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原発問題-川内同型原発は審査簡略化可能か

 「川内(せんだい)原発と同型炉なら審査の効率化は可能じゃないですか」という菅官房長官の発言を改めて考えてみた。
 この発言は、これまでにも指摘してきたように、命の問題は隅に追いやり、成長戦略を題目として掲げた以上何としてもやりとげようとする安部晋三政権の政治的意図を感じさせるものである。
 このことについては、次のような反論がまっとうなものして出されている。

(東京新聞引用)
「菅氏の発言は、早く原発の審査を終えたいという本音なのでしょう」。規制委に対しても、「本来、『審査をなんだと思っているんだ』と苦言を呈すべきなのに、なぜ黙っているのか」と批判した。

「上流のダムを一つ決壊させれば、下流のダムも次々と決壊するということなのでしょう。だが、川内が終わる前から、次の原発の再稼働を考えているとは、あきれてものも言えない」

「原発ごとに地震の大きさ、津波の影響も変わる。老朽化の具合も違う。それぞれの原発の事情を考慮することなく審査を簡略化するようなことは、あってはならない」

「安全審査でなく、基準の適合性を審査した。安全だということは私は申し上げませんと、国会でも答えてきた」などと話した。つまり、菅氏の「安全軽視」の姿勢は根本的に誤っているというわけだ。

(小出裕章ジャーナル引用)
「新規制基準では、『活断層をより厳密に審査しろ』ということであったり、あるいは、『津波の影響がどれだけあるかを審査しろ』とかいうことであったわけで、そういうものは全て敷地に依存していますので、加圧水型という原子炉のかたちとは違うことをキッチリと評価しなさいというのが新規制基準の目玉ですので、そんなもの簡略化できる道理がないのです。」

   この問題は、小出裕章さんの次の結論に尽きる。

 「一番大切なのは、本当に住民の安全が守れるかということなのであって、それこそ大切であって、個別敷地に依存しているのです。ですから簡略化というのは、ほんのごく一部でできる場所もあるかもしれませんが、ほとんどのものはできないと思った方がいいと思います。」

 以下、東京新聞及び小出裕章ジャーナルの引用。




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by asyagi-df-2014 | 2014-09-07 09:36 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-発事故自殺訴訟 東電、控訴せず

 東京電力は、福島地裁が先月、約4900万円の支払いを東電に命じる判決を出した訴訟で控訴しない」発表した。

 以下、朝日新聞の引用。

朝日新聞-原発事故自殺訴訟 東電、控訴せず-2014年9月5日

 東京電力福島第一原発の事故で避難後、福島県川俣町の自宅へ一時帰宅中に自殺した女性の遺族が東電に賠償を求め、福島地裁が先月、約4900万円の支払いを東電に命じる判決を出した訴訟で、東電は5日、「控訴しない」と発表した。東電は「引き続き、親身・親切な賠償を心がける」などとコメントしている。


by asyagi-df-2014 | 2014-09-05 21:16 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-避難計画に政府が

9月1日に次のように書いた。
 「川内原発の再稼働が、安部晋三政権にとって最優先課題の一つになっている。 しかし、過酷な原発事故に対する「適正」な避難計画は、一向に作成される様子はない。」

 やはり、このことが安部晋三政権なりに、川内原発の再稼働には大きな問題であると考えていたのだう、9月3日に朝日新聞は「茂木敏充経済産業相は2日の閣議後会見で、この冬の再稼働が見込まれる九州電力川内原発がある鹿児島県と薩摩川内市に、同省の職員5人を派遣することを明らかにした。避難計画づくりを支援するという。国の関与を強め、再稼働への地元同意を得やすくする狙いがある。」と、報じた。
 
以下、朝日新聞の引用。


朝日新聞-川内原発の避難計画作成を支援 経産相、職員派遣へ-2014年9月2日

 茂木敏充経済産業相は2日の閣議後会見で、この冬の再稼働が見込まれる九州電力川内原発がある鹿児島県と薩摩川内市に、同省の職員5人を派遣することを明らかにした。避難計画づくりを支援するという。国の関与を強め、再稼働への地元同意を得やすくする狙いがある。

