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日弁連会長の「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」の一部修正を求める会長声明から、自公の法案を考える。

 自民党及び公明党が2016年4月8日に提出した「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」(以下、「本法案」という。)について、
日本弁護士連合会(以下、日弁連とする)は2016年5月10日、「本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律案」の一部修正を求める会長声明を発表した。
 この会長声明の「本法案」についての考え方や主張は次のとおりである。

(1)主張
 特に適法居住要件の修正等が行われた上で、本法案が今国会において成立することを求め、もって日本における人種的差別が一日も早く根絶することを期待するものである。
(2)自公の「本法案」の問題点及び指摘事項
①本法案が第2条において、「不当な差別的言動」の対象を「適法に居住する者」に限定(以下「適法居住要件」という。)している点は、在留資格のない者はヘイトスピーチの対象となってもやむを得ないとの解釈を生じさせる危険があるものであり、このような限定は削除されるべきである。
②ヘイトスピーチは、個人の尊厳を著しく傷つけ、差別や偏見を醸成するものであることからその防止が求められているのであり、個人の尊厳や差別を受けない権利は、在留資格の有無にかかわらず等しく保障されなければならない人権である。国連人種差別撤廃委員会も「人種差別に対する立法上の保障が、出入国管理法令上の地位にかかわりなく市民でない者に適用されることを確保すること、および立法の実施が市民でない者に差別的な効果をもつことがないよう確保すること。」(市民でない者に対する差別に関する一般的勧告30)と勧告している。
③ヘイトスピーチを行うグループは、過去に、非正規滞在から人道配慮による在留特別許可を求めた者を非難・誹謗するデモ、街頭宣伝を行ったこともある。また、難民申請者の相当数は、入国の経緯からして、やむなく在留資格を持たない者であるが、同グループは、難民申請者を非難・誹謗したりする街頭宣伝を行ったこともある。したがって、「適法に居住」していない者についても、ヘイトスピーチから保護する必要性は高い。
④日本が批准している人種差別撤廃条約に基づけば、「本邦外出身者」に限らない人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身を理由とする差別的言動も禁止の対象とすること、また、差別的な言動のみならず、就職や入居などの様々な社会的差別の撤廃を実現することも検討されるべきである。本法案を人種差別撤廃に向けた法整備の第一歩と捉え、国は今後、人種差別全般について実態調査を行ってその実態を検証するとともに、当連合会が求める包括的な基本法制定の必要性について検討を行うべきである。

 
 自公案の問題点については、再度、伊藤和子さんの次の指摘を押さえたい。


① 人種差別撤廃条約は人種差別を「人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づく」(同条約第1条)差別と定義している。これにならって、すべての民族的、世系上のマイノリティを対象とするべきだ。国がこのような法律をつくるとき、一部のマイノリティだけを保護し、他のマイノリティを保護しない、という施策を決めることは、保護の対象とされなかったマイノリティを一層深刻な立場に置くことになる。あたかも、そうした者は保護に値するものでないと国が言っているに等しい。
 それは、新たな差別をもたらすことになる。特にこの法律がヘイトスピーチという深刻な人権侵害に関するものであることを考えるなら、その影響は深刻である。
②本法案は、前文で「不当な差別的言動は許されないことを宣言」しながら、本文では「本邦外出身者に対する不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するよう努めなければならない」(第3条)として、努力義務を定めるにとどまる。
 どこにもヘイトスピーチは違法、禁止する、という文言がないのは、様々な場面において、果たして有効にマイノリティを保護しうる法律なのか、という実効性に疑問を呼んでいる。
 この点、人種差別撤廃条約は、締約国に対して「すべての適法な方法により、いかなる個人、集団又は団体による人種差別も禁止し、終了させる」義務を課している(2条1項(e)等参照)のであり、実効性のあるヘイトスピーチ抑止のために、「違法」若しくは「禁止」の文言を明確に規定する必要がある。
③本法案は7条までしかない短い法律で、施策として掲げられているのは相談体制の整備、教育、啓発だけである。被害救済の具体的措置は明確とは言えず、深刻になっているインターネット上のヘイトスピーチへの対応なども抜けている。
④現実に役割が求められる地方公共団体の責務が、「努力義務」に過ぎない点も問題である。相談体制の整備、教育の充実、啓発活動等ですら努力義務に過ぎないとされているので、本法案の掲げる施策は実効性に乏しいという懸念がある。
 この点、2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)では、「国及び地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、障害を理由とする差別の解消の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施しなければならない。」とし、国と地方公共団体に「努力」以上の「実施義務」を課しているので、どうして同様の法律にできないのだろうか。甚だ疑問である。


