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原発問題-原子力規制委員会は18日の定例会合で、九州電力玄海原発3、4号機が新規制基準に適合したことを示す審査書を正式決定。

 毎日新聞は2017年1月18日、標題について次のように報じた。


(1)原子力規制委員会は18日の定例会合で、九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県)が新規制基準に適合したことを示す審査書を正式決定した。これで安全審査に合格した原発は全国で5原発10基となった。九電は年内の再稼働を目指しており、今後は周辺自治体の地元同意の手続きが焦点になる。
(2)九電は2013年7月に、玄海3、4号機の審査を申請。規制委は昨年11月に審査書案をまとめた。審査書は約410ページで、想定する最大の地震の揺れ(基準地震動)を620ガル(ガルは加速度の単位)、津波の高さを約6メートルに引き上げるなどの安全対策を盛り込んだ。審査書案に対し、一般からは昨年の熊本地震を受け、地盤のさらなる調査を求める声など4200件の意見が寄せられたが、大きな修正はなかった。
(3)審査合格を受け、九電は年内にも2基を再稼働する方針。今後は設備の詳細設計などをまとめた「工事計画」と、重大事故の対応手順などを示す「保安規定」の二つの審査のほか、現地での使用前検査の手続きが必要になる。九電は3号機については、ウランとプルトニウムの混合酸化物(MOX)燃料を使用するプルサーマル発電を実施する方針。合格した原発では4基目の導入となる。
(4)一方、避難計画にはなお課題が残る。政府は昨年12月、事故の際の住民の避難計画を了承したが、一部の施設では放射性物質の流入を防ぐなどの整備は終わっていない。玄海原発の半径30キロ圏には全国の原発で最多となる20の離島を抱え、約2万6000人が住む。事故時には住民の島外移送などを想定しているが、地震や津波などの複合災害下で有効に機能するかが問われる。
(5)再稼働のためには地元同意を経る必要がある。佐賀県や地元の玄海町などは前向きな意向を示す一方、同県伊万里市などの周辺自治体は慎重姿勢で、同意手続きが今後どのように進むかは不透明だ。
(6)玄海原発は全国の原発の中でも使用済み核燃料プールの空き容量が逼迫(ひっぱく)し、3、4号機が稼働すれば5年程度で満杯になる見通し。九電は燃料の間隔を詰めて対応する方針だが、「核のごみ」の課題も抱える。既に合格した原発は玄海の2基のほか、九電川内1、2号機▽関西電力高浜1~4号機(福井県)▽同美浜3号機(同)▽四国電力伊方3号機(愛媛県)。このほか、関電大飯原発3、4号機(福井県)も、今年度内に事実上合格する見通しだ。【酒造唯】


 原子力規制委員会は、基準地震動の620ガル、津波の高さの約6メートル、避難計画、地元同意の問題、といった多くの命に関わる問題を置き去りしたまま、適合の決定を下した。
 これまた、「3.11」の意味は内在化されていない。





by asyagi-df-2014 | 2017-01-19 12:33 | 書くことから-原発 | Comments(0)

もんじゅ廃炉決定。それは、膨大な無駄。(2)-社説から-

 実は、このことに関して、朝日新聞は、次のように社説を始める。すでに、結果は出ているよとばかりに。


 主役は故障や不祥事続きで舞台にさっぱり上がれず、金づかいばかり荒い。ようやく降板させると決めたが、公演を中止すると騒ぎになるから「いずれ上演」の垂れ幕は下ろさない。
 代役はまだ生まれてもいないが、「いずれ」がいつかは明言していないから、大丈夫――。
 高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を廃炉にし、代わりに新たな高速炉の開発を進めて核燃料サイクルは堅持する。政府のこの方針をたとえて言えば、こんなところか。
 ばかばかしい、では片付けられない。国民の貴重な税金がこれまで大量につぎ込まれ、さらにつぎ込まれようとしている。


 この物語りが、もしかしたら、すべてかもしれない。
標題について、各紙(朝日新聞、毎日新聞、読売新聞、東京新聞)は社説で、それぞれの見解を主張した。
 各紙の社説をまとめてみる。
今回も、「長期的なエネルギー戦略を堅持するために、高速炉の開発目標を揺るがすことはできない。」とする読売新聞が、「もんじゅ廃炉 後継開発に失敗の教訓生かせ」と、他の三紙とは異なった見解を示している。


