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沖縄から-辺野古新基地建設に関わる「環境監視等委員会」の3人の委員が寄付を受け、他の一人の委員は関連法人から報酬。

 標題について、沖縄タイムスは2015年10月20日、「名護市辺野古の新基地建設工事で、環境面から国に指導・助言する「環境監視等委員会」(委員長・中村由行横浜国立大学大学院教授)の3委員が、就任決定から約1年間で、建設事業の受注業者から約1100万円の寄付を受けていたことが19日、分かった。他の1委員は、受注業者と関係の深いNPO法人の理事を務め、年間200万円の報酬を受けていた。」、と報じた。
 その詳細についても、「14年3月から辺野古沿岸部のジュゴンの監視業務など9件、計18億9452万円を受注した『いであ』(共同企業体含む)は、ジュゴンの生態に詳しい京都大学教授の荒井修亮委員に『学術研究や指導』を目的に、13~14年度で計800万円を寄付。同社は取材に『2000年からご指導いただいており、委員就任と関係ない』と説明。荒井委員も『何らやましいことはなく、審議に手心も加えていない。いであを含めた共同研究の知見で委員に選出されたと思う。ただ外形的に不適切なら委員辞任も考える』と答えた。」、「護岸工事など2事業で計18億円を受注する東洋建設(同)は15年6月、中村委員長に50万円を寄付。同社は監視委との関連を否定した上で『海洋工事に助言を求めるため本年度から奨学助成した』と説明した。」、「サンゴ移植など2事業で計12億円を受注するエコー(同)は、サンゴ礁に詳しい東京大学大学院教授の茅根創委員に3~4年前から年50万円を寄付したが、同社は『15年前から交流しており、技術向上が目的。委員就任と一切関係ない』。ケーソン工事で141億円を受注する五洋建設(同)も、14~15年で200万円の寄付を認めた上で『詳細な回答は控える』とした。」、「いであ本社内に事務所のあるNPO法人『地球環境カレッジ』理事として、年200万円の報酬を受け取る全国水産技術者協会理事長の原武史委員は『審議とは全く無関係。辺野古の海を守るため、水産研究者として言うべきことは言ってきた』と強調した。」、と伝えた。

 このことについて、沖縄タイムスは、「工事に伴う環境保全策について国に指導できる立場にいる委員13人のうち4人が、国の関連事業を受注した業者などから金銭を受け取っていたことになり、委員会運営の中立・公平性をめぐり議論を呼びそうだ。」、とあくまで優しく論評したが、「国の関連事業を受注した業者などから金銭を受領」していたという事実は、委員会の中立性や公平性を著しく損なうものである。

 もちろん、沖縄タイムスはその社説で、「生物多様性豊かな海を守る砦(とりで)となるべき専門家が、事業を行う業者との関係を疑われているのである。第三者機関として最も大切な信頼性が損なわれたのだから、名前の挙がった委員は即刻、辞任すべきだ。」、と警告した。
 また、「防衛局は委員への寄付の事実を知っていたのか。事前に申告を求めなかったのか。その責任も問われている。」、とあわせて追求する。



 国は、「議事録を全て公開し、委員会の存続も含め、内容を一から検証する必要」(沖縄タイムス)がある。


 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-20 16:21 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-朝日新聞とともに米兵暴行事件1995を振りかえる。

 朝日新聞は、「沖縄が本気で怒った日」として、1995年を振りかえる記事を掲載した。
 1995年10月21日に宜野湾市で開催された沖縄県民総決起大会は、8万5千人とも言われた大きな怒りのうねりとなって、私たちを圧倒した。
 特に、この大会で壇上に上がった普天間高校の3年生の仲村清子(すがこ)さん=現在は改姓=の決意表明は、沖縄の生き苦しさの現状を、日本という国のいびつさのすべてを、凛と張った清冽な声で、私たちの魂を揺さぶった。


基地が沖縄に来てから、ずっと加害はくり変えされてきました。
基地がある故の苦悩から、私たちを解放してほしい。
今の沖縄はだれのものでもなく、沖縄の人々のものだから。
私たちに静かな沖縄を返してください。
軍隊のない、悲劇のない、平和な島を返してください 。


 この時の様子を、「当時18歳で、宜野湾市の普天間高校の3年生。所属していた演劇部の顧問から何人かの生徒に話があり、私があいさつを引き受けた。事件は衝撃だった。米兵の起こした事件に県民は怒り、日米地位協定をたてに(起訴前に容疑者の米兵の)身柄を引き渡さない米軍の対応で、また打ちのめされた。戦後50年を迎えて平和とか未来を考えようとしている時に、沖縄がまだ占領下にいるような理不尽さを、ゴンと突き付けられた感じだった。原稿には、沖縄の『普通の高校生』が日々感じている矛盾を書いた。友人とも話して思ったのは、『基地あるがゆえの苦悩』は、ほとんど地位協定から生まれているということ。だから、その弊害をあいさつでは強く訴えた。」、と伝えた。
 また、朝日新聞は、1児の母となり、今では米軍普天間飛行場から約1キロの場所に住みその上空をオスプレイが飛ぶという、その後の20年を経験した彼女の今の声を伝えた。

