2017年 09月 25日 ( 2 )

沖縄-辺野 高江-から-2017年9月25日

 「米軍施設・区域への無断立ち入りを規制する刑事特別法(刑特法)違反罪でも起訴された。検察側は『侵入』と指摘するが、同訓練場はフェンスがなく、境界が不明確。弁護側は犯罪事実そのものがないと反論している。専門家も『有罪となれば、米軍の利益優先で市民の人権を軽んじる悪い前例となる』と問題視している。」、と琉球新報。
本来、『国民の人権保護にできる限り配慮がなされている』かどうかが、主権国家の最大の課題であるはずではないのか。



 沖縄で起こっていること、その現場の事実をきちんと確認すること。
 2017年も、琉球新報と沖縄タイムスの記事を、「沖縄-辺野古-高江-から」を、報告します。

 2017年9月25日、沖縄-辺野古-高江の今を、沖縄タイムス、琉球新報は次のように表した。


(1)琉球新報-北部訓練場ヘリパッド抗議、境界不明確でも〝侵入〟-2017年9月25日 06:20


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「米軍北部訓練場ヘリコプター着陸帯建設への抗議活動などを巡り3人が起訴された件で、そのうち1人は米軍北部訓練場内に入ったとして、米軍施設・区域への無断立ち入りを規制する刑事特別法(刑特法)違反罪でも起訴された。検察側は『侵入』と指摘するが、同訓練場はフェンスがなく、境界が不明確。弁護側は犯罪事実そのものがないと反論している。専門家も『有罪となれば、米軍の利益優先で市民の人権を軽んじる悪い前例となる』と問題視している。」
②「刑特法2条は米軍施設で立ち入り禁止区域に進入することに罰則を科している。ただ境界は『標識などを設けて明確にする』ことが日米合同委員会で合意されている。今回問われている米軍北部訓練場は嘉手納基地などと違い、フェンスなどで囲われていない。弁護側は『県道70号など9件の共同使用場所があり米軍は入ることを禁じていない』と指摘し、罪を問う前提事実が存在しないと主張する。」                ③「県内ではかつて米海兵隊の県道104号越え実弾砲撃演習の阻止を、島ぐるみで闘った『喜瀬武原(きせんばる)闘争』があった。1973年に始まり、76年に4人が刑特法で逮捕された。当時演習場周辺にフェンスはなく、今回の事案と似た状況だった。喜瀬武原で逮捕者が出たのは、日本政府がフェンスを張った後のことだ。刑法が専門の森川恭剛琉球大学教授は『闘争開始直後は日米合意に基づき刑特法適用に踏み切れなかった。適用させるため事後的にフェンスを設けた』と今回の起訴との相違点を解説した。」
④「刑特法が施行された52年に法務府(当時)がまとめた解説書は刑特法の規定について、刑事関係法令の中でも『必要最小限度』とし「国民の人権保護にできる限り配慮がなされている」と言及。森川教授は「刑特法は自国で外国の利益を守る特別な犯罪規定。それは国民の人権を制限することになる。このような不平等性は法的におかしい。解説書からは、むやみに適用せず、国民の人権を尊重するよう法律論で筋を通す法務の考えが読み取れる」と説明し、法務側の検察が今回「市民よりも米軍の利益優先の思考になっている」と危機感を示した。」
⑤「今回の起訴状は具体的な場所や時間も特定せず違反を訴えている。有罪となれば、今後日米両政府側が提供区域と認識を示しただけで逮捕できるという恣意(しい)的な運用を可能にする恐れもある。起訴事実に裁判所はどう向き合うのか。公判は那覇地裁で20日に始まった。今後の判決が注目される。」(謝花史哲)


