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沖縄-辺野古・高江から-2016年8月11日

 2016年8月11日沖縄-辺野古・高江の今を沖縄タイムスと琉球新報は次のように表した。
 警察は、「市民が工事車両を阻止する『牛歩戦術』と同じ行動」をとり、反対する市民の車を押さえ込むため、わざと低速で車を走らせている。
地元の生活を巻き込んだ異常な行為がまかり通っている。その中で、逮捕者まで生じる事態となった。


(1)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>警察が「牛歩」で市民抑止 地元生活にも影響-2016年8月11日 05:10


 沖縄タイムスは、「沖縄県の東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設問題で、警察は10日、反対する市民の車を押さえ込むため、わざと低速で車を走らせた。市民が工事車両を阻止する「牛歩戦術」と同じ行動。高江集落の出入り口を含め3カ所で通行止めも行い、市民側との攻防は地元の生活を巻き込んで激化している。」、と報じた。
また、沖縄タイムスは、この様子を次のように伝えた。


①「福岡、沖縄両県警の車両最大3台が、直線で約3キロしかない高江集落から北部訓練場メインゲートまでを、午前8時半から約40分間かけて走った。建設資材の砂利を積んだダンプが先行していて、阻止しようとする市民の車を近付けない狙いがあったとみられる。時速はほぼ5キロ以下。徒歩で追い付いたネット中継『IWJ』のスタッフが撮影を始めると速度を上げ、引き離すと低速に、ということを繰り返した。スタッフの阿部洋地)さん34は『都合が悪いから撮影されたくなかったのだと思う』と苦笑した。」
②「高江集落から県道70号に出る交差点は午前7時半ごろから15分ほど通行止めに。巻き込まれた通勤の住民らの抗議を受け、解除された。」
③「仲嶺久美子区長は建設反対の立場は変わらないとしながら、『いつまでこんなことが続くのか。抗議運動の支援者も警察も、ここで人が暮らしていることを理解してほしい』と訴えた。警察に対し、東村役場を交えた協議を申し入れた。」
④「ほかに新川ダム入り口、メインゲート前が一時通行止めにされた。」


(2)琉球新報-牛歩作戦で搬入に遅れ 抗議中に男性1人が現行犯逮捕 ヘリパッド問題-2016年8月11日 13:54


 琉球新報は、「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場のヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題に関して、大型トラック10台が11日午前、米軍北部訓練場N1地区ゲートに資材を搬入した。建設に反対する市民らは、県道70号を北上する資材を積んだトラックや警察車両など30台の前を車やバイクでゆっくり走る『牛歩戦術』」で資材搬入を通常より遅らせた。抗議活動の最中、公務執行妨害の容疑で男性1人が現行犯逮捕された。」、と報じた。
 このことについて、「逮捕者が出たことについて沖縄平和運動センターの山城博治議長は『みんなで連携しながら楽しく、時には毅然とした態度で抗議活動をする考えに変わりはない。もう一度、みんなで気を引き締めながら、抗議活動を続けていきたい』と話した。」
、と伝えた。


(3)琉球新報-東村高江でヘリパッド建設反対の男性逮捕 公務執行妨害の疑い 反対活動の逮捕者は初-2016年8月11日 15:03


 琉球新報は、「東村高江の県道70号で、名護署は11日午前8時35分、警察官に原付バイクの停止を求められた男性(36)=名護市=が、バイクを突然発進させ警察官を転倒させたとして、公務執行妨害の疑いで、名護市の自称建設作業員の男性を現行犯逮捕した。男性はヘリパッド建設への反対活動に参加していたという。反対活動で逮捕者が出るのは初めて。逮捕容疑は11日午前8時34分ごろ、東村高江の県道70号で、男性警察官に原付バイクの停止を求められた際に、突然発進して腕をつかんでいた警察官を引きずり転倒させた疑い。名護署によると現場は高江共同売店から約2キロ。北向けに走っていた警察車両の前方で、男性が原付バイクの発進と停止を繰り返していたため、警察官が停止を求めて男性の腕をつかんだところ、急発進したという。男性は「今は話せない」と、容疑を否認している。発生場所は、東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民らの座り込み現場からは離れており、男性は1人で行動していた。」、と報じた。



 以下、沖縄タイムス及び琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-08-11 18:14 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-佐藤学沖縄国際大学教授(政治学)沖縄の米軍基地への誤解はなぜ生まれる?」を考える。

 沖縄タイムスは2016年8月7日、佐藤学沖縄国際大学教授(政治学)の「沖縄の米軍基地への誤解はなぜ生まれる?」、との記事を掲載した。
 このことについて考える。
今回は要約なしで、記事をそのままの載せる。




 -4月に本を出版した。

 「3年前にある学生が、何もない場所に普天間飛行場を造った、と訴えてきた。私は戦前の航空写真を見せ、集落や役場があったと説明した。学生は『基地反対の人はひどいことをするとインターネットで見た。戦前の写真をCGでねつ造したと思う』と疑った」

 「なぜ基地内で墓参りする人がいるかなど説明は計4回、5時間にわたった。その後、米国の世界若者ウチナーンチュ大会で、別の学生が『普天間飛行場には何もなかった』と発言したことを知った。一人が理解しても、他の学生には伝わっていなかった。しっかりとした論拠を提示しないと、誤解やデマを信じたままになると思った」

 -なぜ誤解やうわさが生まれるのか。

 「歴史を詳しく知らないことが大きな要因だろうが、沖縄に基地が集中している事実から目をそらしたいという意識もある。基地のおかげで経済が潤っている、振興予算をもらっている、中国から攻められないなど、沖縄への基地押し付けを正当化する意図もあるように思う」

 -信じる人も多い。

 「一部の事実を捉え、沖縄は立派なことを言っているが間違っていることもあるじゃないか、という類いも多い。確かに問題を取り上げるのは重要だが、弱みにつけ込むだけで、本質を無視しているものもある。信じる人は、きれい事に辟易(へきえき)しているのだろう。きれい事はうさんくさいという風潮も影響している」

 -若者を中心に誤解が広まっている。

 「卒業や就職のことで頭がいっぱい。仕事に就けば、もっと忙しくなる。沖縄の人が沖縄の歴史を知らないでどうするのか、と言われてきたが、最近では意図的に歴史を知りたくないのではないか、と感じる。近現代史を知り、そこから巨大な権力に立ち上がろうとすると大変な作業が待ち受けている。知らずに、考えずに過ごした方がラクとなっていないか。6月の参院選で、20代とそれ以外の年代の投票結果が異なったことも分析する必要がある」

