2017年 12月 22日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年12月22日

沖縄への観光が、「初の年間900万人突破が確実となった。」、と琉球新報。 
台風襲来や止むことのない米軍基地事件にかかわらずである。
やはり、喜ぶことなのだ。
反基地闘争は、沖縄観光に大きな打撃は与えていないということなのだな。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。
 2017年12月22日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-辺野古、来週にも新たな護岸着工 防衛省、来夏の土砂投入にらむ-2017年12月22日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「防衛省沖縄防衛局は米軍普天間飛行場(同県宜野湾市)の名護市辺野古移設に伴う新基地建設工事で、早ければ来週半ばにも埋め立て区域南側のK4護岸の工事に着手する。現在、K4護岸につながるN5護岸の建設を進めており、N5護岸が予定の長さに達すれば、区域西側の辺野古漁港側に曲がる形でK4護岸の建設に入る。」
②「国は、N5、K4、K1、K2、K3で囲む西側区域の護岸完成を優先し、早ければ来夏に同区域に土砂を投入する本格的な埋め立て工事に入りたい考えだ。K4護岸は、埋め立て区域を囲む護岸の中で最長の約1029メートル。14日の日米合同委員会で建設に合意していた。現在、辺野古の工事海域では、埋め立て区域西側のK1と、辺野古崎の突端とK1とのほぼ中間に位置するN5の護岸造成作業が進む。」
③「11月27日の時点で、N5は約100メートル、K1は約50メートル造成されていることが取材で確認された。計画ではN5は273メートル、K1は216・6メートルと予定されている。」


(2)琉球新報-沖縄観光が絶好調、年900万人突破へ 11月時点で前年超え-2017年12月22日 07:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県文化観光スポーツ部が21日に発表した11月の入域観光客は、前年同月比17・3%(11万2700人)増の76万2900人となり、1月から11月までの累計は867万7700人となった。12月も昨年実績(66万3千人)を上回る見込みで、初の年間900万人突破が確実となった。」
②「16年1~12月の入域観光客は861万3100人で、11月時点で前年を上回った。17年12月はシンガポールやタイ直行便の搭乗実績数はじめ、クルーズ船寄港回数も増加を見込んでいる。沖縄観光コンベンションビューローは、前年同月比1~5%増を予測している。」
③「今年は8月に単月として初の100万人を突破した。10月は週末に2度の台風襲来があったが、同月の過去最高を記録した。11月まで入域観光客は49カ月連続で単月の過去最高を記録し、62カ月連続で前年同月実績を上回っている。」
④「外国人客は1~11月に235万9100人が訪れ、前年同期比で21・3%増えている。国内客は631万8600人で同5・2%増だった。」
⑤「11月は大型クルーズ船寄港回数が前年の7回から23回と3倍以上に増え、外国人客も65・5%(7万2200人)の大幅増となった。11月の入域観光客の76%を占める国内客は7・5%(4万500人)増と安定しており、県観光政策課は『国内客も堅調に増え続けているのが大きい』と指摘している。」


(3)琉球新報-琉球王国の遺構か、工事現場で発掘 石積みの水路、城下町の面影-2017年12月22日 07:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「沖縄県が那覇市首里大中町で実施している県道29号街路整備の工事現場で、石積みの『首里当蔵旧水路』の遺構が発掘された。旧水路は首里城北側の古池『龍潭』沿いにあり、全体の一部。コンクリートの歩道地下から見つかった。琉球石灰岩で造られ、幅約70センチ、深さ60センチ、全長約60メートルに及ぶ。造られた時期について県立埋蔵文化財センターは、旧水路向かいにある『中城御殿』(なかぐすくうどぅん、かつての次期琉球国王の邸宅)の写真資料などから『少なくとも明治時代以前』と推定している。」
②「沖縄考古学会会長の當眞嗣一さんは『美化を考え、城下町が計画的につくられていた』と旧水路の歴史的価値を評した。」
③「旧水路はこれまで、那覇市教育委員会の調査で部分的に見つかっていた。同センターは旧水路について琉球王国時代、現在の首里交番近くにあった蓮小堀(りんぐむい)と龍潭をつなぎ、大雨時にあふれた池の水を龍潭に流し込む役割を果たしていたとし『琉球王国時代をしのばせる遺構』と推察している。」
③「同センターは旧水路の遺構を記録保存する予定。県土建部は遺構を崩して県道29号と龍潭の間に擁壁を整備する方針だったが、県文化財課から一部保存の要望を受けており『すぐに結論は出せない』としている。」(高江洲洋子)