 原発の立地自治体やその周辺では、原発事故に備えた避難計画づくりが進んでいる。茂木氏は「支援を強化することが主たる目的だ」と述べた。派遣する職員は、地元の要望を把握し、関係省庁との連絡調整を担う。

 鹿児島県に3人、薩摩川内市に2人の職員を、近く派遣する。5人には原子力防災を所管する内閣府の併任を1日付で発令した。

 また、地元自治体からの要望があれば、経産相などの閣僚が訪問して、再稼働への理解を求めることも検討する。

 再稼働に向けて鹿児島県の伊藤祐一郎知事は「エネルギー政策は国の責任だ」として、再稼働の必要性を文書で示すよう経産省に要請するなど、国による関与を求めていた。

 一方、川内原発の重大事故に備えた避難計画は、薩摩川内市を含む原発30キロ圏の9市町がそれぞれ作成。4月以降各地で市町と県が住民への説明会を開いた。しかし、実効性が乏しいことが課題となっており、一部の自治体は住民からの意見などを踏まえ、見直しを進めている。


by asyagi-df-2014 | 2014-09-05 05:30 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-避難計画(交通手段等)に不安

 川内原発の再稼働が、安部晋三政権にとって最優先課題の一つになっている。
 しかし、過酷な原発事故に対する「適正」な避難計画は、一向に作成される様子はない。
 もちろん、原発の存在そのものが問題である以上、このことの解決策は示しようもない。
 とすると、安部晋三政権は、再稼働に踏み切る前に、この朝日新聞の記事が指摘する問題に、まずは明確な回答を持つ必要がある。
避難のための交通手段について、問題になるのは、次のような疑問である。

「原発で重大事故が起きた際、住民の避難に使われる民間のバスが大幅に足りない恐れがある。再稼働に向けた手続きが進む九州電力川内原発(鹿児島県)の10キロ圏内ですぐに用意できるのは必要数の約4分の1。県とバス協会との協定締結も具体化していない。」

「運転手が被曝(ひばく)する可能性も懸念されている。」

 以下、朝日新聞の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2014-09-01 12:33 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発事故後に自殺、東電に4900万円賠償命令

 朝日新聞は、2014年8月26日、判決を次のように報じた。 
「東京電力福島第一原発の事故後、福島県川俣町から避難を強いられ、一時帰宅中に自殺した渡辺はま子さん(当時58)の遺族が、東電に計約9100万円の賠償を求めた訴訟で、福島地裁は26日、東電に計約4900万円の支払いを命じる判決を言い渡した。」
 また、この判決では、「潮見直之裁判長は『はま子さんの自殺と原発事故との間には相当因果関係がある』と、遺族側の主張を認めた。」と続けている。
 さらに、「遺族側の弁護団は『避難による精神的苦痛を正面から認め、被害者の権利救済の道を大きく開いた』と評価した。」との判決の意義を報じている。

 以下、朝日新聞の引用。


原発事故後に自殺、東電に4900万円賠償命令-2014年8月26日

 東京電力福島第一原発の事故後、福島県川俣町から避難を強いられ、一時帰宅中に自殺した渡辺はま子さん(当時58)の遺族が、東電に計約9100万円の賠償を求めた訴訟で、福島地裁は26日、東電に計約4900万円の支払いを命じる判決を言い渡した。潮見直之裁判長は「はま子さんの自殺と原発事故との間には相当因果関係がある」と、遺族側の主張を認めた。

 東電によると、原発事故と自殺の因果関係を認めた判決は初めて。遺族側の弁護団は「避難による精神的苦痛を正面から認め、被害者の権利救済の道を大きく開いた」と評価した。

 訴えていたのは、はま子さんの夫の幹夫さん(64)ら遺族。はま子さんは2011年6月、計画的避難区域になった川俣町山木屋地区から福島市のアパートに避難し、不眠や体重減少などに悩まされた。約3週間後、一時帰宅で1泊した自宅の庭先で焼身自殺した。

 判決は、はま子さんが58年間暮らした山木屋の人々とのつながりや養鶏場の仕事を原発事故で失い、不慣れなアパート暮らしを余儀なくされたと指摘。「耐え難いストレスがはま子さんをうつ状態にさせ、自殺に至らせた」と認めた。「一時帰宅の際に感じたであろう展望の見えない避難生活への絶望、生まれ育った地で自ら死を選んだ精神的苦痛は、容易に想像しがたい」とも指摘した。