 -どのように伝えていくか。

 「広く参加者を募り、ワークショップを開いた。今の沖縄の状況が、自分の暮らしに、どうつながるか。一歩引いて、考えてほしかった。今後は、自治公民館単位で、勉強会などを重ねたい」



 「若者を中心に誤解が広まっている。」、という指摘は、ヘイトクライムを考える上で同じように捉えることができるようだ。
 例えば、佐藤さんの次の指摘は、多くの事柄に、共通している。
 「卒業や就職のことで頭がいっぱい。仕事に就けば、もっと忙しくなる。沖縄の人が沖縄の歴史を知らないでどうするのか、と言われてきたが、最近では意図的に歴史を知りたくないのではないか、と感じる。近現代史を知り、そこから巨大な権力に立ち上がろうとすると大変な作業が待ち受けている。知らずに、考えずに過ごした方がラクとなっていないか。6月の参院選で、20代とそれ以外の年代の投票結果が異なったことも分析する必要がある」
 ただ、そこの根っこにあるものの一つは、「植民地主義の克服」ということについて、個人として立ち向かうことへの恐れではないか。
 「植民者」と自らを位置づけることへの「しんどさ」や「ただしさ」に、巨大権力というものが自らの権益を擁護するために作り上げた虚妄に、意図的に寄りかかろうとする姿ではないのか。
 そう思えてしかたがない。
当然それは、若者だけの問題ではない。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-08-11 05:42 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年8月10日

 2016年8月10日沖縄-辺野古・高江の今を沖縄タイムスと琉球新報は次のように表した。
「ヘリパッド建設、砂利搬入続く 抗議の市民押さえ付け」(琉球新報)、との状況が続いている。


(1)琉球新報-【ルポ・着陸帯強行】反対へ全国から結集 同志、交流深め連帯-2016年8月10日 05:01


 琉球新報は、高江の闘いを【ルポ・着陸帯強行】で次のように伝えた。


①「東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設問題で、建設に反対する市民らが通称『N1裏』と呼ぶ場所に設置しているテントに5日以降、泊まり込みで運動に参加する人々が各地から訪れている。全国的に注目されてきた米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に反対する運動にも参加したことがない人たちが、入れ替わりながら参加する。8日夜から9日午前にかけて現場を取材した。」
②「N1裏では、警察や沖縄防衛局によるテント撤去を警戒する市民らが結集した5日以降、数日でブルーシートで屋根を作り雨風をしのげるテントが設置された。内部には縦約60メートル、横約12メートルの奥行きのある縦長な集会場が設けられている。ブロックを土台に縦長の板をいくつも並べ、200人余は座れる。テント内の棚には県内外から善意で届いたカップラーメンや缶詰などがぎっしり。水のペットボトルも所狭しと並ぶ。」
③「日が落ちると発電機を使い、電灯がともされた。午後8時半ごろ、昼間は集会場のスペースを寝床に変更する作業が始まり、計20人余が寝るスペースを確保していた。女性陣は地面の上に板を敷いて平らな土台を作り、その上にキャンプ用テントを設置した上で内部にマットを敷く。大きなテント内に小さなキャンプ用テントを四つ以上は設置し、一つのテント当たりで2、3人が横になった。」
④「男性陣は女性陣とは離れた位置にブロックを土台に板で平らな寝床を作り、10人余が雑魚寝した。テントの外では、農道沿い数百メートルの区間に縦列駐車している車中で寝る人も多かった。」
⑤「就寝前、テント内にいた古川香織さん(42)=千葉県=と垣内成子さん(64)=読谷村=は初対面同士で雑談し、交流を深めていた。古川さんは「(7月22日のN1表の車両やテントを強制撤去する)映像を見た。居ても立ってもいられなくなった」と6日から泊まり込む。垣内さんは懐中電灯、寝袋、食料などを自前で持参し泊まり込む。」
⑥「就寝スペースは午後10時ごろには消灯した。翌9日午前4時、起きてきた人ら10人余が、テーブルを囲んで紙コップに入れたコーヒー片手にヘリパッド工事の進捗(しんちょく)について話し合った。」
⑦「輪に加わっていた豊岡英幸さん(30)=東京都=は、7月22日の強制撤去の映像を見て衝撃を受け、8月5日からN1裏に泊まる。『いつ(機動隊らが)来るんじゃないかという緊張感がある』と明かし『(今後も高江に)ぜひ飛んできたい』と強調した。」
⑧「午前5時7分、早朝からのN1裏のテント撤去を警戒してテントの外に駐車した車中で泊まった人や朝に駆け付けた人らもテント内に集まり、一日の開始を告げる集会が始まった。」



(2)沖縄タイムス-車両30台で徐行、トラックの進入阻む 沖縄・高江で抗議拡大-2016年8月10日 05:30



 沖縄タイムスは、「沖縄県東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設に反対する市民約50人が9日午前、N1地区表側出入り口につながる県道70号を約30台の車両で徐行し、砂利搬入のトラックが入らないよう抗議した。『砂利が搬入されるとヘリパッド建設が急ピッチで進んでしまう』との危機感から市民は抗議活動を8日から拡大しており、10日以降も続ける構えだ。市民によると県道での抗議は午前7時半ごろ始まり、約30台が徐行しながらトラックが早く進むのを妨げた。歩いてトラックの前に立ちはだかる参加者もおり、多くの機動隊員ともみ合いになりながら混乱は11時ごろまで続いたという。」、と報じた。
 また、「市民は『機動隊員は根拠も示さずに県道を封鎖し、歩行も許さなかった』と指摘。一方、県警は『県道の封鎖や出入り制限は一切していない』としており、主張が食い違っている。」、と伝えた。



(3)沖縄タイムス-<沖縄関係予算>「菅氏は3千億円台確保を約束」と翁長知事 官邸で会談-2016年8月10日 10:30



 沖縄タイムスは、「沖縄県の翁長雄志知事は10日午前、首相官邸で菅義偉官房長官と会談し、来年度の沖縄関係予算の概算要求に向けた国庫要請・税制改正の要望書を手渡し、実現を求めた。翁長知事によると、菅氏は沖縄関係予算の3千億円台の確保を約束。沖縄振興関連の税制9制度の延長・拡充については『全国的な税制の見直しのなかで検討したい』と答えたという。」、と報じた。
 また、「概算要求時期を前に、政府側が発信した沖縄振興と基地問題の『リンク論』については、話題にならなかったという。」、と伝えた。


