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沖縄県選出6国会議員は、山城博治沖縄平和運動センター議長の即時釈放を求める声明を発表する。

 標題について、沖縄タイムスは2017年2月18日、「照屋寛徳衆議院議員ら県選出6国会議員は18日午後、県庁で記者会見を開き、米軍北部訓練場のヘリパッド建設と名護市辺野古の新基地建設の抗議行動で威力業務妨害容疑などで逮捕・起訴され、約4カ月にわたり勾留されている沖縄平和運動センターの山城博治議長の即時釈放を求める声明を発表した。」、と報じた。
 また、具体的に、「弁護士として山城議長との接見を続けている照屋議員は『使い捨てカイロを差し入れようとして丸5日もかかるなど、異常で不当な長期拘留だ』と批判した。」、と長期拘留の違法な様子を伝えた。
 この沖縄県選出6国会議員は、「山城博治氏の即時釈放を求める声明」を通して、「私たち沖縄県選出国会議員は、このような不当な長期勾留を認め続ける裁判所の対応に強く抗議し、山城博治氏を即時釈放するよう、強く求めるものである。」、と主張している。
 この声明では、事実経過を次のように説明している。


(1)辺野古新基地建設反対の闘い、東村高江の米軍ヘリパッド建設工事反対の闘い等の、現場指導の責任者の一人だった沖縄平和運動センターの山城博治議長及び抗議参加者が逮捕・勾留をされてから4ヶ月余が経過した。
(2)山城博治氏は、昨年10月17日、米軍北部訓練場内の有刺鉄線を切断したとして、器物損壊の疑いで準現行犯逮捕され、その後、公務執行妨害、威力業務妨害等の容疑で再逮捕された。第一回公判は3月17日に内定している。
(3)逮捕後、昨年12月25日まで名護警察署に留置され、12月26日から現在まで那覇拘置所での勾留が継続されている。逮捕以来の接見禁止処分により、弁護士以外の面会が許されていない。


 また、即時釈明要求の根拠を次のよう挙げている。


(1)軽微な容疑にもかかわらず、存在しない「罪証隠滅や逃亡のおそれ」を口実に4ヶ月もの長期にわたる勾留と接見禁止が続けられていることは、辺野古及び高江の闘いとウチナーンチュの平和と尊厳回復を求める非暴力の抵抗をつぶす目的をもった政治弾圧であることは明白である。
(2)現在、沖縄県民をはじめ、人権団体、法律団体、宗教者、環境保護団体など、日本国内だけでなく、海外の多くの市民が日本政府への抗議と山城議長の釈放を求める声を挙げている。アムネスティなどの国際的人権団体や米紙ワシントンポストも、この著しい人権侵害を厳しく指摘している。
(3)辺野古・高江の現場では、民主主義や地方自治など、憲法の理念を否定するような安倍政権による暴挙が日常化している。山城博治氏に対する不当な逮捕・長期勾留も、沖縄県民の人権を侵害する日本政府の沖縄政策の象徴ともいうべきものである。
(4)このような極めて不当かつ異常な沖縄県民への弾圧は、沖縄と日本・米国との関係に、極めて憂慮すべき事態を招くことを認識すべきである。


 確かに、次のことが言える。


Ⅰ.山城博治氏に対する不当な逮捕・長期勾留は、軽微な容疑にもかかわらず、存在しない「罪証隠滅や逃亡のおそれ」を口実に4ヶ月もの長期にわたる勾留と接見禁止が続けられていることは、辺野古及び高江の闘いとウチナーンチュの平和と尊厳回復を求める非暴力の抵抗をつぶす目的をった政治弾圧である。
Ⅱ.山城博治氏に対する不当な逮捕・長期勾留は、沖縄県民の人権を侵害する日本政府の沖縄政策そのものである。


 以下、琉球新報及び山城博治氏の即時釈放を求める声明の引用。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-22 11:48 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

学校法人「森友学園」に大阪の国有地売却。財務局は、価格について何と非公表。近隣の売却額の1割とも。

 朝日新聞は2017年2月9日、標題について、「学校法人に大阪の国有地売却 価格非公表、近隣の1割か」、と次のように報じた。


(1)財務省近畿財務局が学校法人に払い下げた大阪府豊中市内の国有地をめぐり、財務局が売却額などを非公表にしていることが分かった。朝日新聞が調査したところ、売却額は同じ規模の近隣国有地の10分の1だった。国有地の売却は透明性の観点から「原則公表」とされており、地元市議は8日、非公表とした財務局の決定の取り消しを求めて大阪地裁に提訴した。
(2)売却されたのは、豊中市野田町の約8770平方メートルの国有地。近畿財務局が2013年6~9月に売却先を公募し、昨年6月に大阪市内で幼稚園を営む学校法人「森友学園」に売った。契約方法は、公益目的で購入を希望する自治体や学校法人、社会福祉法人などを優先する「公共随意契約」がとられた。
(3)この契約について、地元の豊中市議が昨年9月に情報公開請求したところ、財務局は売却額などを非公表とした。朝日新聞も同年12月に公開請求したが、今年1月に同じく非公表とされた。国有地の売却結果は透明性と公正性を図る観点から、1999年の旧大蔵省理財局長通達で原則として公表するとされている。だが、財務局は取材に「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」と説明した。
(3)朝日新聞が登記簿などを調べると、森友学園側に契約違反があった場合、国が「1億3400万円」で買い戻す特約がついていた。公益財団法人の不動産流通推進センターによると、買い戻し特約の代金は売却額と同じ額におおむねなるという。森友学園の籠池泰典理事長も売却額が買い戻し特約と同額と認めた。
(4)一方、財務局が森友学園に売った土地の東側にも、国有地(9492平方メートル)があった。財務局が10年に公共随契で豊中市に売ったが、価格は約14億2300万円。森友学園への売却額の約10倍とみられる。ここは公園として整備された。


