カテゴリ:侵略戦争・戦後処理( 19 )

京都府宇治市のウトロ地区に、韓国や日本国内から訪れる人が相次いでいる。

 朝日新聞は、2016年5月14日に、「在日の韓国・朝鮮人が暮らす京都府宇治市のウトロ地区。今年に入り、韓国や日本国内から訪れる人が相次いでいる。なぜなのか。」、との記事を掲げた。
 本当に、何故なのか。
朝日新聞は、こう切り出す。


「太平洋戦争中、国策の京都飛行場建設に動員された朝鮮人の労働者らが敷地の一角で生活した。もとの地名は『宇土口』だったが、地域の人々が呼んだという『ウトロ』が戦後に定着。敗戦時には約1300人がいたとされ、今も地区(約2・1ヘクタール)には55世帯・約130人が暮らす。立ち退きを求められたが、2011年までに韓国政府系財団の出資や寄付金などで一部の土地を買収。宇治市、京都府、国が公営住宅2棟を建てることが決まった。住宅建設や周辺の整備に伴い、『飯場』跡も残る建物の取り壊しが早ければ6月にも始まる。『記録や記憶に残したい』。そう考える人たちが次々と足を運ぶようになった。」


 続けて、韓国から訪れる人たちについて。


「著名タレントのウトロ訪問が韓国の人気テレビ番組で放映された昨秋以降、韓国からは修学旅行生や数十人規模のグループがたびたび訪れる。2月には釜山の東亜大建築科生ら12人が路地で写真を撮影したり、巻き尺で建物の寸法を測ったりした。ジオラマを作り、釜山でウトロの変遷を紹介する展示会を開くためだ。
 学生らに話をしたのは姜景南(カンギョンナム)さん(90)。母と朝鮮半島南部の泗川(サチョン)から父がいた大阪に来たこと。戦争末期、空襲から逃れてウトロにたどり着いたこと。飯場跡のバラックで暮らし、子ども6人を育てたこと。チャ・ユンジョンさん(21)は『在日の歴史を学べました。おばあさんたちが懸命に生活してきた痕跡がなくなるのは残念』と話した。韓国からの訪問客の案内役を務める南山城同胞生活相談センター代表の金秀煥(キムスファン)さん(40)は『住民たちも、また来たなあと喜んでいます』と話す。
 今月上旬には韓国KBSテレビのクルーが訪れ、俳優のユン・ユソンさんが住民らと交流する様子を撮影した。在外コリアンを紹介する特集番組で、プロデューサーのキム・アリさんは『撤去が始まれば風景が変わる。記録しておくのは歴史的にも意味がある』と話した。」


 日本国内から訪れる人は。


「国内からも訪れる。3月には、福岡などの在日コリアンと日本人の計5人が来た。北九州市の在日2世の裵東録(ペトンノク)さん(72)は『八幡にあった朝鮮人集落を思い出しました。私もこんな家に住んでたけん』。案内した『ウトロを守る会』の斎藤正樹さん(66)は『戦争が終わると動員された朝鮮人は見捨てられ、地区の人々は貧困に苦しんだ。ウトロはその歴史を伝える貴重な教材です』と語る。」


 確かに、まずは知ることが大事。
 そして、「戦争が終わると動員された朝鮮人は見捨てられ、地区の人々は貧困に苦しんだ。ウトロはその歴史を伝える貴重な教材です」、のは何故なのかと。


 以下、朝日新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-05-18 05:27 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

「沖縄戦被害・国家賠償訴訟」の判決を各新聞社の社説から考える。

 2012年8月15日に提訴された、沖縄戦の被害者に対する賠償を国に求める初の訴訟となった「沖縄戦被害・国家賠償訴訟」の那覇地裁の判決について、沖縄タイムスは2016年3月16日、「沖縄戦で身体・精神的被害を受けたとして、住民とその遺族79人が謝罪と1人あたり1100万円の損害賠償を国に求めた「沖縄戦被害・国家賠償訴訟」の判決が16日午後、那覇地裁(鈴木博裁判長)であった。鈴木裁判長は、住民ら原告の訴えを棄却した。太平洋戦争当時、空襲などの戦火に巻き込まれた民間被害者たちが損害賠償などを求める集団訴訟は、名古屋、東京、大阪でも起きたが、いずれも最高裁で訴えは退けられている。住民側は、元軍人らは法律にのっとって救済されてきたのに対し、国が住民や遺族らを救済する法律を作ってこなかったことを指摘し、平等を保障する憲法に反するなどと訴えていた。一方、国側は太平洋戦争当時、国の賠償責任を認める法律はなく、民法で認められた賠償請求できる20年が過ぎていることを挙げ、住民側の権利が消滅しているとして却下を求めていた。」、と報じた。
 この訴訟の争点について、沖縄タイムスは、①原告の住民は「集団自決(強制集団死)」の強制や壕追い出し、10・10空襲などの被害者や遺族。旧日本軍は沖縄戦で住民を守らず戦闘を続け、一般人への被害を拡大させたと指摘。民法の不法行為に当たるとしている、②また戦後、民間人の被害を補償する法律を制定してこなかったと国の不作為を批判。国は国家賠償法に基づき、賠償責任を負うべきなどと主張している、③一方国側は、旧日本軍の戦時中の行為や国家賠償法施行以前での国家の行為から生じる損害について、国は賠償責任を負わないと主張。また「原告らの請求は法に基づかない」と指摘。「沖縄戦の実態や原告らの被害の事実を確定するまでもなく、棄却されるべきだ」としている、と伝えていた。