 国は、日本における人種的差別が一日も早く根絶するため、日弁連会長声明等の意見を取り入れる必要がある。


 以下、日本弁護士連合会会長声明の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-05-13 05:53 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-自公提出の「ヘイトスピーチ法案」のなかで容認できない「適法居住要件」とは。

 伊藤和子さんは、2016年5月3日付けのブログを、「在日コリアン等のマイノリティに対するヘイトスピーチが深刻な状況にある。 新聞報道によれば、熊本の地震の直後にも悪質なヘイトスピーチが飛び出したとのことで、暗澹たる気持ちになった。」、と始める。
 そして、「与党が、ヘイトスピーチの解消が「喫緊の課題」(第1条)だという認識に立って、ヘイトスピーチへの対処を進める法案を提出したことは歓迎したい。しかし、法案を見ると、どうしても容認できない、許してはならないという点がある。『適法居住要件』である。」、と続ける。
この「適法居住要件」や自公法案の問題点について、伊藤和子さんの「人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリー」で考える。
 はじめに、これを要約する。


(1)自公法案のヘイトスピーチの定義


 自公法案のヘイトスピーチの定義では「適法に居住する者に対するヘイトスピーチだけが、この法案で対応すべき課題だ」、としている。
 以下の文面である。


「『本邦外出身者に対する不当な差別的言動』とは、専ら本邦の域外にある国若しくは地域の出身である者又はその子孫であって適法に居住するもの(以下この条において「本邦外出身者」という。)に対する差別的意識を助長し又は誘発する目的で公然とその生命、身体、自由、名誉又は財産に危害を加える旨を告知するなど、本邦の域外にある国又は地域の出身であることを理由として、本邦外出身者を地域社会から排除することを煽動にかかる不当な差別的言動をいう。」

