カテゴリ:沖縄から( 1070 )

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月24日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「安倍晋三首相が23日の沖縄全戦没者追悼式に出席後、記者団に辺野古移設について『(昨年3月の)和解に従って誠実に対応する』と述べたことに対し、翁長雄志知事は同日、『解釈が全然違う』と強く反発した。」、沖縄タイムスは伝える。
 安倍晋三政権の唯我独尊的解釈には、「住民の平穏な暮らしと安心・安全があっての平和だ。これが確保されない中で、日本全体の安全保障が守られているのでは、沖縄県民はやるせない」という知事の声も全く届かない。


 2017年6月24日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)沖縄タイムス-F16戦闘機、離陸途中に炎上 米テキサス州 嘉手納基地にも12機配備-2017年6月23日 15:55


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米テキサス州ヒューストン市南東のエリントン空港で21日午前10時半ごろ、戦闘機F16が離陸途中にエンジンから出火し、機体が炎上する事故が発生した。操縦士は緊急脱出し、軽傷を負った。事故原因は調査中。」
②「事故機はオクラホマ空軍州兵の第138戦闘航空団所属機。ヒューストン市によると、操縦士は脱出後に近くの病院に収容された。地元テレビ局NBCは、事故発生直後に巨大な火の玉が上がり事故現場周辺の民間住宅にも緊急避難命令が発令されたなどと報じた。」
③「エリントン空港は軍民共用でテキサス陸軍州兵基地としても使用されている。」
④「米空軍嘉手納基地には、現在12機のF16戦闘機がコロラド州空軍州兵基地から暫定配備されている。」


(2)琉球新報-「辺野古建設中止を」 ラブソン氏が米紙に寄稿 沖縄の訴えなど紹介-2017年6月23日 11:35


 琉球新報派、標題について次のように報じた。


①「米ブラウン大のスティーブ・ラブソン名誉教授は21日、バージニア州の地元紙『リッチモンド・タイムス・ディスパッチ』(電子版)に沖縄の米軍基地問題の現状について寄稿した。日米両政府が進める名護市辺野古への米軍普天間飛行場移設や、高江、辺野古での市民の抗議運動、米兵などによる女性暴行事件を伝え、『米国とアジアの同盟国のためにも、基地建設は中止されるべきであり、沖縄の海兵隊の多くは他の場所に移すべきだ』と指摘した。」
②「『沖縄は米国の基地建設に一層反対する』と題した寄稿文には、沖縄の人々が国政、地方選挙を通して基地負担の軽減を訴えてきたことなどを伝えた。また、市民の抗議運動に対する機動隊の押さえ込みや基地建設反対運動のリーダーの長期拘留があり、米軍に対する抗議運動は一層高まっていると指摘した。」
③「ネット上で読者からのコメントが書き込まれ、『米兵による女性への暴行事件は、それだけでも沖縄の住民が基地に反対する正当な理由だ』『米軍はあまりに多くの基地を持ち過ぎだ』などの感想が寄せられた。」
④「海洋生物学者のキャサリン・ミュージックさんもコメントし、『辺野古移設は、日本で最も美しく、唯一残っている多様なサンゴ礁の生態系を破壊するだろう』と警鐘を鳴らした。」


(3)琉球新報-屋嘉収容所跡で追悼演奏 捕虜つくった「屋嘉節」響かせる-2017年6月23日 16:33


 琉球新報派、標題について次のように報じた。



①「沖縄戦で多くの日本兵が収容された金武町の屋嘉捕虜収容所跡地に建つ石碑前で23日、琉球古典音楽野村流音楽協会石川支部の吉野久一師範(69)と門下生ら人が追悼演奏した。追悼演奏は昨年から慰霊の日に合わせて行われている。披露された民謡は『無情節』の曲調で歌われた『屋嘉節』を含む民謡7曲と舞踊2曲。」          ②「『屋嘉節』は収容所にいる捕虜によって作詞されたといわれている。収容所には当時、日本兵約7千人が収容され、236人が収容所で命を落とした。そのうち56人の名字が沖縄にある名字だったという。また約3千人がハワイ州オアフ島へ移送され、12人が命を落とした。」
③「正午を知らせる時報が鳴ると、追悼演奏のために石碑前に集まった参加者らは1分間の黙とうをささげ、追悼演奏をした。」
④「屋嘉区の伊芸菊博区長は『戦時中や戦後に何が起こっていたのかを後世に伝えることは大切だ。今後も追悼演奏を続けたい』と話した。」
⑤「追悼演奏の発案者である吉野さんは『何もない収容所の中で、日本兵がカンカラ三線を手に取り、できあがったのが無情節の曲調で歌われた【屋嘉節】だった』と説明した。『当時の人がどのような気持ちでこの歌を作ったのか、考えながら演奏した』と話した。吉野さんは『屋嘉節』を演奏するときだけは、自ら作ったカンカラ三線をつま弾いた。 演奏した前田健次町議は収容所跡に慰霊碑がないことに触れた上で『多くの人が犠牲になった場所に慰霊碑がないことはおかしい』と慰霊碑設置の必要性を説いた。」


(4)沖縄タイムス-「解釈、全然違う」翁長知事、安倍首相の辺野古和解発言に反発-2017年6月24日 08:08


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相が23日の沖縄全戦没者追悼式に出席後、記者団に辺野古移設について『(昨年3月の)和解に従って誠実に対応する』と述べたことに対し、翁長雄志知事は同日、『解釈が全然違う』と強く反発した。安倍首相らを見送った後、那覇空港で記者団の取材に答えた。」
②「翁長知事は、昨年3月の辺野古訴訟の和解にある『判決に従う』とは、今回県議会に議案として提案した工事差し止め訴訟ではなく、最高裁で県敗訴が確定した違法確認訴訟に適用されるとの認識を示し、『もう負けたんだからお前たち何も言うな、というものでは全くない』と批判した。」
③「追悼式での平和宣言で、米軍オスプレイの墜落や地元無視の訓練強行などに言及したことには『住民の平穏な暮らしと安心・安全があっての平和だ。これが確保されない中で、日本全体の安全保障が守られているのでは、沖縄県民はやるせない』」と述べ、政府が強調する基地負担軽減とは逆行している現状を強調した。」
④「嘉手納基地の旧海軍駐機場の継続使用問題に触れたことにも、『住民生活への配慮で移したのに、毎日飛来してくるものを(政府に)負担軽減が進んでいると言われたら、(実態を)言わなければならない』と語気を強めた。」
⑤「日米特別行動委員会の合意を無視した嘉手納基地でのパラシュート降下訓練などを理由に、嘉手納町長らが同基地司令官の交代式に不参加の意向を示していることにも『どれだけの怒りを持っているかが分かる』と指摘した。」


(5)沖縄タイムス-「和解に従い対応」 安倍首相、辺野古移設止めぬ意向 追悼式では基地負担減を強調-2017年6月24日 08:50


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「安倍晋三首相は23日の沖縄全戦没者追悼式で、昨年12月の北部訓練場の過半返還を『本土復帰後最大の返還が実現した』と強調し、今後も『できることはすべて行う』と基地負担軽減に取り組む考えを示した。名護市辺野古の新基地建設を巡り、県が来月にも提起する方針の工事差し止め訴訟について、追悼式後、記者団に『(昨年3月の)和解に従って誠実に対応する」と述べ、建設工事を止めない意向を示唆した。」
②「北部訓練場の過半返還は1996年に日米で合意。東村高江集落周辺に六つのヘリパッドを建設するのが条件で、沖縄防衛局は2007年に着手したものの、住民らの反発に遭い、停滞していた。政府は昨年7月、住民らを排除する目的で最大800人の警察機動隊を動員し、民間警備の費用に1日当たり1800万円を支出している。」
③「安倍首相は一部地域の負担が増えることや、現場で混乱が生じている状況には触れず、県内の米軍施設・区域の約2割の面積が返還されたことによる『負担軽減』の成果のみを前面に押し出した格好だ。基地負担については『沖縄の方々には長きにわたり、米軍基地の集中による負担を担っていただいており、是認できるものではない』と指摘。『基地負担軽減のため、一つ一つ確実に結果を出す』と決意を見せた。基地の跡地利用にも地元の意向を聞きながら支援する姿勢を示した。さらに沖縄の美しい自然や豊かな文化、アジアの玄関口に位置する優位性を取り上げ、『尽きることのない魅力にひかれ、この地を訪れる人々、外国クルーズ船の数は増え続けている』と述べ、沖縄振興を前進させると説明した。」
④「一方、翁長雄志知事が平和宣言の中で、辺野古の新基地建設を阻止する考えを重ねて示したことに、安倍首相は『昨年の和解条項に従って政府として誠実に対応する』と繰り返した。記者団の質問に答えた。」
⑤「普天間飛行場の固定化を避けるためにも『国と県が協力する、ともに努力することが求められている』と説明した。国が県を訴えた代執行訴訟などの昨年3月4日の和解では、国と県で認識に大きな違いが出ている。」


(6)琉球新報-辺野古強行「容認できない」 知事、平和宣言で政府対応批判-2017年6月24日 07:30


 琉球新報派、標題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は23日の沖縄全戦没者追悼式の平和宣言で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設計画について『沖縄の民意を顧みず工事を強行している現状は容認できるものではない』と政府の対応を批判した。その上で『私は辺野古に新たな基地を造らせないため、今後も県民と一体となって不退転の決意で取り組む』と述べた。」
②「知事が平和宣言で辺野古新基地建設問題に言及するのは就任以来3年連続。日米地位協定の抜本改定も改めて求めた。知事はまた、昨年発生した米軍属女性暴行殺人事件、オスプレイの名護市安部での墜落、最近の嘉手納飛行場でのパラシュート降下訓練の強行や相次ぐ外来機の飛来、移転合意された旧海軍駐機場の継続使用問題などにも言及。『基地負担の軽減と逆行している』と述べた。」
③「国土面積の0.6%の沖縄に在日米軍専用施設の70.4%が集中している現状にも触れ、『日本の安全保障の問題は国民全体で負担してほしい』と訴えた。知事が辺野古新基地建設に関する政府の工事強行を批判すると、式典会場からは拍手が上がった。」


(7)琉球新報-名護市、サンゴ調査同意せず 「新基地前提」、防衛局に回答-2017年6月24日 06:30


 琉球新報派、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、沖縄防衛局が計画している周辺海域へのサンゴ幼生の流入調査に対し、名護市は20日に『同意できない』と回答した。防衛局が9日付で計画への意見を市に求めていた。防衛局は21日、調査実施許可を求め、許可権者の県に対して、市の意見を添えて国有財産法に基づく公共用財産使用協議書を提出した。」
②「名護市は、調査に『同意できない』とした理由について(1)新基地建設を前提としている(2)建設によって環境に大きな影響があるとすでに繰り返し主張している(3)専門家の意見として、サンゴ幼生が流入、着床するかどうかはその年の潮や天候で変わり、調査で着床しなかった場所には幼生が来ないとはならず、この調査に意味がない-を挙げた。」
③「沖縄防衛局によると、着床調査の計画は仲井真弘多前知事が2013年に承認した公有水面埋立申請書に事後調査として挙げられていた。大浦湾埋め立てによる影響を調査するため周辺海域でサンゴ幼生の流入状況を調べる。名護市安部から豊原にかけての海域に48台の『着床具』と、それを支える架台2機をそれぞれ設置する。約3カ月ごとに観察を行う。調査期間は県との協議が成立した日から、翌年3月31日までとしている。」


(8)沖縄タイムス-「誤解」払拭へHPフル活用 沖縄県、辺野古工事差し止め訴訟で発信中-2017年6月24日 13:40


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県は名護市辺野古の新基地建設問題で県の主張を全国に発信するため、21日から県公式ホームページ(HP)で新たな発信を始めた。HPのトップ画面に『辺野古問題最新情報』のバナーを設け、翁長雄志知事が発表した辺野古工事差し止め訴訟に関する県の認識を掲載している。」
②「辺野古問題を巡っては、最高裁判決での県側敗訴をもって国側が『なぜ県は判決に従わないのか』などと県の姿勢を批判。市民の中にも差し止め訴訟や新基地に反対し続ける県の手法を疑問視する声がある。」
③「県は、裁判の和解や最高裁判決は今回の差し止め訴訟と無関係であることを、解説を付けて分かりやすく説明。県内外に広く伝えることで、一人歩きする『誤解』を払拭(ふっしょく)したい考えだ。県は、訴訟提起時の知事会見など、今後も節目ごとに随時情報を更新していく。」





by asyagi-df-2014 | 2017-06-24 17:16 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄から-三上智恵の沖縄〈辺野古・高江〉撮影日記第70回

沖縄の地で、体を張って新しい歴史を作ろうとしている人たちがいる。
そこには、その煌めきの記録を残そうとしているジャーナリストがいる。
だとしたら、その生きざまの瞬間を私たちは受け取る必要がある。
三上知恵の沖縄撮影日記。


 今回の報告は、「その席でヒロジさんは意外な話を切り出した。『僕は拘置所でもたくさんの本を読みなおしたりして、ますます宮古・石垣の自衛隊配備の問題、これは大変なことになるんじゃないかと危惧している。辺野古の現場に行けないという制約が付けられた。それならこのチャンスに先島に行きたい』」、から始まる物語。