「沖縄の基地をめぐる状況は、少しずつ良くなっていると思う。でも、大きくは変わらなかった」、と。
 また、次のように伝える。
 「大会の次の年、地元の普天間飛行場の返還が決まった。『違う、本質はそこじゃないよ』と思った。返還は結構だけど、問題は基地の面積じゃなくて米軍のあり方。全廃されず、県内で移すだけなら、地位協定の理不尽さは繰り返される。その後、地位協定は運用の改善はあったが、根本的には見直されなかった。今も宜野湾市に住んでいるが、深夜にヘリが飛ぶのを止められない。事件を起こして基地に逃げ込む米兵もいて、残念でならない。18歳のときは、理不尽がなくなる世界が来ると信じていたけど、現実は厳しい。」、と。
 さらに、「翁長雄志知事が名護市辺野古の埋め立て承認を取り消した。20年前のように沖縄は国と対立するかもしれない。でも、それを分かって県民は今の知事を選んだ。二度と沖縄が戦場にならないように、新しく基地を造らせたくない人が多いんだと思う。大会でも言ったが、沖縄の人はあきらめてはいけないし、絶対にあきらめないですよ。」、と。

 この決起集会で、もう一つ記憶に残っているのは、次の太田知事の挨拶である。


「まず最初に、県民の皆さまにお詫び申し上げたいことは、行政の責任者として、一番大事な幼い子どもの人間としての尊厳を守ることができなかったことについて、心の底から、お詫び申し上げたいと思う。本当に申しわけありませんでした。」


 この「行政の責任者として、一番大事な幼い子どもの人間としての尊厳を守ることができなかったこと」への表明は、現在の翁長沖縄県知事の「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消し」に繋がる痛烈な思いである。
 この決起集会では、「米当局者と軟弱外交ぶりを露呈したわが国政府に、満腔(まんこう)の怒りを表明する」などとする決議文が採択された。
 沖縄の「満腔(まんこう)の怒り」は、新たに辺野古新基地建設や高江ヘリパット建設問題等を抱えたなかで、増幅されこそすれ全く解決されていない。

 以下、朝日新聞及び沖縄県民総決起大会での決意表明(挨拶)の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-19 16:31 | 沖縄から | Comments(0)

「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消し」を考える。

「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消し」に関して、日本弁護士連合会は2015年10月13日、「当連合会は、国に対し、沖縄県知事の承認取消しという判断を尊重するよう求める。」、とする会長声明を発表した。
 この要約は、以下のとおりである。


(1)結論
 本件承認には、法律的な瑕疵が存在し、瑕疵の程度も重大であることから、瑕疵のない法的状態を回復する必要性が高く、他方、本件承認から本件承認の取消しまでの期間が2年足らずであり、国がいまだ本体工事に着手していない状況であることからすれば、本日の沖縄県知事による本件承認の取消しは、法的に許容されるものである。
(2)理由
①本事業で埋立ての対象となっていた辺野古崎・大浦湾は、環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠA類かつ天然記念物であるジュゴンや絶滅危惧種を含む多数の貴重な水生生物や渡り鳥の生息地として、豊かな自然環境・生態系を保持してきた。当連合会は、2000年7月14日、「ジュゴン保護に関する要望書」を発表し、国などに対し、ジュゴンの絶滅の危機を回避するに足る有効適切な保護措置を早急に策定、実施するよう求めた。
②当連合会は、2013年11月21日に、「普天間飛行場代替施設建設事業に基づく公有水面埋立てに関する意見書」を発表し、国に対し「普天間飛行場代替施設建設事業」に係る公有水面埋立ての承認申請の撤回を、沖縄県知事に対し同申請に対して承認すべきでないことをそれぞれ求めるなどした。その理由は、この海域は沖縄県により策定された「自然環境の保全に関する指針」において自然環境を厳正に保全すべき場所に当たり、この海域を埋め立てることは国土利用上適正合理的とはいえず(公有水面埋立法第4条第1項第1号)、環境影響評価書で示された環境保全措置等では自然環境の保全を図ることは不可能であるなど(同第2号)、同法に定める要件を欠いているというものである。
③沖縄県知事が2015年1月26日に設けた「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認手続に関する第三者委員会」(以下「第三者委員会」という。)においても、本件承認について、公有水面埋立法第4条第1項第1号及び同条第2号の要件などを欠き、法律的な瑕疵があるとの報告が出されるに至った(2015年7月16日付け検証結果報告書)。


 今回の沖縄県知事による「普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立ての承認の取消し」は、この日弁連会長声明で結論づけられているように、「沖縄県知事による本件承認の取消しは、法的に許容されるものである」と言える。

 以下、日本弁護士連合会の会長声明の引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-18 13:11 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-中谷元・防衛相が2015年10月16日、米空軍横田基地(東京)に配備予定の特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイの沖縄での離着陸や空対地射撃訓練実施を明らかにする。