(2)自公法案のヘイトスピーチに盛り込まれた「適法居住要件」にかかる問題点


①ヘイトスピーチ規制の背景にあるのは、日本が批准している国連人種差別撤廃条約に基づく人種差別撤廃委員会が勧告を行ったことにあるが、国連人種差別撤廃委員会は、適法に居住しているか否かの区別なく、すべての人種差別をしてはならない、と言っている。こうした条約の精神からみて、適法居住要件は明らかにそぐわない。
②「適法」を要件とすると、在留資格なく日本に滞在している外国人や、あるいは滞在の適法性を争っている外国人(この中には多くの難民申請者も含まれる。)は適用対象外とされ、これらの外国人に対するヘイトスピーチは野放しになってしまう。
これでは適法に居住していなければ、ヘイトスピーチの対象とされても仕方がないと国が言っているようなもの、国が容認しているようなものである。
しかし、人はたとえ在留資格がないからと言って、ヘイトスピーチや憎悪的表現の対象とされてはならないはずだ。在留資格がないから人権侵害をしてもかまわない、このような考えは到底容認できない。
③このような定義では、故国から逃れ、日本に救いを求めようとする難民認定申請者の多くがヘイトスピーチの対象者として野放しになる。
いま、シリアをはじめ、世界中で紛争が続く中、難民受け入れ・保護は国際社会が取り組むべき最重要課題のひとつとなっている。
日本で難民申請をする人たちは、難民として認められるまでに「仮滞在許可」を受ける場合もあるものの、こうした許可を受けられず、難民認定も得られず、審査請求をしたり、裁判を提起したりしてようやく難民と認められる人たちも少なくない。こうして最終的には難民と認められる人たちでも、そのプロセスで「不法滞在」という扱いを受けることも少なくないのだ。
日本では、そもそも難民認定率があまりにも低く、大きな問題となっており、多くの難民申請希望者は大変深刻な状況に置かれている。
そこへきて、こうした難民認定を求める人たちに対して、ヘイトスピーチからの保護から除外することでよいのか。
「そうだ、難民しよう」というヘイト書籍が問題になったが、この本に代表されるような難民に対するヘイトスピーチへの対処をせず、迫害を受けて庇護を求める難民申請者を差別し、傷つける言動をすることを私たちの社会は容認していいのだろうか。
④難民だけではない、日本には、様々な形で、在留資格がないために苦境に立たされている人がいる。例えば、夫からDVを受けて避難生活を送り、離婚を求める外国人女性も一時的にオーバーステイになってしまうことが多い。在留資格がないからヘイトスピーチの対象となっても仕方がない、というのは明らかにおかしい。
⑤「居住」というのもおかしい。一時的な外国からの旅行者に対するヘイトスピーチは完全に除外されることになるからだ。
例えば、2020年には東京オリンピックが予定されているが、仮にオリンピックに出場するために来日した選手や、観戦に来た観客に対するヘイトスピーチがなされても、「居住」していないから、何らの対策もないというのだ。
これで本当に国際的に開かれたオリンピックを実現できるというのだろうか。
⑥上記のような法律の定義では、外国にルーツを持つマイノリティはヘイトスピーチから保護されるのに対し、日本にルーツをもつマイノリティへのヘイトスピーチは規制されないことになる。
例えば、日本の先住民族であるアイヌ民族や琉球・沖縄の人々、また被差別部落といった国内のマイノリティに対してヘイトスピーチをしても適用対象外とされることも大きな問題だ。


(3)自公法案の問題点


① 人種差別撤廃条約は人種差別を「人種、皮膚の色、世系又は民族的若しくは種族的出身に基づく」(同条約第1条)差別と定義している。これにならって、すべての民族的、世系上のマイノリティを対象とするべきだ。
国がこのような法律をつくるとき、一部のマイノリティだけを保護し、他のマイノリティを保護しない、という施策を決めることは、保護の対象とされなかったマイノリティを一層深刻な立場に置くことになる。あたかも、そうした者は保護に値するものでないと国が言っているに等しい。
それは、新たな差別をもたらすことになる。特にこの法律がヘイトスピーチという深刻な人権侵害に関するものであることを考えるなら、その影響は深刻である。
②本法案は、前文で「不当な差別的言動は許されないことを宣言」しながら、本文では「本邦外出身者に対する不当な差別的言動のない社会の実現に寄与するよう努めなければならない」(第3条)として、努力義務を定めるにとどまる。
どこにもヘイトスピーチは違法、禁止する、という文言がないのは、様々な場面において、果たして有効にマイノリティを保護しうる法律なのか、という実効性に疑問を呼んでいる。
この点、人種差別撤廃条約は、締約国に対して「すべての適法な方法により、いかなる個人、集団又は団体による人種差別も禁止し、終了させる」義務を課している(2条1項(e)等参照)のであり、実効性のあるヘイトスピーチ抑止のために、「違法」若しくは「禁止」の文言を明確に規定する必要がある。
③本法案は7条までしかない短い法律で、施策として掲げられているのは相談体制の整備、教育、啓発だけである。
被害救済の具体的措置は明確とは言えず、深刻になっているインターネット上のヘイトスピーチへの対応なども抜けている。
④現実に役割が求められる地方公共団体の責務が、「努力義務」に過ぎない点も問題である。相談体制の整備、教育の充実、啓発活動等ですら努力義務に過ぎないとされているので、本法案の掲げる施策は実効性に乏しいという懸念がある。
この点、2016年4月に施行された「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(障害者差別解消法)では、「国及び地方公共団体は、この法律の趣旨にのっとり、障害を理由とする差別の解消の推進に関して必要な施策を策定し、及びこれを実施しなければならない。」とし、国と地方公共団体に「努力」以上の「実施義務」を課しているので、どうして同様の法律にできないのだろうか。甚だ疑問である。