 ここで、注目したいのは、次の点である。


Ⅰ.財務局は、「国有地の売却結果は透明性と公正性を図る観点から、1999年の旧大蔵省理財局長通達で原則として公表するとされている。」にもかかわらず、「学園側から非公表を強く申し入れられた。公表によって学校運営に悪影響が出るおそれがある」との理由から、売却結果を公表しないことは、この件について妥当性があるのか。
Ⅱ.財務局が森友学園に売った土地の東側の国有地(9492平方メートル)の土地は、10年に公共随契で豊中市に売ったが、価格は約14億2300万円であった。今回の売却額では、約10分の1の金額となっているが、このことが正当性をもつものなのか。


 また、朝日新聞は、次のような幾つかの問題について指摘する。


(1)森友学園が買った土地には、今春に同学園が運営する小学校が開校する予定。籠池理事長は憲法改正を求めている日本会議大阪の役員で、ホームページによると、同校は「日本初で唯一の神道の小学校」とし、教育理念に「日本人としての礼節を尊び、愛国心と誇りを育てる」と掲げている。同校の名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏。
(2)籠池氏は取材に「(非公表を)強く求めていない。はっきりではないが、具体的な売却額は財務局が出したと記憶している」と説明している。昭恵氏には安倍事務所を通じて文書で質問状を送ったが、回答は届いていない。(吉村治彦、飯島健太)
(3)朝日新聞の調べでは、近畿財務局は14~16年度、森友学園と同じ公共随意契約で計36件の国有地を売却。このうち35件は売却額を開示している一方、森友学園への売却分だけを非公表とした。8日に提訴した豊中市の木村真市議(52)は記者会見で「異常な扱いだ。訴訟では金額を公開するか否かを争うが、背景に何があるのか見極めないといけない」と述べた。
(4)財務局が森友学園に売った国有地は、国土交通省大阪航空局管理の未利用地だった。路線価に基づく国有財産台帳の台帳価格は12年時点で8億7472万円、13年時点で7億6302万円。一方、国有財産特別措置法には、売却額を減らすことができる対象に学校施設が含まれている。
(5)財務局の統括国有財産管理官は、今回の国有地売買は減額対象とせず、不動産鑑定士が算定した時価に沿って売却したと説明。森友学園への売却額と近隣の国有地、あるいは台帳価格との間に大きな差が生じたことについては、「土地の個別事情を踏まえた。その事情が何かは答えられない」と話している。
(6)森友学園が買った国有地に関しては、別の学校法人が森友学園より前に校舎用地として取得を希望し、路線価などを参考に「7億円前後」での売却を財務局に求めていた。これに対し、財務局から「価格が低い」との指摘を受け、12年7月に購入を断念したという。それから約4年後、近畿財務局は同学園に1億3400万円でこの国有地を売却したとみられている。こうした経緯について、一時は取得を望んだ学校法人の担当者は取材に「違和感がある」と話している。


 さて、次の注目点は、このことである。


Ⅲ.同校の名誉校長は安倍晋三首相の妻・昭恵氏。


 この問題は、徹底的な真相究明がなされなくてはならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-19 08:19 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

日米首脳会談を、屋良朝博の 「中国を『抑止』し、日本を『諫止』するトランプ政権の今後の『取引』」(沖縄タイムス)で読む。

 沖縄タイムスは2017年2月14日、ジャーナリスト屋良朝博さん(以下、屋良とする)による「中国を『抑止』し、日本を『諫止』するトランプ政権の今後の『取引』」との記事を掲載した。
 この記事で今回の日米首脳会談を読む。
屋良は次のように記述している。


Ⅰ.日米首脳会談の内容把握


(1)「両首脳は、日米両国がキャンプ・シュワブ辺野古崎地区(沖縄県名護市)及びこれに隣接する水域に普天間飛行場(同県宜野湾市)の代替施設を建設する計画にコミット(関与)していることを確認した」。声明文に挙げた項目の1番目にあるのが普天間移設問題だった。日米首脳会談では過去20年余にわたり、普天間の辺野古移設を取り上げているが、実際のところまだ実現していないので、日本は約束不履行の状態だ。米軍を受け入れるホスト国・日本の責任問題であって、米側から見れば日本の国内問題だ。民意無視で進められる辺野古埋め立て計画を、沖縄のために重視した、と言うのは気味悪い。何度も同じテーマを再確認するあたり、よっぽど話題に欠ける同盟なのだろうか。
(2)普天間の後に尖閣問題が記述された。「両首脳は、日米安全保障条約第5条が(沖縄県の)尖閣諸島に適用されることを確認した。両首脳は、同諸島に対する日本の施政を損なおうとするいかなる一方的な行動にも反対する」。これは従来通りの文言に止めてあり、新味はない。中国を刺激したり、慌てさせたりするようなニュースはない。それでもトランプ大統領も尖閣に対する日本の施政権を認めてくれた、ということに意義を見出すのだろうか。むしろ日米同盟の弱さを暴露することにならないだろうか。尖閣守ってくれますよね、と念押しする行為が抑止を弱めてしまわないだろうか。
(3)尖閣に続けて、「南シナ海」について言及した。「日米両国は、威嚇、強制または力によって海洋に関する権利を主張しようとするいかなる試みにも反対する。日米両国はまた、関係国に対し、拠点の軍事化を含め、南シナ海における緊張を高め得る行動を避け、国際法に従って行動することを求める」。国際法遵守を求める相手が誰かを明記していない。中国に決まっているのだが、「関係国」とぼかしている。あくまでも憶測になるが、おそらく米中首脳の電話会談を前に激しく行われたではずの米中両国の調整で、南シナ海に関する日米共同声明の記述についても中国サイドから注文があったのではなかろうか。
(4)今回の安倍首相の訪米を評価する上で、念頭に置きたいのは日米首脳会談の直前に電話での米中首脳会談が実現したことだ。今回の日米共同声明で尖閣や南シナ海について言及する上で当事者である中国側の意向がある程度反映されていると見るのが自然だろう。「一つの中国」の原則をトランプ政権が受け入れるなら、尖閣問題や南シナ海に関する記述が日米共同声明に盛り込まれても中国側は目をつぶる。中国を名指ししなかったところもトランプ政権の中国配慮がうかがえる。
(5)尖閣諸島の領有権問題をめぐる米国の立場は変わらない。「尖閣に対し日本が施政権を行使していることを認識しており、安保条約が適用される」。これは歴代政権の表現をそのまま踏襲しただけだ。
(6)トランプ政権も歴代政権と同じ対日、対中政策をとり始めたことが今回の動きではっきりした。中国に対しては「抑止」を効かせながら、日本には「諌止(かんし)」だ。尖閣諸島に野心など抱かないよう中国を牽制しつつ、日本には余計な動きは慎むよう諌める。同時に「関係強化」を日中双方に印象付けるのも従来通りだ。


