カテゴリ:書くことから-いろいろ( 219 )

社説、論説から。~北海道新聞20171007~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 北海道新聞は2017年10月7日、「非人道的な核兵器の廃絶に向けて今すぐ行動を―。そう呼び掛ける世界への強いメッセージにほかならない。」、と2017年のノーベル平和賞は、国際非政府組織(NGO)の「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に決定したことを評した。
北海道新聞は、その受賞の意味を次のように示す。


(1)今年のノーベル平和賞は、国際非政府組織(NGO)の「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)に贈られる。
(2)72年前の8月、広島、長崎に原爆が落とされ、その年だけで21万人が死亡した。命をつないだ人も放射能の恐怖に脅かされてきた。
(3)ICANは被爆者団体と二人三脚で核兵器の非人道性を訴え、核兵器を非合法化する核兵器禁止条約の実現を働きかけてきた。条約は今年7月に国連加盟国の3分の2の賛成で採択され、来年には発効する見通しだ。しかし、米国、ロシアなどの核兵器保有国に加え、日本など米国の「核の傘」の下にある国々は署名しない考えを示している。
(4)ICANは世界100カ国、450以上のNGOの集まりだ。日本の「ピースボート」も主要な運営団体の一つである。被爆者とともに世界中の市民から核廃絶を求める署名を集め、各国へのロビー活動を行ってきた。
(5)被爆者は核兵器がどれほどむごたらしい被害をもたらしてきたか、自らの体験を語ってきた。核兵器禁止条約の前文には被爆者と核実験被害者の「受け入れがたい苦痛と被害に心を留める」と記されている。
(6)ICANの国際ネットワークを生かし、世界に被爆者の声を届けてきた成果といえよう。ノルウェーのノーベル賞委員会は条約制定に向けて「革新的な努力」を尽くしたと高く評価した。
(7)日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)の箕牧智之(みまきとしゆき)代表理事=広島県在住=はICANの受賞について「私たちも一緒に受賞したような思いだ」と話す。


 また、北海道新聞はこの受賞の意味について、「抑止依存の再考迫る」、と次のように位置づける。あわせて、核禁止条約の批准は日本の責務である、と日本という国の役割についても言及する。


(1)世界にはいまなお1万5千個の核兵器があり「核なき世界」にはほど遠い。核軍縮どころか、それに逆行する動きも強まっている。
(2)北朝鮮は今年、6回目の核実験を強行した。核兵器を搭載できるミサイル開発も加速させている。これに対し、トランプ米大統領は金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長を「ロケットマン」とやゆし、核攻撃すらほのめかす。
(3)ノーベル賞委員会は特に北朝鮮を名指しした上で「多くの国が核開発に取り組む現実の脅威がある」と指摘。同時に、核保有国に対しても核兵器削減に向けて「真剣な交渉」を始めるよう求めた。
(4)核保有国に共通するのは「核兵器は抑止力である」という考え方である。金正恩氏ですら米国の核から自国を守る「抑止力」を核開発の理由に挙げる。しかし、核抑止は「いつか核を使うこともある」という脅しであり、軍拡競争につながる危険性をはらむ。ひとたび核兵器が使われれば、どんな苦難が待っているか、私たちは既によく知っている。
(5)被爆者たちが「自分たちが体験した地獄のような苦しみを二度とほかのだれにも味わわせたくない」と訴え続けてきたことを、忘れるわけにはいかない。
(6)核兵器禁止条約は核兵器の使用だけでなく、保有や実験、使用をちらつかせた脅しなども禁じる内容である。核抑止に頼る外交政策の見直しを迫っていると言える。
(7)日本政府は、核兵器禁止条約は核保有国と非保有国の溝を深めるだけで、核兵器廃絶につながらないと主張。両者の橋渡し役を自任する。しかし、日本が行うのは双方から識者を招いて提言をまとめる「賢人会議」の開催くらいではないか。到底、その役割を果たしているとは思えない。逆に、米国の「核の傘」の下、安倍晋三首相は「北朝鮮対策で完全に米国と一致している」と言うばかりだ。
(8)ICANは唯一の被爆国である日本の役割に期待して、繰り返し条約への関与を求めてきた。
(9)被爆者の平均年齢は81歳を超えた。残された時間は少ない。日本政府のなすべきことは核兵器禁止条約を批准し、核保有国に核兵器を手放させることである。
 「どこの国の総理ですか」。今年8月の長崎原爆の日に、被爆者代表が安倍首相に投げかけた言葉を重く受け止めるべきだ。
(10)米国のオバマ前大統領は2009年、チェコ・プラハで「核なき世界」を訴え、ノーベル平和賞を受賞したが、核軍縮は進まなかった。今度こそ、このメッセージを生かさなければならない。


