拡散し、7月の戦闘の際は国連施設も略奪の被害を受けた。この戦闘で政府軍とPKO部隊が一時交戦したとの認識を、南スーダン情報相が本紙の取材に示している。



 さて、問題は、毎日新聞の指摘する「新任務の付与は、昨年9月に安全保障関連法が成立したことで可能になった。」、ということにある。
 このことの判断なしに今回の新任務の付与の意味は語れないはずである。
 ただ、毎日の「安保関連法のうち、私たちは集団的自衛権の行使容認や重要影響事態法には反対してきたが、国際協力活動の意義は認めてきた。」、とはどういうことなのかきちっとした説明が必要である。


 以下、朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、読売新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-20 06:08 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年11月19日

 2016年11月19日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-米軍機訓練で馬毛島買収へ 政府、オスプレイ活用検討-2016年11月18日 21:08


 琉球新報は、「政府は、米軍空母艦載機による陸上空母離着陸訓練(FCLP)の移転候補地となっている無人島の馬毛島(鹿児島県西之表市)について、地権者から買収する方向で調整に入った。政府関係者が18日、明らかにした。沖縄の基地負担軽減策として、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備中の新型輸送機オスプレイの訓練移転先としての活用も検討している。防衛省は18日、買収に向けた手続きの一環として、馬毛島の土地に関する鑑定評価業務の一般競争入札を公告。来年3月末までに結果を得て、実際の買収額を確定させたい意向だ。数十億円に上るとの見方が出ている。」、と報じた。


(2)沖縄タイムス-鶴保氏の「土人」関連発言、謝罪や答弁撤回必要なし 政府答弁-2016年11月19日 05:17


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「政府は18日、東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民に対する大阪府警の機動隊員による『土人』との発言を、『差別と断じることはできない』とする鶴保庸介沖縄担当相について、『内閣として発言の取り下げや謝罪などを求めることおよび、速やかに罷免することは考えていない』との答弁書を閣議決定した。仲里利信衆院議員(無所属)の質問主意書に答えた。」
②「答弁書で、鶴保氏の発言に関し、『警察官のように逮捕権を有し、公権力を行使する者がこうした言動を行ったことは【許すまじきこと】と考えている一方、本件発言を人権問題と捉えるかどうかは、言われた側の感情に主軸を置いて判断すべきだと述べている』と説明。菅義偉長官も同様の趣旨を述べており、金田勝年法相も『差別意識に基づくものかどうかは、事実の詳細が明らかでない状況の中では答えを差し控えたい』と述べており、閣僚らと『認識に差異はない』とした。ただ、金田法相は『土』は差別用語に当たるとの認識を示している。」
③「民進党の大西健介、初鹿明博両衆院議員の質問主意書に対しても、政府は鶴保氏が謝罪したり、国会答弁を撤回、訂正する必要はないと答えた。」


(3)琉球新報-ダンプ12台資材搬入、市民ともみ合い ヘリパッド建設-2016年11月19日 12:36


 琉球新報は、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設を巡り、資材を積んだダンプカー12台が19日午前9時半ごろ、メインゲートに資材を搬入した。ヘリパッド建設に反対する市民ら約90人はメインゲートへのダンプカー進入を防ごうと、メインゲート付近の道端で抗議活動を展開しようとするも、100人以上の機動隊に押さえられ、市民と機動隊がもみ合う場面があり、現場は一時騒然とした。」、と報じた。
 また、「機動隊が市民らを押さえる中、抵抗する男性1人を機動隊3人がかりで押さえ込み、地面にあおむけの状態で抑え込まれた男性が苦しそうな表情を見せる場面も見られた 。男性は機動隊に対して『沖縄の新聞を読んだことがあるのか』『何でこんなことをするか』『(米軍基地など)何でも沖縄に押し付けて』と必死に訴えた。午前11時点でN1ゲート前では約200人の市民らが座り込み、ヘリパッド建設反対を訴えている。」、と報じた。


