2017年 12月 02日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年12月2日

「被告が法廷から立ち去ると、被害者の母親は両手でハンカチで顔を覆い、こらえきれなくなったように『あぁー』と泣き崩れ、その声が法廷内に響いた。閉廷後、母親は付き添う女性らに抱きかかえられるようにして法廷を後にした。」、「私たちは日々悲しみ、苦しみの中にいる。それは生きている限り続くだろう」(琉球新報)。
元軍属にによる女性暴行殺人の那覇地裁の判決は、無期懲役。
さて、最初は、この両親の声を肝に銘じよう。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年12月2日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-判決公判、傍聴席求め長蛇の列 米軍属女性暴行殺人-2017年12月2日 06:10


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍属女性暴行殺人事件の裁判員裁判が行われた那覇市の那覇地裁では1日、抽選券の配布がに長蛇の列ができた。米軍属女性暴行殺人事件の判決公判。小雨が降る中、22の傍聴席を求めて655人が並んだ。倍率は過去3回の公判を大きく上回る約30倍となり、注目の高さをうかがわせた。」
②「千葉県と那覇市の自宅を行き来する伊藤那奈子さん(70)は初めて裁判所に足を運んだ。『本土でも外国人の強盗事件はあるが、女性を暴行して殺す事件は聞かない。米軍基地があるが故の事件だと思う。国会で議論すべきは、こういう問題だ』と強調した。」
③「午後2時半ごろの開廷から数分後、テレビのリポーターが裁判所から飛び出してきて、カメラの前で「無期懲役の判決」と伝えた。元米兵の父を持つ会社員の女性(44)=浦添市=は『軍隊内で教育が行き渡っていない。日本人を同じ人間として見ているか疑問だ』と判決後に話した。」


(2)琉球新報-法廷に母のおえつ 被告、判決に無表情 元米軍属無期懲役-2017年12月2日 06:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「2016年4月に発生した米軍属女性暴行殺人事件の裁判員裁判で那覇地裁は1日、ケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告(33)に無期懲役の判決を言い渡した。事件について黙秘し続けたケネス被告。真実を語らず、謝罪の言葉もなかった被告に対し、県民からは『反省がない』『米軍基地あるが故に起こった事件だ』などと怒りの声が上がった。極刑を求めていた遺族は『私たちは日々悲しみ、苦しみの中にいる。それは生きている限り続くだろう』とやりきれない悲しみを抱え、法廷を後にした。」
②「判決公判の冒頭、裁判長から『その場で起立しなさい』と指示されたケネス被告(33)。『被告人を無期懲役に処する』。裁判長が判決主文を言い渡した瞬間、一報を伝えるために席を立って駆けていく記者らを一瞬横目で見たケネス被告は、無表情のまま判決の英語通訳を聞いた。裁判で極刑を求めていた被害者の両親は、判決を聞いて目頭を押さえた。白いTシャツと紺色のズボンで入廷したケネス被告は、裁判長が判決理由を読み上げる約40分の間、深く椅子にもたれ、机の上に左ひじをついて聞いた。」
③「成人式を終えて間もない娘の未来を無残にも奪われた遺族。被告席に座るケネス被告と相対する検察官席側に父親は座っていた。黒いシャツに黒い背広と喪服を着用し、判決を聞くと青いタオルで顔を何度も拭い、鼻を真っ赤にして天井を見上げた。ケネス被告と向き合う形となった父親は時々、被告に視線を向けてはすぐに目をつぶったり、視線を下に向けたりしていた。傍聴席に座った母親は、判決理由が朗読される間、ピンクのハンカチを握りしめて口元を覆い、何度も涙を拭った。ケネス被告の方向をじっと見つめる場面もあった。」
④「裁判長が『残された両親が、犯人に対して極刑を求めるのは当然』『人の命を大切に思う気持ちが少しでもあれば、途中でやめることができたはず』などと読み上げ、両親がうなずく場面もあった。」
⑤「被告が法廷から立ち去ると、被害者の母親は両手でハンカチで顔を覆い、こらえきれなくなったように『あぁー』と泣き崩れ、その声が法廷内に響いた。閉廷後、母親は付き添う女性らに抱きかかえられるようにして法廷を後にした。」