 確かに、北海道新聞の次の指摘を重く受け止めなければならない。
Ⅰ.「核実験を繰り返す北朝鮮はもちろん、核保有国も核廃絶に踏み出さなければならない。唯一の戦争被爆国である日本にはそれを主導する責務がある。」
Ⅱ.「核兵器禁止条約は核兵器の使用だけでなく、保有や実験、使用をちらつかせた脅しなども禁じる内容である。核抑止に頼る外交政策の見直しを迫っていると言える。」
Ⅲ.「『どこの国の総理ですか』。今年8月の長崎原爆の日に、被爆者代表が安倍首相に投げかけた言葉を重く受け止めるべきだ。」





by asyagi-df-2014 | 2017-10-17 07:26 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

本土への米軍基地引き取りへの「異論」に高橋哲哉が答える。

 沖縄タイムスは2017年10月6日、「本土への米軍基地引き取りに『道理』は立つのか。高橋哲哉東大大学院教授が都内であったシンポジウムで、一部で論議になっている批判や異論に答えていた」、と次のように伝えた。


(1)「引き取り論は日米安保容認になる。沖縄の負担解消は安保解消で行うべきでは」という疑問。:これには、安保解消まで沖縄を待たせられないとし「現実に安保がある中で基地反対行動をすることと、安保を認めることは違う。そうでないと、どんな行動も否定されてしまう」
(2)「本土に基地被害を移すことになる。責任を取れるのか」という批判。:これには、沖縄への米軍占領継続を望んだ終戦直後の昭和天皇メッセージや、本土から来た海兵隊の歴史を挙げ「本土が負うべきものを沖縄に押し付けてきた。日米地位協定を改定して被害が出ない体制をつくればいい」
(3)「根本的解決にならない」との指摘。:「まずは基地を減らす。米軍解体論こそ非現実的で、沖縄に基地を固定化する」と切り返した。
(4)「反対運動を分断する」という批判・:「本土側が拒むことを前提にしている。引き取りに協力すれば沖縄との連帯が生まれる」と説く。


 沖縄タイムスは、最後に、「学者らしい明快で分かりやすい説明だ。〈道理に向かう刃(やいば)なし〉。ことわざにあるように、基地を巡る誤解、無理解がはびこる昨今、筋の通った理(ことわり)は胸に響く。」(西江昭吾)、とシンポジウムの様子を結んでいる。


 確かに、高橋哲哉の投げかけは、「一部」で論議や批判になっている。しかし、せっかくの議論を無視するのが大多数である。
ここで話された、「日米安保容認」「移設地の基地被害の責任を取れるのか」「根本的解決にならない」「反対運動を分断する」は、基地の県外移設をとにかく俎上に載せないために、だんまりをきめこむための最初の手段として使われているのではないか。
何故なら、次にくるのが、「植民者」としての自覚の追求であるから。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-14 06:09 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~京都新聞20171006~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 10月22日を目前にした時期であるので、京都新聞(以下、京都)も、「原発政策は衆院選でも問われるべき課題だ。各党は柏崎刈羽原発再稼働についても主張を明確にしてほしい。」、と訴える。
 京都は、東京電力の「適格性」について、「過酷事故を起こした東京電力に再び原発を運転する資格があるのか。」、と主張する。
 また、その理由を次のように指摘する。


(1)規制委は東電が原発事業者として適格かどうかについて、東電が「事故の反省を忘れない」ことを条件に認めた。決意表明に過ぎないのに、適格性があると判断していいのだろうか。
(2) 合格は福島第1原発の事故以来、東電としても、事故を起こした原発と同じ沸騰水型炉としても初めてになる。東電は6、7号機の再稼働を経営再建の柱と位置づけている。合格は東電の悲願だった。規制委は東電の申請に対し、原発を運転する適格性を審査した。異例の対応だったといえよう。だが、結論に至る過程は不透明な点が多い。
(3)前委員長の田中俊一氏は在任中、福島第1原発の廃炉に対する東電の姿勢を「主体性が見えない」などと厳しく評価していた。ところが東電が「廃炉をやり遂げる」「経済性より安全性を優先する」などとする文書を提出すると突然、方針を転換した。退任会見で田中氏は「消極的な承認」と述べたが、説明不足は否めない。
(4)審査書では、こうした文章を法的拘束力のある保安規定に盛り込む。だが、企業の「決意」を法的にどう担保するのか。規制委の信頼性にも関わる問題ではないか。


 この上で、京都は、次のように押さえる。


(1)安倍晋三政権は「規制委が安全性を確認した原発は再稼働する」という方針を貫いている。一方、規制委は技術的な対策を審査することを本務としている。国は本来、規制委の結論を受けて独自に再稼働の是非を検討するべきだ。現状では国の責任をあいまいにしたまま、規制委を利用していると言わざるをえない。
(2)新潟県の米山隆一知事は「(福島の事故などについて)県独自の検証で安全が確認されないと再稼働の議論はできない」としている。検証の対象は福島の事故原因と健康や生活への影響、避難方法の3点だ。米山氏は規制委の結論にも「県の検証は左右されない。3、4年かかる」と述べている。原発再稼働に国が責任ある態度を示さない中、県知事として当然の姿勢であろう。