(4)琉球新報-ヘリパッド建設、砂利搬入続く 抗議の市民押さえ付け-2016年8月10日 12:35



 琉球新報は、高江の状況を次のように報じた。



①「東村から国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民ら約100人は10日朝、東村高江のN1地区ゲート前に向かう県道70号で、砂利を搬入する10トントラックに対する抗議行動をした。警察は市民らの抗議行動をけん制し、新川ダムと東村高江区集落への進入路を車両通行止めにした。集落への進入路は約30分で解除したが、新川ダムの進入路は約2時間にわたって車両通行止めを継続した。抗議行動で沖縄防衛局による砂利の搬入が30分以上遅れた。
②「市民らは県道70号上で、砂利を搬入する10トントラックに対し、プラカードを掲げ抗議した。警察は午前7時前から東村高江区内の各地で機動隊員を配置し、抗議行動を警戒。路上にいる市民らを機動隊員5、6人が取り囲むなどして抗議行動をけん制した。」
③「砂利を積んだ10トントラックは最初の2台が午前8時40分ごろにゲート内に入った。以降、20分おきに搬入が続き、午前10時半ごろに最後の9、10台目がゲート内に入った。」
④「通称『N1裏』では、沖縄防衛局によるテントの撤去を警戒し、多くの市民らが9日夜から10日早朝にかけて泊まり込んだ。沖縄防衛局や警察によるテントの撤去は行われなかった。」


 以下、沖縄タイムス及び琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-08-10 18:31 | 沖縄から | Comments(0)

「沖縄ヘイトを考える」を読む。

 安田浩一さん(以下、安田とする)は、沖縄タイムスに「沖縄ヘイトを考える(上・下)」を寄稿した。
 安田は、ヘイトクライム・ヘイトスピーチを行う集団を、「ヘイトスピーチをぶちまけ、外国人の排斥を訴えることでどうにか自我を保っていられる、単なる差別集団者だ。」、と喝破し、その構造を、「世の中に存在する納得しがたい不可解なもの、いわばブラックボックスを紐解くカギとして、在日コリアンなど外国籍住民の存在が都合よく利用されているだけだ。」、と見抜く。
 そして、「人々は差別を“学んで”いく。無自覚のうちにヘイトスピーチを自らの中に取り込んでいく。」、と日本社会の病巣をえぐる。
 この寄稿をもとに、「外国籍住民へのヘイトスピーチと沖縄バッシングは地続きだった。」との意味を、「沖縄ヘイトクライム」を考える。


 「死ね、殺せ」「首を吊(つ)れ」「日本から出て(いけ」
から
「日本から出ていけ」「ふざけんじゃねえよ」



 ユーチューブの画面に映し出される「ヘイトスピーチ」のこうした「像」は、基本的人権が国の成り立ちの重要な要素だと考えてきた者にとっては、実に、耐えがたいものであった。
 でも、私自身も含めて、どれほどの人たちがこれに立ち向かうことができたのか。
だから、安田は、「ヘイトスピーチ対策法」の成立について、「今年6月、ヘイトスピーチ対策法が施行された。罰則なしの理念法である。保護対象が『適正に居住する本邦外出身者』とされるなど問題点も少なくない。とはいえ、わずか数年前まで『我が国には深刻な差別は存在しない』というのが政府の公式見解であったことを考えれば、差別の存在を認め、それが不当であると断じたのだから、一歩前進であると私は考えている。恐怖によって沈黙を強いられているヘイトスピーチの被害当事者のためにも、そして社会への分断を食い止めるためにも、法的整備は必要だった。」、と評価する。
安田は、日本におけるヘイトクライム・ヘイトスピーチの実態を次のように描き出す。


(1)「憎悪の矛先を向けられるのは、在日コリアンをはじめとする外国籍住民だ。こうした“ヘイトデモ”は10年ほど前から外国籍住民の集住地域を中心に、各地で見られるようになった。」
(2)「へらへら笑いながら『おーい、売春婦』などと沿道の女性をからかう姿からは、右翼や保守といった文脈は浮かんでこない。古参の民族派活動家は私の取材に対し『あれは日本の面汚し』だと吐き捨てるように言ったが、当然だろう。ヘイトスピーチをぶちまけ、外国人の排斥を訴えることでどうにか自我を保っていられる、単なる差別集団者だ。」
(3)「『本当に殺されるかもしれない』。在日コリアンの女性は、脅(おび)えた表情で私にそう訴えた。デモ隊から『朝鮮半島に帰れ』と罵声を浴びせられながら、じっと耐えている男性もいた。彼はデモ隊が通り過ぎた後、こぶしを地面に叩(たた)きつけながら泣きじゃくった。」
(4)「ヘイトデモの隊列は、地域に、人々の心に、大きな傷跡を残していく。参加者たちはデモを終えれば居酒屋で乾杯し、差別ネタで笑い転げ、『来週もがんばろう』と気勢を上げて、それぞれの生活圏に帰っていく。まるで週末の草野球にでも参加しているような感覚なのだろう。社会にとって大事なものを壊しているのだという自覚などない。多くはネット掲示板などで外国人排斥の書き込みに忙しい者たちだ。それだけでは飽き足らず、いつしか街頭に飛び出してきた。高校生から年金生活者まで世代もさまざま、女性の数も少なくない。」
(5)「なぜ、そんな醜悪なデモを繰り返すのか。半ばケンカ腰で取材する私に対し、ヘイトデモ常連の男性は吐き捨てるように答えた。
 『日本は日本人のための国じゃないか。奪われたものを取り返したいと思っているだけだ』
 彼だけじゃない。私が取材した多くの者が、この『奪われた感』を訴えた。外国人に土地を奪われ、福祉も奪われ、正しい歴史認識も奪われ、治安を乱され、揚げ句に領土も奪われ、そのうえメディアや行政をコントロールされている-つまり、世の中に存在する納得しがたい不可解なもの、いわばブラックボックスを紐解(ひもと)くカギとして、在日コリアンなど外国籍住民の存在が都合よく利用されているだけだ。」
(6)「彼ら彼女らに憎悪を植え付けるのは、ネットで流布される怪しげな情報だけではない。執拗(しつよう)に近隣国の脅威を煽(あお)るメディアがあり、特定の民族を貶(おとし)める書籍が流通する。テレビのバラエティー番組で、ヘイトデモに理解を示す“識者”もいた。憎悪の種が社会にばらまかれる。そして人々は差別を“学んで”いく。無自覚のうちにヘイトスピーチを自らの中に取り込んでいく。」