(3)琉球新報-元軍属に無期懲役 女性暴行殺人 那覇地裁、殺意を認定-2017年12月2日 06:30


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「2016年4月に発生した米軍属女性暴行殺人事件で、殺人や強姦(ごうかん)致死などの罪に問われた元海兵隊員で事件当時軍属のケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告(33)の裁判員裁判判決公判が1日、那覇地裁で開かれた。柴田寿宏裁判長は求刑通り無期懲役を言い渡した。ケネス被告は殺意を否認していたが、柴田裁判長は死亡させる危険性の高い行為と認識して暴行を加えたとして殺意を認定し『殺人罪が成立する』と述べた。」
②「ケネス被告は殺意は否認し、殺人罪で無罪を主張する一方、強姦致死と死体遺棄の罪は認めており、争点は殺意の有無だった。被告の弁護人は控訴について『被告の意思を確認した上で決めたい』と話した。」
③「一方、被害者の父親は判決を受け『被告は真実を述べてほしかった。謝ってほしかった。被告を許すことはできません』などとコメントを出した。代理人を通じて遺族はケネス被告に対し損害賠償請求する考えを明らかにした。すでに裁判所に損害賠償命令を申し立てており、第1回審理が6日に開かれる。申し立てに対し賠償金支払いの決定後、日米両政府に補償請求する方針。」
④「判決で柴田裁判長はケネス被告の逮捕直後の供述は信用性があると指摘した。ケネス被告が被害者の後頭部を鉄と鉛でできた棒状の凶器で殴ったり、腕や手で首を絞めたりしたほか、ナイフで首の後ろ付近を刺したと認定した。その上でいずれの行為でも『死亡させる危険性が高いと認識しながらあえて実行した。殺意が認められる』と判断した。被害者を抱きかかえて倒れ込む際に、被害者は地面に頭をたたきつけられ死亡したとの弁護側主張は『その状況を具体的に思い描くことはできない』と退けた。」
⑤「量刑理由では強姦目的の犯行に『動機は身勝手』と批判。被害者の父親は死刑を求めたが『同種事案との公平の観点から求刑を超えて死刑を科すべき特別な事情はない』とした。裁判員は女性5人、男性1人だった。」


(4)沖縄タイムス-沖縄女性殺害:地裁、自白の信用性認定 犯行詳細の認定に疑問も-2017年12月2日 06:54


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【解説】昨年4月にうるま市で起きた女性殺害事件で、那覇地裁は元米海兵隊員のシンザト・ケネス・フランクリン被告の自白に信用性があるとして殺意を認定した。死因は不詳で、凶器の一部も発見されていないが、自白の他に別の凶器の重さや法医学者の鑑定医の尋問内容などを証拠として『被害者が亡くなる可能性を認識して犯行に及んでいる』と殺人罪の成立を認めた。だが、明確な証拠もなく犯行の詳細まで認定している点は否めない。」(社会部・国吉聡志)
②「弁護側は公判で『暴行現場で被害者を刺していない』『被害者は地面に頭をたたきつけて亡くなった可能性がある』とする起訴後の被告人の供述書を提出し、殺人罪は成立しないと訴えた。これに対し地裁の柴田寿宏裁判長は『後付けの疑いが強く、信用できない』とした。逮捕当初の供述は鮮明な記憶に基づいて行われ、取調官の自白の強要や誘導などがなかったと判断したとみられる。」
③「ただ遺体の鑑定結果からは一部の犯行態様や死因を特定することはできなかった。「複数回刺した」という検察側の主張は判決で採用されていない。」
④「一方で、判決は首を絞める行為について『ある程度の時間手加減することなく、強く絞め続けた』と判示。ナイフで首の後ろ付近を刺す行為についても『失血や窒息によって、被害者が亡くなる可能性がある』と認定した。確たる証拠がないまま、自白や『可能性』に基づいて犯行の力の強さや時間まで認定していいのか疑問も残る。」