 確かに、「企業の『決意』を法的にどう担保するのか。」、という指摘が今回の矛盾を的確に突いている。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-13 08:29 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

吉村大阪市長さん、「公選の職にある者として、たとえ批判にさらされることがあろうとも地域に対して応えていくことが責務」とのサンフランシスコ市長の言葉に撃たれませんか。

 大阪市の吉村洋文市長が、姉妹都市の米サンフランシスコ市で計画されている旧日本軍の従軍慰安婦像設置について懸念を表明し、書面で求めたことに対して、米サンフランシスコ市長から大阪市長への返書が届いた。
 このことについて、毎日新聞は2017年10月5日、次のように報じた。


(1)大阪市の吉村洋文市長が、姉妹都市の米サンフランシスコ市で計画されている旧日本軍の従軍慰安婦像設置について懸念を表明している。吉村市長は姉妹都市の解消にも言及して計画が実現しないよう書面で求めたが、サンフランシスコ市長からは「大きな落胆を覚える」との返書が届いたという。大阪市が4日、明らかにした。
(2)大阪市によると、像は中国系米国人らの民間団体がサンフランシスコ市内に設置。今後、碑と共に市に寄贈し、公有地に移設する計画があるという。
(3)姉妹都市は今年提携60周年。吉村市長は、碑文の「数十万人の女性が性奴隷にされた」などの点について「日本政府の見解と違う」などと指摘。9月末に送った書面では「移管がなされると、残念だが姉妹都市関係を根本から見直さざるを得ない。思慮深い対応を望む」と記した。
(4)これに対し、今月2日付のエドウィン・リー市長の返書では、移設の有無を明確にしていないが、「公選の職にある者として、たとえ批判にさらされることがあろうとも地域に対して応えていくことが責務」と移設の容認を示唆。姉妹関係が解消された場合、「両市の住民を傷つける。協調の将来を築く努力をしている人が不利を被れば恥ずべきことではないか」と憂慮する内容だった。
(5)吉村氏は4日、記者団に考えに変わりがないことを改めて強調した。今月、大阪市を訪れるサンフランシスコ市代表団にも伝えるという。
                                 

 この返事(公開書簡)について、産経新聞が2017年10月5日、全文公開した。
この公開書簡は、次のように始められている。


「貴信については細心の注意をはらって拝読し、また、駐日アメリカ大使や報道機関に対する貴殿の声明についても改めて精査させて頂いた。
 私は、貴殿が両市の姉妹都市関係の終了を検討されているということに大きな落胆を覚えている。60年以上の長きにわたり、我々の姉妹都市関係は何百もの交流・友好行事の育まれてきた。これらの事業は両市にとって相互利益をもたらしてきただけでなく、両市市民の相互理解を深めてきている。」

 また、こうも大阪市長に説明する。


「姉妹都市という概念は、「人対人 People-to-People」プログラムを生み出し、また促進することで、政府の干渉を排除したうえで、多様な文化と市民をひとつにまとめることを目的として提唱されたものである。我々の60年にも亘る関係は、たとえ歴史や文化、言語が異なっているとしても、ともに力を合わせることで、人間愛が我々に共通する中核的な価値観であること、我々がともに平和に生きていけることを示してきた。」


 だからこそ、と続ける。


「姉妹都市関係が終了すれば、これまで自らの時間や資源、情熱を注ぎ、友好の懸け橋を築こうとしてきた両市の多くの住民を直接的に傷つけることになってしまうであろう。本市に所在する数々の市民団体は、日々の活動を通じて人々をまとめ上げ、相互理解をもたらしている。両市の市民が強固な協調の将来を築くことができるよう、懸命な努力をしている人々が不利をこうむることになれば、それは恥ずべきことではないかと思料する。」


 無理難題の大阪市長に語りかける。


「私は、過去を注視するのではなく、我々の子供たちにとって明るい未来を築いていくことに目を向けるべきだと確信している。この観点において、完全に民間の市民により構成されている当地のサンフランシスコ大阪姉妹都市協会が重要な役割を果たしていることは、大きな誇りである。現在非常に困難な時代に生きていることに鑑みれば、両市の明るい未来に向け地道に努力を重ねておられる市民の方々に、我々が強力な支援を示すことは至上命題である。」


 また、サンフランシスコ市長としての誇りを示す。


「公選の職にある者として、たとえ批判にさらされることがあろうとも、地域に対して応えていくことが私の責務である。より深い理解と相互の尊敬の念を持って、姉妹都市関係の61年目を迎えることができるよう、心から望んでいる。」


 最後に、公開書簡は、こう閉められている。


「相互の市民社会をより豊かな利益あるものとし、両市の協力関係を築いていくことにつながっていくよう、我々が両市の人対人の交流を強力に支え続けることを希望している。改めて、我々の素晴らしい都市を強化し利益をもたらすための、将来に向けての努力に対して注意を向け、両市を世界の見本として示していくことができるよう望んでいる。
 2016年8月に直接お会いし、実のあるお話ができたことを思い起こし、両市の姉妹都市関係を成功に導き続けるとともに、明るい未来に目を向けている人々を強力に支援し続けること以上の望みはない。」