 安田は、日本という国の現在の病巣を次のようにえぐり出すのである。


「憎悪と不寛容の空気は、さらに新たな『敵』を生み出していった。国への補償を求める公害病患者や、震災被害で家を失い、仮設住宅で暮らす人々、生活保護受給者などに、『反日』『売国奴』といったレッテルが貼られる。私はこの数年間、そうした現場ばかりを見てきた。」


 しかし、安田は、「そればかりではない。差別主義者、排外主義者にとって、沖縄もまた『敵』として認知されるようになった。」、とあらためて指摘する。
 安田は、沖縄を「敵」として扱う日本人の姿を次のように描き出す。


(1)「私の網膜には、あの日の光景が焼き付いている。2013年1月、沖縄の市町村長や県議たちが東京・銀座でオスプレイ配備反対のデモ行進を行ったときのことだ。日章旗を手にして沿道に陣取った集団が、沖縄のデモ隊に向けて『非国民』『売国奴』『中国のスパイ』『日本から出ていけ』、あらん限りの罵声をぶつけた。彼ら彼女らは、日ごろから外国人排斥運動に参加している者たちだった。」
(2)「沖縄の人間を小ばかにしたように打ち振られる日章旗を見ながら、沖縄もまた、差別と排他の気分に満ちた醜悪な攻撃にさらされている現実に愕然(がくぜん)とした。
『戦後70年近くにして沖縄がたどり着いた地平がこれなのか』。デモ参加者の1人は悔しさをにじませた表情で話した。」
(3)外国籍住民へのヘイトスピーチと沖縄バッシングは地続きだった。
(4)「実は、銀座の沿道から罵声を飛ばしていた者たちの一部は、その前年、辺野古にも出向いている。新基地建設反対派のテントに踏み込み、『日本から出ていけ」「ふざけんじゃねえよ」などと拡声器を使って悪罵の限りを叩きつけた。しかもこれを『愛国運動』などと称しているのだから呆(あき)れるばかりだ。地域を破壊し、分断し、人々の心を傷つけているだけじゃないか。」


 安田は、「このような“沖縄ヘイト”は、いま、社会の中でさらに勢いを増している。」、と指摘する。
安田はそそ危惧感を次のように説明する。


(1)「ところで、同法が国会で審議されているときから、ネットを中心に奇妙な言説が目立つようになった。
 『米軍出ていけ』はヘイトスピーチ-。
 実際、ヘイトスピーチ問題を取材している私のもとへもどう喝めいた“問い合わせ”が相次いだ。『沖縄の米軍差別をどう考えるのか』『辺野古の基地反対運動もヘイト認定でいいんだな?』。それ以前から『首相を呼び捨てで批判するのもヘイトスピーチ』といった的外れな物言いも存在したが(そのような書き方をした全国紙もある)、同法成立が必至となるや、ネット上では新基地建設反対運動も『取り締まりの対象』といった書き込みが急増したのである。」
(2)「無知と無理解というよりは、ヘイトスピーチの発信者たちによる、恣意(しい)的な曲解と勝手な解釈であろう。これに煽(あお)られたのか、それともさらに煽りたかったのか、同法が『米国軍人に対する排除的発言が対象』と自身のSNSに書き込んだ自民党衆院議員もいた。」
(3)「そもそもヘイトスピーチとは、乱暴な言葉、不快な言葉を意味するものではない。人種、民族、国籍、性などのマイノリティーに対して向けられる差別的言動、それを用いた扇動や攻撃を指すものだ。ヘイトスピーチを構成するうえで重要なファクトは言葉遣いではなく、抗弁不可能な属性、そして不均衡・不平等な社会的力関係である。」
(4)「これに関しては、同法の国会審議において、幾度も確認されたことだった。法案の発議者である参院法務委員会委員の西田昌司議員(自民党)は私の取材に対し、『米軍基地への抗議は憲法で認められた政治的言論の一つ。同法の対象であるわけがない』と明確に答えた。結局、基地反対運動とヘイトスピーチを無理やりに結び付けようとする動きには、基地問題で政府を手こずらせる『わがままな沖縄』を叩(たた)きたい-といった意図が見え隠れする。基地反対派住民を『基地外』と揶揄(やゆ)した神奈川県議も同様だ。」


 安田は、「そう、問題とすべきはむしろ沖縄へ向けられたヘイトである。」、と続ける。


(1)「うるま市在住の女性が米軍属に殺害された事件でも、ネット上には被害者を愚弄(ぐろう)し、沖縄を嘲笑するかのような書き込みがあふれた。『事件を基地問題に絡めるな』『人権派が喜んでいる』。ナチスのカギ十字旗を掲げて『外国人追放』のデモを行うことで知られる極右団体の代表も、この事件では、あたかも女性の側に非があるかのような持論をブログに掲載した。ツイッターで『「米軍基地絡みだと大騒ぎになる』『米軍が撤退したら何が起きるか自明だ』などと発信した元国会議員もいる。これら自称『愛国者』たちは、簡単に沖縄を見捨てる。外国の軍隊を守るべきロジックを必死で探す。なんと薄っぺらで底の浅い『愛国』か。」


 また、安田は、沖縄への「誤解」が次々と生みだされていく日本の状況を指摘する。


(1)「1年前には人気作家の沖縄蔑視発言が話題となったが、この手の話を拾い上げればきりがない。『沖縄は基地で食っている』『沖縄の新聞が県民を洗脳している』『沖縄は自分勝手』『ゆすりの名人』-。」
(2)「不均衡で不平等な本土との力関係の中で『弾よけ』の役割を強いられてきた沖縄は、まだ足りないとばかりに、理不尽を押し付けられている。差別と偏見の弾を撃ち込まれている。しかも、そうした状況を肯定する素材としてのデマが次々と生み出されていく。」
(3)「歴史を振り返ってみれば、外国籍住民へのヘイトスピーチ同様、沖縄差別も決して目新しいものではない。日本社会は沖縄を蔑み、時代に合わせて差別のリニューアルを重ねてきた。アパートの家主が掲げた『朝鮮人、琉球人お断り』の貼り紙が、いま、『日本から出ていけ』といった罵声や横断幕に取って代わっただけだ。」
(4)「『沖縄は甘えるな』といった声もあるが、冗談じゃない。倒錯している。沖縄に甘えてきたのは本土の側だ。見下しているからこそ、力で押し切ればなんとかなるのだと思い込んでいる。実際、そうやって強引に歯車を動かすことで、沖縄の時間を支配してきた。辺野古で、高江で、沖縄の民意はことごとく無視されている。」


