2017年 12月 25日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年12月25日

「沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校に米軍CH53Eヘリの窓が落下した事故を受け、県PTA連合会(石川謙会長)は22日、嘉手納町の沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、県内全ての学校上空の飛行禁止、その確認の徹底などを要望した。」、と沖縄タイムス。
実は、当たり前の反応だ。子を持つ親の思いとして。
 「県内全ての学校や公共施設の上を飛ばないでほしい。国としても、順守されているかしっかりチェックが必要だ」(沖縄タイムス)との声を真摯に捉えるのが日本政府の本来の役目、 一方、「防衛省沖縄防衛局の飛行監視は13日に事故が発生する前のままで、事故があった普天間第二小学校をはじめ市内の対象学校上空の飛行を確認できる体制にはなっていない。防衛局も取材に対し『すべての対象学校の上空飛行の有無を確認することは難しい』と、不十分な体制であることを認めている。」(琉球新報)というのが、日本という国の本当の姿。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2017年12月25日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-学校上空の飛行回避、監視に不備 事故の米軍ヘリ 日本側の体制整わず-2017年12月25日 06:15


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県宜野湾市の小学校運動場に米軍大型輸送ヘリコプターCH53Eから窓が落下した事故を受け、日米両政府は同市内の幼小中高大学(28校)の上空を『最大限、飛行しない』と説明したが、米軍機の学校上空飛行を確認する体制は整っていない。」
②「防衛省沖縄防衛局の飛行監視は13日に事故が発生する前のままで、事故があった普天間第二小学校をはじめ市内の対象学校上空の飛行を確認できる体制にはなっていない。防衛局も取材に対し『すべての対象学校の上空飛行の有無を確認することは難しい』と、不十分な体制であることを認めている。現状では飛行経路の逸脱があっても米軍側に即座に改善を求めることができない。これまで同様、経路逸脱を黙認するだけでなく、事故再発の危険性が残ったままだ。」
③「防衛局が現在実施している米軍機飛行の確認体制は、米軍普天間飛行場周辺の宜野湾市内4カ所(大謝名、喜友名、宜野湾、新城)にカメラを、嘉数高台(日中のみ)と喜友名(24時間)に人を配置し目視している。北谷町美浜には航跡観測装置がある。これは2010年から実施する航路調査と、ことし4月からの普天間飛行場の離着陸回数調査のためのもので、窓落下事故後も同体制のままだ。小野寺五典防衛相は飛行再開に際し記者会見で『基本的に学校上空は飛ばないと認識している』(19日)と述べ、市内28校の上空は飛行しないと強調した。しかし、飛行を再開した19日にCH53やAH1が普天間第二小上空を飛行するのを本紙記者が確認している。」
④「防衛局はこの件について『飛行したとの連絡は受けていない』と述べた。さらに防衛局は19~22日までの対象校の上空飛行についても同じ回答をした。連絡の有無を答えているにすぎず、上空飛行の有無は断言していない。」
⑤「事故後、防衛局は普天間第二小に飛行状況を確認するためのカメラ設置を提案しているが、24日時点で設置は未定だ。また窓落下事故の6日前の米軍ヘリ部品落下の現場となった宜野湾市内の緑ヶ丘保育園は今回の『学校上空飛行禁止』の対象にはなっていない。」
(仲井間郁江)


(2)琉球新報-辺野古、新たに浮具設置作業 新護岸工事に備え広範囲-2017年12月25日 06:30


 琉球新報は、「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で、防衛省沖縄防衛局は24日、辺野古崎の南側に臨時制限区域を示す浮具(フロート)を広範囲に設置する作業を始めた。着手した『K4護岸』を含めた新たな護岸工事に向け、海上での抗議活動を防ぐ狙いがあるとみられる。工事を監視する市民によると、埋め立て区域西端の『K1護岸』付近から辺野古崎沖に向け、護岸工事現場を囲う形で、新たな浮具を設置しているのが確認された。防衛局は浮具3800メートル、固定するための重り79個を設置する予定。」、と報じた。
 また、「辺野古崎近くの『N5護岸』は既に予定の長さ(273メートル)に達し、防衛局は、N5護岸先端から西側に曲がる形で新たに続く『K4護岸』建設のための砕石投下に既に着手している。辺野古崎周辺では『K4』を含めた4カ所で新たな護岸工事を行う。」、と報じた。