 標題について、沖縄タイムスは2015年10月16日、「2017年に米空軍横田基地(東京)に配備予定の特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイを使用し、米軍が沖縄県内の基地や訓練場での訓練を計画している問題で、県内では離着陸訓練や空対地射撃訓練の実施を想定していることが分かった。16日午前の閣議後会見で中谷元・防衛相が明らかにした。」、と報じた。
 また、具体的な訓練場や詳細な訓練内容については、中谷元・防衛相が「『米側から説明を受けておらず承知していない』と述べた。」ことを伝えた。
 さらに、記者からの新たな訓練は沖縄への負担増ではないかとの指摘に対して、「『米側は沖縄をはじめ地元への影響の軽減を常に考慮してきていると承知している』と、米側が配慮しているとの考えを述べたが、中谷氏自身の見解は示さなかった。」、とした。
 沖縄タイムスは2015年10月16日、社説で「沖縄への新たな基地負担の計画が、また明らかになった。」「住民の我慢は既に限界だ。弾薬搭載訓練も加われば不安はさらに高まる。これ以上の訓練は受け入れられない。」、と批判した。
 配置されるCV22について、「CV22は、米軍普天間飛行場に配備されているMV22オスプレイと基本構造は同じだが、地形追随装置や電子妨害機能などを備え、特殊作戦仕様となっている。特殊作戦部隊を紛争地にひそかに送り込んだり収容したりする任務に対応するため、低空飛行や夜間飛行、弾薬を使った訓練が想定される。防衛省によると、被害が深刻な『クラスA』相当の事故発生率は、MV22の10万飛行時間当たり2・12件に対し、CV22は7・21件と3倍を超える。任務の違いが事故率の差に表れているとみられるが、過酷な任務に即した訓練をする以上、騒音や事故の危険性が増し、住民の基地負担が重くなることは必至だ。」、とも伝えた。

 このことに対しての、「CV22の配備計画は当初、嘉手納基地も候補地に挙がっていたが、沖縄への負担を回避するとして横田に決まったはずだ。菅義偉官房長官は当時、『沖縄の負担軽減をやり遂げる中で横田への配属の方向性が出た』と強調していたが、結局、訓練は沖縄に押し付けられようとしている。政府が繰り返す『負担軽減』が、うわべを取り繕っただけでいかに実態の伴わないものか、あらためて露呈した。」、との沖縄タイムスの安倍晋三政権批判は、当然のものである。
 まして、「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」を受ける当事者が、この時期にこうしたことを平気で押しつけてくることは、どう考えても許されないことである。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-17 05:30 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-米側は、「辺野古への代替施設建設は日米の長年にわたる継続した取り組みの意義深い成果であり、在沖米軍再編の実現に向けた重要な一歩だ」、と指摘。

 辺野古新基地建設に関連して、沖縄タイムスは2015年10月15日、米国特派員の報告として、「米国務省のトナー副報道官は13日の記者会見で、米軍普天間飛行場の移設をめぐり、翁長雄志知事が名護市辺野古の埋め立て承認を取り消したことについて『日米両政府は辺野古移設を引き続き実行していく決意だ』と述べ、現行計画を変更する考えがないことをあらためて強調した。」、と報じた。
 このことについて、天木直人はそのブログで、「そんな中で米国が本音を口走った。辺野古移設は日米両政府の合意事項だと繰り返したまでは良かったが、そのい後で米軍再編の為に不可欠だと言ったのだ。すなわち、辺野古移設は、沖縄や日本の安全のためではない。米軍の都合のために建設されるのだ。そう米国自身が本年を口を滑らせたということだ。」、と痛烈に批判した。

 辺野古新基地建設は、米軍再編のためにこそある。
 そして、安倍晋三政権は、そのためにあらゆる手段を尽くす。
 「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」は、このことを象徴的に現している。

 以下、琉球新報及び天木直人のブログの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-16 20:25 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-2017年から沖縄県内の基地や訓練場で、横田配備のオスプレイが、低空や夜間の飛行、離着陸、弾薬を使った訓練を想定。

 どのように言えばいいのか。
 このことは、安倍晋三政権の負担軽減とは、米軍再編の中では、結局、負担増に繋がるということではないか。


 標題について、沖縄タイムスは2015年10月15日、「2017年から米空軍横田基地(東京)に配備予定の特殊作戦用垂直離着陸輸送機CV22オスプレイが沖縄県内の基地や訓練場を使用することが14日分かった。低空や夜間の飛行、離着陸、弾薬を使った訓練を想定しているとみられる。フロリダ州の空軍特殊作戦司令部が作成した15年2月24日付の環境レビューに記載されている。沖縄防衛局は14日、県や関係市町村に説明した。」、と報じた。
あわせて、この環境レビューには、「運用の中で、沖縄の訓練場など六つの訓練空域で使用や弾薬訓練が増加すると明記。」と記載されている、と伝えた。
 また、「環境レビューは130ページで、特殊作戦任務の概要、横田に配備された場合の環境への影響などが載っている。沖縄に関する記述は少ない。訓練区域の中で、『既存の沖縄の訓練場』などと触れている。弾薬の使用の中にも『沖縄の訓練場』とある。具体的な施設名や訓練の内容、頻度などはレビューには示されていない。」、と。

 以下、沖縄タイムスの引用。




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by asyagi-df-2014 | 2015-10-16 10:47 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」に対抗して沖縄防衛局が効力停止申し立て。