 安田は、この寄稿の最後をこのようにまとめる。


「私はこれまで、ヘイトスピーチの“主体”を取材することが多かった。だが、被害の実情を見続けているうちに、加害者分析に時間をかける必要を感じなくなった。差別する側のカタルシスや娯楽のためにマイノリティーや沖縄が存在するわけではない。
 これ以上、社会を壊すな。そう言い続けていくしかない。差別や偏見の向こう側にあるのは戦争と殺りくだ。歴史がそれを証明しているではないか。」


 沖縄の高江・辺野古の状況は、安田の「差別や偏見の向こう側にあるのは戦争と殺りくだ。歴史がそれを証明しているではないか。」、との指摘が示すものを、まさしく証明している。
 「社会を壊すな。」
 確かに、今は、そう言い続けなければならない。
 ともに。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-08-10 05:41 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年8月9日

 2016年8月9日沖縄-辺野古・高江の今を沖縄タイムスと琉球新報は次のように表した。
 琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設や米軍北部訓練場ヘリパッド建設で抗議行動を長年続ける市民らから『N1裏』の泊まり込みによる監視行動で、『初めて参加する人たちが増えている』という声が多く上がっている。」、と伝える。
 金平茂紀は報道特集で、「いじめをする側と、いじめを受けている側の問題ではなく、それを知らんぷりをして見て見ぬフリをする傍観者がいじめの構図を支えていると考えると、本土に住む人間の他人事感、あるいは無関心といったものが今問われているのではないか」、と伝えた。
 問われているのは、まさしくこのことだ。


(1)琉球新報-N1裏ゲート監視、映像拡散で運動拡大 市民排除に反発-2016年8月9日 05:02


 琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設や米軍北部訓練場ヘリパッド建設で抗議行動を長年続ける市民らから「N1裏」の泊まり込みによる監視行動で、「初めて参加する人たちが増えている」という声が多く上がっている。参加者によると、理由の一つにヘリパッド工事が再開された「7月22日」の様子がフェイスブックなどの会員制交流サイト(SNS)で広く拡散されたことが挙げられている。」、と報じた。
 また、その様子・声を次のように伝えた。


①「車の上で抗議する市民を無理矢理引きずり下ろす。座り込む住民らをごぼう抜きする。沖縄防衛局がN1地区ゲート前に市民らが設置したテントなどを撤去した際、機動隊員が市民らに行った排除の様子などだ。インターネットや動画を実況配信できるサイト『ツイキャス』を通じて、法的根拠を伴わず、必要な手続きを経ずに行われたとの指摘もある工事強行が世界に発信された。そうした映像が衝撃とともに拡散され、参加者の広がりにつながる一因となった。」
②「知人のフェイスブックで『7月22日』の状況を知り、内山亮さん(37)は、はるばるインドから高江を訪れた。東京在住だが半年前から楽器シタールを習うためインドを訪れていた。『大変な事態だと思った。少しでも役に立てればと思って』。6日から泊まり込みの2日間。『体力も気力もくたくた。ずっと運動を続けている人は本当にすごい』と感嘆した。」
③「多くのプロモーションビデオを手掛けた映像作家の丹下紘希さん(48)=京都=は『居ても立ってもいられなくなった』。現在はアニメーション『戦争のつくり方』などを制作した映像作家らの団体『NOddIN』で活躍する。『【沖縄のため】というのが平和の最前線だと思う。何ができるか分からないが、まずは一度ここに立って考えたかった』と話した。」
④「『平和な地域でこんなひどいことが行われるなんて信じられなかった』。シールズ東海の岡歩美さん(25)は声を震わせる。『市民が動けば、社会を変えられると教えてくれたのは沖縄の皆さんだ。共に闘いたい』と力を込めた。」


(2)沖縄タイムス-第三国軍の参加「禁じていない」 在日米軍基地使用で閣議決定-2016年8月9日 08:09


 沖縄タイムスは、「英国軍兵士が米軍キャンプ・シュワブやハンセンで米海兵隊の訓練に参加していることが情報公開により明らかになった問題で政府は8日、在日米軍の施設・区域内における米軍の活動へ、第三国の軍隊や軍人の参加が『いかなる態様であっても日米安保条約上禁じられているものではない』とする答弁書を閣議決定した。条約の許容範囲か否かは、個々の事案に即して判断されるとした。」、と報じた。
 また、この答弁書について、次のように伝えた。


①「在日米軍基地などの使用は、米軍以外が訓練目的で使用することは条約上認められないとしている。その上で、答弁書は米軍の訓練に第三国軍が参加するケースについては含みを持たせた内容だ。英国軍兵士の訓練参加については、『英国政府に確認中』とした。」
②「米軍とともに第三国軍が訓練することは、禁じられているとの見解を日本政府は過去に示している(1971年12月1日、参院本会議)。しかし、2015年8月27日の参院外交防衛委員会で、『米軍の活動に第三国人が参加することがいかなる場合でも日米安保条約上禁じられているかどうかについては、個々の事案に即して判断する必要がある』と答えていた。」


(3)琉球新報-高江、市民ら砂利搬入に「牛歩戦術」 警察が3カ所で封鎖、規制-2016年8月9日 11:38


 琉球新報は、高江の闘いについて、次のように伝えた。


①「東村から国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民らは9日朝、東村高江のN1地区ゲート前に向かう県道70号で、砂利を搬入する10トントラックに対する抗議行動を始めた。抗議行動により、通常より1時間以上遅れて10トントラック約10台が現場付近に到着しているが午前9時現在、搬入は行われていないとみられる。警察は市民らの抗議行動を警戒し、午前8時前から、N1地区ゲート前を挟んで東村側2カ所、国頭村側1カ所で一時、ダムへの進入路の封鎖や交通規制を行った。」
②「一方、警察は午前7時前から県道70号の東村、国頭村の複数の地点で警察車両とともに十数人が待機。3カ所で封鎖、交通規制しながら抗議する市民や車両を排除した。排除する際、市民と警察がもみ合い、現場は緊迫している。」
③「警察が県道70号周辺で封鎖、道路規制を始めたため、沖縄防衛局によるテントの撤去を警戒した通称『N1裏』泊まり込んでいる市民たちは『テント撤去が始まるのではないか』と一時、緊張した。警察による封鎖、道路規制は市民らの砂利搬入トラックに対する抗議行動へのけん制とみられる。警察による3カ所での封鎖、道路規制は午前9時30分までに全て解除された。」
④「通常、砂利トラックは十数台がまとまって東村まで北上し、いったんN1地区ゲートより手前のメインゲートに入る。その後、2台ずつ県警車両4台程度の警護でN1地区ゲートに入る作業が、午前8時すぎから午前10時ごろまで続く。だが、9日は市民らの抗議行動でN1地区ゲートへの最初のトラック搬入が行われており、作業終了まで通常より時間がかかるとみられる。」
⑤「9日早朝、N1裏ゲートで行われた朝の集会には市民ら約100人が参加した。うち一部が裏ゲート前のテントや車内で泊まり込んだとみられる。」


