カテゴリ:沖縄から( 1167 )

沖縄問題-菅官房長官は「工事は予定通り(集中協議の)1カ月が終わったら再開する」と。双方の主張は大きく隔たったまま。

 政府と沖縄県の協議について、琉球新報は2015年8月30日、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設をめぐる県と政府の集中協議の第4回会合が29日、那覇市内のホテルで開かれた。協議に先立って菅義偉官房長官と意見交換した自民県連の具志孝助幹事長によると、菅官房長官は県連役員らに『工事は予定通り(集中協議の)1カ月が終わったら再開する』と述べた。協議最終回の第5回を前にした4回目の会合でも、双方の主張は大きく隔たったままだ。」と、報じた。
 また、沖縄県側については、「翁長雄志知事は協議終了後、『協議が延期されなければそこからの対応になる。ありとあらゆる手段を使って辺野古に基地は造らせないということはしっかり持っている』と述べ、期間終了後、辺野古埋め立ての知事承認を取り消すことを示唆した。」と、伝えた。
 普天間飛行場の5年以内の運用停止の問題については、「辺野古移設との関連を尋ねた翁長知事に対し、菅氏は「お互い考え方が違う」などと述べるにとどめ、5年以内運用停止は辺野古移設が前提であることを否定はしなかったという。」とも。
 さらに、今後の協議については、「翁長知事は協議後、記者団に『いずれにしろ厳しい状況だというのははっきりしている。話し合いは今後もシビアになる』と述べた。菅氏は『危険性除去の方法について著しく距離がある』と述べた。」と、報じた。

 翁長沖縄県知事には、辺野古問題『世界は見ている』とする海外著名人の声明を、もしも迷うような時があれば、「苦渋の選択」という迷路に入り込まないために、刻んでいてほしい。


 「翁長知事が埋め立て承認取り消しをしないようなことがあったら、それは違法なプロジェクトに加担するということになる。もちろん翁長知事はそれを分かっているはずであり、決定的な行動に出ないことが沖縄社会に爆発を引き起こすであろうことも分かっているはずだ。
 沖縄の人々は、知事が無条件で妥協や取引も全く伴わない埋め立て承認取り消しを行うことを求め、期待していることを明白にしている。
 我々は沖縄の人々のこの要望を支持する。」


 世界は見ている。
 私達も見ている。

 以下、琉球新報の引用。




More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-31 05:25 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第29回

 沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
 そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
 だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
 三上知恵の沖縄撮影日記。

 
 今回の報告では、米軍再編の本質-「このままでは自衛隊は、同盟ではなくアメリカ軍の下部組織になる」-を、次のように指摘する。


「沖縄のメディアが、政府の言う『普天間代替施設』という言葉を使わなくなり、『辺野古の新基地』と呼ぶようになった背景には、政府が明らかにしない辺野古の基地の本質について調査報道してきた積み重ねがある。核兵器や科学兵器もあったとされる辺野古弾薬庫。それに直結する二本の滑走路と、何よりも『軍港機能』を備えたかつて無い総合運用が可能な基地だ。完成すれば、強襲揚陸艦が大浦湾に入り、オスプレイを乗せ、水陸両用戦車を艦内に搭載して「ならず者国家」にむけ出撃していく戦略上の最重要拠点になるのだ。しかも辺野古の基地には陸上自衛隊も常駐する方針だ。目下陸上自衛隊は自前の海兵隊の養成に躍起になっている。日本版の海兵隊『水陸機動団』を新設し、その教育・育成はアメリカ海兵隊が担当している。軍事訓練上の日米の一体化はこの10年で格段に進んでいる。日米、日米韓、様々な合同訓練はそのたびに沖縄ではニュースになるが、本土の人はあまり聴いたことがないという。20年ここで報道してきた経験からすれば、このままでは自衛隊は、同盟ではなくアメリカ軍の下部組織になるのではないかと心配になる。」


 そして、「こまで武装強化を進める日本を、諸外国は脅威に思うのではないか。『空対地ミサイルは自国にしか使いません』という言説が信じられるだろうか?」と、その実態を次のように指摘する。