(5)沖縄タイムス-極刑を望む遺族、泣き崩れる 被告は頬づえ 裁判長「軽い刑を科す理由ない」-2017年12月2日 05:31


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「うるま市の女性暴行殺害事件から1年半余り。1日の裁判員裁判判決公判でシンザト・ケネス・フランクリン被告(33)に無期懲役が言い渡された。『軽い刑を科す理由はない』。柴田寿宏裁判長の判決理由を頬づえをつき、淡々とした様子で聞き入った被告。退廷する最後まで被害者や遺族に謝罪の姿勢を示さず、無言のまま法廷から去った。極刑を望んでいた遺族。被害女性の父親は姿が見えなくなるまでずっと被告をにらむように見続け、母親は声を出して泣き崩れた。」
②「白いTシャツ姿で法廷に現れたケネス被告(33)は、口元やほおに何度も手を当て、落ち着かない様子で開廷を待った。開廷直後、裁判長に促されて立ち上がっても視線は落としたまま。『無期懲役に処する』。判決を速報するため報道陣が一斉に傍聴席を離れると、ケネス被告は驚いた表情を浮かべて傍聴席を見たが、明確に感情を見せたのはこの瞬間だけだった。」
③「『暴行現場で首を刺した』『殺意はあった』。弁護側の主張が次々に否定されても表情は変わらず。それでも自身が弁護人に語った供述が『後付けの疑いが濃厚で、信用できない』と告げられると、一瞬、深く目を閉じ、うつむいた。」
④「那覇地裁は争点となった殺人罪の成立を認めた。ウオーキングをしていた何の落ち度も無い女性を突然襲い、打撃棒で殴って首を絞め、ナイフで刺した残忍な犯行。柴田裁判長は『危険な暴行を被害者が死亡するまで続けた』と指摘した。『人の命を大切に思う気持ちが少しでもあれば』と、取り返しの付かない結果に語気を強め『成人式を終えたばかりで命を奪われた』と無念さを代弁した。」
⑤「入廷してから判決言い渡しまでの5分間、左ひじを立てて、裁判官席をぼうぜんと見つめていたケネス被告。退廷する時も遺族側の席に視線を向ける事はなかった。閉廷後、喪服姿の父親は裁判官席に向かって深く一礼し、母親は涙があふれ出た。被告の様子をじっと目で追い続けた遺族の姿には、悔しさがにじみ出ていた。」


(6)沖縄タイムス-殺人罪認定、元米軍属に無期判決 沖縄女性殺害 弁護側は控訴検討-2017年12月2日 04:52


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「昨年4月に沖縄県うるま市で県内在住の女性=当時20=を暴行目的で殺害したなどとして、強姦ごうかん致死、殺人、死体遺棄の三つの罪に問われた元米海兵隊員で軍属だったシンザト・ケネス・フランクリン被告(33)の裁判員裁判の判決公判が1日、那覇地裁であった。柴田寿宏裁判長は殺人罪の成立を認め、『刑事責任は誠に重大で酌量の余地はない」として求刑通り無期懲役を言い渡した。弁護側は控訴を検討する。」
②「柴田裁判長は判決理由で、争点となっていた殺人罪について『一連の行為は、被害者を死亡させる危険性の高い行為で、医学的見解を踏まえても変わらない』と指摘。危険性を認識した上で犯行に及んでおり、殺意が認められ、同罪は成立するとした。また、同被告が死体遺棄罪で逮捕された直後の自白について、『取り調べで動揺や混乱している場面があるものの、自らやってもいないことを話したとは考えられない』と指摘。自白に信用性があるとした。」
③「弁護側が『取調官に迎合した可能性があり、検察側が証拠として提出した供述は信用できない』と主張したことについて、柴田裁判長は『感覚的で正確かどうか分からない部分もある』とした。一方で、『このような供述をしているからといって、捜査官に迎合したとまでは言えない』と判示した。その上で『人の命を大切に思う気持ちが少しでもあれば、(暴行を)途中でやめることができたはずだ』と指摘。『身勝手な動機による犯行で、計画性も認められる。何の落ち度もなかった被害者の無念は計り知れない』とした。」
④「死刑を求めていた被害者の父親は、代理人弁護士を通して『真実を述べて、私たちや娘に謝ってほしかった。被告人を許すことはできない』とコメントを発表した。」
⑤「遺族側は1日までに、『損害賠償命令制度』に基づき、ケネス被告に損害賠償を求める申し立てを地裁に起こした。また、申し立てに対する地裁の決定後、日米地位協定に基づいて米国政府に慰謝料を請求する予定。」