 以下、沖縄タイムス及び琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-08-09 17:27 | 沖縄から | Comments(0)

金平茂紀の「新・ワジワジ通信17」を読む。

 金平茂紀さん(以下、金平とする)が、沖縄タイムスで、連載している「新・ワジワジー通信」の17号は、「理不尽な、あまりに理不尽な 高江着手 胃液逆流の思い」、とその痛切な思いを表現した。
 この思いに沿って、高江を、辺野古を、沖縄を考える。


 金平は、まずこのように切り出す。


「長年、テレビ報道の仕事をしているが、胃液がまさに逆流する思いをすることがまれにある。嘔吐(おうと)感。出来事の進捗(しんちょく)のあまりの理不尽さに吐き気を催すのだ。」


 金平は、「相模原市の障がい者施設で起きた大量殺人事件の直後の現場に足を運んだ時もそうだった。」、と触れ、「『障がい者はいない方がいい』。ゆがんだ思い込みと残忍な暴力。この出来事の意味を僕らは時間をかけて考え続けなければならない。」、と説明する。
 そして、このように続ける。
 「だが、これから書くのは、この事件のことではない。この事件の約2週間前、7月11日の未明から東村高江で起き続けている出来事のことを記す。」、と。
金平は、この「7月11日の未明から東村高江で起き続けている出来事」を、断罪する。
 このように。


「そう、まるで〈戒厳令〉のような状態がそこにあった。警察法2条にはこう記されている。〈憲法の保障する個人の権利及び自由の干渉にわたる等その権限を濫用することがあってはならない〉。ぜこんなことが沖縄でなら許されるのか。その根底に〈植民地〉に対処するような本土の対沖縄政策があるのだと、僕は思っている。」


 また、「今話題のスマホのゲーム『ポケモンGO』について、糸満市摩文仁の平和祈念公園や沖縄戦の戦跡、あるいは御嶽(うたき)などが、プレイの場に設定されていることがわかって、死者の尊厳やその場所がもつ歴史的な意味を損なうとの批判が出ている。」、と指摘しつつ、この通信を次のようにまとめる。
 胃液逆流の理由の本当の理由は、ここなのだと。


「ならば高江で実際に行使されている物理的な警察力についてはどうなのか。住民の平和に暮らす権利や自然をまもりたいと思う願いを損なっていないのか。高江で起きていることへの本土の無関心ぶりは、僕には、まるで高江でポケモンGOに興じていることと同義のように思えるのだ。胃液が逆流しそうだ。」


 いささか金平の結論を急ぎすぎた。
 金平は、この安倍晋三政権の姑息な思惑を、「このタイミング。まるで島尻議員落選を見越しての〈仕返し〉のような冷徹な意図を感じ取った人は多かったのではないか。」、と切り取ってみせる。
 その上で、この時の様子を次のように記す。怒りとともに。


(1)「まさにその頃に、〈彼ら〉は高江の県道に向かうために装備などの用意をすべて整え終わって、午前2時の起床時刻にあわせて睡眠をとっていたのだ。」
(2)「僕らは残念なことに高江の現場にはいなかったのだが、午前5時にヘリパッド着工のための資材搬入がスタートした。参院選の結果が出てからわずか9時間後のことだ。沖縄県には何の連絡もなかった。翁長雄志知事は『選挙で民意が示された数時間後に、用意周到にこういうことをやることは容認できない』と報道陣に語った。」
(3)「何を言っているのかというと、つまり県なんか無視していいのだ、こっちは何が何でも『整えそろえる』んだから、と。こういう人物が防衛省のトップなのである。準備が整ったんだからやるのだと。沖縄防衛局は、その後、現在は中断している名護市辺野古の移設工事についても再開の意向を示し、7月22日の午前6時には、2年間中断していた高江のヘリパッド工事に着工した。」
(4)「僕はこの時はアメリカ大統領選挙の共和党大会の取材で国外にいたのだが、現場は大混乱となっていたようだ。畏友・三上智恵さんがネットにアップしてくれた動画などからも、その混乱ぶりが伝わってきた。」


 また、金平は、この時の翁長雄志知事の「選挙で民意が示された数時間後に、用意周到にこういうことをやることは容認できない」、との言葉の持つ意味とこの言葉を正当に理解できない日本の現在の姿を、「アメリカの小さな町のホテルでそれらの動画をパソコンでみながら、こんなことがアメリカで起きたらどうなることだろうと思った。おそらく議会やメディア、それに住民らが一斉に動きだして警察の警備の正当性が問いただされただろう。」、と痛烈に批判する。


 さて、「ぜこんなことが沖縄でなら許されるのか。その根底に〈植民地〉に対処するような本土の対沖縄政策がある」、との金平の指摘は、やはり、そのことに問題解決のすべての出発点があることを鮮明にする。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-08-09 05:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古・高江から-2016年8月6・7・8日

 2016年8月6・7・8日沖縄-辺野古・高江の今を沖縄タイムスと琉球新報は次のように表した。


 高江の闘いは、こんなにも続けられている。
 じっと、伝える。
それにしても、後付けの「事前協議」とは、「あってはならない遺憾」なことを、あくまで貫徹させるための計画的手段である。