Ⅰ.結論
(朝日新聞)
(1)もんじゅは明らかに失敗だ。廃炉にし、所管する文部科学相が給与を自主返納すれば済む話ではない。1兆円以上かけながら20年余りの間、ほとんど動かせず、さらに廃炉に4千億円近くかかるという。問題の総括が不可欠だ。
(2)核燃料サイクル政策を錦の御旗に、これ以上ムダと無理を重ねてはならない。「もんじゅから一定の知見が得られた。それを高速炉開発に生かす」と強弁する姿勢を改め、現実に立ち返るべき時である。
(3)改めて痛感する教訓は、現実を見ず、リスクや問題点を軽視する代償の大きさである。
(4)核燃料サイクルの経済性や原爆の原料になるプルトニウムを扱うことへの核不拡散上の懸念から、高速炉開発をやめる国が相次ぐなか、日本はあえて着工した。海外でナトリウム漏れ事故が起きても「もんじゅは起こさない」と言い張り、起こすと虚偽の発表や隠蔽(いんぺい)を重ねた。長い休止後に運転再開にこぎつけても装置の故障でふいにし、ついには運営する日本原子力研究開発機構の能力自体が疑問視されることになった。
(5)廃炉の決断が遅れたのは、核燃料サイクルのなかで原発の使用済み核燃料の再処理問題に波及し、原発稼働に影響することを政府が恐れたからだろう。
(6)もんじゅ廃炉を契機に、現実を直視し、開かれた議論を通じて、国民が納得する原子力政策を再構築しなければならない。それなしに次の開発に進むことは国民への背信である。
(毎日新聞)
(1)「高速炉ありき」「核燃料サイクルありき」の結論だった。政府は高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃炉を正式決定する一方で、使用済み核燃料を再処理し取り出したプルトニウムを再び燃やす核燃料サイクルの継続も改めて打ち出した。
(2)「もんじゅ」は1兆円を超える国費を投入しながら、相次ぐトラブルや不祥事により22年間で250日の運転実績しかない。運営主体である日本原子力研究開発機構は原子力規制委員会から「運営能力がないので交代を」とまで指摘された。廃炉自体は当然のことだが、問題はさまざまな課題に目をつぶったままの決定であることだ。なぜ、もっと早く無駄な税金投入をやめて廃炉にできなかったのか。その検証をなおざりにしたまま、非公開の会議で方針を決めた。これでは国民の納得は得られない。
(3)さらに根本的な問題は、「もんじゅ」を廃炉にする一方で、一段上の高速実証炉の開発を進める決定を下したことだ。高速炉はサイクルの要である。「もんじゅ」廃炉で本来のサイクルの輪は切れる。とすれば、何より見直さなくてはならないのはサイクル政策そのもののはずだ。ところが、政府は2014年に閣議決定した「エネルギー基本計画」にサイクル維持が盛り込まれていることを盾に、高速炉開発を前に進めようとしている。そのための方策として、フランスの高速実証炉「アストリッド」計画への参加を持ち出したが、実現性もはっきりしない計画で、その場しのぎとしか思えない。
(4)政府がサイクル維持にこだわるのは、サイクルの旗を降ろしたとたん「資源」だった使用済み核燃料が「ごみ」となり、これまで「資源」として貯蔵してきた青森県が発生元に持ち帰りを要求するからだろう。使用済み核燃料で貯蔵プールがいっぱいになれば原発は動かせない。
(5)しかし、この問題は政治が腰を据えて対策に取り組むことで解決すべきであり、サイクル維持を方便として使うべきではない。潜在的核抑止力の立場から再処理を維持したい思惑があるとの見方もあるが、これも説得力がない。
(6)福島第1原発の事故から5年9カ月を経て、いまなお仮設住宅や避難先で年を越そうとしている人たちがいる。政府は膨れあがる事故処理や廃炉の費用、賠償費用の負担を広く国民に転嫁しようとしている。 そうした現実を思えば、政治が取り組むべき優先課題が高速炉開発でないことは明らかだ。サイクルは断念し、その費用を福島対策に振り向けてほしい。
(東京新聞)
(1)高速増殖炉がだめなら高速炉-。それではあまり意味がない。もんじゅだけのことではない。原発依存の仕組み自体が、実は“金食い虫”なのだ。サヨナラもんじゅ、そしてその背景の原発依存。
(2)さらに大きな問題は、政府の意図が廃炉というより、高速炉への置き換えにあることだ。しかも、原型炉のもんじゅよりワンランク上の実証炉をめざすという。さらに莫大な費用を要することは、想像に難くない。
(3)燃やすだけの高速炉ではリサイクルはなりたたない。破綻を繕う文字通りの弥縫策(びほうさく)にも、納得できるわけがない。繰り返す。高速炉計画も白紙に戻し、核燃料サイクルは中止して、安全で安価なもんじゅの廃炉と、核のごみ減量の研究に、地元福井で専念すべきだ。 
(読売新聞)
(1)日本の原子力開発の大きな転機と言えよう。
(2)政府が、長期停止している日本原子力研究開発機構の高速増殖炉「もんじゅ」を廃炉にする方針を決めた。並行して、後継の高速炉を官民で開発するという。
 エネルギー資源に乏しい日本の安全保障上、原発の安定利用と、使用済み核燃料を活用できる核燃料サイクルの実現は不可欠だ。高速炉は、その柱である。燃料を効率的に利用できる上、放射性廃棄物を減らせる。増殖機能を持たせれば、燃えないウランをプルトニウムに変換できる。
(3)長期的なエネルギー戦略を堅持するために、高速炉の開発目標を揺るがすことはできない。



