2017年 11月 09日 ( 3 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年11月9日

「米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの10万飛行時間当たりのクラスA事故率(%)が9月末現在で3・27となり、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された2012年9月末の1・65から約2倍に増えた」、と琉球新報。
このことは、「政府はこれまで、オスプレイの事故率は他機種より『低い』として安全性を主張していたが、前提が崩れた」(琉球新報)、ということ。
驚いてはいけない。このことについての防衛省の考え方は、「整備ミスや操作ミスなど機体以外の要因で発生する事故もあるとして『事故率のみで安全性を評価するのは適当ではない。目安の一つだ』と指摘。事故率悪化の理由を『米側から最も過酷な環境で運用されていると説明を受けている』とした。」(沖縄タイムス)だという。
これは、最も過酷な環境で運用されているから、恩恵を受けているのだから、我慢しなければならない、と日本政府が言っているのだ。




 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年11月9日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-オスプレイの重大事故率倍増 過去1年、墜落集中-2017年11月9日 06:00


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「【東京】米海兵隊垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの10万飛行時間当たりのクラスA事故率(%)が9月末現在で3・27となり、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備された2012年9月末の1・65から約2倍に増えたことが8日、分かった。米側から通知を受けた防衛省が8日発表した。」
②「普天間所属機が名護とオーストラリアで墜落するなど、過去1年に重大事故が集中したことで事故率が上昇した。政府はこれまで、オスプレイの事故率は他機種より『低い』として安全性を主張していたが、前提が崩れた。」
③「普天間所属機は墜落事故の他、エンジントラブルによる緊急着陸なども相次いでいる。13年には、知事と全41市町村長が超党派で配備に反対し、安倍晋三首相に配備撤回などを求めた「建白書」を手渡している。事故率上昇で配備撤回を求める声が一層強まりそうだ。」
④米側は米会計年度末となる9月末で各年度の事故率を区切っており、死亡事故や被害総額が200万ドル以上となる事故を『クラスA』としている。防衛省によると、オスプレイのクラスA事故は03年の起点から10件発生した。飛行時間は30万6千時間で、事故率が3・27となった。10件のうち3件が過去1年に発生した。9月末の米海兵隊航空機全体のクラスA事故率は2・72で、平均値も上回った。」
⑤「普天間飛行場所属機については、昨年12月に名護市安部で墜落、今年8月にオーストラリア沖で墜落する事故を起こしている。いずれも17米会計年度に発生しており、事故率を押し上げた。」
⑥「防衛省は事故率上昇について、米側からの聞き取りなどから、オスプレイが高度な能力があるために多くの任務に従事し、過酷な状況で飛行していることなどが理由だと説明した。機体の安全性には問題ないとして、米側には『安全面に最大限配慮するよう求めたい』とした。」


(2)琉球新報-米軍の「メモリーカード預かり」 法的根拠は?-2017年11月8日 10:16


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「名護市辺野古の新基地建設海域で、沖縄県が希少サンゴの海中調査で使用したカメラのメモリーカードを、米軍側が2週間預かっていたことが7日までに判明した。沖縄防衛局が米軍からの調査の条件としてカード提出を求め、県が応じた。」
②「本紙の取材に対し防衛局は、県の物品を預かることの法的根拠について『「日米地位協定3条の管理権に基づくものではないか』とし、米軍の意向を推測した。地位協定の3条には、管理などを理由に米軍から要請があれば日米両政府の協議の上、関係法令の範囲内で必要な措置を執る旨が記されている。しかし管理の範囲があいまいで、『カード預かり』が地位協定3条の拡大解釈につながる恐れがある。加えて、調査・分析に2週間の遅れが出るなど、県側が不利益を被る事態も生じた。」
③「地位協定に詳しい新垣勉弁護士は『写真を確認するだけなら、調査直後に米軍立ち会いの下、その場で確認するだけでいいはずだ。カードの預かりは行き過ぎだ』と述べ、地位協定3条の拡大解釈だと指摘した。」
④「防衛局は『米軍キャンプ・シュワブの施設などが写っていないか調べると米軍側から要請があったため、預かった』と答え、仮に写っていた場合は、該当する写真のデータが削除される可能性があると説明した。」
⑤「県は10月25日に調査を実施し、その場で防衛局を通じて米軍に引き渡し、11月7日に返却された。海中調査を実施した県海岸防災課は「おそらく消去された写真はない」と述べ、これから精査に入る。」
(砂川博範)