 今回の「沖縄戦被害・国家賠償訴訟」の那覇地裁の判決について、各紙の社説をもとに考える。
 2016年3月17日現在でこのことを採り上げた社説は、確認できるだけで3社であった。
その社名と見出しは、次のものである。

(1)北海道新聞社説-沖縄戦訴訟 民間被害者の救済急げ
(2)琉球新報社説-沖縄戦訴訟棄却 国民全てに平等な補償を
(3)沖縄タイムス社説-[沖縄戦国賠訴訟]被害に背向けた判決だ


 これを要約すると次のようになる。
Ⅰ 判決への疑義
(1)北海道新聞
①戦争当時は国家が賠償する法律はなく、法的責任は負わないとする国側の主張を全面的に認めた。「鉄の暴風」と呼ばれる砲爆撃や激しい地上戦があった沖縄戦で、民間人被害の救済を求めた訴訟は初めてだったが、原告敗訴が確定した東京や大阪の大空襲訴訟の判断を越えることはなかった。判例があるとはいえ、新法による救済措置を求めるなど、被害者に寄り添った判断を示せなかったのか、疑問が残る。
②判決は、被害救済は立法府に委ねられるべき事柄だとも言及している。ならば、国会や行政は判決に安堵(あんど)せず、早急に救済策を講じるべきだ。高齢化している被害者を放置していいはずがない。軍人や軍属、遺族らは戦後施行された「戦傷病者戦没者遺族等援護法」などにより、恩給や給付金を受けられた。しかし、民間人はかやの外で、不平等さを指摘する声は根強くある。
③今回の訴訟で、原告側は「国は住民を保護すべき義務に違反した」と主張。旧日本軍は住民を避難用の壕(ごう)から追い出して死亡させたり、集団自決(強制集団死)を迫られたりしたとも訴えた。これに対し、国側は賠償責任を否定するとともに、これまでの同種裁判を踏まえ、「戦争の被害は国民が等しく耐え忍ぶべきだった」との「受忍論」を展開した。無謀な戦争を推進し、国民に協力を強制しながら「被害は我慢を」というばかりではやりきれない。国も司法も、被害者にもっと向き合う姿勢が求められよう。
④残念なのは、弁護団が被害の一つとした原告37人の心的外傷後ストレス障害(PTSD)について判決が考慮しなかったことだ。車や飛行機の大きな音を聞くと砲爆撃を思い出し、眠れないなどの声は切実だ。被害者対策で今後、論点になるのではないか。ドイツやイタリア、英国などが人道的見地から民間人に補償していることも参考にしたい。
(2)琉球新報
①全ての国民が法の下に平等であるという憲法14条がむなしく感じられる。
②判決は、国家賠償法施行前だったため、国が賠償責任を負わないとする「国家無答責の法理」によって遺族らの求めを退けた。判決はさらに、旧軍人や軍属が「戦傷病者戦没者遺族等援護法(援護法)」で補償されるのに対し、被告らへの補償がないことを「不合理であるということはできない」としている。憲法14条は人種、性別、信条のほか「社会的身分」により、差別されないと規定している。「軍人・軍属」という身分によって補償の有無が決まるのは憲法の理念に照らして不条理としかいえない。
③沖縄戦で被害を受けた人のうち、直接戦闘行為に加わらなかった「軍属」「準軍属」として援護法に基づく補償を受けたのは陣地構築や弾薬・患者輸送、「強制集団死」(集団自決)、スパイ嫌疑による犠牲者などとなっている。今回の訴訟の原告は米軍の爆撃などによる負傷者、旧日本軍に壕を追い出された人、近親者が戦死した人、戦争孤児などだ。
 沖縄戦の特徴は「住民を巻き込んだ国内唯一の地上戦」という言葉に示される。生活の場に軍隊が土足で踏み込み、本土決戦への時間稼ぎ、捨て石とされた。国策の名の下、県民は個人の意思と関係なく、戦争に巻き込まれたのだ。判決はそうした沖縄戦の実態に向き合おうとしていない。                            ④原告の中には、戦争当時の記憶が心の傷となり心的外傷後ストレス障害(PTSD)と診断された人もいる。補償が不十分というだけでなく、被害は現在も続いている。国立国会図書館がまとめた「戦後処理の残された課題」(2008年12月)によると「欧米諸国の戦争犠牲者補償制度には、『国民平等主義』と『内外人平等主義』という2つの共通する特徴がある」という。民間人と軍人・軍属、自国民と外国人の差別なく国の責任で補償するという考え方だ。
(3)沖縄タイムス
①沖縄戦の実態を踏まえることなく、被害者の苦しみに背を向ける冷たい判決である。
②争点となったのは国民保護義務違反という国の不法行為責任。地裁は「戦時中、国の権力行使について賠償責任を認める法律はなかった」と国家無答責の法理によりこれを否定した。日本軍の加害行為、住民の被害事実といった沖縄戦の特殊性には踏み込まず、一般論に終始した内容だ。
③戦争被害で国は、元軍人や軍属に年金を支払うなど手厚い補償を敷いている。原告が訴えたのは「人の命に尊い命とそうでない命があるのか。救済が不十分なのは憲法の平等原則に反する」との立法の不作為でもあった。しかし判決は「戦争被害者は多数に上り、誰に対して補償をするかは立法府に委ねられるべき。軍の指揮命令下で被害を受けた軍人らへの補償は不合理ではない」と訴えを退けた。
④最高裁で原告敗訴が確定したものの被害を認定した東京大空襲国賠訴訟などと比べ「判決は後退している」(瑞慶山茂弁護団長)と指摘されるように、救済の扉のノブに手をかけることもなく、国の姿勢をことごとく追認するものである。  
⑤各地の空襲訴訟も同様に民間人への損害賠償を求めるものだが、地上戦の舞台となった沖縄と本土では戦争体験の質がまったく異なっている。本土決戦の時間を稼ぐための「捨て石」となった沖縄戦の特徴は、軍人よりも住民犠牲が多かったことだ。判決は「実際に戦地に赴いた」特殊性を軍人・軍属への補償の理由に挙げるが、沖縄では多くの住民が戦地体験を強いられたようなものだ。
⑥今回の裁判の過程で、原告の約半数が心的外傷後ストレス障害(PTSD)を抱えていることが明らかになった。戦争で肉親を失い、けがを負い、戦後はトラウマに苦しんでいるというのに、誰も責任をとらないのはおかしい。
Ⅱ 各新聞社の主張
(1)北海道新聞
 安倍晋三首相は昨年6月の衆院予算委員会で、補償について「立法や行政が、みんなで考えていく問題」と答弁している。そうであるならば、政治は言葉だけに終わらせず、きちんと結果を出すべきだ。
(2)琉球新報
 戦後70年以上、日本政府は戦争被害者の補償を差別し、裁判所もそれを追認している。これ以上放置することは許されない。政府は戦争への責任を認め、新たな補償の在り方を早急に検討すべきだ
(3)沖縄タイムス
 司法には人権保障の最後の砦(とりで)としての役割を、国会には救済の道を開く新たな制度の創設を求めたい。