(4)実効性のあるヘイトスピーチ抑止のために


①自公ヘイト法案も、障害者差別解消法にならって、地方自治体に不当な差別的言動の解消に向けて充実した施策の実施を義務付けるべきである。
②私たちとしては、 今後、与野党の協議を通じて、修正が図られ、実効的なヘイトスピーチ対策の立法が実現することを強く求めたい。
③特に、適法居住要件に対しては、これまで述べてきた通り、人権上極めて問題がある規定であり、なんとしても、修正してほしい。 与野党の責任者が、こうした問題提起を真摯に受け止め、修正を進めていかれることを強く期待する。
④そして、この法律案が成立しても、これはあくまでも人種差別撤廃法制の最初の一歩に過ぎない。根本的な解決のために、人種差別撤廃委員会が勧告するとおり、ヘイトスピーチ以外の人種差別にも対処する包括的差別禁止法の制定を推進していくことが必要である。


 まず、私たちが前提としなければならないのは、「根本的な解決のために、人種差別撤廃委員会が勧告するとおり、ヘイトスピーチ以外の人種差別にも対処する包括的差別禁止法の制定を推進していくことが必要である。」、ということである。
 特に、この自公法案の「適法居住要件」については、「人権上極めて問題がある規定」であり、修正が必要である。
実効的なヘイトスピーチ対策の立法が実現することを強く求めたい。


 以下、人権は国境を越えて-弁護士伊藤和子のダイアリーの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-05-05 05:16 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-ヘイトスピーチ(憎悪表現)対策の法案で、米軍人が保護の対象となることが分かった。まさか、「米軍出て行け」は×で「沖縄への中傷」は○?、になるの。

 自民、公明両党が参院に提出したヘイトスピーチ対策の法案について、2016年4月24日、「人種や民族への差別をあおるヘイトスピーチ(憎悪表現)対策として自民、公明両党が参院に提出した法案で、米軍人が保護の対象となることが分かった。法案は『本邦外出身者』への『不当な差別的言動は許されない』と宣言する内容。日米地位協定上の特権を持つ米軍人が、マイノリティーである在日コリアンと同様に保護される。一方、沖縄の人々は『本邦外出身者』ではないためヘイトスピーチを受けても保護されない。」、と報じた。
 また、「法案は19日に審議入りした。そのまま成立すれば、『米軍は沖縄から出て行け』という訴えが米軍人へのヘイトスピーチとされる恐れがあり、専門家から懸念が出されている。」、とその危惧感を伝えた。
 さらに、法案の問題点について、「与党のヘイトスピーチ対策法案は、表現の自由との兼ね合いから罰則を設けていない。旧民主党など野党も昨年5月に対策法案を参院に提出し、継続審議になっている。国籍を問わず『人種等を理由とする不当な行為』を『禁止』する内容で、やはり罰則規定のない理念法になっている。」、と報じた。


 以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-04-26 17:41 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-高松高裁の生島弘康裁判長は、在特会の徳島県教組抗議について、「一連の行動は人種差別思想の現れ」と判断。

 標題について、朝日新聞は、「『在日特権を許さない市民の会』(在特会)の会員らが6年前、徳島県教職員組合(徳島市)の事務所で罵声を浴びせた行動をめぐり、県教組と当時書記長の女性(64)が在特会側に慰謝料など約2千万円の賠償を求めた訴訟の控訴審判決が25日、高松高裁であった。生島弘康裁判長は『一連の行動は人種差別思想の現れ』と判断。『人種差別的』とは認定せず在特会側を敗訴させた一審判決を変更し、賠償額を約436万円にほぼ倍増させた。」、と報じた。
 また、この間の経過について、「昨年3月の一審・徳島地裁判決によると、在特会の会員ら十数人は2010年4月、日教組が集めた募金の一部を徳島県教組が四国朝鮮初中級学校(松山市)に寄付したことを攻撃するため事務所に押しかけた。書記長の女性に対し、名前を連呼しながら拡声機で『朝鮮の犬』『非国民』などと怒鳴り、その動画をインターネットで公開した。一審判決は県教組の業務が妨害され、女性の人格権も侵害されたと認定。だが、原告側の『人種差別的思想に基づく行動』との主張については『攻撃の主な対象は県教組と書記長の女性。差別を直接、扇動・助長する内容まで伴うとは言い難い』と退け、原告と在特会側の双方が控訴した。」、と伝えた。
 この控訴審での争点は、「原告側は、一連の行動を『人種差別』と明確に認めるよう求め、その悪質性を考慮して賠償額を増やすよう主張。在特会側は、すでに13年8月の提訴時点で民法上の賠償請求権の時効(3年)が成立していると反論していた。」、と報じた。