(3)沖縄タイムス-オスプレイ事故率3.27 沖縄配備前の2倍に-2017年11月9日 07:34


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「防衛省は8日、米海兵隊輸送機MV22オスプレイの10万飛行時間当たりの重大事故(クラスA)発生率が9月末時点で、3・27となったと発表した。同時期の海兵隊全機の事故率2・72を上回った。オスプレイが普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備される直前の2012年9月末と比べると、事故率は約2倍に跳ね上がった。」
②「政府はオスプレイの普天間配備の際、12年4月11日時点の事故率が全体より低い1・93であることで安全性を強調し、理解を求めてきた。その根拠が崩れたことになる。小野寺五典防衛相は同日夜、記者団に『米側にはしっかりと受け止めてもらい、運用に気を付けてほしい』と述べた。03年10月以降、計10件の重大事故が発生。16年12月の名護市、今年8月のオーストラリア、同9月のシリアでの3件はこの1年間に集中したことで、事故率が跳ね上がった。」
③「防衛省は、整備ミスや操作ミスなど機体以外の要因で発生する事故もあるとして『事故率のみで安全性を評価するのは適当ではない。目安の一つだ』と指摘。事故率悪化の理由を『米側から最も過酷な環境で運用されていると説明を受けている』とした。」


(4)沖縄タイムス-F35A訓練で騒音113デシベル 頭抱える住民「祈るしかない」-2017年11月9日 05:45


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県の米空軍嘉手納基地に暫定配備されている最新鋭ステルス戦闘機F35Aが訓練を始めた7日に北谷町砂辺で騒音113・5デシベル(前方2メートルでの車のクラクション音に相当)を記録したことが8日、町などの航空機騒音測定で分かった。本年度最大値とみられる。F35AやF15、岩国基地所属のFA18は8日も訓練を繰り返し、沖縄本島中部の自治体には住民から苦情が相次いだ。」
②「113・5デシベルはF35Aが着陸した7日午後3時42分に測定された。砂辺での100デシベル超えは9回。午後9時49分には101・7デシベルを記録した。砂辺区の伊禮嶺生自治会長は『話ができない。こんなに戦闘機が増えて一番の心配は墜落事故。祈るしかない』と頭を抱えた。」
③「嘉手納町屋良では同日、100デシベル以上の騒音が5回測定された。90デシベル台は午前7時前から午後7時にかけて計45回。午後9時半ごろから11時すぎまで80デシベル以上が6回測定され、町民からの苦情は31件に上った。8日もF35Aは午前9時40分ごろから離陸を開始。そのうち1機は午前10時40分ごろ緊急着陸した。」
④「沖縄市には8日午後7時までに松本や美里、山里などの住民から『朝からうるさい』など18件の苦情があった。市池原の夢の園保育園では、朝の時間に騒音の影響によって屋外で遊べない事態に。与那嶺マサ子園長は『子どもたちが飛行機を怖がり室内で遊ぶ時間に変更した。本当に困っている』と話した。」
⑤「うるま市の栄野比公民館では8日午前の会合が騒音で一時中断された。謝花スミ子自治会長は『住民は我慢の限界を超えている。どうにかして』と憤った。」