 大事な事実は、「戦後70年以上、日本政府は戦争被害者の補償を差別し、裁判所もそれを追認している。」、ということである。
 このことは、日本国憲法一四条をどのように実践していくかということに、深く関わる事例である。
 この意味から、確かに、「これ以上放置することは許されない。」。
 政府は、「戦争への責任を認め、新たな補償の在り方を早急に検討すべきだ」。また、国会には、「救済の道を開く新たな制度の創設を求めたい。」。


 以下、各新聞社の社説等の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-03-20 06:15 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)は7日、日本政府に対する勧告を含む「最終見解」を公表。

 この最終報告について、朝日新聞は2016年3月8日、「女性差別撤廃条約の実施状況を審査する国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)は7日、日本政府に対する勧告を含む『最終見解』を公表した。昨年成立した『女性活躍推進法』など、前回2009年の勧告以降の取り組みを評価する一方、夫婦同姓や再婚禁止期間など民法の規定について改正を求め、『過去の勧告が十分に実行されていない』と厳しく指摘した。」、「一方『「女性活躍推進法』のほか、待遇改善に向けた14年の『パートタイム労働法』の改正など、前回勧告以降の法的な枠組みの整備は、肯定的な評価を受けた。慰安婦問題には約1ページが割かれ、前回の勧告より詳細な記述になった。被害者への補償や加害者の訴追など、前回の勧告を繰り返した上で、日本政府が『被害者の権利を認識し、完全で効果的な癒やしと償いを適切な形で提供する』ことなどを求めた。慰安婦問題の責任をめぐる最近の指導者、当局者の発言や、日韓両政府が昨年12月末に結んだ合意について『被害者中心のアプローチが十分にとられていない』ことなどに遺憾を表明。日韓合意の履行にあたって被害者の意向を十分に考慮するよう求めるなど、日本政府の姿勢に注文をつけた。」、と報じた。
 この勧告の骨子については、①女性だけの再婚禁止期間の廃止、選択的夫婦別姓の採用など、民法の改正、②妊娠・出産に関わるハラスメントを含む雇用差別、職場でのセクハラを禁止し、防ぐための法整備をする、③2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にするための効果的な手段を確保する、④慰安婦問題では、被害者の権利を認識し、補償や公的な謝罪、尊厳の回復を含む、完全で効果的な癒やしと償いを提供する。日韓合意の履行にあたり、被害者の意向を十分に考慮する、⑤女性差別的なポルノやゲーム、アニメなどの規制、と伝えた。
 特に、慰安婦問題については、次のように指摘した。


「国連の女性差別撤廃委員会(CEDAW)が7日公表した日本への勧告は、今回も厳しい内容だった。慰安婦問題では、昨年末の日韓合意について、問題解決のあり方を問われる形になった。
 7日、委員会を代表して記者会見したジャハン委員(バングラデシュ)は慰安婦問題の日韓合意に言及し、「我々の最終見解は(慰安婦問題を)まだ解決されていない問題だと見なしている」と発言。日韓合意に元慰安婦たちが関与し、その意向が反映されるべきだとの考えを示した。
 今回の最終見解は、日本政府が慰安婦問題を解決する努力や日韓合意について『留意する』とする一方、『指導者や当局者が責任を軽くみる発言をし、被害者に再び心的な傷を負わせるような行為を控える』といった新たな勧告も盛り込んだ。委員会は『意図したわけではない』とするが、最近の動きを踏まえて慰安婦問題の記述は分量が増え、より具体的になった形だ。
 また、日本が、慰安婦問題は女性差別撤廃条約を締結した以前に起きたために委員会が取り上げるべきではないと主張していることについても、『遺憾に思う』とした。2月にあった委員会の対日審査では、オーストリアの委員が『何が被害者中心のアプローチになり得るのか』『加害者の訴追や、歴史教科書掲載の必要性といった過去の国連機関の勧告をどう実行に移すのか』と質問した。これに対し、日本政府代表の杉山晋輔・外務審議官は、日韓合意の内容や、『日本政府が発見した資料の中では、いわゆる【強制連行】を確認できるものはなかった】といった立場を強調して説明した。
 元軍縮大使で、かつて国連委員会で慰安婦問題に関わった美根慶樹・平和外交研究所代表は『国連委員会が慰安婦問題について質問したのは、日本政府と強制連行の有無を論争したかったからではなく、問題解決に対する姿勢を知りたかったからだ。ことさら強制性の有無に焦点を当て、否定する杉山氏の説明は【日本は責任逃れをする意図があるのでは】という疑念を生じさせかねない危ういものだ】と話す。」