(1)すでに宮古島と石垣島の上映は終わっていた。でも、4月末には石垣市民会館での自主上映がある。その時に軍事ジャーナリストの小西誠さんも石垣、宮古と回るので私も行くつもりだと伝えると、「よし、一泊二日なら裁判所も許可するのでそれで行こう」と即決。二泊以上だと逃亡の恐れありということで裁判所から認められないそうだ。
(2)早速その場で石垣島の山里節子さんに電話。彼女は素っ頓狂な声を上げて、電話口で泣きながら喜んでいた。節子さんはヒロジさんが勾留中に名護署の下でマイクを握って応援演説したり、辺野古座り込みの現場で「ヒロジさんの解放を求めるとぅばらーま」を歌ったことは、このコラムの第65回でも紹介した通りだ。今回の動画でも、最後に本人を前にしてその「綱解きとぅばらーま」を歌うシーンがあるのでぜひ最後まで見てほしい。
(3)そうして、一泊二日で石垣と宮古を回るヒロジさんとの旅が決行された。今回はその石垣編を編集したのだが『標的の島 風かたか』をご覧いただいた皆様には、あの映画の番外編としてお楽しみいただけると思う。ヒロジさんのほか、山里節子さん、小西誠さん、そして自衛隊建設予定地に近い於茂登地区の嶺井善さんなど、映画の重要人物が石垣で顔を合わせているからだ。そして今回の映像は、これまで私の映像作品でもあまりお伝えできていなかった、素のヒロジさんの姿が捉えられていると思う。彼が闘争の現場以外でどんな顔を見せる人なのか、私たちはよく知ってるけど、きっと全国の皆さんには意外な姿なのかもしれない。
(4)私は長いお付き合いなので、山城博治さんという県の職員が平和運動センターの中心人物になって、「ミスター・シュプレヒコール」と呼ばれ、現場になくてはならない存在として人気者になっていく過程を、15年ほどずっと面白く見つめてきた。しかし普段は腰の低い、気遣いの細やかな、公務員らしい常識人として過ごしているのも当然知っている。しかし私は反省すべきなのかもしれない。私が切り取って世に出してきた場面といえば、タオルを挟んで帽子をかぶり、機動隊相手に拳を上げて現場を指揮する雄々しい姿。怒りで激高、慟哭し、国と対峙する沖縄のリーダー像として迫力ある彼の姿ばかりを選びすぎたのかもしれない。
(5)沖縄バッシングが大きくなると同時に、「過激すぎる反対運動」とレッテルを貼りたい人たちが、ヒロジさんの人物像を捻じ曲げていく。過激派リーダー、テロ行為、県民も迷惑している云々。そのイメージ操作に利用されかねない場面を私たちが提供してきたとしたら、それは多大な迷惑をかけてしまっているとしか言いようがない。
(6)この2ケ月、実はあちこちでヒロジさんと一緒に移動したり、イベントに出たりしてきた。もちろん、私が全国公開の映画という形で世に示した山城博治像がファンを増やしただけではなく、実際に辺野古に足を運んだ人たちが彼を支持していることが根底にあるのだが、各地の熱狂的ともいえる人気ぶり、とくに5ヶ月の勾留を経て解放を待っていた人々の涙とハグの嵐に、ご本人も戸惑っていた。「三上さんの映画のせいで、こりゃ大変なことになってるなあ」。苦笑いもしながら、声援にこたえ、沖縄への連帯を呼びかけて精力的に県内外を行脚していた。
(7)そんな移動続きで疲れているであろう飛行機の中でも、シートベルト着用サインが消えるとニコニコと私の隣の席に移動してきて遠足のように楽しんでいる。本当は眠りたいのに気を遣ってくれているのか、根っから人なつっこいのか。現場から引き離されてしまったからこそ、穏やかでいたずらっぽくて笑顔を絶やさない元来のお人柄に改めて接する時間があって、「ああ、こういう面こそ伝えないといけないんだなあ」と痛感した。だからこそ、今回の石垣編の動画を見てほしいのだ。
(8)石垣島は、彼の思い入れの強い場所だった。八重山支庁に2、3年勤務していた時に待望の子宝を授かった、家族の思い出の地なのだそうだ。ヒロジさんが税金の徴収の仕事をしていた頃、まさに今自衛隊基地建設が予定されている於茂登岳のふもとの開墾地に入ったときの話を、空港で私に打ち明けてくれた。
 「そこには税金の話をしに行ったんだけれどもね、家畜小屋と家族の生活が一緒になっていて、どの農家もかなり苦しい様子が見てとれてね。話を聞くと沖縄本島から米軍に土地を奪われてきた人たちが、必死に土地にしがみついて踏ん張っていた。とても税金の話なんてできずに市街地に戻った。すると娘さんが追いかけてきてね、『あなたはもしかして税のことでいらっしゃったのでは。払わないというつもりではないんです』、と悲しそうに話されて、いえ大丈夫ですよと言った。胸が詰まる思いだった。あの地域の人たちが、また今度は自衛隊の基地で居づらくなるなんてことは、あってはならないよね」
 当時彼が訪ねた集落が、いま現在全員が自衛隊基地建設に反対している於茂登集落かどうかは記憶があいまいだそうだが、そのあたりに行ってみたいというので、元公民館長の嶺井さんの畑を訪ねた。お互いを映画で見ました、というぎこちないあいさつの後、二人の話が訥々と続き、心が通い合って行く様子がよく分かった。ヒロジさんも農家の生まれだからこそ、土地に向き合って生きる人々の肌合いがよくわかるのだろう。
⑨「安全保障について真剣に話し合うというならやる価値はある。でも推進派は、商店が儲かるとかそんな話ばかり。目の前の小銭のために、子孫に笑われ先人の方々に馬鹿にされるようなことはできない」。きっぱりとそう言う嶺井さん。同じ娘を持つ父親同士、那覇の大学に進学した娘さんの話になり、「寂しくなったでしょう」というヒロジさんに対して、嶺井さんは照れながらも「いつでも帰ってこられるよう、こちらはいい環境を残しておきたい」と話した。
 素朴な、ごく当たり前の父親の思い。農地を磨き上げてきた農民の、先祖から子孫へ渡す大切で確かな証。それがこの土地をこのままで守り抜くことなのだ。「国防」の名のもとに、かけがえのない暮らしが切断されるかもしれないという恐怖が、突如ここに舞い降りてきたことを私は呪う。
⑩長年手塩にかけて整備され、今はすっかり豊かな農地になった「自衛隊予定地」を前にして、ヒロジさんはこう言った。
 「僕が石垣にいた頃に市長だった大浜長照さんは、こんなことを言ってた。国家が国境の海に緊張をもたらしても、我々国境の島々は、緊張の海を平和の海にしなければ生きていけない。国はどうあれ、私たちの島は戦争のトゲは用意いたしません、限りなく友好を求めて平和を願うものです。我々のリーダーがそう発信すれば、それは対岸の国に届く。こちらが構えれば、あっちも構える。緊張の海を作り出してはいけない」
 だからこそ、今沖縄県のリーダーは、一大出撃基地になってしまう辺野古の新基地建設には反対をしている。県土を軍事要塞化されたらあとがない。そうであれば、辺野古だけではない。宮古島・石垣島のミサイル基地建設は国境の緊張を強いるもので、沖縄県としては友好と平和の観点からこれ以上の基地強化は望まないのだというメッセージを発し続けてほしい。ヒロジさんはそう語った。」
⑪翁長知事は目下、強権的に辺野古の基地建設を進めようとする国と真っ向から対立し、苦境を踏ん張っている。あれも反対これも反対では物事は進まないから、今のところ先島への新たな自衛隊配備について明確に反対はしていない。日米安保体制を支持してきた政治家であるし、自衛隊そのものに反対するはずもない。それはそれでいいとしても、沖縄県の理想、国境を抱える地域の立ち位置というものは、もっと多様に掲げてもいいと思う。


 最後に、三上さんはこう訴える。


 「国家対国家の論理の中で、外交上の不安材料というものは流動的に変化していくだろうが、その都度『威嚇のトゲ』を国境の島に設置されたら、島々はたまらない。我々島嶼県としては、限りなく平和を愛するものです。平和の海を維持するために最大限の努力を対岸の国の人々とともに重ねていきたいと望んでいます。そういうメッセージを発信し続けることは、既存のどのイデオロギーともぶつからず、また沖縄県民全体の理想と一致するものだと思う。」

 「すでに国防上の負担は応分以上に負っているし、普天間以外の基地についても今後も引き受けるスタンスだ。しかし、これ以上周辺国を唸らせるような要塞の島に変貌し、緊張を発信していくことは沖縄県の本意ではない。アジアの懸け橋になりたいと平和の海を駆け回った沖縄の先人たちの気概にこそ、我々沖縄県民は希望と理想の照準を合わせていきたいと願っているのです。そんなビジョンをことあるごとにリーダーが語り続けること、それを常に耳にすることは、わたしたち県民自身も陰謀論におびえない強さや誇りを獲得することに繋がる。ヒロジさんと訪ねた石垣島で、私は大切なヒントをもらった気がした。」


三上智恵監督・継続した取材を行うために製作協力金カンパのお願い

 皆さまのご支援により『標的の島 風かたか』を製作することが出来ました。三上智恵監督をはじめ製作者一同、心より御礼申し上げます。
 『標的の島 風かたか』の完成につき、エンドロール及びHPへの掲載での製作協力金カンパの募集は終了させていただきます。ただ、今後も沖縄・先島諸島の継続した取材を行うために、製作協力金については、引き続きご協力をお願いします。取材費確保のため、皆様のお力を貸してください。
 次回作については、すでに撮影を継続しつつ準備に入っています。引き続きみなさまからの応援を得ながら制作にあたり、今回と同様に次回作のエンドロールへの掲載などを行うようにしていきたいと考えております。しかし完成時期の目処につきましても詳細はまだ決まっておりませんので、お名前掲載の確約は今の時点では出来ないことをあらかじめご了承下さい。


■振込先
郵便振替口座:00190-4-673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会

◎銀行からの振込の場合は、
銀行名:ゆうちょ銀行
金融機関コード:9900
店番 :019
預金種目:当座
店名:〇一九 店(ゼロイチキユウ店)
口座番号:0673027
加入者名:沖縄記録映画製作を応援する会




by asyagi-df-2014 | 2017-06-24 06:12 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月23日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 2017年6月23日。
 沖縄は、72回目の「慰霊の日」を迎えた。
沖縄は、「沖縄のこころ」を、平和を編んでいく。
 石垣市立大本小学校とうるま市立宮森小学校の児童が平和学習交流会を開く。
兵士・住民目線で戦争記録を公開する。
 沖縄全戦没者追悼式で朗読した平和の詩『みるく世がやゆら』を刻んだ記念碑を、具志川アシビナーに建立。詩は『今の世は平和でしょうか』と問いかける。
 対馬丸の悲劇、生存者の84歳は「命ある限り語り継ぐ」。


 2017年6月23日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-沖縄、きょう慰霊の日 戦没者のみ霊を慰め、恒久平和願う-2017年6月23日 06:00


 沖縄は23日、「慰霊の日」を迎えた。20万人余の尊い命が失われた沖縄戦から72年がたった。糸満市摩文仁の平和祈念公園では午前11時50分から沖縄全戦没者追悼式が開かれ、戦没者のみ霊を慰め、世界の恒久平和を希求する。式には安倍晋三首相、関係閣僚、衆参両院議長らも参加する。

 追悼式では宮古高校3年の上原愛音(ねね)さん(17)が「平和の詩」に選ばれた「誓い~私たちのおばあに寄せて」を朗読する。翁長雄志知事は慰霊の日に合わせて「『命どぅ宝』という平和を願う沖縄のこころを世界に発信し、平和な未来を築いていく」との知事メッセージを出した。「平和の礎」には本年度の追加刻銘を含め24万1468人の名前が刻まれている。


(2)琉球新報-平和、地域の歴史から学びあう 大本小・宮森小-2017年6月23日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「23日の慰霊の日を前に、石垣市立大本小学校とうるま市立宮森小学校の児童が20日、インターネットテレビ電話『スカイプ』を使い、平和学習交流会を開いた。両校とも初めての試みで『地域で起こったことを、多くの人に知ってもらいたい』との思いから、大本小が宮森小に提案して実現した。各地域の特徴的な歴史を相互に発表し合い、平和の尊さや命の大切さなどについて考えた。大本小は戦争マラリア、宮森小は米軍ジェット機墜落事故について発表した。発表前には『月桃』を合唱し、戦没者の冥福を祈った。」
②「うるま市立宮森小学校5年1組の約30人は、1959年6月30日に起こった『宮森小米軍ジェット機墜落事故』について発表した。担任の嘉陽哲子教諭は『記憶を風化させないためには、まず自分たちの中で再認識させることが大切。そうしないと他者への発信はできない』と、交流会の意義について説明した。児童は図書館にある資料や証言集などを読み込み、6グループに分かれて事故の被害状況や慰霊碑『仲よし地蔵』などについて、絵や紙芝居を使って説明した。」
③「兼本青空(そら)さん(11)は、大本小の発表を聞き『マラリアにかかったら、1週間で死んでしまうなんて怖かった』と感想を述べた。」
④「大本小学校の全児童9人は、八重山で多くの犠牲を出した『戦争マラリア』について発表した。低学年の児童4人は避難先でマラリアにかかり両親を失った体験を描いた紙芝居で、戦争マラリアの悲惨さを伝えた。高学年の5人は八重山平和祈念館で学習したマラリアの歴史や症状などを報告した。5年生の小林はなさん(10)は『ジェット機墜落を初めて知り、戦争の後にもこのようなことが起こったことに驚いたし、すごく残念だと感じた。八重山の戦争も、他の地域の人にも知ってほしい』と話した。」
⑤「漢那ひとみ校長は『お互いの地域の戦争体験を知る良い機会になった。戦争マラリアについての児童の理解も深まった』と交流授業の成果を語った。」


(3)琉球新報-沖縄から鉄道が消えた理由 慰霊の日に考える-2017年6月23日 06:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦で奪われたものは、住民の命だけではなかった。戦前から沖縄の人々の暮らしを支えてきた重要な公共交通だった県営の県軽便鉄道(ケービン)や「ちんちん電車」も空襲などで破壊された。それらは戦後の米施政権下でも復興されず、日本復帰後も鉄軌道が敷設されることなく沖縄の車社会が形成され、深刻な交通渋滞を引き起こしている。現在はかつての鉄道に代わって、県都那覇市に沖縄都市モノレールが敷かれて新たな県民の足として利用されている。戦後72年がたつ現在は那覇市に隣接する浦添市へのモノレール延伸が着々と進められている。さらには那覇と名護の沖縄本島を南北で結ぶ鉄軌道の検討も進む。」
 戦争で消えたレール 米軍は再建せず
②「沖縄県内の鉄道は明治時代から民間資本での建設が計画されてきたが、資金不足などで計画倒れになってきた。民間敷設が困難な中で県による敷設が模索され、1914年(大正3年)に機関車が走る県軽便鉄道(後に県鉄道)の那覇―与那原線が開通。民間会社の沖縄電気軌道による電車も同じ年に走り始めた。」
③「軽便鉄道の敷設は、国が地方の鉄道網整備を目的に法規制を緩和した軽便鉄道法を制定したことで実現に拍車がかかった。那覇―与那原線に次いで那覇―糸満、那覇―嘉手納も開通し、営業距離は47・8キロ。本来は『ケイベン』と読むが、県民には『ケービン』『ケービングヮー』の呼称で親しまれた。那覇―与那原間の運賃は2等で18銭。定期もあり、通勤、通学の足としても利用された。高めの価格設定ということで無賃乗車もあったという。高学年の生徒が乗ると優先して席に座ることになっていたと、学生だった住民は語っている。当時の与那原町は、沖縄本島のやんばるからの船が入港する一大物流拠点。通常は機関車に、3両ほどの客車のほか、後ろに貨車も接続され、物流網としても機能していた。」