「この一連の変化はアジアの周辺諸国にどう映るだろうかという点だ。日本人は『中国の軍事費が跳ね上がった。襲われるのではないか』と、こればっかり危惧しているようだが、自国の防衛費も年々膨れあがり、過去最高の5兆円に迫る勢いで伸びていることをご存じだろうか(平成25年度予算4兆9801億円)。そして今、初めての日米両方の軍隊が出撃拠点にする軍港を、これまた初めて日本のお金で沖縄に造っているのだ。今まで沖縄にあった基地は、敗戦後アメリカ軍が無理矢理造ったという言い訳も成り立つ。でも、今回は日本の意志で、日本の予算で、弾薬庫と軍港と滑走路が一体になった軍事拠点の建設に過去最高額の軍事費を背景に乗り出しているのだ。これは周辺国からすれば立派な挑発になるのではないのか。」


「まずは自衛隊内の海兵隊的な機能に関するものから見てみる。来年、陸上自衛隊は水陸両用車AAV7を52両も購入する予定だ。アメリカ海兵隊の水陸両用車と共に敵陣への着上陸を目指すものだ。そして今普天間基地には24機のオスプレイが配備されているが、これに負けじと自衛隊は17機購入する。しかも1機あたり米軍より5~7倍高い値段で買うと言うのに、それを追及しない国民もどうかしていると思う。そのオスプレイは高温の排気を真下に向けて排出するので、従来の母艦では甲板が溶けてしまう。そのため米軍の強襲揚陸艦ボノムリシャールはオスプレイ用に特殊な鉄板にリニューアルして佐世保港に配備された。案の定、大浦湾の軍港はちょうどボノムリシャールが着岸できる長さを持っている。しかしこの軍港を使うのはボノムリシャールだけではない。自衛隊最大の護衛艦「いずも」「ひゅうが」「おおすみ」はオスプレイを搭載できるように大幅に改造して高温に耐える全通甲板の母艦となる。その改装費用も計上されている。
 次期戦闘機F-35Aの取得には4機で693億円かかるという。42機購入予定だから7200億を超える。航空自衛隊の戦闘機による衛星誘導爆弾JDAMや、AGM158といった空から地上を狙うミサイルが導入されるのだが、これは外国に撃ち込むのではなく、日本の離島が他国軍に占拠された場合を想定したお買い物だという。
 ここまで武装強化を進める日本を、諸外国は脅威に思うのではないか。『空対地ミサイルは自国にしか使いません』という言説が信じられるだろうか?」


 さて、今回三上智恵の本論は、「宮古島要塞化計画」を告発することである。


「まずは地対艦ミサイル、地対空ミサイルが置かれる。弾薬庫と、実弾射撃訓練場が併設される。沖縄本島でも実弾射撃訓練場は騒音と流れ弾の問題が頻発しているだけに最も住民の抵抗が激しい。現場に立ってみてその平坦さに驚く。山に向かって撃つ場所も見当たらない。流弾は避けられないのではないか。そしてホバークラフトや水陸両用戦車が海から乗り上げる訓練をする着上陸訓練場。映像でご覧戴きたいのだが、高野漁港と真謝漁港のあたりの砂浜は観光客も来ない、ウミガメの産卵も見られる天然のビーチ。そこでキャンプシュワブのような何十台もの水陸戦車が行き来するのかと思うとめまいがする。
 最も衝撃を受けたのは、『指揮所』を地下に造るという計画だ。それは、南西諸島防衛の司令部として奄美から八重山まで配置した自衛隊の指揮を執る本部の機能を持ち、宮古島の地下に置かれるというのだ。
 つまり、例えば中国の船団が台湾を囲むような事態になって南西諸島近くを航行したいと思えば、自分たちを攻撃する地対艦ミサイルの基地がある島をまず攻撃するだろう。その後、ミサイル部隊を殲滅するために上陸する。そして占拠されたら自衛隊は空から空対地ミサイルを撃ち込み、水陸両用戦車で逆上陸を試みる。司令部は、地下に置かなければならないのはそういう想定だからだ。さて、その中で宮古島の住民はどこにいたら生きていられるのですか?」


 結局、「宮古島要塞化計画」とは、「司令部は、地下に置かなければならないのはそういう想定だからだ。さて、その中で宮古島の住民はどこにいたら生きていられるのですか?」、というものなのだと。

 だから、三上智恵は、このように告発する。


「アメリカが西太平洋地域の安全のために、第1列島線の内部の制限戦争を想定して訓練をする」。安保条約を維持する日本は今のところそれに協力する以外にない。しかしそれは少なくとも我々沖縄県民の安全とは真逆の方向である。我々の命と生活を守るのなら、アメリカの安全戦略に付き合っていたらこっちが危ないのだ。日本全体も、今まさに考える岐路にある。自分たちの安全を守ることとアメリカの安全を守ることの整合性がとれなくなった場合に、一体どちらを選ぶのですか?
 我々は既にアメリカと命運を共にする泥舟に乗っているも同然だ。こんな大事なことをちゃんと考えてくれる政府を作り、沈まない船に乗り換えるために、日本に住む大人たちは今相当頑張らないといけない。」


