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「TPP恥ずかしくないのか!党としてウソをつく」-北海道がんセンター名誉院長西尾正道氏の国会意見陳述を紹介-

 「お役立ち情報の杜(もり)」は2016年12月4日、「TPP恥ずかしくないのか!党としてウソをつく」とする北海道がんセンター名誉院長西尾正道氏の国会意見陳述を紹介している。
 「お役立ち情報の杜(もり)」は、「2016年12月2日、北海道がんセンター名誉院長の西尾正道氏が参議院のTPP特別委員会で意見陳述をしました。日本国民が知っておくべき重要な事実が多数含まれています。ビデオが見られない環境の人もいると思いますので、以下に陳述内容の書き起こしを記します」、とTPPを考える材料を提供してくれています。
これを要約します。

Ⅰ.事実
(1)米国の医療はとんでもなく高い。日本のGDPの20%以上を占めてますし、日本の7倍の医療費が使われてる。TPPになるって事は、結局アメリカナイズされた医療になるという事でございます。もうお互いに助け合うとかですね、共に生きるなんていう発想は無いんです。とにかく、医療も完全に金儲けの道具になるというふうに考えて下さい。米国のロビー活動費見たら、何がターゲットですか?農業とかそういうものじゃないです。最大のターゲットは保険も含めた医療業界の仕掛けなんです。2013年の3月4日付けのタイムスに28ページに渡る、米国医療の驚愕・医療ビジネスという特集号が出てました。正にこの中から取った記事であります。こういう事によって日本の医療は多分、かなり大幅に変わると思います。
(2)ちなみに米韓FTAが2012年に締結されましたけど、韓国の医療費は2年間で2倍になりました。日本は韓国の医療規模の4倍位ありますから、恐らく、あっという間に膨大にお金が飛び上がる。今オプシーボ(新型がん治療薬)で、半額にしようなんて議論やってますが、そんな話じゃ全然なくなります。本当に深刻です。
(3)1985年以来、とにかく日本の医療市場を解放する様に、アメリカはずっと働きかけて参りました。最近では新薬創出加算の様なものを作ったりして、一様に製薬会社が有利な形で日本市場に参入して参りました。しかしTPPが正にこういったですね、米国が日本の医療産業の解放を行う最後の仕上げがTPPだと僕は考えております。ちなみに米国業界と保険業界の標的は日本市場であるという事は、全国保険団体連合会の寺尾さんの論文からサマリー(要約)を取ったものです。
(4)私が医者になった頃は、1ヶ月の抗がん剤は数千円でした。90年代になって数万円になりました。21世紀になって数十万円になりました。そして3年前の免疫チェックポイント阻害剤が出たら数百万円になりました。桁3つ違ってますけども、TPPが締結されればどうなるか?要するに、アメリカの製薬会社の殆ど言いなりの値段になりかねない。中医協(厚生労働大臣の諮問機関)ではチェック出来ません。中医協のやってる事が透明性とか公平性を欠くとISD条項で訴えられたら出来ませんので、かなり製薬会社の意向を汲んだ価格になる。ダントツで日本の医療費は飛び抜けます。最終的にはですね、皆保険も実質的に崩壊するというふうに考えております。
(5)患者負担が増大し、混合医療が解禁されます。民間医療保険が拡大します。営利産業が医療に入ってきます。このままでは日本の医療は崩壊し、日本人の健康は守られません。新技術が保険診療に出来ない事態が考えられますし、実際の術式(外科手術の方式)までですね、特許料を取るというような事態になります。医療費も高くなりますので、国民はみんな医療保険に入らざるを得ない社会にもなりかねない。
(6)遺伝子組換えを日本人が一番食べてる。アメリカにとって、大豆やトウモロコシは家畜のエサです。ところが日本人は納豆で大豆食べます。味噌や醤油の原材料です。一番食生活で、遺伝子組み換えの影響を受けるのは日本人の食生活なんです。こういう事が全くチェックされないで、世界一、遺伝子組み換え食品が普及してる。日本人の健康そのものが保てません。ガンの患者さんが増えてるのは高齢者だけじゃないです。食生活を含めて増えてるし、更にもっと深刻なのは、昔60以上になってガンになってたのが、今は40代はザラです。約20年、若年化してガンになってます。これが現実です、僕の実感として。自分達の国で農薬を規制したり、遺伝子組み換えを表示したりする事が、TPPに入った場合に出来なくなっちゃうんです。日本の国の決まりよりもTPPの方が上位にある訳です。こういう現実を冷静に考えて頂きたい。
(7)最近では遺伝子組み換えで、鮭も5倍位大きいものが作られてますよね。これも規制しなくていいの?ってことですよね。本当に何があるか分かりませんよ。子宮頸がんワクチンだって、今まで不活化ワクチンか弱毒化ワクチンで作ってたんです。だから大きな問題は起きなかった。子宮頸がんワクチンは遺伝子組み換え技術で作ってるんです。更に効果を高める為に、アルミニウムの様なアジュバント(補助剤)を加えて作ってるから、ああいう予期しない問題が起こっちゃう訳です。 