④「それが沖縄戦に入ると軍事物資の輸送路として活用されることになる。通常列車の合間に兵員や軍事補給物資を輸送する臨時列車が走った。軍事物資を載せた車両が爆発し、犠牲者を出す事故も起こった。1944年10月10日の大空襲『10・10空襲』で那覇駅が焼失。唯一のコンクリート製の駅舎だった与那原駅も損壊した。嘉手納線は米軍の沖縄本島上陸を目前に控えた1945年3月23日ごろ、与那原、糸満線が28日ごろを最後に運行を停止した。」
⑤「15歳で沖縄戦を体験した具志堅貞子さん(86)=与那原町=は『毎週ケービン(軽便鉄道)に乗るのが一番の楽しみだった。那覇まで行って買い物をした。終戦後、ぼろぼろに崩れた与那原駅を見たときは何も言葉が出なかった』と小さな声で語った。」
⑥「戦後、沖縄を占領した米軍政府は、新たな輸送手段として鉄道復興を計画していた。
志喜屋孝信・沖縄民政府知事からの要請に対し、ウィリアム・H・クレイグ軍政府副長官が『沖縄本島の運輸機関の欠乏は深刻で、軍政府も鉄道再建に必要な資材を獲得する特別な努力を続けている』と建設へ前向きな姿勢を示していた。しかし米側が鉄道を再建することはなかった。」
 沖縄県民待望のモノレール ウチナータイムに影響も?
⑦「この沖縄に鉄軌道が〝復活〟するのは2003年の沖縄都市モノレール開通まで待たなければならない。那覇空港駅から首里城のある首里駅までを結ぶ沖縄都市モノレール(通称・ゆいレール)。かつての県軽便鉄道のように、沖縄県民の通勤・通学の足として活用されているほか、増加する観光客の利用もめざましい。2016年度の乗客数は、前年度比116万7086人増(7・22%増)の1732万3988人を記録、2003年の開業以来の過去最高を更新した。年間乗客数は7年連続で増えている。それに伴い2016年度決算では、売上高に当たる営業収益が過去最高となり、純損益は2億2053万円の黒字で開業以来で初めての単年度黒字となった。ゆいレールの定時運行が、時間のルーズさを表す『ウチナータイム』への影響を指摘する声も出るなど、県民生活に大きく影響を与えている。」
⑧「2014年10月には沖縄初のIC乗車券『OKICA(オキカ)』を導入した。SUICAなど全国的な交通系ICカードとは連携していない『独立系ICカード』だが、乗客の約4割が使用している。今後SUICAなどがゆいレールでも使える仕組みも検討されている。」
 それでも深刻な交通渋滞 新たな鉄軌道はできるか
⑨「戦後72年がたった現在、沖縄県内では南北を骨格軸とし、那覇―名護間を1時間で結ぶ鉄軌道の導入が検討されている。県が7つのルート案を提示していて、利用者数や事業費などから最終的に1ルートに絞って計画案としてまとめ、国に整備を求める予定だ。
鉄軌道導入により、県は①県土の均衡ある発展②県民や観光客の移動利便性向上③中南部都市圏の交通渋滞緩和④駐留軍用地跡地の活性化―などが図れると期待している。とりわけ交通渋滞は深刻で、平日の渋滞時の交通速度(混雑時旅行速度)の2012年度調査時に那覇市は時速16・9㌔で、全国県庁所在地の中で最も遅かった。」
⑩「県は計画案をまとめるまでの工程を5段階に分類していて、現在、4段階目まで進めている。導入に当たり、初期費用が多額に上ることから、県は全国の新幹線で採用された公設民営による『上下分離方式』での事業着手を内閣府や国土交通省などに要望している。県は当初、2016年度中に計画案をまとめて国に提出する予定だったが、事業費などの比較に時間がかかり、ルートの絞り込みも含めていまだ決定しきれていない。」


(4)琉球新報-兵士・住民目線で戦争記録 伊佐さん、祖父の雑記帳公開へ-2017年6月23日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「幸地さんは1907年に生まれた。雑記帳は、2度目となった38年の中国出征の記述から始まり、『上海陥落』『首を斬つて』『涙』といった言葉が断片的に書き付けられている。39年に帰還。第32軍が沖縄に配備された後は、南風原村新川で供出係を務めた。雑記帳には『豚供出割当』『山羊(やぎ)九三羽』などの文字が、個人名と共に記されている。」
②「45年3月23日、米軍の沖縄本島上陸を前に『戦争其(そ)ノ日ヨリ毎日戦戦デス』の記述。さらに『四月一日ヨリハ毎日防空ゴ生活になりました』(4月4日)、『朝カラバクダンニオイマワサレテ』(5月6日)と続く。」
③「幸地さんの三男、賢造さん(81)=西原町=によると、5月上旬に新川の自宅を出た。山道を歩き、中旬には現在の糸満市に到着。一家は幸地さんを含め8人だった。長女の伊佐良子さん(89)=那覇市=は『父は手帳と鉛筆を胸ポケットに入れて、避難先で時間ができると書いていた』と振り返る。」
④「最後の記述は6月4日。『我等(ら)と共命がけ話し さあ此(こ)れからだ 運命』。その9日後の6月13日、幸地さんは米軍の爆撃で亡くなった。一家で唯一の犠牲者だった。」
⑤「生前、幸地さんは良子さんに対し『自分の形見だから、あなたが持っておきなさい』と雑記帳を手渡していた。あれから72年。雑記帳はカバーと共に3分の2ほどが消失し、現在60ページが残っている。記述を全てパソコンで打ち直した伊佐さんは『戦争中は書くこと自体が大変だった。公開する意味があると思う』と話す。沖縄国際大学の吉浜忍教授(沖縄近現代史)も『軍と住民の関係が分かり、住民の記録として非常に価値がある』と評価した。」(真崎裕史)


(5)沖縄タイムス-「今の世は平和でしょうか」 2年前の沖縄慰霊の日で朗読された詩 石碑に刻む10代の問い-2017年6月22日 20:00


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県うるま市具志川区は、戦後70年の2015年に同区出身の知念捷(まさる)さん(19)が沖縄全戦没者追悼式で朗読した平和の詩『みるく世がやゆら』を刻んだ記念碑を、具志川アシビナーに建立した。詩は『今の世は平和でしょうか』と問い、戦争の惨めさを詠む。25日の式典で2年ぶりに詩を朗読する知念さんは『慰霊塔とともに具志川から静かに平和を訴える礎になってほしい』と願う。」(中部報道部・大城志織)
②「県平和祈念資料館によると、平和の詩を刻銘した碑は県内で初めて。碑の建立は、老朽化した区の慰霊塔の改修とともに、1年前の区民総会で全会一致で決定。戦争で夫を失った祖父の姉をつづった詩に感銘を受けた区民から建立の提案が相次いだという。元うるま市長で碑建立実行委員長の知念恒男さん(76)は『平和を希求する県民の思いがこもった素晴らしい詩だ。戦争の惨禍を忘れることなく、慰霊塔と碑を大切にしていきたい』と語る。」
③「当時、与勝高校3年生だった知念さんは現在、東京の大学に通う。『慰霊塔に刻まれている名前の奥には、具志川で生活を営み、喜怒哀楽を経験したであろう方々のそれぞれの物語がある。詩を通して少しでもその物語を感じてもらえればうれしい』と期待した。」
④「慰霊塔は1947年に具志川グスクに建てられ、57年に現在の場所に移転した。今回、追加刻銘した102人と合わせ、沖縄戦などで犠牲になった具志川出身者271人の名が刻まれている。知念さんの祖父の姉の夫、故義雄さんも刻銘されている。慰霊塔の改修と碑建立の費用は約1千万円で、ハワイとブラジルの字具志川同志会からの支援金約100万円や、区出身者の寄付金などを充てた。」
⑤「同区は25日午後3時から、具志川アシビナーで記念式典と慰霊祭を開く。問い合わせは具志川公民館、電話098(973)3407。」


(6)沖縄タイムス-忘れたかった対馬丸の悲劇、でも今は… 生存者の84歳「命ある限り語り継ぐ」-2017年6月23日 05:19


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「1944年8月22日の夜、米軍潜水艦の魚雷を受けて沈没した『対馬丸』。生存者の久高将吉さん(84)=沖縄県南城市つきしろ区=は『事件が風化しないうちに戦争を知らない世代に話しておきたい』と体験を語り継ぐ活動を始めた。11日につきしろ公民館であった平和講演会では区内外の約70人の聴衆を前に、初めて自身の体験を語った。」
②「当時11歳の久高さんは疎開のため、父、母、兄の一家4人で宮崎に向かう途中で事件に遭遇した。魚雷が命中した船が沈みゆく中、父母と一緒にいかだにしがみついた。兄も隣のいかだにつかまっており『全員大丈夫だ』と思った。夜が明けると、そこら中にあったいかだは周囲に一つもなく、兄も行方知れずとなった。3人は飢えや喉の渇きに苦しみながら6日間漂流。『水が飲みたくて、水がめが浮いている幻覚を何度も見た』。台風にも遭遇し、10メートルを超える高波にもまれ、必死でいかだのロープを握りしめて耐え抜いた。一家は警戒中の日本軍の爆撃機に発見され、対馬丸沈没から6日後の28日に救助された。」
③「戦後、兄は奄美大島の宇検村に遺体で流れ着き、他の犠牲者と一緒に埋められたことを知った。『一緒のいかだに乗せていれば』。父は幾度となくつぶやいた。他の遺族と共に、父は奄美に渡り遺骨を収集、糸満市米須の魂魄(こんぱく)の塔に納めた。」
④「久高さんは毎年8月22日に那覇市若狭の小桜の塔で開かれる慰霊祭に参加した後、魂魄の塔に行き手を合わせる。しかし、生存者も高齢化し、慰霊祭に参加するのは4、5人までに減ったという。『今までは対馬丸のことは忘れたいと思っていた』という久高さん。体験者が減っていく現実の中で、自身が語り部として次世代に伝えていかなければと思うようになった。『戦後72年がたち、喉元過ぎれば熱さを忘れる。戦争を知らない世代に悲惨な体験を伝えないと、戦前のような国に戻るのではと心配だ』」
⑤「久高さんと親交の深い、つきしろ自治会の新城辰夫自治会長(77)は『今の基地問題につながる原点は沖縄戦にある。体験者の話を聞くことで平和の尊さをつなぐことができる』と語った。」
⑥「久高さんは「戦争は二度とあってはいけない。命ある限り、この体験を語り継いでいきたい」と力強く誓った。」


(7)琉球新報-島包む祈り 世界平和 誓う-2017年6月23日 12:30


琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄は23日、沖縄戦の組織的戦闘の終結から72年となる『慰霊の日』を迎えた。沖縄戦で犠牲になった20万人余のみ霊を慰め、世界の恒久平和を誓う『沖縄全戦没者追悼式』(県、県議会主催)が23日午前11時50分から、最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催された。」
②「平和祈念公園には早朝から多くの遺族らが訪れ、2017年度に新たに追加刻銘された54人を含む24万1468人の名前が刻まれた『平和の礎』に手を合わせた。県内各地で慰霊祭が開かれ、沖縄は鎮魂の祈りに包まれている。」
③「追悼式には安倍晋三首相をはじめ、関係4閣僚、衆参両院議長らが参列した。参列者らは正午の時報に合わせて黙とうした。追悼式で翁長雄志知事は平和宣言を読み上げ、米軍専用施設面積の70%が集中する不条理な現実を訴え、日米地位協定の抜本的な見直しや米軍基地整理縮小による過重な基地負担軽減を求めた。12日に他界した大田昌秀元知事が平和の礎を建立したことに触れ、平和の尊さを次世代に受け継ぐ決意を語った。」
④「平和宣言の後、県立宮古高校3年の上原愛音さん(17)が平和の詩『誓い~私達の


おばあに寄せて」を朗読した。県遺族会が主催する平和祈願慰霊大行進は午前9時に糸満市役所を出発し、追悼式に合流した。」


(8)琉球新報-鎮魂の祈りに包まれ 戦後72年の慰霊の日-2017年6月23日 08:09


 琉球新報派、「沖縄は23日、沖縄戦の組織的戦闘の終結から72年となる『慰霊の日』」を迎えた。沖縄戦で犠牲になった20万人余のみ霊を慰め、世界の恒久平和を誓う『沖縄全戦没者追悼式』(県、県議会主催)が23日午前11時50分から、最後の激戦地となった糸満市摩文仁の平和祈念公園で開催される。」、と報じた。
 また、「平和祈念公園や魂魄の塔などには早朝から多くの遺族らが訪れた。2017年度に追加刻銘された人々を含む24万1468人の名前が刻まれた『平和の礎』には早朝から遺族らが次々と訪れ、石版に刻まれた亡き肉親らの名前に向かって手を合わせた。沖縄は鎮魂の祈りに包まれている。」、と報じた。


(9)沖縄タイムス-戦後72年の「慰霊の日」 沖縄戦20万人超の犠牲者悼む-2017年6月23日 12:27


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「戦後72年の「慰霊の日」を迎えた23日、県内では沖縄戦で亡くなった20万人を超える犠牲者を追悼し、恒久平和を希求する祈りに包まれた。」
②「糸満市摩文仁の平和祈念公園内にある「平和の礎」や、同市米須の「魂魄(こんぱく)の塔」などには、朝早くから多くの戦争体験者や遺族らが訪れ、亡き肉親や友人らの魂を慰めた。子や孫らと一緒に線香や花を手向け、祈りをささげる姿もみられた。」
③「同公園では、午前11時50分から、沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が執り行われた。安倍晋三首相や衆参両院議長のほか外務、防衛、厚生労働、沖縄担当の関係閣僚らが出席。正午の時報に合わせて黙とうした。」
④「沖縄には戦後72年たっても、全国の米軍専用施設の約70%が集中し、県民生活や経済活動に影響を及ぼしている。過重な基地負担に抗議し、平穏な暮らしを求める県民の思いに反し、昨年は米軍関係者による凶悪事件や、米軍普天間飛行場所属MV22オスプレイの名護市安部海岸での墜落事故が発生。県民が負担軽減を実感することのないままに、名護市辺野古では県民の民意を顧みず、政府による新基地建設が強行されている。」
⑤「沖縄戦では一般県民約9万4千人と、日米軍人・軍属などを合わせて20万人余が亡くなった。敵味方を問わず、沖縄戦の戦没者らの名を刻む平和の礎には、今年新たに54人(県内31人、県外8人、海外15人)が加わり、計24万1468人が刻銘されている。」




by asyagi-df-2014 | 2017-06-23 17:22 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月22日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「米軍機による日本軍の輸送船への攻撃で亡くなった朝鮮人を含む軍属ら14人が本部町健堅に埋葬された」ことを受けて、「沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』、韓国で強制連行被害の補償を求める市民団体、本部町の関係者らが21日、埋葬地を視察した。」、と琉球新報は報じる。
 こうした日韓合同による埋葬地調査が行われることは、新しい地平を気づくことに繋がる。


