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日米合同委員会合意「5・15メモ」を琉球新報社悦で考える。

 「基地の自由使用」という日米合同委員会合意「5・15メモ」の問題を知っていたのか、と「F35の県内初飛来 「自由使用」合意の破棄を」という琉球新報社説(2017年6月28日)は、鋭く私たちのあり方をを抉る。
琉球新報は、「全ては『基地の自由使用』を認めた日米合同委員会合意『5・15メモ』に起因する。合意破棄を日米両政府に強く求める。」、と。
 琉球新報は、その実態と問題を次のように指摘する。


(1)米海兵隊の垂直離着陸型最新鋭ステルス戦闘機F35B2機が、在沖米軍基地で初めて嘉手納基地に飛来した。飛来中止を求める地元自治体の声を無視したことは、県民に対する米軍の決別宣言と受け止めるしかない。
(2)F35は離陸の際、より騒音が大きいアフターバーナー(推力増強装置)を使用した。嘉手納町の測定では屋良地区で、100・2デシベルを記録した。電車通過時のガード下のうるささに相当するほどの爆音の放置を許してはならない。
(3)F35はオスプレイ同様、開発段階から事故が相次ぎ、安全性には疑問がある。米国内では5月以降、飛行中に低酸素症に似た症状をパイロットが訴える事例が5件あり、6月にはコンピューターシステムの不具合で、飛行を一時停止している。F35は欠陥さえ疑われる機種であり、飛来常態化は断じて認められない。
(4)米軍は嘉手納基地にF35の専用駐機場を整備する計画である。このままでは嘉手納基地、普天間飛行場、伊江島補助飛行場での運用が常態化することは目に見えている。
(5)嘉手納基地では外来機の飛来が相次いでいるほか、移転したはずの旧海軍駐機場が使用され、米国内で実施していたパラシュート降下訓練も移転された。


 こうした沖縄の現状を、次のように指摘する。このように


「米軍の言いなりを証明する一例が、1996年の日米合同委員会で合意した嘉手納基地の航空機騒音規制措置(騒音防止協定)である。協定には「最大限努力」「任務により必要とされる場合を除き」などの文言が並び、事実上何ら制限を設けていない。離陸の際に使用されるアフターバーナーも「できる限り早く停止する」としただけである。形骸化した現協定を破棄し、実効性ある新協定を締結しない限り、住民は米軍機の爆音禍から逃れることはできない。」


 琉球新報は、まさしく次のように告発する。


(1)在沖米軍基地の機能強化が進み、「沖縄の負担軽減」に逆行する状況はまさに異常事態である。県民を軽視する米軍とそれを追認する日本政府に強く抗議する。
(2)住民生活に一切配慮しない米軍によって、周辺住民の負担は増す一方である。もはや嘉手納基地撤去を求めることでしか、県民の安全を守り、平穏な暮らしを実現することはできないのではないか。
(3)日本政府は住民生活を守るため、実効性ある対応を取る責任がある。だが、嘉手納爆音訴訟で政府は責任を認めず、爆音を放置し続けている。住民の立場に立たない政府は、米軍の下請け機関と断じるしかない。
(4)米軍の言いなりを証明する一例が、1996年の日米合同委員会で合意した嘉手納基地の航空機騒音規制措置(騒音防止協定)である。協定には「最大限努力」「任務により必要とされる場合を除き」などの文言が並び、事実上何ら制限を設けていない。離陸の際に使用されるアフターバーナーも「できる限り早く停止する」としただけである。形骸化した現協定を破棄し、実効性ある新協定を締結しない限り、住民は米軍機の爆音禍から逃れることはできない。


Ⅰ.全ては「基地の自由使用」を認めた日米合同委員会合意「5・15メモ」に起因する。合意破棄を日米両政府に強く求める。
Ⅱ.嘉手納基地をはじめ在沖米軍基地の「自由使用」を認める状況に終止符を打つため、米軍の下請け機関から脱することを政府に強く求める。


 この琉球新報の主張は、沖縄の「現状」や「沖縄の負担軽減のまやかし」の理由を説明する。
 沖縄の問題の解決は、確かに、「米国の目下の政府として、対米従属政策を『国是』としてきた日本政府」からの脱却しかない。





by asyagi-df-2014 | 2017-07-07 05:50 | 米軍再編 | Comments(0)

佐賀県議会は、オスプレイ「受け入れ」を求める決議案を賛成多数で可決。

 何故、沖縄県が「建白書」を含めオスプレイに反対してきたのか。
地方自治体には、その地方の人の命を守ることが使命だからではなかったのか。
しかし、人ごととして言うまい。
 果たして、この地で拒否することが可能だったのか、と。
佐賀新聞は、速報で次のように報じた。