Ⅱ.疑問、問題点
(1)かつて自民党は、「ウソはつかない!TPP断固反対!」って言ってました。稲田防衛大臣はかつて、「TPPのバスの終着駅は日本文明の墓場だ」という発言をしてるんですけれども、コロッと個人がウソをつくとかいうレベルではなくて、党としてウソをついてる、180度態度を変えちゃう。国民は一体誰に投票したらいいんですか?党の公約も破棄しちゃう。修正どころか180度変えちゃう。これはウソとしか言い様が無い。倫理的・道義的な問題はどうなっているんでしょう。恥ずかしくないんですかね!TPP断固反対と何年か前に言っていたのに。この様に息を吐くようにウソをつかれたら、やってられません!国民は。
(2)そもそも6000ページにも及ぶ内容を本当に皆さん読んでるんですか?情報出して下さいといっても海苔弁当の段階です。知らないで、赤信号みんなで渡れば怖くないって言って、皆さん賛成しようとしている訳です。冗談ではない。条文をまともにチェックもしてない訳ですから、実際には赤信号も見ないで渡ろうとしている訳です。これが今の現実です。

Ⅲ.TPPの本質
(1)TPPってのは基本的には、昔戦争、今TPPです。昔は戦争を仕掛けて国益を取りました。ところが公然と核兵器を持つ時代になったら、お互い面と向かって戦争は出来ない。地域紛争は勿論起こりますけども、国家として国同士がぶつかり合えないですから、国益を取る。むしろグローバル企業ですけれども、国を動かしているグローバル企業の利益を取る為に、貿易上の仕組みを変えて利益を取ろうってのが正にTPPでございます。これがTPPの本質でございます。
(2)TPPの本質は、グローバル企業が一般国民を犠牲にした金儲けでございまして、自由貿易は善であるという前提なんですけど、国の状況とかですね、経済格差を考えてやるべきであって、これ自体が本当に良いかどうかは話が別ですね。産業革命以来、富の源泉ってのは労働力でした。今はロボットも使える、AI(人工知能)も使える。そしたら何が富の源泉かっていうと、科学技術を持つか持たないかです。そうすると、科学技術の負の側面は隠蔽するという事になりますし、そういう事が金儲けになっちゃうと、とんでもない格差が出来ます。それをどういうふうに公平性を保って再配分するかっていうのが本当の意味での政治家の仕事だと思います。こういった本質的にやるべきことをきちっとやらないで、どんどん企業が儲けるようなところに世界を誘導していくってのは、とんでもない事だと思います。
(3)生命を脅かすTPPの2つの大きな問題がございます。医療問題を言いました。もう一つは健康問題です。例えばこの40年間、ホルモン依存性のガン、女性は、僕医者になった頃、乳ガン15000人でした。今90000人です。前立腺ガンも殆どいなかったけど、今90000人で、男性の罹患者数のトップになりました。卵巣ガンもどんどん増えてる。子宮体ガンも増えてる。ホルモン依存性のガンが5倍になってるんですよ。この40年間でアメリカの牛肉消費量は5倍になりました。正にエストロゼン(女性ホルモン)入のエサを与えて1割生産性を高めて、そういう肉を食べている日本人もアメリカ人も5倍になってるんです。ホルモン依存性のガンが。それから耐性菌もそうですね。豚や鶏には抗生物質入りのエサを与えて生産を高めてる。そのため、人間が肺炎になっても薬がなかなか効かないという問題もございます。それから残留農薬が世界一緩和されてる。とんでもない話だ。今一番使われてるネオニコチノイド系の農薬が自閉症の原因であることが突止められてます。WHOでは発ガンにも関係しているとBランクにランキングされました。それから認知症にも関係している。鬱病にも関係しているという報告がどんどん出てきている。このままいけばアメリカの子ども達が、二人に一人が自閉症になるよという論文が、ハーバード大学から去年出ました。本当に、こういう事が深刻なんですね。
(4)大変深刻なのは、今、福島から出ている放射性物質、これは微粒子として浮遊してます。残念ながら。そういうものと、農薬も含めた化学物質が人間の身体に入った場合、相乗的に発ガンするって事が動物実験で分かってます。こういう多重複合汚染の社会になって来て、恐らく2人に1人がガンになるっていわれてますけども、多分20〜30年経ったら3人のうち2人はガンになります。僕はとっくに死んでますから、若い議員さんは是非確かめてください。この場で西尾が嘘を言ったかどうか確かめて欲しい。本当にガンがどんどん増える社会になります。自分たちの国でキチッと法律で、ある程度規制出来る様な体制を作る為には、決してTPPに加入すべきではないと私は思っております。