 2017年6月22日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-本部の埋葬地調査へ 空襲の朝鮮人犠牲者 日韓団体が共同で-2017年6月22日 08:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍機による日本軍の輸送船への攻撃で亡くなった朝鮮人を含む軍属ら14人が本部町健堅に埋葬されたことを報じた本紙報道を受け、沖縄戦遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』、韓国で強制連行被害の補償を求める市民団体、本部町の関係者らが21日、埋葬地を視察した。『ガマフヤー』の具志堅隆松代表は埋葬地の遺骨を『日韓友好事業』として、韓国側や地元の有志らと共同で調査する方針を示した。土地所有者の親族で山梨学院大名誉教授の我部政男さんによると、所有者も遺骨調査に協力する意向を示しており、日韓の団体は近く調査に向けて具体的な協議を始める。」
②「北海道幌加内町朱鞠内で1997年、戦時中に朝鮮半島から強制連行され、ダム建設や道路工事などで命を落とした犠牲者の遺骨を日韓友好事業で掘り出そうと、若者らが中心となって実施した事例がある。このケースを参考に、日韓の若者や支援団体、地元の関係者らが協力して収集を進める。」
③「具志堅さんは『亡くなった方の遺骨をどうにかして返してあげたい。仮に遺骨が見つからなかったとしても、亡くなった方に近づこうとすることが大事だ』と強調した。その上で『北海道で日韓が協力した実績を参考に、遺骨収集を通して平和な未来がつくっていければと思う』と日韓共同調査の意義を語った。」
④「視察には約20人が参加し、周辺住民などが埋葬時の土地の状況などを語った。住民らによると、埋葬された土地は当時、我部さんの父・我部政良さんが畑として使っていた土地で、当時よりも約2メートル盛り土されているという。」
⑤「韓国から来沖した李熙子(イヒジャ)さん(74)は埋葬された土地で『長い間お待たせしました』と語り、韓国から持ってきたお酒をささげて亡くなった人たちの冥福を祈った。李さんは『報道で明らかになるまで、公となってなかったことに心が痛む。(本部町の)地元の方々に感謝しつつ、遺骨を返すために取り組んでいきたい』と語った。」
⑥「日本軍の輸送船『彦山丸』は1945年1月22日、米軍からの銃撃や爆弾投下を受けた。」


(2)琉球新報-戦没者DNA鑑定募る 集団申請へきょう集会-2017年6月22日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦遺骨収集ボランティア「ガマフヤー」の具志堅隆松代表らが21日、県庁で記者会見し、22日に浦添市社会福祉センターで開く『戦没者遺骨を家族の元へ6・22沖縄集会』への参加を呼び掛けた。戦没者遺骨のDNA鑑定を厚生労働省へ求める集団申請に向け、ガマフヤーは希望者の名簿をまとめ、7月上旬にも厚労省へDNA鑑定を申請する予定だ。」
②「厚労省は従来、DNA鑑定で、戦死場所を記した日本軍の部隊記録などを基に軍人・軍属の遺族だけに戦没者遺骨のDNA鑑定の希望者を募ってきたが、民間人にも対象を広げ、7月にも鑑定希望者を募る。これを受け、ガマフヤーは軍民や国籍などを問わずに幅広く希望者を募ってDNA鑑定を申請する。」
③「具志堅代表は会見で『国が遺族を選定するのではなく、希望する遺族全てを対象にしてほしい。高齢化した遺族に対し、(鑑定対象の条件に)高いハードルを設けるのはやめてほしい』と強調し、広く集会への参加を呼び掛けた。」
④「会見には韓国から来沖した太平洋戦争被害者補償推進協議会の李熙子(イヒジャ)共同代表や金英丸(キムヨンファン)対外協力チーム長、張完翼(チャンワニク)弁護士も同席し、朝鮮人戦没者の遺骨もDNA鑑定を求める考えを強調した。集会は午後2時から。当日、集団申請への参加者を受け付ける。問い合わせはガマフヤー(電話)090(3796)3132。」


(3)沖縄タイムス-高江ヘリパッド使用めど立たず “完成”から半年 米軍「まだ作業必要」-2017年6月22日 09:14


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍北部訓練場の一部返還を条件に、東村高江周辺に建設した四つの新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)の米軍の使用開始時期の見通しが立っていないことが分かった。在沖米海兵隊が21日、本紙の取材に回答した。米軍は『使用開始に先立ち、着陸帯を含む訓練場の安全性を確実にする厳格なプロセスを経る』と回答。『この作業が完了した後、使用を開始する』として、安全に訓練ができる環境が整うことが条件との認識を示した。」(政経部・大野亨恭)
②「四つのヘリパッドを巡り、日米両政府は昨年12月21日に米側への提供で合意した。しかし、その後、大雨でヘリパッドの一部が崩落。また、G地区と東海岸に流れる宇嘉川を結ぶ歩行ルートは未完成の状態だ。工事再開はノグチゲラの営巣期間が明ける7月1日以降となり、全ての完成は8月以降になる見通し。」 
③「ヘリパッド建設を巡っては、昨年7月、政府が『年内完成』を目指し、市民の反対などで2年近く止まっていた工事を再開。抗議の市民を排除するため県外から800人規模の機動隊を動員し、資材搬入に自衛隊機を導入するなど工事を強行した。しかし、施設提供から半年以上たっても米軍の使用条件が整っていないことが明らかになったことで、政府が負担軽減をアピールするために『年内完成』を急いだ姿勢が浮き彫りになった形だ。」


(4)琉球新報-梅雨明け後の炎天下、200人抗議 辺野古新基地-2017年6月22日 11:50


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡る新基地建設で22日、工事に反対する約200人が米軍キャンプ・シュワブのゲート前に集まり『子の未来守るため行動しよう』『新しい基地はいらない』と抗議の声を上げた。梅雨明けした強い日差しの中、日傘を差したり帽子をかぶったりして『勝つまであきらめないぞ』とシュプレヒコールを繰り返した。午前11時現在で工事車両の搬入はない。」、と報じた。
 また、「米軍キャンプ・シュワブ沿岸の『K9護岸』工事現場では、粉じんを巻き上げながら砕石を海に投下する作業が続けられた。抗議船の船長らは『洗ってない石を海に投下するのはやめろ』と抗議した。カヌー11艇、抗議船2隻で抗議行動した。うち8艇9人はフロートを越え、一時海上保安庁に拘束された。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-「新基地は造らせない」 平和祈願祭で初言及 稲嶺名護市長-2017年6月22日 15:00


 沖縄タイムスは、「】名護市久志地域の平和祈願祭が21日、辺野古新基地建設工事が進む大浦湾に面した市瀬嵩で開かれ、新基地への不安の声が相次いだ。稲嶺進市長は戦没者に対し、『皆さまが愛した古里はいまだ新基地建設問題に揺れている。私はこの地に決して新たな基地を造らせないことをあらためて誓う』と語り掛けた。稲嶺市長が平和祈願祭で新基地反対に触れるのは初めて。『目の前で戦没者が願った平和に反する工事が始まった。ことしは触れざるを得なかった』と語った。式のさなか、オスプレイの騒音も響いた。」、と報じた。
 また、「市議会の屋比久稔議長は『ここ数年の日本の動きは戦前回帰が危惧される』、遺族会代表の城間正昭さん(72)は『基地が平和を脅かしている。軍隊こそが平和を阻害する要因だ』。生徒代表の古波蔵旺我(おうが)さん(久辺中3年)も『米軍基地によって私たちの生活が危険にさらされている』と訴えた。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-不発弾、沖縄で年間612件処理 前年比31件増 旧石垣空港跡で多数発見-2017年6月22日 10:39


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県内の2016年度の不発弾処理実績は612件、重さで27トンとなり、前年度より31件(5・3%増)、重さで6トン(28・6%増)上回ったことが21日、分かった。石垣空港跡地に新しい県立八重山病院を建設する計画に伴い、72発、約3・6トンの不発弾を処理しており、全体量を押し上げる一因となった。」
②「県によると、旧石垣空港は戦時中に旧日本軍の飛行場として利用されたことから、不発弾の多い地域。新病院は旧石垣空港の滑走路に当たる部分に建設予定で、敷地面積約4万平方メートルで県が「広域探査発掘加速事業」を実施している。建設予定地以外に範囲を広げればさらに不発弾が見つかる可能性もある。」
③「その他、沖縄戦の激戦地だった糸満市や八重瀬町など本島南部地域でも『広域探査事業』を実施。385発、約5・7トンの不発弾を処理した。」
④「16年度に処理した不発弾の内訳は、民間工事などで見つかった『発見弾』が605件、17・4トンと件数全体の99%を占める。『広域探査事業』や、主に個人住宅や民間施設が対象の『住宅等開発磁気探査支援事業』など。国の交付金事業で見つかった『埋没弾』は7件、9・6トンだった。」
⑤「県は16年度の不発弾等処理対策経費として『広域探査事業』で14億4600万円、『住宅探査事業』で6億3100円など、全体で23億1800万円を支出した。事業費の9割は国からの交付金を受けた。」
⑥「17年度の計画では『広域探査事業』を石垣市、糸満市など6市町村の47万2000平方メートル、『市町村支援事業』を那覇市など12市町村で実施する。事業費は全体で31億1100万円を見込む。」
⑦「協議会では、密閉した鋼製の容器内で不発弾の信管を処理することで、発見から処理までを迅速化する『耐爆容器』の導入を検討しており、安全性を検証するワーキングチームを設置したと報告があった。」





by asyagi-df-2014 | 2017-06-22 18:11 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄の今を知るために。-琉球新報社説(2017年6月9日・10日)より-

 琉球新報からの2本の社説による日本という国への警鐘は、沖縄の今を私たちに語りかける。
 「今は、少しだけでも歩みを止めて考える時ではないか、」、と。いや、事態は、「すぐにでも状況を変えなけれなならないものになっているのではないか」、と。
 それは、琉球新報2017年6月9日の「相次ぐ緊急着陸 米軍機に飛ぶ資格はない」、2017年6月10日の「旧駐機場使用 合同委議事録を公開せよ」。
 それぞれが沖縄の声を絞り出す。


 琉球新報は、沖縄の危険な現実を、「相次ぐ米軍機の緊急着陸は、点検・整備体制がずさんなことの証明である。改善の兆しが見られない以上、米軍が県内で実施する全ての飛行訓練を廃止する以外に、県民の不安を払拭(ふっしょく)し、安全を守る手だてはない。」、と米国及び日本の両政府に突きつける。
沖縄の危険な現実、異常事態は、次のようなものであると説明する。


(1)米軍普天間飛行場所属の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが6日、伊江島補助飛行場に緊急着陸した。1日にもCH53大型ヘリが久米島空港に緊急着陸したばかりである。米軍機の緊急着陸は4月以降、確認されただけでも7回に上る。
(2)まさに異常事態である。県民は日々、米軍の訓練によって危険にさらされていることを米軍は強く認識すべきだ。だが米軍の説明を聞く限り、その意識は希薄である。
(3)米海兵隊は、伊江島での緊急着陸を「事故を未然に防ぐために警告が点灯した『小さな事案』で、その時点で機体に深刻な問題が生じていたわけではない」と説明した。久米島での事案は「操縦室で警告サインが表示されたため、最寄りの久米島空港に『予防着陸』した」としている。


 琉球新報は、このような米軍についてこう分析する。


(1)米軍の説明に共通するのは、県民に不安を与えたことに対する責任感のなさであり、県民軽視の姿勢である。
(2)「小さな事案」「予防着陸」などと、事態を矮小(わいしょう)化する印象操作は看過できない。
(3)整備が万全ならば「警告が点灯」することはないはずだ。米軍にとって「小さな事案」でも、県民にとっては「大きな事案」である。緊急着陸が相次ぐ要因は事態を軽視し、住民の不安を一顧だにしない米軍の姿勢そのものにある。
(4)緊急着陸は事故を防ぎ、県民や乗員の安全を守るために必要な措置である。一方で、緊急着陸を招かないようにすることは「大きな責務」との意識も必要である。米軍にその認識があるのか疑わざるを得ない。
(5)点検・整備に最大限努めていても、緊急着陸が相次ぐならば、担当者の技量に問題があるか、もしくは機体に欠陥があるかのいずれかだ。


 この上で、琉球新報は、次のように指摘する。


(1)人的・物的被害がなければ、問題はないとするような米軍の対応も理解に苦しむ。伊江島に緊急着陸したオスプレイは住民への説明も謝罪もないまま、普天間飛行場に向けて飛び立ち、住民の不安をさらに招いた。
(2)住民に不安を与えること自体、大きな問題である。米軍にはその認識がない。不安を与えた当事者であるとの意識が決定的に欠けている米軍に、県民の頭上を飛ぶ資格はない。このままでは2004年の沖国大米軍ヘリ墜落事故のような事故が再び起きかねない。多くの県民がそれを危惧している。


 沖\琉球新報は、このような沖縄の危険な異常事態解決のために、「日米両政府は緊急着陸が相次ぐ事態を重く受け止め、県民が納得する安全策を講じるべきだ。異常な状況をこれ以上放置することは断じて許されない。」、と要求する。
 ただ、こうした米軍のあり方-県民にとっては「大きな事案」である。緊急着陸が相次ぐ要因は事態を軽視し、住民の不安を一顧だにしない米軍の姿勢-は、軍事的植民地主義の発露でしかない。
 「点検・整備に最大限努めていても、緊急着陸が相次ぐならば、担当者の技量に問題があるか、もしくは機体に欠陥があるかのいずれかだ。」というままでは、沖縄県民の不安は現実になる危険性がある。


 次に、このような沖縄の危険な異常事態を解決するための日本政府のあり方、特に、米国の軍事的植民地主義の下支えをする安倍晋三政権への警鐘。
 今、沖縄でどういうことが起きているのか。ここでは、沖縄タイムスの2017年6月4日の記事を引用する。


(1)沖縄県米軍嘉手納基地にある旧海軍駐機場の移転は、1996年12月の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で「騒音軽減イニシアティブの実施」として盛り込まれ、日米両政府が合意している。だが、旧海軍駐機場は、現在も合意の趣旨に反した使用が続いている。最終報告には「嘉手納飛行場における海軍航空機の運用および支援施設を、海軍駐機場から主要滑走路の反対側に移転する」と明記している。
(2)旧駐機場は嘉手納町の住宅地に近い場所にあり、エンジン調整や悪臭などの被害が深刻だったことから、町が繰り返し移駐を求めてきた経緯もある。2011年から民間地から離れた沖縄市側に新駐機場の建設が始まり、16年末までに工事が完了した。日本側は新駐機場整備に157億円を負担している。旧駐機場の一部は倉庫や整備工場などとして使われる予定で、老朽化し取り壊される建屋もあるという。
(3)03年、移転を受け入れ、地元住民から批判も受けた仲宗根正和元市長は当時、「苦渋の選択だが、隣町の人たちの苦痛を考えた場合、やむを得ないと判断した」と述べていた。だが、現状は海軍機が新駐機場に移転した後も、逆に外来機が穴を埋める形で旧駐機場を使い騒音を発生させるなど、地元住民の願いや日米合意の趣旨に反する形で運用されているのが実態だ。


 あわせて、沖縄タイムスは地域住民の声も伝える。


(1)嘉手納町民でつくる嘉手納町基地対策協議会の上地安重会長(73)は「20年間、騒音を何とかしてくれという町民の願いがかなったと思っていたが、それが裏切られた。何のための約束だったのか」と憤る。
(2)31日には旧駐機場の使用禁止を沖縄防衛局に求めたばかり。「米軍が今後も何かと理由を付けて、駐機場の使用が常態化するのではないか」と懸念。稲田朋美防衛相が使用中止は求めずに、事実上容認したことについては「何を考えているのか分からない。誰がどう見ても、合意違反であるのは明白だ」と反論した。
(3)旧駐機場近くの嘉手納町屋良に住む仲宗根嶺子さん(65)は「騒音の心配もあるが、事故などいつ何が起こるか分からず不安。使用はすぐにやめてほしいし、合意を守って」と訴えた。
(4)「負担軽減に明らかに逆行している」。移転先の駐機場に近い沖縄市池原自治会の仲嶺朝信会長(65)は怒りをあらわにした。「地元の声を無視して軍の論理で行動するやり方は占領意識丸出しだ」と指摘。「日米合意を守ってもらわなければ困る」と強調した。


