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大分県弁護士会のテロ等組織犯罪準備罪の新設に反対する会長声明を考える。

 大分県弁護士連合会は2016年9月7日、「テロ等組織犯罪準備罪の新設に反対する」、とする会長声明を発表した。
このことについて考える。
大分県弁護士会は、その反対の根拠を次のように挙げる。


(1)過去三度廃案となった共謀罪法案は、長期4年以上の自由刑を定める犯罪について、団体の活動として当該行為を実行するための組織により行われる犯罪の遂行を共謀した場合、その遂行に合意した者を処罰するというものであった。近時、この共謀罪法案に「犯罪の実行の準備行為が行われたとき」などの要件を付加したテロ等組織犯罪準備罪を新設する組織犯罪処罰法改正案が提出される動きがある。
 近代刑法は、行為を犯罪として処罰し、思想や内心の意思を処罰しないということを基本原則としている。しかし、このテロ等組織犯罪準備罪は、以下のとおり、かつての共謀罪法案と同じく、行為ではなく、「合意」に着目して、処罰をしようとするものであり、近代刑法の基本原則に真っ向から抵触する。
(2)テロ等組織犯罪準備罪は、合意に加えて「犯罪の実行の準備行為が行われたとき」という要件を付加することから、かつての共謀罪法案に比べて、処罰の範囲を限定するものと評価する向きもある。しかし、ここにいう準備行為とは、極めて抽象的で、広範な解釈が可能な表現であるため、なんらの危険を備えていない行為を含みうる。したがって、この要件は、処罰の範囲をなんら限定するものではない。テロ等組織犯罪準備罪は、かつての共謀罪法案と同じく、行為そのものではなく、「合意」の危険性に着目して処罰をしよ
うとするものにほかならない。


 この上で、大分県弁護士会の考え方を次のようにまとめる。


(1)テロ等組織犯罪準備罪は、近代刑法の基本原則に反して、個人の思想や内心の意思を脅かすものであって、許される内容ではない。
(2)テロ等組織犯罪準備罪が新設されれば、捜査機関は、テロ等組織犯罪準備罪の捜査のため、個人の「合意」を捜査対象とすることが可能になる。テロ等組織犯罪準備罪が処罰の対象とする「合意」が個人の内心に強くかかわりをもつ以上、捜査機関による捜査は、個人の会話、電話、メール等の日常的なやりとりにまで広く及び、常に国民が捜査機関の監視の目にさらされることになりかねない。
 このような捜査機関の監視の目は、自由な内心の活動に源泉をもつあらゆる表現活動を萎縮させる。テロ等組織犯罪準備罪が新設されれば、国民の内心の自由はもちろん、表現、集会、結社の自由等の憲法上の基本的人権を侵害するおそれがある。ひいては、自由な表現活動を前提とする民主主義をも揺るがしかねない。
(3)わが国では、さまざまな犯罪に対して比較的法定刑の幅が広く規定されているため、長期4年以上の自由刑を定める犯罪は、600を超える。したがって、テロ等組織犯罪準備罪が新設されれば、600を超える犯罪が一挙に新設されることとなり、国民の内心の自由その他の基本的人権への影響は極めて広範なものとなる。
(4)政府は、テロ等組織犯罪準備罪の新設について、「国連越境組織犯罪防止条約」(以下「条約」という。)を批准するために必要であると説明している。
 しかし、わが国では重大な犯罪について、陰謀罪が8、共謀罪が15、予備罪が40、及び準備罪が9、既に存在しており、かつ、判例上、一定の要件のもとに、共謀者を共謀共同正犯として処罰することが可能である。その上、わが国では銃砲刀剣類所持等取締法により、組織的な犯罪集団による犯罪行為は、未遂以前に取り締まることが可能である。したがって、条約を批准するための条件は、わが国では既に達せられているのであって、新たにテロ等組織犯罪準備罪を設ける必要はない。


 大分県弁護士会は、テロ等組織犯罪準備罪の新設について反対の姿勢を次のように明確にする。


(1)テロ等組織犯罪準備罪を新設することは、近代刑法の基本原則に抵触し、基本的人権を侵害し民主主義を揺るがすおそれがある。
(2)テロ等組織犯罪準備罪の新設が、条約批准に不可欠なものでもない。


 政府が意図するテロ等組織犯罪準備罪を新設について、このように、反対の視点が明確にされた。
きちっと反対の立場を明確にし、運動に活かして行かなけれなならない。


 以下、大分県弁護士連合会の会長声明の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-19 07:14 | 共謀罪 | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年9月18日

 2016年9月18日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


 高江では初の「勾留請求」事案となった。
 このことについて、沖縄タイムスは、沖縄平和運動センターの山城博治議長は、「『大変な大衆弾圧だ。水際で裁判所が【待った】をかけてくれたことに感謝したい』と語った。」、と報じた。


(1)琉球新報-新基地阻止諦めない 県敗訴も抗議継続 シュワブ前-2016年9月18日 05:01


 琉球新報は、次のように報じた。


①「翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡る不作為の違法確認訴訟で県が敗訴して一夜明けた17日、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民ら約30人が座り込み、工事再開を警戒した。市民らは『判決の結果は予想できていた』『今後も抗議を続けていく』などと声を上げ、新基地建設反対の意思を新たにした。」
②「炎天下、日傘を差しながら座り込む市民らの表情には県の敗訴に落胆した様子はなく、以前にも増して新基地建設反対を訴える人で目立った。キャンプ・シュワブゲートへの資材搬入などは確認されなかった。」
③「県統一連の瀬長和男事務局長は『昨日の判決で沖縄に基地を押し付ける政府の姿勢が明らかになった。県が敗訴したからといって、ひるんではいない。私たちは選挙や抗議活動を通して基地反対の意思表示をしていく』と強調。『県敗訴』の判決を出した多見谷寿郎裁判官について『これまで政府に寄り添った判決をしてきた経歴がある。県が上告すれば最高裁にステージが移る。日本の司法が本当に独立していることを信じて、翁長知事を今後も支えていきたい』と語気を強めた。」
④「ゲート前を訪れた稲嶺進名護市長は『判決文を読んだが、国の言い分をコピーしたような内容だった』とあきれた表情を浮かべた。ゲート前で座り込む市民らに関して『どんな状況でも座り込んでくれる皆さんがいる。私も一緒に新基地建設反対に向かって頑張っていく』と意欲を示した。」