(1)佐賀空港への自衛隊新型輸送機オスプレイ配備計画に関して佐賀県議会(定員38、欠員2)は6月定例議会最終日の3日、自民党などが提案した県に計画「受け入れ」を求める決議案を賛成多数で可決した。山口祥義知事が「県民の代表」として重視する県議会が明確な意思表示をしたことで、計画の諾否を巡る動きは新たな局面を迎えることになる。
(2)決議では、中国による領海侵犯や北朝鮮の度重なるミサイル発射実験を日本や国際社会全体の「明確な脅威」とし、配備計画が中期防衛力整備計画に位置付けられた重要な計画であることを強調。その上で、佐賀空港が防災拠点として機能強化され、県民の安全・安心につながることや、市街地に隣接する目達原駐屯地(吉野ケ里町)の諸問題が改善されることなどを挙げて県議会として「受け入れるべきと判断せざるを得ない」と結論付けた。県に対して公害防止協定に基づく事前協議を行う環境を整えながら「防衛省の要請を受け入れる判断」を求めている。
(3)漁業者に関しては、諫早湾干拓事業を含む国の公共事業への強い不信感から反対の声が多いとする一方、「国防には協力すべき、地域の活性化に期待といった意見」があることに言及。その上で国や県に対して「漁業者の理解促進に努める」「防衛省が示した対策や補償措置の実施を検証するための組織の設置」「安全対策や補償措置の確約、有明海再生や水産振興のための新たな施策」などを求めている。
(4)決議は自民党(25人)のほか、自民党鄙の会(1人)、壮三会(1人)が共同提案し、公明含め賛成28、反対6で可決した。1人は採決を退席した。





by asyagi-df-2014 | 2017-07-04 12:16 | 米軍再編 | Comments(0)

「『沖縄の全ての基地』を対象に『自衛隊と共同使用すべきだ』」との米軍の呼びかけに、稲田朋美防衛相は「今後充実させるべきだ」、と乗る。

 琉球新報は2017年3月9日に、ローレンス・ニコルソン在沖米四軍調整官の「8日、米軍キャンプ瑞慶覧で記者会見した。在沖米軍基地の在り方について『沖縄の全ての基地』を対象に『自衛隊と共同使用すべきだ』と述べた。」、伝えていた。また、この発言については、「米軍基地の自衛隊との共同使用化については『軍人としての個人的意見で日米両政府の政策ではない』とも強調した。」、とも報じた。
 稲田朋美防衛相は2017年3月10日、すぐさまこのことに反応した。
 琉球新報は、この様子を次のように伝えた。


(1)稲田朋美防衛相は10日の衆院安全保障委員会で、在沖米軍トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官が県内全ての米軍基地を自衛隊と「共同使用すべき」と主張したことに関して「今後充実させるべきだ」と同調した。
(2)防衛省は、米軍基地・施設での自衛隊の訓練数や研修が増加していることも明らかにした。特にキャンプ・ハンセンでの訓練数は急増している。赤嶺政賢氏(共産)の質問に答えた。
(3)赤嶺氏は「米軍再編は『沖縄の負担軽減』といいながら、自衛隊が米軍基地を使って訓練している。負担はどんどん重くなっている」と指摘した。
(4)稲田氏はその他の米軍基地の共同使用について「何ら決まったことはない」と強調した。ただ、共同使用する施設は増えている。日米両政府は2006年5月に合意した米軍再編ロードマップ(行程表)でハンセンについて「陸上自衛隊の訓練に使用される」と明記。ハンセンは07年度に共同使用が始まり、ホワイトビーチでも11年度から行われている。15年10月には日米合同委員会で北大東村の「沖大東島」と周辺水域・空域を自衛隊が恒常的に共同使用することも合意された。
(5)ハンセンでは沖縄に配備されている陸上自衛隊第15旅団の部隊が射撃や市街地戦闘、爆破訓練などを実施。年度ごとの訓練回数は07年度1回、08年度6回、09年度8回、10年度8回、11年度14回、12年度24回、13年度36回、14年度47回、15年度95回、16年度は2月24日までに85回。1回の訓練で最長は10日だった。
(6)沖大東島では13年11月に陸海空自衛隊の統合部隊訓練、15年11月と16年6月に海自護衛艦による対地射撃訓練などが行われた。
(7)米軍基地内での自衛隊の研修も増えている。陸自は08年度の8件から徐々に増え15年度は21件となった。海自は08~15年度まで毎年度1件。空自は08年度は17件、15年度には26件あった。


 確かに、赤嶺政賢氏(共産)の「米軍再編は『沖縄の負担軽減』といいながら、自衛隊が米軍基地を使って訓練している。負担はどんどん重くなっている」との指摘は、米軍再編の実像を物語っている。
 日本政府は、米軍再編を契機に、辺野古新基地建設、高江ヘリパッド建設、与那国島、石垣島、宮古島の自衛隊の基地化等々の沖縄における自衛隊の拡大強化を図っている。
 もちろん、そこでは「沖縄の負担軽減」は考慮されない。
稲田朋美防衛相の「今後充実させるべきだ」の「同調」の声が、このことを明らかに証明する。
 稲田朋美防衛相の理解には、防衛省からの沖縄の「共同使用」の着々と進められている実態の説明は受けても、そのことによってもたらされる「負担の増」は説明されることはないし、自らが理解しようとすることもない。
 やはり、きちんと、米軍再編の実像を洗い出し直す必要がある。




by asyagi-df-2014 | 2017-03-12 20:03 | 米軍再編 | Comments(0)

琉球新報は、「オスプレイに関する日本政府の二重基準」を批判。

 この問題について、琉球新報は2017年2月15日、「オスプレイ危険高度 直ちに飛行停止せよ 「欠陥と低空」二重の不安」、とその社説で批判した。
 まず最初に、琉球新報は、「米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイに関する日本政府の二重基準が明らかになった。」、と批判した。
 琉球新報は、今回明らかになった「事実」をこのように説明する。


(1)オスプレイは米軍普天間飛行場代替施設の辺野古新基地への配備が既定路線でありながら、日本政府の意向で公文書から配備に関する表記が削除された経緯がある。日本政府が国民世論の反発を避けるための方策であり、当初からその配備には疑問符が付いた。
(2)今回明らかになった事実も深刻だ。日本政府は安全策として最低安全高度を500フィート(約150メートル)以上と県民に説明したが、米軍の運用上は200フィート(約60メートル)での飛行もあり得るとの内容だ。