 この米軍嘉手納基地の旧海軍駐機場の継続使用に関わって、琉球新報は、「日米両政府の主張が食い違っている。一体どちらが正しいのか。」、と。
 また、琉球新報は、この問題について次の指摘を行う。


(1)この際、日本政府に合同委員会の議事録の全面公開を求める。そうすれば全て明らかになるはずだ。
(2)あるいは、米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)の首長らが主張するように、日米間で旧駐機場を使わないよう再確認すべきである。
(3)そもそも日米合同委員会には、基地を過重負担させられている沖縄の代表は参加しない。日米にとって沖縄を巡る秘密の話ができる便利な場所である。
(4)沖縄の施政権が日本に返還された1972年5月15日、日米合同委員会が開かれ、日本政府が引き続き沖縄の米軍基地を提供することを確認した。これらの取り決めを記した日米合同委員会合意議事録は「5・15メモ」と呼ばれ、秘密扱いとすることを日米が確認した。5・15メモで嘉手納飛行場の使用条件は、施設周辺水域が「常時使用される」ことなどを確認した。運用への「制限」を設けることはなかった。米国統治下と同様に自由使用が認められたのである。「日米安保、日米同盟が大変なことになる」との理由で政府は公開を拒み続け、97年になってようやく公開された。
(5)今回問題になっている旧海軍駐機場は、住宅地域への騒音被害軽減を目的に96年の日米特別行動委員会(SACO)最終報告で移転が決定した。新駐機場完成後に併用するという文言はない。しかし、今年1月に主要滑走路の反対側に移転が完了したものの、その後もKC135空中給油機、特殊任務機C146Aなど外来機による使用が相次いでいる。明らかにSACO合意違反だ。
(6)2国間の合意を無視する米軍に対して、稲田朋美防衛相は今回の使用を「例外的」として米軍の使用を全面的に認める考えを示した。旧駐機場の使用中止も求めていない。全く理解できない。


 
 実は、琉球新報の主張は、「騒音と、発がん性物質を含む可能性がある黒色粒子の発生源となる旧駐機場の運用は認められない。」、という当たり前のものである。
安倍晋三政権の「今回の使用を『例外的』として米軍の使用を全面的に認める考えを示した。旧駐機場の使用中止も求めていない。」、との方針は、米国の軍事的植民地主義の下支えをあらためて表明したに過ぎない。
 そこには、「騒音と、発がん性物質を含む可能性がある黒色粒子の発生源となる旧駐機場」とともに生きることを強制された人々への思いは全く含まれない。


もちろん、ここで見えてくるものは、「日米密約」や「SACO合意」等の構造的矛盾がもたらす、軍事的植民地主義下に生きることを強いられる沖縄の人たちの苦悩である。




by asyagi-df-2014 | 2017-06-22 05:55 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月21日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「平和の礎に朝鮮人犠牲者が7年ぶりに追加刻銘」「追加刻銘分を含め、朝鮮人犠牲者の刻銘者数は韓国と北朝鮮を合わせて462人となった」、と琉球新報は伝える。
 一方では、「沖縄で空襲犠牲の朝鮮人、本部に埋葬 戦闘動員、未収骨か」、とも伝える。
 6月23日を前に、戦争ということ、戦争における政治が果たしてきた役割、平和における政治の果たさなければならい役割を、あらためて考える。


 2017年6月21日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-朝鮮人犠牲者刻銘板で哀悼会 平和の礎-2017年6月21日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦犠牲者の名前を刻む糸満市摩文仁の「平和の礎」で20日、沖縄戦に強制動員された朝鮮人犠牲者の刻銘板の前に支援者らが集い、哀悼会がしめやかに開かれた。本年度は平和の礎に朝鮮人犠牲者が7年ぶりに追加刻銘された。参加者らは名前が刻まれた刻銘板の前で、朝鮮人犠牲者の強制動員の実態解明を進める決意を新たにした。」
② 「今回追加刻銘されたのは、沖縄戦の朝鮮人被害者を調査している『沖縄恨(はん)之碑の会』が刻銘申請を支援した権云善(クォンウンソン)さん、朴熙兌(パクフィテ)さんの2人と、韓国政府の傘下にある公益財団『日帝強制動員被害者支援財団』(ソウル)が支援した13人の合計15人。追加刻銘分を含め、朝鮮人犠牲者の刻銘者数は韓国と北朝鮮を合わせて462人となった。」
③「『沖縄恨之碑の会』の上間芳子事務局長は『沖縄戦に動員され、名前が知られていない犠牲者がまだたくさんいる。今後も手助けをできればと思っている』と語った。」
④「在日本大韓民国民団県地方本部の金美敬(キムミギョン)事務局長は『沖縄戦で亡くなった人たちのことを思うと(平和の礎に)載せた方がいいと思った。日頃の支援に感謝したい』と語った。」


(2)沖縄タイムス-辺野古新基地の工事差し止めへ 翁長知事、訴訟を県議会に提案-2017年6月21日 07:31


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の翁長雄志知事は20日、沖縄県議会(新里米吉議長)の6月定例会本会議で、名護市辺野古の新基地建設問題を巡り、国に工事の差し止めを求め提訴する議決案を提案した。県議会は与党多数のため、7月14日の最終本会議で可決される公算が大きい。」
②「県は訴訟提起の議決案に加えて、弁護士3人分の弁護費用として517万2千円の補正予算案も併せて提案。県は議決されれば、速やかに提訴する考え。」
③「一方で、県議会野党の沖縄・自民からはすでに『県は埋め立て承認取り消し訴訟で敗訴した最高裁判決に従うとしており、差し止め訴訟はおかしい』『新たな訴訟は予算の無駄遣いだ』との批判や指摘が上がっている。」
④「19日に開かれた県による議員への議案説明会でも沖縄・自民から提訴への批判の声が上がり、謝花喜一郎知事公室長は『最高裁の判決は埋め立て承認の取り消しを巡る裁判だった』として、今回の差し止め訴訟は別の裁判との認識を示した。」
⑤「翁長知事も20日の本会議で『漁業権の設定されている漁場で知事の許可なく岩礁破砕を行うことは禁止されている。沖縄防衛局は県の行政指導に応じず普天間代替施設建設事業の護岸工事に着手し、岩礁破砕を行うことが確実だ』と説明した。」
⑥「28日からの代表質問や30日からの一般質問、委員会審議で県と野党の論戦が予想される。」


(3)沖縄タイムス-米軍のU2偵察機、嘉手納基地に緊急着陸 人的被害・機体破損なし-2017年6月21日 17:30


 沖縄タイムスは、「米軍嘉手納基地に暫定配備されているU2偵察機が21日午前8時ごろ、緊急着陸した。沖縄防衛局によると、同日午前10時ごろに在沖米空軍第18航空団から『軽微な予防のため予防着陸した』と連絡があった。人的被害や機体の破損などはないという。防衛局は県や基地周辺自治体に状況をメールで報告した。目撃者によると、緊急着陸した機体は1機。着陸後、旧海軍駐機場までけん引されたという。消防車両が少なくとも3台待機していたが、消火活動は行われなかった。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-「県の行政指導に従って」 160人が座り込み、辺野古新基地建設に抗議-2017年6月21日 13:11


 沖縄タイムスは、「新基地建設の埋め立て工事が進む沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブ沿岸では21日午前8時すぎから、K9護岸の上に鉄板を敷設する作業が行われた。連日の悪天候から一転、晴れ間が広がるシュワブゲート前では早朝から市民約160人が座り込み、砕石の搬入を警戒している。午後0時半時点で搬入はない。沖縄防衛局が県知事の岩礁破砕許可を受けず工事を続けていることに、市民は『県の行政指導に従え』と声を上げた。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-沖縄戦に動員された学生の遺書修復へ 「風化させない」支援呼び掛け-2017年6月21日 16:17


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦で鉄血勤皇隊に動員された県立第一中学校(現首里高校)の元学徒が残した遺書の修復作業を、同校の同窓会『養秀同窓会』(那覇市首里金城町)が始めている。戦後72年たち劣化が著しいため、戦争の貴重な『遺産』として長期的な保存を目指す。修復費用の寄付も一般に募っている。」
②「同会の大田朝章(ちょうしょう)会長は20日、記者会見を開き『戦争に動員された学徒隊による遺書は、世界的にも他に例がない。風化させず後世に残すため、多くの人たちに寄付をお願いしたい』と呼び掛けた。」
③「遺書は1945年4月、元学徒らが家族宛てに書いた。学校名や住所、名前などを茶封筒に記し、したためた遺書を自身の髪や爪などと共に入れて同校職員に預けた。職員は持ち歩いていたが、戦争が激しくなる中、二つのつぼに分けて土中に埋めたという。終戦から2年後、生き残った学徒や家族が掘り当て、家族らが引き取った遺書以外の数十点を同会館で保管・展示してきた。」
④「昨年、専門家の指摘で遺書にカビなどの発生が確認された。紙はぼろぼろに破れ、文字部分の劣化も目立ったことから古文書修復家に依頼。2年間で140万円の予算を計上し、これまで15点ほど修復した。だがすべてを修復するには500万円ほどかかると見込まれ、修復費用の支援を一般に求めることにしたという。」
⑤「同会は修復した遺書は、湿度を管理した保管庫に収納しながら、毎年6月に一般公開することを計画している。普段の展示は、遺書のレプリカを用いるという。また、遺族らに遺書の寄託も呼び掛けている。問い合わせは同会館、電話098(885)6437へ。」


(6)琉球新報-石材積載トラック次々と 辺野古新基地建設-2017年6月21日 14:01


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局は21日も名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート沿岸での工事を継続した。同日午後1時ごろにはシュワブゲート前で座り込みをしている市民ら約80人を県警の機動隊が強制的に排除し、石材を積んだ大型トラック約20台が基地内に入った。」
②「シュワブ沿岸の『K9護岸』の工事現場では、網に入った砕石をクレーンでつり上げ、海中に投下する作業が続いた。クレーンで鉄板を敷く作業や、周辺の測量作業も行われた。雷注意報が出るなど天候不良のため、カヌー隊による抗議行動はなく、抗議船1隻が午前8時から約1時間の監視活動を行った。」
③「米軍キャンプ・シュワブのゲート前には午前8時前から、市民が座り込み、工事車両の基地内への進入を阻止しようと警戒した。午後0時50分ごろ、機動隊による排除が始まった。午後1時10分ごろに大型トラックが次々と基地内に入っていった。排除された市民らは『違法な工事を止めて』などと抗議の声を上げた。」
④「ゲート前の座り込みには京都府在住のシンガー、川口真由美さんが加わった。川口さんはギターの弾き語りで『ケサラ』などを歌い、行動を盛り立てた。」




by asyagi-df-2014 | 2017-06-21 18:17 | 沖縄から | Comments(0)

石垣市への自衛隊配備計画をめぐり、周辺4地区の公民館長と住民は、防衛省による説明会を拒否し、石垣市長に地域住民との直接対話を求める声明を発表。

 八重山毎日新聞は、2017年6月6日、標題について次のように報じた。


(1)石垣市平得大俣東への自衛隊配備計画をめぐり、周辺4地区の公民館長と住民が5日午後、川原公民館で会見し、防衛省が電話で申し入れてきた4地区での説明会を拒否し、中山義隆市長に事実上の受け入れ表明を撤回した上で地域住民との直接対話を求める声明を発表した。中山市長は、4地区と意見交換した上で判断したいと議会で答弁していたが、これをせずに配備に向けた諸手続きの開始を了承しており、住民は「まず謝罪した上で対話すべきだ」と訴えた。
(2)4公民館長によると、5月22日前後に沖縄防衛局の担当者から4地区で説明会をしたいと打診を受け、「館長の一存では即答できない」と文書での申し入れを要望したが、その後も連絡はない。
(3)声明は、防衛省が市に提示した配置図案について「開南集落の民家とわずか道路を一本隔てただけの目と鼻の先。このような住民を愚弄(ぐろう)した非常識極まりない配置図を示している限り、説明会など到底受け入れるわけにはいかない」としている。
(4)市長に対しては「市長は地域住民の声を聞きたいといいながら、今日に至るまで面談は実現しないまま。まるで住民の声などないかのごとく完全に無視した上で事を進めている」「国の専権事項という言葉を繰り返すのみで、市民の生命と財産を守る長としての言葉は全く聞こえてこない」と批判している。
(5)声明は喜友名朝福於茂登公民館長、小林丙次開南公民館長、具志堅正川原公民館長、川満哲生嵩田公民館長の連名。
(6)具志堅館長は「精神的に疲れており、とても苦しい。眠れない日が何回もある。市長はやらなければいけないことがある」、喜友名館長は「市長は住民のことを考えているのか。住民の声を聞いた上でこのような大きな問題に立ち向かうべきだ」と怒りに声を震わせ、小林館長も「配置図案は集落の目の前。集落をつぶしにかかっている。怒りとあきれ以外の言葉が見つからない」と語気を強めた。
(7)出席した住民からも「一人一人の意見を聞くことが、日本一幸せあふれるまちづくりではないか」「通学路には反対、推進ののぼり旗が交互に立ち、そこを歩く子どもたちがかわいそうだ」などの声が上がった。


 やはり、持ち込まれるのは、「通学路には反対、推進ののぼり旗が交互に立ち、そこを歩く子どもたちがかわいそうだ」という地元への分断政策。





by asyagi-df-2014 | 2017-06-21 06:59 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月20日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 米軍が引き起こした名護市安部での米海兵隊輸送機MV22オスプレイの墜落事故(2016年12月13日)は、住民を恐怖に落とし込んだが、事故原因は不明なまま「機体の安全性に問題がない」とされ、飛行再開が強行されてきた。
 しかし、「米軍による事故調査報告書が、日米合意で提供期限になっている19日までに米側から日本政府に提出されず、9月まで提供期限が延長されることが分かった。」、琉球新報は伝える。
 問題は、安倍晋三政権が主権国家として、県や名護市への情報提供をどのように行うことができるのかである。


 2017年6月20日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-米、オスプレイ墜落調査書提出せず 期限9月まで延長-2017年6月20日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「昨年12月に名護市安部で墜落した米海兵隊輸送機MV22オスプレイの米軍による事故調査報告書が、日米合意で提供期限になっている19日までに米側から日本政府に提出されず、9月まで提供期限が延長されることが分かった。県や名護市など地元自治体への公表が遅れる。」
②「墜落事故は昨年12月13日に発生し、日本政府は事故から6日後の昨年12月19日、日米合意に基づき米側に公表可能な報告書の写しの提供を求めていた。防衛省によると、報告書は19日の時点で米側から提供されていない。合意では提供要請から6カ月が経過した後は、提供期限が3カ月ごとに更新されるため、9月まで延長される。」
③「防衛省は事故調査報告書が提供され次第、県など関係自治体に説明するとしているが、19日時点で米側からの提供がないため、県や名護市への情報提供はできない。日米合意では提供要求から6カ月で準備ができない場合は米側が事故調査終了の見込みを提示することになっているが、それもない。」
④「米軍は事故原因が不明なまま『機体の安全性に問題がない』として、今年1月には事故発生時に実施していた空中給油訓練を含めて全面的に飛行再開しており、事故調査報告書にどのような内容が記載されるか注目が集まっている。」