(2)沖縄タイムス-沖縄・高江で逮捕の男女、裁判所が勾留請求認めず-2016年9月18日 10:17


 沖縄タイムスは、15日に往来妨害容疑で逮捕された男女2人が釈放されたことについて、次のように報じた。


①「沖縄県の東村高江のヘリパッド建設への抗議行動で車両の通行を妨げたとして、15日に往来妨害容疑で逮捕された男女2人が17日夜、釈放された。検察側は2人の勾留を裁判所に求めたが、裁判所側が却下した。市民側は『軽い罪でも身柄を拘束し、抗議行動の萎縮を狙った』と批判した。」
②「高江の抗議行動ではこれまで公務執行妨害の疑いで3人が逮捕され、いずれも逮捕翌日には釈放されていた。市民側関係者によると今回、検察側は2人の身柄を引き続き拘束する勾留請求を那覇簡裁に出したが、簡裁は申請を却下。検察側は判断を不服として、変更を求める『準抗告』の手続きを取ったが、那覇地裁が再び却下した。」
③「沖縄署では午後9時15分に女性が釈放され、市民ら約50人から拍手が起こった。女性は『留置場にいてもみんなが外から励ましてくれているのが分かった。ありがとう』と述べた。高江では初の『勾留請求』事案に、沖縄平和運動センターの山城博治議長は『大変な大衆弾圧だ。水際で裁判所が【待った】をかけてくれたことに感謝したい】と語った。
名護署では午後9時半、男性が釈放された。『警察は【共謀してやった】と言わせようとしたが、きっぱり否定した。こんな容疑で勾留請求が通るはずはないと思っていた』と話した。また同日午後7時、キャンプ・シュワブの敷地に立ち入ったとして刑事特別法違反容疑で逮捕された名護市の男性も釈放された。」


(3)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>高江警備で意見交換 与党県議団と沖縄県警-2016年9月18日 10:28


  沖縄タイムスは、「沖縄県東村高江周辺のヘリパッド建設に伴う警備などを巡り、県議会与党3会派の県議団が14日、県警の担当幹部らと意見交換した。会合は非公開。」、と報じた。
 また、その様子について、次のように伝えた。


①「県議らは、県警が民間作業員を警察車両で作業現場まで搬送したことなどについて『公正中立に見えない』として、説明を求めた。県警は『安全確保のため』などと回答し、県外から派遣されている機動隊の配備の規模などは『県公安委員会と県警の責任で判断した』と説明した。
②「派遣された機動隊の車の燃料代などの経費が県警の予算から支出されていることについて、県警は同経費を国の補助が50%認められる予算で工面すると説明。県議らは詳しい額などを明らかにするよう求めた。」
③「県議らは納得できる議論にならなかったとして、県公安委の委員長や県警本部長と意見交換する機会を設けるよう要請。終了後に会見した社民・社大・結の大城一馬会派代表は『引き続き意見交換し、議会でもしっかり議論する』と述べた。」


(4)琉球新報-「抗議行動への暴力」 ヘリパッド反対の強制排除批判 爆音訴訟全国原告団総会-2016年9月18日 15:41


 琉球新報は、「全国七つの爆音訴訟原告団でつくる全国基地爆音訴訟原告団連絡会議(金子豊貴男代表)は18日、東京都の昭島市役所で第4回総会を開いた。米軍北部訓練場でのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の建設を巡り、政府が『工事強行への抗議行動に暴力的に襲いかかっている』として『人権・平和・民主主義を侵す軍事基地と闘う決議』を採択した。今後、政府に送る。」、と報じた。
 また、その決議について、「同決議では普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を強行することも批判した。ヘリパッド建設では500人超の機動隊派遣や県道封鎖などを挙げて『暴挙であり、根拠法令も示せない無法ぶりはまさに戒厳令である』と厳しく批判した。記者の強制排除や一時拘束があったことについて『表現の自由』も警察権力で『妨害』されていると指摘した。」、と伝えた。
 さらに、「金子代表は『巨大な政府、もっと巨大な米国政府を相手にしている。各原告団がもっと団結していかないといけないと決意を述べた。」、と伝えた。


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-18 20:20 | 沖縄から | Comments(0)

米軍工事への陸自ヘリの投入を考える。米国防総省高官の「『来年1月までに工事完了という目標を達成できるだろう。やはり安倍内閣は違う』と評価」、を許すのか。

 沖縄タイムスは2016年9月15日、平安名純代・米国特約記者の次のような記事を報告した。


(1)沖縄の米軍基地問題に関わる米国防総省高官は13日、本紙の取材に対し「陸自ヘリ投入は日本政府の判断であり、米軍や米政府側が責任を問われるべきのものではない」と前置きした上で、「来年1月までに工事完了という目標を達成できるだろう。やはり安倍内閣は違う」と評価する。
(2)国務省高官は「高江の現場で沖縄県民らが抗議している事実は承知している」としつつ、「沖縄県知事は日本政府は説明不足との批判はするが、工事そのものをやめろと言ったことはない」と指摘。「一時的な市民の反発はあるが、北部訓練場完成後の返還は沖縄にとってメリットが大きく、沖縄の内部からも期待の声が多くある」と強調。「ヘリパッド建設と(名護市辺野古の)代替施設建設計画は、若干の遅れは出るかもしれないが、おおむねタイムテーブル通りに進められていくのではないか」と楽観的な見方を示した。


 こうした日米の状況を踏まえた上で、この問題を考える。
 すでに、米軍工事への陸自ヘリ投入についての「違法」については、小口幸人弁護士の見解で、明確になっている。
 米軍工事に陸自ヘリ投入問題について、沖縄タイムス及び琉球新報は、2016年9月14日、それぞれ社説を掲載した。
 まずは、これを要約する。


Ⅰ.主張
(沖縄タイムス)
(1)高江問題は、米軍と自衛隊が一緒になって、沖縄住民に対峙(たいじ)するという、あってはならない構図を浮かび上がらせている。
(2)負担軽減の名の下に基地の機能強化が進んでいる。
(3)住民の生活道路である県道を、重機などをぶら下げた大型ヘリが横切るのも極めて危険である。
(琉球新報)
(1)陸上自衛隊の輸送ヘリが米軍北部訓練場のヘリパッド建設の機材搬入に投入された。自衛隊法の具体的な根拠を示さず、県の反対を押し切る暴挙であり、直ちに自衛隊ヘリの運用を中止すべきだ。
(2)米軍基地建設に自衛隊が直接関与する自衛隊法等の根拠は何か。防衛相、政府は明らかにする責任がある。
(3)防衛局の「環境影響評価(アセスメント)検討図書」はヘリの輸送回数を「1日5回程度」、合計「20回程度」と記するが、これを上回る輸送回数となる見通しだ。騒音被害、貴重生物への影響が懸念されるヘリパッド建設にヘリを投入し、さらに被害が拡大する。県民無視の手段を選ばぬ建設強行は容認できない。


