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沖縄から-機動隊が座り込む市民らを排除した後、重機を積んだトレーラーなどが次々に基地の中に入った。

 2015年10月30日の朝の辺野古の様子を沖縄タイムスは、「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で30日午前7時すぎ、新基地建設に関係する車両を止めようとする市民らと、県警機動隊がもみ合いになった。車両を止めようとした30代の男性が、機動隊に押さえ込まれたとして、救急車で搬送された。関係者によると、男性は意識があり、これから医師の診断を受けるという。一方、県警は『男性を押し倒した事実は確認されていない』としている。」、と報じた。
 辺野古は、「機動隊が座り込む市民らを排除した後、重機を積んだトレーラーなどが次々に基地の中に入った。」、という状況になっている。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-30 10:51 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-沖縄をめぐる2015年10月29日

 2015年10月29日を琉球新報から見る。
琉球新報の記事から、気になる見出しを並べてみた。


①琉球新報-【号外】辺野古、本体工事に着手-2015年10月29日 08:13
②琉球新報-「強権極まれり」 翁長知事、国を批判-2015年10月29日 09:43
③琉球新報-菅氏「地元了解得るのは当然」 オスプレイ訓練佐賀移転-2015年10月29日 09:51
④琉球新報-係争処理委 審査申し出へ 県、午後にも国交省に通知-2015年10月29日 12:40
⑤琉球新報-オスプレイ佐賀移転を撤回 中谷防衛相、山口知事と会談-2015年10月29日 13:10
⑥琉球新報-辺野古 カヌー13艇、船3隻で抗議 作業員と市民もみ合い騒然-2015年10月29日 14:26
⑦琉球新報-米外来機飛来禁止求める 嘉手納町議会が防衛局に抗議-2015年10月29日 15:15
⑧琉球新報-来月2日に係争処理委に申し出 翁長知事「是正勧告に応じない」-2015年10月29日 16:16


 これだけで、日本の抱えている状況がうっすらと見えてくる。
 それにしても、菅義偉官房長官の、28日午後の軍普米天間飛行場所属のMV22オスプレイの訓練を佐賀空港(佐賀市)に移転する計画に関して、「知事など地元からの了解を得るのは当然だ」との発言には、唖然とさせられる。

 安倍晋三政権が、沖縄の背負わされてきた歴史や基本的人権蹂躙の問題、そして自由権や自己決定権などに、常に背を向けてきたのは、安倍晋三政権に与する政治家が、そのあり方に根本的な問題を抱えているからに違いない。そうでなければ、この重要な時に、恥もなくこうした発言ができるはずがない。

 以下、琉球新報の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-30 05:28 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古、本体工事に着手、重大な局面を迎える。

 琉球新報は2015年10月29日、号外で「辺野古、本体工事に着手」を、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設計画で、沖縄防衛局は29日午前8時、埋め立て本体工事に着手した。翁長雄志知事による埋め立て承認の取り消しに対し、28日に国土交通相がその効力を止める『執行停止』を決定した上で、着工に踏み切った。中断していた海底ボーリング(掘削)調査も、再開した。普天間飛行場の返還合意から19年が経過し、県や地元名護市が現行の移設計画に反対し、見直しを求める中での強行的な着工で、県や市の強い反発は必至。県民の反対運動も一段と激しくなることが予想され、移設問題は重大な局面を迎えた。」、と報じた。

 以下、琉球新報の引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-29 08:50 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古本体工事、29日に着手を防衛局が届出。

 緊迫する辺野古の状況を、琉球新報は2015年10月29日、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設をめぐり、沖縄防衛局は29日朝、辺野古沿岸部での埋め立て本体工事を始める。国土交通相が28日付で翁長雄志知事による埋め立て承認の取り消しの効力を止める『執行停止』を行ったことを受け、防衛局は28日午前、工事着手届を県に提出した。県や地元名護市が反対する中での本体工事着手で、移設問題は重大局面を迎える。着手届の提出に翁長知事は『甚だ遺憾だ。今後も辺野古に新基地を造らせない公約の実現に全力で取り組む』とする談話を発表した。」、と報じた。

