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「まさに墜落だ。なぜ日米両政府は認めないのか。」。それは命の問題。

 2017年9月16日の琉球新報の社説は、目の奥に怒りをたぎらせながら静かに訴える。
 「まさに墜落だ。なぜ日米両政府は認めないのか。」、と。
 何故なら、「宮森小の事故から2年後、同型機が具志川村(現うるま市)川崎に墜落した。その後も米軍は嘉手納基地に配備し続けた。オスプレイは8月にも墜落している。これ以上県民の命が不当に軽く扱われることは許されない。」、ことだからだと。
琉球新報は、次のように、その理由を証明する。


(1) 昨年12月、名護市安部に墜落した米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落前、救助を求める救難信号「メーデー」を2回にわたり発していた。米軍の事故調査報告書に明記している。
(2)米側は「制御した緊急着水」と主張するが、メーデーとは機体が制御不能に陥ったことを意味する。明らかに矛盾する。事故原因をパイロットのせいにし、かたくなに機体の欠陥を認めない姿勢は異常だ。県民の生命を守るためには配備撤回を求める。
(3)報告書によると、墜落したオスプレイは、空中給油を何度か試みたが、MC130の給油口への接続は失敗。着陸燃料量の低下を受けて即時帰還の警報が出た。オスプレイはその後も接続を試みたが、MC130との正常な距離が保てず、給油口は揺れ、右プロペラに接触。回転翼の回転速度が低下し、バランスの取れた飛行ができなくなり、オスプレイは1度目の「メーデー」を発信した。その後も操縦室内の通信装置に異常がみられ、激しい揺れのためにバランスを維持できなくなり、2度目の「メーデー」を発した。
(4)オスプレイはヘリモードでは制御が不安定で、空中給油できないという構造上の欠陥を抱えている上、固定翼モードでも機体の前部に給油口と大きなプロペラがあるため、乱気流などで給油機のホースが安定せず接触すればプロペラを壊す危険性がある。
(5)制御された緊急着水ならローターなどの軽微な損傷であるはずが、報告書には左翼が見えず、操縦席が機体から垂直に曲がった様子の記述などもある。
(6)米国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏が指摘するように「着水後の損傷ではなく、『衝撃』を受けた後の全く制御されていない状態での墜落」であることは明らかだ。
(7)米軍の事故原因隠しは今に始まったことではない。1959年6月30日、石川市(現うるま市石川)の宮森小学校に米軍嘉手納基地所属のF100D戦闘機が墜落した。米軍は宮森小に墜落した原因を「エンジン故障による不可抗力の事故」と発表した。しかし、最大の原因は「整備ミス」だった。この事実が明らかになったのは事故から40年後だ。同型機の事故が多発していたことは当時、知られていない。米空軍によると、事故の前年に重大事故(クラスA)は168件、47人のパイロットが死亡している。


 確かに、次のことが確認できる。


Ⅰ.垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが墜落前、救助を求める救難信号「メーデー」(機体が制御不能)を2回にわたり発していた。
Ⅱ.米側は「制御した緊急着水」と主張するが、この事実とは矛盾する。米軍の事故原因をパイロットのせいにし、かたくなに機体の欠陥を認めない姿勢は異常である。
Ⅲ.事故調査報告書が示すものは、「着水後の損傷ではなく、『衝撃』を受けた後の全く制御されていない状態での墜落」、である。


 何とも、琉球新報の指摘(再掲)が、今を語っているではないか。


 米軍の事故原因隠しは今に始まったことではない。1959年6月30日、石川市(現うるま市石川)の宮森小学校に米軍嘉手納基地所属のF100D戦闘機が墜落した。米軍は宮森小に墜落した原因を「エンジン故障による不可抗力の事故」と発表した。しかし、最大の原因は「整備ミス」だった。この事実が明らかになったのは事故から40年後だ。同型機の事故が多発していたことは当時、知られていない。米空軍によると、事故の前年に重大事故(クラスA)は168件、47人のパイロットが死亡している。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-22 05:33 | 米軍再編 | Comments(0)

名護市安部の海岸に墜落したMV22オスプレイの事故調査報告書は、「困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際の操縦士のミス」と公表。

 沖縄タイムスは2017年9月11日、「防衛省は11日、昨年12月13日に名護市安部の海岸に墜落した米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイの事故調査報告書の概要を公表した。『困難な気象条件下で空中給油訓練を行った際のパイロットのミス』と結論づけ、機体の不具合は否定した。」、と報じた。
このことについて、琉球新報と沖縄タイムスの社説で考える。
両紙は、琉球新報が「オスプレイ報告書 不安はますます高まった」、沖縄タイムスが
「[オスプレイ墜落報告書]本当に操縦ミスなのか」、と深刻な疑問を呈した。なお、この日に、この問題に触れた新聞はなかった。
両紙の主張と報告書からの疑問をまとめると、次のようになる。


Ⅰ.主張
(琉球新報)
(1)米軍は2015年にも空中給油機の給油口に接触した事故を米国内で起こしていた。日本政府は安部の墜落後、空中給油再開を容認した際に「空中給油でこのような接触が発生したのは初めて」と説明したが、覆された。事故原因も曖昧で、再発防止につながらない報告書で事故に幕引きをするのは許されない。
(2)安部の墜落は危険性が指摘されていた空中給油中に発生した、バランスの取りづらいオスプレイ特有の事故だったことが裏付けられた。しかし、報告書は機体の安全性を強調する内容に終始している。これでは県民の不安解消には程遠い。オスプレイが危険な機体であることを直視し、住民地域に近い県内への配備を撤回すべきだ。
(沖縄タイムス)
(1)米軍は機体の欠陥ではなく、操縦ミスが原因とするが、それは本当なのか。米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを究明すべきだ。

 米軍は機体の欠陥ではなく、操縦ミスが原因とするが、それは本当なのか。米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを究明すべきだ。

(2)オスプレイは海兵隊の特殊作戦に投入される。夜間の空中給油をはじめ、物資つり下げ、パラシュート降下、低空飛行など訓練は危険性の高いものにならざるを得ない。今後も同じ事故が起こる可能性が高いのである。米軍は再発防止策として、空中給油の専門家が暗視ゴーグルを装着しての空中給油、低高度飛行、空母などへの着艦、狭小な区域への着陸などの教育を行ったという。パイロットの軍事的能力維持を目的とした対策と県民の安全確保とは相いれず、これらを再発防止策と呼ぶことはとてもできない。