 毎日の「福島第1原発の事故から5年9カ月を経て、いまなお仮設住宅や避難先で年を越そうとしている人たちがいる。政府は膨れあがる事故処理や廃炉の費用、賠償費用の負担を広く国民に転嫁しようとしている。 そうした現実を思えば、政治が取り組むべき優先課題が高速炉開発でないことは明らかだ。サイクルは断念し、その費用を福島対策に振り向けてほしい。」は、大事な見識である。
 そして、見据える先は、「サヨナラもんじゅ、そしてその背景の原発依存」(東京新聞)。




by asyagi-df-2014 | 2016-12-25 07:23 | 書くことから-原発 | Comments(0)

もんじゅ廃炉決定。それは、膨大な無駄。(1)

 東京新聞は2016年12月22日、標題について次のように報じた。


(1)政府は二十一日、原子力関係閣僚会議を開き、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を廃炉にし、より実用炉に近い「高速実証炉」の開発に着手する方針を決めた。発電に使った以上の核燃料を生み出す「夢の原子炉」と言われたもんじゅは国民の税金を一兆円も投じながら、稼働日数二百五十日で退場する。しかし政府は使用済み核燃料を再利用する「核燃料サイクル」事業は続ける方針だ。
(2)政府はもんじゅを核燃サイクルの中核に位置付けてきた。一九九四年に稼働させたが、爆発しやすいナトリウム漏れ事故が発生。その後もトラブル続きで、ほとんど稼働しなかった。
(3)二〇一二年には機器の大量の点検漏れが発覚。原子力規制委員会は昨年、運営主体を文部科学省所管の「日本原子力研究開発機構(原子力機構)」から代えるよう求めたが、見つからなかった。また、再稼働には八年間で五千四百億円以上かかるとの見通しから廃炉を決定した。松野博一文部科学相は「一定の成果はあった」と失敗を認めなかったが、「フル出力での運転はできなかった」として議員歳費とは別に受け取る五カ月分の大臣給与と、賞与の計六十六万円を自主返納する考えを示した。原子力機構の児玉敏雄理事長も給与の10%の六カ月分の約六十六万円を返上する。
(4)政府は一方で使用済み核燃料から出る「高レベル放射性廃棄物(核のごみ)」を減らすためにも、「高速炉開発を推進することが重要だ」(菅義偉官房長官)と強調。仏政府が計画する高速炉「ASTRID(アストリッド)」に資金を拠出するなどして続け、原型炉の次の段階の「実証炉」の建設を目指す。開発の工程表を一八年中に作る。
(5)政府は廃炉には三十年で少なくとも三千七百五十億円かかると試算。二二年までに使用済み核燃料を取り出し、解体作業に入る工程を示した。だが、福井県の西川一誠知事は原子力機構が廃炉作業を担うことに「極めて不安」と反発している。政府は福井県と継続的に協議する場をつくり、説得を続ける。


 「『夢の原子炉』と言われたもんじゅは国民の税金を一兆円も投じながら、稼働日数二百五十日で退場する。」(東京新聞)。
 待ったなしなのは、原子力行政の根本的な見直しである。
 「使用済み核燃料から出る『高レベル放射性廃棄物(核のごみ)』を減らすためにも、『高速炉開発を推進することが重要だ』(菅義偉官房長官)」、からの完全脱却が必要である。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-24 08:08 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-安倍晋三政権は、高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃炉に、一方で新たな高速炉を開発する方針。

 政府は2016年12月19日、高速増殖原型炉「もんじゅ」を廃炉にする方針を発表した。しかし、一方では、新たな高速炉を開発する方針も出した。
 東京新聞は、このことについて次のように報じた。