以下、琉球新報の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-29 08:39 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古新基地建設の今後の動きは。

 辺野古新基地建設の今後の動きについて、沖縄タイムスは2015年10月29日、[Q&A」として解説しています。
 「効力停止」と「代執行について」について、次のように説明しています。


 Q 政府が行った効力停止とは何ですか。
 A 本来は行政機関の処分によって不利益を受ける国民を救済する「行政不服審査法」に定められた手続きです。今回は移設作業を進めていた防衛省が「不利益を受けた」と国土交通相に申し立てていました。国交相は防衛省の主張を認め、埋め立て承認取り消し処分の効力を停止しました。防衛省はこれで作業を再開できます。
 Q 代執行とは何ですか。
 A 国が事務を県に委ねた「法定受託事務」について、知事の執行に違法性があるなど、著しく公益を害する場合、担当大臣が知事に代わって事務手続きをすることです。前提として、大臣が是正勧告などをし、知事が従わない場合に高等裁判所へ提訴します。高裁で国が勝訴すれば代執行できます。今回のケースでは、国交相が翁長氏の承認取り消し処分を撤回することになります。


 国の姿勢については-「なぜ代執行も求めるのか」-については、「政府は、米国との信頼関係に悪影響が出て、外交・防衛上に重大な損害が生じるとしています。裁判所の判断という『お墨付き』を早く得て、移設を進めたい考えもあるとみられます。」と、説明しています。

 沖縄県の動きについては、「効力停止を不服とし、有識者でつくる第三者機関『国地方係争処理委員会』に審査を申し出ます。それでも認められなければ、効力停止の取り消しを求める訴訟を起こす見通しです。」、としています。
 また、今後の動きについては、「いずれにしても法廷闘争になりますが、こうした争いは前例が少なく、県は不利が予想されています。防衛省は29日にも本体工事に着手し、既成事実化する狙いとみられます。」、と説明されています。

 以下、沖縄タイムスの引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-29 08:19 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-「代執行と効力停止」。日本の民主主義が壊される。

 安倍晋三政権は、地方自治法に基づく「代執行」手続きの開始と、行政不服審査法に基づく埋め立て承認取り消し処分の「効力停止」を同時に打ち出してきた。
 この安倍晋三政権の圧政の前に、予想されていたとは言え、驚きを隠せない。
 それは、日本という国はここまで来ているのかという、真底からの怒りの実感である。