 あわせて、三上智恵は、米軍再編における「オフショア・コントロール構想」や「海上制限戦争戦略」について説明する。


「米国としての提案として『オフショア・コントロール構想』や『海上制限戦争戦略』を提示している。どういうことかというと、たとえ中国が軍事的な動きを見せたとしても、『第1 列島線の内側での潜水艦攻撃や機雷敷設を通じて中国の海上交通を遮断して、それらの島嶼を防衛し、その領域の外側の空域及び海域を支配する』という計画だ。つまり台湾有事であっても中国が軍事的に動けば、大規模な通常戦争の脅威を回避するために中間ステップとしての『海上制限戦争』に入るという構えなのだ。」


 三上智恵は、「宮古島要塞化計画」の問題点は、次のことに尽きると。


「局地的な紛争に押さえ込み、国際協力で早期に火消しを計る。これは犠牲を極力排除できるし、悪いアイディアではない。米国本国にいたらそう思うかも知れない。しかし局地的な制限戦争の舞台にされた方はたまらない。米中の軍事衝突の力試しの土俵として、自分の島を提供していいと誰が言ったのか。そこは当のアメリカも危惧している。この作戦を遂行するには「同盟国に自国の国土から中国に対する攻撃を許可することを要求することになる。そこに困難がある」と分析している論文がある。その不安こそ、まさに「集団的自衛権」を確約させることでクリアできる。安倍総理は米国国民の前でそれを約束してくれた、アメリカにとって実に頼もしいリーダーなのだ。」


「安保関連法案」の行き着く先が、まさしく、私たちにも見えるではないか。

 以下、三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第29回の引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-28 05:46 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-平和学の第一人者のヨハン・ガルトゥング博士、「皆さんこそが日本の民主主義だ」と。

 標題について、沖縄タイムスは2015年8月23日、「冷戦時代に、貧困や差別など構造的暴力のない状態を『積極的平和』と定義した平和学の第一人者のヨハン・ガルトゥング博士が22日、19年ぶりに来県した。浦添市てだこホールでは「『積極的平和』と沖縄」と題した講演会(主催・新外交イニシアティブなど)を開いた。」と、報じた。
 また、この講演について、「ガルトゥング氏は欧州連合(EU)や東南アジア諸国連合(ASEAN)などを例に、日本や中国、韓国、北朝鮮、ロシア、台湾の6カ国・地域で北東アジア共同体をつくり、本部を沖縄に置くべきだと提言した。ノルウェー出身のガルトゥング氏は1959年に世界初の平和研究機関『オスロ国際平和研究所』を創設した。世界各地の国家間、宗教間紛争調停に携わっている経験を踏まえて『全ての関係者と対話し、それぞれの理想像を聞きながら、アイデアを生み出す必要がある』と述べた。尖閣諸島や竹島の解決策として、日中や日韓の共同管理の必要性を繰り返し唱えた。また辺野古新基地建設をめぐる沖縄と日米の対立解消について、ジンバブエが英国から独立した経緯などを紹介しながら『大きなビジョンを描くことと、小さな一歩は矛盾しない。対話を重ねて相手の長所を見つけ、それをベースに関係を築く努力が大事だ』と述べた。」と、伝えた。
 さらに、22日の辺野古新基地反対集会に参会したヨハン・ガルトゥング博士は、「安倍政権の『積極的平和主義』」について、「『私の言葉を盗んで正反対の戦争準備をしている』と批判。」とともに、座り込みの参加者に対して、「『皆さんこそが日本の民主主義だ』と語り掛けた。」とも、伝えた。

 確かに、安倍晋三政権の「積極的平和主義」とは、米国の言葉を基本に米軍再編を語るものでしかない。

 以下、沖縄タイムスの引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-26 05:28 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古問題「世界は見ている」 海外著名人の声明