Ⅱ.報告書からの疑問
(琉球新報)
(1)乗員らは当日の飛行全体のリスクは低いと評価した。風速10~15メートルとやや強い程度。操縦士らに疲労やストレスの兆候は見られず、任務遂行能力や専門技術に対する懸念が全くない、有効な資格を有していた-と記す。
(2)事故について、空中給油訓練でオスプレイがMC130の給油口への接続を試みた際、パイロットが出力を上げ過ぎ、MC130と近づき過ぎて給油口がオスプレイの右プロペラに接触し、バランスを崩したと説明する。当時、回転翼を垂直にする固定翼モードで飛行していたが、機体が不安定になってヘリモードに変更できず、「制御された緊急着水を行った」という。
(3)機体が不安定になった際に着陸用のヘリモードに変更できなかったことなど、操縦の難しさが浮かび上がる。能力や技術力に問題のない操縦士でも事故を起こす可能性がある。
(4)しかし再発防止策としては訓練や教育の再確認を挙げるにとどめる。
(5)さらにオスプレイは構造的な欠陥も指摘されている。国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏は、オスプレイが回転翼を垂直にした固定翼モードでしか空中給油が受けられないことを挙げ、「ヘリモードで補給ができないという事実は、予期されなかった欠陥」と指摘している。
(6)オスプレイは安部の墜落以降も、今年6月に伊江島や奄美で不時着し、8月にはオーストラリア沖で墜落して3人が死亡した。伊江島で不時着した機体は大分空港に緊急着陸した。
(沖縄タイムス)
(1)墜落事故は午後9時半ごろに発生。雲が確認されるなど秒速10~15メートルの風が吹く気象条件だった。MC130空中給油機の給油ホースが揺れ、空中給油は何度か失敗。事故は最後の給油を試みた際に起きた。パイロットがオスプレイのエンジン出力を上げ近づきすぎたため、右のプロペラに給油ホースが接触。機体が大きく振動し「安全な飛行を継続することが困難となった」
(2)報告書でパイロットについて「飛行訓練や空中給油活動を行う有効な資格を有していた」と強調する。在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官も墜落直後「民間地を避けたパイロットの判断が乗組員や沖縄県民の命を救った」とたたえた。このような「優秀な」パイロットが操縦ミスを引き起こしたのである。
(3)新たに、2015年に米カリフォルニア州の基地所属のオスプレイが日本国外で同じ事故を起こしていることが明らかになった。オスプレイの操縦の難しさを示すものだ。
(3)報告書は「機体の不具合または整備不良の兆候はなかった」と言っている。そもそも機体自体に問題はないのか。名護市安部の墜落事故後も、オーストラリア沖での墜落事故や緊急着陸が連続して発生しているからだ。
(4)オスプレイはヘリコプターの垂直離着陸と固定翼の両方の機能を備えている。構造の複雑さは、開発段階から多数の死者を出していることからもわかる。15年に米ハワイ州で着陸に失敗し炎上、2人が死亡した事故で、米海兵隊は原因を「ローターによる下降気流により、埃(ほこり)や砂を吸い込んだ結果、エンジンのタービン翼に物質が固着し、それが揚力を失わせ、着陸失敗に至った」と発表している。今回の安部の事故でも後方乱気流が事故の一因だったことが明らかになっている。オスプレイの構造的欠陥である。


 確かに、次のことが言える。


Ⅰ.報告書では、「墜落事故は午後9時半ごろに発生。雲が確認されるなど秒速10~15メートルの風が吹く気象条件だった。MC130空中給油機の給油ホースが揺れ、空中給油は何度か失敗。事故は最後の給油を試みた際に起きた。パイロットがオスプレイのエンジン出力を上げ近づきすぎたため、右のプロペラに給油ホースが接触。機体が大きく振動し『安全な飛行を継続することが困難となった』との状況下で、「優秀な」パイロットが操縦ミスを引き起こした、ことが明確になった。
Ⅱ.また、報告書では、「機体の不具合または整備不良の兆候はなかった」とされている。。
Ⅲ.であるならば、「機体自体に問題はないのか。」「オスプレイの構造的欠陥が原因ではないのか。」、ということが検証されなければならない。何故なら、名護市安部の墜落事故後も、オーストラリア沖での墜落事故や緊急着陸が連続して発生しているから
Ⅳ.米軍が言うように操縦ミスが原因ならば多発する背景に何があるかを検証しなければならない。それは、人智では及ばない操縦ミスが多発するというオスプレイの構造的欠陥に原因があるのかもしれないから。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-17 08:05 | 米軍再編 | Comments(0)

防衛戦略の南西シフトがもたらす南西諸島の「戦場化」は許されない。

 八重山毎日新聞(以下、八重山)は2017年9月9日、「軍拡は平和への道ではない」、と社説で説いた。
 この八重山の社説で考える。
 八重山は、「南西シフトのきな臭さ」と指摘する中で、Ⅰ.「防衛予算編成への懸念」、Ⅱ.「島の『戦場化』想定を憂う」、Ⅲ.「オスプレイが島を飛ぶ日」、の三点からこの結論を導き出す。
八重山は、具体的に次のように指摘する。


Ⅰ.「防衛予算編成への懸念」


(1)防衛省はこのほど、18年防衛予算の概算要求を決定した。17年比2.5%増、6年連続増となる5兆2551億円。過去最大の軍拡路線だ。報道によれば北朝鮮ミサイル防衛(MD)など地上配備型の「イージス・アショア」の関連経費を含んでいないため、要求額はさらに膨れ上がることになる。
(2)このうち南西諸島への自衛隊配備計画は総額552億円で、駐屯地整備が始まる宮古島が260億円、用地取得を見込む石垣島で136億円を計上している。いずれも配備計画に多くの住民が反対する中、なし崩しに進めようとしているのが実態ではないか。
(3)宮古では未解決だった弾薬保管庫について、地対空、地対艦ミサイルの弾薬庫や射撃訓練場等の配備先を城辺保良の採石場とする方向で年内にも決定するという。また、施設整備に合わせ18年度末に宮古警備隊約380人を配備することも決定した。