(1)政府は十九日、高速増殖原型炉「もんじゅ」(福井県敦賀市)を廃炉にする一方、新たな高速炉を開発する方針を固めた。福島第一原発の事故処理費用も、ほとんどを国民の電気料金で賄うことが固まったばかり。一兆円超の国費をかけてきたもんじゅ失敗の反省もないまま、原子力政策維持のための国民負担が膨らみ続けることになる。 
(2)もんじゅを廃炉にする方針は文部科学省で開かれた「もんじゅ関連協議会」で、松野博一文科相が福井県の西川一誠知事に伝えた。西川氏は「もんじゅの総括が不十分だ」などと反発し、政府は再び説明する場を設けると約束。しかし、年内に関係閣僚会合で廃炉にすることを正式に決める方針に変わりはない。もんじゅは三十六年間で一兆四百十億円の国費を投じたにもかかわらず、トラブル続きでほとんど稼働していない。大量の機器で点検漏れも発覚し、原子力規制委員会は運営主体を現行の「日本原子力研究開発機構(原子力機構)」から変更するよう求めたが、見つからなかった。
(3)文科省は廃炉には三十年で三千七百五十億円以上かかると試算。存続を求める福井県と敦賀市に配慮し、もんじゅと周辺地域を高速炉など原子力の研究開発拠点と位置付け、もんじゅ内に新たな試験炉を設置する方針もまとめた。一方、政府は官民会議「高速炉開発会議」も開き、もんじゅに代わる新しい高速炉の開発に着手する方針を確認した。もんじゅで得る予定だったデータは、仏政府が計画する高速炉「ASTRID(アストリッド)」に資金を拠出して共同研究に参画したり、もんじゅの前段階の研究に使われた実験炉「常陽」(茨城県、停止中)を活用することで得られると結論づけた。しかし、アストリッドは設計段階で、日本の負担額は分からない。常陽も、福島第一原発の事故を受けた新しい規制基準に合わせて耐震などの工事をしており、費用は不明。さらに、新たに高速炉を建設する場合、構造が複雑なため建設費が通常の原発より数倍は高いとみられている。これから投じられる国費の規模は、めどすら立っていない。
(4)原子力政策をめぐっては、福島第一原発の廃炉などの処理費用が従来予想から倍増して二十一兆五千億円かかる見通しとなり、政府はほとんどを国民の電気料金や税金でまかなう構え。福島第一を除く原発の廃炉費用の一部も電気料金に上乗せする方針で、国民の負担が増え続けている。


 東京新聞は、「一兆円超の国費をかけてきたもんじゅ失敗の反省もないまま、原子力政策維持のための国民負担が膨らみ続けることになる。」、と指摘する。
 政府は、「原子力政策をめぐっては、福島第一原発の廃炉などの処理費用が従来予想から倍増して二十一兆五千億円かかる見通しとなり、政府はほとんどを国民の電気料金や税金でまかなう構え。福島第一を除く原発の廃炉費用の一部も電気料金に上乗せする方針で、国民の負担が増え続けている。」(東京新聞)、といった声に真摯に向き合わなけねばならない。
 本来、政府は、高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃止の結果を十分に検証し、失敗の責任を明確にする中で、「3.11」を出発点にした新たな政策を提起しなけねばならないはず。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-21 07:29 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-厚生労働省は、福島第一原発事故で放射線に被ばくした四十代の東電社員の男性を労災と初めて認定。

 東京新聞は2016年12月17日、標題について次のように報じた。


(1)厚生労働省は十六日、東京電力福島第一原発事故で放射線に被ばくし、甲状腺がんを発症した四十代の東電社員の男性を労災と認定した。甲状腺がんが被ばくによる労災と認められたのは初めて。同省は今回の認定のために、甲状腺がんを認定するための目安を新たに策定したと発表した。
(2)関係者によると、男性は二〇一二年まで二十年間、放射線業務に従事。第一原発3、4号機の運転員も務め、1、3号機の水素爆発にも遭遇していた。国が原発事故後の過酷な状況での被ばくと、がん発症との間に関連があることを認めた。
(3)厚労省の担当者は「医学的因果関係は明らかでないが、労働者救済の観点から認定した」としている。策定した目安は(1)被ばく量が一〇〇ミリシーベルト以上(2)発症まで五年以上(3)他の要因も考慮する-との内容。
(4)男性は一九九二年から一二年まで原子炉の運転・監視業務に従事。一一年三月から一二年四月までは第一原発事故の収束作業にも携わった。二十年間の被ばく量一四九・六ミリシーベルトのうち一三九・一二ミリシーベルトは事故後に浴びていた。一四年四月に甲状腺がんと診断されたが既に甲状腺を切除、東電の別の職場に復帰している。
(5)東電によると、一一年三月から一二年四月までに第一原発事故による被ばく量が一〇〇ミリシーベルトを超えた社員らが百七十四人いる。継続的な健康状態の把握が求められる。
(6)甲状腺がんは、原発事故で放出される放射性ヨウ素が喉の甲状腺にたまって発症するとされる。東電は「引き続き作業環境の放射線量の低減に取り組み、作業者の被ばく管理を徹底していく」とコメントした。