(7)琉球新報-建設阻止あきらめない 辺野古ゲート前の県民大行動に約1000人-2017年12月2日 13:54


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に反対する政党や市民団体などで構成するオール沖縄会議は2日正午、市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前で『第1土曜日ゲート前県民大行動』を展開した。県内外から約千人(主催者発表)が参加し、辺野古の新基地建設阻止を訴えた。午後1時現在、キャンプ・シュワブ内への工事用車両の搬入はない。」
②「県民大行動の開催は今回で3回目となる。通常の阻止行動に加えて、大人数での集会を開き、基地建設阻止をあきらめないとの意思表示が目的。集会には稲嶺進名護市長や県選出国会議員、県議会議員も参加した。」
③「稲嶺市長は『海上では工事が始まっているが、あきらめない思いがあればまだ止められる』と訴え、参加者らと建設阻止の思いを確かめた。うるま市から参加した60代男性は『たくさんの人が集まっているので、心強い。建設工事を1日でも早く止めるため、反対の声を上げ続けなければならない』と力を込めた。」


(8)琉球新報-河野外相が在沖米四軍調整官と会談 那覇市内-2017年12月2日 13:08


 琉球新報は、「来県中の河野太郎外相は2日午前、在沖米海兵隊トップのローレンス・ニコルソン四軍調整官と那覇市内のホテルで会談し、日米同盟維持のため、沖縄への負担軽減に協力して取り組むことなどを確認した。河野外相は同日午前、県内経済団体の関係者とも会談し、県民の基地内学校への編入など、国際化教育について意見交換した。」、と報じた。


(9)琉球新報-辺野古断念を 知事が河野太郎外相に 県庁で会談-2017年12月2日 17:07


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「翁長雄志知事は2日午後、就任後初来県した河野太郎外相と県庁で会談し、米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設について『【辺野古が唯一の解決策】との固定観念にとらわれず、県民の理解が得られない辺野古新基地建設を断念していただきたい』と求めた。日米地位協定の抜本的見直しも要請した。米軍機の相次ぐ墜落や、1日に判決が出た米軍属女性暴行殺人事件など米軍関係の事件・事故も挙げて、負担軽減を重ねて求めた。」
②「翁長知事は14項目の要請書を手渡し『日米地位協定について県として、米側に裁量を委ねる形となる運用の改善では不十分だと考えており、抜本的な見直しを強く要望する。政府は県の声を真摯(しんし)に受け止め、抜本的な見直しへ取り組んでもらう必要がある』と訴えた。」
③「河野外相は会談で『日米同盟の抑止力、対処力を高めることと、地元の負担軽減は両方しっかりやり遂げなければならない。ぜひ知事としっかりコミュニケーションを取って頑張っていきたい』と答えた。会談後の会見で、知事からの地位協定見直しの要請については『できることを一つ一つ対処していく』と述べるにとどめた。会談は冒頭のみ報道各社に公開され、ほかは非公開で行われた。」


(10)沖縄タイムス-辺野古ゲート前「隠れた人権侵害、明らかにしたい」 人権調査の弁護士-2017年12月2日 11:39


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブゲート前は2日、新基地建設に反対する市民約200人が集まり抗議した。雨が降る中、座り込んで建設資材の搬入を警戒したが、午前11時現在、搬入は行われていない。ゲート前での人権侵害を調査した籠橋隆明弁護士らが1日に続いて訪れ『特に女性への配慮のない行為が多くある。隠れた人権侵害を明らかにしていきたい』と訴えた。」、と報じた。
 また、「沖縄平和運動センターの山城博治議長も訪れ『沖縄防衛局が海上搬送を始めるのは、ゲート前の座り込みで陸路搬入が難しいと認めた結果。今後は港からの搬送も止めていきましょう』と呼びかけた。」、と伝えた。


(11)沖縄タイムス-米メディア、一斉報道 米軍準機関紙は速報 うるま市女性殺害事件判決-2017年12月2日 09:28


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「【平安名純代・米国特約記者】米メディアは1日、うるま市の女性暴行殺人事件で元米海兵隊員で軍属だったシンザト・ケネス・フランクリン被告に無期懲役の判決が出たことを一斉に報じた。米軍準機関紙『星条旗』は判決直後に速報し、事件に対する関心の高さを示した。」
②「ロサンゼルス・タイムズ紙は、事件を受け、日米両政府は軍属の範囲を明確化した日米地位協定の補足協定を締結したと指摘。両政府が米軍普天間飛行場の返還に合意したのも1995年の米兵暴行事件が契機だったと報じた。」
③「ニューヨーク・タイムズ紙は、被告は事件当時は米空軍嘉手納基地勤務の軍属で、事件は米兵ら約4万7千人が駐留する沖縄で大きな怒りを巻きおこし、安倍晋三首相もオバマ米大統領(当時)の訪日時に怒りを表明したと指摘。沖縄における米兵らの犯罪は日米間の緊張の要因であり、先月も米海兵隊員による交通事故で日本人男性が死亡したと報じた。」