(3)琉球新報-また飲酒運転容疑で米兵逮捕 沖縄、11月にも死亡事故-2017年12月25日 06:45


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県警宜野湾署は24日、宜野湾市真志喜の市道で酒気を帯びた状態で普通乗用車を運転した疑いで、米空軍嘉手納基地所属の兵士(22)を道交法違反(酒気帯び運転)容疑で現行犯逮捕した。米海兵隊上等兵が11月、飲酒運転で那覇市泊で男性を死亡させた事故から約1カ月での米軍関係者の飲酒絡みの逮捕となった。」
②「同署によると、容疑者の同空軍兵の呼気からは基準値(呼気1リットル中0・15ミリグラム)の約2倍のアルコールが検知された。容疑については『抜けていると思った』などと話し、一部否認しているという。」
③「逮捕容疑は24日午前4時36分ごろ、宜野湾市真志喜の市道で酒気を帯びた状態で普通乗用車を運転した疑い。パトロール中の警察官が低速で走行している車両を不審に思い職務質問したところ、酒のにおいがしたためアルコール検査を実施して発覚した。」
④「那覇市で11月19日に海兵隊上等兵が起こした飲酒死亡事故を巡っては発生後、在日米軍人の酒の購入や飲酒の全面的禁止、外出禁止などの措置が取られたが、事故の3日後から段階的に緩和され、10日後には飲酒禁止令も緩和された。12月14日までには基地内外での住居では常時、基地外の店舗でも深夜を除いて飲酒できるようになっていた。」


(4)沖縄タイムス-「全学校の上空を飛行禁止に」沖縄県P連、防衛局に要望 米軍ヘリ窓落下で-2017年12月25日 06:00


 沖縄県宜野湾市の普天間第二小学校に米軍CH53Eヘリの窓が落下した事故を受け、県PTA連合会(石川謙会長)は22日、嘉手納町の沖縄防衛局に中嶋浩一郎局長を訪ね、県内全ての学校上空の飛行禁止、その確認の徹底などを要望した。

 中嶋局長は、米軍が示した事故原因や再発防止策などを説明。米軍機の監視に、同小学校へカメラの設置を予定し「学校側にも前向きに検討して頂いている」と話した。

 面談後に、石川会長は「県内全ての学校や公共施設の上を飛ばないでほしい。国としても、順守されているかしっかりチェックが必要だ」と述べた。


(5)沖縄タイムス-米軍ヘリ窓落下:抗議大会は宜野湾市役所前で 29日午後2時から-2017年12月25日 06:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場所属のCH53E大型輸送ヘリが宜野湾市の普天間第二小学校運動場に窓を落下した事故などを受け、29日に県内教育関係6団体などが呼び掛けて開催する市民大会は、宜野湾市役所前で行うと23日決まった。午後2時から開く。」
②「実行委のメンバーで高教組の福元勇司委員長は『行政や議員の抗議はもちろん、市民や保護者が主体となって訴えていくことが大切だ』と強調。『被害を受けた園や学校だけの問題にせず、二度と繰り返させないためにも多くの市民、県民、保護者らに参加してほしい』と呼び掛けた。」
③「大会は『米軍基地被害から子どもを守り、安心・安全な教育環境を求める市民大会』と銘打ち、米軍機が学校上空を飛ばないよう求める抗議文の決議も予定している。市内の園児保護者やPTAなどがあいさつする予定。」
④「22日、県高校PTA連合会会長で市民大会実行委員会の仲西春雄委員長らが市民大会開催について県庁で会見したが、場所は未定だった。問い合わせは高教組、電話098(887)1661。」