(4)沖縄タイムス-米軍部品落下:沖縄県警、保育園屋根のへこみ調査-2017年12月22日 07:14


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)所属CH53Eヘリから円筒状の部品が宜野湾市野嵩の緑ヶ丘保育園に落下したとみられる事故で、県警本部と宜野湾署は21日、同園のトタン屋根上で見つかったへこみを調査した。」
②「捜査員約10人が約1時間半をかけ、トタン全体の写真を撮影したり、メジャーを使って計測したりした。シリコンのような液体を使い、トタンのへこみ部分の型を取る作業や、円筒が跳ねる瞬間を目撃した職員への聴取も確認された。」
③「調査後、神谷武宏園長は『調査が遅い。子どもの命が奪われるかもしれなかった。それをうやむやにしてほしくない』と語気を強める。同園への誹謗(ひぼう)中傷が現在も日に4、5件あるといい『誰が落としたのか分かればなくなると思う。しっかり調査してほしい』と訴えた。」
④「保護者の男性は『へこみについては捜査員が【見落とした】と言っていた。当たり前の捜査を当たり前にやってほしい』と求めた。」

署名2万5835筆に 緑ヶ丘保育園父母会
⑤「緑ヶ丘保育園父母会が11日から賛同を呼び掛けている園上空の米軍機飛行禁止などを求める署名が、21日で2万5835筆に達した。同日1次募集を締め切り、来週にも関係機関への手交を調整する。署名は引き続き募集する。県内外から集まった署名には『』応援しています』など激励の言葉が添えられたり、折り鶴やおもちゃが送られたりした。宮城智子会長は『全国の思いが届いて励みになった。誹謗(ひぼう)中傷もあるが、それ以上にたくさんの賛同を頂き、心強く感じる』と感謝した。」
⑥「署名用紙は同園ホームページでダウンロードできる。記入の上、同園に郵送が必要。問い合わせはメール midorigaoka1207@gmail.com」


(5)沖縄タイムス-辺野古工事差し止め訴訟が結審 那覇地裁、来年3月判決-2017年12月22日 07:23


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、無許可での岩礁破砕は違法として、県が国を相手に破砕を伴う工事の差し止めを求めている訴訟の第3回口頭弁論が21日、那覇地裁であった。県側は『破砕の許可制度は一貫した運用が求められる』と指摘。『(漁業法などの見解を一方的に変更した)国の姿勢は是正する必要がある』と訴えた。審理は終結し、来年3月13日に判決が言い渡される。」
②「県側代理人の宮國英男弁護士は、漁業権に関する国側の主張は十分に立証されていないと審理の継続を求めたが、国側代理人は『裁判所が判断するに足りる反論はすでに終えている』と述べた。森鍵一(もりかぎはじめ)裁判長は『判断する段階になる』と結審を言い渡した。」
③「県側はこれまで『無許可で岩礁を破砕しようとする国側の違法性を指摘する紛争は、裁判所で終局的に解決できる』と主張。訴えは裁判所の審判の対象(法律上の争訟)だと指摘した。国側は『法に定めのない差し止めを請求している』などと反論し、却下されるべきだとしている。」
④「県側が破砕を伴う工事の一時的な禁止を求めている仮処分申し立ての第6回審尋も同日地裁であり、審尋は終結した。県側によると、地裁は本訴訟の判決までには決定を出す意向を示したという。県側代理人は『本訴訟の判決と同じ頃に出るのでは』という認識を示した。」