 国連の女性差別撤廃委員会の慰安婦問題への勧告-被害者の権利を認識し、補償や公的な謝罪、尊厳の回復を含む、完全で効果的な癒やしと償いを提供する。日韓合意の履行にあたり、被害者の意向を十分に考慮する-は、基本的な考えとなるものである。
 それは、「何が被害者中心のアプローチになり得るのか」「加害者の訴追や、歴史教科書掲載の必要性といった過去の国連機関の勧告をどう実行に移すのか」といった問いかけを日本側が常に行うということでもある。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-03-11 06:06 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

自民・桜田議員が「職業としての売春婦だった。それを犠牲者だったかのようにしている宣伝工作に惑わされすぎだ」と発言。その後、撤回。

 自民・桜田議員の問題発言について、東京新聞は2016年1月15日、「自民党本部で十四日朝開かれた外交・経済連携本部などの合同会議で、桜田義孝元文部科学副大臣(衆院千葉8区)が慰安婦について『職業としての売春婦だった。それを犠牲者だったかのようにしている宣伝工作に惑わされすぎだ』と発言した。与野党から批判が相次ぎ、午後になって『誤解を招くところがあった。迷惑を掛けた関係者の皆さまに心よりおわび申し上げる』と、発言を撤回するコメントを出した。」、と報じた。

 日本軍「慰安婦」の問題について、「職業としての売春婦だった」との認識とそれに基づく行為は、歴史を捏造沖縄タイムス捏造・否定するものであり、当該者の基本的人権を侵すものである。この上に、「誤解を招くところがあった」とする弁明は、さらに二度目の過ちを重ねることになる。まさに、愚鈍への逃避である。


 以下、東京新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2016-01-17 06:07 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

日本軍「慰安婦」問題、「慰安婦問題日韓で合意。」を考える。(2)

 この合意に関しての「少女像の移転」について、「日本政府関係者はこう語る。『韓国がこれからかく汗の量は半端ではない』」との朝日新聞の記事は、どう考えても筋違いである。
 当然、次のような記事に繋がることは明白ではないか。
 朝日新聞は2015年12月30日、「日韓両政府が慰安婦問題を決着させるとした合意について、元慰安婦を支援する日本国内の団体でつくる『日本軍『慰安婦』問題解決全国行動』は29日、『被害者不在の『妥結』は『解決』ではない』とする声明を発表した。声明は、政府間協議が『被害者不在』と批判。『日本政府が責任を認めたことは被害者と市民運動が勝ち取った成果』とする一方、少女像の移転について『勝手な【合意】は被害者を再び冒瀆(ぼうとく)する』と反発した。
 さらに安倍晋三首相の『おわびと反省』をめぐり、首相が朴槿恵(パククネ)大統領との電話で表明したことに対し、『被害者が謝罪と受け止めることができる形で、改めて首相自身が公式に表明する』よう求めた。この団体など各国の元慰安婦や支援団体は昨年6月に『解決策』をまとめ、日本政府に提出している。」、と報じた。
 また、「戦後補償や在日コリアンの問題にかかわってきた弁護士ら37人も30日、声明をまとめた。日本政府に対し『加害に具体的に言及し、責任を認め誠実に謝罪し、謝罪の証しとして賠償などの具体的措置を実施する』ことを求めた。」、と続けた。

 
 「被害者不在の『妥結』は『解決』ではない」と主張する日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の声明で触れられている「日本政府への要求」は次のものである


① 総理大臣のお詫びと反省は、外相が代読、あるいは大統領に電話でお詫びするといった形ではなく、被害者が謝罪と受け止めることができる形で、改めて首相自身が公式に表明すること。
② 日本国の責任や河野談話で認めた事実に反する発言を公人がした場合に、これに断固として反駁し、ヘイトスピーチに対しても断固とした態度をとること。
③ 名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やすための事業には、被害者が何よりも求めている日本政府保有資料の全面公開、国内外でのさらなる資料調査、国内外の被害者および関係者へのヒヤリングを含む真相究明、および義務教育課程の教科書への記述を含む学校及び一般での教育を含めること。
④ アジア・太平洋各地の被害者に対しても、国家の責任を認めて同様の措置をとること。