Ⅱ.事実


(1)2月3日にトランプ政権のマティス国防長官が来日し、尖閣の安保条約適用を確認した。同じ日にトランプ政権で国家安全保障を担当するマイケル・フリン大統領補佐官は中国国務院で外交を統括する楊潔篪(よう・けつち)国務委員と電話会談し、米中協力強化を確認している。これは米中首脳電話会談の地ならしとなった。
(2)トランプ大統領は8日、中国の習近平国家主席に書簡を送り、建設的な関係構築を呼びかけた。そして9日、トランプ大統領は習近平主席と電話会談し、「一つの中国」を確認した。米中が懸案を片付けた翌日の10日、安倍首相がワシントンへ飛び立った。尖閣や南シナ海の安保分野で日米協力を宣言してみても、米中間の関係修復が先に進められていたのが実情だったのではなかろうか。日本では安倍-トランプの蜜月がもてはやされているが、米中先行の印象が残った。
(3)政府はすぐに名護市辺野古の埋め立て作業に着手した。あからさまな「米軍ファースト」。翁長雄志沖縄県知事は「甚だ遺憾。憤りでいっぱいだ」と政府を批判するが、政府の“沖縄攻め”はますます激しくなりそうだ。
(4)「日中が対話や信頼醸成をせず事態がエスカレートするのは、大きな過ちだと安倍首相に伝えた。中国が成功し、われわれやこの地域の国々と関与し続けることを望んでいる。われわれは特定の陸地や礁の主権についてはっきりした見解は示さないが、あらゆる国が基本的な国際的手続きに従って問題を解決することを確認するという立場だ」。米国は原則的に他国の領土問題に関与しない。尖閣をめぐる日中対決は誰の利益にもならず、むしろオバマ政権は“安倍の戦争”に引き込まれることを警戒していたといわれる。「抑止」と「諌止」のグリップをうまく効かせて、米国は仲裁役のように「難しい問題を管理」できたし、これからもその役割をはたしていくだろう。
(5)中国には強硬派と穏健派が存在し、日米の出方によっていずれかの派閥が勢い付く。米国が尖閣防衛を意思表示することは東アジアの安定化に重要な要素だと日本は考える。だからといって日本が調子に乗って、安倍政権のように強気に出ると米国にはいい迷惑-という構図になっている。だから「抑止」と「諌止」の両グリップを効かせて東シナ海の安全保障を管理する。そこへトランプ大統領が「取引(ディール)」を持ち込むとなれば、アメリカの一人勝ちになるのは明らかだ。
(6)中国が原則とする「一つの中国」を認めつつ、日本が原則とする「尖閣の安保適用」を確認する。日中の双方にとって米国が外交・安保・経済の要であることを、トランプ政権がどのように自国の利益最大化に使っていくか。現時点では予測できない。


Ⅲ.屋良の想い(主張)


(1)国際世論を横目にトランプ詣でをするリスクを払った割に、結果は従来の政策を再確認した後、ゴルフを楽しんだというだけなら、日本外交の軽さを国際社会にさらけ出したことになりはしないだろうか。
(2)ゴルフや接待の経費はトランプ大統領のポケットマネーだったらしいが、安倍首相が訪米成功の夢心地から覚めた時、高額の請求書が官邸に届くかもしれない。これまでの「抑止」と「諌止」に加えて、これから「取引=ディール」が付いてくる。
(3)ディール対象となりにくい沖縄基地問題。現状打開に向けた政治のイニシアチブは期待できそうにない。難しい局面にあることもこれまでと変わらない。


 今回の日米首脳会談について、安倍晋三首相のにやけた顔ばかりが喧伝され、真実が掴みにくい。
 屋良の分析は、急所を突いている。
 特に、次のことを押さえておきたい。