 この上で、琉球新報は、「米軍の運用優先」の結果、もたらされている「事実」を次のように記す。


(1)航空法施行規則によると、最低安全高度とはエンジンが停止した際に地上や水上の人、物に危険を及ぼすことなく着陸できる高度のことだ。人家密集地域で最も高い障害物から300メートル、水上などでは150メートルなどと定めている。
(2)2013年には操縦士が共同通信の取材に「低空飛行訓練は200フィートまで下げて飛ぶ」と答えている。オスプレイの飛行訓練ルートは東北から九州まで六つある。県外各地では実際に低空飛行訓練がこれまで実施されてきた。沖縄だけ低空飛行がないと言われても信じ難い。危険は沖縄だけにとどまらないのだ。
(3)オスプレイの配備に当たって、日米両政府の合意に「安全性を確保するため、その高度(500フィート)を下回る飛行をせざるを得ない場合もある」とのただし書きがあった。例外を設けることで国民の安全より、米軍の運用を優先したと言われても仕方がない。オスプレイの低空飛行が危険なのは、機体の構造に不備があり、緊急時に対応が困難だからだ。
(4)専門家によると、エンジン停止時に気流をプロペラに受けて回転させ、軟着陸する自動回転(オートローテーション)機能がオスプレイには欠けている。防衛省は自動回転機能を有するとしているが、それでも従来のヘリに比べて機体が重く、プロペラが小さいことから1分間に機体が落下する降下率は約5千フィート(1525メートル)とされる。既存のヘリの降下率は1分間に1600フィート(約487メートル)であり、オスプレイの落下速度は3倍にもなる。
(5)一方、オスプレイがヘリモードから固定翼モードに転換するには約12秒かかる。固定翼で滑空するにしろ、自動回転機能を使うにしても60メートルでは危険回避の手順を踏む前に機体は地面に激突する。


 結局、琉球新報は、「拭えぬ疑念」のままに推移する現状を告発し、こう訴える。


(1)問題なのは日本政府がこれまで二重基準を容認してきたことだ。配備の事実隠し、最低安全高度の設定など国民への説明を避け、密室で米国と合意を重ねてきた。欠陥機との指摘があるオスプレイを配備する必然性が見当たらない。その上に危険な低空飛行を容認するならば、いつ頭上に落ちてくるか不安でならない。国民・県民を安心させるには運用改善といった小手先の対処では不十分だ。オスプレイの即時飛行停止しか解決策はない。
(2)ハワイでは15年に、低高度で空中制止したオスプレイが自らのエンジンで巻き上げた砂やちりによってエンジンが停止し、墜落した。米軍の報告書によれば、10~12米会計年度にアフガニスタンで起きたオスプレイの事故は約90時間に1件で、全航空機の約3746時間に1件と比べ突出している。
(3)そもそもオスプレイは軍用機として適当なのか。名護での墜落につながった空中給油をはじめ、荒れ地での離着陸などといった特殊な作戦行動に向かない構造的な欠陥があるとの疑念が拭えない。
(4)日本政府が米軍の顔色をうかがい、国民に二枚舌を使うような状況では、対策を取ることなど考えられない。沖縄をはじめ、全国各地の住民が危険な低空飛行、さらにはオスプレイ配備に反対の声を上げるしか道はない。



確かに、オスプレイは、「スプレイの即時飛行停止しか解決策はない。」(琉球新報)。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-17 08:19 | 米軍再編 | Comments(0)

沖縄名護市辺野古沖のコンクリートブロック投下を、社説等から見る。

 標題について、2017年2月7日に朝日新聞、毎日新聞、東京新聞、産経新聞、読売新聞が社説及び主張を展開した。
 その見出しは次のものである。


(1)朝日新聞社説-辺野古着工 沖縄より米国優先か
(2)毎日新聞社説-辺野古工事 民意軽視では続かない
(3)東京新聞社説-辺野古海上工事 民意は置き去りなのか
(4)産経新聞主張-辺野古海上工事 「平和と安全」への一歩だ
(5)読売新聞社説-辺野古海上工事 普天間返還の遅滞を避けたい


 まあ、いつもの結果ではある。
 各紙の主張は、次のとおり。


Ⅰ.主張


(朝日新聞)
(1)沖縄県民の民意を置き去りにし、米国との関係を優先する。安倍政権の強引な手法が、いっそうあらわになった。昨年末の最高裁判決で沖縄県側の敗訴が確定し、陸上の工事は再開していた。このタイミングでの海上工事着手は、米国への強い配慮がにじむ。
(2)工事の進め方も県民の理解を得ようという姿勢とは程遠い。
(3)見解に食い違いがあれば話し合い、一致点を見いだすのが当たり前の姿だ。政府が許可を申請せずに工事を続ければ、県は行政指導や法的な対抗手段をとることを想定する。
政府と県の対立がさらに深まれば、日米関係そのものが不安定になりかねない。
(4)政府がなすべきは、沖縄の声をトランプ米新政権に伝え、辺野古以外の選択肢を真剣に検討することだ。工事を強行することではない。