(6)沖縄タイムス-米海兵隊の重大事故率 4年で60%増 予算削減による整備費不足指摘も-2017年12月25日 07:41


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米海軍安全センターがまとめた事故評価報告書で、米海兵隊の2017米会計年度(16年10月~17年9月)の米兵10万人当たりの死亡事故や被害総額が200万ドル以上となる重大事故率(クラスA)は10・49件で、4年間で60%増加していることが19日までに分かった。予算削減による整備費不足も指摘され、事故多発に歯止めがかからないことから、米国防総省内でも事故原因と軍事費削減の影響などの関連性を巡る調査が進められている。戦闘地での事故は含まれていない。」
②「米海兵隊の航空・地上両部門を合わせたクラスAの事故率は、14年度は6・53件(実数は航空6、地上7計13件)、15年度は7・84件(同8、7計15件)、16年度は7・9件(同9、6計15件)、17年度は10・49件(同12、8計20件)となっている。」
③「昨年12月13日に沖縄県名護市安部で起きた垂直離着陸型輸送機MV22オスプレイの墜落事故(乗員5人負傷)、同年12月7日岩国基地(山口県)沖で起きた戦闘機FA18Cの墜落事故(1人死亡)が含まれている。」
④「米海兵隊員数は、米国内が14万8123人、海外が3万6278人の18万人4401人(17年9月30日現在)。」
⑤「マティス米国防長官は、9月13日にカリフォルニア州ペンデルトン海兵航空基地で訓練中の海兵水陸両用車から出火し、海兵隊員15人が負傷した事故を受け、多発する事故の原因調査と軍事費削減の関連性を調査するよう命じたほか、米議会に対し、13年3月に発動された国防費を中心とする強制歳出削減を撤廃するよう求めている。上院軍事委員会のマケイン委員長ら有力議員は、強制歳出削減により、軍用機の整備費の不足による故障の増加や操縦士らの訓練不足が事故増加につながっているとし、マティス氏の主張に理解を示している。」


(7)沖縄タイムス-「ずっと謝りたかった」元米兵が沖縄訪問 奪われた土地の歴史知る-2017年12月25日 08:14


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前。今月中旬、新基地建設に抗議して座り込む市民を前に、元米海兵隊員のマイク・ヘインズさん(41)は涙目でゆっくりと膝を折り、こうべを垂れた。『沖縄の平和をむしばんだことを謝罪したい』。向かいの女性がその手を握ると、市民から拍手が起こった。ヘインズさんは『米軍がどれだけ沖縄を利用していたかを知り、ずっと謝りたかった』と話した。」(北部報道部・又吉嘉例)
②「ジョージア州出身のヘインズさんは海兵隊入隊後の1995年、19歳で初の海外赴任地として沖縄のキャンプ・フォスターに配属され、通信員を務めた。2004年にはイラク戦争に参戦。誤った情報を基に民家の破壊を続けた。泣き叫ぶ女性や子ども。退役後は、戦争の記憶に苦しんだ。『死と苦痛と破壊に満ちた世界。軍隊を辞めても一般社会に溶け込めない。ストレスから多くの人が自殺した』と声を落とす。その後、米退役軍人らでつくる平和団体ベテランズ・フォー・ピース(VFP)に参加。駐留時には意識しなかった『沖縄』を知る。『ベトナム戦争やイラク戦争への出撃地となり、【加害の地】として使われた。しかも、米軍基地は県民から武力で奪った土地でもあった』」
③「VFPとしての来県は3回目だが、謝罪は初めて。ヘインズさんは『今度こそ人の役に立つ仕事をしているという実感がある。人は正しいことをしようと思ったとき、やってしまったことを謝らなくてはならない』と口を結んだ。現在はカリフォルニア州で、農業を通した退役軍人の心のケアに携わる。『ソーシャルメディアなどを通し、沖縄や辺野古の現状を伝えたい』と前を向く。」
④「ヘインズさんの手を握ったのは東京から来た本村富美子さん(68)。『謝罪を聞いて【本当にありがとう】という気持ちになり、つい手が出ちゃった』と振り返った。」