ⅰ.中国には強硬派と穏健派が存在し、日米の出方によっていずれかの派閥が勢い付く。米国が尖閣防衛を意思表示することは東アジアの安定化に重要な要素だと日本は考える。だからといって日本が調子に乗って、安倍政権のように強気に出ると米国にはいい迷惑-という構図になっている。
ⅱ.だから「抑止」と「諌止」の両グリップを効かせて東シナ海の安全保障を管理する。そこへトランプ大統領が「取引(ディール)」を持ち込むとなれば、アメリカの一人勝ちになるのは明らかだ。中国が原則とする「一つの中国」を認めつつ、日本が原則とする「尖閣の安保適用」を確認する。日中の双方にとって米国が外交・安保・経済の要であることを、トランプ政権がどのように自国の利益最大化に使っていくか。現時点では予測できない。
ⅲ.安倍首相が訪米成功の夢心地から覚めた時、高額の請求書が官邸に届くかもしれない。これまでの「抑止」と「諌止」に加えて、これから「取引=ディール」が付いてくる。
ⅳ.ディール対象となりにくい沖縄基地問題。現状打開に向けた政治のイニシアチブは期待できそうにない。難しい局面にあることもこれまでと変わらない。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-16 08:04 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(15)<「沖縄ヘイト」言説を問う>(6) 東大大学院教授・高橋哲哉さん(60)-

 東京新聞は2017年2月10日、この問題について、「<「沖縄ヘイト」言説を問う>(6) 東大大学院教授・高橋哲哉さん(60)」の記事を掲載した。
 高橋哲哉さんは、この中で、次のように指摘する。


(1)沖縄に対するヘイトスピーチにはふたつの側面がある。ひとつは在日韓国・朝鮮人らに対するのと同じマイノリティーへの差別。もうひとつは基地反対運動への政治的攻撃だ。
(2)もともと独立国だった沖縄は、明治初期に日本に併合された。異民族という点では在日韓国・朝鮮人と同じで、さまざまな差別にあってきた。そうした歴史的な差別を克服できていない。
(4)一方で、一九九五年の米兵による少女暴行事件以降、米軍普天間飛行場の辺野古移設計画が持ち上がり、基地反対運動が持続的に行われるようになると、次第に本土では反発が起きてくる。粘り強い反対運動に業を煮やした安倍政権は、沖縄の民意を無視して辺野古新基地をつくろうとしているが、沖縄は県を挙げて抵抗している。これを快く思わない人に、国策にいつまでも抵抗する者は厄介者、非国民だという意識が生まれ、沖縄ヘイトにつながっている。
(5)もうひとつ大事なのは、沖縄ヘイトに対して眉をひそめている本土の人にも、沖縄に対する加害責任があるということ。有権者の99%を占める本土の人間が日米安保体制を支持し、その負担とリスクを沖縄に押しつけている。その構造自体が差別だ。
(6)フェイクニュース(虚偽情報で作られたニュース)やヘイトスピーチがまん延する状況は深刻だ。トランプ現象を生んだ米国もそうだし、欧州でも極右が台頭して排外的な考えが広がっている。国内では、東西の大都市の首長が乱暴な発言をして、批判されても、「本音では、みな感じているんじゃないか」と居直ることもあった。ネット上では、かつては表だって言えなかった差別的考えが発信されるようになり、ついに放送にまで登場してしまった。
(7)ネット上にあふれる偽情報には、自分を肯定してくれる、都合のいい情報がある。そうした情報に進んでだまされてしまう人がいる。でも、事実はあくまで事実。情報の真偽を見分ける力を身に付けなくてはいけない。
(8)人権、平等は建前で自分第一、自国第一という社会になってきている。強者が弱者を踏みつぶすような流れに抗して、人には尊厳があり、互いに対等な存在として尊重し合わなければならないという考えを、鍛え直さなければならない。 =おわり


 
 この指摘を確認する。
 高橋哲哉さんは、この問題には「沖縄に対するヘイトスピーチにはふたつの側面がある。ひとつは在日韓国・朝鮮人らに対するのと同じマイノリティーへの差別。もうひとつは基地反対運動への政治的攻撃だ。」、と分析する。
 このことに続けての「もともと独立国だった沖縄は、明治初期に日本に併合された。異民族という点では在日韓国・朝鮮人と同じで、さまざまな差別にあってきた。そうした歴史的な差別を克服できていない。」、という指摘は、まさしくこの問題の、日本の暗部を抉り出すものである。
 さらに、重要な指摘を加える。
 「粘り強い反対運動に業を煮やした安倍政権は、沖縄の民意を無視して辺野古新基地をつくろうとしているが、沖縄は県を挙げて抵抗している。これを快く思わない人に、国策にいつまでも抵抗する者は厄介者、非国民だという意識が生まれ、沖縄ヘイトにつながっている。」、という分析のうえに、重要な次の指摘を加える。
 「有権者の99%を占める本土の人間が日米安保体制を支持し、その負担とリスクを沖縄に押しつけている。その構造自体が差別だ。」、と。
 この「構造的沖縄差別」の解消がこの問題の根本であるとも。


 そして、最後に、こう断じる。


 人権、平等は建前で自分第一、自国第一という社会になってきている。強者が弱者を踏みつぶすような流れに抗して、人には尊厳があり、互いに対等な存在として尊重し合わなければならないという考えを、鍛え直さなければならない。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-15 07:52 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(14)-東京新聞<「沖縄ヘイト」言説を問う>(5) 慶応大教授・鈴木秀美さん(57)-より-

 東京新聞は2017年2月8日、この問題について、「<「沖縄ヘイト」言説を問う>(5) 慶応大教授・鈴木秀美さん(57)」との記事を掲載した。
 鈴木秀美さんは、次のように述べている。