(6)琉球新報-砕石の搬入連日続く 海保が市民を一時拘束 辺野古の新基地建設で-2017年12月22日 14:49


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市への新基地建設で22日、本部港から砕石を積んだ台船が米軍キャンプ・シュワブの『K9護岸』近くで別の台船に石材を移し替える作業が確認された。移し替えられた台船は午前11時半、『K9護岸』へ接岸した。本部港から『K9護岸』への搬入は21日から連日続いている。」
②「海上ではカヌー13隻と船から市民が建設工事に抗議した。海上保安庁がカヌーで抗議する市民を一時拘束した。市民たちは海上保安官に対し『非暴力の精神で言葉の暴力もしないように抗議している。お互い感情的にならずに冷静に対応していこう』と訴えた。」


(7)琉球新報-事故同型機の飛行禁止や即時撤去求める 北谷町議会が米軍ヘリ窓落下で抗議決議 22日までに18市町村が可決-2017年12月22日 10:59


 琉球新報は、「【北谷】普天間第二小の米軍ヘリ窓落下事故や最新鋭ステルス戦闘機F35Aのパネル落下事故などを受け、北谷町議会(田場健儀議長)が22日、相次ぐ米軍機の部品落下事故に対する抗議決議と意見書を全会一致で可決した。米軍ヘリ窓落下事故に関する決議は22日までに県内18市町村が可決している。」、と報じた。
 また、「抗議決議と意見書は、事故を起こした同型機の飛行禁止と即時撤去や、在沖米海兵隊の即時撤退と在沖米軍基地の整理縮小・撤去などを求めている。宛先は抗議決議が駐日米国大使、在日米軍司令官など、意見書が内閣総理大臣、沖縄防衛局長など。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-海上からも陸上からも 資材搬入が続く辺野古新基地-2017年12月22日 13:43


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で22日午前から、大浦湾と米軍キャンプ・シュワブゲート前で護岸建設用の石材搬入が行われている。辺野古崎北側で一部建設が進む『K9護岸』現場近くでは、本部港から海上輸送された大型船の砕石をクレーンで湾内に停泊する台船へ移動。その後、台船が護岸に着岸した。台船の上では重機を使って砕石の移動作業が行われ、粉じんが舞い上がった。建設に反対する市民がカヌー9艇で抗議した。」、と報じた。
 また、「ゲート前では午前9時前と正午すぎの2回、砕石などの資材を積み込んだトラックや生コン車など工事車両150台近くが搬入した。ゲート前に座り込んだ市民約30人は機動隊に排除された。」、と報じた。


(9)沖縄タイムス-普天間5年内停止求め抗議決議 ヘリ窓落下事故で沖縄市議会-2017年12月22日 12:38


 沖縄タイムスは、「沖縄市議会(普久原朝健議長)は22日午前の12月定例会本会議で、宜野湾市の普天間第二小学校に米軍普天間飛行場のCH53Eヘリが窓を落下させた事故に対する抗議決議・意見書の両案を全会一致で可決した。再発防止のための整備手順や安全運用手順の見直し、普天間飛行場の運用5年以内の停止を求めている。」、と報じた。
 また、「抗議決議と意見書で『最も安全でなくてはならない学校で一つ間違えば大惨事となる事故』とした上で、『事故が児童に与えた精神的苦痛は計り知れず、怒りを禁じ得ない』と指摘。日米地位協定を根本的に改定することも求めている。」、と報じた。