Ⅱ.問題点
(沖縄タイムス)
(1)ヘリ投入について、稲田朋美防衛相は防衛省設置法4条19号に基づくものだと説明している。4条19号は、米軍基地の取得や提供、使用条件の変更、返還に関することなど、同省の所掌事務を記しているだけである。この条文のどこをどう読めばヘリ使用が可能になるのか、自衛隊がどんな権限で工事に関わるのか。設置法を都合よく拡大解釈したとしか思えない。
(2)ヘリ使用は自衛隊法からも疑問が多い。同法第6章が規定する「自衛隊の行動」は、防衛出動、治安出動、警護出動、災害派遣などである。県内に根強い反対のある米軍施設建設に自衛隊ヘリを使うのは、県民感情を逆なでするもので、配慮を欠く強引なやり方だ。
(3)稲田氏は「沖縄の負担軽減にとって有益で返還に伴う措置」と強調する。ヘリパッドの移設工事が北部訓練場約7500ヘクタールの過半返還の条件になっているのは確かだが、高江周辺ではヘリパッド建設によって確実に負担が増す。実際、高江の集落を取り囲むように計画された6カ所のヘリパッドのうち2カ所が完成し、オスプレイの飛行訓練が始まった。騒音被害などが懸念される。
(4)防衛省が工事を急ぐのは、残りの4カ所の工事を促す米軍との約束を履行するためだ。住民の懸念には向き合わないのに、米軍の要求に応えようと必死である。
(5)米海兵隊は「戦略展望2025」の中で、北部訓練場の部分返還について「使えない土地を返す代わりに、利用可能な訓練場を新たに開発」と米側の利点を強調している。
(琉球新報)
(1)県内では2007年にも、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設の事前調査に海上自衛隊の掃海母艦が派遣された。その際、政府は法的根拠を示さないまま、「国家行政組織法」に基づく「官庁間協力」の曖昧な説明で押し切った。当時、久間章生防衛相は福島瑞穂社民党党首に対し、自衛隊の協力の事例として「さっぽろ雪まつりや遺骨収集」を挙げた。雪かきや遺骨収集などの民生協力ならともかく、米軍基地建設への協力も可能とするのは、違法な拡大解釈ではないか。
(2)武力を備える実力組織の自衛隊の活動は、自衛隊法など明確な根拠法令に基づいている。国家防衛の主たる任務ほかの活動については「民生協力」など限定列挙により、厳格に規定している。
(3)07年の海自掃海母艦派遣では、辺野古海域での新基地建設に向けた環境現況調査(事前調査)に海自潜水士が投入された。今回の自衛隊ヘリの投入は07年の事前調査とは異なり、米軍基地建設に直接関与するものだ。稲田朋美防衛相は「必要最小限に限る」としているが、程度問題では済まされない。防衛相は防衛省設置法4条19号を根拠に挙げるが、同省の米軍施設の提供を定める条項であり、自衛隊動員の文言はない。


 さらに、琉球新報は2016年9月15日に、「人権団体『ヒューマンライツ・ナウ』の事務局長で弁護士の伊藤和子さんは『先住民の土地を軍隊のために利用してはいけないと、国連先住民権利宣言で定められている。権力の行使や人権侵害がこの場所で行われている』と指摘した。」、とその指摘を伝えている。
 このことについては、国連の人種差別撤廃委員会などは、2008年10月以降、日本政府に沖縄の人々を先住民族と認めるよう、複数回にわたって勧告している。これまでに国連の人種差別撤廃委員会などは、沖縄の人々を先住民族として認め、土地や天然資源に対する権利を保障するよう日本政府に法改正を求めている。
 実は、2014年8月には「沖縄の人々は先住民族」として、その権利を保護するよう勧告する「最終見解」を採択しているのである。
 現在の状況が、「国連先住民権利宣言」(2007年9月13日)の下記条文に違反していることは、明白である。


第3 条 【自己決定権】
先住民族は、自己決定の権利を有する。この権利に基づき、先住民族は、自らの政治的地位を自由に決定し、ならびにその経済的、社会的および文化的発展を自由に追求する。
第30 条 【軍事活動の禁止】
1. 関連する公共の利益によって正当化されるか、もしくは当該の先住民族による自由な合意または要請のある場合を除いて、先住民族の土地または領域で軍事活動は行われない。
2. 国家は、彼/女らの土地や領域を軍事活動で使用する前に、適切な手続き、特にその代表機関を通じて、当該民族と効果的な協議を行う。


 さて、小口幸人弁護士の米軍工事への陸自ヘリ投入についての法的見解を押さえる。


(1)自衛隊法という法律が、ポジティブリスト、つまり自衛隊は法律に定められていること以外、することはできないことになっている。自衛隊法第6章(76条から86条)は、タイトルが「自衛隊の行動」となっているように、自衛隊ができることを定めたポジティブリストです。しかし、自衛隊を米軍の施設工事のために出動させることができる、とは定められていません。稲田防衛大臣の命令は、法律に基づいていないことを自衛隊にさせるものであり違法です。
(2)防衛省は防衛省設置法4条19号に関して、そもそも防衛省設置法というのは、防衛省の設置、任務及び所掌事務などを定めた「組織法」と呼ばれる法律であること。
 このことから、次のことを指摘します。
 これは法解釈の大原則ですが、組織法は、個人の権利又は自由を制限する直接の根拠にはならず、個人の権利又は自由を制限するには、他に根拠法が必要だと解されています。よって、この時点でこの解釈はナンセンスです。よりにもよって防衛省設置法の中の、所掌事務、つまりお仕事リストを定めた条文を持ってくる解釈は、全く不合理です。この条文は、防衛省のお仕事の一つが、米軍基地の施設や区域の決定や返還に関することですよ、と書いてあるだけであって、その仕事の実現のために何をやってもいいという定めではありません。仮に、設置法の所掌事務に書いてあることは、その達成のために何をやってもいいと解釈するなら、恐らく日本の法律のほとんどは存在意味がなくなります。なぜなら、行政の全ては、どこかの省庁の所掌事務になっているからです。こんなとんでも解釈は許されません。
(3)自衛隊100条には、「自衛隊の訓練の目的に適合する場合」であることが条件とされています。稲田防衛大臣のコメントによると、決して訓練目的に適合するからやってみた、ということではないようです。この条文があることの反対解釈として、「自衛隊の訓練の目的に適合する場合」以外は許されないと解することができます。確かに、今回の高江への自衛隊ヘリの投入は、違法です。


 また、小口弁護士は、次のように指摘しています。


「今回CH−47が行っている行為は、沖縄防衛局が事業者であるヘリパッド移設工事の一部です。その下請けをしている、と言っても過言ではないでしょう。そして、ヘリパッド移設工事は、高江の住民の権利又は自由を十二分に制限する恐れの多い行為です。工事自体も騒音等をともなうものですし、完成することでオスプレイの飛来が増え、騒音により健康被害が生じることになります。よって、CH−47の出動も、個人の権利又は自由を制限する恐れのある行為ですので許されません。」


 このような整理をした上で、今回の米軍工事への陸自ヘリ投入については、次のように考える。


Ⅰ.法的問題がある。
2.環境問題に深刻な問題を与える。
3.地域の「自己決定権」を否定し、いたずらに「対立の構図」を持ち込む。
4.第61期国際連合総会において採択された国際連合総会決議に違反している。


 よって、日米両政府は、米軍再編に伴う、辺野古の新基地建設の断念及び高江を始めとする関連工事を直ちに中止しなければならない。


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-18 05:51 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年9月16・17日

 2016年9月16・17日、沖縄-辺野古・高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


 2016年9月16日は、また、記憶される日となった。民主主義の禍根を残す日として。
 福岡高裁那覇支部は、沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が沖縄県の翁長雄志知事を訴えた「辺野古違法確認訴訟」で、国側の請求を認め、沖縄県側敗訴の判決を言い渡した。
 埋め立て承認取り消しが違法と認定された。
 このことを、沖縄タイムスは、「知事の『提訴は地方自治の軽視で、民主主義に禍根を残す』との訴えは届かなかった。」、と表現した、(詳細は、別途報告)