 東電は「渡辺はま子さんのご冥福を心よりお祈りします。判決の内容を精査し、引き続き真摯(しんし)に対応します」との談話を出した。(根岸拓朗)


by asyagi-df-2014 | 2014-08-26 22:26 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題から-3号機のメルトダウンが5時間早かった

 東京電力は、2014年8月6日、3号機の炉心溶融が、これまでの推定より約5時間早く起こっていたとする新たな解析結果を発表した
 このことについて、毎日新聞は、「現在の計画では、原子炉上部から遠隔操作で溶融燃料を回収する。大部分の燃料が格納容器の底まで落下していると、燃料までの距離が長くなるほか、炉内の構造物が障害になり、作業の難航も予想される。」と報じている。
 また、東京電力は「大部分が落下したという条件を加味して、いかに安全に取り出すかを考える」としている。

 こうした情報操作の東京電力のやり方は、またかと思わされる。
 メルトダウンについては、状況の把握の仕方の困難さはかねてより指摘されていた。ただ、問題になるのは、状況がわからないのであるなら、最悪の状況を予想して対処するべきではなかったかということである。
 こんな状況では、本当に再稼働を許すべきではない。
 以下、毎日新聞引用。



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by asyagi-df-2014 | 2014-08-10 05:42 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-関電、歴代首相7人に年2千万円献金

 朝日新聞は、2014年7月28日、「関電、歴代首相7人に年2千万円献金」と、報じる。
 いささか予想されていたとはいえ、「死を意識するほど自分の歩んで来た道を思い出した。今まで口を割らなかったことを話す気持ちになった時に記者が来た。後世に役立つと思った」という発言には、「3.11」が浮き彫りにした日本の現実を改めて痛感させられた。
 もちろん、この状況での再稼働はあり得ない。
 以下、朝日新聞引用。




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by asyagi-df-2014 | 2014-07-28 18:36 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-川内原発の再稼働、首相「何とかする」

 日本経済新聞は、2,014年7月19日、「川内原発の再稼働、首相『何とかする』」と報じた。
 以下、引用。


 安倍晋三首相は18日夜、福岡市内の日本料理屋で麻生泰九州経済連合会会長、石原進JR九州相談役らと会食した。石原氏らは原子力発電所の早期再稼働を要請。会食後に取材に応じた石原氏によると、首相は原子力規制委員会が新たな規制基準を満たすと認めた九州電力川内(せんだい)原発1、2号機(鹿児島県)について「川内(原発)は何とかしますよ」と答えたという。

 安倍政権は規制委が新基準に適合すると認めた原発は再稼働を進める方針。菅義偉官房長官は16日の記者会見で「安全性は規制委に判断を委ねている。個々の再稼働は事業者の判断で決める」と述べていた。


 2014年5月21日の樋口判決は、「原子力発電技術の危険性の本質及びそのもたらす被害の大きさは、福島原発事故を通じて十分に明らかになったといえる。本件訴訟においては、本件原発において、かような事態を招く具体的危険性が万が一でもあるのかが判断の対象とされるべきであり、福島原発事故の後において、この判断を避けることは裁判所に課された最も重要な責務を放棄するに等しいものと考えられる。」とした。
 この日経新聞の記事は、安部晋三政権が原発再稼働は命の問題を左右するものであるというこのような基本的理念を持ち得ていないことの証明であるとは言え、行政側に課された最も重要な責務を放棄するどころか、悪用しようとする姿勢が露骨であり、あまりにも無残である。
 また、それは、会食の席で「川内(原発)は何とかしますよ」と、にやけ顔で軽く答えただろうその様子が、容易に思い描けるようなレベルでもある。

 だとしたら


by asyagi-df-2014 | 2014-07-23 05:26 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発問題-川内原発、再稼働審査