 労災認定された労働者の二〇年間の被曝量が149.6ミリシーベルトのうち、139.12ミリシーベルトが事故後であることを、あらためて確認する。
 東電には、100ミリシーベルトを超える社員が174人いるという。この労働者の健康状態の把握をきちっと継続して行わなければならない。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-17 12:05 | 書くことから-原発 | Comments(0)

政府は、原発事故のを矮小化するために、こんなことをしていました。

 小口幸人さんのFBに、「税金を使って誤った知識を流布し、原発事故を矮小化しようとする政府。」、とアップされました。
内容は、衆議院の質問本文情報に掲載された「放射線教育に関する質問主意書」に、関してでした。
驚くことに、それは次のようなものでした。質問を引用します。


 先日、文部科学省の今年度委託事業である「科学的な理解をすすめる放射線教育セミナー」において、一般社団法人「エネルギー・環境理科教育推進研究所」から大阪府堺市の小学校に派遣された講師が「カリウムをまいたやつを君たちは食物を通してとるよね。君たちの体にも放射線がちゃんと入ってる。良かったねえ。そんなこと言っちゃいけないか。」、「実は身の周りにたくさん放射線がとんでいる。も、どう?放射線って痛いわけでもないし、当たり前のように生活できるし、ね、そうだよね。」、「レントゲン。受けてない人?(手を挙げさせる)で、みんな受けてるでしょ。バーン!放射線、ドーン!受けてる。」、「放射線は、鉄とコンクリートは通さない。なんか(原発事故が)あった時は鉄板だらけの服を着て歩いちゃう。じゃなければコンクリートの中に入る。」といった講義をしたと聞いている。


 質問者は、「今次発言については不適切であったと考えるが、政府の認識及び対策について答弁ありたい。」、と要求しています。
 はっきりしているのは、「3.11」を真摯に取り組むことができない政府の実像です。


 以下、衆議院の質問本文情報の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-12-11 13:13 | 書くことから-原発 | Comments(0)

徳田靖之弁護士の2016年11月17日の意見陳述を読む。

 徳田靖之弁護士は、大分地方裁判所第1号法廷での意見陳述を次のように始めた。
 「私は先ず、私自身が今回の訴訟に代理人として関与するに至った経緯を、自省込めてお話したいと思います。」。
 傍聴者としての私自身は、自省込めてと始まったこの意見陳述を、生の意味を根本的に問う言葉として受け止めた。
 言はば、本来、理論として受け止められるものを、決意として受け止めることができた。だからこそ、熱い思いをつかみ取ることができた。
 徳田弁護士の自省とは次のものであった。


 この点を明らかにすることが、264名もの大分県民が、本件訴訟に原告として参加するに至った理由と本件訴訟の意義を明らかにすることにつながると思う からです。 私は、原発問題に決して無関心であった訳ではありません。スリーマイル島の 事故も、チェルノブイリの大事故も関心を持って、その事故報告書等を読んできました。そして、5年前の福島第一原子力発電所の事故についても、その詳細を 知るにつれ、二度とこのような事故を許してはならないとの思いを深くしたのです。
 しかしながら、この福島の事故を受けて、九州で、玄海原発と川内原発の差止めを求める訴訟が提起され、弁護団への参加を誘われた時、私は、手を上げるということはいたしませんでした。
 もちろん、名前だけの参加はしないという私自身の考え方もありはしたのですが、手を上げられなかった理由としては、私の手に余るという思いとともに、自らに被害が及びうる問題なのだという把え方が出来なかったという点があったのだと思います。


 徳田弁護士は、今回の自省を迎え入れることができた経過、自らの問題として捉えることができたことを、次に述べる。


 去る4月16日、震度6弱の地震に襲われ、自宅の棚が落ち、食器類の割れてい く中で立往生するという経験をした私が、最初に感じたのは、これ以上の地震が発 生したら、伊方原発はどうなるのかということでした。
 私の事務所は、伊方原発から70km、自宅は80kmの距離にあります。伊方原発に、福島第一原発と同程度の「レベル7」以上の事故が発生すれば、自宅と事 務所も放射性物質により直接的に汚染されることは明らかです。
 文字通り、他人事ではない! 原発問題に及び腰だった私がまさに鞭打たれたのでした。