 辺野古問題「世界は見ている」とする海外著名人の声明について、沖縄タイムスは2015年8月23日、声明全文と名簿を掲載した。

 この「声明」の結論は、「世界は見ている。」。

 この「声明」の中で、沖縄の状況の認識と、結論に至る理由を、次のようにまとめている。

(沖縄の状況認識)
(1)沖縄の人々は20年間にわたり名護市・大浦湾の辺野古に計画されている海兵隊新基地に対し圧倒的な反対の姿勢を明らかにしてきた。
(2)我々が2014年1月に出した新基地建設反対声明以来、地元の反対は拡大し強化された。何千、何万の人々が集会に集まり、繰り返し沖縄や日本本土の関係省庁の庁舎前で抗議行動を行った。辺野古漁港での座り込みテントは12年目に入る。建設予定地に続くゲートでの座り込みはすでに400日以上続いており、1月以降は24時間態勢を取ってきた。
(3)抗議する人々は非暴力の市民的不服従運動を行ってきており、湾内ではシーカヤックを使い陸上では自らの体でトラックを阻止するなどして、建設のプロセスを物理的に妨げてきている。
(4)機動隊や海上保安庁の人員は抗議運動をする人を襲い、深刻な負傷をもたらした。(5)県内の世論調査では80%が新基地に反対している。一方、日米政府は沖縄の人々の意思を妨害する決意について譲らない姿勢のままでいる。
(結論に至るの理由)
(1)島で構成される県である沖縄は、国の0・6%の面積で1%の人口を抱えるが、日本にある米軍基地の74%をすでに負担している。この負担はすでに県外に比べ500倍近いものである。沖縄はこのことをあからさまな構造的差別と見ている。
(2)東京とワシントンの日米政府高官たちは、海兵隊普天間飛行場を宜野湾市から撤去し、辺野古に新基地を造ることが騒音被害や人口密集地での墜落の危険性を軽減すると主張している。しかし宜野湾市の人々を含む沖縄の人々は、これらの問題を沖縄の一つの地からもう一つの地に移動させることが「解決策」だとは考えていないことを明確に表明している。
(3)この航空基地を建設することは美しくも壊れやすい大浦湾の環境を破壊する。大浦湾は、日本で残存するもっとも健全なサンゴの海であり、保護対象となっている海洋ほ乳類ジュゴンや他の魚類や植物の棲息(せいそく)地でもある
(4)7月にこの委員会が出した報告書は、仲井真前知事による埋め立て承認は「環境保全及び災害防止に付き十分配慮」しておらず、「国土利用上適切且つ合理的」という基準に適合しないことにより、日本の公有水面埋立法に反すると結論づけた。
(5)これは常識とも合致している-深刻な環境破壊を起こさずにトラック350万台分もの土砂をサンゴの園に投げ込むことが可能であるといった主張が明らかにおかしいということを理解するのに専門知識は必要ない。
(7)翁長知事は今、日本政府に基地建設を進めることを許してきた埋め立て承認を取り消すための証拠を手にしている。
(8)日本政府は一カ月の建設工事中断を発表するという形で対応し、県との協議に入った。しかし沖縄の人々やその代表者たちにとってもう一つの平手打ちを食らわせるかの如く、政府は「協議」の結果にかかわらず基地建設のための作業をその後続けると断言している。
(9)翁長知事は自らの権限においてこれを阻止する鍵を握る。第三者委員会報告書の裏付けを得て、仲井真前知事の埋め立て承認を取り消す権限である。
(10)このような行動を取られることに対する日本政府の恐れが、工事中断と、大きな経済振興計画を約束し翁長知事に反対をやめさせることを狙った協議に入る動機づけとなったのであろう。しかしこのような買収の試みは沖縄の人々にとっての侮辱である。
(11)第三者委員会による検証は、仲井真知事による埋め立て承認は法的瑕疵がある-要するに違法であるとの結論を出した。これが意味することは、翁長知事はこれを取り消す法的義務があるということである。
(12)翁長知事が埋め立て承認取り消しをしないようなことがあったら、それは違法なプロジェクトに加担するということになる。もちろん翁長知事はそれを分かっているはずであり、決定的な行動に出ないことが沖縄社会に爆発を引き起こすであろうことも分かっているはずだ。
(13)沖縄の人々は、知事が無条件で妥協や取引も全く伴わない埋め立て承認取り消しを行うことを求め、期待していることを明白にしている。
(14)我々は沖縄の人々のこの要望を支持する。