(8)琉球新報-北部訓練場の返還地引き渡し式開かれる 防衛相「地元への影響最小限に」 翁長知事出席せず-2017年12月25日 12:06


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【北部】米軍北部訓練場の返還地引渡式が25日、国頭村民ふれあいセンターで開かれた。小野寺五典防衛相や国頭村の宮城久和村長、東村の伊集盛久村長らが参加した。式典の出席者らは10月に東村高江で発生した米軍ヘリCH53E炎上事故について触れた。」
②「宮城村長は「基地機能は依然と残されている。県民、村民への影響に最大限配慮をお願いする」と求めた。」
③「小野寺防衛相は「米軍機による事故が相次いでいる。米側に対し、地元への影響を最小限にとどめていくよう要望する」とあいさつした。」
④「式典には翁長雄志知事は出席せず、謝花喜一郎公室長や大浜浩志環境部長らが出席した。自民党と日本維新の会の県関係国会議員や県議会議員、仲井真弘多前知事も出席した。」


(9)琉球新報-県民投票「知事選同日に」 沖縄・辺野古是非問う 県政与党検討-2017年12月24日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の辺野古新基地建設に関わる公有水面埋め立て承認の撤回に向けて、県議会与党が2018年11月ごろに実施が想定される県知事選と同日に、県民投票を実施する案を検討していることが23日までに分かった。県民投票で辺野古新基地建設に反対の意見が多い結果となった場合に、翁長知事の承認撤回の根拠としたい狙いがある。」
②「14年の名護市長選以降、辺野古新基地建設が主要な争点となった県内選挙では建設に反対する候補者がほぼ勝利してきた。一方、行政法の専門家や弁護士らは『有権者はその他の政策も総合的に判断して投票していると、裁判所は判断するだろう』として、選挙結果を根拠にした撤回は難しいとの見方を示している。」
③「与党は知事選と同日に県民投票も実施し、辺野古新基地建設に対する県民意思も明確に示すことで、県民投票の結果を承認撤回の根拠としたい考えだ。知事選と同日の県民投票実施を検討していることを、翁長雄志知事ら県三役にも既に伝達している。県民投票には約半年の準備期間が必要なため、県知事選と同日に実施するためには、18年度初旬から住民による直接請求のための署名運動を開始し、県議会9月定例会までに県民投票条例の制定が必要になる。」
④「与党県議や県内の市町村議員110人余でつくる『自治体議員立憲ネットワークおきなわ』は22日に総会を開き、18年の活動計画で県民投票に取り組むことを承認した。18年2月に開く研修会で実現に向けた手続きや作業などを確認する。」


(10)沖縄タイムス-辺野古新基地建設:「K1」護岸で作業進む-2017年12月25日 13:04


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古への新基地建設工事は25日午前、米軍キャンプ・シュワブ沿岸の『K1』護岸で砕石を被覆ブロックで覆う作業が進められた。市民らはカヌーや船を出して周辺海域で抗議の声を上げている。一方、シュワブゲート前の座り込み抗議行動では、同日午前、トラックの搬入作業はなく、市民らがテント小屋で警戒に当たっている。」、と報じた。




by asyagi-df-2014 | 2017-12-25 18:38 | 沖縄から | Comments(0)

社説、論説から。~ノーベル平和賞授賞演説20171212~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。




 2017年12月10日、ノーベル平和賞授賞式で、受賞演説が行われた。
 西日本新聞、南日本新聞、山陽新聞、神戸新聞、新潟日報、北海道新聞の六社の社説を通して、このことの意味を考える。
この六社の社説の見出しは次のものである。


(1)西日本新聞社説-ノーベル賞演説 核保有国はこの声を聞け
(2)南日本新聞社説-[ノーベル平和賞] 核廃絶への努力後押し
(3)山陽新聞社説-平和賞授賞式 被爆者の声にどう応える
(4)神戸新聞社説-ノーベル授賞式/平和について語り合おう
(5)新潟日報社説-平和賞授賞演説 核廃絶への誓いを新たに
(6)北海道新聞社説-平和賞演説 核兵器とは共存できぬ