 沖縄県の「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」に対抗しての沖縄防衛局が効力停止申し立てについて、沖縄タイムスは2015年10月14日、「沖縄防衛局は14日午前、名護市辺野古の新基地建設をめぐり、沿岸部の埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事の判断は『違法』として、行政不服審査法に基づき、公有水面埋立法を所管する国土交通相へ取り消し無効の審査を請求し、裁決が出るまで暫定的に取り消しの効力を止める執行停止の申立書を提出した。国交省は受理した。14日午前11時25分ごろ、防衛局の職員3人が同法を所管する国交省の水管理・国土保全局を訪ね、担当職員へ申立書を手渡した。」、と報じた。
 今後の日程について、「国交省は県に対し22日までに執行停止申し立てへの意見書、11月16日までに審査請求への弁明書を提出するよう求める文書を14日付で送付する。」、と伝えた。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-14 17:17 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」を各新聞から読み取る。

 2015年10月13日翁長沖縄県知事が行った「普天間飛行場代替施設建設事業にかかる公有水面埋め立て承認の取り消し」について、2015年10月14日、各紙は、次のように主張した。


①沖縄タイムス社説-[知事 承認取り消し]国民的議論を喚起せよ-
②琉球新報社説-承認取り消し 民意実現の出発点に 政府は新基地断念すべきだ-
③北海道新聞社説-辺野古承認撤回 移設作業の全面停止を-
④東奥日報社説-泥沼化避け対話の道探れ/辺野古承認取り消し-
⑤秋田魁新報社説-「辺野古」対立激化 政府は対抗より対話を-
⑥茨城新聞論説-辺野古承認取り消し ほかに道はないのか-
⑦新潟日報社説-承認取り消し 辺野古移設の前提崩れた-
⑧中日新聞社説-辺野古取り消し 県内移設は白紙に戻せ-
⑨福井新聞論説-辺野古承認取り消し 「沖縄の痛み」に向き合え-
⑩京都新聞社説-辺野古埋め立て  取り消し決断は民意だ-
⑪神戸新聞社説-辺野古取り消し/計画の妥当性を検証せよ-
⑫中国新聞社説-辺野古承認取り消し 問われる「基地と自治」-
⑬愛媛新聞社説-辺野古承認取り消し 泥沼の闘争に政府は終止符打て -
⑭徳島新聞社説-辺野古取り消し やむにやまれぬ決断だ-
⑮高知新聞社説-【辺野古取り消し】国の姿勢に募る違和感国の姿勢に募る違和感 -
⑯朝日新聞社説-辺野古移設 沖縄の苦悩に向き合え-
⑰毎日新聞社説-辺野古取り消し やむを得ない知事判断-
⑱東京新聞社説-辺野古取り消し 県内移設は白紙に戻せ-
⑲読売新聞社説-辺野古取り消し 翁長氏は政府との対立煽るな-
⑳産経新聞主張- 承認取り消し 知事の職責放棄するのか-
㉑日本経済新聞社説-沖縄の基地のあり方にもっと目を向けよ-


 これは、「社説・論説47NEWS」から地方紙を、残りは各紙の主張・主張から、2015年10月14日付けのものを取り出したものだ。13日を受けて14日に見解を出すという行為がやはり大きいという気がしている。
さて、ここで取りあげた21社の社説等の見出しの特徴は、読売と産経の二社の突出した表現の異様さだろう。あらためて、ジャーナリズムのあり方を考えさせられる。