 西尾正道さんの意見陳述は、「自分たちの国でキチッと法律で、ある程度規制出来る様な体制を作る為には、決してTPPに加入すべきではないと私は思っております。」、という結論です。
 また、安倍晋三政権に対しては、「もう少し冷静に、命を重視する、お金よりも命を大事にするっていう発想に切り替えるべきだと思います。」「一人の人間として、共に生きる社会をどう作るかっていう事を本当に真剣に考えて頂きたい。」、と真摯に訴えています。




by asyagi-df-2014 | 2016-12-09 07:54 | 持続可能な社会 | Comments(0)

TPPで、オバマ政権は、事実上断念。

 朝日新聞は2016年11月12日、標題を次のように報じた。



朝日新聞-任期中の承認、事実上断念 TPPでオバマ政権-2016年11月12日16時30分


(1)米ホワイトハウス高官は11日の電話会見で、環太平洋経済連携協定(TPP)の議会承認手続きについて「共和党幹部と次期大統領が協議することになる」として、オバマ政権下での承認は困難との見方を示した。アジア戦略の中核に据えたTPPだが、共和党のトランプ氏が次期大統領に選ばれたことで、任期中の実現を事実上断念した形だ。
(2)オバマ政権は当初、次期大統領が就任するまでの期間のTPP承認に向け、共和党幹部らと水面下で調整を続けてきた。だが、「TPP離脱」を公約に掲げたトランプ氏が当選。選挙翌日の9日、共和党上院トップのマコネル院内総務が、「今年のTPP法案の提出はない」と明言していた。
(3)オバマ大統領が19~20日にペルーで開かれるアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議に出席する前の電話会見で、アディエモ大統領副補佐官は「将来の貿易協定をどう進めるかについては、マコネル氏と次期大統領で協議することになる」との見方を示した。ローズ大統領副補佐官は「(TPPは)次期大統領と議会の焦点であり続けるべきだ」と話した。
(4)オバマ氏はペルーでTPP参加国による首脳会合に参加する。大統領選を受けた米国内の状況などについて説明する模様だ。
 米通商代表部(USTR)のフロマン代表も17~18日のAPEC閣僚会合に参加し、TPP参加国との協議を進める見通し。


 さて、日本はどうするかだ。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-11-15 09:54 | 持続可能な社会 | Comments(0)

介護問題-安倍晋三政権は、介護保険の費用抑制のため、政府内で検討が進む要介護度が軽い人へのサービスの見直し。

 安倍晋三政権の成長戦略の裏返しが、実はこんなことなのである。
 東京新聞は2016年8月3日、「介護保険の費用抑制のため、政府内で検討が進む要介護度が軽い人へのサービス見直しのうち、特に身近な福祉用具レンタルの全額自己負担化方針に、対象の高齢者から悲鳴が上がっている。当事者らには『用具を使って行動できるからこそ、元気でいられる』『生活を壊さないで』との思いが共通しており、『政府方針は逆に重度者を増やす』と主張する。」、と報じた。
 「軽度者のサービス切り捨ては、頑張って生きてきた高齢者の人生を今後はお金で買えということ。できない人は人生そのものを変えられてしまう。介護保険制度の信頼が根本から崩れる」(東京新聞)、との指摘は、本来あたりまえの論理である。
 しかし、安倍晋三政権の中では、これがあたりまえとは捉えられない。
新自由主義政策の徹底の縮図がこうした結果としてもたらされている。
 まずは、東京新聞が伝える「声」を聞こう。