 この公開書簡を読み返してみるが、この公開書簡の示すものの重みは、大阪市長の要求を凌駕するものである。





by asyagi-df-2014 | 2017-10-12 07:04 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~琉球新報20171004~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 何が日本で起こっているのか。
 実は、安倍晋三政権が強面に振りかざしてきた「沖縄の負担軽減」の施策が、実際は、逆行する事態を作り出し、沖縄県民をさらに苦しめているということなのである。
 沖縄タイムスは2017年10月4日、その実態を次のように伝えている。
①「防衛局によると高江の牛道集落では、2012年度の騒音回数が567回から16年度には6887回と増えた。夜間(午後7時~翌午前7時)では、102回から1664回と16倍超になっている。特に14年度の1474回から15年度は4216回と大幅に増加。これには15年2月に運用が開始された、集落に最も近いN4地区ヘリパッドでの訓練が関係しているとみられる。」
②「民間地上空でのつり下げ訓練が繰り返される宜野座村城原区では、14年度から16年度にかけて約1・5倍増加。カラオケ店内に相当する90デシベル以上の夜間の騒音回数は、45回から169回と3・7倍に増えた。」
③「名護市も辺野古、許田などは近隣区含めて増加傾向で、ほぼ同じ騒音回数で推移している。」
④「北部訓練場の過半返還や普天間飛行場の名護市辺野古への移設で「県内の基地負担軽減につながる」と繰り返す政府だが、すでにヘリパッドが建設された東村高江を始め、北部地域全体で騒音が増えている。」
⑤「7月には新たに完成した高江ヘリパッドN1、H地区でオスプレイの離着陸が始まった。さらに100機のオスプレイが駐機可能とされる辺野古新基地が建設されれば伊江島、高江、宜野座村城原を結ぶ三角形のエリアを中心に騒音被害の増加、拡大が懸念される。」
 なお、この実態は、沖縄防衛局の調べでわかったことである。
このことについて考える。

 琉球新報は2017年10月4日、「米軍機騒音4割増 政府は米国追従やめよ」、と社説で主張した。
 琉球新報は、「米軍の自由な訓練を認め、止めようともしない政府は猛省すべきである。国民に対して果たすべき役割を考え、着実に実行すべきだ。」、「米軍機が騒音をまき散らす地域には住民が生活し、学校で学ぶ子どもたちがいる。静かな環境で暮らし、学ぶ権利が踏みにじられ続ける状況を放置する日米両政府に強く抗議し、早急な是正を求める。」
、と主張する。
 また、次の実態を突きつける。


(1)「米軍ヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)のある名護市久志、宜野座村城原、東村高江、伊江村西崎で60デシベル以上の騒音回数の合計が、2016年度は1万8934回に上ったことが沖縄防衛局と名護市の調査で分かった。
 住民によると、米軍機は昼夜関係なく訓練している。60デシベルは走行中の自動車内に相当し、自然状態が静かな夜間は昼間に比べてうるさく感じるとされる。それが14年度よりも約4割、5296回も増えているのだ。本島北部と伊江島での米軍機訓練が激化していることの何よりの証しだ。断じて容認できない。」
(2)「米軍は宜野座、東、伊江の3村を結んだ三角形を中心に訓練を頻繁に実施している。最も騒音回数の多かった4地点の測定データを分析した結果、宜野座村城原では90デシベル以上の騒音が14年度の103回から16年度は316回と約3倍になった。
 伊江村西崎では90デシベル以上の騒音が13年度157回、15年度234回だった。16年度は148回に減少した。だが、減ればいいというものでは決してない。」
(3)「90デシベルは騒々しい工場内のうるささに相当する。米軍機さえ飛ばなければ、住民が工場内にいるような状況に置かれることはまずないのである。」
(4)高江小学校のある東村高江区牛道は、より騒音の増加が激しい。13年度の918回から16年度には6887回と約7・5倍に激増している。


 さらに、琉球新報は、こうした実態に加えて、「15年1月、高江集落に近い米軍北部訓練場のN4地区のヘリパッド運用が始まった。騒音激増はその影響をもろに受けたとみて間違いない。今年7月にはN1、H地区の運用が始まっており、さらなる騒音増加が懸念される。」、と追求する。

 だからこそ、琉球新報は、次のように断ずるのである。


「16年12月の北部訓練場過半の返還を記念した式典で、菅義偉官房長官は『今回の返還は本土復帰後最大の返還であり、沖縄の米軍施設の約2割が返還され、沖縄の負担軽減に大きく寄与する』と強調した。事実に反する。発言を撤回すべきである。
 政府が取り組んでいるのは米軍基地の機能強化であり、沖縄の負担軽減などでは断じてない。米軍機騒音の増加からもそれは明らかである。政府は沖縄の負担増に直結する米国追従を改めるべきだ。
 米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸機MV22オスプレイをはじめとする米軍機は、県内全域を飛び回って訓練している。騒音被害は県内全域に広がっているのである。このような異常な状況を放置することは許されない。」