 ここでは、各新聞社の社説等で特に気になった指摘及びその主張のいくつかを取りあげる。


(1)指摘事項
①沖縄タイムス
・翁長知事には忘れられない光景がある。那覇市長時代の13年4月、衆院予算委員会と南部市町村会の懇談会における自民党委員の発言である。「本土で嫌だって言っているんだから、沖縄で受け入れるしかないだろう。不毛な議論はやめよう」と言い放った。自民党議員のあからさまな発言は、中谷元・防衛相の言葉にも通じる。中谷防衛相は「(本土は)今はまだ整ってないから、沖縄が受けるしかないんですよ」と言った。基地を沖縄に押し込める思考停止ぶりは何も変わらない。海兵隊駐留が沖縄でなければならない軍事的理由はない。政治的に不都合だから沖縄に配備し続けているのであり、元防衛相の森本敏氏も現職時代に明言している。理不尽としかいいようがない。
・何度民意を示しても一顧だにせず辺野古の陸でも海でも公権力を強引に行使し、けが人が出ても問答無用とばかりに作業を強行する。そのようにして新基地を建設し、他国の軍隊に差し出そうとする主権国家がどこにあるだろうか。このような事例が他府県のどこにあるだろうか。
②琉球新報
・知事は埋め立て承認取り消し後の会見で、普天間飛行場は戦後、県民が収容所に入れられている間に、強制接収されて建設されたことをあらためて強調した。その上で「辺野古に移すということは、土地を奪っておきながら代わりのものも沖縄に差し出せという理不尽な話」と批判した。普天間飛行場が国際法に反して建設されたことは明らかである。知事の批判は当然だ。
・菅義偉官房長官は知事の承認取り消しを「沖縄や政府が重ねてきた普天間飛行場の危険性除去の努力を無にするものだ」と批判した。「政治の堕落」を指摘されたことから何ら学んでいないと言わざるを得ない。車の窃盗犯が持ち主である被害者に「古くなった車を返すから新車をよこせ」と開き直るような姿勢は改めるべきである。政府はそんな犯罪的な行為を国民の面前で恥ずかしげもなく行っているのである。これで法治国家と言えるだろうか。官房長官が知事を批判するなど、筋違いも甚だしい。
③北海道新聞
・翁長氏は先の政府側との協議で、沖縄に米軍基地が集中する現状や海兵隊が駐留する必然性など根本的な疑問への回答を求めた。しかし政府側は普天間返還の日米合意を振りかざすばかりで、辺野古への移設を唯一の解決策とする明確な根拠を示せなかった。
④東奥日報
・今秋の本体工事着手を目指す政府側は、沖縄防衛局が行政不服審査法に基づき国土交通相に審査請求と取り消し処分の効力停止を申し立てる。申し立ては認められ、本体工事が始まることになるだろう。
⑤秋田魁新報
・だが法廷闘争で政府が勝っても、沖縄県の政府への不信は強まるばかりではないか。在沖米軍への沖縄県民の視線は一層厳しくなり、日米安保体制を維持する上で不安材料となる恐れもある。基地問題の研究者は、政府が辺野古移設に固執するほど、基地が集中する現状に不満を募らせている沖縄県民と、本土国民の分断が進むと懸念する。そうした事態は、政府と沖縄県という行政機関同士の対立以上に不幸なことだと指摘している。
⑧中日新聞
・こうした歴史的経緯を顧みず、駐留継続の合理的な理由も説明せず、米軍基地を引き続き押し付けるのであれば、沖縄県民に過重な米軍基地負担と犠牲を強いる「沖縄差別」でしかない。
⑨福井新聞
・これでは、強権力で県民から土地を収奪した「銃剣とブルドーザー」と同じではないか。戦後70年を経て今なお大戦の傷跡が生々しい沖縄は、米国に従属する政府の圧力にさらされている。「沖縄の土地は誰のもの」。県民はそう激怒しているのではないか。
・政府に辺野古以外の選択肢を含め打開策を探る動きはない。そればかりか3次改造内閣で新沖縄北方担当相に地元沖縄選出の女性参院議員を充てた。「県外移設」から「容認」に変節した議員である。来年の選挙を控え、政府は県民の「分断」を図るのだろう。「沖縄に寄り添う」としてきた安倍政権の本性が透ける。
⑩京都新聞
・安倍晋三政権は沖縄県民の苦悩に向き合う気がないのか。
⑭徳島新聞
・政府と県は8~9月に集中協議を行い、融和を図る機運も出ていた。それがここまでこじれたのは、沖縄の民意をくみ取ろうとしない政府側に責任があるといえよう。集中協議で政府は、「辺野古が唯一の解決策」という主張を変えなかった。これでは、歩み寄りの糸口など見つかるまい。
⑮高知新聞
・防衛局は行政不服審査法に基づき審査請求と指示の効力停止を申し立て、農相が効力停止を決めた経緯がある。ところが農相は今も、審査請求への結論を出していない。中途半端な状態のまま、国は移設作業を進めていることになる。埋め立て承認取り消しに対しても、防衛局は同様の申し立てを行い、所管する国土交通相が効力停止を認める公算が大きい。しかし行政不服審査はそもそも、行政処分に不満がある国民の救済を目的とした制度とされる。国の機関(防衛局)がこれを使い、国(国交相)が判断することへの疑問も指摘されている。
⑯朝日新聞
・ 戦後、米軍に土地を強制接収され、次々と米軍基地が造られた歴史。戦後70年、米軍による犯罪や事故に巻き込まれる危険、航空機の騒音などの「基地被害」と隣り合わせの生活を余儀なくされてきた歴史。そして、いまなお全国の米軍専用施設面積の73・8%が、国土の0・6%にすぎない沖縄県に集中している現実。これはまさに、沖縄に対する「差別」ではないのか。日米安保条約を支持する政府も国民も、そうした沖縄の現実に無関心でいることによって、結果として「差別」に加担してこなかったか――。
⑰毎日新聞
・行政不服審査法は、行政に対して国民の権利を守るのが本来の趣旨だ。国が国に訴え、それを同じ国が判断することには違和感がある。
⑱東京新聞
・沖縄県民は、国政や地方自治体の選挙を通じて県内移設に反対する民意を示し続けてきたが、安倍政権は無視してきた。選挙で支持されたからと強弁して安全保障法制の成立を強行する一方で、沖縄の民意を無視するのは二重基準ではないのか。
㉑日本経済新聞
・一連の法手続きは公権力が個人の私権を侵害した場合の救済措置として設けられた。その仕組みのもとで政府と地方自治体が争うのは、政治の調整力のなさを露呈するものである。
・米軍基地を全廃すべきだと考える沖縄県民はさほど多くない。県民の怒りの矛先は、基地が沖縄に偏りすぎているといくら言っても、全く振り向かない本土の無関心に向いている。