 在特会の一連の行動は、「人種差別思想の現れ」であるのだ。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-04-26 05:29 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-自民、公明両党は「ヘイトスピーチ」をなくすための法案を参院に共同提出。

 標題について、朝日新聞は4月8日、「自民、公明両党は8日、特定の民族や人種を標的にして差別をあおる『「ヘイトスピーチ』をなくすための法案を参院に共同提出した。すでに独自案を提出している民進党など野党との修正協議に入り、今国会での成立をめざす。修正協議では、ヘイトスピーチの範囲や禁止規定を盛り込むかどうかが焦点になる。」、と報じた。
 この法案の内容について、「与党案ではヘイトスピーチについて、在日外国人や家族に対する『差別的意識を助長または誘発する目的で、地域社会から排除することを扇動する不当な差別的言動』と定義。差別解消のため、国や自治体の取り組みの必要性も盛り込んだ。一方、旧民主党など野党が昨年提出した法案では、『人種などを理由とする差別』全般を禁止するとした。内閣府に審議会を置き、ヘイトスピーチに対する調査や勧告の権限を与えることも規定した。」、と伝えた。
 さらに、2016年4月9日には、「声明では『ヘイトスピーチを許さないことを宣言する法案を提出した意義は大きい』と与党案に一定の評価をしたうえで、実効性を持たせるため『ヘイトスピーチを違法と宣言することが不可欠』とし、国際人権基準に合致する包括的法制度整備に向けた第一歩とするよう求めた。」「与党案が対象を『適法に居住する本邦外出身者』に限ったことに対しては『不法滞在者とされた外国人に対する差別の扇動を促す危険性がある』と懸念を表明した。」、という「外国人人権法連絡会」の「緊急声明」を報じた。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-04-11 12:34 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-国家公安委員長が、ヘイトスピーチのデモに抗議していた市民のケガ及び警備の行きすぎについて謝罪。

 標題について、朝日新聞は2016年4月5日、「河野太郎国家公安委員長は5日の参院法務委員会で、3月20日に川崎市でヘイトスピーチをしていたデモ参加者が、抗議していた市民を殴り、4人が傷害容疑で逮捕された事件について、『警察の対応が十分でなかった。おわび申し上げなければならない』と謝罪した。27日に東京・新宿でヘイトスピーチのデモに抗議していた市民が、警備していた警察官に首を絞められてけがをしたと訴えている件についても、河野氏は『警備に行き過ぎた点があったとしたら誠に申し訳ない』と陳謝した。」、と報じた。
 3月20日については、「川崎市の川崎駅前で3月20日、ヘイトスピーチデモの参加者が、抗議していた市民を殴ってけがをさせたとして、神奈川県警が3月末、右翼団体構成員4人を傷害の疑いで逮捕した。河野氏は法務委で『課題を残したことは素直に認め、デモ参加者や周辺の方々の安全確保のため警察として万全を期さなければならない』と述べた。」、と伝えた。
 3月27日については、「東京・新宿では27日、ヘイトスピーチデモに抗議して路上に立ち止まるなどしていた女性らが、警察官に首を絞められたり突き飛ばされたりしてけがをしたとして、警視庁新宿署に被害届の提出を申し出ている。河野氏は『警備に行きすぎた点があったとしたら誠に申し訳ない。道路上に寝そべったり座り込んだりという違法状態を解消することは警察もやらざるを得ないので、けがをさせないよう指導したい』と答えた。」、と伝えた。