(1)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>県道一部封鎖し工事車両が入る ゲート前で抗議-2016年9月16日 12:59


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺のヘリパッド建設で、沖縄県警は16日午前9時半ごろから10時40分ごろにかけて、村高江の米軍北部訓練場ゲート前を通る県道70号を一部封鎖した。その間に大型ダンプカーなど、工事車両約20台がN1ゲート内に入る様子が確認された。ゲート前にはヘリパッド建設に反対する市民ら約20人が機動隊員に対して「県民の財産を売り渡すな」など抗議の声をあげた。自衛隊ヘリによる工事車両の搬送は確認されていない。」、と報じた。


(2)琉球新報-きょうヤンバルクイナの日 大宜味で16年ぶり繁殖確認 保護策奏功-2016年9月17日 05:01


 琉球新報は、「17日は沖縄県の国頭村議会が制定した『ヤンバルクイナの日』。大宜味村でヤンバルクイナの繁殖が16年ぶりに確認された。野生動物の調査活動を続けているNPO法人どうぶつたちの病院沖縄の独自調査で明らかになった。環境省と県が実施してきたマングースの防除事業が奏功したとみられる。」、と報じた。


(3)琉球新報-資機材、トラックで運搬へ 高江のヘリパッド建設で沖縄防衛局 モノレール設置計画を中止 新たに道路整備、環境への影響懸念-2016年9月17日 05:02


 標題について、琉球新報は、次のように報じた。


①「米軍北部訓練場(沖縄県東村・国頭村)のヘリパッド建設工事に伴い、沖縄防衛局が工期短縮を目的に当初計画していた資機材運搬のための工事用モノレールの設置をやめ、同経路上に新たにトラック通行用の運搬道路を建設することが16日、分かった。これに伴い、当初の予定より大幅な樹木の伐採が生じ、環境への影響が懸念される。」
②「防衛局は9日、沖縄県環境部に対し、7月に提出した『北部訓練場ヘリコプター着陸帯移設事業(仮称)環境影響評価検討図書』に一部変更点があるとして該当箇所の修正版を提出した。その中に幅3メートル、全長約1・5キロに及ぶ運搬道路を設置する内容が明記されていた。防衛局は当初、『下草刈りを行う程度』で大規模の伐採を伴わない工法で全長約1・2キロのモノレールを設置する予定だった。県が申請内容の詳細な説明を要求したため、15日には防衛局の担当者が県庁を訪れた。県によると、工法変更の理由について防衛局から『全体の工期を加速するため、運搬能力の高い方を選んだ』との説明があった。また、今後も県と協議する意向はなく、『事後調査報告で対応する』方針だという。」
③「防衛局側はアセス検討図書は法律や条例で義務付けられたものではなく、『自主的』に行っていることなどを理由に、既に伐採に着手している。また防衛局は資機材の運搬道路の整備に伴う樹木の伐採を沖縄森林管理署に申請し、12日に許可を得ている。防衛省関係者は『一般的には木は切らない方がいいが、希少種は移植で対応する』としている。」
④「県は今後、申請内容と環境保全措置の妥当性などを早急に検証し、十分な保存措置を取るまで樹木の伐採や運搬道路の建設を進めないよう防衛局側に求めるとみられる。」
⑤「北部訓練場を巡っては、防衛局は当初、『自然環境の保全に最大限配慮する』との観点から、「N1」「G」「H」と呼ばれる地区にあるヘリパッドの建設工事を順次進めていく計画だった。だが、工事を前倒しする政府方針に沿い、工事を加速するため3地区の工事を並行して行うことにし、各地域をつなぐ砂利運搬のための工事用モノレールを設置すると県に申請していた。」


(4)琉球新報-辺野古工事再開を警戒 市民30人が座り込み シュワブゲート前-2016年9月17日 12:13


 琉球新報は、沖縄県側の敗訴を受けた辺野古の様子を次のように報じた。


①「翁長雄志知事による名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡る不作為の違法確認訴訟で県が敗訴して一夜明けた17日午前、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前では市民ら約30人が座り込み、工事再開を警戒している。午前11時50分時点で、キャンプ・シュワブゲートへの資材搬入などは確認されていない。炎天下の中、日傘を差しながら座り込む市民らから『判決の結果は予想できていた』『今後も抗議を続けていく』などの声が上がり、市民らは新基地建設反対の意思を新たに団結した。」
②「県統一連の瀬長和男事務局長は『昨日の判決で沖縄に基地を押しつける政府の姿勢が明らかになった。県が敗訴したからと言って、ひるんではいない。私たちは選挙や抗議活動を通して基地反対の意思表示をしていく』と強調した。」
③「ゲート前を訪れた稲嶺進名護市長は『判決文を読んだが、国の言い分をコピーしたような内容だった』とあきれた表情を浮かべた。その上でゲート前で座り込む市民らに関して『どんな状況でも座り込んでくれる皆さんがいる。私も一緒に新基地建設反対に向かって頑張っていく』と意欲を示した。」


 以下、沖縄タイムス、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-17 18:25 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-「辺野古裁判、沖縄県が敗訴」(2)

 辺野古裁判は、沖縄県が敗訴となった。
 このことを伝える。 


(1)琉球新報-「不当判決だ」「諦めない」 市民集会に1500人、違法確認訴訟の沖縄県敗訴-2016年9月16日 16:55


 琉球新報は、このことについて次のように報じた。


①「翁長雄志知事による沖縄県名護市辺野古の埋め立て承認取り消しを巡り、国が県を相手に提起した不作為の違法確認訴訟の判決言い渡しに合わせ、『辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議』が16日午後2時、福岡高裁那覇支部前の城岳公園で集会を開いた。約1500人(主催者発表)が集まり、『県側敗訴』の判決が伝えられると、参加者からは『不当判決だ』『司法に抗議する』などと怒りの声が上がった。」
②「集会には県弁護団長の竹下勇夫弁護士も参加し『国の主張をそのまま認めてしまったような内容で、最も悪い結果になった』と報告。『まったく納得いかない。上告に向けて作業を進めていく』と表明すると、会場からは大きな拍手が上がった。」
③「集会の最後には『絶対に基地は造らせない。翁長知事を支えていこう』という声に合わせ、ガンバロー三唱をした。参加者らは『この国に民主主義はない。県民の民意が無視された』『わずかな期待が裏切られた。しかし絶対に諦めない。最高裁で闘う』などと口々に話し、闘いの継続へ決意を新たにしていた。」


(2)琉球新報-県勝訴で新基地阻止も 敗訴なら事業否定困難 違法確認訴訟-2016年9月16日 12:05


 琉球新報は、このことについて次のように伝えた。


①「判決で県が勝訴する場合、いくつかのパターンが想定される。まずは裁判所が辺野古埋め立ての必要性を認めない判決を出す場合だ。この場合、辺野古での新基地建設自体が否定されることになる。埋め立て後の環境保全策が不十分だとして、埋め立て承認に違法な瑕疵(かし)があると認定する可能性もある。その場合、国はより厳格な環境保全策を新たに示す必要が出てくる。」
②「承認取り消しは違法としながら、県が『是正の指示』に従わなかったことは違法な『不作為』に当たらないとして、国の訴えを棄却することも想定される。その場合、国は県と協議するなどの必要が出てくるとみられ、移設工事の日程に影響が出るのは避けられない。」
①「国の訴えが認められた場合、裁判所の判断の“濃淡”こそあれ、承認取り消しは適法ではないと認定されることになる。その判決が確定すると、新基地建設阻止のための手法の一つである埋め立て工事の変更申請の判断などにおいて、埋め立て事業自体の必要性を理由に県が申請を認めないことは難しくなる。」