(1)放送の政治的公平とは、ほっておいても広がる政府の意向と、それに反対する人の声を単純に同じように扱うことではない。少数派の意見こそ取り上げるのが本来メディアの役割だ。沖縄への差別意識や言説に対抗していくには、沖縄で起きていることを全国にきちんと伝えていくことがメディアに求められている。
(2)東京MXテレビの番組「ニュース女子」の問題は、これまでテレビ業界の中で起きてきた問題とは、性質が違う。これまでにも番組の中で、個々の出演者が差別的な発言をして問題視されたこともあったかもしれない。しかし、番組のひとつのコーナーそのものの意図がヘイトではないかと批判を浴び、社会問題になったことは過去になかったのではないか。
(3)裏付けのない情報がインターネットに書き込まれたり、動画が投稿されたりしている。週刊誌などが「嫌中・嫌韓」特集を組むことなどもあり、ネットの世界で行われていたことは、活字の世界にまで広がっていた。これが、公共性の高い放送の世界にまで及ぶことは許すことはできない。沖縄に対する差別意識や差別的言動を放送を使って流すことを放送局が止められなかったことがとても残念だ。
(4)放送法が規定する番組編集のルールは倫理規定であり、私は総務大臣が番組の内容に口出しすることには反対だ。だが、あくまで倫理とはいえ、放送局として報道は事実を曲げないという規定があるのだから、裏付けを取らずに間違ったことを流すのは倫理違反だ。番組制作にかかわるすべての人は、放送倫理が何のためにあり、それを守っていくことが番組をつくるプロに求められているということを認識すべきだ。
(5)放送に限らず、日本には表現規制が過剰になった時の歯止めがない。だから、刑事罰を科しての法的規制はしないほうがいい。ただ、放送、ネット、街頭でヘイト的な言説が飛び出す現状は深刻。教育の場で子どもたちに考えさせることや、地方公共団体が対策を工夫する必要がある。そして、最も効果があるのはメディアが怒ることではないか。事実と問題点を示し、「差別はいけない」というメッセージを強く社会に出していくことをコツコツやっていくしかない。今回の問題について、特に放送局には、考える場をつくったり、検証番組をつくったりしてほしい。


 私たちは、鈴木さんの指摘から多くのことを学ぶ。
 次のことが言える。


Ⅰ.少数派の意見こそ取り上げるのが本来メディアの役割だ。
Ⅱ.沖縄への差別意識や言説に対抗していくには、沖縄で起きていることを全国にきちんと伝えていくことがメディアに求められている。
Ⅲ.ネットの世界で行われていたことは、活字の世界にまで広がっていた。これが、公共性の高い放送の世界にまで及ぶことは許すことはできない。
Ⅳ.今回の問題は、沖縄に対する差別意識や差別的言動を放送を使って流すことを放送局が止められなかったことだ。
Ⅴ.放送、ネット、街頭でヘイト的な言説が飛び出す現状は深刻。教育の場で子どもたちに考えさせることや、地方公共団体が対策を工夫する必要がある。そして、最も効果があるのはメディアが怒ることではないか。


 せめて、「メディアが怒る」ことを期待したい。




by asyagi-df-2014 | 2017-02-14 09:26 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年2月8日、沖縄の状況を考える。

 2017年2月7日、名護市辺野古沖にコンクリートブロックが沈められた。
この問題を、沖縄タイムス、琉球新報、徳島新聞から考える。
 沖縄タイムスは2017年2月8日、このことについて次のように評した。


Ⅰ.政府は名護市辺野古沖にコンクリートブロックを沈め、新基地建設の進展を宣伝した。三つのメッセージがある。県民に「諦めてください」。本土に「忘れてください」。米国に「任せてください」。
Ⅱ.思えば遠くに来た。新基地反対の知事と名護市長がそろった2014年、工事がここまで進むと考えた県民は少なかっただろう。選挙でも運動でも十分に努力して、民意を示してきた。小泉政権が一つ前の基地建設案を断念した05年当時をはるかに上回るレベルに達している。


 また、2017年2月8日、琉球新報は「菅長官会見 論理破綻した『負担軽減』」、徳島新聞は「辺野古海上工事 対立は解消できないのか 」、とその社説で批判した。
 まず、琉球新報は「菅義偉官房長官は会見で、辺野古移設が「沖縄の基地負担軽減」になるとの持論を展開した。しかし誤った情報、政府側に都合よく解釈した言説が目立ち、看過できない。」、と政府の沖縄認識そのものを問題視する。
 琉球新報の指摘する問題点は次のものである。


Ⅰ.会見で菅氏は「よく地元は反対だと言われているが、辺野古地区の3区長は条件付き容認と明確に言っている」と述べた。だが、辺野古新基地建設現場に最も近い久辺3区のうち、久志区は移設反対を堅持している。
Ⅱ.そもそも行政上の最小単位となる基礎自治体は区ではなく、市町村と特別区だ。地方自治法は基礎自治体のあり方として「地域行政を自主的かつ総合的に実施する役割を広く担う」と規定する。地域行政に責任を負う名護市の市長は辺野古新基地建設に明確に反対している。しかし菅氏の言う「地元」から名護市は抜け落ちる。
Ⅲ.安倍政権の成果として2014年に普天間飛行場のKC130空中給油機全15機を岩国基地に移駐したと強調する。しかし、KC130は今も沖縄で空中給油訓練を繰り返す。昨年12月に名護市安部で起きた垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの墜落事故につながった空中給油訓練は沖縄で行われ、事故後も岩国基地のKC130が飛来して訓練しており、危険性は消えていない。
Ⅳ.辺野古新基地ができれば「いずれの飛行経路も海上となり」、「住宅防音が、実はゼロになる」と菅氏は言うが、辺野古新基地のV字滑走路の先には住宅やリゾートホテルがある。加えて本島内では住宅地上空を問わず、夜間を問わず米軍機の訓練が行われており、騒音も危険性も存在する。
Ⅴ.「辺野古移設は17年前に県知事、市長が同意して、翁長雄志知事も当時、県内移設を堂々と演説した」とも解説した。しかし、その移設計画は稲嶺恵一知事(当時)の公約を基に1999年に閣議決定された「軍民共用、15年の使用期限」案だった。同案は2006年に小泉政権下で正式に廃止され、滑走路がV字に2本と、軍港を備える機能強化された計画に変貌した。