(2)主張
①沖縄タイムス
・国の埋め立てを承認した前知事の判断を後任の知事が取り消すのは前例がない。取り消しを発表した翁長知事にとっても、沖縄県にとっても歴史的な重い判断である。翁長知事は会見で「日本国民全体で日本の安全保障を考えてもらいたい」「日本全体で安全保障を考える気概がなければ他の国からも尊敬されない」と繰り返した。翁長知事が就任以来強調してきたのは、沖縄の過重負担の上に成り立っている日米安保体制のいびつさである。翁長知事が退路を断ち、背水の陣で訴えたことを、本土の人たちはよそ事でなくわが事として受け止めてほしい。これを機会に米軍駐留と負担について国民的議論を巻き起こす必要がある。
②琉球新報
・阻止運動を県外、国外に広げ、新基地建設断念と普天間飛行場の閉鎖を勝ち取る新たな出発点に、承認取り消しを位置付けたい。
・新基地建設は沖縄だけの問題ではない。普遍的な問題を包含している。新基地建設に反対する圧倒的な民意を、政府は踏みにじろうとしている。日本の民主主義が問われているのである。日米同盟を重視し、民意は一顧だにしない政府を認めていいのかが突き付けられているのである。優れて国民的問題だ。知事は「これから節目節目でいろんなことが起きると思う」と述べている。新基地建設問題の本質をしっかり見極めてほしいということだ。そのことを深く自覚し、声を上げ続けることが今を生きる私たちの将来世代に対する責任である。
③北海道新聞
・このままでは国と県の対立はさらに深刻化する。政府は移設作業を全面的に停止し、県側との対話と計画の見直しを進めるべきだ。
④東奥日報
・移設作業の現場に近い陸地と海上では反対派の市民らが気勢を上げ、興奮と緊迫感が高まっているという。対立の出口が見えないままでは、不測の事態が起きることも懸念される。普天間移設をめぐり辺野古以外の選択肢も含めて米政府とあらためて協議するなど、政府は打開に動くべきではないか。
⑤秋田魁新報
・政府は、移設先を辺野古に限定する明確な理由を示していない。日米安保の将来像について沖縄県が求める説明もしていない。こうした地元の疑問を置き去りにして本体着工を強行するようでは、暴挙とのそしりを免れない。
⑦新潟日報
・埋め立て工事の前提は崩れた。政府は作業を中止して、米国とともに辺野古移設以外の選択肢を探るべきだ。
・政府は辺野古移設で危険な普天間飛行場の固定化を避けると主張した。だが、沖縄県内における固定化の実態は変わらない。辺野古なら普天間と違い、住宅街の上空を飛行しないと説明しても、墜落事故で住民が巻き添えになる危険性はつきまとうのだ。承認取り消しは、米国も重く受け止めるべきだ。
・日米両政府は、抵抗の意味に今度こそ正面から向き合わねばならない。沖縄の思いをくみ取り、沖縄とともに考えることが、私たちにも問われる。
⑧中日新聞
・翁長知事の判断は妥当である。
・安倍政権が今なすべきは、選挙で示された沖縄県民の民意を謙虚に受け止め、普天間飛行場の県内移設を白紙に戻し、県外・国外移設を米側に提起することである。県側に法的に対抗することでは、決してないはずだ。
⑪神戸新聞
・移設作業を強引に進めても対立は解消しない。政府はこの機会に立ち止まり、計画の進め方を含め、その妥当性を検証すべきではないか。
⑬愛媛新聞
・ここまで対立を先鋭化させたのは、基地問題に関して「辺野古移設が唯一の解決策」との一点張りで、民意を一顧だにしない政府の強権的な態度にほかならない。抗議する市民への警察官や海上保安官らによる取り締まりが厳しさを増す現在、さらに力ずくで本体工事に突入すれば、流血の事態さえ現実のものとなりかねない。暴挙は断じて許されない。政府には、事態を重く受け止め工事を中止するよう強く求める。県民の声を聞き、苦難の歴史と向き合い、基地負担軽減策を練り直して米国との協議のやり直しへかじを切るべきだ。
⑭徳島新聞
・政府は対抗措置を講じた後、今秋にも本体工事に着手する方針だが、強引に推し進めるのではなく、沖縄の声に耳を傾けるべきだ。辺野古以外の選択肢も視野に、計画を再考することが解決の近道ではないか
⑮高知新聞
・沖縄をこれ以上追い詰めることのないよう、国に慎重な対応を求める。
⑯朝日新聞
・政府は直ちに行政不服審査請求などを行う方針だ。政府と県が行政手続き上、司法上の対抗策を打ち合うなかで、民意に反した基地建設が進む。そんな異常事態は、何としても避けなければならない。政府は埋め立ての法的根拠を失った以上、計画は白紙に戻し改めて県と話し合うべきだ。
・政府に求められるのは、沖縄の苦悩を理解し、人権や自己決定権に十分配慮する姿勢だ。まず計画を白紙に戻すことが、そのための第一歩になる。
⑱東京新聞
・沖縄県の翁長雄志知事が辺野古沿岸部の埋め立て許可を取り消した。これ以上の米軍基地押し付けは認めない決意の表れである。政府は重く受け止め、普天間飛行場の県内移設は白紙に戻すべきだ。
・安倍政権が今なすべきは、選挙で示された沖縄県民の民意を謙虚に受け止め、普天間飛行場の県内移設を白紙に戻し、県外・国外移設を米側に提起することである。県側に法的に対抗することでは、決してないはずだ。
㉑日本経済新聞
・米軍普天間基地の移設を巡る政府と沖縄県の対立がいよいよ抜き差しならないところまで来た。残念な事態と言わざるを得ない。どうすれば折り合えるのかを国民全体でよく考えたい。
・本土のわがままで沖縄がひどい目にあっている。県民がそう思っている限り、たとえ最高裁が名護市への移設にお墨付きを与えても摩擦はなくならない。移設を円滑に進めるのに必要なのは、本土側の真摯な取り組みである。