 確かに、「縄の負担軽減に大きく寄与する」と言い放った菅義偉官房長官の言葉は、腐臭をそこらじゅうに蔓延させている。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-11 05:43 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~琉球新報20171003~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 琉球新報は2017年9月27日、「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立て予定地に絶滅危惧種のオキナワハマサンゴなど14群体が見つかったことが27日、分かった。全14群体のうちオキナワハマサンゴ1群体を除く13群体が死滅、消失していた。」、と報じていた。
 また、このことに対しての沖縄県側の対応についても、2017年10月3日、「建設海域で希少サンゴが見つかったにもかかわらず県に報告しなかったことなどが「不適切」だとして、工事を停止しサンゴ類の保全対策を県と協議するよう沖縄防衛局に文書で行政指導した。」、と伝えていた。
 この事件について、琉球新報は2017年10月3日、「希少サンゴ死滅 工事止めて保全すべきだ」、と社説で論評した。
このことを考える。
琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設で、政府が埋め立てを予定する海域の辺野古側に、希少なサンゴが見つかった。沖縄防衛局は別の場所に移植するための県知事の許可を近く申請する。サンゴは7月に14群体が見つかったが、その後13群体は死滅した。沖縄防衛局は工事の影響を否定しているが、十分な証明がされているとはいえない。」、との事実関係を示し、「サンゴの保護を図るのであればいったん工事を止めて希少サンゴの分布と工事の影響を調査し、保全策を示すべきだ。」、と主張する。
 琉球新報は、この主張の理由を次のように示す。


(1)「希少サンゴの存在は、防衛省で開かれた環境監視等委員会で防衛局が説明した。6月から辺野古崎南の海域を調査したところ、環境省が定める『海洋生物レッドリスト』で絶滅危惧2類に分類される『オキナワハマサンゴ』など、14群体のレッドリスト掲載サンゴが見つかった。防衛局の調査で絶滅危惧種のサンゴが発見されたのは初めてだ。
 辺野古埋め立て工事で防衛局が移植対象とするサンゴは7万4千群体に上る。サンゴの保全を図るつもりならば、着工前に移植すべきで、実際、県は着工前の移植を求めていた。                                      (2)「しかし防衛局は、辺野古側海域の周辺では陸上工事しか実施していないとして、工事の影響による死滅を否定した。辺野古崎の北では4月からK9護岸が造られている。石材投入時の海の白濁なども目撃されている。護岸で潮流が変化した可能性もある。影響はないと言い切れるのか。」
(3)「希少サンゴをどこに移植すべきか、移植して生育できるか、ほかのサンゴの生態系にどう影響するかなどの調査も必要になる。しかし防衛局は7万4千群体のうち1群体だけ特別採捕許可を県知事に申請するという。それも解せない。」
(4)「辺野古新基地建設に反対する翁長県政が、工事を止めるための権限の一つがサンゴの特別採捕許可だ。もし県がサンゴの特別採捕を許可しなければ、国は「沖縄県はサンゴを守ろうとしない」との批判材料にすると予想される。つまり自然保護の観点ではなく、極めて政治的な申請なのである。」


 最後に、琉球新報は、次のようにまとめる。


「県は希少種のサンゴが見つかっていたにもかかわらず報告を怠ったなどとして、防衛局に工事停止の行政指導をした。工事を停止した上で、県の立ち入り調査に応じることなどを求めた。特別採捕の許可権限を持つ立場として当然の要求だ。
 サンゴは海の生物たちのゆりかごだ。サンゴが死滅すれば、そのほかの生物にも大きな被害をもたらす。
 環境省は、辺野古沖を含む沖縄本島中北部沿岸を生物多様性の観点から重要度の高い海域に指定している。自ら貴重とし、希少なサンゴが生息する海域を埋め立てるという矛盾を、政府は改めるべきだ。それには工事を止めるしかない。」


 確かに、どう考えても、「自らが貴重としながら、一方では希少なサンゴが生息する海域を埋め立てて死滅させるという矛盾を、政府自身が行っている。やはりこの矛盾は早急には改めるべきだ。それは工事を止めることでしかできない。」、ということに尽きる。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-08 07:33 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

ハンギョレが伝える「元慰安婦ハルモニ」撮り続ける日本在住韓国人写真家安世鴻(アン・セホン)氏 のインタビュ-。

 ハンギョレは2017年10月1日、「慰安婦問題は韓国と日本の間だけの問題ではなく、アジア全体の問題という点を知らせたいです」との安世鴻さんの声を次のように伝えた。