(毎日新聞)
(1)これでは国と沖縄の分断はますます深まり、基地問題の解決にはつながらないだろう。
(2)確かに法的な手続きに問題はないだろう。最高裁は昨年12月、辺野古の埋め立て承認の取り消しを「違法」とする判決を下した。判決を受けて、翁長雄志(おながたけし)知事は埋め立て承認の取り消しを撤回し、承認の効力が復活した。政府は約10カ月ぶりに工事を再開し、今回、海上での本体工事に着手したというのが経緯だ。だが、この問題の本質は、法律や行政手続き上の適否ではない。
(3)安全保障上の必要性から辺野古移設を推進しようとする国と、沖縄の歴史や地方自治の観点から反対を訴える地元の民意が食い違った状況で、これをどう解決するかという政治の知恵が問われている。だが辺野古移設は、沖縄県民から見れば、県内で危険をたらい回ししているようにしか感じられない。県民の理解がなければ、たとえ代替基地ができても、日米安保体制を安定的に維持するのは難しい。
(4)硬直した思考に陥らず、トランプ政権の発足を仕切り直しの契機ととらえ、日米で辺野古以外の選択肢を柔軟に話し合うべきだ。


(東京新聞)
(1)日本は法治国家だが民主主義国家でもある。安全保障は国の専管事項でも、選挙に表れた沖縄県民の民意を置き去りにしては、日米安全保障条約で課せられた基地提供の義務は円滑には果たせまい。
(2)沖縄県や名護市など、地元自治体が強く反対する中での工事の着手である。到底、容認できない。
(3)安倍内閣は自由、民主主義、人権、法の支配という基本的価値を重んじると言いながら、翁長雄志県知事や稲嶺進名護市長に託された「県内移設」反対の民意をなぜないがしろにできるのか。
(4)安倍内閣はマティス米国防長官と、辺野古移設が唯一の解決策と確認したが、硬直的な発想は問題解決を遠のかせる。政府は工事強行ではなく、いま一度、沖縄県民を代表する翁長氏と話し合いのテーブルに着いたらどうか。
(5)稲嶺氏は、海上での工事着手を「異常事態だ。日本政府はわれわれを国民として見ているのか」と批判した。怒りの矛先は、法治国家と言いながら、憲法に定められた基本的人権を沖縄県民には認めようとしない政府に向けられている。本土に住む私たちも、そのことを自覚しなければならない。


(産経新聞)
(1)米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先である名護市辺野古で、国が海上部分の本体工事に着手した。移設の要となる埋め立てに直結する工事である。確実に進めてほしい。辺野古移設こそ、日本やアジア太平洋地域の平和を保ち、普天間飛行場周辺に暮らす住民の安全を優先する方策である。
(2)激しい反対運動が存在するが、工事の進捗(しんちょく)と安全の確保のため、警察当局や防衛省は、法に基づく厳正な警備をしてほしい。
(3)極めて残念なのは、翁長氏が、最高裁の判断後は「協力して誠実に対応」することになっていた国との和解条項を顧みず、移設阻止を叫び続け、海上工事の中止も求めたことである。日本が法治国家であることを、疑わせるような振る舞いにほかならない。
(4)海上工事について翁長氏は「反対する県民の感情的高まりは米軍全体への抗議に変わり、日米安全保障体制に大きな禍根を残す事態を招く」と語った。これが中国が狙う尖閣諸島(同県石垣市)を抱え、東シナ海に接する沖縄の知事の発言とは信じ難い。
(5)翁長氏は、地勢上、いや応なく防衛の最前線となった自治体を預かっている。安全保障を国民から託されている国と協力する姿勢をとってもらいたい。沖縄を含む日本の平和を、命がけの任務として守っている在日米軍の重要性について、県民に説く姿をみたい。
尖閣の奪取と海洋覇権を目指す中国や、核・弾道ミサイル開発を強行する北朝鮮は、沖縄と日米同盟の混乱をうかがっている。現実に向き合うのが首長の責務だ。


(読売新聞)
(1)米軍普天間飛行場の返還をこれ以上、遅らせてはなるまい。辺野古移設を着実に進めたい。
(2)辺野古移設は、普天間問題の唯一の現実的な解決策である。移設の遅れは、危険な現状がそれだけ継続することを意味する。昨年12月の最高裁判決で、翁長雄志沖縄県知事の埋め立て承認取り消しが「違法」とされた以上、政府が作業を急ぐのは当然だ。
(3)政府は、3月末に期限が切れる岩礁破砕許可を県に再申請しない方針を固めた。地元漁協が周辺海域での漁業権を放棄したため、再申請は不要と判断した。更新を不許可にするという翁長氏の対抗手段を封じるためもあろう。一連の工事には、反対派の妨害活動も予想される。法に基づく適正な取り締まりが欠かせない。
(4)工事開始に対し、翁長氏は「認められない。直ちに停止すべきだ」と反発した。埋め立て承認の「取り消し」でなく、状況の変化を理由とした「撤回」を検討し、あくまで移設を阻止する構えだ。だが、県は昨年3月の国との和解で、最高裁判決に従い、「誠実に対応する」と確約したはずだ。政府は工事を10か月近く中断し、和解条項を履行した。翁長氏は埋め立てを受け入れるべきだ。
(5)仮に埋め立て承認を撤回するなら、知事権限の乱用だろう。
(6)翁長氏は先月末から約1週間、米国を訪問し、下院議員や米政府の担当者と面会して、辺野古移設への反対を訴えた。訪米は3回目で、翁長氏は「柔軟な議論ができた」と成果を自賛した。しかし、来日したマティス米国防長官が辺野古移設を推進する方針を表明するなどし、翁長氏の訪米は空回りに終わった。代替案も示さずに、「反対一辺倒」を唱えるだけでは、米側の理解は広がらない。知事の責任も果たせない。