(3)あえて、読売新聞と産経新聞の主張
⑲読売新聞
・菅官房長官が「関係者が重ねてきた、普天間飛行場の危険性除去に向けた努力を無視するもの」と翁長氏を批判したのは当然だ。
・翁長氏は承認取り消しが認められなかった場合、工事差し止めなどを求めて提訴する構えで、法廷闘争になる公算が大きい。その場合、政府は、関係法に則のっとって粛々と移設を進めるしかあるまい。
・疑問なのは、翁長氏が先月下旬、国連人権理事会で「沖縄の自己決定権や人権がないがしろにされている」などと訴えたことだ。違和感を禁じ得ない。沖縄の「先住民性」や、独裁国家の人権抑圧を連想させ、国際社会に誤ったメッセージを送る恐れがある。
・翁長氏は、沖縄選出の島尻沖縄相の就任について「基地と振興策が混同すれば、ややこしいことにならないか」と発言した。辺野古移設には反対しつつ、沖縄振興予算も確保しようという発想は、虫がいいのではないか。
⑳産経新聞主張
・辺野古移設が頓挫すれば、尖閣諸島周辺などで野心的な海洋進出を繰り返す中国の脅威に対し、抑止力を維持することができない。市街地の中心部にある普天間飛行場の危険性も除去できない。いずれも危険に直面するのは沖縄県民である。地方行政のトップとして、こうした判断が本当に許されるのか。


 さて、結論から言えば、中日新聞の「翁長知事の判断は妥当である。」、との指摘が大方の結論である。
 安倍晋三政権は、この間、沖縄県側が主張してきた「歴史的経過」「構造差別の実態」「沖縄の自己決定権」等について、もう一度きちんと深く考え直さなければならない。
 そして、まずは、中日新聞の「安倍政権が今なすべきは、選挙で示された沖縄県民の民意を謙虚に受け止め、普天間飛行場の県内移設を白紙に戻し、県外・国外移設を米側に提起することである。県側に法的に対抗することでは、決してないはずだ。」、という立場を取る必要がある。
 安倍晋三政権の選択すべき道は、「沖縄の苦悩を理解し、人権や自己決定権に十分配慮する姿勢だ。まず計画を白紙に戻すことが、そのための第一歩になる。」(朝日新聞)、ということだ。
 最後に、福井新聞の「3次改造内閣で新沖縄北方担当相に地元沖縄選出の女性参院議員を充てた。『県外移設』から『容認』に変節した議員である。来年の選挙を控え、政府は県民の『分断』を図るのだろう。『沖縄に寄り添う』としてきた安倍政権の本性が透ける。」、との指摘は痛烈である。
 
 以下、各新聞社の社説等の引用。(非常に、長文です。)





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-14 15:05 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-翁長雄志沖縄県知事は13日午前、名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消したと発表。

 翁長雄志沖縄県知事は、2015年10月13日、記者会見で、「本日、普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認を取り消しました。」、と切り出した。


 翁長沖縄県知事は、「県は、去る7月16日、埋立承認の法律的な瑕疵を検証する第三者委員会の検証結果報告を受け、関係部局において内容等を精査したところ、承認には取り消しうべき瑕疵(かし)があるものと認められたことから、承認取り消しに向けた意見聴取及び聴聞の手続きを行ったところであります。聴聞手続きにおいて、沖縄防衛局長から、陳述書が提出されたところですが、聴聞の主宰者からの調書、報告書の内容についても十分に参酌(さんしゃく)して、予定される不利益処分について検討しました。その結果、承認取り消しが相当であると判断し、本日付けで、沖縄防衛局長に対し、公有水面埋立承認取消通知書を発出したところであります。今後も、辺野古に新基地は造らせないという公約の実現に向け、全力で取り組む考えであります。」、と述べた。
 また、この間の経過について、「思い返してもなかなか沖縄の考え方、思い、今日までのいろんなこと、ご理解をいただけるようなものがなかったような感じがします。」、と安倍晋三政権への思いを語るともに、「これから、裁判を意識してのことが始まっていくが、いろんな場面、場面で私どもの考え方を申し上げて、多くの国民や県民、ご理解をいただけるような、そういう努力をきょうから改めて出発していくという気持ちです。」、と決意を表明した。
 さらに、「承認取り消しという行為自体が、どのような歴史的な意義があるか。防衛局の方では私人と同じ立場での不服審査が有力といわれているが、政府のこの問題に対する向き合い方についてどう考えるか。」、という質問については、「今回、承認の取り消しに至るわけでありますが、これは沖縄県の歴史的な流れ、あるいは戦後の70年のあり方、そして現在の0・6%に74%という沖縄の過重な基地負担ですね、過重な基地負担、こういったことがですね、まずしっかりと多くの県民や国民の前で議論がされるところに一つは意義があると思います。もう一つは日本国全体からしても、地方自治体がこのようなところまで国にある意味では追い詰められると。私たちからすると日米両政府というのは大変大きな権力をもっておりますし、法律的な意味合いから言っても大変ある意味で大きな権力を相手にしているなというような感じをしています。そういたしますと、基地問題はある意味では沖縄が中心的な課題を背負っているわけでありますが、これから日本の国の全体として地方自治のあり方が本当に1県、あるいはある地域に対してこういったこと等が起きた時の日本の将来のあり方というものについて、このものと今回のものは多くの国民に見ていただけるのではないかと思っております。そういう意味からすると一義的に沖縄の基地問題、歴史等と含めてのことでありますが、日本の民主主義というそういったものに対して国民全体が考えていただけるような、そういうものになればいいのかなと思っております。 それから法律的な面は私が答えると、間違ってもいけないですが、一つ今日までよく言われていることの今の質問なので、お答えしたいと思いますが、私人として国がそういう訴えをするということは、私たちからするとですね、それはできないだろうというふうには思っています。それから、国が同じ国の中でそういったものに判断を下すというのも、今いう国と地方自治という意味からしても、いろんな意味合いからしても、多くの方々が疑問に思うことではないかなと思ってますので、これはこの辺り言わせてもらって、あとまた詳しいことがありましたら、またお聞きをしてからにしたいと思います。」、と答えている。
 「辺野古の埋め立てを認めないということは、普天間を日本国全体でどうしてほしいという思いか。」、という記者の質問には、「普天間をどうするかということであります。私は菅官房長官ともそうでありますが、一つには普天間飛行場の原点は戦後、県民が収容所に入れられている間に強制接収されたものであります。それ以外の基地もすべて強制接収されたわけで、沖縄県民自ら差し出した基地は一つもありませんよという話をさせていただいています。まず一義的には普天間の危険性除去をする時に、辺野古に移すということは、自分で土地を奪っておきながら、代わりのものを沖縄に差し出せというような理不尽な話が通るかというのが一つ大きなものがあります。もう一つは辺野古という、大浦湾という美しいサンゴ礁の海、ジュゴン、ウミガメがいるようなところを、こうも簡単に埋めていいのか、ということも含めて、国民の皆さん方にご理解いただきたいなと思っています。」、と説明している。