(3)琉球新報-「辺野古ありき」か 違法確認訴訟の沖縄県敗訴 揺らぐ司法の信頼性-2016年9月17日 05:03


 琉球新報は、このことに次のように伝えた。


①「沖縄県と政府との間の辺野古新基地建設を巡る初めての司法判断で、福岡高裁那覇支部の多見谷寿郎裁判長は16日、積極的に『辺野古が唯一』と唱える判決を下した。過重な基地負担軽減と辺野古基地建設反対という大きな二つの民意の両立を否定する判決で、県民らの批判は避けられない。」
②「軍事面では国の主張を取り入れ、米海兵隊の一体的運用の必要性を認めて県外移設の可能性を否定。米軍普天間飛行場の危険性除去のためには、辺野古に移設するほかないと踏み込んで判断した。一方で、埋め立てにより失われる環境価値などについては、まともに審理した形跡をほとんど残さず、県の主張を退けた。」
③「軍事面でも環境面でも、県側申請の専門家の証人尋問は却下しており、結論ありきの裁判だったという疑念は拭いきれない。代執行訴訟の和解勧告で自ら協議を求めながら、今回は協議の実現性を否定する矛盾を見せるなど、強引に国勝訴に持ち込んだ印象だ。県側が『国の訴状のコピーアンドペースト(丸写し)だ』(弁護団の一人)と批判するのも当然だろう。」
④「確定判決でこそないが、国が司法の“お墨付き”を得たとして、今後の新基地建設議論を有利に進めようとすることは間違いない。だが国の提出した主張書面と見まがうほどの今回の判決は、逆に、その判決の正当性・信頼性を揺るがしている。」


(4)沖縄タイムス-「県民はひるまない」辺野古訴訟判決を批判 高江で抗議行動-2016年9月17日 12:53


 沖縄タイムスは、「東村高江周辺の米軍北部訓練場内ヘリパッド建設に反対する市民らの抗議集会が17日、N1地区表側出入り口前で開かれた。午前の集会には約200人が参加。市民らは16日の辺野古違法確認訴訟で県が敗訴したことに「判決はむちゃくちゃ。高江でも大量の機動隊を導入して工事もむちゃくちゃだ」と批判。「政府が三権を使って襲いかかっても、県民はひるまない」と誓った。市民らは出入り口前に座り込み、工事車両の基地内への進入を警戒している。正午現在、工事車両の出入りはない。」、と報じた。


5)沖縄タイムス-<辺野古訴訟>裁判長「ほっとした ありがとう」異例の感謝 憤る傍聴席-2016年9月17日 07:48


 沖縄タイムスは、「『ほっとしたところであります。どうもありがとうございました』。16日午後2時、多見谷寿郎裁判長は、約4分間の国側勝訴の判決言い渡しを安堵(あんど)の表情で締めくくり、県側代理人に一礼した。翁長雄志知事が敗訴した場合に『確定判決には従う』考えを明言したことへの異例の“感謝”に、県側代理人は硬い表情を崩さなかった。傍聴席からは『出来レースとしか思えない』と憤りの声が上がった。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-がっかりなんかしない。するもんか 辺野古裁判傍聴記-2016年9月17日 05:00


 沖縄タイムスは、ボーダーインク編集者新城和博さんの裁判傍聴記を次のように伝えた。


①「法廷に現れた多見谷寿郎裁判長は、さてと、という感じで判決の主文を読み始めた。マイクのせいか、口調のせいなのか、聞き取りにくい。しかし『敗訴』という言葉だけはよく分かった。『詳しいことは後でじっくり精査するでしょうから』と、県側の弁護団に向かって、改めて付け加えた内容が実に興味深かった。例の『判決が出たらそれに従いますね』」と念押しした件である。」
②「ざっくりいうと、判決が出ても、それに従わないのなら裁判の意味がない、そうなったら裁判所のダメージが大きく、面目が立たないのだが、前回、翁長雄志知事が裁判の結果には従うと言ったので、リスクを回避することができた。多見谷裁判長は、その事に対して県側の弁護団にお礼を言ったのである。『ありがとうございました』。これはよく聞き取れた。要するに言い訳であり、嫌味(いやみ)にも取れる。薄笑いしているように見えたのは、僕が偏向しているせいかしら。その間約4分。あっという間に3人の裁判官は消え去り、双方の弁護団、傍聴していたマスコミも法廷を後にした。」
③「20年前傍聴した、大田昌秀県知事時代の沖縄県と国が争った裁判の判決も、結果は同じく『国のやりたい司法だい』なのだが、それでも、とりあえず裁判長は30分ほど判決理由について読み上げていたのだ。結果については予想されていたこともあって、がっかりなんかしない。するもんか。しかしあぜんとする余韻もないまま、僕は、一番最後に法廷を出た。」
④「裁判所通りは、さっきまでほとんど報道陣しかいなかったのに、裁判結果を待って始まる集会の人たちでいっぱいだった。暑いのは日差しのせいだけじゃない。しかし、こうした光景は、もうデジャブですらない。いつも通りの沖縄である。集会のスピーチで弁護団の方が、『まだ判決文を精査しているわけではないが、こうなってほしくないと思っていた最悪の判決内容』というような事を言っていた。そうか、予想以上に政府寄りの判決なのか。もはや憤りというよりも、恐怖を感じてしまう。司法が、国民より政府に従うというのは、大げさに言えば、ファシズムではないのか。シールズ琉球の玉城愛さんがリードするガンバロー三唱で集会が終わるのを見計らったように、雨が降り出してきた。太陽雨だ。熱くなった身体と心を少しだけ冷やしてくれる。この雨は台風の影響で、やがて激しくなるだろう。しかし僕たちは、それに耐えてきた歴史と生活を持っている。どんな結果がでようともぶれないでいること。何度目かのつぶやきであるが、あらためて口にしながら裁判所通りを後にした。