 このように、琉球新報は、安倍晋三政権の沖縄政策の欺瞞性を告発する。
 続いて、 徳島新聞は、「沖縄の民意を置き去りにしたままでは、国民の理解は得られまい。政府の対応に強い疑念を抱く。」、とその立ち位置を明確にする。
そして、徳島新聞は、次のように主張する。


Ⅰ.昨年末にいったん終結した法廷闘争に再び発展する可能性もはらむ。泥沼化を望む人がどこにいるだろうか。
Ⅱ.昨年末にいったん終結した法廷闘争に再び発展する可能性もはらむ。泥沼化を望む人がどこにいるだろうか。
Ⅲ.昨年末には、普天間所属の新型輸送機オスプレイが不時着事故を起こしたのに、米軍が飛行を再開した。県民の怒りが高まったばかりだ。
Ⅳ.沖縄では、衆参両院の選挙で辺野古移設に反対した候補が全勝するなど、民意は明らかである。
Ⅴ.大事なのは、過重な基地負担に苦しんでいる沖縄の思いに寄り添う姿勢だ。政府に求められるのは、このまま埋め立てへ突き進むことではないはずである。政府はトランプ政権と共に、事態を変える努力を続けなければならない。


 このブロック投下で明らかになった安倍晋三政権の手法そのものについて、沖縄タイムスは「あらためて、安倍政権は常軌を逸している。法解釈を曲げ、警察や海保を使って、偏執的なまでに米国の意向に沿った工事を進めてきた。」、琉球新報は「菅氏の言う『沖縄の負担軽減』は逆に沖縄の基地機能強化につながっており、論理破綻しているのだ。」、徳島新聞は「しかし、これでは沖縄との分断が深まるだけである。」、と批判する。
 沖縄タイムスは、「今また、歴史の岐路に立っている。」、と「沖縄の今」を位置づける。
 また、「沖縄側は強く対抗せざるを得ない。『危ない基地はいらない』という最低限の主張である。命を守る正当防衛と言ってもいい。」、と「沖縄の今」を分析する。


 さて、私たちが立つべき地平は、やはり、「沖縄とともに強く対抗していく。なぜなら、この行為は『危険な基地はいらない』という基本的な命を守るあたりまえの主張であるから。もちろん、これは正当防衛と言ってもいいものである。」、にある。


 以下、琉球新報、徳島新聞、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2017-02-12 06:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(13)-東京新聞-<「沖縄ヘイト」言説を問う>(4) 沖縄大非常勤講師・親川志奈子さん(36)より-

 東京新聞は2017年2月7日、この問題について、「<「沖縄ヘイト」言説を問う>(4) 沖縄大非常勤講師・親川志奈子さん(36)」の記事を掲載した。
 親川志奈子さんは、この中で、日本の現状を次のように類型する。


ⅰ.沖縄の問題に関心を持った人は、結局、負担を押しつけている日本人の責任問題だと気付く。
ⅱ.これまでは知らないふりを決め込んで、差別者としての状態を維持してきた人が多かった。
ⅲ.今はさらに一歩踏み込み、「黙れ」と。反対すると「中国の回し者」「日当をもらっている」と。ネット上には「沖縄が犠牲になるのは当然で、それが民主主義だ」とまで書き込まれている。
ⅴ.在日コリアンの人たちが沖縄の問題に関わると、今度は沖縄ヘイトをネタに使って在日コリアンへのヘイトが助長される。


 また、親川志奈子さんは、次のように指摘する。


ⅰ.抑圧者と被抑圧者というポジションを確認したうえで対話していく必要がある。例えば平和運動に取り組む県外の人は、翁長さんが知事選に勝って喜んだが、基地の県外移設論は黙殺する。基地反対運動に対峙(たいじ)する沖縄県警の機動隊員たちを「恥ずかしくないのか」とののしる。
ⅱ.その意味では左翼であろうと、右翼であろうと、沖縄へのまなざしは抑圧的と感じる。あからさまにぶつけられる沖縄ヘイトもあるし、平和運動の中でも沖縄の声がきちんと聞かれないという沖縄差別がある。
ⅲ.日本の中でマイノリティー(少数派)を生きるということがヘイトの対象になる構図で、とても憂慮している。


 だから、現在の沖縄独立論の意味を、このように説明する。


 日本政府の政策が、捨て石にするような方法でしか沖縄を利用していない。かつて日本国憲法のもとに帰ろうと復帰運動をしたが、人権や平和は二の次のまま。その憲法も今や変えられようとしている。今のままでは希望が見いだせない。期待がもてそうにない状況の中で、異なる政治的地位を選択する方がベターではないかと考える人たちが沖縄独立論を語り始めている。


 もしかしたら、「まずは、この問題をきちんと自分自身の問題として、問い直せ」、と親川志奈子さんは言っているのかもしれない。


 以下、東京新聞の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2017-02-11 08:02 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(12)-東京新聞-<「沖縄ヘイト」言説を問う>(3) 作家・活動家 雨宮処凛さん(42)より-

 東京新聞は2017年2月4日、この問題について、「<「沖縄ヘイト」言説を問う>(3) 作家・活動家 雨宮処凛さん」の記事を掲載した。
 雨宮処凛さんは、次のように発言している。