 この「声明」は翁長知事及び「沖縄」に、「沖縄の人々は、知事が無条件で妥協や取引も全く伴わない埋め立て承認取り消しを行うことを求め、期待していることを明白にしている。」から、「我々は沖縄の人々のこの要望を支持する。」とし、「翁長知事が埋め立て承認取り消しをしないようなことがあったら、それは違法なプロジェクトに加担するということになる。もちろん翁長知事はそれを分かっているはずであり、決定的な行動に出ないことが沖縄社会に爆発を引き起こすであろうことも分かっているはずだ。」と、あえて釘を刺す。
  だから、「世界は見ている」と。
 このことを最も恐れているのは、安倍晋三政権だよとも。

以下、沖縄タイムスの引用。




More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-23 18:37 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-米軍が、8月20日に事前通告なしのパラシュート降下訓練を実施

 米軍の事前通告なしのパラシュート降下訓練を実施について、琉球新報は2015年8月22日、「米軍が20日午前11時前、うるま市津堅島訓練水域で事前通告なしにパラシュート降下訓練を実施した問題で、県は20日夕、沖縄防衛局を通じて『関係機関への通告がないまま訓練が行われたことは大変遺憾だ』と口頭で米軍に申し入れた。同時に『SACO(日米特別行動委員会)最終報告の趣旨に沿って(降下訓練は)伊江島で実施するよう配慮してもらいたい』と求めた。翁長雄志知事は21日、新たに就任したジョエル・エレンライク在沖米総領事との県庁での会談で『県民は戦後70年間これだけ基地を預かってきた。昨日もパラシュート訓練があったが、米国の運用に日本が何も言えない状況がある。『良き隣人』と言われながら『何で私たちだけ』という思いがある』と抗議した。」と、報じた。
 またあわせて、米軍の反応について、「同基地報道部は21日、通告なしで訓練した理由を『津堅島訓練水域を使用する場合、通常は海兵隊が日本側に通告するが、事務的なミスがあった。謝罪したい』と琉球新報に回答した。」と、伝えた。

 琉球新報は、2015年8月22日付けの社説で、「米軍の安全軽視と軍事最優先の運用がまた明るみに出た。一般漁船が操業できる海域に突然、米兵や物資がパラシュートで降下した。異常事態そのものだ。」と、厳しく指摘した。
 その社説の要約は、次のとおりである。
(抗議理由)
(1)「空から降りてくるのは困る。ウミンチュの生活に関わる問題だ」。勝連漁業協同組合長の切実な訴えが事態の重大さを物語る。降下海域は日ごろから津堅島往復の定期船や漁船が航行しており、備えのない漁船の乗組員などが被害に遭う可能性は拭えない。県民の命を危険にさらす行為に厳重に抗議したい。
(2)7日前までになされないといけない事前通告について、米軍は「内部手続きの不備」で通告していなかったことを認めた。米本国なら起こり得ただろうか。日米地位協定で排他的管理権を付与され、やりたい放題に近い訓練ができる沖縄で、緊張感を欠いた運用が続いている表れではないか。
(3)うるま市沖で起きたMH60ヘリ墜落事故も原因が究明されないまま、飛行が再開され、県民の反発が強まっている。そのさなかの通告なき降下訓練実施である。
 軍の規律の緩みと沖縄軽視が交錯する不祥事だ。手続きを怠ったという説明だけでは済まされない。
(琉球新報の主張)
(1)パラシュート降下訓練は、1996年のSACO(日米特別行動委員会)最終報告で、読谷補助飛行場から伊江島に集約された。沖縄防衛局は陸域の訓練に限るとしているが、降下訓練には危険が付きまとう。陸海を含めて県内での訓練は中止すべきだ。
(2)米軍の訓練通告は期間と種類だけが示されたメモ程度の内容で、いつ、どこで、どんな訓練があるのかはつかめない。住民や漁民の安全確保に不可欠な情報が乏し過ぎる。
 米本国の基地では種類や開始日時と時間帯など、訓練内容が地元自治体と住民に公開されている。沖縄の訓練実態には差別を帯びた二重基準が目立つ。一刻も早く是正しなくてはならない。


 「空から降りてくるのは困る。ウミンチュの生活に関わる問題だ」という生活者からの痛切な訴えを、どのようにくみ取る事ができるかが、政治の使命である。
 「沖縄防衛局は米軍に『遺憾の意』を伝えた」とされるが、その段階でとどまって、ごまかすことはもはや許されない。
 今こそ、安倍晋三政権は、政治の使命を果たすべきである。

 以下、琉球新報の引用。




More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-23 09:25 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-うるま市沖の米陸軍ヘリコプター墜落事故を受けたという現実の重さ。沖縄県議会抗議決議を可決。