 そして、徳田弁護士は、「本件訴訟に原告として参加するに至った理由と本件訴訟の意義」について、こう説明する。


本件訴訟の264名もの原告らは、まさしく、私と同じく、自らとその家族そして子孫の健康と故郷の大地を守りぬくために、この訴訟に参加したのだということを、裁判所にも、被告にも、是非とも胸に刻み込んでおいていただきたいのです。
 日本の近現代史において、私が最も尊敬する田中正造翁は、足尾銅山とこれを擁護する明治政府とのたたかいに生命をかけた偉人ですが、その晩年の日記に、「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」と書き付けています。
 私は、この言葉にこそ、今回の原発問題を考えるうえで、私たちが等しく、立ち帰るべき原点があるのではないかと思います。


 徳田弁護士は、「本件訴訟の中心的争点と真理のあり方」の中核部分を、次のように述べます。


 その中核は、訴状の36頁以 下に「本件における司法判断のあり方について」と題して論述したところにある のではないかと考えています。 要約すれば、①原発に求められる安全性の程度は、福島第一原発事故のような 過酷事故を二度と起こさないという意味での「限定的」絶対的安全性(深刻な事 故が万が一にも起こらない程度の安全性)であり、②その安全性の判断基準は、必ずしも高度の専門的技術的な知識・知見を要するものではなく、一般の経験則 あるいは基本的な科学技術的知識・知見に照らして、判断すれば足りるのであり、③深刻な「災害を二度と起こさない」という観点から、被告が原告らの指摘する 科学的、合理的な疑問に対して、当該原発が過酷事故を起こす可能性がないこと を被告において主張・立証されない限り、運転(操業)を許さないという判断 のあり方こそが求められるということです。


 この上で、福島第一原発事故以前、原発問題に関するわが国の司法判断に欠落していた
ものと保険裁判の意味を位置づけます。


 福島第一原発事故以前、原発問題に関するわが国の司法判断に欠落していたの は、まさしく、こうした視点でした。 言わば、日本の司法が、原発問題は高度の専門技術的な判断を前提とする政策 的判断事項であるという隠れ蓑に逃げ込み続けたことが、福島第一原発事故のよ うな過酷事故を防ぎえなかった一因であるということです。


その意味で、本件訴訟において裁判所に問われているのは、従来のような姑息 な司法判断の枠組みに拘泥して、司法が果たすべき責任を放棄するのか、あるい は、福島第一原発事故以後の司法における本流となりつつある、大飯原発3、4 号機に関する福井地裁平成26年5月21日判決、高浜原発3、4号機に関する 福井地裁平成27年4月14日決定、同原発に関する大津地裁平成28年3月9 日決定の立場の正当性を認めて、これを司法判断として定着させるのかという点 にあるのだと思うのです。


 本件訴訟においては、このような視点の下で、伊方原発が、南海トラフ巨大地 震の震源域上に位置するだけでなく、中央構造線断層帯と別府-万年山断層帯と いう長大な活断層の極近傍に位置しており、大地震の発生が具体的に懸念される という私たち原告らの主張に対し、被告が、そのような過酷事故が生じる可能性 はないことを立証しえたと言えるのかどうかが判断されるべきだと私は考えます。


 徳田弁護士は、意見陳述(2016年11月17日)の最後を、結びにかえてと、このようにまとめます。
その声は、日本の司法のあり方を問い直すだけでなく、人々の生きるということの意味を見つめ直す時期に来ていると聞こえてきました。


 
 前述の田中正造翁は、また、「人権に合するは法律にあらずして天則にあり」とも述べています。私たちは、あの「法律」によって人権が侵害され続けた明治の時代にではなく、法治主義を大原則とし、人権の尊重を中核的な基本原理とする日本国 憲法下に生きています。
 「人権に合するは法律にあり」と公言できるような歴史を私たち法律家は歩んできたと果して言えるでしょうか。 確かに、戦後、日本の司法は、四大公害訴訟、数々の薬害訴訟、ハンセン病訴訟等々において、画期的な解決をもたらしてはきました。しかしながら、これらは、まさに、発生した深刻な被害に対して、過去の基準点 を定めて、損害賠償を命じたにとどまっています。生命や健康そして環境の破壊が、金銭によっては回復しがたいことを、誰もが熟知していながら、この限度でしか被害回復を図れなかったというのが、戦後の司法の限界でした。
 けれでも、原発訴訟は、こうした限界を超えて、深刻な被害の発生を未然に防ぐという課題を担っています。
 「原発訴訟が社会を変える」とは、本件訴訟弁護団の共同代表である河合弁護士の名言ですが、私は、原発訴訟は司法を変えるのだと思っています。裁判官の皆さん、私たちとともに、司法を変えていこうではありませんか。