 南日本新聞は、2014年7月16日、速報で、「川内原発合格へ 規制委、審査書案を了承」と、伝えた。
 南日本新聞の速報、以下引用。

 原子力規制委員会は16日の定例会合で、再稼働へ向けた審査を優先的に進めている九州電力川内原発1、2号機(薩摩川内市)について、事実上の合格証となる「審査書案」を了承した。昨年7月の新規制基準施行後、電力各社が申請した12原発19基のうち、初めて基準に適合する原発となる。
 今後、技術的な意見を1カ月間募集し、正式な審査書としてまとめる。ただ最終的な合格には、工事計画や保安規定の審査などの手続きが残る。地元の同意も必要なため、再稼働は秋以降になるとみられる。

 また、このことに関して、西日本新聞は、地元様子を「経済界からは『経済が活気づく』と期待の声が上がった。一方、脱原発の市民団体は『住民の不安と疑問に答えていない』と強く反発」と、報じた。
 以下、西日本新聞の引用。

 原子力規制委員会が16日、九州電力川内原発(鹿児島県薩摩川内市)の「審査書案」を決定した。再稼働の前提となる合格証の原案に相当するだけに、薩摩川内市の地元業者や経済界からは「経済が活気づく」と期待の声が上がった。一方、脱原発の市民団体は「住民の不安と疑問に答えていない」と強く反発した

■地元
 「こんなにうれしい日はない」。薩摩川内市で民宿経営の御幸(ごこう)博文さん(61)は笑顔を見せた。原発停止が長引き、経済が低迷した街を「死んでいる状態」と感じてきた。規制委の審査開始から約1年。再稼働の見通しが強まったことに「国が認めたのだから、スムーズに再稼働してほしい」と求める。

 一方、地元の脱原発団体「さよなら原発いのちの会」の堀切時子代表(66)は「福島に何も学ばず、川内原発の問題点も何も解決していない。どうしたら再稼働のゴーサインが出せるのか理解できない」と反発。会の市民アンケートでは、再稼働反対の声が多数寄せられたといい、「子どもたちのためにも再稼働を阻止したい」と力を込めた。
■規制委前
 東京都港区の規制委が入るビル前にはこの日、再稼働に慎重な市民約50人が集まり、規制委の判断に疑問の声を上げた。

 経済産業省前のテントで原発反対の座り込みを続けている市民団体代表、淵上太郎さん(71)も駆けつけ「原発の安全を担保するのは規制委なのか、政府なのか。それをあいまいにしたまま再稼働しようとしている」と批判。東京都小平市の主婦、山本恵子さん(81)は「原発も集団的自衛権も同じだが、安倍晋三首相はリスクを一切説明していない」と憤った。
■経済界
 九州の経済界は審査書案の決定を歓迎した。九州商工会議所連合会の末吉紀雄会長(福岡商工会議所会頭)は「残る審査や地元同意の手続きを速やかに進め、国の責任で早期に再稼働することを期待する」との談話を発表。「中小企業は一層の節電は難しく、電気料金の値上げ分も価格などに転嫁できない」と再稼働の必要性を強調した。九州経済同友会の石原進代表委員は「川内原発以外の原発も迅速に審査してほしい」と規制委に要望した。

 また、今後の見通しについて、西日本新聞は、「川内原発新基準「合格」、規制委が『審査書案』決定。再稼働は10月以降に」と、報じた。
 以下、西日本新聞の引用。

 原子力規制委員会は16日、再稼働の前提となる審査を優先している九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)について、新規制基準を満たしているとする「審査書案」を決定した。30日間の意見公募を経て正式な審査書を完成させる。審査を申請している9電力会社の12原発(19基)の中で、新基準に適合するのは初めて。ただ、機器の耐震設計などを確認する審査が残っており、審査終了後には地元了解も必要になるため、再稼働は10月以降になる見通しだ。

 東京電力福島第1原発事故を教訓にした新規制基準が施行されて約1年。安倍晋三政権が「重要なベースロード電源」と位置付ける原発の再稼働問題は、新たな局面を迎える。

 九電は昨年7月8日の新規制基準施行当日に審査を申請。62回の審査を反映し、規制委が地震津波対策や火山対策などを約420ページにまとめた。それによると、九電が耐震設計の基になる基準地震動(最大規模の揺れの大きさ)を540ガルから620ガルに引き上げたのを「最新の科学的・技術的知見を踏まえている」と評価。約3・7メートルから約6メートルに修正した基準津波(最大規模の津波の高さ)は、海水ポンプを津波から守る防護壁(高さ10メートル)などの対策をすることで認めた。