(5)沖縄タイムス-盗みの疑いをかけられ半殺し… 今も戦争トラウマに苦しむ人たち-2017年11月9日 05:56


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄戦による住民のPTSD(心的外傷後ストレス障害=トラウマ)発症を、体験者の証言や取材、調査研究から浮かび上がらせる本『戦争とこころ』(沖縄タイムス社)が刊行された。医師や研究者がつくる沖縄戦・精神保健研究会の編著。元県立看護大学教授の當山冨士子会長は『沖縄戦から72年、今も戦争トラウマに苦しむ人が実在する。戦争の影響に終わりはないということを、戦後世代にこそ知ってほしい』と語る。」
②「研究会は6年前、當山さんと、精神科の蟻塚亮二医師、沖縄女性史家の宮城晴美さん、フリージャーナリストの山城紀子さんの4氏によって設立された。きっかけは約25年前、沖縄戦の激戦地である本島南部の住民を対象に、當山さんが実施した精神保健調査。当時すでに戦後数十年がたっていたにもかかわらず、戦争の後遺症に苦しむ住民の姿があった。
『戦時中、日本兵に盗みの疑いをかけられ半殺しの目に遭った男性は、1日数回けいれん発作を発症していた。戦後は家に閉じこもりがちで、生活は困窮していた』」と當山さん。兵士の戦争トラウマの研究が進む一方で、住民のトラウマ調査がほとんどなされてこなかったことを実感した。」
③「研究調査を基に、会が年1回開催する市民公開講座への反響は、予想以上に大きかった。お年寄りからは『長年の体調不良はトラウマによるものかもしれない』との訴えが寄せられた。當山さんは『心の傷の原因を知った人の中には、長年の不安が解消された人もいた』と住民の戦争トラウマを知る重要性を語った。」
④「研究会メンバーの一人、臨床心理士の原國ゆりこさんも診察の中で度々、沖縄戦の影響を見聞きした。『戦争トラウマに悩む祖父母の姿が父母世代に影響し、さらに孫世代の生きづらさにつながっているケースもある』と指摘。戦争の世代間連鎖が、沖縄社会での子どもの貧困や家庭内暴力の発生件数の多さ、アルコール依存症などに影響している可能性を示唆した。」
⑤「當山さんは『住民や社会への暗い影響を考えたとき、戦争はまだ終わっていない。体験者が少なくなっていく今こそ、若い世代に読んでほしい』と望んだ。」
⑥「『戦争とこころ』の執筆者によるトークショーが11日午後3時から、那覇市のジュンク堂書店那覇店で開かれる。入場無料。」


(6)沖縄タイムス-海に石材を投下し押し固める 辺野古「N5」「K1」の護岸工事続く-2017年11月8日 17:59


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設工事は8日、辺野古崎西側の『N5』と『K1』護岸建設地で午前中から石材を投下する護岸工事作業が進められている。
大型クレーン車が次々と石材を海に投下し、その上をショベルカーが押し固めた。新基地建設に反対する市民らは抗議船3隻、カヌー8艇に乗って抗議し『きれいな海を汚さないで。今すぐ作業はやめて』と声を上げた。」、と報じた。
 また、「キャンプ・シュワブゲート前では市民約80人が午前8時から座り込み抗議を続けた。午前9時過ぎ、午後0時半ごろの2回に分けて、工事の資材や石材を乗せた大型トラック100台以上が基地内に入った。」、と報じた。


(7)琉球新報-46台が基地内に資材搬入 30代男性1人が拘束-2017年11月9日 10:29


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を巡る新基地建設で9日午前9時ごろ、海に投下するための砕石などを積んだ工事車両46台が基地内に入った。工事を止めようとゲート前に座り込んでいた約60人は機動隊に強制排除された。工事車両の搬入時、国道329号には一般車両が並び渋滞ができた。」、と報じた。
 また、「工事に反対する30代の男性が1人、基地内に拘束された。男性は機動隊に対し『拘束する根拠を示せ』と言い続けていたが、機動隊の隊員らは『ゲート、ゲート』と言って男性の腕を押さえながら基地内に入った。」、と報じた。


(8)沖縄タイムス-辺野古新基地:護岸作業、一時中断も 警察官の指示棒取り上げた男性逮捕-2017年11月9日 13:34


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「沖縄県名護市辺野古の新基地建設現場では9日午前、キャンプ・シュワブ内の『N5』『K1』護岸でクレーンが砕石を海に投入する作業が行われた。抗議の市民がカヌーで現場に近づき、作業が一時中断する場面もあった。市民たちは最終的に海上保安官に拘束された。」
②「ゲート前では抗議行動中の男性1人が交通整理中の警察官の指示棒を取り上げたとして、公務執行妨害と窃盗容疑で逮捕された。男性は容疑を否認しているという。」
③「午前9時ごろ、ゲート前に座り込んだ市民ら約60人を県警機動隊が排除。砕石などを積んだ工事車両46台が基地内に入った。女性の1人は『これまで木曜日に資材の搬入はなかった。問答無用で進めて、怒りを感じる』と憤った。」