徳田弁護士の声は、日本の司法のあり方を問い直すだけでなく、人々の生きるということの意味を見つめ直す時期に来ていると聞こえてきました。
 だから、「原発訴訟は、こうした限界を超えて、深刻な被害の発生を未然に防 ぐという課題を担っています。」、と。


by asyagi-df-2014 | 2016-11-27 09:58 | 書くことから-原発 | Comments(0)

四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論を傍聴してきました。

 四国電力伊方原発運転差し止め訴訟の第1回口頭弁論が、2016年11月17日、大分地方裁判所の第1号法廷で開かれました。
傍聴席に座るのは、20数年ぶりになるのかと思いながら、竹田から参加してきました。
 あわせて、弁護士会館で開かれた「報告集会」にも参加しました。 
 最近、大分合同新聞は伊方原発のことは記事にしてきているので、報告記事を是非読んでみてください。
 私の方からは、いくつかの感想的なことを報告します。
 今回の口頭弁論では、原告団長の松本文六さんと徳田弁護士が意見陳述を行いました。
 松本さんは、次のような説得力のある意見陳述を行っています。


「原発は一体何のため誰のために作られたのでしょうか?福島で起きたような過酷な事故を二度と起こさせるべきではありません。
 自然災害を止めることはできまぜん。しかし人間の作った原発は人間の手によって止めることはできます。
 私どもは人間として、そして私は医者として、”No More Fukushima”の旗を高く掲げ、原発のない社会へ向けて行動することを表明し、この伊方原発を止める運動に関わりました。私どもは、私を含め周囲の多くの人々のいのちと暮らしと人権を守るために、伊方原発の稼働を止めたいのです。
 伊方原発を稼働させないことが、私どもの決意であり生きる希望なのです。」


 「報告集会」での6回書き換えたとの松本さんの話を含めて、あらためてこの松本さんの意見陳述の重みを感じています。
徳田弁護士は、意見陳述を通して、自らの課題として自らを見つめ直す中で、こうして意見陳述を行っていると、人としてあり方を提示してくれたような気がします。
 その陳述は、すぐれた決意表明でありました。
 それは、「自らと自らの家族、自らの地域を守るために、刻み込んで欲しい」、と。
 また、司法のあり方について、次のように三点について語り込みました。
一つには、原発に求められる安全性の程度については、福島原発事故のような過酷事故を二度と起こさないという意味での「限定的」絶対安全性、ないしは、絶対的安全性に準じる極めて高度な安全性と解すべきであること。
 二つ目には、当該原発が安全であるという高度の蓋然性が被告において立証されない限り、運転を許さないというのが、本件における立証責任の公平な分配というべきであること。
 三つ目には、原発訴訟は、一般の経験則あるいは基本的な科学技術的知識・知見に照らして、被告が原告らの指摘する科学的、合理的な疑問に対して、当該原発が過酷事故を起こす高度の蓋然性がないことを主張、立証し得ているのかどうかを判断すれば足りるというべきであること。
 この三点は、「3.11」が明確に示したことでした。
 あわせて、「報告集会」では、「彼(田中正造)の教えを出発点として差し止め判決を勝ち取りたい」と述べるとともに、田中正造を是非とも読んで欲しいと、参加者に投げかけました。
 田中正造の「真の文明は、山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」との言葉が、確かに生きていました。

 最後に、今後の裁判の進み方については、「月に再稼働した四国電力伊方原発3号機(愛媛県)の運転差し止めを求め、大分県内の住民4人が大分地裁に申し立てた仮処分申請を巡る争点は、原発の耐震設計の目安となる揺れ「基準地震動」の評価などに絞られることになった。17日に地裁で開かれた第4回審尋(非公開)では、来年1月と3月の審尋で住民側、四国電側が基準地震動に関するそれぞれの主張を口頭説明(プレゼンテーション)することが決まった。差し止めを認めるかどうか、地裁の決定は3月以降になる。」(大分合同新聞2016年11月18日)、となっています。
 特に、このプレゼンテーションに関して、、河合弁護士の「『異例』のこと。焦点は、基準値震動。裁判所は、法律家の言葉で言ってくれと。また、大学院の講義では困るとも。」、との発言が印象に残りました。


by asyagi-df-2014 | 2016-11-19 05:05 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-日本は、核不拡散条約(NPT)非加盟で核兵器保有国のインドと原発輸出を可能にする原子力協定に署名。