(1)東京MXテレビの番組「ニュース女子」を見て、この国の「底が抜けた」ような気がした。若い女性におじさんが教える図式も気持ち悪かったが、沖縄ヘイト発言をする人たちにとっては、相手を面白おかしくおとしめて留飲を下げることの方が大事で、「真実がどこにあるのか」はどうでも良いように見えた。
(2)生活保護バッシングや貧困バッシングには、言う方にも「自分だってつらいのに」という悲鳴のようなものを感じることもあるが、沖縄をバッシングする人はおそらく自分がつらいわけではない。単に「主張する人」が大嫌いで、ストレス解消のためにたたく。歴史的背景は関係なく「わがまま言ってるヤツがいる」「血祭りにしてしまえ」といった幼稚なものを感じる。
(3)基地問題や米兵による事件など、沖縄には歴史的にずっと本土との不公平、不平等があった。低姿勢で「困ってるんです、助けてください」と言っているうちはみんな優しいが、主張しだした途端にたたかれる。東日本大震災後の一部被災者に対しても同じだった。
(4)あの番組は「主張する人」が大嫌いな人たちによる、公共の電波を使った辛淑玉(シンスゴ)さんの公開処刑のように感じた。沖縄に対して複雑な思いや悪意がある人となら議論になるが、沖縄のことが憎い訳でも関心がある訳でもなく、単に声を上げる人が気に入らない人たちとは議論にならない。一方、バッシングに乗ってしまう一般の人々にはどこか「嫉妬」もあると思う。「こっちは長時間労働で休みも金もなく死にそうなのに、休み取って沖縄行って正義を語れるなんて良い身分だね」というような。
(5)誰かをやり込めたくなるのは、今自分がおとしめられて幸せでないから。格差、貧困が深刻化する中、「頑張っても報われない」など今は誰もが不条理の当事者でもある。しかし、そんな社会が長く続くと、みんな徐々に諦め、そのうち誰も怒らなくなる。そんな人々にとって「声を上げる人」は目障りなのだろう。
(6)でも、そんな人たちにこそ言いたい。「おかしいと思ったら声を上げていいんだよ。賛同して一緒に戦ってくれる人はいる」と。声が集まったら事態が動く、そんな健全な方に世の中が動いたらいいのに。非正規、貧困、不平等。不条理は自分に今も起きているはずだ。身の回りの犠牲のシステムと沖縄がつながる時が、いつか来ると思う。


 雨宮さんの「生活保護バッシングや貧困バッシングには、言う方にも『自分だってつらいのに』という悲鳴のようなものを感じることもあるが、沖縄をバッシングする人はおそらく自分がつらいわけではない。単に『主張する人』が大嫌いで、ストレス解消のためにたたく。歴史的背景は関係なく『わがまま言ってるヤツがいる』『血祭りにしてしまえ』といった幼稚なものを感じる。」、との指摘は恐らく正しいだろう。
 だから、「あなたの植民地主義」の克服などと言われてしまっては、非常に困るわけで、遠い人ごとにしたくなるのだろう。
 雨宮さんは、「基地問題や米兵による事件など、沖縄には歴史的にずっと本土との不公平、不平等があった。低姿勢で『困ってるんです、助けてください』と言っているうちはみんな優しいが、主張しだした途端にたたかれる。東日本大震災後の一部被災者に対しても同じだった。」、と今の日本を映し出してくれる。
 でも、雨宮さんは、最後にこんな風に励ましてくれる。
私も、大きな声でともに唱えよう。


「『おかしいと思ったら声を上げていいんだよ。賛同して一緒に戦ってくれる人はいる』と。声が集まったら事態が動く、そんな健全な方に世の中が動いたらいいのに。非正規、貧困、不平等。不条理は自分に今も起きているはずだ。身の回りの犠牲のシステムと沖縄がつながる時が、いつか来ると思う。」




by asyagi-df-2014 | 2017-02-09 10:16 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(11)-沖縄タイムス木村草太の憲法の新手(49)「ニュース女子」問題を考える」さんより-

 沖縄タイムスは2017年2月5日、この問題について、「木村草太の憲法の新手(49)『ニュース女子』問題を考える」の記事を掲載した。
 木村草太さんは、次のように発言している。