(2)琉球新報-宮森小ジェット機墜落「事件なのか、事故なのか」 伊波中で生徒発表-2017年6月19日 17:01


 琉球新報は、「宮森小学校に、米軍ジェット機が墜落してから30日で58年になる。中学校演劇祭で、宮森小学校の悲劇を題材にした『フクギの雫』を演じた伊波中学校の生徒が19日、演劇を通じて学んだことを道徳の授業で発表した。」、と報じた。
 また、「2年3組で行われた授業では、宮森小学校で起こった墜落に『事件だったのか。事故だったのか』と、同級生たちへの問い掛けから発表は始まった。演劇の練習が始まる前には、宮森小学校に建てられた慰霊碑『なかよし地蔵』に手を合わせ、遺族への聞き取りも行ったという。劇中、ピアノ演奏を担当した田場千愛里さん(13)は『遺族の話を聞いて、感情を込めて演奏した。1人でも多くの人に伝わってほしい』と話した。」、と伝えた。


(3)沖縄タイムス-流弾の原因究明求める 恩納村議会が意見書を可決-2017年6月20日 11:35


 沖縄タイムスは、「恩納村議会(仲田豊議長)は20日の6月定例会本会議で、4月に米軍キャンプ・ハンセン内の安富祖ダム工事現場で作業員の車や水タンクが傷つき、銃弾のような物が見つかった事件について、原因究明の早期実現を求める意見書案を全会一致で可決した。意見書案では事件について『村民に大きな不安と衝撃を与えた』と指摘。米軍による原因究明がいまだになされておらず、地域住民は不安を抱えたままだとして、①事件の早急な全容解明、報告②事件・事故発生時、地元自治体、県警が速やかに基地内に立ち入り調査できるよう、日米地位協定の改定―を強く求めている。宛先は内閣総理大臣、外務大臣、防衛大臣など関係閣僚。」、と報じた。


(4)沖縄タイムス-東京弁護士会が沖縄戦写真展 「共謀罪」「安保法制」「辺野古」考えて 24日まで-2017年6月19日 21:00


 沖縄タイムスは、「東京弁護士会は19日から、東京千代田区の弁護士会館で沖縄戦の写真展を始めた。慰霊の日を前に、沖縄戦の悲惨さを伝えるとともに安保法制や『共謀罪』法、辺野古新基地建設などが与える影響を考えてもらうことが狙い。24日まで。」、と報じた。
 また、「約60点の写真は、12日に亡くなった大田昌秀元県知事が理事長を務めた沖縄国際平和研究所や沖縄タイムス社などが協力した。東京弁護士会の人権擁護委員会の神谷延治副委員長は『戦争をできる国になる懸念がある今、改めて戦争の悲惨さを考えるためにも、住民が被害に遭った沖縄戦の実情を知る必要がある』と企画の趣旨を説明した。最終日の24日には同会館で、対馬丸記念会常務理事の外間邦子さんや辺野古を巡る訴訟に詳しい成蹊大学の武田真一郎教授を招いて、沖縄シンポジウムを開催する。」、と報じた。


(5)沖縄タイムス-「知事の決断を待っていた」 辺野古差し止め訴訟を支援 オール沖縄会議が緊急集会-2017年6月20日 13:57


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、翁長雄志知事が20日開会の県議会に提案した工事差し止め訴訟を支持しようと、辺野古新基地を造らせないオール沖縄会議は同日午後、那覇市の県庁前広場で緊急支援集会を開いた。」
②「オール沖縄の共同代表、稲嶺進名護市長は『日本政府は一体となって、県民の思いを押しつぶそうと、覆いかぶさってくるが、絶対に負けない。首を長くして翁長知事の決断を待っていた』と強調。『知事が自信を持って、県民の思いと誇りを訴えることができるよう強力に支え、裁判に勝利するまで、辺野古を止めるまで頑張ろう』と決意を示した。」
③「政党や県議会会派の代表らも県議会で訴訟関連の議案を通し、裁判で勝訴できるよう取り組みを強化することを確認した。約200人が参加し、『岩礁破砕行為を許さない』『辺野古の美ら海を守ろう』と声を上げた。」


(6)琉球新報-工事差し止め訴訟の議案提出 県議会に知事-2017年6月20日 10:46


 琉球新報は、「沖縄県議会6月定例会が20日午前10時、開会した。名護市辺野古の新基地建設で沖縄防衛局が岩礁破砕許可を受けずに工事を進めている問題で、翁長雄志知事は工事の差し止めを求め、国を提訴することに議決を求める議案と弁護士費用517万2千円を盛り込んだ補正予算案など13議案を上程した。会期は7月14日まで。」、と報じた。
 また、「県は7月14日の最終本会議での可決を経て、速やかに沖縄防衛局を相手取り、那覇地裁に差し止め訴訟を起こす。県は併せて判決までの工事停止を求める仮処分も申し立てる。開会の冒頭では議場の全員で12日に死去した大田昌秀元県知事への黙とうした。さらに翁長知事は大田氏の県民葬の開催を正式に表明した。」、と報じた。


(7)琉球新報-ゲート前でダンス披露 辺野古新基地建設-2017年6月20日 11:53


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で20日午前、砕石などを積んだ工事車両約60台が米軍キャンプ・シュワブのゲート内に入った。ゲート前には建設に反対する市民ら約50人が座り込み、新基地建設に抗議した。」、と報じた。
 また、「東京を中心に活動する創作ダンスユニット『キニナルキ』がゲート前を訪れ、辺野古をテーマにしたダンスを披露した。メンバーの大前裕太郎さん(27)は『現場に足を運ぶことが大事だ。東京で沖縄のことを伝えたい』と話した。」、と報じた。
 さらに、「海上ではシュワブ内の工事現場『K9護岸』で砕石を投下する様子が見られた。」、と伝えた。


(8)琉球新報-北部訓練場着陸帯、建設費用が15倍に  計94億、うち警備63億-2017年6月20日 08:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍北部訓練場のヘリパッド建設を巡り、政府が当初予定していた工事予算(3工区・4着地帯)が約6億1千万円だったのに対し、『警備費』の増額などで合計94億4千万円に上り、費用が約15倍に膨れ上がっていることが19日、分かった。平和市民連絡会の北上田毅氏が沖縄防衛局への情報公開資料や福島瑞穂参院議員から得た資料を公表した。」
②「ヘリパッドは昨年12月に完成したが、進入路など関連工事が残り、政府は8月末までの警備を発注。警備費は2016年9月15日からの1年弱で63億円、1日当たり約1800万円に上る。北上田氏は『6億円で済むはずだった工事を強引に進めた結果、膨大な費用がかかっている』と批判している。」
③「工事費は当初の契約額では『N1』地区のヘリパッドが1億8900万円、『G地区』が2億520万円、『H地区』が2億1880万円だった。」
④「だが防衛局はその後、『工事を安全に進める』などの理由から、ヘリによる重機の空輸や警備、警備用仮設物の設置、工事用道路の整備などで契約変更を重ね、工事費は合計31億4千万円に膨れ上がった。また、ヘリパッド建設への抗議運動に対応して16年9月15日以降は、工事費の名目に入れていた警備業務を切り離し、単体で発注した。17年8月末までの警備業務を綜合警備保障(東京)に約31億4700万円、テイケイ(同)に約31億5800万円でそれぞれ発注している。」
⑤「一方、防衛局はノグチゲラの営巣期間に当たる3―6月は工事を中断している。北上田氏は『着陸帯が完成し、さらに工事も中断しているため、現在は大きな抗議運動もない。だが今もゲート前には多くの警備員が配置されている。政府は巨額の公金を無駄にしている』と指摘した。」


(9)琉球新報-絶滅危惧アジサシ飛来 大浦湾-2017年6月20日 05:00


 
 琉球新報は、「環境省レッドリストで絶滅危惧2類に分類される渡り鳥エリグロアジサシ2羽が19日午前、新基地建設工事が進む名護市辺野古の大浦湾に飛来しているのが確認された。2羽は砕石の投下が進む『K9護岸』の工事現場沖で、海中にダイブしながら餌の魚を捕っていた。工事に抗議する船の船長の牧志治さんによると、エリグロアジサシは5月下旬から6月中旬ごろにかけて大浦湾周辺に渡ってきたという。牧志さんは『国際的に保護すべき鳥だが、新基地建設の工事で豊かな海が壊され年々減っている』と危惧した。」、と報じた。





by asyagi-df-2014 | 2017-06-20 17:48 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月19日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 沖縄の地での「平和学習」は、継続の力を示す。
 「第23回高校生とともに考えるやんばるの沖縄戦」が開催された。
 沖縄の新聞も、時には沖縄県における平和学習の形骸化を伝えるが、本土の実態とは本質的な差があると感じる。
 今回は、「『差別』をテーマに愛楽園の歴史を学んだ。」、とされる。
「ハンセン病のことは初めて知った。差別を受けて人前で話せなかった平良さんの思いを、自分たちの世代が受け継いでいきたい」、との高校生の声は、すぐれた出発点であると読める。
ハンセン病の「差別」の歴史は、「今の沖縄を考えた時、沖縄は幸せでしょうか。らい予防法と沖縄の基地問題は通じるものがある。国は、同じ過ちを繰り返そうとしている。平和はどこから来るのか。一人一人が考えてほしい 。」、と平良仁雄さんの声として突き抜ける。


 2017年6月19日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-ハンセン病への差別学ぶ 高校生とともに考えるやんばるの沖縄戦-2017年6月19日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「『第23回高校生とともに考えるやんばるの沖縄戦』(名護市教育委員会主催)が10日、名護市の国立療養所沖縄愛楽園で開かれた。北部地域の5校の生徒66人と学校関係者10人、一般10人の計86人が参加した。愛楽園は『らい予防法』によって、ハンセン病の患者が隔離・収容された歴史がある。沖縄戦で亡くなった愛楽園の入所者が2004年に初めて糸満市摩文仁の平和の礎に刻銘されたことや、退所者であることを隠していた平良仁雄さん(78)らの話を聞いて、『差別』をテーマに愛楽園の歴史を学んだ。」
②「久米島出身で9歳の時に愛楽園に入所した平良さんは、園内を歩きながら高校生に自身が体験したことを一つ一つ説明した。平良さんによると、施設で家族と会う際は、壁で隔たれた『面会室』でのみ面会が許されていた。平良さんは『父がここに来て面会したことをはっきり覚えている。白衣を着けた職員が監視していた。面会室は刑務所と一緒だった。父と握手もできなかった。それはらい予防法があったからだ』と机をたたきながら大きな声で話した。『面会時間はうれしいし、楽しい時間だったが、自分が隔離されていると実感する時間でもあった』と怒りと苦しみを込めて語った。」
③「沖縄戦当時、入所者らが掘った早田壕前では『突貫工事で入所者が手で掘った。末梢(まっしょう)神経がなくなっているので、感覚がないまま掘り続けた。けがをしても気付かず、今も手足が不自由な人がいる』と説明した。」
④「平良さんは、沖縄戦で亡くった愛楽園の入所者が04年に初めて平和の礎に刻銘されたことについて『ハンセン病であることを知られたくない、話したくなかった人がいる。人間として見なされていなかった。この悲しい歴史を繰り返してはいけない』と語った。」
⑤「さらに、名護市辺野古で工事が進む新基地建設について触れ『今の沖縄を考えた時、沖縄は幸せでしょうか。らい予防法と沖縄の基地問題は通じるものがある。国は、同じ過ちを繰り返そうとしている。平和はどこから来るのか。一人一人が考えてほしい』と話した。」
⑥「北部農林高1年の東江優里奈さん(15)は『ハンセン病のことは初めて知った。差別を受けて人前で話せなかった平良さんの思いを、自分たちの世代が受け継いでいきたい』と述べた。」


(2)琉球新報-沖縄で空襲犠牲の朝鮮人、本部に埋葬 戦闘動員、未収骨か-2017年6月19日 08:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「1945年1月22日、本部町沿岸で日本軍の輸送船「彦山丸」が空襲を受け、戦闘に動員された朝鮮人を含む、少なくとも14人の陸軍軍属らが亡くなり、同町健堅に埋葬されていたことが18日までに分かった。沖縄戦開戦直後に米雑誌で掲載された写真や朝鮮人の死亡者名簿、日本軍作成の資料で明らかとなった。県戦没者遺骨収集情報センターには、埋葬地から遺骨が収集された公的な記録は残っていない。沖縄戦に動員された朝鮮人は戦後、生死の確認がなされず、沖縄戦での戦死を証明する公的書類が遺族に届いていない場合が多い。今回、埋葬地が明らかとなったことで遺骨調査などに発展する可能性もある。」
②「45年5月28日号の米雑誌『LIFE』には『空襲によって殺された』として墓標が14本並んだ写真が掲載された。写真には墓標の脇に米軍とみられる兵士が立ち、奥には瀬底島が写る。墓標に記載された名前のうち、強制動員された朝鮮人の死亡者名簿をまとめた『戦時朝鮮人強制労働調査資料集(竹内康人氏編著)』によると、『金山萬斗』『明村長模』の2人は45年1月22日に『彦山丸』で戦死したとされている。『半田充祇』は1月22日に死亡した記録は残るが、死亡した経緯は記されていない。」
③「旧日本軍の戦闘記録『独立混成第44旅団南西空襲戦闘詳報』(防衛研究所所蔵)によると、彦山丸は45年1月22日、敵機4機から銃撃や爆弾投下を受けた。さらに、救助に来た船も銃撃を加えられ、合計13人が亡くなった。遺体が埋葬された土地は本部町健堅で、戦時中は漁師の我部政良さんの土地だった。我部さんの長男で山梨学院大学名誉教授の我部政男さん(78)は『未収骨の可能性がある。歴史の証言として掘り返して検証することが必要だ』と指摘した。埋葬地の道向かいに住む中村英雄さん(88)は『戦後、遺骨が収集されたことは見たことがない』と証言した。」
④「沖縄戦に詳しい沖縄国際大の吉浜忍教授は取材に対し『1月22日の空襲の詳細は知られていない部分がある。特に名護湾で船舶が被害を受けていたことは、空襲が県内全域であったことを裏付ける事実だ』と語った。」(池田哲平)