「30日、東京新宿区の慰安婦被害者写真展展示場で会った日本在住写真家の安世鴻(アン・セホン)氏 (46)は、東南アジアまで行き慰安婦被害者たちの写真を撮っている理由について、こう語った。『重重ー消せない痕跡II~アジアの日本軍性奴隷被害女性たち』という名前で開かれるこの展示会は、今月9日まで開かれる。安氏は展示のために昨年、フィリピン13人、インドネシア15人、東ティモール2人など計30人の日本軍慰安婦被害者に会い、証言を聞いて写真を撮った。1996年、雑誌社記者時代に『ナヌムの家』を訪問したことをきっかけに、慰安婦被害者に会いはじめたという。以降、中国居住の韓国慰安婦被害者たちの写真を撮り、その後は東南アジアへ赴いて取材を行った。これまで取材した被害者は合わせて129人に上る。今回の展示の準備のために韓国と日本でクラウドファンディングを行い、韓国で1050万ウォン(約105万円)、日本で59万円が集まった。『日本の人たちと話をしてみると、慰安婦被害者が韓国と中国のほかにもいるという事実自体を知らない場合が多いです』」


 ハンギョレはこう続ける。


(1)「彼の作業は2012年、元慰安婦ハルモニ(おばあさん)のニコン写真展の中止事件のため、さらに注目をあびた。彼は日本の市民社会の支援を受け、法廷闘争を繰り広げて勝訴した。日本の裁判所はニコンが慰安婦写真展を取り消した処置が不当だとし、2015年に確定判決した。」
(2)「彼は12・28慰安婦合意以降、日本の一般人たちの認識の変化を肌で感じていると話した。『合意以前は【申し訳ない】と言う人が多かったが、今は解決した問題だという声が多いです。そういうときは、合意で被害者の苦痛が消えるわけではないと答えます』。展示場の方にも右翼と推定される人々が『(展示場の運営者は)本当に日本人か』『なぜ性奴隷という表現を使うのか』と、展示を妨害する電話をかけ続けていると彼は話した。」
(3)今回の展示には、証言集と動画を追加した。東ティモールのマルチナ・マデイラ・ホアル(87)さんは『12歳の時、日本軍に連行された。後に姉も(慰安婦として)連れて行かれた事実を知った。そのときのことを考えるだけで頭が痛い』と証言した。フィリピンのルシア・ルリーズさん(87)も姉と一緒に日本軍に連行されたと証言した。今回の展示には、昨年94歳で中国で亡くなったイ・スダンさんが赤ちゃんの人形を抱えている写真も展示されている。中国人の夫との間に子どものいなかったイさんは、晩年に赤ちゃんの人形を抱いて暮らした。」


 ハンギョレの記事は、「被害者のおばあさんたちは、もう会っても話がしづらくなっており、今後この作業は5年以上続けるのが難しそうです。公共の場所に記録として保存したいが、具体的な方法がわかりません」、との安世鴻さんのインタビューで終わっている。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-07 08:47 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~信濃毎日新聞20171001~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 「水銀に関する水俣条約」の第1回締約国会議が、スイスで9月29日まで開かれた。
 信濃毎日新聞(以下、信濃とする)は2017年10月1日、「あすへのとびら 水俣からの問い 『過去のこと』にさせない」、とこのことについて社説で論評した。
 信濃は、このように切り出す。


 介助なしでは歩けなくなり、言葉も出づらくなった。それでも、行って自分の口で話したいことがある―。
 「お母さんのおなかの中で水俣病になりました。これが最後だと思って来ました」
 スイスで29日まで開かれた「水銀に関する水俣条約」の第1回締約国会議。坂本しのぶさんは総会や公式行事で、言葉を絞り出すように訴えた。
 「水俣病は終わっていません。たくさんの人が闘っています」


 信濃は、坂本しのぶさんの姿を紹介する。


 水俣病が公式確認された1956年に生まれ、ずっと病気と向き合って生きてきた。原因企業チッソの加害責任を認める判決を勝ち取った第1次訴訟には、12歳で原告として加わった。還暦を過ぎた今も、根本的な解決は遠い。被害者が補償や救済を求め、いくつもの裁判が続いている。その現実が坂本さんの背を押し、スイスに向かわせた。


 2017年8月、「水銀に関する水俣条約」は発効した。
信濃は、この発効の意味を次のように押さえる。


(1)2013年に採択された水俣条約は、50カ国が締結した今年8月に発効した。水銀による環境汚染と健康被害を防ぐため、採掘、使用、輸出入など全ての段階で国際的な規制の枠組みを定める。
(2)条約名は日本政府が提案した。前文には「水俣病の教訓」の文言が明記されている。水銀の規制を具体的にどう前に進めていくか。政府が負った責任は重い。かつてに比べ大きく減ったとはいえ、国内でもまだ水銀は使われている。また、回収された水銀の多くが輸出されてきた。汚染被害につながらないよう、厳しい禁輸措置を取るべきだ。
(3)東南アジアや中南米などの途上国では小規模な金採掘現場で水銀が使われ、その仕事で生計を立てざるを得ない人たちがいる。背景にある貧困に目を向け、被害防止の取り組みを強めたい。
(4)そして何より、条約を主導する国として問い直さなければならないのが、水俣病の被害に向き合う姿勢である。坂本さんの訴えは日本政府に突きつけられている。