(7)沖縄タイムス-[記者の視点]沖縄は「三権一体」、一貫性欠く訴訟指揮 違法確認訴訟-2016年9月17日 10:10


 沖縄タイムスは、「記者の視点」として、次のように報じた。


①「違法確認訴訟の判決は端的に言えば、裁判所が政府に『国策は地方の民意に優先する』とお墨付きを与えた内容だ。こと沖縄に関して政府と国会、司法の三権は分立せず、逆に一体化して新基地建設に突き進む。福岡高裁那覇支部は、そんな国家像をまざまざと見せつけた。」
②「在沖海兵隊の役割は重要なので、県外移転はできない。新基地が建設できなければ、普天間飛行場は固定化する。普天間で発生する日米合意違反の騒音は、運用上の都合だから仕方ない。翁長雄志知事は地方自治法の解釈を誤っている…。
 判決文は、まるで国の訴状を読んでいるような内容だ。裁判所は国の代理人に成り下がったのかと嘆息する。」
③「多見谷寿郎裁判長は代執行訴訟の和解勧告で、国に『勝ち続ける保証はない』と警告した。国と県は和解案に合意し、違法確認訴訟で仕切り直した。いま思えば勧告は、裁判所が国に『勝ち続ける保証』を提案したのだろう。3月の和解は国と県に協議を促したが、判決は『解決策で合意する可能性を肯定することは困難』と断じた。」
③「返還合意から20年間も解決していない問題で、わずか半年に数回の協議だけを見て態度を豹変(ひょうへん)させており、訴訟指揮の一貫性にも疑問が残る。多見谷氏は判決言い渡し後、これまでの弁論で知事に『確定判決に従うかどうか』を尋ねた理由に『地方公共団体が判決に従わないと、裁判所の権威を失墜させる』と述べた。司法制度の混乱を懸念するなら公益性のある指摘だが、県民は裁判所という役所の権威のため、新基地建設の断念を訴えているのではない。」


(8)沖縄タイムス-辺野古違法確認訴訟 翁長知事会見一問一答-2016年9月17日 12:05


 翁長雄志沖縄県知事の会見は、「いろんな場面場面で。長い長い闘いになろうかと思う。その意味から言うと、私自身は新辺野古基地は絶対に造らせないという信念を持って、これからも頑張っていきたい。」、という言葉で締められた。
他の関連は、下記参照。


 以下、琉球新報、沖縄タイムスの引用。





by asyagi-df-2014 | 2016-09-17 15:16 | 沖縄から | Comments(0)

安倍晋三政権は、「共謀罪」新法案の臨時国会への提出を見送る。

 標題について、朝日新聞は2016年9月16日、「『共謀罪』新法案、臨時国会への提出見送り 政府・与党 」、と次のように報じた。


①「政府・与党は、『共謀罪』の要件を変えて『テロ等組織犯罪準備罪』を新設する法案を26日召集の臨時国会に提出しない方針を決めた。菅義偉官房長官は16日午前の閣議後の記者会見で、『予定法案の中には入っていない』と述べた。来年の通常国会に提出し、成立を目指す方針だ。」
②「政府・与党は同法案を臨時国会に提出して継続審議とし、通常国会で成立させる案を検討していた。臨時国会では環太平洋経済連携協定(TPP)承認案・関連法案など他の優先案件があるため、野党や世論の反発が予想される『共謀罪』新法案の提出は見送ることにした。自民、公明両党の幹事長と国会対策委員長は16日午前、東京都内のホテルで会談し、こうした方針を確認。自民党の竹下亘国対委員長は記者団に『(臨時国会には)出さない方向』と語った。16日午前の衆院議院運営委員会理事会では、政府側が提出検討中の法案リストからも外していることを明らかにした。」
③「犯罪の計画段階で処罰する『共謀罪』は、過去3回廃案になっている。このため、『2国会をまたぐことで丁寧にやっていることを示す』(政権幹部)狙いもあり、臨時国会提出案が検討されていた。一方で、他の重要法案への影響を避けるため、先送りすべきだとの意見も根強かった。こうした状況を踏まえ、首相官邸や所管する法務省、自民党の間で調整。その結果、通常国会に先送りすることで決着した。別の政権幹部は『通常国会には確実に提出し、同国会で成立させる』としている。」


 安倍晋三政権の方針が、強固に「通常国会には確実に提出し、同国会で成立させる」、ということにある以上、このことの阻止に向けて、一層の取り組みが必要となる。


 以下、朝日新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-17 09:49 | 共謀罪 | Comments(0)

大分県警別府署員が野党支援団体の入る建物の敷地に無断で隠しカメラを設置していた問題。(3)

 大分県弁護士会は2016年9月7日、大分県別府警察署によるビデオカメラ設置等の問題に関する会長声明を発表した。
この声明では、本件の問題点を次の3点にまとめている。


(1)本件ビデオカメラ設置等行為は、捜査目的のために行われたとのことであるが、他人の管理する敷地内に無断で侵入し、同敷地内にビデオカメラを無断で設置し、撮影するものであり、強制処分に該当することから、原則として令状が必要である(憲法第35条第1項)。それにもかかわらず、令状に基づくことなく本件ビデオカメラ設置等行為をしたことは違憲・違法である。
(2)本件ビデオカメラ設置等行為は、特定の政党の候補を支援する団体が使用する施設に出入りする不特定多数人の顔や行動を撮影し続けるものであるから、肖像権の侵害にとどまらず、思想信条の自由(憲法第19条)、政治活動の自由(憲法第21条第1項)に萎縮効果を与える重大な行為であり、ひいては民主主義の根幹をなす重大な基本的人権の保障を揺るがすものといわなければならない。
(3)本件ビデオカメラ設置等行為は令状主義に違反し、ひいては政治活動の自由等に萎縮効果を与え、民主主義の根幹をなす重大な基本的人権の保障を揺るがすものと考える


 この上で、大分県弁護士会は、次のように主張する。


(1)大分県警察に対し強く抗議する。
(2)本件ビデオカメラを設置した経緯及びその責任の所在を明らかにするため、早急かつ適正な調査を実施し、その調査結果及び再発防止策を公表することを強く求める。


 以下、大分県弁護士会の会長声明の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-17 06:08 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

沖縄-「辺野古裁判、沖縄県が敗訴」

 沖縄タイムスは2016年9月16日、「辺野古裁判 沖縄県が敗訴」、と号外で報じた。 号外は、次のように、伝えている。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、石井啓一国土交通相が沖縄県の翁長雄志知事を訴えた「『野古違法確認訴訟』で福岡高裁那覇支部(多見谷寿郎裁判長)は16日、国側の請求を認め、県側敗訴の判決を言い渡した。埋め立て承認取り消しが違法と認定された。知事の『提訴は地方自治の軽視で、民主主義に禍根を残す』との訴えは届かなかった。」
②「県側は判決を不服として、23日までに最高裁へ上告する方針。訴訟では知事が公有水面埋立法に基づいて、適法に埋め立て承認を取り消したかや、国が都道府県の事務に関与できる範囲などが争点となった。」
③「国側は『翁長知事は瑕疵(かし)のない承認処分を違法に取り消し、裁量権を逸脱した。是正せずに違法状態を放置し、普天間飛行場の移設計画や日米関係、国の安全保障に不利益を与えている』と主張。これに対し県側は『知事の取り消し処分は適法で、裁量の逸脱・乱用はない。違法な放置もしておらず、国交相は安全保障の国益を主張できる行政庁ではない』と反論。訴えを退けるよう求めた。」
④「第1回口頭弁論は8月5日で、同月19日の第2回弁論で結審した。県側が求めていた稲嶺進名護市長や環境・安全保障の専門家8人の証人申請は却下され、翁長知事の本人尋問のみが認められた。国と県は、3月の代執行訴訟の和解で、辺野古の埋め立て工事を中止し、『円満解決に向けた協議』を続けた。しかし、普天間飛行場の移設先を『辺野古が唯一』とする国と、『辺野古移設阻止』を掲げる県の溝は埋まらず、国が7月、再度の提訴に踏み切った。国が都道府県知事を相手にした、違法確認訴訟の提起は初めて。」


