2017年 10月 08日 ( 1 )

社説、論説から。~琉球新報20171003~

全国の新聞社の気になる社説、論説を不定期に取り上げて考える。
多くの内容は、「社説・論説-47NEWS」からの紹介となる。



 琉球新報は2017年9月27日、「米軍普天間飛行場移設に伴う名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立て予定地に絶滅危惧種のオキナワハマサンゴなど14群体が見つかったことが27日、分かった。全14群体のうちオキナワハマサンゴ1群体を除く13群体が死滅、消失していた。」、と報じていた。
 また、このことに対しての沖縄県側の対応についても、2017年10月3日、「建設海域で希少サンゴが見つかったにもかかわらず県に報告しなかったことなどが「不適切」だとして、工事を停止しサンゴ類の保全対策を県と協議するよう沖縄防衛局に文書で行政指導した。」、と伝えていた。
 この事件について、琉球新報は2017年10月3日、「希少サンゴ死滅 工事止めて保全すべきだ」、と社説で論評した。
このことを考える。
琉球新報は、「名護市辺野古の新基地建設で、政府が埋め立てを予定する海域の辺野古側に、希少なサンゴが見つかった。沖縄防衛局は別の場所に移植するための県知事の許可を近く申請する。サンゴは7月に14群体が見つかったが、その後13群体は死滅した。沖縄防衛局は工事の影響を否定しているが、十分な証明がされているとはいえない。」、との事実関係を示し、「サンゴの保護を図るのであればいったん工事を止めて希少サンゴの分布と工事の影響を調査し、保全策を示すべきだ。」、と主張する。
 琉球新報は、この主張の理由を次のように示す。


(1)「希少サンゴの存在は、防衛省で開かれた環境監視等委員会で防衛局が説明した。6月から辺野古崎南の海域を調査したところ、環境省が定める『海洋生物レッドリスト』で絶滅危惧2類に分類される『オキナワハマサンゴ』など、14群体のレッドリスト掲載サンゴが見つかった。防衛局の調査で絶滅危惧種のサンゴが発見されたのは初めてだ。
 辺野古埋め立て工事で防衛局が移植対象とするサンゴは7万4千群体に上る。サンゴの保全を図るつもりならば、着工前に移植すべきで、実際、県は着工前の移植を求めていた。                                      (2)「しかし防衛局は、辺野古側海域の周辺では陸上工事しか実施していないとして、工事の影響による死滅を否定した。辺野古崎の北では4月からK9護岸が造られている。石材投入時の海の白濁なども目撃されている。護岸で潮流が変化した可能性もある。影響はないと言い切れるのか。」
(3)「希少サンゴをどこに移植すべきか、移植して生育できるか、ほかのサンゴの生態系にどう影響するかなどの調査も必要になる。しかし防衛局は7万4千群体のうち1群体だけ特別採捕許可を県知事に申請するという。それも解せない。」
(4)「辺野古新基地建設に反対する翁長県政が、工事を止めるための権限の一つがサンゴの特別採捕許可だ。もし県がサンゴの特別採捕を許可しなければ、国は「沖縄県はサンゴを守ろうとしない」との批判材料にすると予想される。つまり自然保護の観点ではなく、極めて政治的な申請なのである。」


 最後に、琉球新報は、次のようにまとめる。


「県は希少種のサンゴが見つかっていたにもかかわらず報告を怠ったなどとして、防衛局に工事停止の行政指導をした。工事を停止した上で、県の立ち入り調査に応じることなどを求めた。特別採捕の許可権限を持つ立場として当然の要求だ。
 サンゴは海の生物たちのゆりかごだ。サンゴが死滅すれば、そのほかの生物にも大きな被害をもたらす。
 環境省は、辺野古沖を含む沖縄本島中北部沿岸を生物多様性の観点から重要度の高い海域に指定している。自ら貴重とし、希少なサンゴが生息する海域を埋め立てるという矛盾を、政府は改めるべきだ。それには工事を止めるしかない。」


 確かに、どう考えても、「自らが貴重としながら、一方では希少なサンゴが生息する海域を埋め立てて死滅させるという矛盾を、政府自身が行っている。やはりこの矛盾は早急には改めるべきだ。それは工事を止めることでしかできない。」、ということに尽きる。




by asyagi-df-2014 | 2017-10-08 07:33 | 書くことから-いろいろ | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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