(9)沖縄タイムス-【辺野古警備費「過大」】防衛局、業者の積算うのみ 甘い追及に批判は必至-2017年11月9日 13:32


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「会計検査院が、辺野古新基地建設の海上警備の人件費を過大と指摘しながら、1億8884万円の返還を求めなかったのは、沖縄防衛局が防衛省の出先機関で、警備費の算出に不慣れと判断したからといえる。通常単価ではなく、業者の参考見積額をうのみにした防衛局の算出方法はあまりにもずさんであるにもかかわらず、『出先機関だから』という理由では検査院の追及の甘さにも批判が集まりそうだ。」(東京報道部・上地一姫)
②「今年12月までの海上警備にかかる人件費も、適正価格より2倍前後高いが、検査院の指摘前に契約されているため、過大分は返還されない見通しだ。支出せずに済んだ税金はさらに膨らむとみられる。」
③「検査院は、羽田空港と辺野古の工事を比較した場合、警戒監視などほぼ同じような業務と判断。抗議活動が活発という『特殊性』は、配置人数や時間などを増やすことでカバーできることで、人件費の単価を通常より引き上げた対応を不適切とみている。検査院は防衛局に対し、算定ルールの適正化を求めるにとどまった。仮に人件費単価の仕組みをよく知る防衛本省の発注であった場合などは、過大分の返還が必要な『不当』と判断した可能性もあったという。」
④「検査院は防衛局が出先機関のため、全国の同種事業と『辺野古の特殊性』を比較できなかった点や契約全体の積算が不適切ではない点などを認めた。『辺野古』は安倍政権の重要課題で、防衛局は頻繁に本省や他省庁と調整しているのは明白であり、『防衛省ではなく、防衛局だから』という理由は通じない。検査院は防衛局の不備を見逃さず、過大分の返納を求めるべきだった。検査院は多額の国費が投入されている事業や国民の関心が高い事業について、常時検査する。今回の防衛局のように、1社の見積単価をそのまま採用し、契約した時点で不適切と指導はできないのか。無駄遣いを許さない、『国民の期待に応える検査』が求められている。」


(10)沖縄タイムス-うるま市議会「容認できず」 米軍パラ降下訓練の中止求める意見書可決-2017年11月9日 11:30


 沖縄タイムスは、「米軍が10~11月にかけて計4回、沖縄県うるま市津堅島訓練場水域でパラシュート降下訓練を実施した問題で、うるま市議会(大屋政善議長)は9日の臨時議会で、同水域でのパラシュート降下訓練の中止を求める意見書と抗議決議の両案を全会一致で可決した。同日午後に沖縄防衛局を訪れ、意見書を手渡す。」、と報じた。
 また、「意見書・抗議決議では、同水域は定期船や漁船が頻繁に運航しており「一歩間違えれば重大な事故につながる可能性がある」と強調。今年に入り、訓練が常態化していると指摘し「度重なる訓練の実施は地域住民の安全確保の配慮が欠けており、到底、容認できない」と中止を求めている。また、東村高江での米軍ヘリCH53E型機の炎上事故に関する意見書・抗議決議の両案も全会一致で可決。高江周辺6カ所のヘリパッドの使用中止を求めている。」、と報じた。


(11)沖縄タイムス-これぞ、ぜいたくな1杯! 豆の収穫から焙煎まで… 沖縄で楽しむ“コーヒー旅”-2017年11月9日 10:43


 沖縄タイムスは、表題について次のように報じた。


①「コーヒーを飲むだけではなく、豆の収穫から焙煎(ばいせん)までの一連の流れを楽しめる“コーヒー・ツーリズム”が本部町や東村のカフェやコーヒー農園で始まった。コーヒー豆の収穫は県内では秋から春の時期。本部町伊豆味にあるカフェ『cafe gyutto(カフェ・ギュット)』のオーナー森下悦伸さんは『取れたての豆で飲むコーヒーはフレッシュさが違う。新たな観光コンテンツとして売り込んでいきたい』と話す。肌寒くなるこれからの季節。ぜいたくな1杯はいかが-。」(北部報道部・城間陽介)
②「収穫から焙煎、試飲までを記者も体験してみた。名護市中山でコーヒー豆を栽培する岸本辰巳さんの『中山コーヒー園』で豆を一粒一粒手摘みし、その後カフェに移って豆をむき、中の生豆を取り出す。この時点で豆は白い状態だが、カセットコンロを使って焙煎すること8分間。豆は黒色に変わり、パチパチと音を立てて香ばしい香りが立ち上る。『火にかける時間で浅いり、深いりとコーヒーの味もまた変わってきます』と森下さん。」
③「焙煎した豆を手でひき、ハンドドリップしてようやく1杯のコーヒーが出来上がった。所要時間2時間。実際飲んでみると、鼻から抜ける香り、舌に残る後味が確かにフレッシュだ。森下さんらは北部地域のカフェやコーヒー農園経営者らと1日に『沖縄珈琲ツーリズム協会』を立ち上げた。現在、本部町伊豆味のカフェ「gyutto」、東村慶佐次の「又吉コーヒー園」で手作りコーヒー体験を受け付けている。各種プランは1人1500円~。予約、問い合わせは同協会ホームページから。」




by asyagi-df-2014 | 2017-11-09 18:19 | 沖縄から | Comments(0)