Ⅱ.事実(背景)


(朝日新聞)
(1)3日に来日したマティス米国防長官に、安倍首相が「辺野古が唯一の解決策。着実に工事を進める」と約束し、同意をとりつけた。10日の日米首脳会談を前に、その言葉を実行に移しておきたい――。
(2)1996年に日米間で合意した普天間の移設計画は、そもそも沖縄県民の基地負担を減らす目的で始まったはずだ。それがさまざまな経緯のなかで、政府と県民の分断を生んだ。たび重なる選挙結果で、辺野古移設に反対する民意は明らかだ。それなのに、政府の姿勢は辺野古移設への既成事実を強引に積み重ね、県民があきらめるのを待つかのようだ。これでは分断は埋まるどころか、いっそう深まるばかりだ。
(3)前知事の埋め立て承認の際、工事前に政府と県とが事前協議をするはずだった。だが今回、政府から関連文書が県に届いたのは先週末の3日。十分なやりとりをする時間はない。翁長知事が「荒々しいやり方」だと批判したのも無理はない。
(4)工事は海底の地形を変化させ、水産資源に影響を与える恐れがある。このため県漁業調整規則にもとづき知事の「岩礁破砕許可」が必要だが、前知事が出した許可は3月末に切れる。政府は「地元漁協が漁業権を放棄した」として、許可の更新は必要ないとする。これに対し県は「漁業権の一部変更であって、消失していない」と更新が必要だと主張する。


(毎日新聞)
(1)「あらゆる手段で移設を阻止する」との姿勢を示してきた県は反発している。今後、埋め立て承認後に状況変化があった時に適用できる、承認の「撤回」などに踏み切る可能性がある。その場合、政府は対抗措置として訴訟を起こすことも検討しているという。そうなれば国と県の対立は、再び法廷を舞台に泥沼化しかねない。
(2)代替基地が辺野古にできれば、オスプレイも移る。普天間の危険性を除去し、在日米軍の抑止力を維持するため、日米両政府は辺野古移設が「唯一の解決策」と繰り返し、先日のマティス米国防長官の来日でも確認された。辺野古の海上本体工事は、安倍晋三首相の訪米を控えて着手され、まるでトランプ米大統領への手土産のようにも見える。


(東京新聞)
(1)政府が海上での工事に着手したのは、沖縄県と国とが争っていた裁判で昨年十二月、県側の敗訴が最高裁で確定したためでもある。菅義偉官房長官は会見で「わが国は法治国家だ。最高裁判決や和解の趣旨に従い、国と県が協力して誠実に対応し、埋め立て工事を進める」と工事を正当化した。確定判決に従うのは当然だが、日本は民主主義国家でもある。
(2)訓練に伴う騒音や事故、米兵らによる事件など、米軍基地の存在に伴う地元住民の負担は重い。昨年、米軍北部訓練場が部分返還されたが、それでも沖縄県内には在日米軍専用施設の七割が集中する。日米安保体制を支えるため沖縄県民がより多くの基地負担を強いられる実態は変わらない。
(3)北部訓練場返還はヘリパッドの新設が条件だった。普天間返還も代替施設建設が条件だ。県内で基地を「たらい回し」しても県民の負担は抜本的には軽減されない。国外・県外移設こそ負担を抜本的に軽減する解決策ではないのか。


(産経新聞)
(1)菅義偉官房長官は会見で「日米同盟の抑止力の維持と普天間の危険性を考えたとき、辺野古移設が唯一の解決策だ」と述べ、海上工事を推進する考えを示した。マティス米国防長官も来日時の安倍晋三首相との会談で「(沖縄の)負担軽減策は、一に辺野古、二に辺野古だ」と強調した。
(2)国は、昨年12月の最高裁判決で、翁長雄志(おなが・たけし)知事による埋め立て承認取り消しが違法とされたのを受けて工事を再開した。海上工事へ進むのは当然の流れである。
(3)日米両政府が、沖縄の負担軽減を進めていることも指摘しておきたい。昨年12月には、沖縄の本土復帰後、最大規模となった北部訓練場(同県東村など)の過半の返還も実現させた。



 今回の各紙の見解の中で、やはり気になるのは、産経の「翁長氏は、地勢上、いや応なく防衛の最前線となった自治体を預かっている。」、との主張である。
 しかし、もちろん、日本国憲法の規定する地方自治の本旨とは こうした指摘を基本理念とするものではない。
 また、産経の「激しい反対運動が存在するが、工事の進捗(しんちょく)と安全の確保のため、警察当局や防衛省は、法に基づく厳正な警備をしてほしい。」及び読売の「一連の工事には、反対派の妨害活動も予想される。法に基づく適正な取り締まりが欠かせない。」
、との威圧的主張は、ジャーナリズムの使命(権力の監視)からすると、とても許されるものではない。そもそも、このことについては、現状の警備のあり方こそが問題なのであって、現在の沖縄における過剰警備が「過去に例のない違法なもの」であるとの沖縄からの警告を完全に無視するものである。
 さらに、毎日新聞の「確かに法的な手続きに問題はないだろう。」及び読売新聞の「仮に埋め立て承認を撤回するなら、知事権限の乱用だろう。」、とする見解にも大きな違和感を覚える。
 この取消処分の「撤回」が、明確な法的根拠を持ち、地方自治の本旨の実現を目指したものであることをきちんと把握しなければならない。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-13 07:57 | 米軍再編 | Comments(0)