 坂本さんが日本政府に突きつけたものとは何なのか。
 信濃は、次のように押さえる。


(1)被害の全容は分かっていない。患者認定の条件は厳しく、被害者の大多数が取り残されたままだ。10万人を超すともいわれる被害者に対し、患者と認定された人は2300人に満たない。認定されない人の救済策も、実態にそぐわない線引きで対象者を限ってきた。一貫して見て取れるのは、被害を限定して捉え、外れる人を切り捨てるかの姿勢だ。
(2)水俣病は、原因不明とされた当初から化学工場の排水が疑われ、熊本大の研究班は早い段階で、排水に含まれる有機水銀が原因と指摘していた。チッソはそれを否定して排水を海に流し続け、規制しなかった行政も加担した。
(3)産業経済を支える企業活動の存続を優先したことが対策を遅らせたのは明らかだ。その間に不知火海の沿岸全域に被害は広がった。新潟で第2の水俣病が起きるのを防ぐこともできなかった。
(4)「負の教訓」が積み重なって戦後最大の公害は引き起こされ、現在に至る深刻な被害がある。行政と加害企業は重大な責任を直視しなければならない。
(5)今、政府がすべきことの第1は、不知火海沿岸一帯での広範な健康調査だ。被害の全体像の把握は、補償、救済に不可欠である。患者・被害者団体の度重なる要請を拒むかたくなな態度が、解決の道筋を見えなくしている。チッソの企業城下町で起きた水俣病は、地域を分断し、根深い差別意識を生んでもきた。そのために声を上げられない被害者はなお多い。調査によって、埋もれている被害を掘り起こしたい。
(6)患者の認定基準も改めるべきだ。13年の最高裁判決は、複数の症状の組み合わせが必要とする現行基準の根拠を否定し、硬直的な運用で被害を矮小(わいしょう)化してきた行政の姿勢を批判した。一方で、患者への補償とは切り離し、低額の一時金などを払う政治救済策で決着を図ったことが、問題を一層複雑にしてきた。公正な認定基準を定め、全ての被害者を対象に包括的な補償の仕組みを作り直す必要がある。
(7)水銀による環境汚染を将来にわたって防ぐ施策も欠かせない。水俣湾にある水銀汚泥の埋め立て地は、海を仕切った鋼板の腐食が進んでいる。一時しのぎでない対策を取るべきだ。


 信濃は、坂本さんの訴えに何を受け取ることができるのかと、最後に、こう訴える。


 行政は「あたり前のこと」をしてこなかった―。水俣病の研究に生涯取り組んだ医師の故原田正純さんは著書に記している。被害者は、やむにやまれず立ち上がり、道を開いてきた。
 坂本さんの訴えからは、個の尊厳をかけた強い意志が伝わってくる。水俣病を「過去のこと」にさせるわけにいかない。声を上げる人たちの側に立って、政府に厳しい目を向けていきたい。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-06 07:42 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~福島民友20171001~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 福島民友(以下、民友とする)は2017年9月1日、「水位計設定ミス/危機感共有し抜本策を打て」、と社説で論評した。
 東京電力の「適格性」が問題になる中である。
民友は、「繰り返されるミスやトラブルをなくすためには何が必要で、何をなすべきなのか。危機感を持って抜本的な対策を講じるべきだ。」、と投げかける。
どういことかというと、次の事実である。


「東京電力が福島第1原発1~4号機周辺にある地下水くみ上げ用の井戸内の水位を監視している水位計の設定を誤り、原子炉建屋などにたまった高濃度汚染水が今年4月から外部漏えいの恐れがある状況だったことが分かった。
 問題の井戸は6本。このうち1本の水位は建屋地下にたまる汚染水よりも低くなっていたことが分かった。第1原発では汚染水の漏えいを防ぐため、井戸の水位が汚染水より高くなるよう調整している。この井戸では5月に8回、地下水と汚染水の水位が逆転していた。東電は汚染水が漏れ出した可能性を否定できないとしている。」


 民友は、この問題について、「第1原発の汚染水対策や廃炉作業でのトラブルやミスは、古里への帰還や漁業の再生に影響を与え、風評を拡大する可能性があることを東電はあらためて肝に銘じなければならない。」、と結論づける。
 また、その理由を次のように押さえる。


(1)汚染水対策の基本には外部に「漏らさない」がある。それなのに、人為的なミスで汚染水が漏えいする危険性が約半年にわたって放置されてきたのは看過できない。東電は全ての作業を総点検し、わずかなミスも見過ごさないチェック体制を構築しなければならない。
(2)東電によると、水位計の設定ミスがあった6本の井戸は4月中旬から8月上旬にかけて新設された。水位計は、東日本大震災後の地盤沈下を考慮し新しい基準を使うべきところを、古い基準で設定したため、計測値が実際よりも約70センチ高くなっていたという。
(3)東電は、井戸の水位を水位計の数値で管理しているが、稼働後に実測値と照らし合わせるなどの動作確認を行っていなかった。実測値測定は水位計の点検に合わせて2年に1度の予定だったため、ミスが発覚しなければ2年間放置される可能性もあった。
(4)設定ミスに気付くことができなかった背景には、基準を決める部署と工事を行う部署の情報共有が不足していたことがある。東電は6月から新体制に移行し、組織の縦割りなどを打ち破るとしていたが、危機管理や安全意識の面での改善が進んだとは言い難い。
(5)井戸の水位逆転は8月にも別の井戸であったばかりだ。原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名元理事長は「決められたルールで的確に作業を行うのは原子力安全の基本だが、東電はそれができていない」と指摘する。東電は、指摘を真摯(しんし)に受け止め、再発防止と危機管理に努めなければならない。