 今回の『合意』を受けての「現状の中で、今回の『合意』の重さをを考える時、東京新聞の『従軍慰安婦問題で合意【妥結】の重さ』という意味が、現在の状況の中で、この『合意』を判断する上で、重要になってくると考えざるを得ないのではないか。」という自分自身の判断は、「日本政府は、ようやく国家の責任を認めた。安倍政権がこれを認めたことは、四半世紀もの間、屈することなくたたかって来た日本軍「慰安婦」被害者と市民運動が勝ち取った成果である。」(日本軍「慰安婦」問題解決全国行動の声明)ということに重きを置く状況判断に寄りかかっていることは間違いない。
 確かに、安倍晋三政権の動きに容易に踊らされていることへの反省はしなければならない。
 ただ、この妥結に意味をもたせていくことは重要なのではないかと思いはある。
 だとすれば、このためには、日本政府に前回のものに加えて、次のことを要求し、実現させなければならない。


① 総理大臣のお詫びと反省は、外相が代読、あるいは大統領に電話でお詫びするといった形ではなく、被害者が謝罪と受け止めることができる形で、改めて首相自身が公式に表明すること。
②日本側で出版されている大日本帝国軍従軍慰安婦制度を史実否定や歴史修正や韓国ヘイトや女性蔑視の立場から扱っている歴史修正出版物について、「それらは日本政府の立場とは相いれず、日本政府はそれらの出版物を史実として認めない」と公式に表明すること。
③日本の政治家、政府高官、政府関係者から、大日本帝国軍従軍慰安婦制度について、史実否定や歴史修正や韓国ヘイトや女性蔑視の立場から蒸し返す発言が出たら、「それは日本政府の立場とは相いれない」と首相自らコメントし、そのような発言をした者の政府内での職を解くこと。
④名誉と尊厳の回復、心の傷を癒やすための事業には、被害者が何よりも求めている日本政府保有資料の全面公開、国内外でのさらなる資料調査、国内外の被害者および関係者へのヒヤリングを含む真相究明、および義務教育課程の教科書への記述を含む学校及び一般での教育を含めること。
⑤アジア・太平洋各地の被害者に対しても、国家の責任を認めて同様の措置をとること。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-12-31 10:18 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

日本軍「慰安婦」問題、「慰安婦問題日韓で合意。」を考える。

 慰安婦問題の日韓(2015年12月28日)の合意(以下、「合意」とする)をどのように考えれば良いのか。 
朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、読売新聞の各社の社説の見出しは、次のとおりである。
①朝日新聞社説-慰安婦問題の合意 歴史を越え日韓の前進を
②毎日新聞社説-慰安婦問題 日韓の合意を歓迎する
③東京新聞-従軍慰安婦問題で合意 「妥結」の重さを学んだ
④読売新聞-慰安婦問題合意 韓国は「不可逆的解決」を守れ
 またしても、読売新聞だけは「その主たる責任は無論、韓国側にある」といった「加害者責任を放棄した本末転倒」の論調であるのだが、他の三社は、この「合意」の積極的な受入れを結論づけている。
 例えば、朝日新聞の主張を要約すると次のようになる。


①節目の年にふさわしい歴史的な日韓関係の進展である。両政府がわだかまりを越え、負の歴史を克服するための賢明な一歩を刻んだことを歓迎したい。
②きのうあった外相会談の後、岸田外相は慰安婦問題を「軍の関与のもと多数の女性の名誉と尊厳を傷つけた問題」と定義し、「日本政府は責任を痛感している」と明言した。
③安倍首相は日本の首相として元慰安婦に対し、「心からのおわびと反省」を表明した。
④一方、韓国の尹炳世(ユンビョンセ)外相も日本政府に応えた。今回の合意について、「日本政府の措置の着実な実施」という前提つきながら、「最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する」と言い切った。日本側から「韓国は約束してもゴールポストを動かす」と批判されていたことを意識したうえでの確約の表明である。
⑤両外相ともメディアを通じて両国民に固く誓ったのだ。合意をしっかり履行してほしい。
⑥韓国政府は、元慰安婦の名誉と尊厳を回復し、心の傷を癒やすための財団をつくり、そこに日本政府が約10億円を国家予算から拠出する。
⑦今回の合意は、新たな日韓関係を築くうえで貴重な土台の一つとなる。日本政府は誠実に合意を履行し、韓国政府は真剣に国内での対話を強める以外に道はない。


 そして、この上で朝日新聞は、「経済だけでなく、安全保障や紛争・災害の人道支援、環境対策など、地球規模の課題が多い時代、アジアを代表する主要国同士の日韓が手を携えて取り組むべきテーマは数知れない。両外相はきのう、ともに『日韓関係が新時代に入ることを確信している』『来年から新しい関係を切り開けることを期待する』と期待を述べた。3日後の新年からは、日韓がともに前を向いて歩む50年の始まりとしたい。」、と結論づけた。

 毎日新聞は、この「合意」の意義を、次のようにまとめた。


①韓国は「反人道的な不法行為」である慰安婦問題は請求権協定で解決されていないという立場から「法的責任」を求めてきた。道義的か法的かを、あえて明確にしないことで双方が歩み寄り、決着につながった。
②日本政府が韓国の設立する財団に10億円を拠出する点も大きい。アジア女性基金は国民からの寄付金を軸にしたため韓国側が「政府の責任をごまかそうとしている」と反発した。公的な資金を出すことは政府の責任をより明確化させることになる。
③今回の合意について「最終的で不可逆的な解決」であることを確認したことは両国の信頼構築につながる。これにより、国連など国際社会での非難合戦という不毛な争いにも終止符が打たれるはずだ。