 沖縄タイムス(以下、タイムスとする。)と琉球新報(以下、新報とする。)の2015年10月28日の社説は、怒りとそれを越えようという決意に満ちている。
 タイムスは、「安倍政権が『敵・味方の論理』と『勝ち負けの発想』に凝り固まり、『知事権限を無力化した』と得意がっているとすれば、それこそ政治の堕落である。県民の中に渦巻く政権不信と、強権的手法に対する激しい反発。なぜ自分たちだけこのような目に遭わなければならないのかという不全感と魂の飢餓感は、今やピークに達している。危険な状況だ。」、と弾劾する。
 新報は、「権力を乱用した民意への弾圧としか言いようがない。・・・民意を踏みにじるもので、許されるものではない。県が勧告に従う必要性は一切ない。」、と安倍晋三政権を切り捨てる。
 安倍晋三政権のあくどさについて、タイムスは、「反対してもしょうがないかのように県民のあきらめを誘発するのが国のもう一つの狙いだということは、前日の動きからもあきらかである。政府は26日、名護市辺野古の新基地建設予定地に近い久辺3区(辺野古・豊原・久志)の代表を首相官邸に招き、2015年度から県や名護市を通さず直接、振興費を3区に支出する考えを伝えた。県に対してはあらゆる手を使って権限を封じ込め、基地受け入れを表明した3区に対しては財政の支出ルールを変えてまで振興費を支出する。メディアを通した印象操作であり、あまりにも露骨な『アメとムチ』の政策である。」、と暴く。
 手続き上の問題について、タイムスは、「行政不服審査法は公権力に対して不服を申し立てる制度で、『国民の権利利益の救済』を目的としている。そもそも国に不服申し立てをする資格があるのか。防衛省(沖縄防衛局)が行政不服審査法に基づいて国土交通相に審査請求と取り消しの効力停止を求め、国交相はその通りの結論を出す。公平性・客観性を欠いた猿芝居というしかない。『手続き上、一般私人と同じ立場』だと沖縄防衛局は主張するが、安保法といい辺野古問題といい、安倍政権には『法の支配』を軽視した行政権力の行使が目立ちすぎる。行政不服審査法の運用に当たっては『一私人』であることを強調し、地方自治法に基づく代執行手続きについては、一転して国の立場を堅持する。行政権力の行使があまりにも強引なのである。」、と指摘する。
 国(国交省)の「飛行場周辺の住民らが被る危険性が継続するなど重大な損害が生じる」という、いわゆる「一日も早い危険性の除去」論についてタイムスは、「はっきり言おう。長い普天間飛行場の歴史の中で危険性除去に熱心でなかったのは日本政府である。過去に何度か米側から在沖米海兵隊の撤退案が示されたことがあるが、そのつど反対したのは日本政府だ。1996年の日米合意からすでに19年もたっているのである。『一日も早い危険性除去』が普天間返還の第一の目的であれば、普天間はとうに返還されていたはずだ。」、とその虚構を明らかにする。
 あわせて、石井啓一国土交通相の取り消し処分の効力を停止した理由-「普天間飛行場の移設事業の継続が不可能となり、(普天間)周辺住民が被る危険性が継続する」-の説明について、新報は、「住民の安全を考えているように装うことはやめるべきだ。新基地は完成まで10年かかるとされる。10年がかりの危険性除去などあり得ない。普天間飛行場を即時閉鎖することが唯一の解決策である。」、と安倍晋三政権の姑息さを示す。
 さらに、菅義偉官房長官の代執行に向けた手続きに着手することを決めたことに関しての「外交・防衛上、重大な損害を生じるなど著しく公益を害する」との根拠理由について、新報は、「県民は外交・防衛の犠牲になれと言うに等しい。県民は戦後70年にわたり、米軍基地の重圧に苦しんできた。県民の『重大な損害』は一顧だにせず、過重な基地負担を押し付ける姿勢は、知事の言う『政治の堕落』そのものだ。知事権限を無力化するために、行政機関として代執行の手続きに着手する一方で、私人の立場も装う。恥ずべき二重基準を使ってでも新基地建設を強行する政府のやり方には強い憤りを禁じ得ない。」、と強く反論する。


 新報は、「圧政には屈しない」、とその決意を次に示す。

「国の一連の強権姿勢は、1995年の米軍用地強制使用手続きに関する代理署名訴訟を想起させる。県側の敗訴となったが、訴訟を通して強大な権力を持った国の言うがままになっていては、望ましい沖縄の将来像は描けないことを多くの県民が認識した。
 知事の代理署名拒否を受けて国は97年に軍用地の使用期限切れに対応するため、米軍用地特措法を改正し、暫定使用ができるようにした。沖縄の米軍基地維持のためには、あらゆる手段を講じる姿勢は何ら変わっていないのである。
 99年の地方自治法改正で、国と地方は対等の関係になった。だが、沖縄でそれを実感することはできない。国が沖縄の声を踏みにじっていることが要因である。
 知事選をはじめとする一連の選挙で示された『新基地は造らせない』との圧倒的民意を国が無視し続けることは、どう考えても異常だ。沖縄からは圧政国家にしか見えない。
 自己決定権に目覚めた県民は圧政には屈しないことを国は認識すべきだ。日米安保のため、沖縄だけに過重な負担を強いる国に異議申し立てを続けねばならない。国を新基地建設断念に追い込むまで、揺るがぬ決意で民意の実現を目指したい。」