(2)琉球新報-遺骨収集通じ沖縄戦実感 「ガマフヤー」具志堅さん意義語る-2017年9月25日 07:10


 琉球新報は、表題について次のように報じた。


①「遺骨収集ボランティア『ガマフヤー』の具志堅隆松代表は24日、那覇市安里の安里カトリック教会で講演し、『子どもたちは自分の目で骨を見て、戦場だったことを実感する。なぜ殺されなければならなかったのか、考えるきっかけになる』と述べ、遺骨収集が沖縄戦の継承にもつながると意義を語った。」
②「講演には教会の関係者約60人が参加した。具志堅さんは、2009年に那覇市真嘉比で行った遺骨収集の写真を見せながら『人間の骨がばらばらになって出てくる』と説明し、傷ついた遺骨から日米両軍の戦闘の激しさを実感したと語った。当時、平和学習のため訪れた地元の小学生に『【あなたが骨を目で確認したことで、真嘉比が戦場だったと言えるんだよ。なぜこういうことが起きたのか、大人になった時、二度とこういう目に遭わないと言えるのか、考えてみてね】と話した』と述べ、戦後住民の手によって始まった遺骨収集は現在、沖縄戦を伝えるという意味でも大切になっていると指摘した。」
③「一方、読谷村波平のチビチリガマが少年らによって荒らされた事件で、少年らが『心霊スポットに肝試しに行こうとした』という供述をしていることに触れ、『沖縄戦の継承ができていなかったのかと悔しい思い。もう一度、自分も含め、戦死者への向き合い方を考えなければいけないのかと思った』と述べた。」
④「さらに遺骨収集を通じ気付いたこととして『人を殺すこと、人に殺されるのを認めること、自分で自分を殺すことは間違っているということ。それを強制されたのが戦争だ』と強調した。」


(3)沖縄タイムス-辺野古新基地:「手荒な扱いしないで」 抗議の女性ら訴えも、工事車両搬入続く-2017年9月25日 13:22


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の米軍キャンプ・シュワブでは25日午前、工事用ゲート前で座り込む市民約60人が機動隊に計2回排除された。女性の機動隊員の対応を求める女性たちは、スカートを履いて座り込みに参加。『手荒な扱いはしないで。女性の機動隊員を呼んで、優しくしてほしい』と男性の機動隊員に訴えた。」、と報じた。
 また、「基地内には午後0時半現在、資材を積んだ工事車両計96台が入った。」、と報じた。
 さらに、「シュワブ沿岸部では午前11時45分ごろ、辺野古崎西側の『N5』護岸予定地では、カヌーに乗った市民が臨時制限区域内に入り、仮設道路の整備作業が中断している。」、と伝えた。


(4)沖縄タイムス-辺野古:仮設道路が海まで到達 護岸工事から5カ月-2017年9月25日 07:52


 沖縄タイムスは、「沖縄県名護市辺野古の新基地建設で、沖縄防衛局が護岸工事を始めて25日で5カ月がたつ。本紙が24日小型無人機で撮影すると、『N5』護岸建設予定地近くの仮設道路は約100メートル延び、海に達していた。防衛局は米軍キャンプ・シュワブ内の辺野古崎西側で計画する『N5』と『K1』の二つの護岸について、来月にも着工する構え。当初着手した辺野古崎北側の『K9』護岸は約100メートルに達した所で延伸が約3カ月止まっている。周辺の海やシュワブゲート前では、建設に反対する市民の抗議行動が続いている。」、と報じた。


(5)琉球新報-辺野古護岸工事から5カ月 海上抗議で市民ら7人一時拘束 シュワブ内へ84台が資材搬入-2017年9月25日 11:33


 琉球新報は、「【辺野古問題取材班】米軍普天間飛行場の移設に伴う名護市辺野古への新基地建設で25日、辺野古崎西側の「N5護岸」建設予定地付近では、仮設道路工事が続いた。25日で護岸工事着工から5カ月になる。工事に反対するカヌーに乗った市民7人が一時拘束された。キャンプ・シュワブゲート前では基地建設に反対する市民による抗議の声が上がる中、午前10時までに工事車両計84台がゲート内に入った。」、と報じた。
 また、「護岸工事は砂浜から海上に延びた仮設道路の上に沖縄防衛局の作業員が黒いシートを敷き、大型トラックで運び込んだ砕石を先端部分に直接投下した。投下した砕石を重機でならす作業も行われた。」、と報じた。
 さらに、「辺野古崎では、生コンクリート車が集まっているのが確認された。新基地に反対する市民は『(護岸に使う)被覆ブロックを作る作業ではないか』と話している。」、と伝えた。




by asyagi-df-2014 | 2017-09-25 17:26 | 沖縄から | Comments(0)