 八重山は、「防衛戦略の南西シフトが一段と進められる。南西諸島にきな臭さが漂う。」、と指摘する。


Ⅱ.「島の『戦場化』想定を憂う」


(1)さらに、恐るべき防衛戦略も明らかになっている。
(2)要求予算のうち目につくのが、初めて計上された「島しょ防衛用高速滑空弾」だ。外国軍に占領された島を奪還するために、標的に近い島から攻撃するための技術研究に100億円を計上している。すでに自衛隊が保有するミサイルよりも長い射程で超音速をめざし、飛行経路を予測しにくくするため滑空させるというもの。新型ミサイルである。
(3)その前提は、18年3月に発足する水陸機動団が担う離島奪還作戦だ。県内のほとんどの離島は住民避難計画が策定されておらず、住民に多大な犠牲がでることが懸念される。例えば石垣から与那国間は約250㌔。かみ砕いていえば、与那国が占領された場合、石垣島から高速滑空弾で攻撃し、水陸機動団が強襲上陸するシナリオになる公算が大きい。
宮古から石垣を攻撃する、あるいはその逆のシナリオも当然考えられる。南西諸島防衛計画には、私たち住民の存在がまったく配慮されていないとしかいいようがない。


 八重山は、「私たちの住む島が外国軍に占領され、しかも自衛隊によって攻撃される想定のおぞましさ。島々の『戦場化』を意味する。言語道断、声を上げる時だ。」、と訴える。


Ⅲ.「オスプレイが島を飛ぶ日」


(1)また予算要求には、これも「南西諸島への攻撃に備える」ため、水陸機動団と連動する垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ4機の取得経費457億円も含まれた。これにより中期防衛計画で定めた17機すべての取得費を確保したこととなる。
(2)先の離島奪還作戦は、水陸両用の機動団が海上から強襲上陸するとともに、オスプレイによる兵員輸送が確実視されている。墜落相次ぐ機体が島々の上空を飛ぶ日が刻々と近づいている。
(3)先月末、岩国基地から普天間基地に帰還するオスプレイがエンジンから出火、大分空港に緊急着陸しエンジン交換など修理しており、やはり欠陥機だ。


 八重山は、日本全土に向けても、「かつて日本の防衛戦略が北海道「局地戦」を想定した対ソ連シフトだったことを思えば、『南西諸島シフト』は、戦闘を日本本土から遠く離れた南西諸島、特に先島での『局地戦』に閉じ込めておきたい思惑が透けてみえる。その島々に住む私たちは、その存在を防衛戦略に無視されていいのか。」、と問いかける。


 八重山は、最後に、「予算編成にみる防衛戦略が指向するものは、「北の脅威」や「尖閣危機」など環境変化を利用した「島しょ防衛」の名のもとの軍拡である。軍拡は決して「平和への道」ではない。」、と結ぶ。


 この八重山の指摘を受けて、次のことが言える。


Ⅰ.予算編成にみる防衛戦略が指向するものは、「北の脅威」や「尖閣危機」など環境変化を利用した「島しょ防衛」の名のもとの軍拡であること。それは、自衛隊の拡大・強化である。
Ⅱ.こうした防衛戦略の南西シフトが一段と進められるなか、南西諸島には、かってないきな臭さが漂う。それは、この防衛戦略が、南西諸島が外国軍に占領され、しかも自衛隊によって攻撃されることを想定していることによる。このことによって、住民に多大な犠牲がでることが懸念されているにもかかわらず、住民の存在がまったく配慮されていない。
Ⅲ.結局、防衛戦略における南西諸島シフトとは、南西諸島が「戦場化」されることを意味する。
Ⅳ.また、そこには、沖縄戦がそうであったように、戦闘やその被害を日本本土から遠く離れた南西諸島、特に先島での「局地戦」に閉じ込めておくという日米両政府の強い意志が背景にある。
Ⅴ.今、日本人が問われていることは、南西諸島に住む人々が、再び、その存在を防衛戦略に無視されてもいいのか、ということである。それは、日本人ひとり一人が、「沖縄でよかった」と考えることをやめることができるかということでもある。


 確かに、軍拡は決して「平和への道」ではない。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-16 12:29 | 米軍再編 | Comments(0)

大分空港に緊急着陸のオスプレイ、11日目の離陸。(2)

 朝日新聞は2017日9月8日、標題について、「大分空港(大分県国東市)に緊急着陸していた米軍輸送機オスプレイが8日、離陸した。防衛省から大分県に入った連絡によると、機体は米軍岩国基地(山口県岩国市)に着陸した。オスプレイは7日、左右のエンジンを交換した後、初めてプロペラを回したところ、左エンジン付近から発煙。8日午前に改めて整備し、同日午前1ログイン前の続き0時半すぎに大分空港を離陸した。緊急着陸後、エンジン交換や整備などを経て、11日目の離陸となった。」、と報じた。


 実は、これまで、各新聞社は、次のように報じていた。
 まず、大分合同新聞は、8月29日のオスプレイノ緊急着陸について、次のように報じていた。


(1)29日午後6時34分、米軍の新型輸送機オスプレイ1機が大分空港に緊急着陸した。機体から煙が出たとの情報があるが、けが人などは確認されていない。28日にも同じ機体から白煙が出たのが米軍岩国基地(山口県岩国市)で目撃されている。オスプレイが大分県に着陸するのは初めて。オスプレイを巡っては、今月5日にオーストラリア沖で墜落し、3人が死亡した。自粛要請が上がる中、米軍は安全性を確認したとの声明を出し、運航を再開したばかり。一連の対応を巡り批判が高まりそうだ。
(2)県などによると、機体は、在沖縄米軍の第1海兵航空団所属で乗員は6人。岩国基地を離陸し米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に向かう途中だったとみられる。着陸の10分前に空港管制に「エンジントラブルのため緊急着陸する」との連絡があり、空港南側の駐機場に着陸した。米軍から九州防衛局に入った情報では、機体検査などのため、少なくとも30日午前までは離陸しない見通し。
(3)国東市消防本部は空港側からの要請を受け、消防車2台を出動させたが放水などはしなかった。国東署は署員17人態勢で現地の警戒や情報収集をしている。
 緊急着陸に伴い、全日空の羽田行き800便が15分、伊丹行き1692便が4分遅れ、計217人に影響が出た。県交通政策課によると、30日以降の民間機の離着陸に支障はないとみられる。
(4)大分空港に米軍機が緊急着陸したのは2014年9月以来。国土交通省は「日米地位協定に基づき、外務省と米軍の互いの合意がない場合、米軍機に関する情報は公開できない」として今回、着陸に至った経緯を明らかにしていない。
(5)オスプレイは、米軍普天間飛行場所属の機体が昨年12月、沖縄本島北部の浅瀬に不時着し大破。今年6月には、沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場と、鹿児島県の奄美空港でそれぞれ緊急着陸している。
(6)大分県はオスプレイの緊急着陸を受けて情報収集に追われた。事前連絡はなく、情報を把握したのは着陸して約25分後だった。
 県防災局の梶原正勝危機管理監は「火災やけが人といった被害がなかったので、飛び立つまでの間のトラブル防止に努める」と当面の対応を説明。九州防衛局に対し、原因究明や再発防止を求め、連絡態勢の在り方などについて申し入れをする考えを示した。