 沖縄タイムスは2015年8月19日、沖縄県議会の動きとして、「沖縄県議会は19日、同県うるま市沖の米陸軍ヘリコプター墜落事故を受け「米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている県民に大きな不安を与え、極めて遺憾だ」として、米軍基地の整理縮小を要求する在日米軍宛ての抗議決議を可決した。日本政府に対する同様の意見書も可決。」と、報じた。

 沖縄県議会の抗議決議では、抗議の理由を明確する中で、次のように厳しく抗議の要求を突きつけている。

(抗議の理由)
(1)このような事故は、 一歩間違えば人命、 財産にかかわる重大な事故につながりかねず、 日常的に米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なく されている県民に大きな不安を与えるものであり、 極めて遺憾である。
(2)米軍機による事故等に対しては、 本県議会を初め関係機関が関係要路にその都度厳重に抗議し、 事故の原因究明と再発防止を強く求めてきた。 それにもかかわらず、 これまでも米軍は事故原因や再発防止策を公表しないまま訓練を再開するなど、一方的な行動をとってきた。
(3)そうした中で、 またしてもこのような事故が発生したことは、県民を軽視するものであり、断じて容認できるものではない。

(沖縄県議会の要求))
(1)事故原因を徹底的に究明し、その結果を速やかに県民に明らかにすること。
(2)事故原因の究明、 安全対策及び再発防止策が講じられるまでの間、 県内における同機種の飛行を中止すること。
(3)航空機の整備・保守点検体制を徹底的に見直して、 航空機の安全管理と事故の再発防止に努めること。
(4)事故による危険性を取り除き、県民の不安をなくすよう、米軍基地を整理縮小すること。


  沖縄県議会は、米陸軍ヘリコプター墜落事故というあまりにも大きく悲惨な現実に、きちっと対応してわけであるが、このことが続いていく現実というものが、今もそしてこれからも、許されていいわけがない。

 以下、沖縄タイムス及び沖縄県議会抗議決議の引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-22 10:19 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古第2回協議は、「空手形」・「ポーズ」なのか。

 翁長雄志沖縄知事と政府側との2回目の会談の様子について、沖縄タイムスは2015年8月19日、「翁長雄志知事は18日、首相官邸で菅義偉官房長官らと会談し、米軍普天間飛行場の返還に伴う名護市辺野古への新基地建設をめぐり政府側と2回目の協議に臨んだ。菅氏は普天間飛行場の5年以内の運用停止について『地元の協力がなければ難しい』と辺野古新基地建設が条件との考えを示し、運用停止は困難だと明言した。」と、報じた。
 この「地元の協力がなければ難しい」と辺野古新基地建設が条件との考えを示し、運用停止は困難だとの明言について、「『辺野古が唯一と言うのはやめてもらいたい』と批判。市民が収容所にいる間に接収された普天間飛行場の形成過程に触れ、『老朽化し、世界一危険になったから代替案を示せというのは日本政治の堕落だ』と政府を批判した。」との県知事の反論を伝えた。

 この辺野古第2回協議について、琉球新報は「『空手形』は誰のせいか」、沖縄タイムスは「単なるポーズか」と、批判した。

 なお、辺野古第3回協議は、「県、政府は安慶田光男副知事、杉田和博官房副長官による事務レベルでの作業部会を立ち上げ、3回目の協議を24日に沖縄で開催する方針を確認した。」と、伝えた。