 東京新聞の「国土面積の1%にも満たない狭隘(きょうあい)な県土に、在日米軍専用施設の約74%が集中し、沖縄県民は、日本や周辺地域の安全保障のために騒音や事件、事故など米軍基地に伴う過重な負担を強いられている。安倍内閣はなぜ、この本質的な問題に向き合おうとせず、選挙で示された抜本的な負担軽減を求める民意をも無視し続けるのか。強権的なやり方で移設を強行しても、県民と政府との溝を深め、日米安全保障条約体制の円滑な運営に支障をきたすだけである。」、という当たり前の考え方を日本全体で共有する中で、新報とタイムスのこの決意が、日本全体の意思でもあることを安倍晋三政権に突きつけなけねばならない。

 以下、各紙の社説の引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-10-28 11:00 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-安倍晋三政権のやり方に、沖縄知事は「強い憤り」と「公約実現への新たな決意の表明」。

 石井啓一国土交通相が埋め立て承認取り消しの執行停止を決めたことについて、沖縄タイムスは2015年10月28日、「翁長雄志知事は27日夜、那覇空港で記者会見し、石井啓一国土交通相が埋め立て承認取り消しの執行停止を決めたことに『強い憤りを覚える』と批判した。自身の承認取り消しは『適法だ』と明言。『第三者である裁判所の判決がなされるまで、辺野古の作業は開始すべきではない』と強調した。翁長知事は是正勧告に応じる考えはなく、県は近く、国地方係争処理委員会に不服審査を申し出る。」、と報じた。
 また沖縄県知事の発言について、「『900ページを超える意見書と証拠書類を提出したが、2、3日のわずかな期間で決定がなされた』と政府への不信感を表明。『不当であるのはもちろん、多くの県民の思いを踏みにじり、断じて容認できない』と強く反発した。その上で『今後も、辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む』と決意を新たにした。」、と伝えた。

 沖縄タイムスは琉球放送(RBC)と共同で、翁長雄志知事が名護市辺野古の新基地建設に伴う沿岸部の埋め立て承認を取り消したことを受け、16~18日の3日間、電話による緊急世論調査を合同で実施していた。
 このことについて、沖縄タイムスは2015年10月20日、「知事の取り消し判断を『支持する』と答えた人が79・3%に上り、県民の幅広い層が理解を示している結果が出た。」、「国が取り消しを無効化する対抗措置を経て移設作業を再開しようとしていることには、72・3%が『妥当ではない』」、と報じていた。

 今回の安倍晋三政権の、民意を無視した「違法」な強行策は、極めて日本のあり方の今後に、深く関わることを自覚しなければならない。
 沖縄とともに、民主主義の闘いの戦列を組まなくてはならない。

 以下、沖縄タイムスの引用





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-28 09:40 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-沖縄県知事の辺野古米軍基地建設の埋め立て承認取り消しへの支持が広がる。

 標題について、琉球新報は2015年10月27日、「宮本憲一大阪市立大名誉教授や大江健三郎さんら県外の研究者や有識者24人が26日、名護市辺野古の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事の決定を評価し『辺野古米軍基地建設の埋め立て承認取り消しを支持する』との声明を発表した。」、と報じた。
 琉球新報は、宮本代表の「沖縄県民は圧倒的多数で辺野古新基地建設に反対の意思を表明してきた。前知事の承認だけを根拠に埋め立てを強行するならば、この国は『民主主義国家』の看板を下ろし、正義の行われない国だと全世界に発信したのと同じだ」、と伝えた。