 火山対策では、周辺のカルデラ火山で起きた過去の噴火間隔から「運転期間中の噴火の可能性は十分小さい」とする九電の説明を妥当と判断。16日の会合で地震津波対策を担当した島崎邦彦委員長代理は「火山(対策)に批判があるのは承知しているが、噴火の可能性が小さいということはいえる」と述べた。

 規制委は7月17日から8月15日まで技術的な意見を募集し、8月下旬に正式な審査書を策定。ただ、今後必要な工事計画などの書類提出の準備が遅れており、審査終了は9月以降にずれ込む公算が大きい。終了後の地元自治体の了解取り付けや原発の使用前検査にも1~2カ月かかるため、再稼働は10月以降になる。

 川内原発1号機は1984年7月、2号機は85年11月にそれぞれ運転を開始。出力はともに89万キロワット。

■「安全確保に万全を期す」 九電がコメント

 原子力規制委員会が川内原発1、2号機について新規制基準を満たしているとする「審査書案」を公表したのを受け、九州電力は「当社としては今後とも、原子力規制委員会の審査に真摯(しんし)かつ丁寧に対応するとともに、さらなる安全性・信頼性向上への取り組みを自主的かつ継続的に進め、原発の安全確保に万全を期していく」とのコメントを発表した。

【ワードBOX】審査書案

 原発の基本的な設計方針や安全対策を書いた「設置変更」の申請書が、新規制基準を満たしている根拠をまとめた文書。原子力規制委員会の審査を踏まえた審査終了証の原案になる。審査書が確定すれば、規制委が電力会社に設置変更許可を出す。東京電力福島第1原発事故の反省から策定された新規制基準は、原発から放射性物質が放出される過酷事故対策を義務付けたほか、地震や津波対策も厳格化し、火山の影響評価と対策も初めて盛り込んだ。再稼働には、機器の耐震設計を記した「工事計画認可」と、運転や事故時の対応手順を定める「保安規定認可」の二つの認可も必要。

 さらに、共同通信は、2014年7月16日、「 川内原発、審査で安全性担保せず 原子力規制委員長」とも、報じている。
 以下、共同通信の引用。

 原子力規制委員会の田中俊一委員長は16日の記者会見で、九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県)が再稼働の前提となる審査に事実上合格したことについて「基準の適合性を審査した。安全だということは申し上げない」と述べ、審査は必ずしも原発の安全性を担保したものではないとの認識を明らかにした。地元首長は安全と受け止めており、再稼働に向け地元が受け入れを判断する際に認識の差が課題となりそうだ。

 田中氏は会見で川内原発について「一定程度安全性は高まったことは評価するが、これはゴールではない。九電はますます努力する必要がある」と説明した。


by asyagi-df-2014 | 2014-07-16 21:24 | 書くことから-原発 | Comments(0)

原発コストを考える

 原発を再稼働を推進する側は、二酸化炭素にからめた環境問題や原発コストの優位性を
その理由としてきた。もちろんこの場合、安全神話で回りを塗り固めているが。
 その原発コストに関連して、朝日新聞は2014年6月27日、「原発コスト、国民に転嫁 火力より割高、専門家試算 賠償金、料金原価に組み込み」と報じた。
具体的には、「停止中の原発のうち40年の『寿命』を迎える5基を除く43基が15年に再稼働し、40年で廃炉になる条件を加えたところ、11・4円になった。これだと、同委員会が出した石炭火力の10・3円、LNG(液化天然ガス)火力の10・9円と比べて、原発は割高となる」ということで、原発コストの優位性も崩れている。
 以下、朝日新聞引用。

【原発コスト、火力より割高 専門家試算、福島第一の対策費増加】

 運転を止めている全国の原子力発電所が2015年に再稼働し、稼働40年で廃炉にする場合、原発の発電コストは11・4円(1キロワット時あたり)となり、10円台の火力発電より割高となることが、専門家の分析でわかった。東京電力福島第一原発の事故対策費が膨らんでいるためだ。政府は原発を再稼働する方針だが、「コストが安い」という理屈は崩れつつある。