(3)琉球新報-前田高地、現役米兵も関心 映画「ハクソー・リッジ」舞台-2017年6月19日 06:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「NPOうらおそい歴史ガイド友の会は18日、多くの仲間を救った米軍衛生兵を主人公にしたメル・ギブソン監督の映画『ハクソー・リッジ』の舞台となった前田高地など沖縄戦の激戦地になった浦添グスク周辺の戦跡巡りを実施した。現役の米海兵隊員や親子連れら175人が参加した。」
②「友の会が2015年に一般を対象にした戦跡巡りを始めて以来、過去最大の参加数となった。米国では昨年11月に映画が公開されており、公開後、前田高地には多くの在沖米軍関係者らが訪れている。」
③「前田高地は首里に置かれた第32軍司令部を守るため日本軍の防衛ラインが張られ、進攻してくる米軍を迎え撃った場所。米軍は同高地を、のこぎりで切ったような崖だとして『ハクソー・リッジ』と呼んだ。」
④「戦跡巡りは五つの班に分かれ、それぞれのボランティアガイドが説明した。友の会の銘苅則夫さんは『日本軍と米軍の両軍にとって戦死者が多く、ここはものすごい凄惨(せいさん)な場所だった』と説明した。」
⑤「衛生兵として沖縄戦に従軍し、映画の主人公となったデズモンド・ドスさん(故人)は1995年に前田高地を訪れている。友の会の玉那覇清美事務局長は参加者に『この場所がドスさんがはしごを降ろした場所と言われている』と写真を使って説明した。」
⑥「旧浦添村では全人口の約44・6%が沖縄戦で亡くなったといわれる。参加者は映画の舞台のほか、住民が避難したクチグヮーガマ、食料が備蓄されていた乾パン壕なども巡り、浦添の戦闘を学び、思いをはせた。前田高地に訪れたのは2回目という米海兵隊の男性(52)は『いろんな所を見学できて良かった。本で読むのと実際に来て見るのでは感じ方が違う。なぜこんな小さな狭い場所で闘わないといけなかったのか。過去の悲惨な状況を思うとつらい』と感想を述べた。」
⑦「映画は今年のアカデミー賞で編集賞と録音賞の2部門を受賞した。『ハクソー・リッジ』(配給・キノフィルムズ)は24日から全国で公開される。」


(4)沖縄タイムス-「風化させない」「真剣に考えて」・・・あの日の若者の思い不変 米軍属暴行殺人事件の県民大会から1年-2017年6月19日 05:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「米軍属暴行殺人事件の被害女性を追悼し、在沖米海兵隊の撤退や日米地位協定の抜本改定を求めた県民大会から、19日で1年がたった。約6万5千人(主催者発表)の参加者を前に、マイクを握った若者たちは『風化させてはいけない』と事件の重大さを改めて訴え、名護市辺野古の新基地建設を進める政府の強硬姿勢に怒りをぶつけた。」
②「『衝撃的な事件だった。ああいう形で県民大会を開くことが、今後あってはいけない』。ウチナーグチと英語を交えてスピーチした、宜野湾市出身で一橋大学大学院1年の元山仁士郎さん(25)は強調する。海兵隊撤退や地位協定改定を決議したものの、『撤退の議論は広まらず、抜本改定も実現していない中、新基地建設が強行されている』と指摘。女性がウオーキング中に襲われたことに『沖縄では【おかえり】【ただいま】が当たり前じゃないという異常さを多くの人に理解してほしい』と話した。」
③「名桜大4年の眞鍋詩苑(しおん)さん(23)は、同年代の女性が殺害されたことに『基地の存在が、県民の生活や命を脅かすものだと実感した』。在沖米軍基地の存在について『いま一度、県民一人一人が真剣に考え直すべきだ』と意を強くする。」
④「名桜大4年の小波津義嵩さん(21)は『女性の尊い命が奪われた事件を、決して風化させてはいけない』と力を込める。いまだ米軍関係者の事件事故は絶えず、『沖縄の状況は何も改善されていない』と訴えた。」
⑤「大会で求めた海兵隊撤退とは真逆に、辺野古の新基地建設は進む。『政府は、本当に【沖縄はどうでもいい】と考えているんじゃないか』と怒った。」
⑥「言葉を振り絞り、涙ながらにスピーチした琉球大学大学院1年の玉城愛さん(22)は『基地あるが故の事件だ』と憤り『基地がある限り同じような事件は繰り返される』と語気を強める。」
⑥「軍属の男の公判は、いまだ開かれていない。『遺族のことを思うと言葉が出ないが、司法の場で正しく裁かれてほしい』と願った。」


(5)沖縄タイムス-洗った?洗ってない? 辺野古埋め立ての石材 「二次洗浄も実施」防衛省局長が答弁-2017年6月19日 08:47


 沖縄タイムスは、「防衛省の高橋憲一整備計画局長は15日の参院外交防衛委員会で名護市辺野古新基地建設の埋め立てに使う石材について、『採石場でダンプトラックに積んだ石材を150秒洗浄している』と説明した。工事現場の海の濁りを指摘し、洗浄の有無を確認した伊波洋一氏(無所属)の質問に答えた。」、と報じた。
 また、「石材は環境影響評価書で『採石場において洗浄された石材を使用する』とされている。高橋局長はキャンプ・シュワブ内に設置した水槽で二次洗浄もしているとして、『一次洗浄に加え、自主的にやっている』と説明した。洗浄の状況は『石材1千立方メートルあたり1回、採石場やシュワブで確認している』とした。」、と報じた。


(6)沖縄タイムス-「国際社会は沖縄を見ている。勇気もらった」 山城博治さんら国連報告から帰国-2017年6月19日 08:35


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「スイス・ジュネーブの国連人権理事会で日本政府による基地建設と人権侵害を報告した沖縄平和運動センターの山城博治議長らが18日、経由地の東京から沖縄に戻った。那覇空港で家族や市民らの出迎えを受けた山城議長は『沖縄の現状や思いが十分に伝わったとは思わないが、国際社会が沖縄を見ていることが分かった。大きな勇気と力をもらった』と笑顔で話し、決意を新たにした。」
②「同行した金高望弁護士は『日本の表現の自由や人権が危機的であることに、世界が注目している。スイスでの経験を次に生かしていくことが課題だ』と強調。」
③「国連訪問を企画した沖縄国際人権法研究会の共同代表の星野英一琉球大教授は『多くの支援を受けて実現できた』と支援者に感謝し、報告記者会見を21日昼に、県庁で予定していることを説明した。」
④「山城議長は15日の国連人権理事会で、米軍基地反対運動のさなかに逮捕、起訴された経験に触れた上で『(那覇地検の取り調べで)自供と抗議運動からの離脱を迫られた。明らかな人権侵害だ』と発表。『日本政府が人権侵害を停止し、軍事基地建設に反対する沖縄の人々の民意を尊重することを求める』と訴えた。」


(7)沖縄タイムス-「隠蔽体質」「トラブルは毎月発生」 米軍機の事故通報、なぜ遅い? オスプレイ墜落から半年-2017年6月19日 09:10


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「オスプレイが墜落した日の夜、事故機と一緒に訓練をしていた別のオスプレイが普天間飛行場に胴体着陸した。だが、米軍は翌14日午後まで日本側へ知らせず、県は報道で事故を知った。さらに、墜落事故6日後の12月19日早朝、嘉手納基地で海軍のP8A対潜哨戒機が『クラスA』の事故を起こしたが、米軍が沖縄防衛局へ伝えたのは20日夕になってから。県や市町村、周辺住民からは連絡の遅さや米軍の『隠蔽(いんぺい)体質』に怒りの声が上がった。」
②「墜落事故を受け、今年4月には米軍機の事故発生時、陸・海・空・海兵隊の米四軍の緊急司令センターから内閣官房沖縄危機管理官に直接連絡する、日米間の新たなルートができた。その後、米軍は事故を繰り返すが、この新たな連絡体制は一度も使われていない。どんな事態が起きたときに連絡するのか明確な基準がないためで、判断は米側に委ねられているのが現状だ。」
③「6月1日にCH53E大型ヘリが県営久米島空港へ緊急着陸した際も、県への一報は久米島空港-県土木建築部空港課のライン。6日夜のオスプレイの伊江島補助飛行場への緊急着陸も、米軍が防衛局へ伝えたのは翌7日だった。」
④「県幹部は『通報体制は見直すことだらけだ』と米側へ不信感を募らせる。別の幹部は、『年に1回のトラブルなら不慣れで遅くなるかもしれないが、トラブルは毎月発生している。普通の組織なら慣れて通報は早くなるはずだ』と皮肉った。」


(8)琉球新報-次々と砕石投下 辺野古新基地建設-2017年6月19日 11:55


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で19日午前、キャンプ・シュワブ内の『K9護岸』ではクレーンが砕石を次々と投下する作業が続けられた。また砕石などを積んだ工事車両約50台がゲート内に入った。」
②「新基地建設に反対する市民ら約60人がゲート前に座り込んだが、午前8時55分ごろ、資材搬入の際に機動隊に排除された。ゲートの道向かいでマイクを持っていた県統一連の瀬長和男事務局長も排除された。市民らは『子らの未来に基地はいらない』などのプラカードを掲げながら、抗議した。」
③「ゲート前で抗議をした元県議の山内末子さん(59)は15日に成立した共謀罪に触れた上で『共謀罪の先取りをしたような動きが辺野古のゲート前で行われている』と指摘し、ゲートの道向かいでマイクを持つ人や搬入路から離れた場所で座り込む人が排除の対象になっている現状を非難した。続けて『多くの工事車両がゲート内に入ることで、工事が着実に進んでいることが実感できる。しかし市民が諦めずに座り込めば、工事は止めることができる』と強調した。『基地反対の市民は多い。週に1回でもよいから、ゲート前に座り込んでくれれば、工事車両を止めることができる』と呼び掛けた。」


(9)沖縄タイムス-辺野古新基地:工事車両66台が石材など搬入 沿岸部では護岸造成作業-2017年6月19日 12:30


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で19日午前中、辺野古新基地建設に反対する市民ら約50人が『工事をやめろ』『新基地建設は許さない』と声を上げた。午前8時55分には県警機動隊が市民らを排除し、資器材を積んだダンプカーやトラックなどの工事車両が次々と基地内に入った。午前10時までに計66台の工事車両が石材などを搬入した。」、と報じた。
 ②「一方、シュワブ沿岸部では石材をクレーンでつるし、海中に投下する護岸造成作業が確認された。抗議船に乗った男性は『天気が悪いので、作業はやめましょう』と作業員に呼び掛けた。」、と伝えた。


(10)来館者はほぼ観光客…「沖縄県民の関心薄れ感じる」 県・ひめゆり平和祈念資料館-2017年6月19日 07:55


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄戦の記録や証言などを展示している糸満市の沖縄県平和祈念資料館とひめゆり平和祈念資料館の県内の入館者数が低迷している。県資料館の2016年度の県内有料観覧者数(無料の学校団体除く)は7963人で、開業翌年の01年度と比べて8割減少。ひめゆりでは県内の利用状況が分かる小中高校の来校数が、ピークだった1995年度の140校から2016年度は72校と、ほぼ半減した。終戦から72年を迎え、沖縄戦の証言者が年々少なくなる中、施設関係者は『平和学習も含め、県民の関心の薄れを感じる』と危機感を抱いている。」(学芸部・座安あきの)
②「観光客を含めた全体の入館者総数も減少傾向。県資料館の16年度の入館者は37万2502人で10年前の06年度に比べて17%減。ひめゆりは同比約36%減の57万9865人となり、初めて60万人を割り込んだ。来館者のほとんどを観光客が占める。国内は減少傾向にあるが数年前から海外が増加し、県資料館の担当者は『全体的には下げ止まりつつある』と話す。
③「一方、県内の入館者数は依然低迷が続く。県資料館の県内(有料)は開館効果があった00年度の約11万人を除くと、01年度の4万3820人が最多。08年度からは1万人を下回る。有料観覧者に占める県内の割合は05年度まで10%前後だったが、08年度以降は2%台で推移。県内小中高校の利用も00年度の368校(3万1947人)から、16年度は224校(1万8982人)に減った。」
④「県資料館は開館当初から、ひめゆりは08年度から県内の学校団体の入館料を無料にしているが、入館者の増加にはつながっていないという。識者や関係者は、県内客が低迷する要因の一つに、学校現場での平和教育の取り組みに課題があるとみている。」
⑤「平和祈念資料館学芸班長で、中学校で社会科を教えていた古謝将史さんは『県内の学校現場はここ数年、学力向上に力を入れ、校外学習行事を減らす傾向がある。一方で地域の身近な戦跡を活用した学習を進める学校も出始めている』と話す。『沖縄戦の体験者が少なくなる分、記憶を残す【場所】が一層重要になる。教育現場でも『場所』を活用し、共感する場面をどうつくるか、考えていく必要がある』と指摘した。




by asyagi-df-2014 | 2017-06-19 17:29 | 沖縄から | Comments(0)

沖縄-辺野古- 高江-から-2017年6月16・17・18日

 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。


 「サンゴ産卵 海、ピンクに」。
 沖縄県伊江村阿良区公民館前の阿良の浜海岸前でのこと。
 夫婦で散歩していた人は、「神秘的な光景に巡り会うことができて良かった」、と感動を伝える。
 文字で書く表現の限界を感じながらなのだが、その美しさをせいいっぱい思い浮かべる。


 2017年6月16・17・18日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-サンゴ産卵 海、ピンクに 伊江・阿良の浜海岸-2017年6月18日 05:00


 琉球新報は、「伊江村阿良区公民館前の阿良の浜海岸で6日から7日にかけて、大量のサンゴの卵が打ち寄せ、浜辺をピンク色に染めた。昨年も同じ時期に伊江ビーチなどで確認され、大潮前にサンゴが産卵し、南風に乗って流れ着いた。いつもは青く透明な海が無数の卵で濁り、潮の香りを強くしたような特有のにおいを漂わせた。」、と報じた。
 また、「両日は、島の南海岸一帯でサンゴの卵が帯状になって赤く染まる現象が見られた。夫婦で散歩していた嘉手苅佳太さん(33)は「神秘的な光景に巡り会うことができて良かった」と感動した様子だった。」、と伝えた。


(2)琉球新報-土砂降りの中、市民を1時間以上雨ざらし 体温下がり、寒さ訴える人も-2017年6月17日 15:11


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設問題で17日午前、米軍キャンプ・シュワブゲート前では約120人の市民らが土砂降りの中、機動隊によって1時間以上も機動隊車両の間に閉じ込められ、雨ざらしのまま拘束された状態に置かれた。多くの人が雨具を着ていたものの、雨に打たれ続けて体が冷え、寒さを訴える人もいた。」
②「機動隊による排除は正午すぎに始まった。約150人の隊員が座り込んでいた市民らを排除し、石材を積んだトラックなど52台を基地内に入れた。その後、42台のトラックがゲートから外へと出てきた。こうしたトラックの出入りが続く間、市民は機動隊車両の間に閉じ込められた状態に置かれた。大雨に打たれながら行動の自由を奪われ、寒さのため身を寄せ合う人の姿もあった。17日午前は本島全域で大雨が降り続け、沖縄気象台は午前10時16分、本島地方に竜巻警戒情報を出していた。」