 以下、朝日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-04-10 06:14 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-ヘイトスピーチ(憎悪表現)について、全国の朝鮮学校などに通う高校生のうち9割以上が法規制を求めていることが明らかになる。

 ヘイトスピー津に法規制を求めることについて、京都新聞は2016年3月26日、「人種差別のヘイトスピーチ(憎悪表現)について、全国の朝鮮学校などに通う高校生のうち9割以上が法規制を求めているとの調査結果を、龍谷大の金尚均教授らがまとめた。27日に京都市上京区の同志社大で開かれる集会で報告する。」、と報じた。
 この調査について、「各地の街頭で繰り返されるヘイトスピーチを受け、金教授らは昨年夏、国内9カ所の朝鮮学校や民族学校、外国にルーツがある高校生ら計1483人を対象にアンケートを実施した。ヘイトスピーチの街宣に参加する人たちをどう思うかを尋ねたところ、『許せないけど同じ社会に生きる人間だからいつか分かり合える』が39%と最多で、『許せない・絶対に理解しあえない』は37%、『無視する・放っておくべき』は17%だった。全体の95%が『問題解決に対する法律の必要性』を感じていた。2009年に起きた南区の朝鮮第一初級学校(当時)への街宣について『恐怖を感じた』と回答した女性の割合は66%と、男性より2倍近かった。」、と伝えた。


 当事者からの「全体の95%が『問題解決に対する法律の必要性』」との声を、きちっと受け止めなけねばならない。
 まさしく、「若い世代も差別を感じている。社会の多様性が十分に培われておらず、日本の民主主義が問われている」(龍谷大金尚均教授)、ということなのだ。


 以下、京都新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-03-29 11:46 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-「ヘイトスピーチは人権侵害」法務局に申告。

 標題について、毎日新聞は216年3月16日、「在日コリアンが多数住む川崎市川崎区の臨海地域でのヘイトスピーチで人権を侵害されたとして、地元の在日コリアンら3人が16日、被害救済や予防措置を講じるよう求める申告書を横浜地方法務局に提出した。特定地域でのヘイトスピーチを巡って地元住民が法務局に救済を求めるのは初とみられる。今後、同法務局が調査を進める。」、と報じた。
 この申告書について、「申告書によると、市内に住む男性らが1月31日、川崎区の公園で在日コリアンを攻撃する集会を開催。抗議のために公園を訪れた被害者らに対し、拡声機を使って『ゴキブリ朝鮮人は出て行け』『じわじわと真綿で首絞めてやる』などと差別的発言を繰り返した。集会後は在日コリアンが多数住む臨海地域を通って京急川崎駅までデモをした。この日を含め、川崎市内では同様のデモが2013年以降計12回行われているという。」、と伝えた。
 また、川崎市役所で記者会見について、「川崎市役所で記者会見し『いつか殺されるのでは』『夜眠れない』とヘイトスピーチ被害の深刻さを訴えた。『自分たちが悪いことをしているわけではない』として実名も公表した。
 会見で崔江以子さん(42)は『白昼堂々と成人男性から【朝鮮人は敵だ、敵はぶち殺せ】と言われた。いつか本当に殺されてしまうのではないかと思う』と不安な思いを口にした。『普通に仕事をして、休日には家族と余暇を過ごすなど平穏な日常を送りたい』と訴えた。
 趙良葉さん(78)は『あまりにもしんどくて心が傷ついた。夜になるとフッと思い出して眠れないことが続いている』と強調した。」、と報じた。


「普通に仕事をして、休日には家族と余暇を過ごすなど平穏な日常を送りたい」
「あまりにもしんどくて心が傷ついた。夜になるとフッと思い出して眠れないことが続いている」
 こんな声を出さざるを得ない状況が日本の状況であることをまずは、知らなければならない。


 以下、毎日新聞の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-03-19 06:20 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-琉球新報社説「ヘイトスピーチ 野放しの現状 許されない」を考える。

 法務省が、在日朝鮮人に対する差別的言動などのヘイトスピーチ(憎悪表現)の動画の削除を、複数のサイト管理者に削除を要請し、事業者の一部が応じた、ことに関連して、琉球新報は2016年2月16日、「ヘイトスピーチ 野放しの現状 許されない」、と社説を報じた。
 この社説の要約は次のものである。