 電力会社の経営分析で著名な立命館大学の大島堅一教授と、賠償や除染の調査で知られる大阪市立大学の除本理史(よけもとまさふみ)教授が分析した。近く専門誌に発表する。

 両教授が、政府や東電などの最新資料を分析したところ、福島第一原発の事故対策費は約11兆1千億円に達した。政府が昨年12月に示した「11兆円超」という見積もりを裏付けた。

 発電コストは、発電所の建設費や燃料などの総額を総発電量で割って計算する。民主党政権がつくったコスト等検証委員会は11年12月、原発の発電コストを実態に近づけるため、実際にかかる事故対策費や政策経費も総額に加えることを決め、試算した。

 このときの事故対策費は約5兆8千億円とされ、原発の発電コストは8・9円と試算された。04年の経済産業省の試算は5・9円だった。大島教授が今回、この計算式に約11兆1千億円の対策費を当てはめたところ、9・4円になった。

 原発の再稼働手続きが進む実際の状況に近づけようと、停止中の原発のうち40年の「寿命」を迎える5基を除く43基が15年に再稼働し、40年で廃炉になる条件を加えたところ、11・4円になった。これだと、同委員会が出した石炭火力の10・3円、LNG(液化天然ガス)火力の10・9円と比べて、原発は割高となる。(編集委員・小森敦司)


 東京電力福島第一原発事故で原発の発電コストは膨らみ、その負担は国民に押しつけられている――立命館大学の大島堅一教授と大阪市立大学の除本理史(よけもとまさふみ)教授は、原発のコストとその負担が厳しく問われるべきだと主張している。

 両教授の分析で出た東電の原発事故対策費約11兆1千億円は、民主党政権のコスト等検証委員会が原発の発電コストの計算で使った約5兆8千億円の約2倍だ。

 原発は放射性物質をまき散らす大事故をいったん起こすと、火力などとはけた違いの甚大な経済被害をもたらすことを示す。原発はコストが安いと言われたのは、こうした事故対策費などをコストに含めてこなかったからだ。

 大島教授が試算した1キロワット時あたり11・4円という原発の発電コストは、停止中の原発が2015年に運転を再開し、「寿命」の40年で廃炉にするという条件も加えたものだ。

 安倍政権は4月に決めたエネルギー基本計画で、原発を「重要なベースロード電源」として、再稼働する方針を明記したが、各電源の発電コストは数字で示していない。事故対策費なども含めると、原発のコスト面での優位性が小さくなることを恐れたのではないか。原発比率など電源構成のあり方を決める際には、こうした実態に近いコストを考慮する必要がある。

 約11兆円もの事故対策費の負担が国民に転嫁されつつある状況も、両教授は明らかにした。

 例えば損害賠償の費用は、国が必要な資金を東電に用意し、この大部分を業界全体が「一般負担金」として返す仕組み。すでに原発を持つ9電力会社のうち7社が、電気料金の値上げの際に料金の原価に算入している。

 除染費用も、本来国庫に戻すべき政府の東電株の売却益が充てられる。事故炉の廃止費用も会計規則の変更などで電気料金に上乗せされることになった。一方で、東電をつぶさなかったことで株主や社債権者、金融機関が守られる、というゆがんだ構図が続く。

 両教授は「事実上、東電を救済する動きが強まっている。これでは電力会社が原発事故のリスクを軽視することになる」とみる。国費を使うにしても、「事故に対する国の責任を認め、それに基づく負担ということをはっきりさせるべきだ」と指摘している。(編集委員・小森敦司)


 ■東京電力福島第一原発事故の費用と負担の状況

  費用はどれだけか(単位・億円)  誰が負担するのか

損害賠償・賠償対応  49,865 電気利用者(主に電気料金)

除染         24,800 国民(東電株の売却益)

中間貯蔵施設     10,600 国民(電源開発促進税)

事故収束・事故炉廃止 21,675 電気利用者(電気料金)

原子力災害関係経費   3,878 国民(国の予算)

計         110,819


by asyagi-df-2014 | 2014-06-28 05:30 | 書くことから-原発 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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