米海兵隊のMV22オスプレイのチェックリスト(確認書)が語るもの。

 標題について、琉球新報は2017年2月6日、その社説で「オスプレイ確認書 危険性生々しく裏付け」と評した。
 社説は、まず、「米海兵隊のMV22オスプレイの緊急時の対処手順などをまとめた米海軍のチェックリスト(確認書)の全容が明らかになった。」、と始める。
 琉球新報は、オスプレイノ確認書から類推される問題点等を次のようにまとめている。


Ⅰ.確認書の内容

(1)確認書の中で、空中給油中に給油機から伸びるホースや一部装備が機体に衝突する可能性があることが明記されている。
(2)オスプレイの給油管と給油ホースが分離できない場合、まず、給油機との距離を縮め、ホースを短くする。寸分の誤差も許されない異常事態への対処法である。
(3)オスプレイ側の求めで、給油機がホースを「ギロチン(切断)」する。給油管を延ばしたままホースを引きずり、飛行を続ける事態も想定している。
(4)確認書は「注意」の項目で、「切り離され、むちのようにしなったホースがプロペラに絡み、大惨事を引き起こすかもしれない」と警鐘を鳴らしている。
(5)墜落を回避するため、「ギロチン」という生々しい表現を用いるのは、軍隊特有の直截(ちょくせつ)さなのか。墜落の不安にさらされている県民には一切、説明されてこなかった衝撃的な内容である。


Ⅱ.オスプレイの問題点

(1)垂直離着陸と水平飛行の機能を持ち合わせるオスプレイは機体構造が複雑だ。プロペラと給油口が近く、乱気流や操縦ミスなどで給油機との位置がずれれば、瞬時に給油ホースがプロペラに巻き込まれ損傷する危険性が高い。
(2)通常時と緊急時を分けて記載する確認書の内容は操縦の難しさと、一歩間違えば墜落などの重大事態を招く危険機種であることを裏付けている。


Ⅲ.主張


(1)昨年12月、名護市安部の海岸に墜落したオスプレイの機体は原形をとどめなかったが、給油管は収納されずに延びたままだった。「大惨事」につながりかねないホース切断だった疑いもある。米軍の言いなりのまま、飛行訓練を認める防衛省は危険性をどれだけ把握しているのか。このまま陸上自衛隊が導入すれば、国民の安全に背を向けることになる。
(2)操縦士らが携行する文書は、市街地を含む沖縄の空を飛び交う不気味な機体の危険性をまざまざと照らし出す。オスプレイの訓練飛行を即刻やめ、沖縄から撤収するよう求めたい。


 琉球新報は、この確認書に次のように語らせる。


「確認書は『注意』の項目で、『切り離され、むちのようにしなったホースがプロペラに絡み、大惨事を引き起こすかもしれない』と警鐘を鳴らしている。墜落を回避するため、『ギロチン』という生々しい表現を用いるのは、軍隊特有の直截(ちょくせつ)さなのか。墜落の不安にさらされている県民には一切、説明されてこなかった衝撃的な内容である。」


 また、琉球新報はこうも続ける。


「昨年12月、名護市安部の海岸に墜落したオスプレイの機体は原形をとどめなかったが、給油管は収納されずに延びたままだった。『大惨事』につながりかねないホース切断だった疑いもある。米軍の言いなりのまま、飛行訓練を認める防衛省は危険性をどれだけ把握しているのか。このまま陸上自衛隊が導入すれば、国民の安全に背を向けることになる。」


 米海兵隊のMV22オスプレイののチェックリスト(確認書)が語っているものは、オスプレイの訓練飛行を即刻やめ、日本から撤収することを求めることである。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-10 09:08 | 米軍再編 | Comments(0)

日本の大学などの学術界に、2008年から16年までの9年間で、米軍からの研究助成金が提供される。

 朝日新聞は2017年2月9日、標題について次のように報じた。



(1)日本の大学などの学術界に、2008年から16年までの9年間で少なくとも135件、総額8億8千万円に上る米軍からの研究助成が提供されていることがわかった。助成金は大学本体以外に、関連のNPO、ベンチャー、学会などに流入していた。日本の学術界は戦後、軍事組織からの助成に一線を引いてきたが、米軍からの研究助成が根付きつつある実態が浮かび上がった。
(2)助成金は、米国の陸空海軍がそれぞれ提供する形で、20年ほど前から始まった。対象は基礎研究に限られる。日本政府は関与せず、米軍から直接、資金が提供される。使い道の自由度が高く使いやすい一方、結果的に軍事に活用される可能性がある。
(3)日本の研究者への助成金を記載した米政府の支出データベースを朝日新聞が分析したところ、08年から9年間の助成総額は大学本体が104件約6億8400万円、大学と関連の深いNPO法人が13件1億1200万円。ほかに国の研究機関(7600万円)、学会(1千万円)、大学発ベンチャー(560万円)が続いた。
(4)NPOは、競技会や展示会などを通じた科学振興を目的とした団体などが主。ある大学教授は、代表を務めるNPO法人で助成を受けた理由について「大学に届けると問題になるおそれがあった」と話した。
(5)研究テーマをみると、人工知能やサイバー防衛などのIT分野が目立つ。レーザー技術、高温超伝導などの新素材開発などもある。
(6)東京・六本木を拠点に助成活動を行っている空軍のアジア宇宙航空研究開発事務所(AOARD)によると、助成額は1件あたり年に200万~400万円が標準で、期間は1~3年。助成は米同時多発テロ事件が起きた01年を境に増加している。国内では日本学術会議が過去に2回、軍事研究を行わないとする声明を出した。防衛省が15年度に大学などを対象にした研究費制度を始めたのをきっかけに同会議が対応を議論しているが、軍事組織の資金受け入れに慎重な意見が多い。