(10)沖縄タイムス-米軍ヘリパッド、米バークレー市議会が反対決議-2017年12月22日 11:00


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米カリフォルニア州バークレー市議会は19日夜(日本時間20日午前)の本会議で、東村高江の米軍ヘリパッド建設と訓練に反対する決議文を採択した。世界自然遺産候補地の環境を脅かすと訴え、環境保護を巡る米政府の矛盾を問い、生物多様性に富んだ自然の保全を望む沖縄と連帯する意思を明確に表明した。」
②「決議文で米軍北部訓練場の一部返還に伴う高江ヘリパッド建設が強行された経緯を詳述し、輸送機オスプレイの訓練による騒音被害や事故の危険性が拡大している現状を指摘。高江ヘリパッド建設と訓練に反対する沖縄の人々に賛同し、ベテランズ・フォー・ピース(VFP)琉球沖縄の決議を支援すると掲げた。米政府と米軍、カリフォルニア州選出の米連邦議員などに送付する。」
③「バークレー市議会は2015年9月に名護市辺野古の新基地建設反対決議を可決。昨年11月に同市の平和と正義の委員会が高江ヘリパッド反対決議案を作成したが、ヘリパッド完成を受け、本会議での審議を見送った。しかし、今年8月、『オール沖縄』訪米団から世界自然遺産登録の視点から米政府に疑問を呈したいとの要請を受け、新たな決議案を練り直した。文案を作成したボーン委員は取材に『平和と社会正義のためにバークレー市が沖縄のために担うべき役割を今後も果たしたい』と述べた。」


(11)沖縄タイムス-沖縄のモノレール 乗客累計2億人超え-2017年12月22日 12:40


 沖縄タイムスは、「沖縄都市モノレール『ゆいレール』の本年度の1日当たりの平均利用者数が11月末時点で4万9321人となり、過去最高を更新する見込みであることが21日、分かった。県土木建築部(宮城理部長)が21日、今年の重大ニュースを発表し、明らかにした。今年4月から11月までの月別の1日平均利用者数を見ると、10月以外、すべての月で前年同月の平均利用者数を上回っている。10月には、2003年8月の開通から約14年2カ月で乗客が2億人に達した。」、と報じた。
 また、「県土建部は他に、『官民連携による国際クルーズ拠点』となる港湾に、本部港(本部町)が選ばれたことや、下地島空港と周辺地域の利活用事業に関し、3月に三菱地所(東京都)とFSO(北谷町)と基本合意を結んだことなどを重大ニュースに挙げた。」





by asyagi-df-2014 | 2017-12-22 17:47 | 沖縄から | Comments(0)

川崎市は2017年11月9日、ヘイトスピーチを事前規制するガイドラインを公表。

 表題について、朝日新聞は2017年11月9日、次のように報じている。


(1)「川崎市は9日、外国人への差別的言動などヘイトスピーチの恐れがある場合に、市の公園などの公的施設の利用を事前に規制できるガイドライン(指針)を公表した。ヘイトスピーチを事前に規制する指針は全国初という。来年3月末までに施行する。」
(2)「指針では、『ヘイトスピーチが行われる恐れが客観的な事実に照らし、具体的にある場合』に、警告や公的施設の使用不許可や条件付きの許可ができるとした。利用を許可した後に、ヘイトスピーチが行われる恐れがあると分かった場合は、許可を取り消せる。」
(3)「施設利用の申請書類ではヘイトスピーチが行われるかが分からなくても、申請者側のそれまでの活動歴や、インターネットでの情報発信などから総合的に判断するという。」
(4)「不許可や許可取り消しの場合は、弁護士らでつくる第三者機関から意見を聴いたうえで結論を出す。憲法が定める『表現の自由』の制約にならないよう、『他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険のあることが、客観的な事実に照らして明白な場合に限る』との要件を盛り込んだ。市民会館での集会を認めなかった大阪府泉佐野市の判断が憲法に違反するかが争われた裁判で、最高裁が1995年に示した判決内容を踏まえた。」