 朝日新聞は2016年11月11日、標題について次のように報じた。


(1)安倍晋三首相は11日、インドのモディ首相と首相官邸で会談し、日本からインドへの原発輸出を可能にする原子力協定に署名した。インドは核不拡散条約(NPT)非加盟の核兵器保有国。日本はインドが核実験した場合の協力停止措置の明記を目指したが、関連文書への記載にとどまり、安保政策への制約を嫌うインドも自国寄りに解釈できる余地を残した。
(2)日本がこれまでに原子力協定を結んだのは14カ国・機関あり、日本が輸出元となってNPT非加盟国と結ぶのは1985年の中国(92年にNPT加盟)に続いて2例目。日印の協定は、原発輸出に向け、日本の関連技術や物資の移転を可能にするもので、交渉は民主党政権時代の2010年に始まった。
(3)インドはすでに米国やフランス、韓国など8カ国と協定を結んでいる。日本は唯一の戦争被爆国として、核軍縮・不拡散外交を進めている。このためインドが他国と結んだ協定にはない、核実験した場合の協力停止措置を明記するよう求めてきた。だが、インド側が難色を示し、協定自体には明記されず、協定とは別の「見解及び了解に関する公文」と題する関連文書で折り合った。
(4)関連文書は、「日本の見解」として、2008年9月にインドが行った「核実験モラトリアム(一時停止)」声明を協定の「不可欠の基礎」とし、変更が生じた場合、協定を終了できる権利を有すると記載。インド側もモラトリアム声明を再確認し、これらを「両国の見解の正確な反映と了解する」としている。
(5)安倍首相は会談後の共同記者発表で、「原子力の平和的利用について、インドが責任ある行動を取ることを確保する法的な枠組みだ」と強調。「NPTを締結していないインドを国際的な核不拡散体制へ実質的に参加させることにつながる」と話した。ただ、インド側は「核開発は自国の権利」という立場を維持しているとみられ、モディ首相は会見でこの点に一切言及しなかった。
(6)日印共同声明の骨子
・日印原子力協定の締結を歓迎
・インド西部で2018年に新幹線を着工し、23年に開業
・太平洋・インド洋の安定と繁栄のために協力
・日本の官民がインド製造業の人材育成のため学校を開き、10年間で3万人を訓練


 もともと「核開発は自国の権利」と「原子力の平和的利用」は、両立しない。


 以下、朝日新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-14 10:05 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-ベトナム、原発白紙へ決議案提出

 東京新聞は2016年11月11日、標題について次のように報じた。


(1)「ベトナム政府は十日、日本などが支援する中部ニントゥアン省の原発建設計画の白紙撤回を求める決議案を国会に提出した。二十二日に採決の予定で、提案通り可決される可能性が高い。同国国会のレ・ホン・ティン科学技術環境委員会副委員長は十日、国営インターネット新聞『ザンチ』などに対し、想定を大幅に上回る建設コストや財政難、核廃棄物への懸念などが撤回の理由と述べた。」
(2)「ザンチによると、ティン氏は、原発建設コストが想定の二倍近くとなることが見込まれ、発電コスト上昇も避けられないと指摘。『もし(このような)大規模プロジェクトに投資し続けると、公的債務がさらなるリスクとなる』と述べた。また、今年四月に中部ハティン省などで台湾企業の排水が原因で魚が大量に死ぬ事件が発生して以降、原発建設による環境悪化への懸念が高まっていると述べた。さらに建設予定地が南シナ海に面し、中国などと領有権を争う島々に比較的近い点を指摘。南シナ海問題を巡る緊張が高まる中、戦略的に重要な地点への原発建設に懸念があることを示唆した。」
(3)「ベトナム政府は税収不足などによる慢性的財政赤字に苦しんでいる。国営メディアによると、国内総生産(GDP)に対する公的債務の比率は国会が設定した上限の65%に迫る勢いだ。」
(4)「ベトナム国会は二〇〇九年、ニントゥアン省の二カ所に原発を建設する計画を承認。日本とロシアが建設受注を決めていた。当初計画の総事業費は約二百兆ドン(約九千四百億円)。しかしその後に発生した東京電力福島第一原発事故を受け、これまで以上の安全性確保が求められるようになり計画は延期。現在も着工に至っていない。」
(5)<ベトナムの原発計画> ベトナム国会は2009年、中部ニントゥアン省の2カ所に原発を2基ずつ建設する計画を承認。いずれも100万キロワット級。フォックジン地区の第1原発はロシアが、ビンハイ地区の第2原発は日本が、それぞれ受注を決めた。当初計画では初の原発が14年に着工、20年に稼働予定だったが、延期が繰り返されている。これまでの計画では第1原発の稼働予定は28年、第2原発の稼働予定は29年だった。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2016-11-12 11:35 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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