 2015年10月23日の行政法研究者有志一同からの「辺野古埋立承認問題における政府の行政不服審査制度の濫用を憂う」との声明に続いて、安倍晋三政権への憂慮と沖縄の闘いへの支持が広がっている。

 以下、琉球新報の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-27 17:09 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-2015年10月27日、石井啓一国交相は、日埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事の処分の効力停止を決め、同日午前の会見で発表し、決定文書を沖縄防衛局に送付した。

 標題について、沖縄タイムスは2015年10月27日、「石井啓一国交相は27日、名護市辺野古の新基地建設に伴う沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事の処分の効力停止を決めた。同日午前の会見で発表し、決定文書を沖縄防衛局に送付した。」、と報じた。
 またあわせて、「石井氏は翁長知事の承認取り消しを『違法』と判断したとして、地方自治法に基づいて知事に是正勧告を行い、従わない場合は最終的に国交相による代執行などの手続きに着手することを決定したことも発表した。」、と伝えた。
 さらに、このことについて、「執行停止の効力は文書が沖縄防衛局に到達した時点で発生する。沖縄防衛局では近く工事を再開する方針。一方、県は第三者機関の「国地方係争処理委員会」に不服審査を申し出る方針だ。」、とした。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-27 14:42 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」における沖縄県と防衛局の主張を考える。

 沖縄県知事による「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」の今後の流について、沖縄タイムスは2015年10月26日、「名護市辺野古の新基地建設で、翁長雄志知事は13日に埋め立て承認を取り消し、沖縄防衛局(井上一徳局長)は14日に公有水面埋立法を所管する国土交通相に取り消しの無効審査を求め、その結論が出るまでの効力停止を申し立てた。県は22日、それぞれに反論する意見書と弁明書を提出。国交相は月内にも効力停止の必要があるかどうかを判断する見通しだ。」、と報じた。
 また、「防衛局が行政不服審査法に基づき審査請求することの適格性など4項目で、県と防衛局の主張」をまとめている。
 沖縄県の主張は、次のとおりである。
①「埋め立て事業は極めて必要性が高い」とする主張は「認めることはできない」。
②「格差を固定化し、不利益は顕著」、「国土利用の合理性」に欠ける。
③「国土利用が適正かつ合理的であるべき」との要件を満たしておらず、承認には瑕疵(かし)があった。
④申請書に誤った記載や、丁寧さ、慎重さに欠ける問題点があり、新基地建設による環境への影響の「的確な把握」「措置が適正かつ十分」のいずれも満たしておらず、不十分
⑤行審法が「国民の権利利益の救済」を目的とし、行政間の紛争解決のための制度ではないため、国が一般国民(私人)と同じ立場で申し立てる資格はない。
 一方、防衛局の所長は、次のとおりである。
①「普天間飛行場が宜野湾市の中心部にあることから、移設することで危険性や騒音被害を除去するという利益は極めて大きい」
②埋め立てが土地利用上、不適切、不合理と認める事情は存在せず、「埋め立てにより米軍基地の固定化を招く契機となり、基地負担についての格差や過重負担の固定化につながる」ことにはならない。
③埋立法の要件を判断する時点で不確実性の排除を求めることは「不可能を強いることにほかならない」。
④「ウミガメ類やジュゴン等の生育実態の把握や保護策に十分対応し、外来種の混入対策やオスプレイ運用にも十分配慮している」。
⑤審査請求書などで、前知事から承認を受けるにあたり、行政機関の固有の資格で名宛て人となったわけではなく、一般私人と同様の立場で名宛て人となったため、行政不服審査法に基づく不服申し立ての主体たる資格を有する。