東京地裁は、朝鮮学校を授業料無償化の対象外とした国の措置を巡り、卒業生らの訴えを退けた。(3)

 朝日新聞は2017年9月14日、表題について、「朝鮮学校を授業料無償化の対象外とした国の措置を巡り、東京地裁は13日の判決で『適法』と判断し、卒業生らの訴えを退けた。原告側勝訴とした7月の大阪地裁判決とは正反対の結果に、関係者からは失望と怒りの声が上がった。田中一彦裁判長が法廷で『原告の請求をいずれも棄却する』のみ言い渡して退廷すると、約80人の傍聴者は座ったまま動かず、『負けたということ?』『何だそれ』と口にした。」、と報じた。
 また、信濃毎日新聞は2017年9月19日、「朝鮮学校訴訟 学ぶ権利、顧みない判決」、と社説で論評した。
 この判決を、信濃毎日新聞の社説で考える。
信濃は、「教育を受ける機会を公平に保障する高校無償化制度の趣旨を踏まえた判断とは言いがたい。学ぶ権利や教育の独立性を損なう行政の介入に厳しい目を向けるべき司法が、その責務を自ら放棄していないか。」、と東京地裁判決を批判する。
 また、信濃毎日新聞は、この判決の問題点等を次のように指摘する。


(1)朝鮮学校を無償化の対象から除外したのは違法として卒業生たちが国に損害賠償を求めた裁判で、東京地裁が請求を棄却する判決を出した。国側の主張を全面的に認め、裁量権の逸脱はないと結論づけている。判決でとりわけ納得がいかないのは、無償化の対象外とした政府の判断について「政治的理由ではない」としたことだ。なぜそう言えるのか。根拠をはっきりと示してはいない。
(2)高校授業料の無償化は、民主党政権下の2010年に導入された。外国人学校も広く対象とする一方、朝鮮学校だけは適用が見送られ、自民党の政権復帰後の13年に文部科学省令を改定して除外を明確にした。「拉致問題が進展しておらず、国民の理解が得られない」。当時、下村博文文科相は述べている。政治的な判断であることは明らかだ。判決は、結論ありきの強引な理屈づけにしか見えない。
(3)国は裁判で、朝鮮学校は在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)と密接な関係にあり、就学支援金が授業料に充てられない懸念があると主張した。判決はこれを追認したが、公安調査庁の資料などに基づく主張を裁判所として十分に検証した形跡は見当たらない。
(4)同様の裁判で原告が勝訴した7月の大阪地裁判決は、国の主張の根拠を検証し、朝鮮学校を除外する特段の事情は認められないとした。教育の自主性、独立性を重んじ、政治の介入を抑制する原則に立ったまっとうな判断である。
(5)拉致問題や核・ミサイル開発をめぐって北朝鮮は強く非難されている。だからといって、在日の人たちをそれと結びつけ、日本で生まれ育った子どもたちにまで責めを負わせるべきではない。


 信濃毎日新聞は、まっとうに、次の二点を掲げる。


(1)教育を受ける権利は、ほかの学校の生徒たちと同じように保障されなくてはならない。朝鮮学校だけを分け隔てる施策は、法の下の平等や教育の機会均等に反する差別であり、排外的な主張を助長することにもつながる。
(2)民族的な少数者が自らのルーツに関わる言葉や文化を学ぶ権利も尊重されるべきだ。差別が制度化された現状は改めなくてはならない。司法は人権を守る立場から政府にそれを促す責任がある。


 あらためて、確認する。
 「拉致問題や核・ミサイル開発をめぐって北朝鮮は強く非難されている。だからといって、在日の人たちをそれと結びつけ、日本で生まれ育った子どもたちにまで責めを負わせるべきではない。」ことを。





by asyagi-df-2014 | 2017-09-25 07:07 | 書くことから-憲法 | Comments(0)

壊される前に考えること。そして、新しい地平へ。「交流地帯」からの再出発。


by あしゃぎの人
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