by asyagi-df-2014 | 2017-12-02 23:31 | 沖縄から | Comments(0)

社説、論説から。~新潟日報20171124~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。




新潟日報は2017年11月24日の社説として、「核ごみ意見交換 謝礼動員で透ける無責任」と社説で論評した。
 この事件がニューストして流さた時、「無責任」というよりは「ねつ造」への怒りであった気がする。
 「核のごみがたまり続ける中、NUMOや経産省の無責任な対応に強い疑問を抱く。」、と新潟日報は、この事件を批判する。
 新潟日報は、このように伝えている。


(1「経済産業省と原子力発電環境整備機構(NUMO)が開いた原発の高レベル放射性廃棄物(核のごみ)最終処分場を巡る意見交換会で、NUMOの広報業務の受託企業が学生に謝礼を持ち掛け、参加させていた。動員は5都府県で計39人で、さらに広がる可能性もある。」
(2)「意見交換会は、7月に経産省が最終処分場の候補地となり得る地域を示した『科学的特性マップ』を公表したことを受け10月に始まった。福島を除く46都道府県で開催を予定する。11月6日にさいたま市で開かれた会合で、男子大学生が『参加すれば1万円もらえると聞いた。動員はおかしい』と発言したことから発覚した。86人の参加者のうち学生12人全てが謝礼を約束した動員だった。東京の企画会社が1万円の日当を持ち掛け、大学生に参加者集めを指示していた。」
(3)「愛知や兵庫など4都府県では計27人が動員された。サークルの活動場所の貸与や印刷費の提供といった形で1人5千円相当の謝礼を約束していた。」
(4)「NUMOは国に対し定期的に理解活動の進捗(しんちょく)状況を説明する必要があり、成果を求められることが背景にあったと指摘されている。事実なら国民不在の内向き体質と言うほかない。発覚直後、NUMO幹部は委託先企業に謝礼による動員をしないよう指示したと強調し、自身が被害者であるかのような釈明に終始した。当初は動員学生を自ら調査せず事態を収束しようとした。」
(5)「経産省は『運営は役割分担』と説明し、責任回避の姿勢を見せた。当事者意識の薄さは理解に苦しむ。」
(6)原子力行政を巡っては、過去にも住民説明会に電力会社が社員を動員するなどの問題が繰り返されてきた。2011年には九州電力玄海原発の再稼働を巡り、政府が主催し放映したテレビ番組に九電社員が子会社社員に賛成意見のメールを送るよう指示した『やらせメール問題』が発覚した。」


 新潟日報は、この問題に関わって、次のように、結論づける。


「処分地の選定は大きな困難が伴うのが現実だ。東京電力柏崎刈羽原発が立地する本県の米山隆一知事は、原発を抱え一定の社会的責任を果たしているとして、受け入れ拒否の姿勢を鮮明にしている。日本の原子力政策は『トイレなきマンション』と批判される。最終処分地が決まらないままでの原発再稼働は、行き場のない核のごみをさらに増やすことにほかならない。処分地選定に責任を持つ経産省やNUMOには粘り強く丁寧に説明していく姿勢が要る。」


 確かに、今回の事件については、「最終処分地の選定は極めて重要だ。その理解を深めるための会合に謝礼を約束して参加者を集めていたことは国民の原子力政策への不信を改めて強めた。徹底した再調査が求められる。」(新潟日報)ということが必要だ。
 それにしても、政府・経済産業省・原子力発電環境整備機構(NUMO)・電力会社は、「不公正な方法で世論を恣意(しい)的に形成しようとしても国民の信頼は得られない。」(新潟日報)という大前提を、無視してもかまわないという愚かな体質を、いつになったら克服できるのだろうか。





by asyagi-df-2014 | 2017-12-02 07:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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