 このまとめを次に要約する。
(1)埋め立ての必要性
・沖縄県
①普天間飛行場の返還は当然必要とした上で、「返還の必要性」と「名護市辺野古の新基地建設」は「次元の異なる問題」とし、辺野古移設の必然性を認めていない。
②沖縄防衛局は、埋め立てを必要とする理由書で、米軍の抑止力維持や一体的運用の必要性、地理的優位性などに触れているが、県は説明が具体的・実証的でなく「抽象的なマジック・ワードの羅列」と判断。防衛局の「埋め立て事業は極めて必要性が高い」とする主張は「認めることはできない」と結論付けた。
③普天間を県外移設すると許容できない程度に抑止力が低下するのか説明がなく、1年の半分以上を洋上で活動する海兵隊の性質からみても、沖縄駐留の必然性があるとは言えないとも指摘している。
・防衛局
①「普天間飛行場が宜野湾市の中心部にあることから、移設することで危険性や騒音被害を除去するという利益は極めて大きい」と埋め立ての必要性を挙げる。周辺住民の生命、財産の安全を確保するほか、生活環境を保全することにつながるという考えだ。
②日米合意を実現し、同盟関係を堅持することで、外交・防衛上の利益も非常に大きく、同市の効率的なまちづくりや経済効果の創出を含め、辺野古の海を埋め立てる必要性、公益性は高い。
③抑止力などは「国家としての存立にかかわる事務」として国が判断すべきで、国の判断を前提とした前知事の承認は正当だと強調。仮に考慮しなければならないとしても「南西諸島の中央にある沖縄は安全保障上極めて重要」。
(2)国土利用の合理性
・沖縄県
①新基地建設は、沖縄に基地負担をさらに強いるもので、「格差を固定化し、不利益は顕著」として、県は「国土利用の合理性」に欠ける。
②1950年代以降、「本土の反米軍基地感情の沈静化という政治的課題解決」のため沖縄に移駐が進み「地理的・軍事的必然性によるものではない」。
③県民が「軍事、戦争、米軍基地のため運命を翻弄(ほんろう)されてきた」歴史にも触れ、土地利用の制約や生活・自然環境への影響、不安を与えている。
④埋め立ての必要性の観点から、「海兵隊航空基地を沖縄に置かなければ在日米軍全体の抑止力を維持できないとする具体的・実証的根拠は認められない」ことから、必然性がない。
⑤埋め立てによって得られる利益と不利益を総合的に判断しても、埋め立ての必然性は認められず、沖縄の環境への影響、基地負担の格差の固定化など不利益の方が大きく、この観点の審査が認められないと指摘。「国土利用が適正かつ合理的であるべき」との要件を満たしておらず、承認には瑕疵(かし)があったとした。
・防衛局
①普天間の危険除去など埋め立ての必要性や公益性の高さと、辺野古の自然海浜保全の重要性、埋め立てや埋め立て後の土地利用が周囲の自然環境に及ぼす影響を比べ、前者が後者を上回ることから、埋め立ては「国土利用上適正かつ合理的であることは明らかだ」。②騒音被害では市街地の普天間から辺野古の海上に移設することで、住宅防音工事の助成対象が1万世帯以上からゼロになることからも航空機騒音の環境基準を満たす。
③移設するのは「オスプレイなどの運用機能」のみで代替施設の面積や滑走路は普天間より縮小され、土地利用の適正化、合理化がはかられる。
④過重負担の固定化には、嘉手納基地より南の米軍施設・区域の返還について手順や時期を示した。
⑤埋め立てが土地利用上、不適切、不合理と認める事情は存在せず、「埋め立てにより米軍基地の固定化を招く契機となり、基地負担についての格差や過重負担の固定化につながる」ことにはならない。
(3)環境への影響
・沖縄県
①申請書に誤った記載や、丁寧さ、慎重さに欠ける問題点があり、新基地建設による環境への影響の「的確な把握」「措置が適正かつ十分」のいずれも満たしておらず、不十分。②環境保全措置は事後的に「必要に応じて専門家の指導・助言を得て必要な措置を講じる」とされた点も、不十分で主な問題点の一つ。
③埋め立て対象地の辺野古崎・大浦湾は貴重でまれな地理的特性を持ち、絶滅危惧種に指定されるジュゴンや希少な魚類のほか、陸域生物の要保護性も高い。また、これらに対する措置について、ジュゴンに関する防衛局の調査は信憑(しんぴょう)性を欠き実態に即した予測・調査ではなく、海草藻場の移植も実効性がないと指摘。ウミガメの保護やサンゴの移植は「効果が疑わしい」「不確実性が高い」と判断。
④「騒音被害が蔓延(まんえん)」し「新基地周辺に新たな危険を生み永続させる」と批判。「飛行経路は周辺地域上空を基本的に回避する」という措置は「実効性が認められない」。
・防衛局
①「環境保全措置の予測には一定程度の不確実性を伴うことが避けられない」という高裁判決を取り上げ、埋立法の要件を判断する時点で不確実性の排除を求めることは「不可能を強いることにほかならない」。
②前知事は審査基準のもとで、いずれにも適合していると判断し、妥当性を認めた。また、工事中の環境保全対策で県と協議する留意事項を設けるなど、法の要件に該当するという前知事の判断に不合理な点は認められない。
③環境影響評価法の手続きで前知事から計6回、1561件の意見を内容に反映したことなどを背景に「ウミガメ類やジュゴン等の生育実態の把握や保護策に十分対応し、外来種の混入対策やオスプレイ運用にも十分配慮している」。
(4)申し立ての適格性
・沖縄県
①国の機関である沖縄防衛局が行政不服審査法(行審法)に基づいて執行停止と審査請求を申し立てるのは認められない。行審法が「国民の権利利益の救済」を目的とし、行政間の紛争解決のための制度ではないため、国が一般国民(私人)と同じ立場で申し立てる資格はない。
②地方分権を推進し、国と地方の調整は司法判断に委ねるという2000年の地方自治法改正の理念にそぐわない。
③防衛局の申し立ての適格性を認めると、国土交通省という同じ国の機関が判断するため客観性・公正性に欠ける。
・防衛局
①審査請求書などで、前知事から承認を受けるにあたり、行政機関の固有の資格で名宛て人となったわけではなく、一般私人と同様の立場で名宛て人となったため、行政不服審査法に基づく不服申し立ての主体たる資格を有する。
②公有水面埋立法で、国による「承認」と国以外の者による「免許」は願書の記載事項、添付図書、基準などほぼ同様の手続きで、一般私人と同様の立場で埋め立てをなし得る法的地位を取得したと言えるから、承認取り消し処分に関し、不服を申し立てる資格を有する。