 原子力損害賠償・廃炉等支援機構の山名元理事長の「決められたルールで的確に作業を行うのは原子力安全の基本だが、東電はそれができていない」との指摘が、東京電力の「適格性」を現している。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-05 07:23 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~琉球新報20171001~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 どういう事態なのか。
 琉球新報は2017年9月30日、「29日午後5時ごろ、石垣空港に米軍普天間飛行場所属のオスプレイ2機が相次いで緊急着陸した。沖縄防衛局などによると、1機の計器に異常を知らせる表示が出た。エンジントラブルが原因とみられる。もう1機には異常はないとみられる。オスプレイの県内民間専用空港での緊急着陸は初めて。」、と伝えていた。
 何が起こったのか。
 「普天間飛行場所属のオスプレイ2機が新石垣空港に相次いで緊急着陸した。うち1機の計器に異常を知らせる表示が出て、右のエンジンにトラブルが生じ、オイルが漏れ出していた。」、という。
 このことについて、琉球新報は、「この航空機に果たして空を飛ぶ資格などあるのだろうか。米軍垂直離着陸輸送機MV22オスプレイのことだ。」、と切り出す。
琉球新報は、まずは、オスプレイが引き起こしている問題を次のようにあげる。だけど、こしたことは、新しい事実を付け加えることで、実に何度目になるのだろう。
 


(1)中東シリアでも海兵隊のオスプレイが墜落し、軍人2人が負傷した。米軍準機関紙「星条旗」の取材に軍関係者は「敵による攻撃ではない」と証言した。操縦や機体の不具合などが事故原因だった可能性が高そうだ。
(2)普天間所属のオスプレイは昨年12月に名護市安部で墜落事故を起こして以来、この10カ月で数々の事故や機体の不具合を起こしている。8月にオーストラリアで墜落事故を起こしたほか、伊江島、奄美、大分、石垣で緊急着陸している。岩国ではエンジンから白煙を出し、大分で同じ機体のエンジンを交換した。


 琉球新報は、このことについて、次のよう押さえる。


「オスプレイは開発段階の1991年から現在まで、少なくとも10数件の墜落、落下、地上に衝突、大破、炎上、着陸失敗などを起こし、42人が死亡している。米軍は墜落の度に「操縦士のミス」などと人為的な要因であることを強調してきた。しかし2006年の事故は乗員が飛行準備中、機体が突然離陸を始め、約9メートルの高さまで上昇後に地面に落下した。海兵隊は『機体は離陸するはずではなかった』と分析している。飛ぶ意思がないのに、勝手に飛んでしまう航空機が存在すること自体が脅威だ。構造的な欠陥がないと強弁されても、誰が信じるというのか。」


 2017年10月1日でオスプレイが沖縄に強行配備されて5年がたった。
琉球新報は、オスプレイの恐怖の下の沖縄の今を、次のように伝える。


(1)現在、オスプレイは普天間飛行場、米軍北部訓練場、伊江島補助飛行場、宜野座のキャンプ・ハンセンなど県内各地の米軍施設で飛行訓練を繰り返している。
(2)本島全域と周辺の上空はオスプレイの訓練場と化している。いつ頭上からオスプレイが落下してもおかしくない危険な状況の中、県民は日々の暮らしを送らざるを得ない。極めて異常な状況だ。


 しかし、沖縄は何もしてこなかったわけではない。
 懸命な積み重ねを行ってきた。


(1)県内は強行配備前、知事、全41市町村長が超党派で配備に反対を表明した。議長と首長らは配備4カ月後に東京行動を展開し、安倍晋三首相に配備撤回などを求める「建白書」を手渡した。
(2)「建白書」では、安倍首相にこう訴えた。
 「危険なオスプレイを配備することは、沖縄県民に対する『差別』以外の何物でもない。(中略)国民主権国家日本の在り方が問われている」


 琉球新報は、日本政府にこう突きつける。


「県民が突き付けた問い掛けに、政府はどう答えるのか。県民の生命と財産を脅かす危険極まりないオスプレイをただちに普天間飛行場から撤退させるべきだ。それ以外に県民に対する差別をやめる方法はない。」


 確かに、オスプレイは、「オスプレイは欠陥機」ということを、自らが示してきた。
 しかし、それは人の命をないがしろにすることなのだ。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-04 07:12 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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