社説ではないんですが、こんな記事が。~神戸新聞20171108~

 実は、どこかほっとするこんな記事が時には読みたかったのです。
 新聞を読む醍醐味ですよね。
 神戸新聞は2017年11月8日、「『だいすきな木をきらないで』 桜並木に児童の張り紙、見つけた市職員は…」、との記事を掲載しました。
 話はこんなものでした。


(1)阪急六甲駅を北に向かうと桜並木が広がる。春にはお花見スポットとして親しまれるこの並木の一部が近く伐採されることになった。そんな折、近隣に住む小学生と思われる人から「桜の木を切らないで」と訴える手紙が木に張り付けられた。それをきっかけに地域の大切な桜を巡り、小学生と管理者の間で手紙のやりとりが続き-。

(2)事の始まりは夏。桜を管理する神戸市東部建設事務所が、以前の大型台風で桜並木の一部が倒れたことから、街路樹を調査した。50年以上前からある桜54本のうち、13本が老朽化による倒木の危険性があると分かった。このため、該当する桜に「近日中に撤去します」と書いた赤いテープを巻き付けた。

(3)数日後、桜の木に張り紙が。「小4男子」を名乗る差出人からかわいらしい字で書かれた「ぼくのだいすきな木をきらないでください」という一文。事務所はこれを見て、木を伐採するやむを得ない理由と、桜を大切に思ってくれていることへの感謝の気持ちを返事として張り出した。

(4)するとその後、同じ児童とみられる筆跡で封筒入りの手紙が届いた。差出人は木が切られる理由に納得したようで、「また新しい桜を植えてほしい」とつづってある。数十粒のヒマワリの種も同封されていた。事務所は感謝の気持ちを込めて2度目の返事を張り出したのだった。

神戸新聞は、記事の最後をこのように綴っています。


「同事務所に尋ねてみた。『小学生が街路樹を大切に思う気持ちが何よりうれしかった』とやりとりをした公園緑地係長の志方功一さん(39)。『歩道という制約から、支柱を立てて木を補強したり、土の状態をよくしたりするのが難しい。地元に愛される桜並木だが、人々の安全を考えると伐採は仕方がないということも分かってほしかった』と胸のうちを語った。手紙がやりとりされた桜には先日、11月中に撤去する旨の張り紙が追加された。近く伐採されるという。」(勝浦美香)


 働く側の「小学生が街路樹を大切に思う気持ちが何よりうれしかった」という気持ちが、よく染みこんできた。




by asyagi-df-2014 | 2017-11-09 12:29 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

社説、論説から。~東京新聞20171103~

 東京新聞は、017年11月3日、71年前の日本国憲法が公布された日にちなんで、「憲法公布71年 平和主義は壊せない」、と社説で訴えた。
東京新聞は、二つつのことを訴える。
 一つ目は、「七十一年前の今日、日本国憲法が公布された。それが今や自民党の九条改憲論で揺さぶられる。平和主義がこの憲法の大価値観であることを確かめたい。」、と。
東京新聞は、日本国憲法の平和主義について、次のように記す。