 また、毎日新聞は日韓両国の今後の「合意」の課題として次のことを指摘している。


「韓国政府は、日本が強く問題視する在韓日本大使館前に建つ少女像の撤去にも前向きな姿勢を見せた。韓国で慰安婦問題の象徴になっているだけに簡単ではなかろう。真の和解につながる歴史的合意とするためには、まだ多くの作業が残っている。日韓両国が互いを信頼し、協力していかねばならない。
 日本は、解決策が最終的なものとなる確約を重視した。韓国政府が日本の対応をいったん評価してから、世論の反発を受けると一転して強硬姿勢に転じることを繰り返してきたという思いがあるからだ。アジア女性基金の取り組みを無視されたといういらだちもあった。 ただ、問題を蒸し返してきたのは韓国側だけではない。政府間で前向きな動きがあっても、日本の政治家やメディアが植民地支配を正当化したり、元慰安婦を中傷したりしたことが、日韓関係をより複雑化させてきたことは事実だ。」


 この上で、毎日新聞は、「日本にとって韓国は最も重要な隣国である。外交はそもそも互いに譲り合わなければ成り立たない。今回の合意内容について、どちらが多く譲ったかの『勝ち負け論』に陥ることなく、日韓の新時代を切り開く基礎にすべきである。」、とまとめている。

 東京新聞は、この「合意」について、「日韓外相は『解決』『決着』という言葉を使ったが、一連の交渉経過を見れば、キーワードは『妥結』という表現ではないか。実は韓国語にも妥結(タギョル)という漢語があり、日韓の辞典を見ると『利害の対立する者が折れ合って、話をまとめる』という部分が共通している。両首脳は当初の主張を和らげ互いに譲歩した。国内の反対世論を説得する決断もしたということだろう。」、と新たな意味を解釈して見せた。
 その上で、「合意」の妥結を急がねばならない両政府の事情について、「元慰安婦の韓国人女性は生存者四十六人、平均年齢は九十歳近く、交渉をずっと続ける時間的余裕はなかった。また慰安婦問題で関係が冷えこんだままでは、経済、安保など協力すべき分野が進まないという不満が、双方の国内から出ていた。」、と解説する。
 また、あわせて、「日韓双方の背中を押したのは米国だった。オバマ政権は韓国に対し、歴史問題にこだわるばかりでは日米韓の共助体制が崩れていくと批判した。一方で、戦時下の女性に対する性暴力は深刻な人権侵害だとして、日本側に慰安婦問題の解決を迫った。
」、というもう一つの背景を示した。


一方、朝日新聞は、韓国側の「屈辱的」「政府に違う」との相反する内容の次の記事を掲載し、東京新聞は「火種は残っている」と表現しているが、このことを「合意」を考える上で、どのように考えていくのかが重要である。
 例えば、朝日新聞の次の記事である。


「元慰安婦の支援団体『韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会』(挺対協)は会談終了後、『屈辱的だ』と反発する声明を発表し、『慰安婦は日本政府が主導した犯罪であり、不法という点が明らかになっていない』と批判。安倍首相による直接の謝罪もなかったとして『真心がこもった謝罪と受け入れるのは難しい』とした。さらに真相究明や歴史教育などの『再発防止措置』への言及もないと指摘、韓国政府が受け入れたことは『衝撃だ』とした。
 一方、韓国のYTNテレビは『政府が年内に解決しようとしてくれたのだから、努力してくれた人たちのことを考えて、政府が決めたことに従いたい』という元慰安婦の女性のインタビューを放送した。」


 これまでも、日本軍「慰安婦」と従軍慰安婦という言葉のどちらを使用するのかで、問題の本質の捉え方は違ってくる。
 本来、この日本軍「慰安婦」問題の解決のためには、「女性国際戦犯法廷」の最終判決文の次の指摘を日本政府が行うことが必要となることは言うまでもない。


1.「慰安婦」制度の設立に責任と義務があること、この制度が国際法に違反するものであることを全面的に認めること。
2.法的責任をとり、二度と繰り返さないと保証し、完全で誠実な謝罪を行うこと。
3.ここで宣言された違反の結果として、犠牲者、サバイバーおよび回復を受ける権利がある者に対し、政府として、被害を救済し将来の再発を防ぐのに適切な金額の、損害賠償を行うこと。
4.軍性奴隷制について徹底的な調査を実施する機構を設立し、資料を公開し、歴史に残すことを可能にすること。
5.サバイバーたちと協議の上で、戦時中、過渡期、占領期および植民地時代に犯されたジェンダーに関わる犯罪の歴史的記録を作成する「真実和解委員会」の設立を検討すること。
6.記憶にとどめ、「二度と繰り返さない」と約束するために、記念館、博物館、図書館を設立することで、犠牲者とサバイバーたちを認知し、名誉を称えること。
7.あらゆるレベルでの教科書に意味のある記述を行い、また、研究者および執筆者に助成するなど、公式、非公式の教育施策を行うこと。違反行為や将来の世代を教育する努力が行われること。犯罪の原因、犯罪を無視する社会、再発を防止するための手段などを調査する努力をすること。
8.軍隊とジェンダー不平等との関係について、また、性の平等と地域のすべての人々の尊重を実現するための必要条件について、教育を支援すること。
9.帰国を望むサバイバーを帰国させること。
10.政府が所有する「慰安所」に関するあらゆる文書とその他の資料を公開すること。
11.「慰安所」の設置とそのための徴集に関与した主要な実行行為者をつきとめ、処罰すること。
12.家族や近親者から要望があれば、亡くなった犠牲者の遺骨を探して返還すること。