(3)琉球新報-雨の中、視覚障がい者のパラソル奪う 辺野古新基地建設で機動隊-2017年6月16日 13:25


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設で、米軍キャンプ・シュワブゲート前で16日午前、機動隊が工事車両を基地内に入れるために座り込みをしている約30人を強制排除する際、雨が降る中、ゲート横の歩道にいた視覚障がい者の女性(69)が雨をよけるために差していたビーチパラソルを抜き取った。」
②「ビーチパラソルを抜き取られた女性は『邪魔にならないところに座っていたのに【邪魔になるからどかそう】と言われた』と話し、振り返る。」
③「女性は5年前からほぼ毎日座り込んでいるが、雨の中でビーチパラソルを奪われたのはこれが初めてだという。」
④「女性がその後も雨が降る中で座り込みを続けていたところ、別の機動隊員がビニール傘を差し出した。道向かいの歩道にいた人も一緒に排除した。」
⑤「午前11時までにコンクリートミキサー車を含む工事車両約70台がゲート内に入った。一方、海上ではシュワブ内の工事現場「K9護岸」近くで沖縄防衛局が重機を動かす作業が確認された。またK9護岸付近に作業船が近づき、黒いロープを海中に垂らした。砕石の投下は行われていない。」


(4)琉球新報-オスプレイ事故報告書 公表期限間に合わず-2017年6月17日 10:32


 
 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「昨年12月に名護市安部で墜落した米海兵隊輸送機MV22オスプレイの米軍による事故調査報告書が、日米合意の提供期限となる今月19日に間に合わない見通しであることが16日、分かった。県や名護市など地元自治体への公表が遅れることになる。複数の防衛省関係者が明らかにした。合意では提供要請から6カ月が経過した後は、提供期限が3カ月ごとに更新されるため、9月まで延長される見込み。」
②「日本政府は事故から6日後の昨年12月19日、日米合意に基づき米側に公表可能な報告書の写しの提供を求めた。防衛省によると報告書は16日の時点で米側から提供はなく、調査終了の見込みについても情報がない。防衛省は事故調査報告書が提供され次第、県など関係自治体に説明するとしている。だが防衛省関係者は16日時点で米側から提供がないため、県などへの情報提供が19日に間に合わないとの見方を示した。」
③「稲田朋美防衛相は16日の会見で『さまざまな機会に提供時期について照会しているが、現時点で具体的な情報はない』と述べるにとどめている。」


(5)琉球新報-着陸帯周辺から赤土 高江住民「欠陥」と批判-2017年6月17日 09:55


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄本島北部で14日、降り続いた大雨の影響で、東村と国頭村に広がる米軍北部訓練場に建設中の新たなヘリコプター着陸帯(ヘリパッド)のH地区周辺から赤土が流出した。東村高江沖合の海が赤茶色に濁り、地元住民らは『金をかけて欠陥工事をしているのは許せない』『自然破壊につながることをするのはおかしい』と憤った。」
②「沖縄防衛局によると、ヘリパッドH地区着陸帯の資材置き場から約10立方メートルの土砂の流出を確認した。土砂流出を受け、シートで土砂を覆う応急措置をとった。今後、詳細な調査を実施する予定。沖縄気象台によると、東村の14日の24時間雨量は262・5ミリ、国頭村は170・5ミリで、いずれも6月の観測史上最多だった。」
③「東村高江に生まれたときから住んでいる高江洲義吉さん(76)は『台風でも高江の海に赤土が流れることは今までなかった。今回が初めてだ。金をかけてヘリパッドを造ってこんな欠陥工事をやっているのか』と憤った。その上で『環境汚染は許せない。ヘリパッドを全部撤去した方がいい』と求めた。」
④「中嶋局長から直接説明を受けた伊佐真次村議は『大雨が降ることは分かっていたので、それなりの対応をすべきではなかったか。国が自然破壊につながることをやるのはおかしい』とただした。東村は沖縄防衛局の説明を受け『赤土流出対策を万全に取ってほしい』と求めた。」


(6)琉球新報-嘉手納周辺首長ら欠席へ 異例の対応 7月の司令官交代式、降下訓練強行に抗議-2017年6月16日 07:30


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「沖縄県の米軍嘉手納基地で7月10日に行われる同基地第18航空団の司令官交代式に、同基地を抱える沖縄市の桑江朝千夫市長と北谷町の野国昌春町長が欠席する意向を示していることが15日、分かった。同じく當山宏嘉手納町長も既に欠席を決めており、米軍嘉手納飛行場に関する三市町連絡協議会(三連協)の全首長が欠席する。北谷と嘉手納の両議会議長も欠席の意向を示しており、首長と議長がそろって欠席する異例の対応。相次ぐパラシュート降下訓練や旧海軍駐機場の使用継続に抗議の意思を示した形だ。」
②「沖縄市議会の普久原朝健議長は『招待が届いていない』と述べるにとどめた。桑江沖縄市長は『SACO(日米特別行動委員会)合意の約束も守らない中で、参加はできない。訓練や旧駐機場の利用に対する説明もなく、こちらから歩み寄る必要はない』と語った。野国北谷町長は『傍若無人な訓練を繰り返し、空軍による事件・事故が続いている状況を見れば、理由は言うまでもない』と話した。北谷町議会の田場健儀議長は『当然、国と国の約束をほごにするわけだから、議会としても町民を代表して納得しない意思を表明したい』と不参加の理由を説明した。」

 嘉手納町議会の徳里直樹議長も「空軍は住民に全く配慮がなく、今は参加できない」と述べた。


(7)伊江米軍船爆発「風化させない」 生存者ら那覇で座談会-2017年6月18日 11:34


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「1948年8月に102人が犠牲となった伊江島での米軍弾薬処理船(LCT)爆発事故に関する座談会が17日、那覇市銘苅のなは市民活動支援センターで開かれた。事故の生存者も登壇し、『(爆発で)人肉が葉っぱにくっ付いて散らばっていた』『空を焦がすような真っ黒い煙が上がった』などと証言。参加者からの質問は途絶えず、関心の高さをうかがわせた。」
②「事故は米国統治下の48年8月6日、LCTに爆弾を積む作業中に荷崩れを起こし、5千発の爆弾が船ごと爆発した。『波止場爆発事故』とも呼ばれ、負傷者も73人に上った。」
③「座談会では、生存者の1人で、爆発地点から2~3キロ離れた自宅にいた金城正子さん(75)=嘉手納町=もマイクを握った。爆発後、外に出ると、焼け焦げた死体を背負った人が何人も歩いていた。当時6歳だった金城さんは『8月6日といえば(原爆の日の)広島は沖縄の人にもよく知られているけど、伊江島の爆発事故は知られていない』と嘆き、『絶対に風化させてはいけない』と強調した。」
④「座談会は伊江島・米軍LCT爆発事故連絡会の主催で、約15人が参加した。」


(8)琉球新報-平和、環境 島で学ぶ 「渡嘉敷体験」1253人参加-2017年6月18日 05:00


 琉球新報は、標題について次のように報じた。


①「愛知県東海市立中学校全6校の2年生全生徒と教員ら約1200人が3泊4日の日程で沖縄を訪れ、自然や文化に触れたり、平和について学んだりする沖縄体験学習の『渡嘉敷島体験』が始まった。連続10回の訪問で、国立沖縄青少年交流の家を主会場に27日まで行われる。」
②「最初に横須賀中266人が4~6日、渡嘉敷村の国立沖縄青少年交流の家に入った。続いて上野中(163人)、名和中(209人)、加木屋中(229人)、富木島中(185人)、平州中(201人)が訪れる。」
③「島では、渡嘉志久ビーチでのマリン体験(カヌー、海水浴、シュノーケリングなど)、レクリエーション交流、集団生活などを通して、協力し合い学び合う態度を身に付ける。また、地元の平和ガイドを講師に招き、渡嘉敷島の『集団自決』(強制集団死)について学び、沖縄戦の悲惨さ、命や平和の尊さについて認識を深める。」
④「4年前からは環境教育の一環として、渡嘉敷村やダイビング協会の協力でサンゴの苗(ミドリイシサンゴなど)を植え付ける体験も行っている。最終日は交流のある沖縄市を訪問し、中学生らとの交流会や南部戦跡などを見学する。」
⑤「同中の指原翔さん(14)は『戦争のむごさ、自決した人の思いがとてもつらかった』と話した。ライアン美幸教諭(36)は『島の海を満喫できた。平和を学ぶには沖縄戦を学ぶことが重要だと再認識できた』と語った。」


(9)沖縄タイムス-国「意思があれば効力」沖縄県「認めていない」 辺野古の漁業権放棄、免許原簿に消滅手続きなし-2017年6月18日 17:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設を巡り、国が消滅したとしている辺野古沿岸部の埋め立て海域の漁業権が、県内の漁業権の登録状況などを示す『免許漁業原簿』では消滅していないことが分かった。公開されている原簿で確認した。水産庁は原簿への記載は不動産の登記と同様に義務ではないとしており、『記載の有無にかかわらず、名護漁協が漁業権を一部放棄するという意思を示した時点で法的効力が発生する』とし、漁業権は消滅しているとの見解を改めて示した。」(政経部・比嘉桃乃、東京報道部・大城大輔)
②「県は埋め立て海域の漁業権は消滅していないと主張。沖縄防衛局が漁業権のある海域に必要な岩礁破砕許可を得ずに埋め立て工事を進めるのは県漁業調整規則に違反するとして、7月にも提訴する方針を示すなど、国と県の見解が食い違っている。」
③「免許漁業原簿は県が漁場などを管理する目的で、漁場の位置や区域など県が漁協に与えた免許の内容を記したもの。漁業法第50条では、漁業権の変更や消滅については原簿に登録するよう定められている。」
④「名護漁協に付与された免許は2013年9月1日付で、名護市と東村の境界線から宜野座村と名護市の境界線で囲まれた漁場を緯度と経度で示している。辺野古沿岸部の埋め立て海域の漁業権が除外されたとの記載はない。名護漁協は昨年11月の臨時総会で埋め立て海域の漁業権の一部放棄を決議。同12月12日に『総会開催報告書』を県に提出した。報告書には、『「共同第5号漁業権の一部消滅等を決議した』との文言があり、一部放棄を決議した海域を示す緯度と経度の記載があったという。しかし県は、『総会開催報告書』はあくまで『届け出』との認識で、一部放棄海域を消滅させる手続きをとっていない。県幹部は『この報告書を受け取ったことで一部放棄を認めるものではない』としている。」
⑤「県は漁業権の消滅は免許の『変更』にあたるとしている。免許内容を変更する場合は、県に申請する必要がある。申請後、県は有識者15人で構成する海区漁業調整委員会に諮問し、答申を受けた後、変更するかどうかを正式に決定する。」


(10)沖縄タイムス-山城博治議長が国連人権理で演説「日本政府が沖縄の市民弾圧」-2017年6月16日 05:30


 沖縄タイムスは、「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古移設への抗議運動を続ける沖縄平和運動センターの山城博治議長が15日、ジュネーブの国連人権理事会で演説した。日本政府が沖縄の軍事化に反対する市民を大規模な警察力で『弾圧し、暴力的に排除している』と訴えた。自らの長期拘束について『当局による明らかな人権侵害だ』と主張した。」、と報じた。
 また、「山城議長は米軍北部訓練場での抗議活動で昨年10月、有刺鉄線を切断した器物損壊容疑で逮捕後、約5カ月間勾留され、公判中。演説でも、長期勾留中に家族とも会うことを許されず『自供と抗議運動からの離脱を迫られた』と述べた。」、と報じた。


(11)沖縄タイムス-平和と人権で連帯 山城議長ら4氏、ジュネーブで訴え-2017年6月17日 09:05


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄平和運動センターの山城博治議長(64)は16日、スイス・ジュネーブの国連欧州本部内で開かれたシンポジウムで、『今回、平和と人権を大切にする国連機関と交流が持てたことをこの上なく光栄に、力強く感じている。今後も皆さんとつながっていきたい』と呼び掛けた。」
②「山城議長は傷害容疑などに問われて拘束されていた境遇を詳述。『悪性リンパ腫の元患者なのに、主治医の検診が受けられず再発の恐怖と向き合った』『500通もの手紙が届いたが、見せられなかった』『自供、屈服を迫る取り調べにさらされた』などと語った。」
③「金高望弁護士は『軽微な案件に形式的に国内法を適用し、長期勾留した』と批判。『共謀罪』法成立に関して、『今の政府には、市民の表現の自由を保護しようとする姿勢は全くない。この新法が沖縄をはじめとする反対運動の弾圧に使われるのではないかと危惧している』と述べ、『国際社会からの監視を』と要望した。」
④「シンポには国連の表現の自由に関する特別報告者、デービッド・ケイ氏も出席。東村高江周辺の米軍ヘリパッド建設を取材していた沖縄2紙の記者が機動隊に拘束されたことについて『短時間でも、取材ができなかったことは問題だ』と指摘した。沖縄タイムス北部報道部長の阿部岳氏は政府による沖縄メディアへの攻撃を説明。『政府は全国や世界に沖縄で何が起きているかを知らせたくない。メディアを孤立させ、問題を封じ込めようとしている』と話した。」
⑤「シンポは国際NGOのアムネスティ・インターナショナル、フランシスカンズ・インターナショナル、反差別国際運動(IMADR)が主催。沖縄国際人権法研究会が協力した。」


(12)沖縄タイムス-国連事務所「今後も見守る、情報提供を」 沖縄の人権状況改善を注視-2017年6月18日 11:25


 沖縄タイムスは、標題について次のように報じた。


①「沖縄平和運動センターの山城博治議長らは16日、スイス・ジュネーブの国連人権高等弁務官事務所を訪ね、日本政府による基地建設と人権侵害を報告した。山城議長の拘束を懸念し、共同緊急アピールを政府に送った特別報告者のアシスタントら国連職員が対応し、『今後も見守っていく。安心してほしい』と述べた。」
②山城議長は『人権のとりでを訪れることができて光栄に思う』とあいさつし、2月に出たアピールが保釈の力になったと感謝を伝えた。その上で『民主主義を掲げる日本で、少数派である沖縄の意見が圧殺されている』と訴えた。」
③「金高望弁護士は山城議長の拘束について『形式的な法の適用で、国際人権基準を満たしていない』と指摘。保釈の条件として事件関係者との接触が禁止されているため、運動の現場に復帰できていないことなど最新の状況を説明した。」
④「国連職員側は沖縄の人権状況改善に役立つ手続きを紹介。『引き続き情報を提供してほしい』と求めた。」
⑤「山城議長らはこの日、海外政府の国連代表部とも面会した。加盟国が互いの人権状況をチェックする『普遍的定期審査(UPR)』で日本が11月に対象になることから、日本に対する質問を準備するよう要請した。」
⑥「国連訪問を企画した沖縄国際人権法研究会の共同代表、星野英一琉球大教授は国連職員らとの面談について『充実した内容だった』と総括。『今後も他のNGOと協力して働き掛けを続けていきたい』と語った。」
⑦「山城議長ら一行は18日夜、沖縄に戻る。」



by asyagi-df-2014 | 2017-06-18 20:42 | 沖縄から | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
画像一覧