 琉球新報及び沖縄タイムスの主張は、次のとおりである。

(琉球新報)
(1)米軍普天間飛行場の5年内運用停止という2013年末の政府の約束が、単なる口約束、「空手形」だったことがこれで明確になった。
 辺野古新基地建設をめぐる県と政府の第2回協議で、菅義偉官房長官は5年内運用停止について、「地元の協力がなければ難しい」と述べた。あたかも知事のせいであるかのような口ぶりだ。
 5年内停止について安倍首相は「知事との約束は県民との約束だ。できることは全てやる」と述べていた。
 だが4月の日米首脳会談でも日米外務・防衛閣僚会合(2プラス2)でも日本側は米側に要求すらしていないし、共同声明にも盛り込んでいない。「できること全て」どころか、何一つやっていないのが実態だ。そもそも当初から米側は完全否定の姿勢で、政府がそれを覆そうと努力した形跡はまるでない。最初から実現するつもりなどなかったのに、知事の責任に帰そうとするのは悪質なすり替えだ。
 政府は、どうせ5年後に県民は忘れている、と高をくくっていたのではないか。そうであれば「朝三暮四」の猿のごとき扱いである。不誠実極まりない。
(2)沖縄への基地の集中がミサイル攻撃を誘発し、沖縄を危険にさらすという指摘は論理的で正当なものだ。元米国防総省高官などの発言も引用し、説得力があった。
 これに対する中谷元・防衛相の「ミサイル攻撃は日本全体が対象」という発言は、基地が最大の軍事目標になるという軍事常識に反する。「ミサイル防衛で対処する」とも述べたが、ミサイルの集中攻撃を1発の撃ち漏らしもなく防げるはずがない。どちらが合理的かは火を見るより明らかだ。
 本島中南部は過密だから基地を北部に移すという論理に対し、知事が「自然や文化など北部のソフトパワーが死んでしまう。北部を殺すことになる」と反論したのも説得力がある。
(3)沖縄関係予算は大部分が、どの都道府県も受け取っている通常の予算である。だが「振興予算」と呼んでいるため、他県より特別に多いかのように誤解されている。県は資料まで用意し全国の記者に配ってそのことを説明していた。

(沖縄タイムス)
(1)米軍普天間飛行場の「5年以内の運用停止」に関する政府の説明は、相変わらずその場しのぎで、一貫性がない。「見せ掛け」や「ごまかし」を含んだ「5年以内の運用停止」は事実上破綻した、というべきだろう。
(2)仲井真前知事も指摘したように、「1日も早い危険性除去」を実現したいのであれば、地元が強硬に反対している辺野古に新基地を建設するのではなく、県外の既存基地に移す方が早くて安上がりだ。新基地の完成を待たずにオスプレイの部隊を県外に移設することができれば「5年以内の運用停止」は可能だが、それが実現できれば、莫大な予算を投じ県民の反対を押し切って新基地を建設する必要はなくなる。
 「新基地建設」を実現するため、県民向けには「危険性除去」を強調する。その「真実」を問わず語りに明らかにしたのが菅発言である。
 2014年4月の日米共同声明は、辺野古への早期移設を含む基地の統合によって「長期的に持続可能な米軍のプレゼンス(存在)を確かなものにする」ことをうたっている。「抑止力」と「危険性除去」が新基地建設の便利な方便として利用されているのである。 実際、政府には、計画見直しや譲歩の兆しは全く見られない。県との集中協議は、対話の姿勢を公に示すだけの単なるポーズ、アリバイ作りになる恐れがある
(3)埋め立て承認に当たって県と防衛省は「留意事項」を交わし、実施設計や環境保全対策に関する協議を実施することを確認した。今回の集中協議は、「留意事項」で定められた協議とは全く別物だ。
 集中協議の期間中になし崩しに「留意事項」で定める協議が実施された場合、1カ月の集中協議期間が終わった段階で、政府は間髪を入れず埋め立て本体工事に入る可能性がある。
 県は、埋め立て承認の取り消しなど、次の手を早急に準備し、「協議決裂」に備える必要がある。


 以下、琉球新報、沖縄タイムスの引用。




More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-21 09:29 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第28回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。

三上知恵の沖縄撮影日記。
 
 今回の報告は、沖縄の現実を次のように描く。

 「結局のところ、ここは戦争に勝ったアメリカが戦利品として勝ち取った島なのだから、軍事拠点としてどう使おうがこっちの勝手だというのが彼らの本音。占領意識そのままに、今日に至っているのだ。」と。

 また、「沖縄戦を生き延びた島民を追い出しはしないが、彼らのルールや人権のために軍の行動が制限されるなんてとんでもないと。そして安保条約と地位協定が、日本国民の基本的人権を保障する憲法の上位に位置してそれを可能にしているのだから、日本政府も見て見ぬふりを決め込むだけ。」と。

 だから、「今の日本で米軍基地と共に生きるというのは、これ程に危険で惨めなことなのだ。」よと。

 さらに、「いくらパートナーシップとか隣人、トモダチ作戦とか呼んでみても、不平等な土台の上に対等な関係性が存在するはずがない。米軍が東日本大震災で力になってくれた事実を否定はしない。しかし米軍内部では、あれが放射能汚染された敵国から仲間を救い出すための実地訓練と位置づけられていたと聞いて、原爆の後にすかさず現地に入ってきたアメリカの調査団とダブってしまった。そもそも軍隊という組織が友情や愛情をもつなんてあり得ない事だった。」とも。