 また、毎日新聞は2017年8月30日、「6月トラブルと同一機 機番一致」、と次のように報じた。


(1)大分空港(大分県国東市)に29日に緊急着陸した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着陸輸送機オスプレイは、6月に沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同一機だったことが分かった。尾翼の機体番号が一致した。当該機は28日に米軍岩国基地(山口県岩国市)で駐機中に白煙を上げていたことも目撃されており、同一機の度重なるトラブルを受け、オスプレイを巡る批判がまた高まりそうだ。(2)伊江島補助飛行場では6月6日夜、オスプレイ1機が、操縦席の警告灯が点灯したため緊急着陸した。当時、米軍は「予防着陸」と説明し、機体は翌7日午後に離陸した。(3)今回、大分空港に緊急着陸した機体についても、米軍は防衛省に対し「計器に異常を知らせる表示があり、予防着陸した」と説明したという。前日の28日には岩国基地で白煙を上げるトラブルを起こしており、岩国から沖縄県内の米軍基地に向かう途中だった。(4)大分空港の機体は30日午前も離陸せず、空港内にとどまった。米軍が整備点検して、早ければ同日中にも離陸する可能性があるが、現時点では不明。防衛省や大分県は情報収集を急いでいる。
(5)在沖縄米海兵隊第3遠征軍の広報担当者は毎日新聞の取材に対し「機体を徹底的に点検し、安全が確認できた時点で離陸する。現在の点検がどの段階にあるのか、現場から情報が入っていないので分からない」と説明するにとどまった。
(6)今回の緊急着陸を受けて、陸上自衛隊オスプレイの佐賀空港配備を打診されている佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は30日、「防衛省に状況を確認するように職員に指示した」と述べた。


 さらに、朝日新聞はこの11日間の様子を次のように報じていた。


 大分空港(大分県国東市)に緊急着陸し、駐機中の米軍輸送機オスプレイは7日も整備を続けた。同日午後2時すぎ、エンジンを動かしたところ、左エンジン付近から白煙が出ているのが確認された。その後、煙はおさまった。発煙の理由は分かっていない。

 同日午前、同空港で米軍と面会した共産党の大分県議によると、機体は同日午後3時ごろ、米軍岩国基地(山口県岩国市)に向けて離陸すると説明していたという。だが、大分県はその後、「米軍は本日の作業を終え、明日も整備作業をする予定」と発表し、機体は離陸しなかった。発煙と離陸していないことの関連は分かっていない。


 今回のオスプレイノ問題について、琉球新報は2017年9月9日、「オスプレイ大分離陸 欠陥機の配備撤回求める」、とその社説で論評した。
結局、琉球新報の結論は、「このまま放置すれば、沖縄だけでなく、全国各地で重大なトラブルを引き起こしかねない。」,ということに尽きる。
琉球新報は、この結論にたどり着く「オスプレイの欠陥」について、次のように押さえる。


(1)今回の緊急着陸は深刻なトラブルだった可能性がある。設計上よりも短期間で交換が必要となるエンジンの欠陥と、機体整備の課題が指摘されているからだ。
(2)沖縄からオスプレイの早期配備撤回を強く求めると当時に、この欠陥機を運用する在沖米海兵隊の全面撤退、欠陥機が使用する辺野古新基地建設断念と北部訓練場に整備された六つのヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の使用を禁止すべきだ。
(3)オスプレイは今回、左右両エンジンの全部または一部を交換した。エンジン交換が必要だったことについて、米国防研究所(IDA)でオスプレイの主任分析官を務めたレックス・リボロ氏は「エンジンはオスプレイの大きな問題だ。1200時間ごとの交換として設計されたが、現在おそらく100~200時間ごとの交換となっているのではないか」との見方を示している。さらに、オスプレイは当初の設計より頻繁な部品交換が必要で、深刻な機体整備の課題があるとし「時折、飛行中に問題が発生し、緊急着陸を要する状況になる」とも指摘している。
(4)一方、オスプレイの空中給油はプロペラを上に向けた状態の「ヘリモード」では行えず、前方に向けた状態の「固定翼モード」でしか行えない。リボロ氏は「ヘリモードで補給することができないという事実は、予期されなかった航空機の欠陥」と述べ、オスプレイの新たな構造的欠陥であると指摘している。
(5)昨年12月に名護市安部の海岸に墜落した事故は、固定翼モードで夜間給油訓練中に発生した。プロペラが給油口の近くで回転しているため、乱気流や操縦ミスなどの要因で機体の位置がずれると、給油ホースがプロペラに衝突し、プロペラが損傷して重大事故につながる可能性が高いという。


 また、「オスプレイの欠陥」について、「オスプレイの事故が突出していることは数字が示している。米海兵隊がアフガニスタンに配備しているオスプレイの2010~12米会計年度までのクラスA~Dの事故が90・4時間に1件発生している。同国に配備された海兵隊の全航空機による事故の発生は3746・8時間に1件の割合にとどまっており、オスプレイの事故割合は約40倍になる。」、と証明する。


 最後に、琉球新報は、「小野寺五典防衛相は『今回の整備について心配する方も多い。飛行の安全に万全を期すよう、これからも米側に求めていく』と述べた。そうではない。オスプレイが飛行の安全に万全を期せない欠陥機であることを認めるべきだ。」、とオスプレイノ欠欠陥機問題は、次の段階に進む時期にあることを強く示唆する。