 こうした見出しを見ただけで、この地方氏の見解は、主張の強さ等の違いはあるとしても、同じ方向性を向いていることがわかる。
 まず、六社は次のように主張する。


(1)西日本新聞社説
①「感動的なスピーチだった。しかし同時に、それに耳を傾けようともしない指導者たちがいることに暗然とした思いを抱く。」
②「『核兵器の開発は、国家が偉大さの高みにのぼることを意味しません。むしろ、この上なく暗い邪悪の深みに転落することを意味するのです。核兵器は必要悪ではありません。絶対悪なのです』。一言一句胸に刻みたい演説だ。ところが核抑止にこだわる核保有五大国はICANが推進した核兵器禁止条約に強く反発しており、現地大使の授賞式出席を事実上ボイコットした国もある。『聞く耳持たぬ』と言わんばかりだ。」
③「サーローさんは核兵器禁止条約を『光』に例え、こう続けた。『世界中の皆さんに、広島の倒壊した建物の中で私が耳にした言葉を繰り返します。【諦めるな。頑張れ。光が見えるか。それに向かって這(は)っていくんだ】』。核保有国の政府に問いたい。この究極の祈りに耳をふさぐことが、果たして許されるのか。」


(2)南日本新聞社説
①「核廃絶に向けて世界が一層努力することを、世界的権威のノーベル賞が強く後押ししたといえる。」
②「サーローさんは『核武装国とその【傘の下】の共犯者は私たちの警告を心に刻みなさい』と述べた。条約を『核兵器の終わりの始まりにしよう』という訴えに、122カ国・地域が賛同したことを忘れてはならない。」
③「唯一の被爆国でありながら条約に参加しない日本には、国際社会の厳しい視線が向けられている。河野太郎外相は『日本政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有している』と主張する。しかし、日本が主導して24年連続で国連で採択された核兵器廃絶決議は、今年の提案で条約に直接言及しなかった。賛成国が昨年より減ったのは、日本の姿勢に対する批判の表れであろう。」
④「受賞を機に、日本が核兵器のない世界の実現に向け、具体的な行動をとることを強く促したい。」


(3)山陽新聞社説
①「日本の立ち位置も揺らいでいる。国連総会は今月、日本が主導して毎年提案している「核兵器廃絶決議案」を採択したが、賛成は昨年より11カ国減り、棄権が8カ国増えた。
決議案は、日本も参加を見送った核兵器禁止条約に直接言及せず、核兵器の非人道性に関する表現も後退したことが反発を呼んだようだ。唯一の戦争被爆国であり、同時に米国の「核の傘」に入って米国と共同歩調をとる動きに、国際社会から厳しい目が注がれているといえよう。」
②「ICANへの平和賞授賞について、河野太郎外相は『禁止条約は日本政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有している』とし、核保有国と非保有国の信頼関係再構築に力を注ぐ考えを示した。両者の亀裂が広がる中、橋渡し役を自任する日本が果たすべき責任は大きい。核の非人道性を世界に広め、核廃絶を後押ししていくことが求められる。」


(4)神戸新聞社説
①「サーローさんは「原爆で亡くなった二十数万の魂を身の回りに感じてほしい。一人一人に名前があった。誰かに愛されていた」と語りかけた。国連で採択された核兵器禁止条約は『光』だ。共に分かち合おう。そして核兵器の終わりの始まりにしよう-。胸に響く訴えだった。」
②「条約には120を超す非核保有国の願いが込められ、ノーベル賞も後押しする。国際世論の高まりを否定すべきではない。」
③「同じことが日本政府にも言える。条約は前文に『ヒバクシャの受け入れ難い苦しみに留意する』と記す。異論はないはずだ。『(ICANと)目指すゴールは同じ』と言うのなら、行動で示してもらいたい。」
④「核保有国も『核の傘』に入る国々も対話の姿勢を欠いてはならない。核廃絶と平和について、もっと語り合うべきだ。」