(1)「『年金暮らしで、福祉用具の全額負担はあまりに厳しい。私のような人を家に閉じ込めないで』。兵庫県西宮市の女性(76)は、語気強く訴える。変形性股関節症が悪化し、二〇〇八年に左足を切断して以来、車いすの生活。ただ『気ままに暮らしたい』と、長男夫婦宅の近くで独居し、大半の家事をこなすほか、友人との観劇や茶会に積極的に出掛け、要支援2を維持している。『用具がなければ全部ができなくなり、認知症になりかねない』と不安がる。」
(2)「ヘルニア手術の後遺症で、五十年前に下半身まひになった盛岡市の吉田義夫さん(85)は、車いすや段差解消用のリフトを器用に扱い、一人で散歩や買い物に行くのが楽しみ。四年前に腸の手術をした後は要介護5だったが、現在は2。ケアマネジャーの資格を持つ長女幸子さん(52)は『月約五千五百円の用具レンタル代が十倍になったら、負担はとても無理。といって用具がなければ、私が仕事を辞めて面倒を見なければならなくなる』と頭を抱える。」



 東京新聞は、この問題を次のように説明する。


(1)「介護保険を利用してレンタルできるのは、トイレやベッドに設置できる手すり、歩行器、車いす、電動ベッドなど十一種。一割負担の場合、車いすだと一般には月に数百円で借りられ、利用者にとっては在宅で自立生活を続けるのに大きな手助けとなっている。」
(2)「厚生労働省の統計によると、一六年二月に介護保険で福祉用具をレンタルしたのは百八十四万人。うち政府側が要介護度が軽いとみなす要支援1、2と要介護1、2の人(軽度者)は百十四万人で六割を占める。一方、それらの人への福祉用具貸与のための給付費は九十五億円で、介護保険全体からみれば1・4%にすぎない。」
(3)レンタル事業者らでつくる日本福祉用具供給協会が昨年、日常的に用具を利用する約五百人に『用具が利用できなくなったらどうするか』を尋ねたところ『介助者を依頼する』『行動をあきらめる』との回答が多数を占めた。協会の小野木孝二理事長は『用具が使えなくなると、家族の介護負担が増すか本人の行動が抑制され心身状態が悪化する恐れがある。そうなると訪問介護の費用も人材も余計に必要になる。福祉用具貸与は費用対効果が大きいサービスだ』と強調する。」
(4)「日本ケアマネジメント学会の服部万里子副理事長は「軽度者のサービス切り捨ては、頑張って生きてきた高齢者の人生を今後はお金で買えということ。できない人は人生そのものを変えられてしまう。介護保険制度の信頼が根本から崩れる」と指摘している。」



 私自身の問題として、不覚にも、2015年6月閣議決定の「骨太の方針」に、「軽度者のサービス見直し」が明記されていることに気づかずに来てしまった。



 以下、東京新聞の引用。



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by asyagi-df-2014 | 2016-08-06 05:50 | 持続可能な社会 | Comments(0)

持続可能な社会-教育問題から(2)

朝日新聞の記事は、生徒数が2008年度の89人から2014年度の156人へとV字回復した隠岐島前高校の話である。
 かってこの高校も、「かつて統廃合の崖っぷちに立っていた。97年に77人いた入学者は08年には28人に落ち込んだ。高校が消えれば、15歳以上の若者がいなくなる。地域にとっては、死活問題だった。」と全国的な流れの中に位置づけられていた。
 現在の日本の現状とこの隠岐島前高校の取り組みの意味の分析を、島根県立大学連携大学院の藤山浩教授の話として次のように示している。