(1)琉球新報-北部訓練場、テント撤去を警戒 集会に300人、車中泊も-2016年8月8日 05:01


 琉球新報は、「米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民らは7日夜、通称『N1裏』のテントを警察や沖縄防衛局が撤去する動きを警戒し、同テント内で集会を開いた。5日に続いて2回目。県内外から約300人が参加し、週明けの月曜日となる8日早朝からテントの撤去作業を開始する可能性を想定し、参加者の大半は車中やテント内に泊まり込む。」、と報じた。
 また、「集会にはヘリパッド建設を強行する政府に抗議する市民らが全国から駆け付けた。進行役を務めた沖縄平和運動センターの山城博治議長は『これからの攻防が最大の課題となる。これ以上、民主主義を破壊させない闘いを続けよう』と呼び掛けた。国会議員や県議らも参加した。」、と伝えた。


(2)琉球新報-撤去警戒を継続 ヘリパッド建設問題で市民ら-2016年8月7日 10:48
高江


 琉球新報は、「東村から国頭村に広がる米軍北部訓練場の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)建設に反対する市民らは7日朝、通称『N1裏』に設置しているテントを警察や沖縄防衛局が撤去することを警戒しながら、夕方に開催する集会の準備を進めている。7日午前10時現在、テント撤去の動きや警察による県道70号での検問、封鎖などは確認されていない。」、と報じた。
 また、「6日夜から7日朝にかけては強い雨が降り続いている。7日夕に行う集会を前に、6日から泊まり込んでいる市民ら約100人が、テントからブルーシートで延ばした屋根の補修や会場づくりを進めている。」、「5日夕に行われた集会の前にN1裏から離れた機動隊車両が6日午後、再びN1裏につけた。だが7日未明、市民らの抗議で機動隊車両は再び現場から離れた。現在N1裏には機動隊、防衛局の職員、民間警備員の姿は見られない。」、と伝えた。


(3)沖縄タイムス-安倍首相夫人、突然の沖縄・高江訪問 「何が起きているか確かめたかった」-2016年8月7日 09:52


 沖縄タイムスは、「安倍晋三首相の夫人、昭恵さんが6日午後7時ごろ、沖縄県東村高江の米軍ヘリパッド建設予定地につながるN1裏テントを訪れた。社会活動家の三宅洋平氏ら数人と一緒に、突然の訪問だった。高江に来た理由について『映画【標的の村】』を見て、実際何が起きているか自分の目で現場を確かめたいと思った』と沖縄タイムスの取材に答えた。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-<米軍ヘリパッド>テント撤去の動きなし-2016年8月6日 14:17


 沖縄タイムスは、「沖縄県東村高江周辺のヘリパッド建設に反対する市民らは5日から6日にかけて、N1地区裏の出入り口に泊まり込んで沖縄防衛局による座り込みテントの撤去を警戒している。多くの人が前日から泊まり込みで警戒を続ける。6日朝は、約200人がガンバロー三唱で決意を新たにした。同日午後2時までに、テントや車の撤去の動きはない。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-..<米軍ヘリパッド>沖縄防衛局、許可なく立木伐採 「事後申請」で手続き成立-2016年8月6日 09:25


 沖縄タイムスは、「沖縄県東村高江周辺の米軍北部訓練場ヘリパッド建設に向けた工事車両などの進入路を確保する作業を巡り、沖縄防衛局が本来必要な沖縄森林管理署の許可を得ないまま立木を約60本伐採していたことが5日、分かった。県議会会議室であった沖縄選出の国会議員ら超党派議員団の聞き取りに、同管理署の清水俊二署長が明らかにした。」、と報じた。
 また、次のように続けた。


①「事前協議なしに立木を伐採したことを認めた防衛局は3日、『顛末(てんまつ)書』を管理署に提出。4日には管理署との『事後協議』を行い、伐採の面積や数、経緯などを確認し、『国有林野の使用承認書」に基づく『事前協議』を成立させた。」
②「清水署長は手続き上の事前協議が成立したため、確認した範囲を防衛局はいつでも伐採できると説明しつつも、『新たな伐採は中止してほしい』と要請していると話した。」
③「稲田朋美防衛相は5日の閣議後、一部で事前協議なく立木を伐採したことに『あってはならない遺憾なことだ。今後の工事については、こういうことがないように注意をしながら事業を進める必要がある』と述べた。」


 沖縄タイムスは、沖縄平和市民連絡会の北上田毅さんの「『違法行為が明らかになってからも工事のトラックが10台以上進入している。自主申告の【顛末書】で済む問題ではない。防衛局は一刻も早く工事を止めるべきだ】と指摘した。」、との「声」で批判した。


(6)沖縄タイムス-辺野古訴訟、今後の流れは? 8月19日の知事尋問がヤマ場-2016年8月7日 13:27


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡る違法確認訴訟は、9月16日に判決が言い渡される見通しとなった。それに先立ち、今月19日に開かれる予定の第2回弁論で翁長雄志知事は当事者本人として尋問に臨む。知事は、承認取り消しは公益を考えて適法に行ったと訴え、代執行訴訟での和解後、国地方係争処理委員会(係争委)の決定を踏まえて国に協議を求めてきたことなどを説明するとみられる。」、と報じた。
 また、「本人尋問は訴訟の当事者と原告側、被告側、裁判所が一問一答式でやりとりし、詳細な事実関係を確認する手続き。証拠として扱われる。今回の訴訟では県、国双方が45分ずつ尋問する予定。国側代理人と知事でどのようなやりとりが交わされるか注目される。県は、敗訴した場合は『判決に従う』という意向を示している。ただ、埋め立て承認を取り消しても、その後、承認そのものを撤回することも視野に入れる。仮に埋め立て承認を撤回した場合、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき、撤回の取り消しを求める審査請求をすることなどが考えられる。さらに県は、基地建設工事の設計概要の変更申請を承認しないなどの措置をとることも考えられ、国と県との争いは長引くことが予想される。」、と伝えた。


 以下、沖縄タイムス及び琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-08-08 19:35 | 沖縄から | Comments(0)

全国の児童相談所が二〇一五年度に対応した児童虐待の件数が、前年度比16%増の十万三千二百六十件(速報値)となり、過去最多を更新した。

 標題について、東京新聞は2016年8月4日、「全国の児童相談所が二〇一五年度に対応した児童虐待の件数は、前年度比16%増の十万三千二百六十件(速報値)で過去最多を更新したことが、厚生労働省のまとめで分かった。集計を始めた一九九〇年度から二十五年連続の増加で初めて十万件を突破。児童虐待が後を絶たない深刻な現状が改めて浮き彫りになった。」、と報じた。
 また、この件に関しての厚生労働省の見解等を次のように伝えた。