 また、韓国挺身隊問題対策協議会(以下、挺対協とする)は、「12.28日韓外相会談」に向けて、特に、「『平和の碑』の撤去と『二度と問題を蒸し返さないという約束』の提示」について、次の論評を発表していた。


 解決の前提条件として「平和の碑」の撤去と「二度と問題を蒸し返さないという約束」を提示していることは、安倍政権が表向きには日本軍「慰安婦」問題の解決を口にしながら、実は日本軍「慰安婦」問題を解決する意思がないのだとしか解釈できない。さらにこれは、仮に日本軍「慰安婦」問題が未解決のまま残された場合に、その責任を被害者側である韓国社会に押しつけるための術策ではないかとさえ思われる。

―「平和の碑」は、1992年1月8日に始まった水曜デモが2011年12月14日に1000回を迎えた日に、20年以上も毎週水曜日にその場所で訴えてきたハルモニたちと私たちの歴史を記憶するために建てたものだ。過去の辛い歴史を記憶することを超えて、被害者と市民の1000回もの叫び、20年もの歳月あきらめずに水曜デモをおこなってきた過程を表現したものである。そして、戦争を経験していない若い世代に、生きた歴史教育の場として、人権と平和教育の教室として、被害者の人権擁護活動の象徴として積み重ねてきたその歴史を前向きに評価し、褒め称えて「平和の碑」を建てたのである。ところがこれの撤去を条件とすることは、加害者が被害者の問題解決の歴史を抹消しようとする暴力的な動きであり、新たな障害を作り出すものである。

―「二度と問題を蒸し返さないという約束」をしろという前提条件も、加害者側が出してはいけないもので、ありえないことだ。それは、日本政府の正しい責任履行によって実現されることで、韓国政府が前提条件として約束する事柄ではないからである。
3.私たちは、日本軍「慰安婦」問題解決のため、25年間、諦めずに走ってきた。その成果が国連と国際社会の決議採択、日本政府への勧告を引き出し、韓国憲法裁判所の判決を生み出したのだと思う。また、このような圧力によって、日韓政府が日本軍「慰安婦」問題を外交議題として議論するようになったのだと思っている。12月28日に予定されている日韓外相会談は、25年もの間努力してきた、このような被害者たちの活動とアジアの被害国の女性たち、そして国際社会の努力が実を結ぶような形で結果が引き出されなければならない。


 挺対協は、その論評を、「万が一にも懸念される、外交辞令でお茶を濁すような解決ではなく、被害者が心から納得できる、受け入れることのできる、速やかで正しい解決を願う」、とまとめている。


 ただ、現状の中で、今回の「合意」の重さをを考える時、東京新聞の「従軍慰安婦問題で合意『妥結』の重さ」という意味が、現在の状況の中で、この「合意」を判断する上で、重要になってくると考えざるを得ないのではないか。
 だとしたら、村野瀬玲奈の次の指摘を、「その責任を被害者側である韓国社会に押しつけるための術策ではないかとさえ思われる。」という疑念を払拭するために、「合意」の日本側の責任の取り方として、日本政府に守らせなければならない。


①日本側で出版されている大日本帝国軍従軍慰安婦制度を史実否定や歴史修正や韓国ヘイトや女性蔑視の立場から扱っている歴史修正出版物について、「それらは日本政府の立場とは相いれず、日本政府はそれらの出版物を史実として認めない」と公式に表明すること。
②日本の政治家、政府高官、政府関係者から、大日本帝国軍従軍慰安婦制度について、史実否定や歴史修正や韓国ヘイトや女性蔑視の立場から蒸し返す発言が出たら、「それは日本政府の立場とは相いれない」と首相自らコメントし、そのような発言をした者の政府内での職を解くこと。


 今回の「合意」を、やはり、「日本にとって韓国は最も重要な隣国である。日韓の新時代を切り開く基礎」と考えたい。


 以下、各新聞社の社説及び「村野瀬玲奈の秘書課広報室」ブログの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-12-31 06:00 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

日本軍慰安婦問題、日韓で合意。

 日韓両政府が、慰安婦問題を結着させることで合意したことについて、朝日新聞は2015年12月28日、「日韓両政府は28日、ソウルで外相会談を開き、慰安婦問題を決着させることで合意した。日本政府が軍の関与や政府の責任を認め、元慰安婦支援で韓国政府が新たに設立する財団に日本から10億円を拠出すると表明。日韓双方が、この枠組みを「最終的かつ不可逆的解決」とすることを確認した。
 日韓関係の最大の懸案の一つだった慰安婦問題は、安倍晋三首相と朴槿恵(パククネ)大統領の政治決断により国交正常化50年の節目に決着を迎えた。両国関係は今後、改善に向けて大きく進む可能性がある。」、と報じた。
 一方で、「日韓両政府の合意について、韓国側では元慰安婦の支援団体などから反発の声が上がった。」、と伝え、「元慰安婦の支援団体『韓国挺身(ていしん)隊問題対策協議会』(挺対協)は会談終了後、『屈辱的だ』と反発する声明を発表し、『慰安婦は日本政府が主導した犯罪であり、不法という点が明らかになっていない』と批判。安倍首相による直接の謝罪もなかったとして『真心がこもった謝罪と受け入れるのは難しい』とした。さらに真相究明や歴史教育などの『再発防止措置』への言及もないと指摘、韓国政府が受け入れたことは『衝撃だ』とした。一方、韓国のYTNテレビは『政府が年内に解決しようとしてくれたのだから、努力してくれた人たちのことを考えて、政府が決めたことに従いたい』という元慰安婦の女性のインタビューを放送した。」、との声を報じた。