 この大分空への緊急着陸については、次のことが明確になった。
 再掲する。


Ⅰ.今、日本政府に必要なものは、国民の安全を最優先とする毅然(きぜん)とした主権国家としての対応である。
Ⅱ.今回の大分空港への緊急着陸は、エンジンを交換しなければならないほどの重大なトラブルが見つかったということである。
Ⅲ.つまり、オスプレイが欠陥機であることがあらためて明らかになった。欠陥がなければ、整備体制などに問題があるということにしかならない。ということは、オスプレイの危険性に変わりはない。
Ⅳ.したがって、日本政府は、オスプレイの飛行を直ちに中止させなければならない。
Ⅴ.特に、沖縄県の問題として考えた時、「日米がオスプレイの危険性を直視しなければ、いつか大事故が発生することを強く懸念せざるを得ない。県民が犠牲になる事態は何としても避けねばならない。普天間飛行場からのオスプレイ完全撤去」(琉球新報)を、日米両政府は早急に行わなければならない。


 確かに、今、オスプレイが「飛行の安全に万全を期せない欠陥機であることを認める」ことから始めなければならい。
 つまりそれは、「もはや、オスプレイの飛行は許されない」、ということだ。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-10 05:39 | 米軍再編 | Comments(0)

大分空港に緊急着陸のオスプレイ、11日目の離陸。

 朝日新聞は2017日9月8日、標題について、「大分空港(大分県国東市)に緊急着陸していた米軍輸送機オスプレイが8日、離陸した。防衛省から大分県に入った連絡によると、機体は米軍岩国基地(山口県岩国市)に着陸した。オスプレイは7日、左右のエンジンを交換した後、初めてプロペラを回したところ、左エンジン付近から発煙。8日午前に改めて整備し、同日午前1ログイン前の続き0時半すぎに大分空港を離陸した。緊急着陸後、エンジン交換や整備などを経て、11日目の離陸となった。」、と報じた。



by asyagi-df-2014 | 2017-09-08 21:14 | 米軍再編 | Comments(0)

大分空港に緊急着陸し、駐機中の米軍輸送機オスプレイはエンジンを動かしたところ、左エンジン付近から白煙。離陸はできないまま。

 朝日新聞は2017年9月7日、標題について次のように報じた。


(1)大分空港(大分県国東市)に緊急着陸し、駐機中の米軍輸送機オスプレイは7日も整備を続けた。同日午後2時すぎ、エンジンを動かしたところ、左エンジン付近から白煙が出ているのが確認された。その後、煙はおさまった。発煙の理由は分かっていない。
(2)同日午前、同空港で米軍と面会した共産党の大分県議によると、機体は同日午後3時ごろ、米軍岩国基地(山口県岩国市)に向けて離陸すると説明していたという。だが、大分県はその後、「米軍は本日の作業を終え、明日も整備作業をする予定」と発表し、機体は離陸しなかった。発煙と離陸していないことの関連は分かっていない。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-07 21:30 | 米軍再編 | Comments(0)

オスプレイ緊急着陸。もはやオスプレイの飛行は許されない。

 「米軍の新型輸送機オスプレイ1機が、大分空港に緊急着陸した。エンジントラブルによる事故を回避する「予防着陸」だと米軍は説明している。大分空港は民間専用空港で、米軍機の突然の着陸自体、異例の出来事といえる。一時、機体から煙と炎のようなものが上がり、消防車が出動するなど、地元は緊張と不安に包まれた。オスプレイは過去、不具合が続出し、海外では死亡事故が起きている。先月5日にもオーストラリア沖で墜落し、乗員3人が死亡したばかりだ。」、と神戸新聞は伝える。
また、琉球新報は、「それにしても、オスプレイの事故の多さは異常である。2012年の普天間飛行場配備以降、確認できているだけでも12件もの事故、不具合が発生している。24機のうち2機が墜落し、所属機に占める墜落事故率は8・3%にも上る。これで『安全」とは到底言い切れるはずがない。」、と指摘した上で、「事故多発の原因の一つは、日米当局が『墜落』を『不時着水』、『緊急着陸』を『予防着陸』などと矮小化していることにある。問題を直視してこなかったため、このような事態を招いたのである。米軍の言っていることを何ら検証せずに、追認しているだけの日本政府の責任は極めて重大である。日米のこのような姿勢の延長線上に、豪州沖で乗員3人が犠牲となった普天間飛行場所属オスプレイ墜落事故があることを深く認識すべきだ。」、と警告する。
 さらに、この事故は、沖縄タイムスの「米軍の航空機整備、安全管理は一体全体どうなっているのか。『この次は…』との不安が募る。」、とこれまでの危惧感をまさに恐怖感に変えている。
 そしてこの事故の根本的問題の一端が、「日米両政府はオスプレイの安全性より日米同盟を重視し、運用の既成事実化に躍起に見える。だが、安全が最優先であることを肝に銘じてもらいたい。」、との南日本新聞の主張に見える。


 2017年9月1日、神戸新聞は「オスプレイ着陸/原因究明まで飛行中止を」、南日本新聞は「[オスプレイ] なぜ不安に耳を貸さぬ」、琉球新報は「オスプレイ緊急着陸 日米は危険性直視せよ」、沖縄タイムスは「[オスプレイ緊急着陸]拡大する安全への懸念」、と四紙が社説でこの事故を論評した。
 四紙は、事故の係る問題点を次のように主張する。


Ⅰ.神戸新聞
(1)沖縄県の米軍普天間飛行場に配備された後も、不時着して大破するなどのトラブルを繰り返している。深刻な欠陥があるとみるしかない。それでもオスプレイは、訓練などで沖縄から北海道まで全国各地の空を飛ぶ。「いつ住宅に落ちてもおかしくない」との不安が住民に広がっている。米軍は全ての飛行を差し止め、事故や不調の原因を究明すべきだ。安全を度外視した運用は認められないと、政府は強く申し入れねばならない。
(2)大分に緊急着陸した機体は、その前日にも米軍岩国基地(山口県)で白煙を上げていたことが、市民の監視活動で判明している。6月には沖縄県伊江村でも緊急着陸していた。米軍は問題機を飛ばし続けていたことになる。安全の徹底より軍務を優先したとすれば、批判はさらに高まるだろう。
(3)オーストラリア沖の墜落事故の後も、米軍は「安全宣言」を出して日本国内での飛行を継続していた。昨年12月に名護市の浅瀬にオスプレイが不時着して大破した事故でも、詳細な説明もないまま、発生からわずか6日後に飛行を再開した。そうした米軍の姿勢を、政府は「安全対策が認められた」などとして追認してきた。今回のトラブルで「安全」への疑問が一層深まった以上、安倍政権の対応も問われることになる。
(4)大分県は、九州防衛局に事故原因の説明と安全対策を要請した。沖縄県も原因究明までのオスプレイの飛行中止などを求めている。住民の命と暮らしを守る自治体として当然だ。国民の安全を最優先した、毅然(きぜん)とした対応を、政府にも求めたい。