 こうした「ガイドライン」が必要とされる背景についても、次のように指摘している。


(1)「ヘイトスピーチは2013年以降、東京・新大久保や大阪・鶴橋などで激化。川崎市でも公園を利用した集会やデモが繰り返された。16年5月には、外国人への差別的言動の解消をはかるヘイトスピーチ対策法が成立。①命や身体、財産に危害を加えるよう告げる②著しく侮蔑する③地域社会からの排除をあおる――ことなどを『不当な差別的言動』と定めた。」
(2)「川崎市は同月末、排外主義的なデモを繰り返す団体に、市内の公園使用を不許可に。横浜地裁川崎支部も6月初め、デモを禁じる仮処分決定を出していた。」
(3)「今回の指針は、市の案に対して市民からパブリックコメントを募り、一部修正して作成された。一方、大阪市では16年1月、ヘイトスピーチの抑止策をまとめた全国初の条例を成立させ、同年7月から全面施行している。ヘイトスピーチがあったと認定されれば、市は行為者の個人や団体名を公表できる。」


 また、東京新聞は2017年11月10日、このように伝えた。


(1)「市立公園など公的施設でのヘイトスピーチ(憎悪表現)を事前規制するガイドラインを策定した川崎市。来年三月からは、ヘイトスピーチを行う恐れがある場合、市が施設を使わせないようにできる。ヘイト被害を訴えてきた市内の在日コリアンからは歓迎する声が上がる一方で、運用面の課題なども指摘されている。」
(2)「『私たちを被害から事前に守る策を行政機関が持ったことは心強い。大きな一歩だ』。ガイドラインが示された市議会を傍聴した同市川崎区の在日コリアン三世、崔江以子(チェカンイジャ)さん(44)は笑顔を浮かべた。」
(3)「昨年六月施行のヘイトスピーチ対策法は、国や自治体にヘイト根絶に向けた取り組みを求めているが、ヘイトスピーチをした人に対する罰則はない。ここ数年、川崎市内で繰り返されたヘイトスピーチ。今回のガイドラインは、こうした被害を事前に食い止める効力を持っている。」
(4)「対策法ができる前、市内でのヘイトデモの予告を受け、市に施設を貸さないよう要請したが断られた崔さん。『理念法と呼ばれている法律に川崎市が実効性を持たせた』と評価した。」
(5)「ただ、表現の自由との兼ね合いや、『許可』『不許可』をどこで線引きするかなど、運用上の問題も残されている。専修大の山田健太教授(言論法)は『地方自治体でヘイトスピーチ規制に向けた動きが出ているのは良いこと』とした上で、反戦や護憲を掲げる団体への公共施設の使用不許可が相次いでいる問題に触れ『【この団体だからダメ】という外形的理由による一律の禁止は、過度な事前規制につながる恐れがある。非常に慎重な運用が必要だ』という。」
(6)「関西学院大の金明秀(キムミョンスー)教授(社会学)は『対策法に沿って差別の撤廃に取り組む動きは、法の精神を具体化する試みとして評価できる』としながら『巧妙化するヘイトスピーチ、デモにどこまで対応できるか』と指摘する。」
(7)「この日、ガイドラインが示された市議会文教委員会でも▽利用申請当日に施設を貸し出す場合、第三者機関に意見を聞くなどの対応が速やかに取れるか▽民間企業などに管理運営を委託する指定管理者制度を導入している公的施設での責任の所在はどうなるのか-といった問題が突き付けられた。市はガイドラインの周知期間中に対応を考える方針だ。」
(8)「ヘイトスピーチ問題に詳しい前田朗・東京造形大教授(刑事人権論)は『問題点がある場合は、このガイドラインを具体的に議論して改善していけば良いという段階に入った』とみている。」


 確かに、この川崎市のガイドラインは、「対策法に沿って差別の撤廃に取り組む動きは、法の精神を具体化する試みとして評価できる」(関西学院大の金明秀(キムミョンスー)教授)ものである。
 東京新聞の指摘する「表現の自由との兼ね合いや、『許可』『不許可』をどこで線引きするかなど、運用上の問題」や「巧妙化するヘイトスピーチ、デモにどこまで対応できるか」(同上)、といった懸念は、『問題点がある場合は、このガイドラインを具体的に議論して改善していけば良いという段階に入った』(前田朗・東京造形大教授)、との指摘をそのまま受け取ることができるのではないか。