 「申し立ての適格性」については、行政法研究者の声明(2015年10月23日)を再掲するが、その申し立ての適格性は、認められないものである。


①この審査請求は、沖縄防衛局が基地の建設という目的のために申請した埋立承認を取り消したことについて行われたものである。行政処分につき固有の資格において相手方となった場合には、行政主体・行政機関が当該行政処分の審査請求をすることを現行の行政不服審査法は予定しておらず(参照、行審 1 条 1 項)、かつ、来年に施行される新法は当該処分を明示的に適用除外としている(新行審 7条 2 項)。したがって、この審査請求は不適法であり、執行停止の申立てもまた不適法なものである。
②一方で国の行政機関である沖縄防衛局が「私人」になりすまし、他方で同じく国の行政機関である国土交通大臣が、この「私人」としての沖縄防衛局の審査請求を受け、恣意的に執行停止・裁決を行おうというものである。
 このような政府がとっている手法は、国民の権利救済制度である行政不服審査制度を濫用するものであって、じつに不公正であり、法治国家に悖るものといわざるを得ない。


 また、「埋め立ての必要性」「国土利用の合理性」「環境への影響」のそれぞれについての、沖縄県からの指摘に防衛局側が形だけの反論に終わっている。

 以下、沖縄タイムスの引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-27 05:26 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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