Ⅱ.南日本新聞


(1)事故やトラブルの度に米軍は機体に欠陥はないと安全宣言し、短期間のうちに飛行再開を繰り返している。日本政府もこれをとがめず、追認するばかりだ。開発段階から事故が相次ぐオスプレイは安全性への懸念が根強い。なぜ全国各地の不安の声に耳を傾けようとしないのか。日本政府はあらためて米側に飛行停止を要請し、詳しい事故原因や再発防止策の説明を尽くすよう求めるべきだ。
(2)あ然とさせられるのは、このオスプレイが6月6日、沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同じだったことだ。あまりにもずさんな運用というほかない。緊急着陸は同月10日、奄美空港でもあった。この時は民間空港にもかかわらず事前通告がなく、着陸が重大事故につながる可能性があると指摘された。こうした中、オスプレイが沖縄と同様に、本土上空での飛行を常態化させるのは確実だ。今後、陸上自衛隊が導入するほか、在日米軍基地への追加配備計画もあるためだ。
(3)鹿屋市の海上自衛隊鹿屋基地を使う米軍空中給油機訓練にも参加する。防衛省側からオーストラリア沖の事故について説明を受けた鹿屋市の原口学副市長は、鹿屋基地での米軍訓練を「現段階では受け入れられない」とした。事故やトラブルを起こしても安易に飛行を再開するようでは、飛行地域の理解は到底得られまい。
(4)日米両政府はオスプレイの安全性より日米同盟を重視し、運用の既成事実化に躍起に見える。だが、安全が最優先であることを肝に銘じてもらいたい。
(5)2017年版の防衛白書は、沖縄でのオスプレイの事故を踏まえ「米側に対し、安全面に最大限配慮するとともに、地域住民に与える影響を最小限にとどめるよう求めていく」と明記している。政府は米軍に厳しく注文すべきだ。


Ⅲ.琉球新報


(1)米軍の「安全宣言」は、何の裏付けもない空手形だったことがはっきりした。
(2)米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸機MV22オスプレイが民間専用の大分空港に緊急着陸した。その前日には山口県の岩国基地で白煙を上げ、6月には伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同一機である。2度もトラブルを起こしたにもかかわらず、不具合を解消できていなかったのである。欠陥機であることがあらためて明らかになった。欠陥がなければ、整備体制などに問題があるということにしかならない。
(3)いずれにせよ、オスプレイの危険性に変わりはない。飛行を直ちに中止すべきだ。
(4)在日米海兵隊は運用規定に従い、最も近い空港に「予防着陸」したと説明。一方で、エンジンの交換が必要とも九州防衛局に伝えている。米軍は「離陸するまでに徹底的な点検を実施する」としていた。点検によってエンジンを交換しなければならないほどの重大なトラブルが見つかったのだろう。
(5)オスプレイの配備撤回を求める県議会の抗議決議を受け取った後に発表した声明で、在沖米海兵隊は「安全ではない航空機を飛ばすことはしない」と明言していた。それが真意ならオスプレイを飛行させるべきではない。声明発表直後に大分空港への緊急着陸は起き、安全性に強い疑問符が付いたが、沖縄での飛行は続けている。行動を伴わない声明に意味はない。
(6)ともあれ、今回の一連のトラブルの詳細な報告を米軍に求める。「安全宣言」に反するトラブルを起こした米軍には説明責任がある。不安を与えた側が速やかに説明するといった当然のルールを守るべきだ。
(8)日米がオスプレイの危険性を直視しなければ、いつか大事故が発生することを強く懸念せざるを得ない。県民が犠牲になる事態は何としても避けねばならない。普天間飛行場からのオスプレイ完全撤去を強く求める。


Ⅳ.沖縄タイムス


(1)またもや緊急着陸である。安全性への懸念は、もはや沖縄だけの問題ではない。
(2)普天間所属のオスプレイは今月5日にも、オーストラリア沖で墜落する大事故を起こしたばかりである。昨年12月、夜間の空中給油訓練に失敗し、名護市安部の海岸に墜落した事故は、県民に大きな衝撃を与えた。名護でオスプレイが大破した時、米軍は6日後に飛行を再開。オーストラリアの事故では、翌々日に飛行を強行した。いずれも詳細な原因究明がなされないまま、「機体の欠陥ではない」とする米軍の説明を、防衛省が「合理性が認められる」「理解できる」と追認したのである。機体に欠陥がないのに事故が相次ぐのはなぜなのか。安全性の根拠が示されていないのに、「安全宣言」とは言葉を失う。
トラブルが続くのは、構造的に見過ごせない欠陥があるからではないか。
(3)航空機事故への不安につながる緊急着陸も頻発している。6月6日、伊江島補助飛行場。4日後の10日、鹿児島県奄美大島の奄美空港。そして今回の大分空港。3カ月足らずのうちに3回も発生している。普天間のオスプレイは、岩国基地や東京の横田基地、神奈川の厚木基地など米軍基地にも飛来し、北海道では日米共同訓練に参加するなど活動範囲を広げている。これら地域でも安全性を危惧する声が出始めており、不安は全国に拡大。相次ぐトラブルに県民は事故への懸念を強めている。
(4)最優先すべきは、国民の安全確保と不安の解消である。しかし米軍は兵士の練度を高める論理を優先させ、政府は米軍の顔色ばかりうかがっている。
(5)県議会は28日、オーストラリア沖で墜落したオスプレイ事故への抗議決議と意見書を可決した。「政府は米側に強い決意のもと、毅然(きぜん)とした対応をとるべきだ」とし、配備撤回などを求めている。政府は普天間飛行場を名護市辺野古に移すことで沖縄の負担軽減を図るというが、新基地にオスプレイが配備され、そこを拠点に活動し続けることが沖縄にとって大きな負担なのである。沖縄の演習場は住民地域に近く、あまりに狭いため海兵隊ヘリの訓練には適さない。オスプレイ配備と運用を見直すべきだ。