「日本の高校は『蜘蛛(くも)の糸』の主人公のように、成長神話の糸にすがり、人より先に上へ上へと上がっていけと教えてきた。『東京すごろく』をよしとして生徒を都会に送り続けた。島前高校は人とつながり地域で生きる別のモデルをつくっている」

 この分析は、成長神話の行き着く先となる東京という仮定の捉え方を、「命」の問題を最重要課題とする「地域で生きる」という考え方に置き換えなければならないのではないかという問い掛けである。

 例えばそれは、「各地で高校が統廃合され『高校が地域の生命線』との意識が地元に広がったこと、正解のない問題を解く力の育成が求められるようになったことがあると見る。『都会の担い手を育てる教育が人口減少社会を生んでいる。地域と結びつく高校の流れは広がり、太くなるだろう』とする青山学院大教育人間科学部の樋田大二郎教授(教育社会学の話として説明される。

 まさしくここでは、教育という範疇だけにとどまらず、「成長戦略」という「成長神話」への問い掛けと再出発の必要性を、今こそ始めるときであることが語られている。
 それは一方では、「『これからは田舎が選ばれる時代』と取材で聞いたのが印象に残っている。人口減を解決する対処法を見つけることは簡単ではないかもしれないが、『選ばれる田舎』になるためには、地域が持つ力を高める努力がこれまで以上に必要になってくると思う。」との地域の側の大きな課題でもある。

以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2014-09-22 05:30 | 持続可能な社会 | Comments(0)

持続可能な社会-教育問題から(1)

 朝日新聞の特集・教育2014を読みながら、多くの示唆を受け、改めて持続可能な社会を考える。
 5月末の経済財政諮問会議で、学校統廃合の基準が取り上げられた。このことについては、「小さい学校が多すぎる。財政の厳しい中、統廃合が進んでいないのは問題だというのだ。民間議員たちが、時代に合わせて統廃合しやすいよう基準を見直すべきだと声をあげた」と紹介されている。
 日本の新自由主義政策の基で、特に1990年代からの「失われた20年」の時代にもたらされたものは、資本の寡占化の中での大多数の国民の困難化と地方の疲弊であった。
 実は今、緊急な課題となっているのは、持続可能な社会とは何なのかということを地域社会の中で考えるということである。
 なぜなら、このままの安部晋三政権の求める「成長戦略」では、国民と地方はより一層切り捨てられることになるからである。
 
 学校の存続については、確かに一方に、本格的な「人口減少時代」に入った日本という重たい現実-「今年生まれる子どもが、100万人に届かないかもしれない。6月までの出生数が50万人を割り込んだからだ。もしそうなれば、統計が残る1899年以来、初めてだ。」-がある。
 実際に、「全国では、2011年度までの20年間で消えた小中学校は約5900校に上る。小学校が1校しかなく、自治体内で統合できなくなった市区町村は13年度、200を超えた。」という状況にまでなっている。
 しかし、「学校の統廃合は人口減少を加速させ、集落の崩壊を招く危険性をはらむ。」ことも事実である。
 記事の中で触れられている「小学校を失うことは、村に未来への希望が消えること」という倉根弘文・村教育次長の言葉は、日本の実態そのものである。

 一方、熊本県多良木町の「学校の復活は集落存続に向けた町の事業の一環」としての学校の復活の取り組みは、地域社会そのものの存在の意味を賭けた取り組みである。
 また、鹿児島徳之島の大久保明・伊仙町長は、「人口減を防ぐためには、小規模校をどんなことがあっても存続させることが重要だ」、「『統廃合は時代の流れ』というのは消極的な考え方。残すにはどうするかを考えるべきだ。学校があることで世代を超えた交流が生まれる」と、学校統廃合でないやり方を実践している。
 こうした取り組みを「成長戦略」にいかに対峙させることができるかが学校存続にとっては重要になる。

 持続可能な社会を創造するという観点の中で、学校の問題を考えて行く必要がある。また、具体的のどのように取り組むことを合わせて求められている。
 それは、小学校、中学校、幼稚園がなくなり、農協の支所が撤退するとともに唯一あった医院も閉鎖された地域に住むという現実の中から、持続可能な社会を考えるということでもある。

以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2014-09-20 07:31 | 持続可能な社会 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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