 沖縄タイムスは、個裁判の今後について、「沖縄県と国の争い最高裁へ 辺野古裁判、今後の流れ」、と次のように報じた。


①「違法確認訴訟の判決後、敗訴した沖縄県側は7日以内の23日までに最高裁に上告することができる。仲井真弘多前知事が下した承認処分の適法性を訴え、辺野古新基地建設の工事を進めたい国と、承認の瑕疵(かし)を訴える県が、高裁判決後、互いに主張を取り下げる気配はない。紛争が最高裁に持ち込まれるのは必至の情勢だ。」
②「同訴訟では、地方に権限のある法定受託事務に対し、国がどのような場合に介入(関与)できるかが問われている。憲法が保障する地方自治のあり方や、国と地方の『対等・協力』関係をうたった改正地方自治法の趣旨も問われている。上告された場合、自治法が定める国の『是正指示』や、知事の裁量による行政処分の取り消しの基準について、最高裁が初の判断を下す可能性がある。」
③「最高裁への上告に当たっては、高裁の判決に(1)憲法解釈の誤りがあること(2)法律に定められた重大な訴訟手続きの違反があること-が理由となる。最高裁は高裁判決の中に判例に反する判断や、重要な法令解釈に関わる事項を含んでいるときは、上告の申し立てを受理する。最高裁の審理は、通常5人の判事で構成される小法廷で開かれる。憲法問題を含むような事件については、15人全員の判事がそろう大法廷で審理される。上告に理由がない場合は、口頭弁論を開かずに却下や棄却の決定が出せる。一方で、高裁判決を破棄する場合は、必ず口頭弁論を開かなければならない。最高裁は(1)、(2)の場合や、高裁判決に明らかな法令解釈の違反があるときは、判決を破棄できる。」



 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-16 17:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-やんばる国立公園が誕生。次は、世界自然遺産登録。

 2016年9月15日、島北部の国頭、東、大宜味3村にまたがる陸域と海域約1万6300ヘクタールが、正式に国立公園に指定された。
このことについて、琉球新報は、「本島北部の国頭、東、大宜味3村にまたがる陸域と海域約1万6300ヘクタールが15日、『やんばる国立公園』として官報に告示され、正式に国立公園に指定された。完全な新規での国立公園指定は2014年の慶良間諸島以来で、33カ所目となる。北部3村は15日午前、国立公園化を記念する旗をそれぞれの役場に掲げ、指定を喜んだ。」、と報じた。
 また、「国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がり、固有動植物や希少動植物が生息し、多様な生態系が複合的に一体となった景観が特徴で、10年度に実施された国立・国定公園総点検事業で『わが国を代表する傑出した地域である』などと評価されていた。政府は指定地域を含む『奄美・琉球』について、世界自然遺産登録を目指す考えで、国立公園化によって開発を規制し、環境を守る体制を強める。」、と伝えた。


 さらに、琉球新報は2016年9月15日、その社説で、「やんばる国立公園 生態系保護へ大きな一歩」、と伝えた。
このなかで、「国立公園指定は貴重な生態系を守る大きな一歩である。政府は今後、国立公園指定地域を含む『奄美・琉球』の世界自然遺産登録を目指している。しかし、米軍北部訓練場の存在が自然遺産登録の最大の阻害要因になるだろう。やんばるの森全体を守るために、北部訓練場を無条件全面返還させなければ、画竜点睛を欠く。」、と鋭く指摘した。
 その問題点を次のように伝えた。


①「指定区域は、国内最大級の亜熱帯照葉樹林が広がり、ヤンバルクイナやノグチゲラなど多数の固有種が生息している。国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに掲載されている国際的希少種の生息・生育地となっており、世界的に見ても生物多様性の保全上、極めて重要な地域だ。にもかかわらず、やんばるの生態系は脅かされてきた。日本最大の甲虫で国の天然記念物ヤンバルテナガコガネは、違法な捕獲が横行していた。ヤンバルクイナは交通事故の犠牲になったり、野ネコやマングースによって捕食されたりして個体数が減少傾向にある。」
②「国立公園の特別保護地区内では全ての動植物の捕獲採取が禁止される。国立公園化で規制を強化し、生態系保全につなげたい。」
③「一方、米軍北部訓練場は国立公園指定区域から除外された。指定区域と一体となった豊かな自然がありながら、国の管理が及ばない米軍施設だからだ。連日、貴重な自然を破壊するヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設が強行されている。垂直離着陸輸送機MV22オスプレイや米軍ヘリの飛行は生態系に悪影響を及ぼす。北部訓練場を全面返還させ、生態系の保護と破壊が同時に進む矛盾を早急に解消しなければならない。」


 また、地元経済との関連について、「自然との共生を基軸にしたエコツーリズムが基幹産業になる可能性がある。ホテルや民泊の客には、地元農産物を提供することを徹底したい。県外や海外からの食材を提供するのでは、せっかく観光で稼いだ金を外に流出させてしまう。地元の農家に還元し、持続可能な地域づくりにも結び付けたい。」、と伝えた。


 琉球新報は、「国立公園化によって、やんばるの森の素晴らしさが国内外に発信される。森の保護が国全体の課題になったことは間違いない。」、と。


以下、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-16 09:38 | 沖縄から | Comments(0)

琉球新報社説から、沖縄の県民投票20年を考える。

 琉球新報は2016年9月9日、「県民投票20年 民意表明の意義は不変だ」、との社説を掲げた。
 あわせて、2016年9月10日に「資材輸送ヘリ投入 工事止め地元に向き合え」、2016年9月11日に「県外機動隊経費負担 政治的中立とは程遠い」、とその社説を続けた。
 この琉球新報の社説を受けて、1996年9月の県民投票という歴史的意味-「県民の人権を脅かし続ける米軍基地と日米地位協定に対する沖縄の民意を表明した歴史的意義」(琉球新報)-を、現在の辺野古・高江の状況のなかで、あらためて考える。
 まず、1996年9月8日の県民投票とは何だったのか、琉球新報は次のように指摘する。


(1)投票率59・53%で、賛成票は89・09%だった。
(2)県民は投票によって、基地の整理縮小と地位協定の見直しを明確に求めたのである。(3)前年に起きた少女乱暴事件に抗議する10・21県民大会で掲げた要求を再び突き付け、日米安保体制の根幹を揺さぶった。
(4)対米追従に終始し、沖縄への基地集中を当然視する日本政府への異議申し立ては、沖縄の将来を自ら決定するという「自己決定権」の行使であった。
(5)「日米安保のくびき」から脱しようという県民の願いを1票に託したのだ。