 沖縄を見るとは、沖縄を知るとは、こういうことだよと投げかける。

「おばあの覚悟。参加した県民の堅い決意。空に突き上げたその拳をあざ笑うかのようなヘリの低空飛行。デモに絡む右翼団体の大音量のアピール…。
 声をからし、汗を流して沖縄の必死の抵抗は続く。政府は「普天間を返して欲しいなら辺野古を完成させなさい」と他国が奪った土地を人質に、涼しい場所から沖縄を脅し続けている。」

 以下、三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第28回の引用。



More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-20 08:33 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古新基地建設問題をめぐり、翁長雄志知事が9月に国連で演説

 標題について、琉球新報は2015年7月23日、「スイスのジュネーブで9月14日~10月2日の日程で開かれる国連人権理事会で、翁長雄志知事が辺野古新基地建設問題について演説するための見通しがついたことが22日、分かった。」と、報じた。
このことについて、「今回、国連との特別協議資格を持つ国連NGOの『市民外交センター』が島ぐるみ会議などからの要請を受け、人権理事会での発言時間を翁長知事に貸与する意向を示している。国連との特別協議資格を持つNGOが他者に発言時間を貸すことは日常的に行われており、可能だという。
 同センター代表の上村英明恵泉女学園大教授は『人権問題を扱う国連人権理事会で翁長知事が発言すれば、新基地建設に反対する県民の総意と理解され、日米両政府にプレッシャーを与えられるだろう』と述べ、知事が国連で演説することの意義を強調した。
 島ぐるみ会議は翁長知事の人権理事会での演説に向け、同じく国連NGOの『反差別国際運動(IMADR)』と調整してきた。今回、IMADRが人権理事会との日程調整を担当し、市民外交センターが発言時間を貸す方向になった。」とも伝えた。

 また、琉球新報は2015年8月17日、8月16に開催された沖縄大学での「沖縄における人権侵害-自己決定権の視座から-」と題したシンポジウムについて、「沖縄を訪問中の国連特別報告者のビクトリア・タウリ=コープス氏が16日、沖縄大学で講演し、辺野古新基地建設問題をめぐり9月に翁長雄志知事が国連で演説することに触れた上で『国際的な場で声を上げることでさまざまな好機が出てくる』と述べた。コープス氏は今回の沖縄訪問に関する報告書を9月ごろ、国連に提出する方針。『知事の後押しができると思う』と述べ、新基地建設阻止に向け行動する沖縄の民意を支援していく考えを示した。」と、報じた。

 9月に出されるという国連特別報告書と、翁長沖縄県知事の人権理事会での演説に、期待とともに注視していきたい。

 以下、琉球新報の引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-18 05:27 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-「抑止力なにもない。沖縄を領土としか見ていない」、「(根拠に)説得力がない」と、批判。

 沖縄県と安倍晋三政権との8月16日の会談の模様について、沖縄タイムスは2015年8月16日、「会談は約30分。在沖米海兵隊の抑止力を疑問視する翁長知事の指摘を踏まえ、中谷氏が政府の見解を説明した。」と、報じた。 また、その会談の内容については、「在沖米海兵隊を『機動力、展開力、一体性から島しょ防衛、日本の安全保障上、不可欠』とする中谷氏の説明に対し、翁長知事は『弾道ミサイルが発達し、抑止力ななにらい。沖縄を領土としか見ていない』と返し、認識が異なる互いの主張を説明し合う形となった。」と、伝えた。
 さらに、沖縄タイムスは2015年8月17日に、中谷元・防衛相と稲嶺進名護市長との会談の模様を、「中谷元・防衛相と稲嶺進名護市長は16日午前、同市内のホテルで会談した。中谷氏は、現在の安全保障環境などを踏まえ、米軍普天間飛行場の辺野古移設に理解を求めた。これに対して稲嶺市長は、米軍再編による在沖海兵隊の海外移転や、移設の根拠として示された航空自衛隊の緊急発進回数の増加の推移は理由の後付けだとして、『(根拠に)説得力がない』と批判した。2012年12月に自民党が政権に返り咲いて以降、閣僚が稲嶺市長と単独で会談するのは初めて。」と、報じた。

 この会談が、違いだけが「強調」されるセレモニ-で終わらなければいいのだが。


 以下、沖縄タイムスの引用。





More
by asyagi-df-2014 | 2015-08-17 09:25 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