(1)1月2日、東京メトロポリタンテレビジョンは、『ニュース女子』という番組で、沖縄の基地建設反対運動について放送し、①二見杉田トンネルの先は高江ヘリパット反対派の過激デモのせいで、取材ができないほど危険だ、②普天間基地周辺の反対派は2万円の日当をもらっている可能性がある、③高江では反対派の妨害で救急車の交通が阻止された、などと指摘した。この放送内容に批判が殺到すると、番組制作会社のDHCシアターは20日、反論文書を公表した。
(2)放送法4条は、放送事業者に対し、「事実をまげない」こと、「意見が対立している問題については、できるだけ多くの角度から論点を明らかにすること」など、番組編集基準の順守を義務付けている。今回の番組は、これらの基準に適合していたか。
(3)①について、制作会社の反論文書には、過激行動の証言は番組で使用できないと判断した旨の記述がある。それならば、トンネルの先は危険だなどと指摘するのはおかしい。「諸事情で取材を断念した」などの表現に止めるべきだったろう。
(4)②は謎の茶封筒を根拠とするが、それだけで高額日当の証拠とするのは無理がある。この点、反論文書は、「『可能性を指摘する』ものとし『2万円の日当』を断定するものではない」から、「表現上問題」はないという。しかし、可能性の指摘は、その事実の存在を印象付ける。十分な根拠がないなら、報道は控えるべきだろう。
(5)③については、各種メディアの取材を受けた現地消防本部が、事実を否定したようだ。
(6)こうしてみると、今回の放送内容では、どう考えても、「事実をまげない」との基準が順守されたとは言い難い。また、番組は、反対運動の関係者や、沖縄県外から市民特派員を派遣した団体に取材しておらず、彼らの主張・言い分を放送することもなかった。この点、制作会社は反論文で、「法治国家である日本において」「数々の犯罪や不法行為を行っている集団を内包し、容認している基地反対派の言い分を聞く必要はない」と開き直る。しかし、そもそも犯罪者を内包・容認しているかどうかは、言い分を聞かないと判断できない。また、たとえ犯罪者でも、不正確な情報で名誉を毀損(きそん)してはならない。基地反対運動を批判する報道をするにしても、彼らが基地に反対する理由を紹介しなければ、多角的に論点を解明したとは言えないだろう。
(7)番組では、外国人による反対運動支援を批判するコメントがなされた。これについて、制作会社の反論文書は、「マクリーン事件の最高裁判決」を引用し「外国人の政治活動の自由は全てが保障されているわけではなく例外がある」と述べる。しかし、マクリーン判決では、外国人にもベトナム戦争反対デモに参加する憲法上の権利があるとしており、素直に考えれば、外国人にも基地反対運動に参加する権利が保障されるはずだ。反論文書の判例の引用は、不適切だ。
(8)放送法4条の番組編集基準は、公権力の強制に依らず、各放送事業者が自発的に順守すべきものだ。今後の自浄作用に期待したい。


 木村さんは、『ニュース女子』での報道が、舗装法4条に明らかに違反していることを立証している。
 ただ、「今後の自浄作用に期待したい。」、という言葉で、締めくくっている。
 しかし、すでに自浄作用を期待するような段階ではないのが、実態ではないのか。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-08 12:09 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

2017年1月2日の「TOKYO-MXTV」の番組「ニュース女子」。(10)-東京新聞<「沖縄ヘイト」言説を問う>(2) 専修大文学部教授・山田健太さん」さんより-

 東京新聞は2017年2月3日、この問題について、「東京新聞<「沖縄ヘイト」言説を問う>(2) 専修大文学部教授・山田健太さん」の記事を掲載した。
 東京新聞は、この特集について、「東京MXテレビの番組『ニュース女子』が一月二日に放送した内容について、沖縄の米軍基地に異議を唱える人びとへの憎悪を広めた『ヘイト放送』との批判が出ている。番組の奥にある本質は何か。識者に聞く。」、と位置づける。
 山田健太さんは、次のように発言している。


(1)言論の多様性という観点からは、いろいろな意見が番組内で紹介されるのはいいことだ。違う意見があるということを意識し、それをうまく乗り越えることで社会が強くなっていく。
(2)だが「言論の自由」と「自由な言論」は違う。表現の自由があるからといって、何でも言っていいわけではない。どこまで表現の自由が許されるかは、市民社会の中で合意ができてくる。例えば、川崎のヘイトスピーチのデモが止まったのは、まさに市民力だと考えている。
(3)沖縄の米軍基地反対運動を扱った東京MXテレビの番組「ニュース女子」は、ニュースバラエティーとはいえニュースという冠をつけており、基本は事実に基づいたものであるべきだ。事実と意見は峻別(しゅんべつ)するのがルールだが、番組ではどこまでが意見で何が事実か分からない。ジャーナリズムは真実を追求し、誠実に伝えるべきだが、今回はどちらも努力の跡が見られない。事実に基づくというジャーナリズムの原理原則に反しており、非常に問題がある。
(4)沖縄返還前はもちろん、その後も、本土の沖縄への無関心は続いた。二〇〇〇年代後半の集団自決を巡る教科書検定問題以降は、沖縄に関する報道量が増えた。だが、沖縄県民の思いに寄り添う視点というより、政治的な意味で大きく扱われることが多く、今度は沖縄への偏見が表面化するようになった。
(5)ここ数年は特に、本土と沖縄の分断だけではなく、沖縄県内の対立をあおるような報道が増えている。メディアが市民の間の分断を後押ししている感がぬぐえない。政府や政治家の言動を「そのまま」伝える報道が増えるほど、沖縄の新聞は偏向しているとか、市民運動は過激派が主導しているといった、沖縄に対する誤ったイメージが広がっていくように思う。これは結果として、沖縄の分断にメディアが消極的な加担をしていることにならないか。
(6)表現の自由のためには、公権力が自らが気に入らない報道内容に、偏向報道や誤報などと言い掛かりをつけるようなことを許してはならない。一方、いきすぎたメディアについては一刀両断に切るのではなく、市民社会の中で表現の自由の限界を議論し、メディア自身が気付いて直していくことが大切だ。


 確かに、山田さんの「ニュースという冠をつけており、基本は事実に基づいたものであるべきだ。事実と意見は峻別(しゅんべつ)するのがルールだが、番組ではどこまでが意見で何が事実か分からない。ジャーナリズムは真実を追求し、誠実に伝えるべきだが、今回はどちらも努力の跡が見られない。事実に基づくというジャーナリズムの原理原則に反しており、非常に問題がある。」、との指摘がそのまま当てはまる。
 また、「表現の自由のためには、公権力が自らが気に入らない報道内容に、偏向報道や誤報などと言い掛かりをつけるようなことを許してはならない。一方、いきすぎたメディアについては一刀両断に切るのではなく、市民社会の中で表現の自由の限界を議論し、メディア自身が気付いて直していくことが大切だ。」、との指摘も、自分たちの立ち位置として重要である。





by asyagi-df-2014 | 2017-02-07 08:14 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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