(4)琉球新報-鹿児島県・馬毛島を買収へ 地権者と交渉合意-2016年11月18日 21:52


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米空母艦載機の陸上離着陸訓練(FCLP)の移転先に関連し、防衛省が18日までに鹿児島県・馬毛島(西之表市)のほぼ全域を所有する地権者と、売買交渉を本格化させることで合意したことが分かった。関係者が明らかにした。同省は同日、馬毛島の土地鑑定評価業務の入札を公告し、年度内に不動産価格を算出する。関係者によると、両者の代理人が17日に合意書を締結。馬毛島の不動産価格を確定させ、買収に向けた価格交渉に入るという。地権者は当初、賃貸契約を要求していたが取り下げ、価格交渉に集中できる環境が整った。ただ、金額を巡り政府側は数十億円を想定する一方、地権者側は100億円以上の条件を示しているとされ、隔たりは大きい。今後の交渉も難航が予想される。」
②「FCLPは、空母艦載機が陸上の滑走路を空母甲板に見立てて離着陸の動作を確認する訓練。米軍厚木基地(神奈川県)の艦載機部隊が硫黄島(東京都)で暫定実施している。米軍再編の一環で、同部隊が2017年までに厚木から米軍岩国基地(山口県)に移駐するため、日米両政府は訓練移転先に馬毛島を検討することで合意していた。」
③「鹿児島県の三反園訓(みたぞの・さとし)知事は『馬毛島でのFCLPは、何よりも地域の方々の意向が最も重要で、まずは国が地元に十分かつ丁寧な説明を行う必要がある』」とのコメントを発表した。」


 以下、琉球新報及び沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-19 21:58 | 沖縄から | Comments(0)

「土人」「シナ人」発言を考える。(27)

 大阪府警の機動隊員による「土人」「シナ人」発言を考える。
 「差別する側の意識が変わらないと問題は解決しない」、と識者は評する。
 つまり、差別する側の植民者の自覚がなされるのかどうかだ。
 人種差別撤廃条約に違反する問題なのだ。


 沖縄タイムスは2016年10月31日、「明治から続く沖縄蔑視 琉球大学名誉教授 比屋根照夫さん【インタビュー「土人」発言・9】」、を掲載した。 
 比屋根照夫さんは、次のように述べる。


(1)東村高江のヘリパッド建設現場であった機動隊員による「土人」「シナ人」発言は、明治以降から続く沖縄蔑視観の系譜として捉えなければならない。
(2)「土人」の記述がある公式文書に、琉球処分官の松田道之が処分後に出した「沖縄県下士族一般に告諭す」という布告がある。政府の命令に従わない琉球人は「土人」であり、職業も権利も失う。だから、言うことを聞いて琉球処分への反抗をやめなさい、という趣旨の脅し文句がそこに記されている。
(3)今回の問題も構図は似ている。沖縄の人々が米軍基地建設にいくら抵抗しようが政府は強引に工事を進め、その果てに侮蔑的な発言が出てきた。安倍晋三首相は旧帝国憲法下のような国家主義的な志向が非常に強く、戦後民主主義が日本を堕落させたという史観を持っている。沖縄の持っている異質性や多様性を許してしまうと国の根幹が揺らいでしまうから、非常に目障りなのだ。
(4)今回、日本人の沖縄に対する差別意識の根深さが露呈した。歴史の傷は簡単には消えない。根底的に治癒するには、日本という国によほどの衝撃を与える異議申し立てが必要となる。


 確かに、最近の沖縄たたきの構造は、「今回の問題も構図は似ている。沖縄の人々が米軍基地建設にいくら抵抗しようが政府は強引に工事を進め、その果てに侮蔑的な発言が出てきた。安倍晋三首相は旧帝国憲法下のような国家主義的な志向が非常に強く、戦後民主主義が日本を堕落させたという史観を持っている。沖縄の持っている異質性や多様性を許してしまうと国の根幹が揺らいでしまうから、非常に目障りなのだ。」、という説明が突く。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-19 12:08 | 沖縄から | Comments(0)