 このことについて、沖縄タイムスは2015年10月13日、「翁長雄志知事は13日午前、県庁で記者会見し名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認を取り消したと発表した。前県政の承認の手続きに『瑕疵(かし)がある』と判断した。翁長知事は『承認は取り消すべき瑕疵があると判断した。今後も辺野古に新基地は造らせないという公約実現に向け、全力で取り組む』と述べ、新基地建設を阻止すると強調した。承認取り消しで、沖縄防衛局は埋め立ての根拠を失い、辺野古沖での作業ができなくなる。県は、承認の過程を検証した第三者委員会の『瑕疵あり』の結論を踏まえ、埋め立て承認申請では普天間飛行場の代替施設を県内に建設する根拠が乏しく、環境保全策が不十分な点などを指摘。埋め立ての必要性を認めることができないと判断した。」、と報じた。
 また、政府の対応について、「取り消しを受けて、防衛局は公有水面埋立法を所管する国土交通相に対し、県の取り消しの効力を止める執行停止と、無効化を求める審査請求をする見通し。」、と伝えた。

 この翁長沖縄県知事の発表を受けて、名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前での「沖縄平和運動センター山城博治議長は『待ちに待った日が来た。国がどんな対抗措置を取ろとも、勇気と自信を持って頑張ろう』と力強く決意を宣言した。」、と伝えた。また、「その日がとうとうやってきたという思い。知事の発表を全面的に支持していく」との稲嶺進市名護市長の声を伝えた。

 一方、安倍晋三政権側の対応について、「菅義偉官房長官は13日午前の閣議後会見で、翁長雄志知事による名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認の取り消しを受け、公有水面埋立法を所管する国土交通相へ取り消しの無効を求める審査請求と裁決が出るまでの執行停止を含め、早急に対抗策に着手する考えを示した。」、 「中谷元・防衛相は13日午前の閣議後会見で、翁長雄志知事による名護市辺野古沿岸部の埋め立て承認の取り消しを受け、公有水面埋立法を所管する国土交通相へ14日以降に取り消しの無効を求める審査請求と裁決が出るまでの執行停止を求める考えを明らかにした。」、と報じた。



 今回の普天間飛行場代替施設建設事業に係る公有水面埋立承認を取り消しは、辺野古新基地建設の反対は、翁長沖縄県知事の言う「一義的に沖縄の基地問題、歴史等と含めてのことでありますが、日本の民主主義というそういったものに対して国民全体が考えていただけるような、そういうものになればいいのかなと思っております。」、という指摘を、日本全体としてきちっと受け取ることに尽きる。


以下、沖縄タイムスの引用。






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by asyagi-df-2014 | 2015-10-13 20:47 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-辺野古承認取り消しで沖縄県は抗告訴訟を検討。

 辺野古新基地建設問題での埋め立て承認取り消しについて、沖縄タイムスは2015年10月10日、「名護市辺野古の新基地建設で、翁長雄志知事の埋め立て承認取り消しに対し、沖縄防衛局が行政不服審査法(行服法)に基づく執行停止を国土交通相に申し立てた場合を想定し、沖縄県は執行停止の決定差し止めや、決定後にその取り消しを求めるなどの抗告訴訟の提起を検討していることが、9日までに分かった。この場合の訴訟について、法律上の明文がないため、県は弁護士らと相談し、調整を進めている。」、と報じた。

 翁長沖縄知事の「連休明けの早い時期に取り消しに踏み切る考えを明言」を受けて、日本は新しい段階に進む。

 以下、沖縄タイムスの引用。





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by asyagi-df-2014 | 2015-10-10 09:42 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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