(1)現状認識
①悪質な憎悪表現が野放しになっている現状は憂慮すべきである。削除は当然だが、本来は政府の介入を待たずに削除されるべきだ。
②ヘイトスピーチは人種や国籍、民族、宗教などを理由に差別や偏見を抱き、言葉で憎しみを表現する行為だ。現在、日本でのさばっているヘイトスピーチは常軌を逸している。
「朝鮮人は出て行け」というのは、まだましな方だ。「朝鮮人は全員死にさらせ。焼身自殺しろ」「殺せ、殺せ、朝鮮人」「鶴橋大虐殺を実行しますよ」と言うに至っては、殺人教唆・脅迫に等しい。
③同じような表現が欧州で公然となされていたら犯罪となるはずだ。ドイツなら「他人の尊厳を罵倒し悪意で軽蔑・中傷」すれば「民衆扇動罪」で3月以上の懲役だ。先進国中、米国と日本はヘイトスピーチが規制の対象にならない数少ない国なのである。
④米国でも暴力を扇動・助長するのは禁じられている。そんな言動すら野放しな日本は、先進国では極めて例外的だ。米国にヘイトスピーチ規制法はないが人種差別禁止法はある。両方ともない日本は米国よりも特殊なのである。
(2)規制に対する危惧
 規制の対象か否か政府が判断する仕組みは危険との指摘もある。治安維持の名の下に表現の自由を政府が踏みにじった戦前を想起すればうなずける。事実、高市早苗自民党政調会長(当時)は14年、国会周辺での政府に対する抗議デモも規制対象にしたい考えを示した。
(3)主張
①国連自由権規約委員会は14年、「過激で表現の自由を超えている」と日本に法規制を勧告した。その事実を重視すべきだ。
②国連の勧告は「規制の目的は少数派の権利を守ることであり、少数派の表現や抗議を規制する口実に使われてはならない」と述べている。高市氏の発想は論外だ。規制は法に基づくべきか否か。基準はどうあるべきか。実効性をどう担保するか。論議を深めたい。



 国連の勧告の「規制の目的は少数派の権利を守ることであり、少数派の表現や抗議を規制する口実に使われてはならない」との主旨に則り、イトスピーチ規制法も人種差別禁止法もない日本で、早急に法規制を実現しなければならない。


 以下、琉球新報の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2016-02-22 06:30 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

ヘイトクライム-法務省が複数のサイト管理者に削除を要請し、一部がヘイトスピーチ動画削除。

 標題について、東京新聞は2016年2月14日、「在日朝鮮人に対する差別的言動などのヘイトスピーチ(憎悪表現)の動画がインターネット上で公開されているのは人権侵害に当たるとして、法務省が複数のサイト管理者に削除を要請し、一部が応じていたことが、関係者への取材で分かった。ヘイトスピーチによる人権侵害を抑止するための法務省の措置が、動画削除につながった初のケース。」、と報じた。
 この件について、「関係者によると、問題となった動画は二〇〇九年十一月、東京都小平市の朝鮮大学校の校門前で在特会メンバーが『朝鮮人を日本からたたき出せ』と大声を出している内容など。動画配信サイト『ニコニコ動画』などを通じて公開されていた。法務省は名誉毀損(きそん)やプライバシーの侵害があると判断した動画や書き込みについて、プロバイダーなどに発信者情報の開示や削除を求めており、この動画も削除を要請。十三日までにニコニコ動画を含む複数のサイトが「人格権侵害」などの理由で削除した。」、と伝えた。
 また、あわせて、「法務省の要請に応じ、複数のサイトがヘイトスピーチの動画を削除したことは、差別的発言の拡散への一定の歯止めになると見込まれる。」、と人権侵害に一定の歯止と伝える一方、「削除要請の具体的基準は示されておらず、行き過ぎた対応が表現の自由の制限につながらないよう、慎重な対応を求める声もある。」、とも伝えた。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-02-18 15:16 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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