 今回の米軍の新型輸送機オスプレイ1機の大分空港への緊急着陸は、次のことを明確にした。


Ⅰ. 今、日本政府に必要なものは、国民の安全を最優先とする毅然(きぜん)とした主権国家としての対応である。
Ⅱ.今回の大分空港への緊急着陸は、エンジンを交換しなければならないほどの重大なトラブルが見つかったということである。
Ⅲ.つまり、オスプレイが欠陥機であることがあらためて明らかになった。欠陥がなければ、整備体制などに問題があるということにしかならない。ということは、オスプレイの危険性に変わりはない。
Ⅳ.したがって、日本政府は、オスプレイの飛行を直ちに中止させなければならない。
Ⅴ.特に、沖縄県の問題として考えた時、「日米がオスプレイの危険性を直視しなければ、いつか大事故が発生することを強く懸念せざるを得ない。県民が犠牲になる事態は何としても避けねばならない。普天間飛行場からのオスプレイ完全撤去」(琉球新報)を、日米両政府は早急に行わなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-07 06:41 | 米軍再編 | Comments(0)

米軍オスプレイ 大分空港に緊急着陸。機体から煙や火が。

 2017年8月29日の夕方、大分空港に米軍オスプレイが緊急着陸した。
 このことについて、大分合同新聞は、次のように報じた。


(1)29日午後6時34分、米軍の新型輸送機オスプレイ1機が大分空港に緊急着陸した。機体から煙が出たとの情報があるが、けが人などは確認されていない。28日にも同じ機体から白煙が出たのが米軍岩国基地(山口県岩国市)で目撃されている。オスプレイが大分県に着陸するのは初めて。オスプレイを巡っては、今月5日にオーストラリア沖で墜落し、3人が死亡した。自粛要請が上がる中、米軍は安全性を確認したとの声明を出し、運航を再開したばかり。一連の対応を巡り批判が高まりそうだ。
(2)県などによると、機体は、在沖縄米軍の第1海兵航空団所属で乗員は6人。岩国基地を離陸し米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に向かう途中だったとみられる。着陸の10分前に空港管制に「エンジントラブルのため緊急着陸する」との連絡があり、空港南側の駐機場に着陸した。米軍から九州防衛局に入った情報では、機体検査などのため、少なくとも30日午前までは離陸しない見通し。
(3)国東市消防本部は空港側からの要請を受け、消防車2台を出動させたが放水などはしなかった。国東署は署員17人態勢で現地の警戒や情報収集をしている。
 緊急着陸に伴い、全日空の羽田行き800便が15分、伊丹行き1692便が4分遅れ、計217人に影響が出た。県交通政策課によると、30日以降の民間機の離着陸に支障はないとみられる。
(4)大分空港に米軍機が緊急着陸したのは2014年9月以来。国土交通省は「日米地位協定に基づき、外務省と米軍の互いの合意がない場合、米軍機に関する情報は公開できない」として今回、着陸に至った経緯を明らかにしていない。
(5)オスプレイは、米軍普天間飛行場所属の機体が昨年12月、沖縄本島北部の浅瀬に不時着し大破。今年6月には、沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場と、鹿児島県の奄美空港でそれぞれ緊急着陸している。
(6)大分県はオスプレイの緊急着陸を受けて情報収集に追われた。事前連絡はなく、情報を把握したのは着陸して約25分後だった。
 県防災局の梶原正勝危機管理監は「火災やけが人といった被害がなかったので、飛び立つまでの間のトラブル防止に努める」と当面の対応を説明。九州防衛局に対し、原因究明や再発防止を求め、連絡態勢の在り方などについて申し入れをする考えを示した。


 また、毎日新聞は2017年8月30日、続報として、「6月トラブルと同一機 機番一致」、と次のように報じた。


(1)大分空港(大分県国東市)に29日に緊急着陸した米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属の垂直離着陸輸送機オスプレイは、6月に沖縄県伊江村の米軍伊江島補助飛行場に緊急着陸した機体と同一機だったことが分かった。尾翼の機体番号が一致した。当該機は28日に米軍岩国基地(山口県岩国市)で駐機中に白煙を上げていたことも目撃されており、同一機の度重なるトラブルを受け、オスプレイを巡る批判がまた高まりそうだ。(2)伊江島補助飛行場では6月6日夜、オスプレイ1機が、操縦席の警告灯が点灯したため緊急着陸した。当時、米軍は「予防着陸」と説明し、機体は翌7日午後に離陸した。(3)今回、大分空港に緊急着陸した機体についても、米軍は防衛省に対し「計器に異常を知らせる表示があり、予防着陸した」と説明したという。前日の28日には岩国基地で白煙を上げるトラブルを起こしており、岩国から沖縄県内の米軍基地に向かう途中だった。(4)大分空港の機体は30日午前も離陸せず、空港内にとどまった。米軍が整備点検して、早ければ同日中にも離陸する可能性があるが、現時点では不明。防衛省や大分県は情報収集を急いでいる。
(5)在沖縄米海兵隊第3遠征軍の広報担当者は毎日新聞の取材に対し「機体を徹底的に点検し、安全が確認できた時点で離陸する。現在の点検がどの段階にあるのか、現場から情報が入っていないので分からない」と説明するにとどまった。
(6)今回の緊急着陸を受けて、陸上自衛隊オスプレイの佐賀空港配備を打診されている佐賀県の山口祥義(よしのり)知事は30日、「防衛省に状況を確認するように職員に指示した」と述べた。


 確かに、大分県を初め、日本全国の自治体にとって、原因究明や再発防止を求めることが急務となった。あわせて、連絡態勢の在り方などについて早急な体制の確立が必要とされる。
 地方自治体は、住民の命を守るという緊急な課題として、オスプレイに対処しなければならない。





by asyagi-df-2014 | 2017-08-31 06:26 | 米軍再編 | Comments(0)

北海道の空をオスプレイが飛ぶ。

 2017年8月18日、米海兵隊のオスプレイが北海道を飛行した。
 このことについて、北海道新聞は2017年8月9日、「オスプレイ訓練 参加強行は言語道断だ」、と社説を掲載した。
 北海道新聞はその問題点を次のように伝える。


(1)米海兵隊の新型輸送機オスプレイがきのう、道内で行われている日米共同訓練に初めて参加し、北海道の上空を飛行した。
(2)同型機がオーストラリア東部沖で墜落事故を起こしてから、2週間ほどしかたっていない。米側はその後、安全を確認し飛行を継続するとの声明を発表し、日本政府も追認した。しかし、安全性を裏付ける具体的な根拠や詳しい事故原因は明らかになっておらず、事故の懸念は依然消えていない。
(3)それなのになぜ訓練参加を強行したのか。道民の不安を無視しており、言語道断だ。今からでもオスプレイの飛行は中止すべきだ。