 つまり、2016年9月8日の沖縄県が行った県民投票とは、「対米追従に終始する基である『日米安保のくびき』」を脱するために、「沖縄への基地集中を当然視する日本政府への異議申し立を行い、沖縄の将来を自ら決定するという『自己決定権』の行使を実行したもの」であった。これは、沖縄にとって、いや日本にとって、歴史的意義を持つもであった。
 それは、「県民投票は政府のみならず、安保条約を容認する国民全体に対しても、民主主義に照らして沖縄の基地負担を放置してよいのかを問うものであった。その意義を国民全体で改めて共有すべきだ。」、ということであった。
 しかし、県民投票後の20年間は、「投票で示された県民要求とは逆行する事態がこの20年で進んでいる。」、と琉球新報は突く。そして、「辺野古新基地やヘリパッド建設の強行はその象徴だ。」、と。
 このことについて、琉球新報は、次のように記す。


(1)沖縄の基地負担軽減を標榜(ひょうぼう)したSACO(日米特別行動委員会)や在日米軍再編による基地施策は、沖縄の基地負担を軽減するものではない。辺野古新基地やヘリパッドは基地負担の移転にすぎず、投票で示された県民意思に合致しない。
(2)逆にMV22オスプレイの配備強行によって米軍普天間飛行場の基地機能は強化された。嘉手納基地に所属するF15戦闘機の訓練移転は実施されたが、外来機の飛来で騒音は増加傾向にある。
(3)地位協定の改定も実現せず運用改善にとどまっている。米軍属女性暴行殺人事件を受け、日米両政府は地位協定上の軍属の適用対象を狭めることで合意したが、これも弥縫(びほう)策の域を出ない。米軍に絡む事件・事故から県民の生命・財産を守る上で、基地の整理縮小と地位協定見直しは最低レベルの要求だ。それが顧みられないことへの憤りと不信感が20年でさらに蓄積されてきたのだ。


 結局、日本政府は、県民投票の真の意味を理解することなく、対米従属の政策をかえりみずに、逆に、米軍再編に積極的に自らの命運を託そうとしている。
 だから、琉球新報は、「米軍に絡む事件・事故から県民の生命・財産を守る上で、基地の整理縮小と地位協定見直しは最低レベルの要求だ。それが顧みられないことへの憤りと不信感が20年でさらに蓄積されてきたのだ。」、と述べる。
 そして、日本政府が県民投票の歴史的意義を振りかえることなく、進んで来てしまったことが、現在の辺野古・高江の問題を引き起こしてしまった、と。
 琉球新報は、県民投票の歴史的意義を直視しろと、次のことを強く訴える。


(1)米軍に絡む事件・事故から県民の生命・財産を守る上で、基地の整理縮小と地位協定見直しは最低レベルの要求だ。それが顧みられないことへの憤りと不信感が20年でさらに蓄積されてきたのだ。そのことを政府は直視し、率直に反省すべきだ。県民投票で示された民意の延長上に、今日の辺野古新基地やヘリパッド建設への抵抗があることを忘れてはならない。
(2)県民投票は政府のみならず、安保条約を容認する国民全体に対しても、民主主義に照らして沖縄の基地負担を放置してよいのかを問うものであった。その意義を国民全体で改めて共有すべきだ。


 この上で、琉球新報は、今起きていることに言及するのである。


(1)政府は反対運動の住民を排除するため県外から500人もの機動隊を導入した。自衛隊ヘリの投入をも辞さない姿勢は、国家権力を総動員するかのような強権的な進め方だ。
 米軍基地建設のために手段を選ばぬ政府の対応は、戦後の米軍による「銃剣とブルドーザー」の住民弾圧をほうふつさせる。
(2)問答無用の工事強行に、反対運動は激しさを増すばかりだ。逮捕者が相次ぎ、一触即発の状況にある。その上、資材搬入にヘリを投入する頭越しのやり方は、火に油を注ぐ暴挙と言わざるを得ない。
(3)政府は2007年に、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた調査の支援を名目として海上自衛隊掃海母艦を投入した。14年にも海底ボーリング調査の支援のため、掃海母艦派遣を検討した経緯がある。
(4)北部訓練場で警備に当たる警視庁や大阪府警などの機動隊に、給油代や高速道路代など現地での経費を沖縄側が負担していたことが分かった。抗議の市民に負傷者が出るなど暴力的な警備をする各地の機動隊は、土足で沖縄に踏み込んだだけでなく、県民の税金である公費まで使用している。市民感情からして納得のいく話ではない。


 琉球新報は、この事実に対して、次のように主張する。


(1)自衛隊ヘリの投入については、当の自衛隊、防衛省関係者にも「米軍との一体化の批判を受けかねない」と疑問視する声があるという。米軍基地建設に自衛隊が加担することは、自衛隊の本来業務にも反するのではないか。
 県は北部訓練場の過半返還の条件としてのヘリパッド移設を容認した経緯がある。しかし翁長雄志知事は、オスプレイ運用が明らかになった時点で「運用反対」を表明し、政府の工事強行を批判している。伊集盛久東村長もオスプレイの運用に反対している。
 騒音激化に苦しむ東村高江区の住民、多くの県民、県知事が強権的な工事強行に反対、批判を強める中で、地元の声を一顧だにしない政府の姿勢は民主主義国家の名に値しない。
 これ以上の対立激化は流血の事態さえ招きかねない。政府は工事をいったん中止し、虚心坦懐に県や東村、地元住民と話し合うべきだ。
 米海兵隊の「戦略展望2025」には北部訓練場の過半返還について「使用不能な演習場を返還し、最大限に活用する訓練場が新たに開発される」とある。既設ヘリパッドでのオスプレイ訓練の激化で基地機能の強化は明白だ。新たな移設工事は容認できない。
(2)住民意見を反映し、政治的中立性を保つのであれば、現在、北部訓練場の周辺で起きている暴力的な警備をやめさせ、応援の機動隊の撤退を県公安委は決定すべきだ。法的根拠すら曖昧な検問や抗議する市民との衝突によって周辺住民の生活にまで悪影響を及ぼしている。県公安委の各委員が現状をどう見ているのか示してもらいたい。
 北部訓練場のヘリパッド建設は、同訓練場の過半の返還という「アメ」を見せ、米軍の機能強化を図ることが目的にある。
 しかもヘリパッドは東村高江の集落を取り囲むように建設される。生活環境の悪化だけでなく、ヘリ墜落の危険が増す高江住民が反対するのは当然である。混乱のそもそもの原因は住民の意思を無視したヘリパッド建設にあるのだ。
 警備体制を見直せば済む問題ではない。豊かな森が残る本島北部は15日に国立公園として正式に指定される。政府が行うべきは北部訓練場の全面返還による自然保護であり、さらなる負担を押し付ける基地機能強化ではない。


 「県民投票は政府のみならず、安保条約を容認する国民全体に対しても、民主主義に照らして沖縄の基地負担を放置してよいのかを問うものであった。その意義を国民全体で改めて共有すべきだ。」、という県民投票を行ったの沖縄の意思は、今また、新基地建設という日米両政府の思惑の中で、切り刻まれている。
 今本当に必要なことは、まずは、「豊かな森が残る本島北部は15日に国立公園として正式に指定される。政府が行うべきは北部訓練場の全面返還による自然保護であり、さらなる負担を押し付ける基地機能強化ではない。」(琉球新報)、ということである。


以下、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-09-16 05:29 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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