(1)日本国憲法では国民の権利などを定めた第三章の前、第二章に戦争放棄が置かれている。天皇が第一章であるから、日本国憲法の特徴をよく表した順に書かれていると説明されることが多い。
(2)憲法学者の杉原泰雄一橋大学名誉教授は違う解釈をしている。なぜ権利より戦争放棄が先なのか。杉原氏が子ども向けに書いた「憲法読本」(岩波ジュニア新書)でこう説明する。
 「戦争は国民を殺す」:<伝統的には、軍隊と戦争は、外国の侵略から国家の独立と国民の基本的人権を守るための手段だと考えられてきました>、<明治憲法下の戦争は、一般の国民にも他の諸民族にもたいへんな損害と苦痛をあたえました。そして、とくに広島と長崎の経験は、戦争が国家の独立と国民の基本的人権を守るものではなく、国民を皆殺しとするものに変質したことをはっきりと示すものでした>
(3)太平洋戦争だけでも、死者・行方不明者は三百万人を超え、沖縄では県民の三分の一が殺された。広島・長崎での犠牲は言うまでもない。アジア諸国の犠牲も…。戦争をしては人権を守るどころか、人命や財産まで根こそぎ奪われてしまう。平和なしには基本的人権の保障もありえない。そんな思想が憲法にあるというわけだ。一つの見方、解釈である。しかし、深い悔悟を経て自然に出てくる見方であり、さらに将来への約束でもあるだろう。
(4)このことは憲法前文からも読み取れる。平和主義が大きな価値観として書かれているからだ。短い文章の中に「平和」の文字が次々と現れる。
(5)前文に「平和」の星々が:<日本国民は、恒久の平和を念願し…>、<平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して…>、<われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しよう…>、<平和のうちに生存する権利を有する>
(6)かつ前文は民主主義や国民主権、平和主義を「子孫のために」や「恒久の」「永遠に」などの言葉を尽くし、将来にわたり保障されることを誓う。人類普遍の原理に基づくから、「これに反する一切の憲法(中略)を排除する」とも明確に述べている。
(7)だから、この原理に反する憲法改正論は当然、許されない。平和主義もまた、それを打ち壊してはならないと考える。
(8)他国の憲法にも変えられない部分は当然存在する。例えば、ドイツ憲法はナチスの反省から国民主権と人権の改正は行えないし、フランス憲法では共和国制の改変はできないなどと書き込んでいる。


 東京新聞は、「この原理に反する憲法改正論は当然、許されない。平和主義もまた、それを打ち壊してはならないと考える。」、ということの理由を次のように指摘する。


(1)日本国憲法でも基本的人権については「侵すことのできない永久の権利」と記す。平和主義も前文を読む限り同等であろう。つまり原理として書かれているのではないか。
(2)自民党は九条に「自衛隊明記」の改憲論を打ち出している。まだ具体案が見えないが、単なる明記で済むのか。戦力不保持と交戦権否認との矛盾が問われ、論争が再燃しよう。何せ違憲とされる「集団的自衛権行使」ができる自衛隊に変質している。
(3)それだけでない。憲法に書かれる機関は、天皇、内閣、国会、裁判所、会計検査院である。そこに自衛隊が加われば格上げは必至で防衛費は膨らむだろう。今や核兵器保有論者さえも存在する。周辺国の脅威を喧伝(けんでん)すれば、なおさら日本が軍拡路線を進み出し、軍事大国への道になりはしないか。それは憲法が許容する世界ではあるまい。平和主義からの逸脱であろう。「自衛隊明記」の先には戦争が待ってはいないか、それを強く懸念する。


 そして、二つ目は、「今はやはり憲法前文が掲げる原点に立ち返って考えるべきときなのではなかろうか。」、と。


(1)吉田茂内閣で憲法担当大臣だった金森徳次郎は、七十年前の憲法施行日に東京新聞(現在の中日新聞東京本社)の紙面で、日本国憲法の本質を寄稿している。名古屋市出身で旧制愛知一中から東京帝大、大蔵省を経て法制局長官。戦時中は失職したが終戦後、貴族院議員に勅任された人物である。

(2)<今後の政治は天から降ってくる政治ではなく国民が自分の考えで組み立ててゆく政治である。国民が愚かであれば愚かな政治ができ、わがままならわがままな政治ができるのであって、国民はいわば種まきをする立場にあるのであるから、悪い種をまいて、収穫のときに驚くようなことがあってはならない>


 東京新聞は、「一人一人の英知がいるときだ。」、と結ぶ。


 確かに、日本国憲法の前文は、「民主主義や国民主権、平和主義を「子孫のために」や「恒久の」「永遠に」などの言葉を尽くし、将来にわたり保障されることを誓う。人類普遍の原理に基づくから、「これに反する一切の憲法(中略)を排除する」とも明確に述べている。」。したがって、「日本国憲法の平和主義の原理に反する憲法改正論は当然、許されない。平和主義もまた、それを打ち壊してはならないと考える。」、というものである。
 しかし、それは一人一人の不断の努力から生まれるということなのだ。




by asyagi-df-2014 | 2017-11-09 07:59 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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