 また、日本政府や地元自治体の対応のあり方について、その問題点を次のように指摘する。


(1)オスプレイの道内訓練を巡っては、墜落事故を受け、当初、政府と歩調を合わせ、道や訓練が行われる演習場周辺の自治体も飛行自粛を求めていた。ところが、まったく聞く耳を持たぬ米側に押し切られ、政府が墜落事故からわずか6日で飛行容認に転じると、追従した。
(2)高橋はるみ知事は「安全管理の徹底」を求めるコメントを出しただけで、飛行を容認した政府を批判する沖縄県の翁長雄志知事の姿勢とは対照的だ。


 北海道新聞は、「住民の懸念が払拭(ふっしょく)できない以上、少なくとも道はその声を代弁すべきではないか。」、としたうえで、次のようにその懸念を記す。


(1)訓練には、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されている6機が26日まで参加する。米軍三沢基地(青森県三沢市)を拠点に、北海道大演習場(恵庭市など)と上富良野演習場(上川管内上富良野町など)に展開し、夜間訓練も想定している。
(2)当初の予定からは遅れたものの、参加にこだわったのは広大な演習場があり、訓練環境が整った北海道で飛行実績を積む狙いがあるのだろう。
(3)道内でのオスプレイ訓練が恒常化するのではないか、との疑念を禁じ得ない。
(4)期間中、演習場の周辺住民は事故の不安や騒音に悩まされる。それでも、飛行の詳しい経路や訓練内容の説明はなく、地元への配慮はほとんど感じられない。


 北海道新聞は、「オスプレイが配備されている沖縄では、墜落事故後も米海兵隊が安全宣言を出す前から平然と飛行を続けている。安全性に疑問を持つ住民の神経を逆なでするようなやり方は、反発しか生むまい。危険な機体の国内での飛行は受け入れられない。」、と主張する。


 確かに、辺野古新基地建設の目的の一つが、自衛隊の強化・拡大にあるように、「訓練環境が整った北海道で飛行実績を積む狙いがあるのだろう。」との北海道新聞の指摘に示されているように、、ここでもまた自衛隊の強化・拡大が背景にある。




by asyagi-df-2014 | 2017-08-27 09:32 | 米軍再編 | Comments(0)

日米合同委員会合意「5・15メモ」を琉球新報社悦で考える。

 「基地の自由使用」という日米合同委員会合意「5・15メモ」の問題を知っていたのか、と「F35の県内初飛来 「自由使用」合意の破棄を」という琉球新報社説(2017年6月28日)は、鋭く私たちのあり方をを抉る。
琉球新報は、「全ては『基地の自由使用』を認めた日米合同委員会合意『5・15メモ』に起因する。合意破棄を日米両政府に強く求める。」、と。
 琉球新報は、その実態と問題を次のように指摘する。


(1)米海兵隊の垂直離着陸型最新鋭ステルス戦闘機F35B2機が、在沖米軍基地で初めて嘉手納基地に飛来した。飛来中止を求める地元自治体の声を無視したことは、県民に対する米軍の決別宣言と受け止めるしかない。
(2)F35は離陸の際、より騒音が大きいアフターバーナー(推力増強装置)を使用した。嘉手納町の測定では屋良地区で、100・2デシベルを記録した。電車通過時のガード下のうるささに相当するほどの爆音の放置を許してはならない。
(3)F35はオスプレイ同様、開発段階から事故が相次ぎ、安全性には疑問がある。米国内では5月以降、飛行中に低酸素症に似た症状をパイロットが訴える事例が5件あり、6月にはコンピューターシステムの不具合で、飛行を一時停止している。F35は欠陥さえ疑われる機種であり、飛来常態化は断じて認められない。
(4)米軍は嘉手納基地にF35の専用駐機場を整備する計画である。このままでは嘉手納基地、普天間飛行場、伊江島補助飛行場での運用が常態化することは目に見えている。
(5)嘉手納基地では外来機の飛来が相次いでいるほか、移転したはずの旧海軍駐機場が使用され、米国内で実施していたパラシュート降下訓練も移転された。


 こうした沖縄の現状を、次のように指摘する。このように


「米軍の言いなりを証明する一例が、1996年の日米合同委員会で合意した嘉手納基地の航空機騒音規制措置(騒音防止協定)である。協定には「最大限努力」「任務により必要とされる場合を除き」などの文言が並び、事実上何ら制限を設けていない。離陸の際に使用されるアフターバーナーも「できる限り早く停止する」としただけである。形骸化した現協定を破棄し、実効性ある新協定を締結しない限り、住民は米軍機の爆音禍から逃れることはできない。」


 琉球新報は、まさしく次のように告発する。


(1)在沖米軍基地の機能強化が進み、「沖縄の負担軽減」に逆行する状況はまさに異常事態である。県民を軽視する米軍とそれを追認する日本政府に強く抗議する。
(2)住民生活に一切配慮しない米軍によって、周辺住民の負担は増す一方である。もはや嘉手納基地撤去を求めることでしか、県民の安全を守り、平穏な暮らしを実現することはできないのではないか。
(3)日本政府は住民生活を守るため、実効性ある対応を取る責任がある。だが、嘉手納爆音訴訟で政府は責任を認めず、爆音を放置し続けている。住民の立場に立たない政府は、米軍の下請け機関と断じるしかない。
(4)米軍の言いなりを証明する一例が、1996年の日米合同委員会で合意した嘉手納基地の航空機騒音規制措置(騒音防止協定)である。協定には「最大限努力」「任務により必要とされる場合を除き」などの文言が並び、事実上何ら制限を設けていない。離陸の際に使用されるアフターバーナーも「できる限り早く停止する」としただけである。形骸化した現協定を破棄し、実効性ある新協定を締結しない限り、住民は米軍機の爆音禍から逃れることはできない。


Ⅰ.全ては「基地の自由使用」を認めた日米合同委員会合意「5・15メモ」に起因する。合意破棄を日米両政府に強く求める。
Ⅱ.嘉手納基地をはじめ在沖米軍基地の「自由使用」を認める状況に終止符を打つため、米軍の下請け機関から脱することを政府に強く求める。


 この琉球新報の主張は、沖縄の「現状」や「沖縄の負担軽減のまやかし」の理由を説明する。
 沖縄の問題の解決は、確かに、「米国の目下の政府として、対米従属政策を『国是』としてきた日本政府」からの脱却しかない。





by asyagi-df-2014 | 2017-07-07 05:50 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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