(1)「厚労省は増加の要因の一つとして、子どもの前で配偶者らに暴力を振るう『面前ドメスティックバイオレンス(DV)』に関し、心理的虐待と捉えて警察が通告する事案が増えた点を指摘。専門家からは、地域から孤立した家庭の増加や経済格差の問題が背景にあるとの見方が出ている。」
(2)「厚労省は、一五年度に全国二百八カ所の児相が相談や通告を受けて対応した事例を集計した。都道府県別(政令市なども含む)では大阪が一万六千五百八十一件で最多。次いで神奈川が一万一千五百九十五件、東京九千九百九件、埼玉八千二百七十九件だった。最も少なかったのは鳥取で八十七件。島根百五十五件、佐賀二百三十七件と続いた。」
(3)「虐待の内容別では、暴言や面前DVなどによる『心理的虐待』が四万八千六百九十三件で47・2%を占めた。『身体的虐待』が二万八千六百十一件(27・7%)、『育児放棄(ネグレクト)』が二万四千四百三十八件(23・7%)。」
(4)「厚労省は昨年七月、相談を二十四時間受け付ける全国共通ダイヤル『189(いちはやく)』の運用を開始。以前は番号が十桁だったが三桁化してから相談が増え一五年度に児相が受けた電話は前年度比二・九倍の二万九千件に上った。」



 以下、東京新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-08-08 06:05 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

東京地裁は、ツイッターでの「捏造」被害に賠償を命令。

 標題について、時事通信は2016年8月3日、ツ「イッターに『従軍慰安婦捏造(ねつぞう)記者の娘』と名前と写真を投稿され、名誉を毀損(きそん)されたとして、元朝日新聞記者の長女(19)が関東地方の40代男性に損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(朝倉佳秀裁判長)は3日、請求通り慰謝料など170万円の支払いを命じた。
 朝倉裁判長は『父の仕事上の行為に対する反感から未成年の娘を人格攻撃しており、悪質で違法性が高い』と指摘。長女側は慰謝料の請求を100万円にとどめていたが、同裁判長は『200万円が相当だ』とも述べた。」、と報じた。
 このことについて、 「長女は弁護団を通じ、『判決が不当な攻撃をやめさせる契機になってほしい』とコメント。弁護団は『一般の個人に対する慰謝料としては異例の高額を認めた。インターネットの無法化に対する抑止力となる判決だ』と評価した。」、と伝えた。



 以下、時事通信の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-08-07 05:30 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

介護問題-安倍晋三政権は、介護保険の費用抑制のため、政府内で検討が進む要介護度が軽い人へのサービスの見直し。

 安倍晋三政権の成長戦略の裏返しが、実はこんなことなのである。
 東京新聞は2016年8月3日、「介護保険の費用抑制のため、政府内で検討が進む要介護度が軽い人へのサービス見直しのうち、特に身近な福祉用具レンタルの全額自己負担化方針に、対象の高齢者から悲鳴が上がっている。当事者らには『用具を使って行動できるからこそ、元気でいられる』『生活を壊さないで』との思いが共通しており、『政府方針は逆に重度者を増やす』と主張する。」、と報じた。
 「軽度者のサービス切り捨ては、頑張って生きてきた高齢者の人生を今後はお金で買えということ。できない人は人生そのものを変えられてしまう。介護保険制度の信頼が根本から崩れる」(東京新聞)、との指摘は、本来あたりまえの論理である。
 しかし、安倍晋三政権の中では、これがあたりまえとは捉えられない。
新自由主義政策の徹底の縮図がこうした結果としてもたらされている。
 まずは、東京新聞が伝える「声」を聞こう。



(1)「『年金暮らしで、福祉用具の全額負担はあまりに厳しい。私のような人を家に閉じ込めないで』。兵庫県西宮市の女性(76)は、語気強く訴える。変形性股関節症が悪化し、二〇〇八年に左足を切断して以来、車いすの生活。ただ『気ままに暮らしたい』と、長男夫婦宅の近くで独居し、大半の家事をこなすほか、友人との観劇や茶会に積極的に出掛け、要支援2を維持している。『用具がなければ全部ができなくなり、認知症になりかねない』と不安がる。」
(2)「ヘルニア手術の後遺症で、五十年前に下半身まひになった盛岡市の吉田義夫さん(85)は、車いすや段差解消用のリフトを器用に扱い、一人で散歩や買い物に行くのが楽しみ。四年前に腸の手術をした後は要介護5だったが、現在は2。ケアマネジャーの資格を持つ長女幸子さん(52)は『月約五千五百円の用具レンタル代が十倍になったら、負担はとても無理。といって用具がなければ、私が仕事を辞めて面倒を見なければならなくなる』と頭を抱える。」



 東京新聞は、この問題を次のように説明する。


(1)「介護保険を利用してレンタルできるのは、トイレやベッドに設置できる手すり、歩行器、車いす、電動ベッドなど十一種。一割負担の場合、車いすだと一般には月に数百円で借りられ、利用者にとっては在宅で自立生活を続けるのに大きな手助けとなっている。」
(2)「厚生労働省の統計によると、一六年二月に介護保険で福祉用具をレンタルしたのは百八十四万人。うち政府側が要介護度が軽いとみなす要支援1、2と要介護1、2の人(軽度者)は百十四万人で六割を占める。一方、それらの人への福祉用具貸与のための給付費は九十五億円で、介護保険全体からみれば1・4%にすぎない。」
(3)レンタル事業者らでつくる日本福祉用具供給協会が昨年、日常的に用具を利用する約五百人に『用具が利用できなくなったらどうするか』を尋ねたところ『介助者を依頼する』『行動をあきらめる』との回答が多数を占めた。協会の小野木孝二理事長は『用具が使えなくなると、家族の介護負担が増すか本人の行動が抑制され心身状態が悪化する恐れがある。そうなると訪問介護の費用も人材も余計に必要になる。福祉用具貸与は費用対効果が大きいサービスだ』と強調する。」
(4)「日本ケアマネジメント学会の服部万里子副理事長は「軽度者のサービス切り捨ては、頑張って生きてきた高齢者の人生を今後はお金で買えということ。できない人は人生そのものを変えられてしまう。介護保険制度の信頼が根本から崩れる」と指摘している。」



 私自身の問題として、不覚にも、2015年6月閣議決定の「骨太の方針」に、「軽度者のサービス見直し」が明記されていることに気づかずに来てしまった。



 以下、東京新聞の引用。



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by asyagi-df-2014 | 2016-08-06 05:50 | 持続可能な社会 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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