四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論を傍聴してきました。

 四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論が、2016年11月17日、大分地方裁判所の第1号法廷で開かれました。
傍聴席に座るのは、20数年ぶりになるのかと思いながら、竹田から参加してきました。
 あわせて、弁護士会館で開かれた「報告集会」にも参加しました。 
 最近、大分合同新聞は伊方原発のことは記事にしてきているので、報告記事を是非読んでみてください。
 私の方からは、いくつかの感想的なことを報告します。
 今回の口頭弁論では、原告団長の松本文六さんと徳田弁護士が意見陳述を行いました。
 松本さんは、次のような説得力のある意見陳述を行っています。


「原発は一体何のため誰のために作られたのでしょうか?福島で起きたような過酷な事故を二度と起こさせるべきではありません。
 自然災害を止めることはできまぜん。しかし人間の作った原発は人間の手によって止めることはできます。
 私どもは人間として、そして私は医者として、”No More Fukushima”の旗を高く掲げ、原発のない社会へ向けて行動することを表明し、この伊方原発を止める運動に関わりました。私どもは、私を含め周囲の多くの人々のいのちと暮らしと人権を守るために、伊方原発の稼働を止めたいのです。
 伊方原発を稼働させないことが、私どもの決意であり生きる希望なのです。」


 「報告集会」での6回書き換えたとの松本さんの話を含めて、あらためてこの松本さんの意見陳述の重みを感じています。
徳田弁護士は、意見陳述を通して、自らの課題として自らを見つめ直す中で、こうして意見陳述を行っていると、人としてあり方を提示してくれたような気がします。
 その陳述は、すぐれた決意表明でありました。
 それは、「自らと自らの家族、自らの地域を守るために、刻み込んで欲しい」、と。
 また、司法のあり方について、次のように三点について語り込みました。
一つには、原発に求められる安全性の程度については、福島原発事故のような過酷事故を二度と起こさないという意味での「限定的」絶対安全性、ないしは、絶対的安全性に準じる極めて高度な安全性と解すべきであること。
 二つ目には、当該原発が安全であるという高度の蓋然性が被告において立証されない限り、運転を許さないというのが、本件における立証責任の公平な分配というべきであること。
 三つ目には、原発訴訟は、一般の経験則あるいは基本的な科学技術的知識・知見に照らして、被告が原告らの指摘する科学的、合理的な疑問に対して、当該原発が過酷事故を起こす高度の蓋然性がないことを主張、立証し得ているのかどうかを判断すれば足りるというべきであること。
 この三点は、「3.11」が明確に示したことでした。
 あわせて、「報告集会」では、「彼(田中正造)の教えを出発点として差し止め判決を勝ち取りたい」と述べるとともに、田中正造を是非とも読んで欲しいと、参加者に投げかけました。
 田中正造の「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」との言葉が、確かに生きていました。

 最後に、今後の裁判の進み方については、「月に再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを求め、大分県内の住民4人が大分地裁に申し立てた仮処分申請を巡る争点は、原発の耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」の評価などに絞られることになった。17日に地裁で開かれた第4回審尋(非公開)では、来年1月と3月の審尋で住民側、四国電側が基準地震動に関するそれぞれの主張を口頭説明(プレゼンテーション)することが決まった。差し止めを認めるかどうか、地裁の決定は3月以降になる。」(大分合同新聞2016年11月18日)、となっています。
 特に、このプレゼンテーションに関して、、河合弁護士の「『異例』のこと。焦点は、基準値震動。裁判所は、法律家の言葉で言ってくれと。また、大学院の講義では困るとも。」、との発言が印象に残りました。


by asyagi-df-2014 | 2016-11-19 05:05 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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