(5)新潟日報社説
①「ノーベル平和賞の長い歴史の中で、初めて被爆者が授賞式で演説を行い、核兵器の非人道性を世界に訴えた。この重みを忘れず、核廃絶を進める誓いを新たにしたい。」
②「核保有国はサーローさんの訴えをきちんと受け止め、核の抑止力を安全保障の根幹に位置付ける政策を見直すべきだ。」
③「日本は唯一の被爆国であるにもかかわらず、米国の『核の傘』に頼っているため、禁止条約に参加していない。河野太郎外相は平和賞の授賞式後、『条約は、日本政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有している』との談話を発表した。ならば、核保有国と非保有国との間に立ち、核廃絶を着実に前進させるため具体的に行動することが求められよう。」


(6)北海道新聞社説
①「ICANと活動をともにしてきたサーロー節子さん(85)=カナダ在住=が被爆者として初めて授賞式で演説した。13歳の時に広島で被爆したサーローさんは、自身の凄惨(せいさん)な体験を語り『核兵器は必要悪でなく絶対悪だ』と強調した。地獄図を見たサーローさんの言葉をあらためてかみしめたい。」
②「同時に、あらゆる核兵器を非合法化する核兵器禁止条約を早期に発効させる必要がある。核保有国や、日本など米国の『核の傘』に依存する国は条約に反対しているが、核兵器が再び使われれば、人類に破滅的な影響が避けられない。『人類は核兵器と共存できない』という被爆者の訴えを重く受け止めなければならない。」
③「核保有国は、核を持つことにより、敵の攻撃を未然に防ぐ『核抑止力』を主張する。しかし、サーローさんが言うように『【抑止力】とは、軍縮を抑止するもの』でしかないのが現状である。北朝鮮も核開発の理由に『抑止力』を挙げている。」
④「核廃絶を目指すと言いながら、米国の核抑止力に頼る日本は、身動きがとれなくなっている。唯一の戦争被爆国として、核兵器禁止条約の署名、批准に一歩を踏み出すべきではないか。」
⑤「サーローさんと一緒に登壇したICANのフィン事務局長(35)は『私たちは死より生を選ぶ数十億の市民の代表だ』と述べた。ICANは、市民の立場から、大国の利害のぶつかり合う問題の解決を目指す。こうした活動に光が当てられた意義は大きい。」


 日本政府は、「唯一の被爆国でありながら条約に参加しない日本には、国際社会の厳しい視線が向けられている。河野太郎外相は『日本政府のアプローチとは異なるが、核廃絶というゴールは共有している』と主張する。しかし、日本が主導して24年連続で国連で採択された核兵器廃絶決議は、今年の提案で条約に直接言及しなかった。賛成国が昨年より減ったのは、日本の姿勢に対する批判の表れであろう。」、との南日本新聞の指摘を、冷静に受け止めなくてはならない。
 確かに、「原爆で亡くなった二十数万の魂を身の回りに感じてほしい。一人一人に名前があった。誰かに愛されていた」ことを、まずは感じることから始めよう。

 今、私たちは、これほどの、魂を揺さぶる言葉を受け取ることができた。
 じっくり、この魂の言葉を自らで辿ろうではないか。


「『世界中の皆さんに、広島の倒壊した建物の中で私が耳にした言葉を繰り返します。【諦めるな。頑張れ。光が見えるか。それに向かって這(は)っていくんだ】』。核保有国の政府に問いたい。この究極の祈りに耳をふさぐことが、果たして許されるのか。」


 そして、「ーベル平和賞の長い歴史の中で、初めて被爆者が授賞式で演説を行い、核兵器の非人道性を世界に訴えた。この重みを忘れず、核廃絶を進める誓いを新たにしたい。」(新潟日報)と確認する中で、『核兵器は必要悪でなく絶対悪だ』と一人一人が世界に向けて発信しよう。




by asyagi-df-2014 | 2017-12-25 06:46 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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