 なお、日韓外相の記者会見の模様を朝日新聞は、次のように伝えた。
■岸田外相
 ①慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感している。
 安倍首相は、日本国の首相として改めて、慰安婦としてあまたの苦痛を経験され、心身にわたり癒やしがたい傷を負われた全ての方々に対し、心からおわびと反省の気持ちを表明する。
 ②日本政府は、これまでも本問題に真摯(しんし)に取り組んできたところ、その経験に立って、今般、日本政府の予算により、全ての元慰安婦の方々の心の傷を癒やす措置を講じる。具体的には、韓国政府が、元慰安婦の方々の支援を目的とした財団を設立し、これに日本政府の予算で資金を一括で拠出し、日韓両政府が協力し、全ての元慰安婦の方々の名誉と尊厳の回復、心の傷の癒やしのための事業を行うこととする。
 ③日本政府は上記を表明するとともに、これらの措置を着実に実施するとの前提で、今回の発表により、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。
 あわせて、日本政府は、韓国政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに非難・批判することは控える。
 なお②の予算措置については、規模はおおむね10億円程度となった。以上については日韓両首脳の指示に基づいて行ってきた協議の結果であり、これをもって日韓関係が新時代に入ることを確信している。
■尹・韓国外相
 ①韓国政府は、日本政府の表明と今回の発表に至るまでの取り組みを評価し、日本政府が表明した措置が着実に実施されるとの前提で、今回の発表により、日本政府と共に、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されることを確認する。韓国政府は、日本政府の実施する措置に協力する。
 ②韓国政府は、日本政府が在韓国日本大使館前の少女像に対し、公館の安寧・威厳の維持の観点から懸念していることを認知し、韓国政府としても、可能な対応方向について関連団体と話し合いを行い、適切なかたちで解決するよう努力する。
 ③韓国政府は、今般日本政府が表明した措置が着実に実施されるとの前提で、日本政府と共に、今後、国連等国際社会において、本問題について互いに批判することは控える。
 国交正常化50年の今年中に岸田外相とこれまでの交渉に終止符を打ち、この場で交渉妥結を宣言できることをうれしく思う。今回の合意のフォローアップ措置が着実な形で履行され、辛酸をなめさせられた元慰安婦の方々の名誉と尊厳が回復され、心の傷がいやされることを心より祈念する。
 また両国の最もつらく厳しい懸案であった元慰安婦被害者問題の交渉が妥結したことを機に、来年からは新しい気持ちで、新しい日韓関係を切り開いていけることを期待する。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-12-29 18:18 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

「元慰安婦に政府賠償と謝罪を」と安倍晋三首相や岸田文雄外相あての文書を提出。

 表題について、朝日新聞は2015年11月19日、「慰安婦の支援団体や弁護士らのグループが18日、元慰安婦が納得する解決を求める『緊急要請書』を政府に提出した。元慰安婦への政府による賠償と、人権侵害の事実と責任を認めた上での謝罪を求めている。要請したのは、元慰安婦を支援する日本国内の45団体、賛同人約300人でつくる『【慰安婦】問題解決オール連帯ネットワーク』。11月2日の日韓首脳会談で、慰安婦問題について『早期妥結をめざして交渉を加速させる』ことで一致し、11日に日韓局長協議が始まったことを受けた。衆院議員会館で、安倍晋三首相や岸田文雄外相あての文書を提出し、内閣官房や外務省の職員が受け取った。」、と報じた。
 また、要請書の内容について、「要請書は『国家の責任をあいまいにしたアジア女性基金の枠組みでの解決案は被害者に受け入れられない』と主張。日本側が『日韓請求権協定で解決済み』とする個人に対する国の賠償は『日本政府の政治決断があれば可能』と説いている。また『被害者が求めるのは人権侵害の事実が正しく認められること』としたうえで『安倍内閣は河野談話を継承する立場。河野談話が認定した事実を認めて謝罪を述べることは十分に可能』とした。」、と伝えた。

 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-11-19 18:17 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

三菱マテリアルと中国側被害者の交渉団が包括和解に合意

 三菱マテリアルと中国側被害者の交渉団が包括和解について、共同通信は2015年7月23日、「第2次大戦中の中国人強制連行をめぐり、三菱マテリアルと中国側被害者の交渉団が包括和解に合意する方針を固めたことが23日、分かった。三菱側による「謝罪」表明と被害者1人当たり10万元(約200万円)を基金方式で支払うことが柱で、対象者は計3765人と日本企業による戦後補償として過去最多。双方は近く北京で和解合意書に調印する準備をしている。関係者が明らかにした。」と、報じた。
 また.共同通信は、「日本の最高裁が賠償請求を認めなかった中国人被害者に対して、日本企業側が自主的に謝罪し、対象が3千人を超える大規模かつ包括的な金銭補償に踏み切るのは初めて。」と、伝えた。
 日本の戦後補償の問題等で大きな影響を持つものであり、今後、注視していく必要がある。

以下、共同通信の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-07-24 11:21 | 侵略戦争・戦後処理 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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