 なお、米軍から研究費の助成を受けている主な大学名等について、次のように報告している。


 ◆大阪大/19/3億200万円/レーザーや船体に関する研究
 ◆東京工業大/9/5880万円/人工知能(機械学習)の研究
 ◆物質・材料研究機構/7/7110万円/材料開発に関する研究
 ◆東北大/7/4570万円/素材の解析や評価
 ◆奈良先端科学技術大学院大学/7/3580万円/センサーの開発など
 ◆北陸先端科学技術大学院大学/6/3190万円/ビッグデータ解析
 ◆金沢工業大/6/2180万円/船舶に関する研究
 ◆京都大/4/2070万円/アンテナ用素材の研究
 ※2008~16米会計年度。総額は1ドル=112円で換算、米政府の支出データベースから作成


 米軍再編の流れのなかに、すでに日本の学術界が組み込まれてしまっている。
 もともと、こうした助成金は、「使い道の自由度が高く使いやすい一方、結果的に軍事に活用される可能性がある。」(朝日新聞)ことは当然のことである。
 まさしく、日本は「岐路」に立たされている。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-09 12:01 | 米軍再編 | Comments(0)

日米両政府は、1996年にオスプレイの危険性言及していた。しかし、直後に表記を削除。

 毎日新聞は2017年1月30日、標題について次のように報じた。


(1)米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の返還を明記した1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告の合意直前、米側が内部資料で垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの危険性に触れ、その直後、SACO最終報告からオスプレイの表記を削除していたことが分かった。合意2カ月前の日米協議では、普天間の代替施設を巡り日本側が国内向けの説明の仕方を尋ねたのに対し、米側がオスプレイには直接触れない回答例を示していたことも判明した。
(2)琉球大の我部政明教授(国際政治)が文部科学省の科学研究費補助金の成果報告書としてまとめた米側資料のうち、米軍が作成し当時の防衛庁と交わした96年11月27日付の文書「防衛施設局のための沖縄県及び地域社会説明の想定問答集」に、オスプレイを巡る13の論点が示されていた。米軍は90年代からオスプレイの沖縄配備を検討していたとされ、問答集では「オスプレイの構造は既存のヘリコプターより複雑」「飛行試験中に事故が報告され、開発計画は一時中止されかけた」などと言及。「既存のヘリと比べ安全か?」とする想定質問があった(回答はなし)。
(3)普天間返還を巡る同年10月22日の日米協議の「議事録」では、日本側が代替施設の滑走路の長さを沖縄県側へどう説明するか助言を要請。回答例として「オスプレイには触れない」「具体的に言及する」「既存機種に合わせて(滑走路を)建設し、後に米政府がオスプレイ配備を発表したら延長する」の3案が併記されていた。その後、11月の想定問答集で米側は「防衛庁の望ましい回答」として「代替の海上施設は普天間に配備されたヘリの移転先でありヘリポートである」と記し、オスプレイに直接触れないことを「模範解答」としていた。
(4)こうした経緯の中、同年11月22日に作成され「海上施設はヘリコプターとオスプレイ部隊の駐留を支援するよう設計される」と記載されたSACO最終報告の「草案」から、12月2日の最終報告では「オスプレイ」の文言が削られていた。当時オスプレイは開発段階で、91年6月に試作機が墜落。92年7月には着陸直前にエンジンから出火して落下、海兵隊員ら7人が死亡している。【鈴木美穂】
(5)日米協議に携わった政府高官の話:「米側からオスプレイ配備の可能性はあるとの説明はあったが、当時はまだ開発途上のため正式な話ではなく、削除したというような経緯ではない。資料は米側の視点で書かれた内部文書で、コメントするのは適当でない。」
(6)我部政明・琉球大教授(国際政治)の話:「96年当時、オスプレイの沖縄配備計画は米側ではオープンとなっていたが、91、92年に重大事故を起こし、沖縄の反発を恐れる日本政府の思惑もあってSACO最終報告に明記されなかった。その過程で米政府は『沖縄の住民に対する説得は日本政府の責任』と強調する一方、日本政府は責任を負いたくない姿勢を見せていた。お互いの責任のなすりつけ合いの結果と言える。」


 恐らく、「96年当時、オスプレイの沖縄配備計画は米側ではオープンとなっていたが、91、92年に重大事故を起こし、沖縄の反発を恐れる日本政府の思惑もあってSACO最終報告に明記されなかった。その過程で米政府は『沖縄の住民に対する説得は日本政府の責任』と強調する一方、日本政府は責任を負いたくない姿勢を見せていた。お互いの責任のなすりつけ合いの結果と言える。」(我部政明・琉球大教授)、というのが真実なのであろう。
 そこに見えるものは、主体性の欠如という日本という国の未熟さであるし、「沖縄ならやむなし」との差別感ではないか。




by asyagi-df-2014 | 2017-01-30 12:13 | 米軍再編 | Comments(0)