 このことについて、信濃毎日新聞は「ヘイト事前規制 表現の自由踏まえつつ」(2017年11月11日)、河北新報は「ヘイト事前規制/地域が多様性尊重してこそ」(2017年12月5日)、それぞれの社説で論評した。
この二社の社説で、このガイドラインがどのように各地域で捉えられているのかについて紹介する。


Ⅰ.信濃毎日新聞社説の主張


(1)「差別や排外主義をあおる言動を許さない厳しい姿勢を、自治体として明確に示した。表現の自由に十分配慮した上で、差別と排除にどう立ち向かうか。地域、社会で議論し、取り組みを根づかせていく一歩にしたい。」
(2)「集会やデモによる意見表明の自由は、民主主義の土台である。公権力による介入は最大限抑制的でなければならない。とりわけ事前規制には慎重であるべきだ。指針が協議会の報告に沿って、その点を十分考慮したことは評価できる。表現の自由を過度に制約しないよう、利用制限は「極めて例外的な場合」に限ると明記した。不許可、許可取り消しにあたっては、事前に第三者機関の意見を聴き、判断の公平性、透明性を担保するとした。その上でどう実効性を持たせるか。実際に利用を制限する判断は難しさが伴うだろう。個別の事例に丁寧に対応し、前に進めていくほかない。ヘイトスピーチの根絶に向け、他の自治体の先例となる取り組みにつなげたい。」
(3)「あからさまなヘイトスピーチは一時期より減ったものの、なお沈静化してはいない。大阪市が、ヘイトスピーチと認定した団体・個人名を公表する条例を制定するなど、川崎以外でも動きは起きているが、まだ広がりを欠く。」
(4)「差別的な言動がはびこらない社会をどうつくっていくか。国や自治体が責務として取り組むとともに、市民が自ら動き、排外主義を押し返す力を地域社会で高めていくことが欠かせない。」


Ⅱ.河北新報社説の主張


(1)「『不当な差別的な言動を許さない』という揺るぎのない意思の表れだろう。」
(2)「ただ、憲法が保障する表現の自由をむやみに制約してはならないのは当然のこと。手探りの面もあろうが、実績を積み重ねていく中で両立の課題を解決していくべきだ。」
(3)「利用の制限としては、ヘイトスピーチの恐れが『客観的事実に照らして具体的に認められる場合』に警告、条件付き許可、不許可、許可の取り消しにできる、と定めた。
とりわけ不許可と許可取り消しについては、他の利用者に著しく迷惑を及ぼす危険が明白な場合などに限定した。不許可などに至る判断に、公平性、透明性が担保されなければならないのは言うまでもない。専門家による客観的な視点が不可欠だ。市が設置する第三者機関に事前に意見を求めるように、一定の歯止めをかけた点は評価できる。」
(4)「ヘイトスピーチをどう定義するのか。理念法として昨年6月に施行された『ヘイトスピーチ対策法』に基づき、差別的意識を助長し、または誘発する目的を有する-ことなど4要件を挙げている。それでも抽象的な内容であるのは否めない。何らかの物差しが必要ではないか。対策法の基本的な解釈をまとめ、許されない具体例を示した法務省の見解が参考になろう。」
(5)「ガイドラインという規制の手だてができたのは前進と言えるが、直ちにヘイトスピーチが根絶するわけではないのも確かだろう。」
(6)「 少子高齢化が急速に進む日本社会を見れば、労働力としてこれから外国人が増えることがあっても減ることはあり得ない。東北も例外であるまい。コミュニティーが多様性を拒否するのではなく、尊重することが求められる。」




by asyagi-df-2014 | 2017-12-22 07:09 | 書くことから-ヘイトクライム | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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