「中山義隆石垣市長が石垣島への陸上自衛隊受け入れを表明」を考える。

 琉球新報は2016年12月26日、「石垣市平得大俣への自衛隊配備を巡り、中山義隆市長は26日午前10時、市役所で記者会見を開き、受け入れる考えを表明した。尖閣諸島周辺での中国公船による領海侵犯などを挙げ『南西諸島地域の防衛体制の充実ということが極めて重要である』との認識を示し『市民の生命・財産を守る立場として石垣島への陸上自衛隊配備について理解した上で、配備に向けた諸手続きを開始することを了承する』と説明した。」、と報じた。
 このことについて考える。
 琉球新報は、2016年12月27日の社説で、次のようにまとめている。


Ⅰ.問題点
(1)候補地近辺の開南、於茂登、嵩田、川原の4地区が反対する中で、地元への説明も不十分なままの受け入れ表明は、禍根を残すことになる。本来なら、防衛省の計画全体を見定め、住民への影響を図った上で受け入れか否かを決めるのが市長の責務だ。少なくとも直接影響を受けるであろう、4地区とは話し合うべきだった。これまで「市民の声を聞いて判断する」と繰り返してきた市長自身の発言とも矛盾する。
(2)配備ありきの姿勢では市民の了解は得られない。中山市長は、防衛省側に計画の詳細を明らかにさせた上で、民意を問うて決定すべきだ。


Ⅱ.視点
(1)配備については昨年11月、防衛副大臣が石垣市に警備部隊と地対空、地対艦ミサイル部隊(計500~600人)を配備する方針を伝え、平得大俣地区の市有地とその周辺を候補地に挙げた。あれから1年以上たつが基地の面積や施設の位置など詳細は明らかにされていない。住民生活への影響が見えない中で、候補地に近い4地区が配備に反対するのも当然だろう。
(2)中山市長は防衛省による2回の住民説明会、市主催の公開討論会と市議会の議論を経たとしているが、近隣4地区との面談は見送った。説明不足の感は否めない。
(3)住民のもう一つの懸念は、陸自配備が逆に先島の緊張を高めるというものだ。
(4)陸自レーダーの配備によっては、市登野城にある国の電波望遠鏡の観測に影響し国立天文台のプロジェクトを阻害する可能性もある。
(5)中山市長は「南西地域の防衛体制充実のために陸自配備が必要だ」と抑止力論を挙げるが、専門家から疑問も出ている。元防衛官僚で官房副長官補を務めた柳沢協二氏は「最前線にパワーがあれば『(中国を)拒否する力』はある」と認める一方で、「相手側に本当に戦争する意思があれば、最初に攻撃される」と述べている。陸自配備は抑止力という点でも、もろ刃の剣なのだ。


 
 今回の石垣市長の陸上自衛隊受入表明は、明らかに、(1)陸自配備が逆に先島の緊張を高めること、(2)基地の面積や施設の位置など詳細は明らかにされていないなど地域住民への説明責任が果たされていないこと、(3)日本政府が進める南西諸島の島嶼防衛計画(要塞化)は、米軍再編(エアシーバトル構想)の中に沖縄を組み込むこと,という理由から大きな問題がある。


 以下、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-30 09:18 | 米軍再編 | Comments(0)

米軍再編-米軍北部訓練場を対ゲリラ訓練で自衛隊が共同利用する計画に、沖縄県は「負担増」と反対。

 標題について、琉球新報は、「防衛省が米軍北部訓練場を自衛隊の対ゲリラ戦訓練場として共同使用する計画を持つことが4日、分かった。県議会一般質問で、防衛省の2012年の内部資料「日米の動的防衛協力について」を基に渡久地修氏(共産)が質問した。安慶田光男副知事は『国は常に沖縄の基地負担を軽減すると言っている。米軍にしろ、自衛隊にしろ、これ以上県民に基地の負担を増大させるわけにはいかない』と述べ、共同使用に伴う県民の負担増に反対の立場を示した。」、と報じた。
 また、琉球新報は、次のように押さえる。


(1)政府は新たなヘリ着陸帯(ヘリパッド)の建設により、北部訓練場の過半が返還されるとして沖縄の基地負担軽減につながると主張してきた。しかし自衛隊が同訓練場を対ゲリラ戦訓練場として共同使用することで、沖縄に新たな基地負担が生じることが懸念される。
(2)沖縄本島北部にあるキャンプ・シュワブやキャンプ・ハンセンなどの米軍施設でも恒常的に自衛隊が共同使用する計画が明らかになっており、今回の北部訓練場の共同使用も、自衛隊と在沖米軍の一体化を進める内容となっている。
(3)渡久地氏は「自衛隊までも沖縄に集中させる。負担軽減どころでなく、負担の強化以外の何物でもない」と批判した。
(4)北部訓練場について、安倍晋三首相は9月26日の所信表明演説で「県内の米軍施設の約2割、本土復帰後、最大の返還だ」と強調し、ヘリパッド建設に伴う過半の返還が、沖縄の基地負担軽減につながると主張していた。


 このところの辺野古・高江での日本政府の強権ぶりは、こうした米軍再編に乗っかった「戦争をする」国家づくりへの強い意志が背景にあることを示すものである。
 安倍晋三首相の唱える「沖縄の基地負担軽減」発言は、日本本土にのみ向けられた洗脳情宣であり、「自衛隊までも沖縄に集中させる。負担軽減どころでなく、負担の強化以外の何物でもない」との沖縄県民の声を隠蔽するものえある。


 以下、琉球新報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-10-08 06:07 | 米軍再編 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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